サン・ジャックへの道 Saint-Jacques...La Mecque

●「サン・ジャックへの道 Saint-Jacques...La Mecque」
2006 フランス 112分
監督・脚本:コリーヌ・セロー
出演:ミュリエル・ロバン、アルチェス・ドゥ・パンゲルン、ジャン=ピエール・ダルッサン他
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キリスト教徒(カソリック)にとって、イスラエル、ローマと、この映画に描かれている
スペインの“サンチアゴ・デ・コンポステーラ(サン・ジャック)”は3大巡礼地と言われる。

最近はテレビの紀行ものなどで、世界遺産にも指定された、フランスからピレネー山脈を
越えて大聖堂に至る道は、景色も大変美しく、取り上げられる機会も多いので、見たかたも
多いのではないか。この映画でも、美しい光景は随所に散りばめられている。

フランスのル・ピュイからサン・ジャックまでの1500キロを歩くとことより、人間として再生して
行く様子を、暖かい目線で描く、ロードムービー。

パリに住む仲の悪い3兄弟。会社を経営する鼻持ちならぬ個人主義者の長男ピエール、
学校の先生だけど、イヤミな性格の長女クララ、酒と女で身を持ち崩した次男クロード。
彼らの母親が亡くなり、遺言として、サン・ジャックまで3人で旅をしたら、それぞれに
遺産を分ける、と条件が付いていた。3人で集ることなど無かったが、それぞれ遺産目当てで
いやいやながも、1500キロの旅に出ることになる。
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ガイドのギイに率いられるのは、彼ら3人と、少年サイードと、メッカに行けるとサイードに
騙されて一団に加わった失読症(文盲)のラムジィ。そこいらの山歩きのつもりで
気軽に参加してしまった今時のギャル、エルザとカミーユ、そして病を得てそれを何とか
しようとしているのかもう若くない女性マチルド。
この9人が、サン・ジャックを目指すのだが。価値観も育った境遇も違う集団は、簡易
宿泊所に文句をいい、イビギが酷いほかの宿泊客に文句をいい、注文が多い集団と
してなんとか行程をこなして行く。

そして途中の街まで来た時、3人に指定された旅はここまでだから、みんなはちゃんと
3人で歩いたからもう、帰っていいよ、とギイに言われる。帰ろうとする3人だが、
すでに長い間、寝起きをともにしてきた9人は家族のように感じられ、仲の悪かった3人も
次第に心のわだかまりが解けてきた。3人は、旅行を続ける!と、みんなについてくるのだった。

一番の変化は長男。仕事が、仕事が、が口癖でケイタイが話せなかった彼が、
「兄弟は一緒にいなければ、人生は歩めない」とまで言うように変ったのだ。
そして、文盲のラムジィに、一生懸命文字を教える長女クララ。ラムジィは文字が読める
ようになって母を喜ばせたいのだ。
病から髪が無く、いつもスカーフを被っているマチルドは、アルコール依存の次男クロードと
意気投合し、仲間と暮すうちに生きる希望を見出す。
途中で、ラムジィの母親が亡くなるという悲劇もあったが、皆で慰め励ました。
そして、ついに9人は1500キロを走破し。目標の「サンチアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂」に
たどり着いたのだ。
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勿論達成感は皆に等しく充溢し、みな人間として大きくなって成長した姿があった。
1500キロの歩きは、仲間を通して皆の人間としての再生に役立ったのだった。
そんなに評判にはならなかった映画ですが、心温まる佳作です。気に入りました。
この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
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Tracked from 茸茶の想い ∞ ~祇園精.. at 2008-05-04 01:59
タイトル : 映画『サン・ジャックへの道』
原題:Saint-Jacques... La Mecque この聖地巡礼の旅は徒歩で1,500kmというから、四国八十八ヶ所巡礼のお遍路さんが1日30kmを歩いて40日間かけるのと似ている・・癒しの旅のものがたり・・ 遺産相続の条件に書かれているのでしょうがない、動機はとっても不純ながら、長男... more
by jazzyoba0083 | 2008-04-12 22:51 | 洋画=さ行 | Trackback(1) | Comments(0)