2008年 09月 06日
ライアー・ライアー Liar Liar
1997 アメリカ Universal Pictures,Imagine Entertainment 81min.
監督:トム・シャドヤック
出演:ジム・キャリー、モーラ・ティアニー、ジャスティン・クーパー、ジェニファー・ティリー他
もうこれは、ジム・キャリーの顔芸や体をはったお笑いを徹底的に笑う映画でしょう。81分
というテレビのスペシャルドラマくらいの長さしかないので、アクの強いジムのギャグも
鼻につかないうちに終わりに来ます。それにしても、久々に涙を流して大笑いした映画だった。
ストーリーも単純にしてハートフル。弁護士のフレッチャーは、ウソを都合よく使って勝訴を
勝ち取り続ける敏腕?弁護士だった。しかし、多忙な彼は、息子のマックスと遊ぶヒマも無い。
約束はするのだが仕事が入ったりで、その約束を守れない。マックスはダッドは嘘つきだと、
本当は大好きなのに思っている。
ある離婚裁判を引き受けたフレッチャー、下打ち合わせではウソをついて多額の慰謝料を
せしめようという作戦をたてた。その夜は、マックスの誕生日パーティーで、必ず帰るから
と約束をしていたのだ。しかし、法律事務所の女ボスに誘われて、ベッドイン。
ダッドのいないパーティーで、マックスは「あした一日パパがウソをつけなくなりますように」と
願いを込めてローソクの灯を吹き消したのだった。
ちょうどその頃、コトが終わったフレッチャーと女ボス。「よかったわよ、私は?」と聞かれ
「イマイチだな」といってしまうフレッチャー。当然部屋から蹴飛ばしおん出されるフレッチャー。
息子の願いが本当になってしまったのだ。
そのまま離婚訴訟が始まったのだが、どうしてもウソがいえないフレッチャーは心ならずも
真実を話してしまい、法廷を混乱させる。自分のいいたいウソがどうしてもいえない
フレッチャーが、苦しみもだえながら、検事に何かを言おうとするところが爆笑ポイント。
一旦トイレにいって自分で自分を殴ったり壁にぶつかったりしてボロボロになってまた法廷
に現れて、暴漢に襲われた、ということにして休廷時間をかせいだり、ウソをつけない事態を
なんとか延ばそうとしていた。
一方、一旦は別れたものの、マックスを間にして付き合いは続けている元妻は、痺れを
切らして、ボーイフレンドと共にマックスもつれてボストンに引っ越そうとしていた。
息子の願いでウソがつけないと判ったフレッチャーはケーキを買って学校に行き、授業中の
マックスを外に連れ出し、ローソクに灯をつけて、願いを取り消して、と頼む。
判ったといってやってみるのだが、真心からそう思わないので、願いは消えない。
一方法廷の方では、依頼人である女性が年齢を偽っていることを発見したフレッチャーは
結婚したときが未成年であったことに気づき、未成年での結婚は一切の契約が不成立だ、
と主張して、見事に苦境を乗り越えて、勝訴を勝ち取った。
だが、法廷から依頼人の子どもがパパと分かれて妻側に強制的に連れて行かれるところを
みてフレッチャーは全て自分の行為は間違っていたと気づき、裁判長に、この裁判は
間違っている、と迫る。フレッチャーは法廷侮辱で、ぶちこまれてしまう。ボストンに旅立つ
マックスを見送りにさえ行けない。
そこに現れたのが、ウソのつけなくなったフレッチャーに真実を言われて怒った辞めた
秘書のおばちゃんだった。フレッチャーは、空港に急ぎ、滑走路を動いているジャンボに
タラップの自動車で追いつき、窓から、マックスに、自分が間違っていた、と訴えるのだった。
ジャンボは急停止。弾みでフレッチャーも吹っ飛んでしまった。滑走路に無断で進入し
飛行機を止めたことで当然逮捕。両足骨折のおまけ付き。
しかし、これで息子にウソをつかないということを真心で誓うことが出来、元妻も、ボストンに
行くことを辞めたのだった。ボーイフレンドも暖かく諦めてくれたのだ。
一年後。またマックスの誕生日がきた。今は独立して弁護士をしているフレッチャーは
元妻と3人でお祝いをしていた。願い事をしてローソクを吹き消そうとしたマックスに、
「この前のお願いはゴメンだよ」というと、マックスは何事かを考えながらローソクを消した。
真っ暗な部屋が明るくなると、フレッチャーと元妻がキスを・・・。フレッチャーがいう。
「マックス!パパとママが仲直りしますように、ってお願いした?」
ジム・キャリーの映画は、やりすぎが鼻につく感じで、どこか遠避けていたような気がする。
今回のこの映画は、掌編ながら、彼の魅力がいい方向に現れていたと思う。
エンディングのNGシーンも爆笑ものだった。出てくる人がみんないい人であることも見た後
嫌な感じが残らないのだろう。
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