さらば、ベルリン The Good German

●「さらばベルリン The Good German」
2006 アメリカ Warner Bros.Pictures,108min.
監督:スティーヴン・ソダーバーグ 原作:「さらば、ベルリン」=ジョゼフ・キャノン
出演:ジョージ・クルーニー、ケイト・ブランシェット、トビー・マクガイア、ボー・ブリッジス他
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一言でいうと「よく判らん映画だったな」ということ。ストーリーが大変判りづらい。全編モノクロ
で、トップシーンやエンドのキャストの字幕の入れ方なども40年代スタイル。話も
「第三の男」や「カサブランカ」の焼き直しのようなテイストで新しさを感じなかった。やはり
これは小説で味わう作品だろうな。

『1945年、ベルリン。ヨーロッパの戦後処理を話し合うポツダム会談の取材のため、
ベルリンにやって来たアメリカ人ジャーナリスト、ジェイク・ゲイスメール。<クルーニー>
彼には戦前、ベルリン駐在の記者をしていた時代があり、その時、人妻のレーナ
<ブランシェット>と不倫の関係にあった。レーナのことが忘れられないジェイクだったが、
2人は思いがけない再会を果たす。
レーナは、ジェイクの運転手をしている米軍兵士、タリー<マクガイア>の恋人となって
いたのだ。彼女の変貌ぶりに戸惑いを隠せないジェイクだったが、そんな矢先、タリーが
謎の死を遂げる。事件に疑問を抱き真相究明に乗り出すジェイクは、やがて国家を巻き
込んだ巨大な陰謀へと行き着くが…。』(allcinema)
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レーナの旦那はSS(ナチ親衛隊)隊員で、戦犯を追求する占領軍から逃げ、レーナに匿われ
て、地下に潜伏している。旦那はナチが開発した原子爆弾の開発を担当した強制収容所で
収容者の栄養管理をしていて、そのデータを持っていたのだ。それを巡って、ソ連と
アメリカが、原子爆弾の製造チームを根こそぎ自分の国につれて帰りたい一心で、旦那を
追いかける。
現在は売春婦として、またユダヤ人であるレーナは戦時中は同胞を密告することで難を
のがれ生き延びてきたのだ。だから、レーナの心にも自分を許せない気持ちはある。
真実に近づきすぎた愛人タリーを殺したのもレーナであった。そんな中、アメリカとソ連から
足を突っ込みすぎて自分も狙われ始めたジェイクは、レーナだけでもアメリカに逃そうとする。
しかし、連合軍のパレードの雑踏の中を逃げようとしていたレーナと旦那は、ソ連のヒットマン
に狙われ、旦那は群集の中で射殺されてしまう。そして極秘文書はジェイクのもとに。
そして、ついにアメリカに帰国する便にレーナを乗せることができたのだ。(このシーンは
カサブランカのラスト、飛行場のシーンにそっくり。「君のひとみに乾杯」とはもちろん言わない
けれど(笑)」
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で、結局なんだったのかよく判らなかった。サスペンスになりきれず、レーナの深い心情を
描ききれず、非常に中途半端でカタルシスを感じられない映画だったな。
ソダーバーグは何をしたかったんだろうか。原題に何かそれらしきものを感じるが・・・。
ただ一つ、ケイト・ブランシェットのモノクロの中の演技や表情はそれなりに良かったと思う。
それだけだ。
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by jazzyoba0083 | 2008-10-23 22:55 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)