ティファニーで朝食を Breakfast at Tiffany's

●「ティファニーで朝食を Breakfast at Tiffany's」
1961 アメリカ Paramount Pictures,114min.
監督:ブレイク・エドワーズ 原作:トルーマン・カポーティ 音楽:ヘンリー・マンシーニ
主題歌「Moon River」
出演:オードリー・ヘプバーン、ジョージ・ペパード、ミッキー・ルーニー、パトリシア・ニール他
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<1961年度アカデミー賞劇・喜劇映画音楽賞、歌曲賞受賞作品>


へプバーンという女優さんはあまり好みでないので、彼女の主演映画はそれほど見ていない。
それでも主要どころの「ローマの休日」「麗しのサブリナ」「昼下がりの情事」「パリの恋人」
それと遺作となった「オールウェイズ」などは、観たな。
そして今回この名作の鑑賞となった。たまたまNHK-BSで放送していたので。

やはり好みでないとはいえ、(エラの張ったやせぎすの女優って好みじゃないんだな。
へプバーン信者のみなさんごめんなさい)、若き日のへプバーンは美しい!
それにヘンリー・マンシーニの名曲。ストーリーは大したことはない。カポーティーの原作を
読んでないのでなんともいえないが、原作はもっと形而上的なものあるような気がする。
カポーティが単純な恋愛ものを書くとは思えないから。ブレイク・エドワーズは頑張っていた
とは思うが。

この映画に出てくる主人公の愛猫は、彼女の分身であり、猫の自由さと身勝手さを寓意的に
描いている。そのことは判りやすい。
NYのアパートで生活するホーリー・ゴライトリー(オードリー)は、田舎から出てきていて
お金持ちの中年と結婚し、不自由のないセレブ生活に憧れ、夜な夜なパーティーで
「ネズミ」を追いかける毎日。(ネズミは猫の好物)つれなくした男にアパートまで追っかけられ
騒動に上の階に住む日本人写真家ユニヨシ氏に、静かにしろ、鍵は作れ、警察を呼ぶぞ、
と苦情を言われっぱなし。このユニヨシ氏、ハリウッドでは日本人役として使われることが
何本かあったミッキー・ルーニーだ。東京オリンピック前の日本人てこんな風に見られていたの
かと判って面白い。
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そんなホーリーがたまま電話を借りに部屋を訪ねた作家のポール・バージャック(ジョージ・
ペパード)と懇意になるが、ホーリーは、刑務所のマフィアの親分に面会に行ったり、
アメリカで9番目のお金持ちといわれる男と結婚しようとしたり、ポールが気を引こうとしても
上の空。ポールの愛情を感じてはくれないのだった。

ポール自身も、パトローネがいて、売れない作家生活を補助してもらっていた。ある日、
初老の男が現れ、ポールが追いかけると、彼曰く、ホーリーは、自分の妻で、獣医兼農場主
の家から飛び出て行ってしまったという。14歳で後妻に入ったとは言うが、不自由のない
暮らしをさせいたはずだ、是非彼女を家に帰るよう説得するのに協力してくれ、と。
驚くポールだったが、ホーリーに故郷に帰れ、と勧め、旦那と長距離バスの乗り場まで
来るが、ホーリーは、旦那は愛しているけど、もう昔の自分ではないから故郷には帰れない
と、旦那一人を返してしまう。
彼女には弟がいてもうすぐ除隊してくるのだが、田舎に帰らないと、彼の面倒も見なくては
ならなくなる。

ポールの思いをよそに、アメリカで9番目の男との結婚を勝手に決めるが、すでにその男は
結婚したと新聞に載る。ならば、ということでパーティーで知り合ったブラジルの富豪に
言いより、ブラジルに行くことにする。そんな折、刑務所に会いにいっていた親分に、彼女が
じつは取引の暗号(天気予報にたとえた)の運び屋を知らずにやらされていたことが発覚、
逮捕されてしまった。これはポールが知り合いの弁護士に手をまわして1万ドルの保釈金を
弁護士が出して(彼もかつてホーリーの「ネズミ」であった)くれて保釈となった。また、除隊
直前の弟が、隊内で交通事故で亡くなるという悲劇も重なる。
意を決したホーリーは、勝手にブラジルに向かおうとするが、富豪からの手紙には、名誉を
重んじる我が家にあなたのようなトラブルを起こす人間は不要、ときっぱりと言われてしまう。

ポールも気持ちを固め、パトローネと手を切り、ホーリーと一緒になろうとするが、なかなか
心を開かない。ブラジルへ行くというタクシーの中で、「君は自由という言葉に捉われ、
自分を縛るカゴを嫌がるが、実は自分で自分を縛るカゴを作ってしまっているんだ、その
カゴはどこまでいっても、君を追いかけてくる」と、愛に目覚めるように諭すそして、二人で
ティファニーで名前を入れてもらったお菓子の景品の指輪を放りつけて去って行った。
これまでの自分の生き方が間違っていたことに気がついたホーリーは、さっきタクシーから
ほっぽりだした愛猫を雨の中必死にさがす。(新たな自分探しの図だな)そこに、ポールの
姿。そして見つかる愛猫。(新しい自分の発見)猫を懐にいれた2人は降りしきる雨(二人を
取り巻く障害)の中ひしと抱き合うのだった。

映画としては音楽を除いてまあまあかな。この年には「ウエストサイド物語」などの傑作が
あったから、それらと比べたら映画として作品賞や脚色賞などは縁遠かったわけだ。

一番印象に残るのは、なんといっても冒頭、ジバンシーの衣装に身を包んだへプバーンが
朝まだきのNY5番街を歩き、ティファニーの前に佇み、やおら紙包みの中からクロワッサン
を取り出して食べるシーン。これに「ムーン・リヴァー」が流れる。最高ですね。ここだけ
観るだけでも価値があるかも。
この映画の情報は

こちら
まで。
Commented by オンリー・ザ・ロンリー at 2010-04-18 04:48 x
ここ数年、我が国でも、歩きながらは当たり前、電車の中で食ったり化粧するのは序の口も良いとこ。この映画が元祖とは知らなかった(爆)。
オードリー、ノー・サンキューとおっしゃいますがそれだけご覧になっていれば十分ですよ。僕は「尼僧物語」を高評価します。
Commented by jazzyoba0083 at 2010-04-18 19:34
オンリー・ザ・ロンリー さん
朝早く(夜遅く?)から有難うござます!「尼僧物語」、
機会があれば観てみますね!
by jazzyoba0083 | 2008-11-11 22:58 | 洋画=た行 | Comments(2)