ボディ・ダブル Body Double

●「ボディ・ダブル Body Double」
1984 アメリカ Columbia Pictures 114min.
監督・脚本・製作:ブライアン・デ・パルマ
出演:グレイグ・ワッソン、メラニー・グリフィス、グレッグ・ヘンリー、デボラ・シェルトン他
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ずいぶん昔に一度観たが、その時面白く観た覚えがあったので、再見。面白かったけど
当時に感じたほどではなかったような・・・。
デ・パルマの作品は好きで、結構見ているのだが、初期の作品て、こんな風にB級感あふ
れる作品が多かったのかな。「殺しのドレス」と同じようなテイストだが、完成度も同じ
ようなレベルで、そんなに高くないと感じた。

ストーリーは単純。ハリウッドのB級映画俳優ジェイク(ワッソン)は閉所恐怖症ので、
棺桶にいることができず映画を首になってしまう。一方、女房は浮気。帰るところもなくなった
ジェイクに、オーディションで知り合ったサムという男が接近。彼が留守番を頼まれている
を、彼がシアトルに撮影に出かける間、代わりに留守番してくれないか、というもの。
渡りに船とばかりに引き受けるジェイク。サムは、毎夜同じ時間に隣人の若い女性の
ストリップもどきの光景が見られるんだぜ、と据えられた双眼鏡を見せる。

その中では、隣(といっても、300メートルくらい向こうだけど)の若い女性が大きなガラス窓
ごしに、ほとんど裸で、踊っていた。いいものを見せてもらうものだと喜ぶジェイクだった。
やめればいいのに、ジェイクは彼女が誰であるか気になり、ある日追いかけてみる。
ショッピングセンターの下着ショップでのぞきまがいのことをしたり、海岸のホテルでは
おかしな男が追ってます、僕じゃないよ、といって、名乗り出るが、その瞬間、男が彼女の
ハンドバッグをひったくって逃げた。追いかけたジェイクだったが、歩道がトンネルになった
ことろで閉所恐怖症の彼は追うことできなくなり、逆に女に助けられたのだ。これが
縁で女と知り合いにはなれたのだが。
しかし、ある日、彼女の部屋に男がやってきて女の金庫から金を出し、暴力をふるって出て
いく光景を見てしまった。さらに、この前の海岸の男が、彼女の部屋に忍び込み、金庫から
宝石を盗んでそれが、見つかると、彼女を電話のコードで首を締めにかかった。これを観た
ジェイクは急いで彼女の家に駆けつける。ジョギングしていた男二人も応援に巻き込んで。

しかし、ジェイクが男の犬に咬みつかれている間に、電動ドリルで刺し殺されてしまう。

警察に事情を聞かれるが、のぞきをしていたこがひっかかりいま一つ信用されない。
ある夜、一人でポルノを見ていると、殺された女と同じ振り付けで、しかも体つきも同じ
女が踊っていた。ジェイクは気がついた。踊っていたのはこの女だ。殺された女は別の
女だと。そこで、映画会社に行き、テレビの画面で踊っていた女、ホリー(メラニー)と
知り合う。彼女を映画に出すと、プロデューサーを装って近づき、自分の部屋に連れてきて
真実を聞きだそうとする。そうすると、彼女はある男に、数日間、自分の家で踊っていてくれ
と頼まれたと告白する。ちょうどそこにサムから電話がかかってきたので、その声をホリー
に聞かせると、この声の人よ、と証言した。
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殺されたグロリアの旦那こそ、サムであり、自分の家にジェイクを連れてきて、自分が
覆面をかぶり変装した男に殺されるところを目撃させ、自分はアリバイがあるように工作
していたのだ。事件は、変装したサムによる妻グロリア殺しであったのだ。
この事実を隠すためサムはホリーを殺そうと車で拉致、これに気がついたジェイクも追うが
2人ともつかまり、穴に埋められそうになる。しかし、サムはジェイクを襲おうと突っ込んできた
犬が、誤ってサムにとびかかり、そのまま近くの放水路に落ちて流されたのだった。

そして映画界に復帰したジェイク。今度は閉所恐怖症を振り切って演技をしている。
ドラキュラに扮したジェイクがシャワーのシーンで相手の女優さんがスタンドイン(吹き替え)
に代わる(ボディ・ダブル)シーンで、終えていく。

「殺しのドレス」もそうだが、少々エロチックなシーンも加えつつ、B級の匂いプンプンだが、
最後まで見ちゃうのがデ・パルママジックか。出来はそんなに感心するものではないのだが、
不思議だなあ。突っ込みどころはたくさんあれど、エンタテインメントとしてはちゃんと
仕上がっているからかしら。それにしても主演の俳優さん、今何しているんだろう?
この映画の情報は
by jazzyoba0083 | 2008-11-23 11:10 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)