名誉と栄光のためでなく Lost Command

●「名誉と栄光のためでなく Lost Command」
1966 アメリカ Columbia Pictures,Red Lion,129min.
監督:マーク・ロブソン 原作:ジャン・テラルギー
出演:アンソニー・クイン、アラン・ドロン、ジョージ・シーガル、クラウディア・カルディナーレ他
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出演者の名前を見ただけで時代が判るでしょ。43年前の映画です。この当時はこういう
戦争映画は珍しくなかったですね。物語としては、なかなか奥深いしっかりしたものですが、
なんか映画にしてみたら、今一つ説得性に欠けてしまったようです。

フランスがベトナムから撤退するころの戦闘シーンからスタート。アンソニー・クインは、
敵に囲まれ、応援を待つ部隊の隊長。そこに1機の空挺部隊が空から援軍として降りて
来るが、これは派遣した将軍の無謀な作戦だった。多くの空挺団員がベトナム軍に撃たれ
ラスペギー大佐(アンソニー・クイン)の隊も、応援部隊も囚われの身となっってしまう。
空挺部隊隊長の少佐は、将軍夫人あての手紙をもっていただけだった。
この応援の空挺部隊にいたのが記録係として付いてきたエスクラビエ大尉(アラン・ドロン)
だった。

終戦でフランスへ戻った一行だったが、仏領アルジェリアでまたしても内乱が勃発、軍の
要請で、ラスペギーは、かつての仲間を集め、アルジェへと向かった。ただ、ベトナムでは
仲間だったアルジェに住むアラブ人マヒディ(ジョージ・シーガル)は、隊に加わらなかった。

ラスペギーは、ベトナムで亡くなった空挺部隊の隊長夫人とねんごろになり、アルジェリアで
武功を立てて将軍になってと甘え、ラスペギーもそれを約束して結婚しようという。
そんななかでアルジェに到着した一行は、農園の警備とか依頼されるが、反乱軍の蜂起に
手を焼く。ついに仲間の一人が、ある村の女子供まで手をかけてしまう。これが周囲に知れ、
大人しくなる一方で、反乱軍の攻勢は激しさをましていた。

アルジェの街で、エスクラビエ大尉は、カスバの娼婦という女(カルディナーレ)と出会い、
愛してしまう。しかし、この女は、反乱軍の連絡係だった。
実は、反乱軍はかつての仲間だったマヒディに率いられていたのだった。そしてエスクラビエ
と知り合った女こそ、マヒディの妹だったのだ。

市長のヘリコプターを借りたりして、攻撃したものの、反乱軍は武器も豊富で手ごわい。
ラスペギーらはマヒディを捕らえようとするが行くえは判らない。しかし、妹に、マヒディを
殺すことは絶対しないから、という約束で居場所を聞き出すことに成功する。そしてマヒディは
絶対に殺さず捕まえるように、という指示をしたのにも関わらず、一人が、マヒディを見つけ
射殺してしまう。これで反乱軍は抑えられはしたのだが、ラスペギーらは妹との約束を
守ることは出来なかった。
ラスペギーらは、この武勲で勲章を受けることになり、ラスペギー自身はついに将官に
任命された。その式典には、あの結婚を約束した未亡人も来ていた。彼女との約束は守る
ことができたわけだ。

アルジェの一件が終わると、軍人として生きていくことがもともと嫌いだったエスクラビエは
部隊を去ることを決心する。

当時、植民地の独立という戦争は世界各地にあり、そんな中、「名誉と栄光のためで」ない
戦いもあったのだ、ということを言いたかったのだろう。戦争というのは皮肉と欺瞞に満ちて
いるんだな、ということが確認できました。

アラン・ドロンの役どころや、アンソニー・クインの背景などもう少し描かれると深みのある
映画になっていたのでは。そういう意味では、レジスタンスのリーダーとなったかつての
戦友マヒディの背景も希薄だった。戦闘シーンに重点が行き過ぎたウラミは逃れまい。
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by jazzyoba0083 | 2009-01-27 22:50 | 洋画=ま行 | Comments(0)