ヴィーナス VENUS

●「ヴィーナス VENUS」
2006 イギリス Free Range Films,Film4,Miramax,UK Film Council 95min.
監督:ロジャー・ミシェル
出演:ピーター・オトゥール、レスリー・フィリップス、ジョディ・ウィッティカー、リチャード・グリフィス他
e0040938_1692898.jpg

『アラビアのロレンス」の名優ピーター・オトゥールが、生に執着をみせる孤独な老人の悲哀を見事に
演じきり、8度目のアカデミー主演男優賞にノミネートされた人生賛歌のコメディ・ドラマ。監督は
「ノッティングヒルの恋人」「Jの悲劇」のロジャー・ミッシェル。
 
70代の英国人俳優モーリス。若い頃は数々の浮き名を流した人気スターも、いまや回ってくるのは
端役ばかり。私生活でも妻と別居し独りで暮らすモーリスにとって、人生の輝きはすっかり過去のもの
となっていた。そんなある日、モーリスは俳優仲間のイアンのもとにやって来た彼の姪の娘ジェシーと
出会う。乱暴な口を利き、無作法きわまりないジェシーだったか、モーリスは若くて美しい彼女に年甲斐も
なく心ときめかせてしまう。そして、ジェシーに手を焼くイアンに乞われて、何かとジェシーの相手をする
モーリスだったが…。』(allcinema)

かつての名優も今や、回ってくる役と言えば「死体」。でも、彼はスタジオに行ける日々を楽しんでいる。
そんな暮らしの中に、一人の小娘がやってくる。親友モーリスの親戚で、職探しの間ロンドンに住んで、
家事を手伝っている。
そんな小娘ジェシーに心を惹かれるモーリス。礼儀もへったくれもないし、ボーイフレンドもろくなもんじゃ
なく、ジェシーは彼氏と同じ刺青を彫ったりする。しかもモーリスから金をせしめて。完全にプラトニックに
なれないモーリスにすごく人間味を感じる。ジェシーに手を触ってもいいわ、においをかいでもいいわ、
でも体には触っちゃダメだからね、とかいいように言われるが、言われるとおりにするモーリス。
モデルになりたいならいいバイトがある、と言って紹介したのが、油絵のヌードモデル。いやいやだが、
やってみるジェシー。部屋のそとから、覗きみようとして、脚立から落ちてしまうモーリス。
e0040938_1610276.jpg

ある日、ボーフレンドと一緒にやってきたジェニー。ボーイフレンドは意気地のないやつだったが、暴力的で
言い争ううちに、モーリスは怪我をしてしまう。そしてベッドに寝た状態に。さすがに気の毒に思ったジェニー
は、モーリスの世話をする。彼が海を見に行こう、と誘う。そして列車に乗り、海辺に。そこで、ジェニーに
寄り添ったモーリスは静かに息を引き取る。
e0040938_16103981.jpg

翌日の新聞に大きく取り上げられ、今更ながらにモーリスが偉大な俳優であったことを知ったジェニーで
あった。何かにつけモーリスが会いに行っていた別れた妻は、海で死ぬなんて彼らしくて最高よ、と葬式の
時に言うのだった。

モーリスとイアンのエスプリに富んだ、いかにもイギリスらしい会話が楽しい。若い女性に優しくされこそ
すれ、当然、性の対象とは見てもらえず、それでも、若い娘の体を触りたいモーリス。いいエロ爺だ。
老境はああありたいものだね。オトゥールは痛々しいくらいに年よりだが、それがまた若い女性との比較で
良く生きている結果になっている。人はだれでも老いていく。その老い方が問題だ。ベンジャミン・バトンは
逆だったけど。
この映画の情報はこちらまで。
トラックバックURL : http://jazzyoba.exblog.jp/tb/9639766
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
Tracked from ☆彡映画鑑賞日記☆彡 at 2009-02-18 20:51
タイトル : ヴィーナス
 『男って、いくつになっても…。』  コチラの「ヴィーナス」は、名優ピーター・オトゥール主演のロマンティックでホロ苦い人生讃歌で、10/27に公開されたヒューマン・コメディなのですが、観てきちゃいましたぁ〜♪  若い女性に入れ込む老人を悲喜交々演じきったピー...... more
by jazzyoba0083 | 2009-02-11 21:50 | 洋画=は行 | Trackback(1) | Comments(0)