2009年 04月 02日
トーマス・クラウン・アフェア The Thomas Crown Affair
1999 アメリカ MGM presents,United Artists,Irish Dream Time,113min.
監督:ジョン・マクティアナン
出演:ピアース・ブロスナン、レネ・ルッソ、デニス・リアリー、フェイ・ダナウエイ、エスター・カニャーダス他
1968年、スティーヴ・マクィーンとフェイ・ダナウェイで製作された「華麗なる賭け」(原題はこの映画と
同じ)のリメイク。もう10年も前の作品で、自分としては観た、と思っていたが、改めて観てみて、
観ていなかったことが判った。
オリジナルは大学の時に東京の映画館で見た記憶がある。、この年のアカデミー主題歌賞を獲得した
ミシェル・ルグランの名曲の主題歌に乗せてグライダーが滑空するシーンは鮮やかに記憶に残っている。
当時、スティーヴ・マクィーンとかアリ・マッグローとかフェイ・ダナウエイは大好きな俳優さんだったから
特に印象深い。(グライダーのシーンはこの映画にも美しく描かれているが)
またクルマ好きのマクィーン
の映画らしく、カッコいいクルマがたくさんでていて、特にこの映画で存在を知った、サンドバギーの
カッコ良さと言ったらたまらなかったですね。将来こんなクルマを砂浜で飛ばしてみたいもんだ、と
思ったもんです。
さて、このリメイク。時代は30年下って、主人公もしゃれ男ピアース・ブロスナンに交代し、億万長者で
あることは同じだが、オリジナルの銀行強盗に対し、この作品では美術品盗となっている。彼を調べる
保険会社の女性はフェイ・ダナウエイからレネ・ルッソに。
どうしても比較してしまうが、この映画に関しては別物として鑑賞したほうが、この映画自身を楽しめる
と思う。現代にマッチしたスタイリッシュでお洒落で、カッコよくて、セクシーで(昔の007みたいだ)
仕掛けも近代的になり、それなりに面白く仕上がっていると思う。
トーマス・クラウンは投資会社を経営する億万長者だが、美術品を盗みだすことを趣味?としている。
彼はメトロポリタン美術館から、厳しい警備をぬってモネの名画を盗み出すことに成功する。
そうしておいて、モネのあった場所がカラだとさびしいから、という理由を付けて、自分が所有するという
ピサロの風景画を貸して飾るように美術館に申し出た。
保険会社の調査員キャサリンは、トーマスが怪しいと睨み、彼に接近、調査するうちに、彼のとりこに
なってしまう。しかしそこはプロ。合鍵を手にいれてトーマスの自宅を無断で調べるなど調査は調査として
進めてはいた。彼女は犯人はトーマスと確信、トーマスも彼女の前ではもう否定しなくなった。
警察や保険会社もキャサリンとトーマスがただならぬ仲になっていると、隠し撮りなどから判っていたが
彼女を信じて、調査を続けさせていた。
キャサリンはトーマスに、逃亡して、と勧めるが、キミとなら、と言われ愛しているが故に戸惑う。
トーマスとの逃亡を決めたキャサリンは、彼の家に行くと、そこには若い女性が。大いに傷ついた
キャサリンは、彼の元を離れる。しかし、この娘は、トーマスが師と仰ぐ贋作画家の娘で、幼いころから
父親代わりに育ててきた女性で、モネの絵の上からピサロを画を描いたのは彼女だったのだ。
トーマスはキャサリンに、モネの絵を美術館に返す、という、そして一緒に逃げようと。大警備の中、無理
だわ、というキャサリンに、俺を信じろ、午後4時にふ頭近くのヘリポートで待つ、と言い残す。
そのうちに、モネの画を返す、と犯人から通告があり、私服警官で溢れたメトロポリタンにトーマスが
現れた。監視カメラを見つめる警察、連絡を取り合う館内の警官。彼らをあざ笑うかのように、
山高帽をかぶったトーマスが、何人も現れ、絵画が入ったと思しきブリーフケースを、次から次へと
持ち替えていく。
やがて、トーマスは煙幕弾を、モネの絵画が掛けてあった部屋に投げ入れた。すると、煙を感知した
システムが作動し、名画たちを守るためにシャッターが下りる。と同時にスプリンクラーから散水される。
しかし、ピサロの画のところだけ、シャッターが何かに引っ掛かってしまらず、水を浴びる結果に。
するとどうだろう!ピサロの画の表面の絵具が水で流され、下から盗まれた筈のモネの絵画が現われた。
盗んだ絵を、元のあたところに隠す、という奇策を使ったのだ。そして、今度はモネの画の横に展示して
あった別の画が盗まれていた。シャッターをつっかえさせたものは「トーマスクラウン投資会社」とネーム
の入った鉛筆だった。そんなトーマスの手腕に、警官とモニターを見ていたキャサリンは、思わずニヤリ
としてしまうのだった。そんな騒ぎの中、トーマスは、悠々と美術館を後にした。
キャサリンは、急いでヘリポートに向かうが、そこにいたのはトーマスではなく、盗まれた絵を彼女に
渡すように頼まれた男だった。
彼女は、失意のまま、空港のカウンターに行き、係の女性に絵画の入ったポートフォリオを警察に届ける
ように頼み、もともとトーマスと乗るはずの飛行機に乗った。悲しみに打ちひしがれている機内の彼女の
後ろから声をかける男がいた・・・
街並みや、グライダー、ファッション、二人が遊ぶカリブの海、ガジェットもみんなお洒落。仕掛けも
なかなか上手くできていて、楽しめました。みなさんおっしゃるように映画の種類も同じような感じなので
ピアース・ブロスナンがどうしてもジェームズ・ボンドに見えてしまう。当時42歳のレネ・ルッソは、見事な
ヌードをご披露あそばし、さすがは元モデルだけのことはあるなと。トーマスのセラピストとして
御本家フェイ・ダナウエイが出演。これは前作へのオマージュでしょうか。
全体としては楽しめる作品だと思います。
この映画の情報はこちらまで。
コチラの「トーマス・クラウン・アフェアー」は、5代目ボンドことピアース・ブロスナン主演のロマンティックなクライム・サスペンス・コメディです。原題は同じなのですが、邦題は「華麗なる賭け」というスティーヴ・マックイーンの有名な作品のリメイクだそうです。 ...... more
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