スルース Sleuth

●「スルース Sleuth」
2007 アメリカ Sony Pictures Classic,Castle Rock Entertainment,89min.
監督:ケネス・ブラナー
出演:マイケル・ケイン、ジュード・ロウ

私がこの作品の存在を知ったのは2000年夏に名古屋で公演された、劇団四季のストレートアクト
「探偵スルース」だった。犯罪作家アンドリュー・ワイクに日下武史、マイロ・ティンドルに下村尊則と
いう配役で、舞台をヤオヤ(舞台奥から手前に掛けて傾斜をつけること)にした新しい試みが新鮮だった。

1970年代に英国の作家アンソニー・シェイファーにより舞台の戯曲として書かれ、大ヒット。1972年
には作家役をサー・ローレンス・オリビエ、妻の愛人をマイケル・ケインが演じた「探偵スルース」が公開
されている。

男二人しか出てこない舞台戯曲を映画ではどう表現するのだろう、会話のやりとりの心理劇なので、
映画には不向きな題材では?と心配したが、なかなか良くできていた。短めの上映時間も良い。

マイケル・ケインは’72には愛人役を、そして今度は作家役を演じた。前作は未見だが、本作の
彼は、最終的に心理戦に勝ったのか負けたのか良く判らない老作家の役を上手く演じていたと思う。
そしてジュード・ロウ。老作家にゲームの勝負を挑む作家の妻の愛人をこれまた、味わい深く演じて
いたと感じた。映画全体の出来不出来とは関係ないところが悲しいですが。

ロンドンの郊外に豪邸を構え、いくつもの監視カメラで家を防御しているベストセラー推理作家
アンドリュー・ワイク。彼の元に、ワイクの妻マギーの愛人で自称役者だというティンドルという男が
訪れる。彼は、ワイクに、あなたの奥さんは私と暮らしている、彼女はもうあなたを愛していないのだから
離婚してくれ、それとも5年間待たせる(自動的に離婚が成立する)のか?と言い寄る。

ワイクは、妻マギーは大変な浪費家で、君のような貧乏役者にはとうてい養えないだろう、無理だよ。と
断念するように言う。聞かないティンドルに、ワイクはあるゲームを持ちかける。
つまり、妻の宝石を、ティンドルに盗むようにいう。宝石には盗難保険が掛けてあるから作家は損をしない。
そして貧しいティンドルは、大金を手に出来る、という設定。それが成功すれば、妻もあきらめようと。
まんまと老作家のゲームに乗ったティンドルは屋根に登らされ、梯子を外され、ガラス屋根を突き破って
床に落ちることに。そしてワイクはティンドルに銃を突きつけ、壁に実弾を、本人には空砲を撃ち、
ティンドルは哀れ、命乞いをし、マギーを諦める、と懇願してのだったが、空砲に驚き、失神してしまう。
第一ラウンドは作家の勝ちだ。ティンドルはホウホウの体で邸宅を後にする。

次の日に現れたブラック刑事。(なんかジュード・ロウに似ているなあ、とは判る)今度は彼が作家を
追い詰める。行方不明の男を探している、マイロ・ティンドルという名前を聞いたことはあるか、と尋ねる。
作家は当然そんな名前は知らないシラを切る。するとという近所で拳銃の発射音を聞いたという証言が
あるのだがね。そのティンドルという男は、宿をワイクに会いに行くと言って出ているんだよ。さらに、
ワイクの妻が不倫をしているのを知っているか、その男の名前がマイロ・ティンドルというんだよ。と
作家をどんどん追い詰めていく。さらに壁の弾痕、血のついたシャツなどを部屋から発見して、
いい加減に吐いたらどうだと責める。作家はたじたじとなり、確かに銃で脅したことは認めるが空砲だった
から死んでなんかはいないのだ、と主張する。

すると、笑い始めた刑事は、顔のスペシャルメイクをはがし始める。そう、彼はティンドルだったのだった。
流石に役者。まんまと作家を追い詰めた。第二ラウンドはティンドルの勝ちであった。

そして1セットオールの中、最終戦が始まった。作家の次の手は、この家で私と住もう、どこへなりと
好きな所に遊びに行くがいい。カリブ?南仏?どこでもかまわん。その代り、妻のことは忘れろ、と。
金に困らない遊びの人生にティンドルは「そそられるねえ」と。作家は「君は本当は私のタイプであることが
判ったよ」と、妖しげな雰囲気に。妻マギーは、作家の元に帰る、とティンドルに宣言していたので、
金に困らない生活を選んだティンドルは、作家に寄り添うとほほを寄せて、まるで勝利宣言をするように
作家のお気に入りのコートを着て出ていこうとする。ワイクは邸宅から出ていこうとするティンドルの
背中に銃を向け、引き金を引いたのだった。

探偵スルースとは誰か。どっちがスルースなのか。ワイクがティンドルを射殺したことにより、ゲームの
勝者と敗者はいなくなってしまった。誰が勝ったのか。誰が負けたのか・・・・。

室内の会話劇なので、動きの少ない映像の中で字幕を追っていると眠くなる。こんど、WOWOWで
オリジナルを放映するので、そちらも観てみよう。劇団四季の方はラストがどうだったかは、もう覚えて
いない。
この映画の詳しい情報はこちらまで。

by jazzyoba0083 | 2009-04-04 22:00 | 洋画=さ行 | Trackback(2) | Comments(2)

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Tracked from ☆彡映画鑑賞日記☆彡 at 2009-04-05 19:37
タイトル : スルース
 『男の嫉妬は 世界を滅ぼす。』  コチラの「スルース」は、アンソニー・シェイファーの舞台劇を1972年に映画化した「探偵<スルース>」のリメイクで、3/8公開となったPG-12指定のサスペンスなのですが、観て来ちゃいましたぁ〜♪  オリジナルは未見なのですが、オ.......more
Tracked from oguoguの日々映画見.. at 2011-03-25 22:54
タイトル : スルース
2008年3月上映 監督:ケネス。ブラナー 主演:ジュード・ロウ、マイケル・ケイン    このゲーム、攻略するのはどっちだ・・・・・・・・わかりにくい!果たして勝者はどっち?......more
Commented by oguogu at 2011-03-25 23:12 x
TB&コメントさせてもらっちゃいますねぇ~。
そういえば「探偵」っていうのが結局何だかわかりませんでしたねw
意訳なのかなぁ?背景はオシャレでしたが、内容はイマイチピンと来ない作品でした。
Commented by jazzyoba0083 at 2011-03-26 19:22
oguoguさん
毎度です。結局オリジナルはギブアップでした。判りにくい映画をもう一度見たいとは思わなかったんです。こういうウッチャリ型の
映画は、考えさせられる面と、判んないよお!という面と諸刃の剣ですね。
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