2017年 04月 04日 ( 1 )

●「天国からの奇跡 Miracles from Heaven」
2016  アメリカ Columbia Pictures,TriStar Pictures(a SONY company) 109min.
監督:パトリシア・リゲン
出演:ジェニファー・ガーナー、カイリー・ロジャース、マーティン・ヘンダーソン、ジョン・キャロル・リンチ、
   クイーン・ラティファ、エウヘニオ・ベルデス他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>

よく出来た宗教映画、という感じ。アメリカはテキサスで実際に起きた奇跡?を基にした作品。
アメリカという国がキリスト教という宗教でいかにまとまっているかがよく分かる。故にアメリカ国民が
好きそうな映画だなあ、と感じた。この手の映画はどうしてお神様の押しつけが鼻についてしまう恨みが
付きまとうのだが、本作とてそれは免れないが、ベースとなる話が、原題のミラクルが複数であるように
神様の存在=複数の人間の愛として語られるところにカタルシスがあるといえよう。
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舞台はテキサスの田舎。全財産を叩いて大きな動物病院を開業したビーム一家は、三人の娘のいる
平和な家庭で、日曜には一家で教会の日曜学校に出かける敬虔なキリスト教徒であった。アメリカの
田舎ではどこでも見られる光景。
しかし、ある日、次女のアナベルに難病が発症する。内臓が機能せず、絶えず痛みが襲うという
子供にとっては辛い難病であった。いくつもの病院を回るが原因が分からず、ついにボストンに
直せる医師がいるという情報を得る。母クリスティは、お金を算段し、9ヶ月も先まで予約が埋まって
いるという医師に予約なしで面会にでかける。病院では当然予約なしでは断られる。だが受付の
女性にはクリスティの言葉は胸に響いたようだった。そしてボストンの街のレストランでウエイトレスの
アンジェラ(ラティファ)と出会い、街を案内してもらい、まるで家族のような付き合いとなっていく。

受付の女性の配慮でナルコ医師に診てもらい、手術もしたが、難治性であることは変わりがなかった。
どうやら脳のニューロンが消化器官への動きの指令を出してないのではないか、と。ボストン小児病院で
しか処方できないクスリのお陰で帰宅は出来たが、膨れたお腹と鼻からの栄養、そして絶えず襲う痛みに
アナベルの心も折れ勝ちだった。そして母クリスティは、娘の姿を見るにつけ、神様は何をしているの
だろうか、と信仰も揺るぐのだった。そんな折、教会では信者から「アナの病気が治らないのは
両親やアナ自身に罪があるのではないか」と言われ、教会に対する不信はピークになる。

仲良し3姉妹は何かとアナを気にかけ、ある日お姉ちゃんと大きな老木に登る。ところがもろくなって
いた枝が折れ、アナは老木の大きなウロに落下してしまう。ハシゴ車が出動し、何とか救い出し
ドクターヘリで救急搬送されたのだった。
しかし、担当医師も驚いたのは、アナには何の怪我も無かったのだった。家に帰ってまた姉妹たちと
遊ぶアナ。ふと両親は気がついた。アナが痛がらない。あんなにソファから動かなかったアナが
元気に遊んでいる。そして、お腹の膨れも収まってしまっていた。

急ぎボストンにナルコ医師を尋ね、診察を受けるが、症状が全て消えている、というのだ。アナが
両親に言うには、ウロに落ちた時、幽体離脱を体験、蝶に招かれ天国に行き、神様から両親の元に
帰りなさい、と言われたという。自分は痛みのある世界に戻りたくない、というのだが、その時
すくい上げれられたのだ。それ以来、アナの難病は雲散霧消していた。

この話はマスコミでも取り上げられ、母クリスティは教会でこの話をすることになった。当然
神の存在を肯定的に捉えるのだが、アインシュタインの名言「人生には、二つの道しかない。

一つは、奇跡などまったく存在しないかのように生きること。もう一つは、

すべてが奇跡であるかのように生きることだ。」

クリスティは奇跡は愛であると主張した。その脳裏には、家族はもとより支えてくれた近隣の友人、
ボストンのアンジェラ、ナルコ医師、受付の女性、父と二人の姉妹が飛行機に乗ろうとした時
クレジットカードが使えない状況を、とっさに救ってくれた航空会社の窓口担当者、などなど
アナを支えてくれた人々の愛こそ、奇跡であると締めくくった。

しかし、教会の聴衆からは、「アナの難病は売名のためのニセの病気じゃないのか」などの
声があがった。しかしそれを押さえたのはボストンでアナと同室だった白血病少女ヘイリーの
父(新聞記者)だった。ヘイリーはアナから神様を信じることを教えてもらい、最期はとても
穏やかに逝った、アナには感謝している、と。

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つまり、神様がいる、いないということは大事な
ことかもしれないが、いると信じることで心の平安を得る、ということこそ「信仰」の根幹で
ある、と言いたかったのだと思う。ラストあたりではウルウルと来る仕掛けになっている。
更に、エンドロール前には実際のビーム一家が紹介される。あの大木は既に折れてしまって
いると。そしてアナは今は元気な中学生となり、病気は再発していない、と説明される。

宗教臭い、と先入観を持たずに観ればそれなりにいろんなことを考えさせる、そこそこいい映画だと
思う。

<IMDb=★7.0>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:43% Audience Score:81%>

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=355829こちらまで。



by jazzyoba0083 | 2017-04-04 22:55 | 洋画=た行 | Comments(0)