2017年 09月 12日 ( 1 )

コロニア Colonia

●「コロニア Colonia」
2015 ドイツ・ルクセンブルグ・フランス 110min.
監督・(共同)脚本:フロリアン・ガレンベルガー
出演:エマ・ワトソン、ダニエル・ブリュール、ミカエル・ニクヴィスト、リチェンダ・ケアリー他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
★は6.5。全体として暗く地味な映画。事実がベースとなってはいるが、相当の創作が入って
いると思われる。1970年代、チリで起きた政変、アジェンダからピノチェト独裁へという不幸な
流れの中で、実際にあった「コロニア・ディグニダ」であった事件を取り扱う。主役の二人の
ような人物が実際にいたかどうかは不明。

ストーリーは単純で分かり易いが、山場というかメリハリに欠け、面白みという点では損をして
いる。主役二人はドイツ人。エマ・ワトソンはルフトハンザのCA。恋人は政変を取材しつつも
アジェンダ応援に入れ込みすぎたジャーナリスト。彼がピノチェト軍に捕まり、送られた先が
「コロニア・ディグニタ」という元ナチス残党パウル・シェーファーが主催するキリスト教カルト
集団の施設だった。ここは実はピノチェトとつるんでいる秘密警察の一部だったわけ。そこは
ホントの話。

そこで彼氏がひどい拷問にあう。彼女はフライトをキャンセルして志願してその施設に入所する。
彼を助けたい一心で。彼は拷問の結果、脳障害を負って、アホになってしまったふりをしていた。
エマも苦労していたが、彼を見つけるに及び、俄然やる気が出て(いるようには見えないけど)
偶然地下通路を見つけ、そこから二人で脱出、サンチャゴに戻りドイツ大使館に駆け込み、
写真を示してシェーファーらの悪行を告発した。そして自分たちは一刻も早くドイツに帰りたいと
主張するが、どもドイツ大使館の動きがおかしい。そう、ドイツ大使館はピノチェトとつるんで
いたのだ。大使は二人を空港に送ると嘘をいい、シェーファーらに二人を引き渡すつもりだった。

しかし、エマの機転で、ルフトの仲間の機に乗れることが出来、負ってきたシェーファーと軍を
かわし搭乗出来たが、管制塔からは離陸を禁止されてしまう。しかしルフトはそれを無視して
飛び立った。
シェーファーの悪行はドイツに帰った二人に寄り告発され、話題にはなったが、チリ国内では
無視され、ピノチェトとシェーファーの蜜月は続いた。彼が逮捕されたのは2000年代に入って
からで、しかもアルゼンチンであった。彼はその後最近刑務所で亡くなっている。

エマが潜入してから脱出まで半年以上かかっているが、この間の描写はテンポはいいが厚みに
欠ける。前半のラブラブシーンを短くして、もう少し物語を多層化し、話に厚みを付けたほうが
良かったのじゃないかな。
あまりにも話しがストレイートすぎる。それとドイツ大使館(当時は西ドイツだったろう)が
なぜ自国民を守らず、ピノチェトの味方をしたのか、ということ。

本作で一番の収穫は、現実にこうした施設が権力と結びついて人民圧政にチカラを貸していた
という事実を知ることが出来たということ。その後の世界世論も、結局手が出せなかったこと
そういう恐怖である。同調圧力・・・という言葉も浮かんだ。
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<ストーリー>
南米チリの独裁政権下で起きた史実を基に「ハリー・ポッター」シリーズのエマ・ワトソン主演で映画化。
キャビンアテンダントのレナは、クーデターに巻き込まれた恋人を救出するため、ナチス残党と結びつき
拷問施設となった“コロニア・ディグニダ”に潜入する。
共演は「ラッシュ プライドと友情」のダニエル・ブリュール、「ジョン・ウィック」のミカエル・ニクビスト。
監督は「ジョン・ラーベ 南京のシンドラー」のフロリアン・ガレンベルガー

1973年9月11日。ドイツのキャビンアテンダント・レナ(エマ・ワトソン)は、フライトでチリを訪れ
ジャーナリストの恋人ダニエル(ダニエル・ブリュール)と束の間の逢瀬を楽しんでいた。だが突如チリ軍部に
よるクーデターが発生。ダニエルは反体制勢力として連行されてしまう。

レナは、彼が慈善団体施設“コロニア・ディグニダ”に送られたことをつきとめるが、そこは“教皇”と呼ばれる
元ナチス党員パウル・シェーファー(ミカエル・ニクビスト)が独裁政権と結びつき、神の名の下に暴力で
住人を支配する脱出不可能な場所だった。異国の地で誰の助けも得ることができないレナはダニエルを助け
出すため、ひとりコロニアに潜入することを決意するが……。(Movie Walker)

<IMDb=★7.1>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:26 % Audience Score:60% >




by jazzyoba0083 | 2017-09-12 22:45 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)