●「スター・ウォーズ/最後のジェダイ  Star Wars :Last Jedi」
2017 アメリカ Lucasfilm,Ram Bergman Productions,Walt Disney Pictures. 152min.
監督・脚本:ライアン・ジョンソン  製作総指揮:J・J エイブラムズ他
出演:マーク・ハミル、キャリー・フィッシャー、アダム・ドライバー、デイジー・リドリー、ジョン・ボイエガ他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
素直に面白かった。時間がちょっと長すぎじゃないか、と不安だったが、そんなこともなかった。
最近の空想科学モノ、ヒーローモノはいろんなキャラクターがごちゃごちゃ出てきて、ストーリーが
とっちらかってしまい何が何だか良くわからない、という隘路に入っていると感じているのだが、今年
見たMARVELもDCも、原点回帰というか、ストーリーを単純に、善悪の構図を明確単純にし、活劇も観ていて
分かりやすくなってきたな、と感じていた。ま、SWファンには同列にするなと叱られそうだが、
SWシリーズも、主人公の交代に至るEP7までは、まだまだストーリーが複雑に階層をなしていて、
単純でワクワクする「男の子映画」(女の子を馬鹿にしているわけではなく、ものの言いようとして)に
なりきれていない恨みをずっと感じてきた。

ところが、本作では明らかに世代交代が進み、ハン・ソロやダースベイダーは過去の人であり、本作において
いよいよルークやレイアの退場となっていく。そして新時代はラストシーンの少年のアップに象徴されるように
カイロ・レンやレイ、フィンらの世代になっていくのだということを強く印象づけた。文字通り二世の時代。

共和国軍レジスタンス(ジェダイ・オーダー)対ファーストオーダーという善悪の構図の中で展開される
活劇も敵味方がはっきりしているので観ていて分かりやすく、「第七騎兵隊的」カタルシスも効果を十分に
発揮出来ている。ただ、欲を言えば、単純で平板に陥ってしまった恨みは残った。簡単にやられてしまう
スノークって一体?とか。4~6のダースベイダーが持っていた絶対的な恐怖感というものは本作にはない。
そのあたりに軽さが出てしまったのかもしれない。ベネチオ・デル・トロの中途半端な登場もマイナスだ。
アジア系のローズは、顔と役柄がマッチしていなくて、(下手したらお笑い系)ミスキャストじゃないかなあ。
冒頭で死んじゃう姉ちゃんのほうが美人だったような。

単純で分かりやすいと平板になり、ストーリーを多層化すると話が見えなくなり、と難しいのではあるが。
それのバランスが出来た脚本と演出であれば★9個は進呈できた。
それと、「アルマゲドン」ではないのだから、特攻自爆的な自己犠牲への昇華という戦いは、一見美しいように
思えるけど、私は決して好きではない。夢と希望のあるSWならば、特に命を簡単に捨てる攻撃は賛成できない。

さはさりながら、本作、冒頭のその後に登場するキャラクターの前触れ的な役目もこなしつつ、掴みはOK。
そしてレイとルーク・スカイウォーカーの対峙。さらにカイロ・レンの悩みと今後の行動(は謎だ)、
今はなきレイア率いる共和国レジスタンス軍とフィンの活躍。どこか黒澤映画の脚本のような展開が日本人と
して理解しやすく、勧善懲悪、次作への引張り、カタルシスの提供、伏線の埋め方など、家族連れでいっても
お父さんは子供に説明しなくてもいい展開となっている点を評価したい。

私の住んでいるあたりは、まだIMAX 3Dの上映が始まっておらず、始まったらもう一度観てこようと思う。

個人的にはキャリー・フィッシャーの姿に胸痛めつつ、今年は大活躍で何本観ただろうアダム・ドライバー、
そして、その男前が大好きなデイジー・リドリー。今年はもう人の男前「ワンダーウーマン」のガル・ガドットと
並び、個人的に今大好きな女優さんである。 最初のEP4の公開が1977年だから40年も経てばマーク・ハミルも
歳を取るのは当たり前。その初老になった風貌はかつてオビ=ワン・ケノービらのジェダイが持っていた
雰囲気と映画の中のポジションを獲得しているわけだから、貴重な存在であり、また本作のなかでも重要な
ポジションを与えられていたわけだ。

宇宙活劇ものとしては標準以上の出来であり、先述のように家族連れで楽しめる娯楽作であることは確かで、
次回作への楽しみも残してくれた。ちなみに映画の中で私がクスッと来たのは、観た人は分かるだろうけど
フィンの「このメッキ頭!」というセリフと、レジスタンス軍の戦闘機が古すぎて、床が抜けるシーンだった。
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<ストーリー>
SF映画の金字塔「スター・ウォーズ」サーガの新3部作の幕開けとして2015年に公開され、世界中で空前の
大ヒットとなった「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」のその後を描く続編。
ついにフォースを覚醒させ、伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカーと出会ったレイを待ち受ける驚愕の
運命と、ファースト・オーダーとレジスタンスの戦いの行方を描く。
主演は引き続きデイジー・リドリー。共演陣にはアダム・ドライヴァー、ジョン・ボイエガ、オスカー・
アイザック、マーク・ハミルら前作の主要キャストのほか、ローラ・ダーン、ベニチオ・デル・トロ、
ケリー・マリー・トランらが新たに参加。
なお2016年12月に他界したキャリー・フィッシャーは本作がシリーズ最後の出演作となる。
監督は新たに「LOOPER/ルーパー」のライアン・ジョンソン。

 レイア将軍率いるレジスタンスはファースト・オーダーの猛攻に晒され、基地を手放し決死の脱出を図る。
その頃、レイは伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカーを連れ戻そうと説得を試みていた。
あるトラウマから心を閉ざし、ジェダイの訓練を請うレイに対しても頑なな態度を崩そうとしないルーク
だったが…。(allcinema)

<IMDb=★8.0>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:93% Audience Score:57% >




by jazzyoba0083 | 2017-12-17 11:35 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)