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●「カラー・パープル The Color Purple」
1985 アメリカ ワーナーブラザーズ=Amblin 153分
監督:スティーブン・スピルバーグ
製作:スティーブン・スピルバーグ、キャスリーン・ケネディ、クインシー・
ジョーンズ他
原作:アリス・ウォーカー、脚本:メノ・メイエス、撮影:アレン・ダヴォー
音楽:クインシー・ジョーンズ、作詞:ライオネル・リッチー
出演:ウーピー・ゴールドバーグ、マーガレット・エイヴリー、
ダニー・グローヴァーほか。

スピルバーグは、「JAWS」(75)、「未知との遭遇」(77)、レイダース~
失われた聖櫃~(81)、E・T(82)、インディ・ジョーンズ~魔宮の伝説
(84)などと超娯楽大作を次々とヒットさせ、ハリウッドの超一流監督の
仲間入りを果たしていたが、アカデミーとは縁遠かった。
そこに出てきたのがこの、ピュリッツァー賞を獲った、アリス・ウォーカーの
小説を下敷きにした、シリアスな大作映画「カラー・パープル」だった。
世間からは、スピルバーグがオスカー獲りに出た、とあからさまに批判
された。その上、作品賞にはノミネートされたが監督賞には名前が
なかった。
監督賞を獲得するには93年の「シンドラーのリスト」まで待たなければ
ならない。ちなみにこの年のオスカーは作品賞が「愛と哀しみの果て」、
監督賞も同じ映画のシドニー・ポラックへ渡った。

映画は、20世紀初頭のジョージア州のある町の黒人家族を40年に渡って
追ったもの。ウーピー・ゴールドバーグの映画初出演作品でもある。
彼女は、ブロードウェイで歌っていたところを原作者のアリスに見出され
この映画出演になったという。

セリーとネティーは、大の仲良し姉妹。しかし、セリーは実の父親に犯され、
2人のこどもを産むが、その子供も父の手で売り飛ばされる。
不細工な姉、セリーに対し、ネティーは美人。そんなネティーを黒人ながら
農場を経営するアルバート”ミスター”が見初め、後妻に欲しいと
父親に要求する。父は、それに対し、姉セリーならいいが、ネティはだめだ、
という。ミスターは、姉を家に連れて行く(姉と言っても14歳!)。
ミスターの家に後妻に入ったとはいえ、実は態の良いメイド。朝から晩まで
家事に追われ、いい訳をすると、夫の暴力が飛んでくる。
ある日、ネティーが、家にいると父親に犯されるから、この家に置いてくれと
セリーの家に逃げてくる。しばらくいることに同意するミスターだが、実は
ネティーを狙っていたのだ。ある日学校へ行こうとするネティを襲うミスター
だったが彼女の抵抗にあい思いを遂げられない。そしてこれに怒った
ミスターは、ネティーを家から追い出してしまう。ネティーは泣き泣き
追い出されていくが、セリーに死ぬまで手紙を書くから、と言い残して
去っていった。
時は流れて、ネティーからの手紙はミスターの手で隠され、セリーの手に
届くことは無かった。
ミスターは、歌手のシャグに入れあげ、彼女を家に連れてきてセリーに
面倒を見させる始末。しかし、このシャグは、この後セリーの強い味方に
なっていくのだ。
ミスターの前の妻との長男、ハーポが、ソフィアという
太った女の子を家に連れてきて、彼女と結婚する、と宣言する。がミスターは
許さない。しかし彼女のおなかにはすでに赤ちゃんがいたのだった。
ハーポとソフィアは仲が悪く、始終ケンカ。でも子供だけは沢山できた。
しかし、やがてソフィアは、家を出て行ってしまう。
そして、姉の家に身を寄せてクルマを運転するなどはぶりの良いソフィア
だったが、ある日、街中で市長夫人から、メイドにならないか、と誘われ
汚い言葉で断わったのだが、それを聞いた市長本人から怒鳴られると
ソフィアは市長いパンチを食らわしてしまう。そして牢獄へと繋がれる。
なんと8年間も。結局出獄したソフィアは、市長の家のメイドになることに
なったのだ。
一方、ハーポは、後妻と、禁酒法をいいことに家を改造して酒場を作り、
シャグも、そこで唄うという商売を始めた。
シャグはいったん、シカゴにツアーに出たが、やがて夫と称する男とまた
ミスターの元に帰ってきた。意気投合する、ミスターとシャグの旦那。
そんな時、郵便配達がやってきた。いつも郵便はミスターが取るもので
セリーが手を出すと怒られるのだった。そんなことは知らないシャグは
自分とクラブとの契約書が届くからと、ポストへ行きから何通かの手紙を
取ってきた。その中に、なんと妹、ネティーからのものがあった。
ネティーは今、アフリカに宣教のため滞在していると書かれていた。
そして、今まで書いてきた手紙はきっとミスターがセリーい渡していないと
理解していて、最近はクリスマスとイースターの時に、グリーティング
カードにまぎれていればミスターもセリーにカードを渡すかもしれないと
手紙を書いていたと明かした。そして、実はネティーはセリーの子供2人も
引き取って、アフリカで勉強している、間もなくアメリカの移民局の許可が
出れば、ふるさとに帰る、と記していた。
セリーとシャグは、ミスターの部屋を家捜しし、昔からの溜まったネティー
からの手紙の束を見つけた。沢山の手紙を年代順に読みふけるセリー。
そして、家族が集ったクリスマスの食卓で、セリーは、シャグとともに
この家から出て行くと宣言したのだった。もうミスターと一緒にいるのは
耐えられない、子供たちもアホばかりだ、と。
どうせお前なんか、醜いし黒人だし、女だから、食えなくてまた戻ってくるさ
とミスターがなじる中、セリーはミスターに別れを告げた。

そんなある日、セリーとネティの父が亡くなったとの知らせが来た。そして
、自分は実は父の子ではなかったことが明らかになる。そして、父は
セリーとネティに家と土地を残していった。後妻の子供たちは、現金を
相続したのだった。

あこがれの自分の家を持つことになったセリー。ハーポの元に帰って
来たソフィアは二人で酒場を切り盛りしていた。シャグはそこの酒場で
唄っていた。ある日、酒場で歌っていると、教会からゴスペルの歌声が
聴こえてきた。シャグは、楽隊を引き連れて教会に唄いながら進む。
ジャズの響きだ。一方、聖歌隊は、教会に入ってきたシャグ一行に
戸惑いを感じながらも、ついには一体となって、大ゴスペル大会と
なっていった。そして、シャグは牧師と抱き合った。牧師はシャグの
父親だったのだ。

そして、ついにアフリカからネティと自分の子供たちが帰ってくる日が
やってきた・・・。

長い映画なのは、描いた年が40年間だからしょうがない。だが決して
だれて眠くなることはない。よく出来た脚本だと思う。黒人姉妹の
半生を淡々と描いていくのだが、ウーピーの映画初出演をは思えない
素晴らしい演技だ。揺れ動く感情を抑制の効いた演技で表現している。
それと、ソフィアのオプラ・ウィンフリーが良かったと思う。所謂
性格俳優なのでしょう。美人ではないのですが存在感がある。
こういう人がいると映画に厚みが出る。ミスターはどこかでみたことが
あるなあ、と思っていたら、「リーサル・ウエポン」でメル・ギブソンの
相棒刑事をやっていた人だった。
ミスターの黒人ではあるものの農場を経営しているリッチぶりに、本当に
ここがジョージア州か?と思うほど。それとミスターが最後にネティから
移民局に対しアメリカ国籍の照会が来た時、ハガキと現金を持って、
移民局に行き、手続きをしてやるところは、心変わりが激しすぎ、と
思ってしまった。
あと映像が奇麗だ。南部の大自然や、タイトルの言われにもなっている
お花畑、また計算された画角など、映像美も一流だ。
音楽がクインシー・ジョーンズなのも良いですね。

まあ、とかく言われる映画ではありますが、私は一度も眠くなることもなく
興味深く、感動しながら観る事ができました。ハッピーエンドであるという
ものいいですね。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-08-05 16:00 | 洋画=か行 | Trackback(1) | Comments(0)

コール・ガール  Klute

●「コール・ガール Klute」
1971 アメリカ ワーナーブラザーズ映画 115分
監督・製作:アラン・J・パクラ
出演:ジェーン・フォンダ、ドナルド・サザーランド、ロイ・シャイダーほか。

1971年度アカデミー賞最優秀女優賞 ほか受賞作品

私が大学に入った年の作品だ。今から35年前。ジェーンも、ドナルドも
若い!(当たり前だ)。
当時、アメリカでは、前年の「イージー・ライダー」に代表される
ニューシネマ全盛の頃。ベトナムもまだ解決されておらず、人種差別も
根強かった。そうした時代の雰囲気をアラン・J・パクラが、
淡々と描いていて、都会の寂しさを観念的に描写していく。

ペンシルヴァニアの研究所の科学者が突如失踪し数ヶ月。
彼を探しにNYに派遣された同僚のクルート(サザーランド)は、彼が
コールガールに宛てた卑猥な手紙だけを頼りに独自の調査を始める。
受取人の友人で売れっ子のコールガール、ブリー(フォンダ)に
協力を請うがつれなくされ、クルートは彼女を監視することに。
彼女は、女優かモデルを目指しているが、非常に割り切った考えを
持った女性で、年間600~700人の客をとっている。
クルーとは、ひたすらみつめるうち、恋の芽生えを意識する彼の心は、
やがて、愛に不寛容な彼女を優しく包みこみ、二人は一致して事件の
解決に努める。都会の夜の光と影、心理の揺れを巧みに捉えるG・ウィリスの
カメラが素晴らしい。
幾つもの精神科医をかけ持ちしているブリーの相談内容にクールな
彼女の胸の内を語らせる構成も功を奏していた。

謎解きは別に奇をてらったものでなく、極めてシンプル。この映画は
ジェーン・フォンダの感情の動きを味わうものだと思う。と同時に
原題の「クルート」は、サザーランドの役名だから、パクラがこれに
こめた意味もあるのだろう。
ジェーンと精神分析医との会話に、セリフの真髄があるようだ。
尚、この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2006-07-31 22:30 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)

●「キスへのプレリュード Prelude to a kiss」
1992 アメリカ 20世紀フォックス 
監督:ノーマン・ルネ 原作戯曲・脚本:グレイグ・ルーカス
出演:アレク・ボールドウィン、メグ・ライアン、ネッド・ビーティー、
   キャシー・ベイツ他

ブロードウェイのロングラン劇を映画化したもの。題名はデューク・
エリントンの名曲。タイトルチューンも、それをデボラ・ハリーが歌っている。
いわゆる入れ替わりがおきてしまう、泣き笑いの映画なのだが、この手の
映画ってこの時代あたりには「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や「ペギー・
スーの結婚」日本では尾道三部作あたりに結構ありました。タイムスリップや
変身願望が時代の要求だったのでしょうか?

この映画も、花嫁とおじいさんが入れ替わってしまう悲喜劇。
科学雑誌の編集者ピーターとバーテンダーのリタはダンスパーティーで
出会った。お互いに引かれあう二人は、意気投合してやがて結婚する。

その結婚式に、見知らぬ老人が現れ、花嫁にキスをする。そのとき
花嫁と老人の心が入れ替わってしまったのだ。
何かおかしいと思うピーターだったが、遂にリタが別の人格に入れ替わって
いることを見破る。若い異性の体を手に入れて自由奔放になる老人、
一方老人になってしまい、何がなんだかわからないリタ。
老人を、本人の家に連れ帰ったピーターは家族から老人は肺がんで余命
1年と知らされ、愕然とする。老人はそのことは判っていて、今は老人と
なったリタは、あと1年の命でも私は十分幸せだったと告白する。
ある日、リタの母(パティ・デューク)の理解で、実家に帰っていたリタと
老人とをあわせることに成功した。そして二人はそのとき同じように
若さゆえの怖さから老成した男に憧れを瞬間抱き、老人は老いゆえの
若さへの願望を抱き、お互いにこの人に入り込みたいと思ったのだ。
そのことにお互いが気がつくと、窓から一陣の風が起き、暗くなったかと
思うと、二人の心と体は元にもどったのだ。

結婚や、未来のないこの世をはかなく思い、一時は社会党員でもあった
リタは、現在を生きる勇気を勝ち得ていたのだった。

なかなか興味深い映画ではあったが、人格が入れ替わるまでが長いのと
なぜ、老人はメグを選んだかや、元に戻る時の塩梅など、今ひとつの
所も多々あったと思う。
若きメグは奇麗だが、ヘアースタイルが今ひとつだったなあ。ぼさぼさで。
一番注目すべきは、老人を演じたネッド・ビーティーだったと思う。
自然で心が若い女である演技を自然に演じていた。これでこの映画は
救われた感じ。
ピーター役のアレク・ボールドウィンは、ブロードウェイの劇でも同じ役を
演じ、賞を貰っています。
尚、この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2006-07-29 22:40 | 洋画=か行 | Trackback(2) | Comments(0)

クローサー Closer

●「クローサー Closer」
2004 アメリカ コロムビア(ソニー・ピクチャーズ) 103分
監督:マイク・ニコルズ
出演: ジュリア・ロバーツ、ジュード・ロウ、ナタリー・ポートマン
     クライヴ・オーエンほか。

これだけの豪華な配役と「卒業」の監督の作品ということで
期待感一杯で観始めた。
冒頭、ロンドンの街の交差点で、信号待ちするダン(ロウ)と、アメリカから
到着したばかりのストリッパー、アリス(ポートマン)。イギリスのクルマが
左側通行ということを忘れて、歩き始めて、タクシーと接触、助けたダンとの
出会いだ。
ダンとアリスは、同棲を始め、ダンは、この間のアリスとの生活を書いた
小説を出版する。その写真を撮りにいったスタジオで、写真家アンナ
(ロバーツ)と出会い、好きになってしまう。
実はダンとアンナは恋人同士だったのだ。ダンはある夜、アンナになりすまし
エロサイトのチャットで、医師のラリーと、エロ話にエキサイトする。そして
水族館で会おうということになる。そして水族館に現れたのは、本物の
アンナだった。

4人の男女が、くっついたり離れたり、嘘を重ねて傷ついて。そんなことを
重ねるうちに、アンナはダンと離れ、NYに帰ることにする。アンナとは
実の名前では無かったのだ。

なんか、だらしない男女がくっついたり離れたりの映画で、まあ、人間
こんなことを恋愛で重ねていくんだな、ってなことくらいは判りますが、
そんな4人を見ていて共感することが無い。みんなこの4人の誰かに
似ているんだよ、なんてことを言いたいんでしょうか。
なんてつまらん映画だ!と思ってしまったわけです。この映画がいろんな
賞を獲ったことがまたまた判らない。

シンプルで、判りやすい映画が好きな人はお勧めしません。
尚この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2006-07-19 22:43 | 洋画=か行 | Trackback(2) | Comments(0)

●「現金に体を張れ The Killing」
1956 アメリカ 20世紀フォックス 85分 モノクロ
監督・脚本:スタンリー・キューブリック
出演:スターリング・ヘイドン、マリー・ウィンザー、コリーン・グレイ、
ヴィンセント・エドワーズ、ジェイ・C・フリッペン、テッド・デ・コルシア
ティモシー・ケリー、エリシャ・クック・Jr

「ワイド・アイズ・シャット」を遺作として、1999年にこの世を去った寡作の
巨匠、スタンリー・キューブリックの28歳の時の、若きクりエィティビティが
ほとばしる、優れたサスペンス小品。
「小気味いい映画」とはこのことだ。あえてモノクロをチョイスし、人物の
背景をカットして、テーマだけに絞込み、1時間20分で完結させてしまう
力量は若くしてすでに只者ではない雰囲気。
そして、写真家として育ってきた彼が、彼らしい映画の原点というべき手法も
たくさん見せている。

刑務所を出てきたばかりのジョニーは、競馬の売り上げを強奪しようと企む。
そして、競馬場の窓口係、バーテンダー、警察官らを仲間に加え、
綿密に計画を練り、いよいよ仕事に取り掛かった。
それぞれの仲間の役割にしたがって、時間が行ったり戻ったりする手法は
当時としてはものすごく斬新だっただろうな。だから同じシーンが何度も
出てくる。
軍隊上がりの銃の名手に第7レースの第4コーナーで大本命の「赤い稲妻」
号を射殺、レースを混乱に陥れる。一方、バーで暴れる役のチンピラは
場内の警官や警備員をひきつける大立ち回りを演じる。
その間に、ジョニーは変装して、集金室に入り、銃で脅して200万ドルを
せしめる。これをパトカーの警官が拾い、隠れ家へと運ぶ。
だが、馬を射殺した男が、警官に目撃され射殺されたのをきっかけに
計画が次々と狂っていくのだった。
唯一生活が描かれるのが、払い戻し窓口係の男で、マリー・ウィンザーが
演じる妻が、浮気をしていた男(ビンセント・エドワーズ=ベン・ケイシー!
懐かしい!)に、旦那の犯行をばらし、その男に金を横取りさせ、二人で
高飛びしようとしていたのだ。しかし、200万ドルを山分けしようと
集まっていた仲間たちのところに妻の男がマシンガンを持って現れ、
銃撃戦となり、窓口係の男以外全員死んでしまう(これが現代の謂れか)。
男は妻のところに行き、口汚く男をなじり、ことの真相を明かす妻を
射殺してしまい、彼も絶命する。
一方、金を運ぶ係りのジョニーは彼女と空港に向かう。200万ドルは
大型のトランクに詰め、機内に持ち込ませろ、と主張するが、当然
断わられる。粘るジョニーだったが、航空会社は頑として聞かず、
仕方なく、手荷物として預けることになる。搭乗する予定の飛行機に
荷物を運ぶ車。突然犬が飛び出てきて荷物が落下し、トランクの口が
開いてしまう。200万ドルの札が飛行場に舞い上がる。
逃げようとするジョニーと彼女。その前に連絡を受けた警察が2名、
銃を構えて待っていた。

ストーリーはシンプルに、判りやすくテンポは速く、作品自体の時間も
短い。キューブリックの青春の息吹を、もろに感じることの出来る、
優れたサスペンス・クライム映画だと思います。面白かった!!
尚、この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2006-07-18 23:10 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)

●「カリフォルニア Kalifornia」
1993 アメリカ MGM映画 118分
監督:ドミニク・セナ
出演:ブラッド・ピット、ジュリエット・ルイス、デヴィッド・ドゥカヴニー、
ミシェル・フォーブス他

ブラピが「リバーランズ・スルーイット」でブレイクする前年に撮った
バイオレンスもの。
どう評論すればいいのででょうか。結局殺人が出来るのは良心に呵責を
覚えられるかどうか、という点にある、ということをいいたかったんでしょうか。
観終わった後、なんら気持ちが良いわけでも考えさせられたわけでもスカッと
したわけでも、笑ったわけでも、哀しかったわけでもない。ま、「クソ」みたいな
映画だったともいえる。

頭のネジが200本ほど抜けた生まれながらのキチガイ殺人鬼アーリーと、
これまた頭のネジが400本ほど抜けた愛人のアデール。
仮釈放の身のアーリーは、愛人とカリフォルニアに行こうと決意、たまたま、
町の掲示板にカリフォルニアまで同行してくれる人を募集、と紙を出していた
雑誌ライターのブライアンと恋人で写真家のキャリーと旅を共にすることに
なる。ブライアンは、殺人事件を追い、その舞台を訪ね取材し、キャリーの
写真をつけて本にして出版しようとしていたのだった。
見るからにして普通じゃない、アホな二人を簡単に仲間にしてしまうブライアン
たち、不思議。
アーニーはまず、溜まっていた家賃を催促していた大家を殺し、住んでいた
トレーラーハウスに火を放って、カリフォルニアに行こうとしていた。当然金は
持っていない。人を殺すことになんの感情もないアーリーは、二人と旅する
中で次々と殺人を重ね、遂にはブライアントとキャリーの二人も
殺そうとする。
アホのアデールも殺人は悪いこととは理解でき、アーリーを諌めはするの
だが、しまいにゃ、アデールも殺されてしまう。
ブライアンの手で殺されることになるアーリーなのだが、ブライアンは
初めて殺人を経験し、人を殺すということで、自分とアーリーの違いは
なんだろうか、と自問する。それが「良心の呵責」という結論なわけだ
少し強引だなと。だって、アーリーは人格破壊の病人だよ。普通の人じゃない
んだもん。自分のことと比較するには無理がある。
ラストはホラー&バイオレンス風なのだが、イマイチカタルシスを感じない映画だ。

ブラピのアホな役は上手いな。それとジュリエット・ルイスの頭のネジの抜け
具合がいい。
ブラピのファン以外にはあまりお勧めできないかも。原題の綴りは間違いでは
ありません。
尚、この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2006-07-17 22:15 | 洋画=か行 | Trackback(1) | Comments(0)

グロリア Gloria

●「グロリア Gloria」 
1980 アメリカ コロムビアピクチャーズ 121分
監督・脚本:ジョン・カサヴェテス
出演:ジーナ・ローランズ、ジョン・アダムズ、バック・ヘンリーほか。

1980年度 ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞作品

マフィアの重大な秘密を売ろうとした男が一族もろとも殺される。
母親と友達だった、女マフィア、グロリアに幼い息子フィルを預かることに。
子供がもつ、秘密の詰まったノート。これを追いかけるマフィア。
亡くなった母親との約束を守り、フィルを連れて、マフィアから逃げる
グロリア。子供嫌い。また演技なのか、このガキが小生意気で
(見た目にも)いらいらさせるのだが、次第にグロリアの心に母性が
芽生えて行く。
カサヴェテス(故人)の映画は初めて観た。この手の映画のファンは
熱烈なんだろうな。ジーナ・ローランズは実の奥さん。
言っちゃ悪いけど、おせじにも美人とはいえない中年女が、
女マフィアを凄みを利かせて演じています。
さすが金獅子賞。拳銃をぶっ放すときも感情というものを感じさせない。
それが、あとになってフィルに対する母性の厚みを出す伏線に
なっているのでしょうね。
私としてはいまひとつ好きになれない映画ではありましたが、
見ごたえのある映画なんだろうな、ということは判ります。
ピッツバーグに逃げたくても、マフィアの手が回っていて、結局
NYを逃げまわる、という設定も閉塞間を演出できていてよかったのでは
ないでしょうか。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
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by jazzyoba0083 | 2006-07-15 22:19 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)

●「彼女を信じないでください Too beautiful to lie」
2004 韓国 sea-sun film company 115分
監督:ペ・ヒョンジュン
出演:カン・ドンウォン、キム・ハヌル、イ・ヨンウンほか

私は大変面白く観ましたが、「映画道」のみなさんは、この手の映画は
酷評の対象なんでしょうね。
まあ、ストーリーは、これをもっとベタにすれば吉本新喜劇にも
なっちゃいますし、判りやすさが、逆に映画とは何ぞや、というファンには
ダメダメなんでしょうね。同じストーリーで舞台がフランスかイタリア
だったら、感想も変わったりするんですよね。そういう人って。

詐欺の天才、ヨンジュ(キム・ハヌル)は、収監中の刑務所から、
嘘で塗り固めてまじめを装い、見事仮釈放をゲット。
ムショで作った、デコイを姉の結婚記念に届けるため、電車に乗り
プサンに向かう。
そこでたまたま、乗り合わせたヨンガンの薬剤師ヒチョル(カン・ドンウォン)。

彼女にプロポーズをするために母親の形見の指輪を眺めているうちに
向かいのヨンジュの席の下に落としてしまう。眠っていたヨンジュの
またのしたに頭をつっこんで指輪を取ろうとしたとき、目を覚ました
ヨンジュに、痴漢と間違われてボコボコにされてしまいす。

そんな間に、指輪はすられてしまう。仮釈放中であるヨンジュは
自分が盗んだと思われたらかなわないと、途中の駅でスリを
追いかけ、取り戻すが、電車は出て行ってしまう。大切な
姉へのプレゼントを入れたバッグを残して。

手元に指輪が残ったヨンジュ、ヒチョルの手元にあるであろう
デコイの入ったバッグを取り戻すべく、「ヨンガンの薬剤師」を
頼りにヒチョルの故郷に赴きます。
そこで、指輪を見せてヒチョルの嫁だ、と嘘をついたことから、
次々と嘘の上塗りを余儀なくされ、ヒチョルの家族は、健気な
ヨンジュをまったく疑わず、あとから駆けつけたヨンジュをひどい
男だ、とののしる始末。なんとか、ヨンジュの嘘を家族に信じて
もらいたいヒチョルだったが、ヨンジュの嘘のほうがはるかに出来がよく、
なかなか信じてもらえない。
そんなとき、恒例の「ミスター唐辛子」コンテストが開催される時期が
来て、ことしはヨンガンから出る予定だった男が出れなくなり、
なんの因果か、ヒチョルが出ることに。
ヨンジュから作戦をいろいろ授けてもらって大会に臨んだヒチョル
だったが、ヨンジュの作戦で、なんと優勝してしまう。

こんな時間をすごしているうちに、ヨンジュにヒチョルを愛する気持ち
が芽生えてくる。
そうこうしているうちに、本物の彼女が、かつての約束どおり、
ヒチョルの実家を訪ねてきたので、事態は更にややこしくなった。
一方、コップについた指紋を警察の友達に預け、ヨンジュの身元を
洗うよう頼んでいた結果がでて、詐欺で仮釈放中という情報が
ヒチョルの家にもたらされる。

結局ヨンジュは家族の前で、本当のことを白状して誤り、ヨンガンを
去っていきます。

最後はハッピーエンドになるのですが、終わり方もちょっとした
サプライズがあって、楽しかったです。
どこか青木さやか似のハヌルがいい味をだしているし、頼りない青年を
これまたカン・ドンウォンが好演。

判りやすく、ハートウォーミングなラブコメディとして、楽しめます。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-06-13 23:12 | 洋画=か行 | Trackback(2) | Comments(0)

●「五線譜のラブレター DE-LOVELY」
2004 アメリカ ユナイテッド・アーティスト、ワーナー映画 125分
監督:アーウィン・ウィンクラー
出演:ケヴィン・クライン、アシュレイ・ジャッド、ほか。

私の大好きなアメリカの作曲家、コール・ポーターの半生を描いた
伝記映画というよりも、著名な歌手がたくさん出てきて、ポーターの
曲をたくさん歌うのが楽しい映画ではありました。
もちろん、愛妻リンダとの終生変わらなかった愛情のありようは
感動的ではありましたが。

コール・ポーターは、1891年にアメリカ・インディアナ州の富豪の家に
生まれ、一時パリに暮らしていたこともあったが、ハリウッドの映画に
進出して才能が一気に花開き、アーヴィング・バーリンや、ジョージ・
ガーシュインなどと並び称される、大作曲家。1964年没。73歳だった。

ただ、彼の場合、お金持ちなので、生活は華やかでやや鼻持ちならぬ
ところがあったらしい。しかも男色趣味は、リンダとの結婚生活に
入ってからも続き、波乱万丈というよりも好き勝手に生きましたねえ、
という感じでしょうか。そんな、苦労知らずの才能が、傑作をたくさん
生み出したとも言えるでしょう。

彼のピークは1948「踊る海賊」、1953「キス・ミー・ケイト」(舞台は
1948)この映画にも出てきた1936「エニシング・ゴーズ」、
1956「上流社会」(ビング・クロスビーとグレース・ケリー、”トゥルー
・ラブ"で知られる)1957「魅惑の巴里」、1957「絹の靴下」
(フレッド・アステアとシド・シャーリースのダンスが素敵)、あたりでしょうか。

趣味の乗馬で馬が暴れて転倒し、足が馬の下敷きになり、その後、
車椅子と松葉杖が離せぬ生活となったが、しばらくは、熱心な
作曲活動を続けていた。しかし、リンダを失ってからは一切作曲は
しなっかったそうだ。

彼をテーマにした伝記映画は1946年に「夜も昼も」がケーリー・グラント
の主演で封切られている。

今回は、パリでの生活で、リンダと出会うことから始まる。お金持ちが
故に、自由奔放なポーターの人生をマネジメントしていくリンダ。
彼女の存在がなければ、ポーターの成功した人生は無かったといえる
ほど。だから、歌のほとんどが彼女に楽想を得ている。
もうすっかり老人となったポーターが、親友と過去を振り返りながら
ストーリーが進んで行くという構造。ポーター役のケヴィン・クラインは
「ソフィーの選択」で名が知られた名優。ピアノも本当に弾いてそうだ。
ポーターが作った数々のミュージカルを縦軸に、リンダとポーターの
愛情物語と友人たちとの交流を横軸に描いて行く。

物語としては、ありがちな夫婦の波乱万丈の小ぶりな作品だったと
感じました。それよりもジャズ好きな私としては、作品中に
エルヴィス・コステロ、ダイアナ・クラール、アラニス・モリセット、
シェリル・クロウ、ナタリー・コール、キャロライン・オコナーら
豪華な歌手陣が、次から次へとポーターの名曲を歌っていたのが
楽しかったですね。
ポーターの曲は都会的で洗練されていて、いかにもお金持ちの
苦労なしが作ったという良い意味での、「名曲」が多いです。

皆さんもご存知の「ビギン・ザ・ビギン」、「In the still of the night」
「de-lovely」、「Night&Day」、「True Love」、「Anything goes」
「You are the Top」、「So in love」などなどポーターの傑作には
枚挙に暇がありません。

ポーターの背景やリンダの背景がもう少し詳しく書かれていたら厚み
のある映画になったのになあ、何せ、少々薄っぺらい感じでした。
エンドロールで「You are the Top」を歌っているのはポーター自身
です。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-05-15 00:30 | 洋画=か行 | Trackback(1) | Comments(0)

●「グッバイ・ガール The Goodbye girl」
1977  アメリカ ワーナーブラザーズ映画 110分
監督:ハーバート・ロス
出演:リチャード・ドレィファス、マーシャ・メイソン、クィン・カミングスほか。

1977年度アカデミー賞主演男優賞、LA批評家協会賞男優賞、
ゴールデン・グローブ賞作品、男優、女優、監督、脚本賞
英国アカデミー賞主演男優賞、受賞作品

いまから29年前の作品。私ら夫婦が結婚した年の作品です。
二ール・サイモンの脚本のコメディーで、映画だが、どこか
お芝居を観ているような感じがする。

2年前にお芝居の世界を引退したポーラは娘バツイチ。
同居中の男に、「イタリアで映画での仕事が出来たから、
イタリアに行く」との手紙を残して去られてしまう。バツニに。
男は、去る時にポーラと住んでいたアパートを他人に
譲ってしまっていたのだ。
そこにやってきたのが、これまた役者のエリオット。
自分がアパートを出て行くことに納得できないポーラは、
交渉の挙句、エリオットと同居することに。

一方、ポーラは収入の道がなくなったので、またオフ・
ブロードウェイでオーディションを受けて、舞台生活に
戻ろうと努力していた。方や、エリオットは、これまた
オフ・ブロードウェイで、シェイクスピアの演劇を新解釈で
演じたが、新聞・雑誌に酷評されてしまい、自信を喪失して
しまう。上演は打ち切り。そして場末の劇場で
お笑い用の劇に出ていた。

そこでのエリオットを認めたハリウッドのプロデューサーから
映画出演を誘われる。
もちろん、ハリウッドに行く決意をするエリオットだが、
ポーラにしてみれば、また3回目の「グッバイガール」に
なってしまう。エリオットは4週間の撮影が終わったら
必ず帰ってくると約束するのだが・・・。

ポーラはまた、悪夢が戻ってくると悲観するが、エリオットの
愛情は本物だった。

冒頭とエンディングに設定された、雨の電話ボックスシーンが
おしゃれ。

ポーラ役のマーシャ・メイソンは、ニール・サイモンの元妻。
子役のクィンは、上手かったのにその後あまり見かけませんね。
都会的なお洒落な映画。イヤミなく、観終わった後もほのぼのと
します。
リチャード・ドレイファスは、この映画でアカデミーを獲り、その前年
「未知との遭遇」と出会っていて、このあたりがピークだったのかなあ。

尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-05-03 22:00 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)