カテゴリ:洋画=な行( 66 )

●「2001年宇宙の旅 2001:A Space Odyssey」
1968 アメリカ・イギリス Metor-Goldwyn-Mayer 139min.
監督・製作・(共同)脚本:スタンリー・キューブリック 原作・(共同)脚本:アーサー・C・クラーク
出演:ケア・デュリア、ゲイリー・ロックウッド、ウィリアム・シルヴェスター、ダニエル・リクター他
e0040938_14140125.jpg
<評価:★★★★★★★★★☆>
<感想>
このブログに記載がない、ということは10年近く前に観たっきり、ということだろう。今更ながらの
本作である。正月の暇に飽かせての鑑賞。もうほとんど評価の言葉がないほど、いろいろと言われて
いるので、まったく個人的な感想を書かせて頂く。

原題を見ると、「ある宇宙の叙事詩」ということなので、それを分かって観ると、後半のスターゲート、
スターチャイルドも意味は判然としないが、まあそういうことだろう、と納得は出来る。
ところでスターゲート、スターチャイルドって映画にその言葉、出てきましたっけ?
私はスターゲートの光景になるまでの、未来予見が素晴らしく、未だに追いつけてないと思う、
その先進的な宇宙の様を描いた映像にただただ感嘆しながらみていた。スジはどうでもいいかな。

クラッシックの名曲に乗せて描かれる未来の世界がとにかく魅力的だ。
旅客船のシートの座席にあるモニター、カラーのテレビ電話(液晶みたいな端末)、回る宇宙
ステーション内の光景、そしてその後の宇宙船のモデルになった各宇宙の構造物の美しさ、その
動き。全く古くない宇宙服、本来宇宙には空気がないので、音が無い。そこに流れるリヒャルト・
シュトラウスやヨハン・シュトラウスの音楽に絡めた雰囲気も素晴らしい。
搭載コンピュータHAL9000の反乱も含め、アポロ11号の月着陸の一年前にこれが作られたことを
考える時、唸らざるを得ないのは万人の共通するところだろう。

アーサー・C・クラークの原作には、モノリスのオチとか映画では難解といわれていることがちゃんと
描かれているのだが、映画では全く説明がない。形而上的、哲学的な映像表現をキューブリックは
してみたかったのだと思う。クラークは「本作を一回観ただけで分かった、と言われたらこの映画は
失敗だ」といったとおり、難解でいいのだ。モノリスに神を感じるのか、スターチャイルドに
輪廻転生を感じるのか、それは観た人それぞれであり、この映画のが持つ形而上的世界の目的である
のだろう。百家争鳴ウエルカム、それこそこの映画の目指す所、ということだのだろう。
映画好きの踏み絵みたいになるのは致し方あるまい。駄作と断じることも含めてである。

何年かに一度観たくなる映画であることは間違いない。
e0040938_14154994.jpg
<ストーリー>
公開当時は賛否両論を呼んだものの、今や映画史上のベストテンに必ず入る、殿堂入りの名作SF。
人類の夜明けから月面、そして木星への旅を通し、謎の石版“モノリス”と知的生命体の接触を描く。
一応のストーリーはあるが、映画はその物語性を放棄し、徹底した映像体験で構築されている。

猿人の眼前に屹立するモノリス、それに触れた猿人が骨を武器として用い他の猿人を打ち殺し、
空高く放り投げられた骨は一瞬にして宇宙船へと変わる--その、史上最も時空を超えたジャンプ・
カットを後に、舞台は宇宙へ移行する。『美しき青きドナウ』や『ツァラトゥストラはかく語りき』と
いったクラシックをBGMに、悠々と描き出される未来のイメージ。
そして、木星探査船ディスカバリー号での淡々とした日常業務。やがてコンピュータHAL9000に
異変が起こり、ボウマン船長は光り渦巻くスターゲイトをくぐり抜けスター・チャイルドとして転生する……。
訳知り顔で、作品の根底に眠る意味を解く必要はない。座して体験せよ、そういうフィルムなのだ。
(allcinema)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=16912#1こちらまで。


by jazzyoba0083 | 2017-01-04 23:20 | 洋画=な行 | Trackback | Comments(0)

●「ニック・オブ・タイム Nick of Time」
1995 アメリカ Paramount Pictures.89min.
監督・製作:ジョン・バダム
出演:ジョニー・デップ、クリストファー・ウォーケン、チャールズ・S・ダットン、マーシャ・メイソン、
ピーター・ストラウス他
e0040938_12022366.jpg
<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>

タイトルは「際どい時」「ぎりぎり間に合う」というほどの意味らしい。短い時間でお手軽に楽しめる
サスペンスであるが、なにせ全編強引な展開が否めず、厳密なリアリティは求めないけど、こんなこと
起き得ないだろうに、と思ってしまうストーリーは、事件がほぼリアルタイムに進行するという面白さの
評価を打ち消してしまう。

確かに娘が人質になれば、その父親はなんでもしそうなものだけど、デップ演じるeverday-manの会計士
ワトソン氏、拳銃を押し付けられて、知事の演説会場へ追いやれるのだが、様々なシーンで助けを呼ぶ
タイミングはあったんじゃないか? 知事の警備全体がグル、というのもちょっと考えにくい。
靴磨きの傷痍軍人の大活躍は設定としては面白いのだが、スーパーマン過ぎるのではないか?
ワトソン氏の幼い娘をバンの中で監視している女性が、拳銃で子供を殺せるようなキャラクターじゃない
感じを受けた。
クリストファー・ウォーケンの私設ボディガードではない、おそらくLAPDであろう警官が自分の生命まで
掛けて知事を暗殺させようとする動機は一体どのあたりにあったのだろうか?もし知事をガードしていた男
たちが私設部隊だとしたら、現職知事をガードするLAPDの警備や公安の警察はどこにいたのだろうか?
加えて、ラスボスが生き残るというエンディングはテレビの連ドラじゃあるまいし、本作の展開であるなら
頂けない。
細かいところをいうと、ホテルに向かうワトソン氏が乗ったタクシーに、ウォーケンの運転するバンが
ぶつかるのだが、タクシーは凹みを気にするでもなく走行する。アメリカの交通事故ってそんな
ものなのかなあ。

リアルタイムで進行する緊張感は良いのだが、上記のように鑑賞中、「どこか大雑把な」「締りの悪さ」
「詰めが甘いわりには強引な」感じを受けていた。

「シザーハンズ」から5年経過した頃のジョニデ、これから様々なキャラクターで銀幕の大スターへと
駆け上がるわけだが、「ギルバート・グレイプ」「妹の恋人」などに見られるむしろ素朴な彼の味わいを
鑑賞できる点でファン受けは良いかもしれない。
e0040938_12023780.jpg
<ストーリー:結末まで触れています>
LA、正午。妻を亡くした税理士のジーン・ワトソン(ジョニー・デップ)は、幼い一人娘リン
(コートニー・チェイス)を連れ、新天地にやって来た。駅に降り立った彼らは、警察を装った男
スミス(クリストファー・ウォーケン)とパートナーの女、ジョーンズ(ローマ・マーフィア)に
拉致され、「午後1時30分までにある人物を殺せ。失敗すれば娘の命はない」と脅迫される。

拳銃と標的の写真を渡されたワトソンは、指定されたホテルに着くが、標的はなんと女性州知事の
グラント(マーシャ・メイソン)だった。彼女は再選を目指して遊説中で、このホテルで演説会が
予定されていた。ワトソンはなんとかこの事実を誰かに知らせようと試みるが、スミスとその仲間
たちの監視の目が光っていて不可能だった。
厳重な警備の中、銃を持っているにも関わらず、ワトソンはあっさり会場に通された。警備主任も
スミスとグルだったのだ。ワトソンは知事直属の女性スタッフ、クリスタ(グロリア・ルーベン)に
事情を打ち明け、選挙参謀を務める知事の夫ブレンダン(ピーター・ストラウス)、そして後援者
らしい謎の男(G・D・スプラドリン)に会う。だが、そこへ突如、スミスが現れ、クリスタを
射殺した。なんと、妻の政策方針を快く思わないブレンダンも一味に加担していたのだ。

八方塞がりとなったワトソンは、ホテルの靴磨き職人ヒューイ(チャールズ・S・ダットン)の
協力を得て、敵の監視をくぐり抜け、知事に直接会って状況を話すが、信じてくれたかどうかは
分からない。そして、演説が行われる午後1時30分がやって来た。スミスをはじめ一味が配置について
銃を構えた。
ワトソンはそこではじめて、自分は囮に使われただけだとを悟る。ワトソンは意を決し、グラントではなく
スミスに向かって発砲、混乱の中、娘のもとへ走る。グラントは撃たれたが、防弾チョッキを着たボディ
ガードのおかげで無事だった。ワトソンはヒューイの助けを借りて、バンに閉じ込められていたリンを救い、
スミスとジョーンズを倒した。事件後、黒幕だった謎の男はホテルから去っていった。(Movie Walker)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=28699こちらまで。



by jazzyoba0083 | 2016-10-20 22:35 | 洋画=な行 | Trackback | Comments(0)

●「ナイトクローラー Nightcrawler 」
2014 アメリカ Bold Films,Sierra/Affinity,Nightcrawler.118min.
監督・脚本:ダン・ギルロイ
出演:ジェイク・ギレンホール、レネ・ルッソ、リズ・アーメッド、ビル・パクストン、アン・キューザック他
e0040938_17192981.jpg
<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>

面白かった。いい脚本である。それと主役の演技が主題と良くフィットしていて緊張感を持った
ままエンディングまで見続けた。ハッピーエンドではないし、ラストシーンにカタルシスを・・と
思うと肩透かしを食うが、これはこう終わる方が絶対意味を持つし、良かったと思う。
こそ泥だった主人公が、動画のパパラッチのようなニュースハンターになり、次第に軌道を
大きく外れ、所謂「外道」に転落しつつも、ラストではテレビ局の女性報道番組ディレクターも
巻き込んで、成功者として終わっていく。しかし、観た人は誰でも、彼がこのまま無事に済むとは
思わないであろう。

タイトルが謳うように、主人公ルイス(ギレンホール)が活動するのは夜ばかりである。血を見る
事件や事故にたかるハイエナのようだ。体重を10キロ近く落として撮影に望んだギレンホールの
鬼気迫る顔つきが実に不気味である。サイコキラーの顔立ちと言ってもいいくらい。
フリーでビデオカメラを持ち警察無線を傍受して警察より先に事件事故現場に乗り込み、不法侵入や
遺体に触れるなどは当たり前で、カネになるなら衝撃シーンを創りだしてしまう、ジャーナリスト
とはとても呼べない輩の顛末が描かれるのだが、彼(ら)を増長させる元となっているのは
視聴率競争にうつつを抜かすテレビ局の姿勢があるのだ。コンプライアンスの敷居が低く、
特ダネを売買するところ、血まみれになった遺体を部分的なモザイクを掛けて、キャスターに
「これから流す映像には衝撃的シーンを含みます。ご覧になるかは各自の判断で」というコメントを
「護符」というか「言い訳」にして流してしまう、そういうテレビ局の存在があるのだ。

ルイスがたまたま売り込み始めた局のディレクター、ニーナはルイスよりかなり年上の女性で
あるが、2年契約。自分が担当した番組の視聴率が生命線であり、ルイスへの要求は過激になり
、またルイスの局に対する要求も過激になっていく。当初はルイスとの間に一線を画していた
ニーナも、まるで悪魔に魅入られたかのように、ジャーナリストとしての魂を売る女性に
成り果ててしまうのだった。この二人のありようは実際にいるんじゃないか、と思わせる
だけに不気味であるし、考えさせられてしまう。

ルイスの現場への執着、金に対する執着は、誰よりも早く現場に着きたいということから
始まり、より衝撃的なシーンを現場でアレンジ(遺体を動かしたり)してしまうようになり
遂には事件を作り上げて、そのシーンを待ち構えて写すまでに過激になりまたそれに麻痺して
行く。違法な行為であることを分かっていてやるからたちが悪い。

このルイスという男、冒頭のシーンではフェンスの金網を切り取って業者にキロ幾らで売る
ようなこそ泥であったが、報道現場でカメラを回すようになってからを見ると、口にする
人生哲学や報道倫理、またテレビ局との交渉術など、頭がいいんだなあ、と分かる。PC関係
にも強そうだし、これをちゃんとした道に使えばそれなりに成功しだだろうになあ、とも。
ただ、ルイスがやるように報道シーンにおいて、カメラをあれだけトラックショットだけ
撮っていては売り物にはならんなあ。(脚本は書かれるにあたり、こういう職業の人達に
相当取材を重ねたんだろうな、と分かるほどディテールには拘ってはいる)
映画は脚本(そして俳優)だなあ、ということがよく分かる秀作。
e0040938_17195758.jpg
e0040938_17201173.jpg
<ストーリー>
「ブロークバック・マウンテン」「エンド・オブ・ウォッチ」のジェイク・ギレンホールが、
刺激的なスクープ映像を求めるあまりモラルのタガが外れていくフリーランスのニュース・
カメラマン役で鬼気迫る怪演を披露し、高い評価を受けたピカレスク・サスペンス・ドラマ。
共演はビル・パクストン、レネ・ルッソ、リズ・アーメッド。監督は「トゥー・フォー・ザ・マネー」
「ボーン・レガシー」などの脚本を手がけ、本作が監督デビューのダン・ギルロイ。

 ロサンゼルスに暮らす孤独な中年男ルイス・ブルーム。野心はあるものの定職にも就かず、
コソ泥をしてはその日暮らしのしがない日々。そんなある日、偶然遭遇した事故現場で、ビデオ
カメラ片手に夢中で撮影する男たちを目撃する。彼らはニュース映像専門のパパラッチ、
通称“ナイトクローラー”。事件、事故の現場にいち早く駆けつけ、誰よりもショッキングな映像を
カメラに収め、それをテレビ局に高く売りつけるのを生業とする連中だ。そんなことが商売になると
知り、さっそくビデオカメラと無線傍受器を手に入れると、見よう見まねでナイトクローラーとしての
活動を開始するルイスだったが…。(allcinema)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=350931#1こちらまで。


by jazzyoba0083 | 2016-08-31 22:50 | 洋画=な行 | Trackback | Comments(0)

ノイズ The Astronaut's Wife

●「ノイズ The Astronaut's Wife」
1999 アメリカ New Line Cinema,Mad Chance.109min.
監督・脚本:ランド・ラヴィッチ
出演:ジョニー・デップ、シャーリーズ・セロン、ニック・カサヴェテス、ジョー・モートン他
e0040938_11595485.jpg
<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>

主役の二人の名前に惹かれて観てみた。多くの評価にあるように、なんだかとらえどころのない
映画だった。「ローズマリーの赤ちゃん」のパクリだ、という声も多い。当該作を観ていないので
分からないが、宇宙モノのストーリーとしては驚きはない。主役の二人の演技でなんとかスリラー・
サスペンスのニュアンスは保てていたが、ラストの落ちもなんだか俗っぽくて・・・。

カメラワークが綺麗だったので、誰か、と思って調べてみたら、スピルバーグの作品を何本か撮影して
いる撮影監督で、なるほど、と思った。演出が画作りに負けている。主役が主役だけにもう少し
脚本がなんとかなったら結構観られる映画になったのではないかと、一工夫のなさを悔やむ。
若き?ショートカットのシャーリーズ・セロンが美しい。ジョニデは若いなあ。カサヴェテス(子)、
父が「ローズマリー~」に出ていたのは何かの因縁か? ちなみに本作の監督さん、キャリアの中で
本作が唯一の監督作品である。
e0040938_12000764.jpg
<ストーリー>
NASAの宇宙飛行士スペンサー(ジョニー・デップ)は宇宙空間での作業中に「あれはなんだ」と
いう言葉を残して交信を絶った。NASAの懸命の努力でスペンサーは一命をとりとめるが、宇宙空間で
ともに作業をしていたアレックス(ニック・カサヴェテス)が変死、アレックスの妻(ドナ・マーフィー)も
自殺する。
スペンサーの妻のジュリアン(シャーリーズ・セロン)は不信を抱く。その後、スペンサーは民間企業に転職。
二人はマンハッタンの豪華マンションに引っ越すが、スペンサーは夜中にラジオのノイズに聞き入るなど奇妙な
行動をとるようになる。やがて、ジリアンは元NASAの調査員シャーマン(ジョー・モートン)から
アレックスの妻が双子を妊娠していたこと、交信が途絶えた期間に不審なデータが残っていることを告げられる。
ジュリアンもまた双子を妊娠していた。

シャーマンも謎の死をとげ、ジュリアンの不安は募る。交信が途絶えていた2分間になにが起きたのか。
スペンサーが別の何者かに乗り移られているのではないかと考えたジュリアンは、家中に水をはり、電気製品の
スイッチを入れる。このまま双子を道連れに感電死すると脅すジュリアンに、スペンサーは重い口を開き、衝撃の
事実を告げるのだった。(Moviw Walker)

この映画の詳細はhttp://movie.walkerplus.com/mv31387/こちらまで。

by jazzyoba0083 | 2016-08-25 23:10 | 洋画=な行 | Trackback | Comments(0)

●「ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります 5 Flights Up」
2014 アメリカ Lascaux Films,Latitude Productions,Revelations Entertainment. 92min.
監督:リチャード・ロンクレイン  原作:ジル・シメント「眺めのいい部屋売ります」(小学館刊)
出演:モーガン・フリーマン、ダイアン・キートン、シンシア・ニクソン、キャリー・プレストン他
e0040938_13564586.jpg
<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>

主役の二人のファンである奥様に誘われて、2番館に出かけました。観に来ている層は
主役の二人に準ずる感じ。本作はもう主役の二人+シンシア・ニクソンの演技を観る映画だ。
熟練の演技は、アパートの売り出しというシーンを借りて確認する夫婦愛を確認できる。
若い夫婦が観ても面白いんじゃないかな。それとブルックリンの光景がたっぷりと。

ベースになった小説は未読だが、ほとんど原作通りと思われる作り。主役の二人の気の利いた
セリフのやり取りが面白い。新婚当初から40年間住み慣れたブルックリンのアパート。5階
建ての5階に屋上付きで住むアレックスとルースのカーヴァー夫妻。最近は寄る年波で、さすがに
5階までの階段はしんどくなって来た。そこで、姪で不動産業を営むリリー(シンシア・ニクソン)の
力を借りて、高いうちに売り出すことに。その内覧会の初日。愛犬が緊急入院。そして更に
内覧会参加者を妨げるであろうブルックリン橋の路上に大型ローリーが停まって運転手が逃げたため
テロかもしれないということで大騒ぎ。果たして目論見通りに100万ドルで売れるのでしょうか?

まるでヤフオクのように入札で価格を上げ下げする不動産。カーヴァー夫妻も引越し先のアパートを
探さなくてはならない。近くにいい物件があり、これも売り手とは逆の立場でいろいろと苦労する。
リアルエステート業の姪を演じたシンシア・ニクソンのテンポのいい演技がいい感じの狂言まわしと
なっていて作品のスパイスとなっている。
またペット病院の医師とか犬の手術費の高いこと、とか、アパートを買いに来る人々の模様とか
挿話もなかなか宜しく、90分ちょっとの割には満足感が高いものに仕上がった。
e0040938_13570160.jpg
<ストーリー>
ニューヨークのブルックリンの街を一望できるアパートメントの最上階。画家のアレックス・カーヴァー
(モーガン・フリーマン)と元教師の妻ルース(ダイアン・キートン)がこの理想的な家に住んで40年が
経った。
しかし、この建物にはエレベーターが無かった……。
アレックスが日課としている愛犬ドロシーとの散歩を終え、5階にある我が家への階段をようやく
上り終えて帰宅すると、姪のリリー(シンシア・ニクソン)が明日の準備のためにと訪問していた。
夫の今後を心配したルースがエレベーターのある住居へ引っ越そうとアレックスを説き伏せ、
今の住まいを売ることにしたのだ。そして明日が購入希望者のためのオープンハウスの日。

リリーは、やり手の不動産エージェントであった。そんな折、ドロシーに異変が起こる。夫妻は
5番街の行きつけの動物病院へとタクシーを走らすが、車は一向に動かない。どうやらマンハッタンへ
渡る橋の上でタンクローリーが道をふさいでいるらしい。ようやく獣医に見てもらったドロシーは
ヘルニアを患っており、手術が必要と言われてしまう。翌朝、やる気満々のリリーがお客を連れて
やって来る。オープンハウスは一風変わったニューヨーカーたちで大賑わい。早速いくつかのオファーが
入ると同時に、獣医からドロシーの手術成功の連絡を受け取り夫妻はほっと一安心。
一方、いそいそと新居候補を探し始めるルースとアレックスをよそに、タンクローリー事故は一夜に
してテロ事件へと様相を変えていた。アレックスとルースの見晴らしの良い家は誰の手に渡り、そして
二人の新居はどうなるのだろうか……。(Movie Walker)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=354251こちらまで。

by jazzyoba0083 | 2016-08-21 12:00 | 洋画=な行 | Trackback | Comments(0)

●「ナイト・ビフォア 俺たちのメリーハングオーバー The Night Before」
2015 アメリカ Columbia Pictures,Good Universe and more.101min.
監督・原案・(共同)脚本:ジョナサン・レヴィン
出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、セス・ローゲン、アンソニー・マッキー、リジー・キャプラン
   マイケル・シャノン、ジェームズ・フランコ他
e0040938_12180757.jpg
<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
大人になりきれないいい年晒した男どもの馬鹿騒ぎと祭りのあとのしんみり、という
セス・ローゲンやジェームズ・フランコのお得意とする映画だ。想像に難くないが
下ネタ、お下劣満載、セックスアンドドラッグなので当然R15+の制限が付く。18でも
良いと思うけどね。

今回のトリオは交通事故で両親を無くした青年にジョセフ・ゴードン=レヴィット、その
親友にセス・ローゲンとアンソニー・マッキーという布陣だ。
やがて成長し、セスは弁護士となり妻がいて、まもなく子供が生まれようとしている。
アンソニーは著名なフットボール選手となり街を歩けばサインを求められる。
そして肝心のジョセフは未だに冴えない独身男で、一応ミュージシャンで大成を目指して
いるが当面はアルバイトのような仕事をしている。

このトリオ、かつてクリスマスイブにバーで飲んでいたところ、ものすごく良いらしい
秘密のパーティーがあることを知り、それ以来数年その会場を探しまわったのだが
見つからないままになっていた。
ところが今年のクリスマスイブに、レストランのクロークで働いていたジョセフは
客のポケットに3枚のあの秘密のパーティーの招待状を見つけ、思わず盗み、仲間の
元に駆けつける。当然3人共揃ってその会場を目指すことになる。会場は午後10時に
発表する、ということで、それまでいろいろと楽しむのだが、そこでいろいろと
騒動が起きるのだ。

アンソニーはパーティーに来るアメフトの超人気者にハッパを頼まれ、ミスターグリーンと
いう昔からの売人に連絡を取り、入手するが、それをバーにいた女の子とセックスの最中、
盗まれてしまう。それを追う顛末。
セスは、妊娠している妻がまた理解のある人で、3人で過ごす最期のクリスマスだから、と
言って、いろんなドラッグが入った箱をプレゼントする。それをたくさん飲んで、
ヘロヘロになり、いろんな失敗をやらかす。ミサの教会でゲロを吐いたり・・・。
そしてジョセフはつい最近わかれた女性とバーで会うのだが、ドラッグをやった状態で
秘密のパーティーに来ていた彼女にプロポーズしてしまう。彼女も場の雰囲気もあるので
OKしてしまうが、全然OKじゃなかった。その後彼女から絶交を言い渡されるのだが・・。

まあ、この馬鹿騒ぎを通して3人はそれぞれ「人として」ww成長し、真の愛情を見つけるのだ。
セスは良い父親になり、アンソニーは選手として禁止されているステロイドを使ったことを公表、
引退する、そしてジョセフは真の愛情を見つけ伴侶をゲット。それぞれ幸せな1年後の人生が
映しだされ、映画は終わる。
セスやフランコ、またアパトーの映画によくあるタイプの顛末である。こういうお馬鹿映画にも
アメリカでは一定の需要があるのだな。日本ではDVDでいいよ、という感じじゃないか。
カタルシスの有り様として見終わって気分が悪くなる映画ではないが、毎度おなじみ、という
感じである。肩の力を抜いて楽しむにはいいかも。
e0040938_12182129.jpg
<ストーリー>

「50/50 フィフティ・フィフティ」のジョナサン・レヴィン監督とジョゼフ・ゴードン=レヴィット&
セス・ローゲンが再結集したコメディー。人生の再出発を誓った悪友トリオ。
一生の思い出にとクリスマスに乱痴気パーティーを決行するが……。
「ハート・ロッカー」のアンソニー・マッキー、『22ジャンプストリート』のジリアン・ベル、
「バチェロレッテ あの子が結婚するなんて!」のリジー・キャプラン、
「ドリーム ホーム 99%を操る男たち」のマイケル・シャノンが共演するほか、本人役で
「スプリング・ブレイカーズ」のジェームズ・フランコ、「ハンナ・モンタナ ザ・ムービー」の
マイリー・サイラスが顔を見せる。

14年前に両親を失ったイーサン(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)は孤独な生活を送っていたが、
幼なじみの悪友アイザック(セス・ローゲン)とクリス(アンソニー・マッキー)は、そんな彼がクリスマスに
寂しい思いをしないようにと毎年バカ騒ぎをしながらクリスマス・イヴを一緒に過ごしてきた。

しかし時は流れ、クリスは有名人となり、アイザックには子供が生まれる。それぞれが事情を抱える
ようになったことから、彼らは3人で過ごすイヴにピリオドを打つことを決意する。
そして迎えた最後のクリスマス・イヴ。これが一生の思い出になるようにと悪友トリオは乱痴気
パーティーを決行するのだが……。

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=355568こちらまで。


by jazzyoba0083 | 2016-08-10 23:20 | 洋画=な行 | Trackback | Comments(0)

ニュースの真相

●「ニュースの真相 Truth」
2015 オーストラリア・アメリカ Sony Pictures Classic,RatPac Entertainment,and more.125min.
監督・脚本・(共同)製作:ジェームズ・ヴァンダービルト
出演:ケイト・ブランシェット、ロバート・レッドフォード、トファー・グレイス、エリザベス・モス、
ブルース・グリーンウッド、デニス・クエイド他
e0040938_12053693.jpg
<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
主人公らと同じ環境に身を置いたものとして、少しバイアスが掛かっているかもしれないが、面白くそして
重く観た。快いエンディングではない。観るものに重いものを投げかけて終わる。アメリカでは有名なマス
メディアスキャンダルであったし、日本でも相当騒がれたので、事件そのものをご存知の方も多かろう。

確かに、主人公メアリー・メイプスやダン・ラザーその他、CBSテレビ「60ミニッツ」のスタッフの詰めの
甘さは指摘されても致し方ないことだろうが、なぜ「ニセの文書」が出てきたのか、ラスト近くの第三者委員会で
メアリーがいみじくも指摘している通り、ブッシュの身辺や軍制に十分詳しい人間でなければ書けない
「ニセ文書」が何故、出てきたのか、という本筋が置いて行かれ、結局ブッシュは二期目をやることになり、
あの3.11が起きるわけだ。
個人的にはリベラルなCBSを嫌うニクソン~ブッシュの共和党勢力の陰謀のような気がするのだが。

本作に描かれているメディアが持つ、あるいはメディアを囲む脅威は、アメリカだけではなく、我が国でも
また全世界に存在する。本事件が起きた時よりも更に劣化するマスメディア、そしてメディアがコングロマリットの
傘下に入ることにより、親会社が株主の顔色を伺い、また現場がその上司を忖度する、という本来、独立して
いなくてはならない報道の主体が脅かされているという現状を、本作は叩きつけている。
アメリカには現在CBS,NBC,ABC,FOXという大きなネットワークがあるが、そのどれもが何がしかの企業グループの
傘下に入っていて、報道現場は常にこの映画のような脅威に晒されていると容易に想像出来る。
この映画のTVスポットCMをCBSが断ったそうだが、内容を見れば、CBSの上層部が親会社(当時はVIACOM)、
政権、スポンサー、ネットの声などに屈して問題の本来の姿を隠してしまった、との指摘なわけで、これでは
CBS側は納得しないだろう。

登場人物が多く、相関関係がややこしいのでその辺りに多少手こずるだろうが、セリフが多く、シーンが
ダイナミックに転換出来ないこの手を映画を、元来脚本家であったヴァンダービルトは、サスペンスの
フレイバーも投入し、手堅くまとめて見せた。時制を時間を追って設定したのも良かった。

一方、演技陣だが、特ダネを掴んだと思ったのも束の間、仕込まれた?偽文書に罠に嵌っていき、結局CBSを
解雇されるメアリー・メイプスを演じたケイト・ブランシェット、そして著名なアンカーマン、ダン・ラザーを
演じたロバート・レッドフォードを始め、CBSの同僚や上層部、特ダネの周辺にいる人物など渋いが落ち着きを
持ったキャストを配し、物語が上手く浮き上がるようになっていたと感じた。

メアリー・メイプスについては、視聴者を欺いた、という点で今でも毀誉褒貶はある人物で、本作公開に当たっても、
新聞を始めとするメディアの批評は必ずしも甘くはない。それは本作がメアリーを責めるようには出来てないからだ。
特に保守層、共和党支持層からは辛い評価となるだろうことは想像に難くない。
だが、全体に問題の存在を提示し、この天下の大誤報事件を単なるメディアスキャンダルではない、とのニュアンスで
まとめ上げたのは評価すべきではないか。見終わった人は、メアリーのやったことは彼女が受けた罰に相応だが、
事件の本質がすり替えられた、という点に問題がある、と理解出来るはずである。
ちなみに、アメリカの映画批評サイト、IMDbは6.8,RottentomatoのTomatometerは6.2である。
e0040938_12100506.jpg
<ストーリー>
米大統領への再選を目指すジョージ・W・ブッシュが父親の力を使って兵役を怠ったという一大スクープを
報じるも、偽造と疑われ、“21世紀最大のメディア不祥事”と言われた実在の事件の裏側を描くドラマ。
ケイト・ブランシェット、ロバート・レッドフォードら実力派が多数共演し、真実を追うジャーナリストたちの
姿を映し出す。

ジョージ・W・ブッシュ米大統領が再選を目指していた2004年。アメリカ最大のネットワークを誇る
放送局CBSのベテランプロデューサー、メアリー・メイプス(ケイト・ブランシェット)は、伝説的ジャーナリストの
ダン・ラザー(ロバート・レッドフォード)がアンカーマンを務めるニュース番組でブッシュの軍歴詐称疑惑を
裏付けるスクープを報道、アメリカ中にセンセーションを巻き起こす。
しかし、新証拠を保守派のブロガーが偽造と断じたことからCBSは激しく糾弾される。同業他社の批判報道も
とどまるところを知らず、ついにCBS上層部は事態の収束を図り、内部調査委員会の設置を決定。
だがそのメンバーにはブッシュに近い有力者も含まれていた。やがて、肝心の軍歴問題は取材打ち切りとなり、
もはや疑惑は存在しないも同然となってしまう。圧力に屈することなく、真実を伝えることを使命とする
ジャーナリストとしての矜持と信念を示すため、メアリーは委員会との闘いに臨むのだが……。
(Movie Walker)
e0040938_12103234.jpg
               (ダン・ラザー本人(左)とメアリー・メイプスから話を聞く主役陣)
この映画の詳細はこちらまで。

by jazzyoba0083 | 2016-08-10 11:30 | 洋画=な行 | Trackback | Comments(0)

●「ニースの疑惑 カジノ令嬢失踪事件 L'homme qu'on aimait trop」
2014 フランス Fidélité Films and more. 116min.
監督:アンドレ・テシネ
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ギョーム・カネ、アデル・エネル、ジュディット・シムラ他
e0040938_1652073.jpg

<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
1970年代に南仏で実際に起きた事件をベースした作品。邦題がミスリードを
招く。失踪事件そのものは映画の最後の最後まで出てこない。原題「愛しすぎた男」に
あるように、「カジノ令嬢」の恋愛譚としてみないと、もやもやだけがのこる。
「恋愛譚」としてみても出来のいい映画とは言えないけれど。

ニースにカジノホテルを経営しているルネ・ルルー(ドヌーヴ)。経営がうまく行かず
マフィアの息がかかった重役たちと対立している。娘アニエスは、結婚に失敗し
実家のホテルに戻り、ルネの後継者として取締役会のメンバーではあるが、母とは
折り合いが悪い。そんなルネを助けるのが弁護士アニュレ(カネ)。一旦はアニュレの
工作でルネは社長に留まる。この事態につけこんでルネのパートナーになろうと
するアニュレであったが、ルネは彼が野心に満ちた俗物と見破っていた。

一方、娘アニエスは次第にアニュレに惹かれていく。彼には妻と幼い娘、更に愛人すら
あったのだ。それを承知でアニュレに近づくアニエス。アニュレも初めは適当にあしらって
いたが、肉体関係を結ぶようになると、アニエスの付きまといが激しくなる。

アニエスはアニュレとの関係が進むにつれてアニュレ無しでは人生を考えられなく
なり、母を裏切ってマフィア系の重役側に着いてしまう。経営権を握ったマフィア系は
即カジノを破産させ、売りに出した。 アニエスは多くを望まないからそばにいさせて、と
アニュレに願うが、うるさくつきまとうアニエスを鬱陶しく思っていた。さらにアニエスは
自殺さえ試みるようになり精神的にも落ち着きを失ってきた。

そしてある日、アニエスは、私は何も求めない。あなたの前から消える、と書き残して
こつ然と姿を消してしまう。

それから20年。(このあいだのぶっ飛ばし方と話の転換の仕方についていけない人が
多いだろう)すべてを失ったルネは、アニュレが娘を殺して遺体を隠したと信じて疑わず、
再審を申請。そこから裁判劇となり、アニュレのかつての愛人が、当時のアリバイ証言で
嘘をついた、とかルネ側に有利な証言をするが、陪審は「アニエスは殺された」のだが
彼は無罪とした。

そこから更に20年。字幕での説明では、アニュレは自分の息子に訴えられ、最終的には
懲役刑に処せられたという。なんか最後の字幕のところにこそ物語の面白さがあったと
思うのだけれど、あと30分くらい長くなっても(というか余計なシーンをカットして)いいから
構成し直したらぐっと面白い映画になったと思うわけだが。

カジノを経営する堂々としたフレンチマダムから、半世紀を経過しすべてを失ないブロンドの
髪もグレーになりつつ、対立してはいたものの最愛の娘を探す母を演じたドヌーヴは流石。
娘のアニエスを演じたアデル・エネルは、どこか「逝っちゃった風情」の塩梅で、それがまた
この事件にひと味加えていていいキャスティングじゃなかったか?
「次は心臓を狙う」で実在のサイコパスを演じたカレ、一見ひ弱で優しそうだが、エネル同様
どこか精神的に危ない感じが出ていて良かったね。

事件の実際の性格上、闇の部分が明らかにされないのは仕方がないのかもしれないが、
映画の冒頭でわざわざフィクションだと断っているのなら、ラストのアニュレの晩年のところを
大胆に創作してしまえば良かったのに、もったいないことをした。

この映画の詳細はこちらまで。
e0040938_1653555.jpg

by jazzyoba0083 | 2016-07-07 22:50 | 洋画=な行 | Trackback | Comments(0)

●「夏をゆく人々 Le meraviglie 」
2014 イタリア・スイス・ドイツ Tempesta,Amka Films Productions,Rai Cinema.111min.
監督・脚本:アリーチェ・ロルヴァケル
出演:マリア・アレクサンドラ・ルング、サム・ルーウィック、アルバ・ロルヴァケル、ザビーネ・テモティオ他
e0040938_1119516.jpg

<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
2014年カンヌ国際映画祭グランプリ作品である。いかにもカンヌ好み、いかにも欧州的な作風。
女流監督目線で描かれる、イタリアの養蜂家一家のあるひと夏の出来事を淡々と綴る。
ラストシーンの演出など見ているとファンタジーでもある。しかし映画の良さをどこに求めるのか
というとなかなか難解な映画ではある。

トスカーナに暮らす養蜂一家。4姉妹と何をしているのかよくわからない母、どういう経緯で
いるのかよくわからない居候の女ココ。原題の英語版が示すように、養蜂家はハチと花を
追いかけて各地を転々とするわけだが、日本で言えば小学校6年生ほどの、しっかりものの
ジェルソミーナは学校へ行っているフシはない。家族構成からしてファンタジックなところへ、
父がプレゼントといってラクダを買ってきたり、いくら夏とはいえ、道だか広場だか庭だか
わかんないような地面にマットを敷いて眠るところとか、先にも書いたようにエンディングで
家族が忽然と消えてしまうとか、非現実的イメージを持つテレビ番組の存在も相まって
誠に幻想的(ファンタジック)な、叙情詩的な映画であった。

養蜂一家のひと夏の物語。テレビ番組と少年更生プログラムで預かることになる少年の
存在。そして長女ジェルソミーナを中心として描かれる少女の感性。ハリウッドスタイルの
映画を好む私としては、この手の映画は不得意のジャンルである。
e0040938_11201274.jpg

<ストーリー>
2014年のカンヌ国際映画祭でグランプリに輝いたドラマ。イタリアの人里離れた土地で
養蜂業を営む一家の昔ながらの暮らしぶりと、徐々に訪れる変化の中で12歳になる
4姉妹の長女の大人への成長を丁寧な筆致で描く。監督は、これが長編2作目のイタリアの
新鋭アリーチェ・ロルヴァケル。
 
 イタリア中部、トスカーナ地方。人里離れた自然豊かなこの土地で、昔ながらの方法で
養蜂を営む一家があった。ドイツ人の父ヴォルフガングと母アンジェリカ、4人の娘たちに、
居候の女性ココという家族構成。長女のジェルソミーナはまだ12歳ながら養蜂の技術に
優れ、いまや頑固一徹な父の助手として欠かせない存在となっていた。

ある日、一家はテレビ番組のロケ現場に遭遇し、ジェルソミーナは女性司会者の華やかな
美しさにたちまち心奪われる。そんな中、一家は14歳のドイツ人少年を預かることに。
それは、少年更生プログラムによるもので、ヴォルフガングが勝手に決めてしまったこと
だった。戸惑う女性陣をよそに、まるで息子ができたようでご機嫌のヴォルフガングだったが…。
(allcinema)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2016-06-13 23:30 | 洋画=な行 | Trackback | Comments(0)

9デイズ Bad Company

●「9デイズ Bad Company」
2002 アメリカ Touchstone Pictures,Jerry Bruckheimer Films.117min.
監督:ジョエル・シューマッカー (共同)製作:ジェリー・ブラッカイマー
出演:クリス・ロック、アンソニー・ホプキンス、ガブリエル・マクト、ガーセル・ボヴェイ他
e0040938_12121973.jpg

<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
今年のアカデミー賞の司会で、なかなか切れのあるコメントをしていた、甲高い声が
特徴のコメディアン、クリス・ロックの主演、共演に御大アンソニー・ホプキンスを迎え、
コメディタッチのスパイサスペンス・アクションが作られたわけだ。
プロデューサーにブラッカイマー、監督がシューマッカー。ハズレはなかろうと何らの
前知識無しで鑑賞した。

ひとことで言うと、「締りのない映画」。コメディ系の俳優が主役で、お笑い要素も多数
なのだが、スパイアクション映画とどっちつかずの中途半端さ。これが一番痛い。
それと、なんて言うんだろう、オーケストラで言うとアンサンブルが気持ち悪くずれている
感じがするのだ。ホプキンスはCIAのエージェントなのだが、CIAの組織としてのありようが
上手く描かれず、なんかバタバタしている感じを受けるのだ。悪人たちもハードボイルドに
なりきれなくて歯がゆいし。

カーチェイスの迫力も、ベンツを壊すのが嫌なのかなあ、とも思えてしまうほど、キレが
悪い。そして大団円の核爆弾ロック解除も、クリス・ロックのチェスの伏線以外は、
全くお約束の世界。クリス・ロックの甲高い声はそもそもシリアスなスパイアクションには
向かないから、ビバリーヒルズ・コップみたいに笑いに振りきった方が断然面白くなったと
思う。ラストシーンで、クリス・ロックが冷やかすホプキンスと女性エージェントの仲なんだが
これも女性エージェントが地味でねえ・・・。いくら双子の兄弟とはいえ、育ってきた背景など
が全然違うキャラクターが9日間で本人になりすませるとは思えないのだから、その辺りを
斟酌しても、コメディに振り切ったほうが潔かったし面白くなったと思う。

暇な時に、だら~っと観ている分には腹も立たないけど、まあその程度の出来だ。
e0040938_12124328.jpg

<ストーリー>
チェコの首都プラハで、一人の男が殺された。彼はCIAの諜報員、ケヴィン・ポープ
(クリス・ロック)。彼は古美術商マイケル・ターナーと称しロシアン・マフィアのヴァス
(ピーター・ストーメア)からアタッシュケース型ポータブル核爆弾P.N.Bを購入するという
囮作戦の最中だったが、同じくP.N.Bを狙う国際的テロリスト・ドラガンによって暗殺され
たのだ。

P.N.Bの使用を食い止めなければならないCIAは、ケヴィンの双子の弟・ジェイク
(クリス・ロックの二役)に白羽の矢を立てる。その日暮しで恋人のジュリー(ケリー・
ワシントン)も見捨てるようなジェイクをターナーに仕立てるため、ヴァスとの取引までの
9日間、同じく諜報員のオークス(アンソニー・ホプキンス)がターナーの性格から諜報員
としてのノウハウまで叩き込む。その甲斐あって、ヴァスとの取引は成功。が、ドラガン一味に
襲撃されP.N.Bを奪われてしまった。

取引中にジェイクの網膜をスキャンさせ起爆装置のロックをかけていたため、ドラガンは
ジュリーを人質に取りジェイクをおびき出す。起爆コードがドラガンの手に渡るが、追跡調査で
P.N.Bが駅に仕掛けられたのを掴む。P.N.Bを奪還し爆発寸前に起爆コードを解除。無
事生還したジェイクはジュリーと結婚。オークスも姿を見せ祝福するのだった。
(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2016-03-08 22:50 | 洋画=な行 | Trackback | Comments(0)