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●「フェイク・ライフ ー顔のない男ー Un illustre iconnue」
2014 フランス・ベルギー  Capter 2,Pathe and more 118min
監督・(共同)脚本:マチュー・デラポルト
出演:マチュー・カソヴィッツ、マリ=ジョゼ・クローズ、エリック・カラヴァカ他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
特殊メイクを使って他になりかわってしまうことを、趣味以上の性癖に
してしまっている男の話。冒頭の爆発シーンからリバースする画面を見ると
この話一つ、というカンジがするのだが、大団円はさにあらず。

他人と入れ替わる、という映画はこれまでもいろいろとあったのだが、
本作は、主人公の背景を説明せず、性癖のみに特化して展開させ、最終場面で
彼が手に入れたものを提示して終わるのだが、それが彼の心の動きを
単純化して示していて分かりやすく面白かった。特殊メイクのプロだからと
言って、子どもの認知を迫る女性や、子どもからはバレないものだろうか?
もともと似ている顔立ちを選ぶといっても。

不動産屋の従業員セバスチャン・ニコラは、部屋を探しに来た男になりすまして
みる。彼の部屋に行ってあたかも彼のように過ごしてい見る。(おかしいやつ
なんだよね)断酒会のカードを見つけると、彼になるりすまして参加し、
作った身の上を語ったりしていている。バレることを考えないのだろうか。
案の定、そこで「お前は誰だ?」と指摘され、逃げ出し、後を追いかけられると
いう危険にも会うわけなんだけど。

そのセバスチャン、次回に狙いを付けたのは、高名なピアニストなのだが事故で
指を二本失いった男。世をはかなんで隠遁しているような男モンタルトに目を
付ける。二本の指が無いのなら、と自分の指も包丁で落としてしまう。(痛い!)
さっそく完璧な変装。喋り方までしっかりと研究する。さらに彼を自分の家に連れ
込み、自分に仕立て上げて、「この電話を聞く頃自分はいません」と留守番電話に残し、
ガス爆発で家ごと吹き飛ばしてしまう。これが冒頭のシーンだ。
しかし、モンタルトの元に愛人クレマンスが登場、自分の子ヴァンサンを認知しろと
迫る。このヴァンサン少年、凄腕のバイオリニストなのだ。
クレマンスとヴァンサンに愛されているという感情が芽生え、「他の誰でもない」
「自分という存在を消して生きる」という人生を楽しんでいたセバスチャンの
生き方に変化が生まれる。それはモンタルトとして生きることで、ヴァンサンの
成長を見つめ続ける幸せ、ということだ。

だが、ガス爆発を調べていた警察は、ついにモンタルトがセバスチャンであり
殺人犯であるということを突き止め、セバスチャンは逮捕され、刑務所に送られる
ことになる。が、彼はこれまでの性癖を脱し、ついに自分を見出したのだ。

「何者でもない自分」「他人の人生でしか楽しめない自分」でも、自分とは誰か、
とわかった時はすでに遅かったのかもしれないが、刑務所から出てきた時の
セバスチャンはきっと、人を愛せる「自分がある」人間になっているのだろう。
高邁で哲学的なテーマではあるが、描写が俗っぽいので、そのあたりで魅せる映画だ。
ヨーロッパの映画だなあ、と感じさせる一編だ。
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<ストーリー>
42歳の独身男性セバスチャンは表向き、不動産会社で働く真面目な人物。だが、
自分が出会った男性に特殊メイクを使ってなりすますことで、自身が孤独である
ことをごまかしながら生きるという、異常な一面があった。そんなセバスチャンは、
著名だが気難しいバイオリニスト、アンリに家を探す仕事を担当し、本人に悟られ
ないようアンリになりすまし始めるが、アンリが自分の息子の父親であると主張
する女性クレマンスと出会い……。
(wowow)

<IMDb=★6.7>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:100% Audiece Score:62%>







by jazzyoba0083 | 2017-05-31 23:20 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)

●「美女と野獣 Beauty and the Beast」
2017 アメリカ Mandeville Films,Walt Disney Pictures.130min.
監督:ビル・コンドン アニメ版『美女と野獣』に基づく
出演:エマ・ワトソン、ダン・ステゥィーヴンス、 ルーク・エヴァンス、ユアン・マクレガー
   スタンリー・トゥッチ、イアン・マッケラン、エマ・トンプソン他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>

"This is Disney!!"という映画だ。本作はこれまでも実写やアニメで幾つか作られて
来たが、ついに本家がアニメ版を基本に実写版を制作した。
劇中の歌も、おなじみのアラン・メンケン、ティム・ライス(アニメではオスカーの
作曲賞と主題歌賞を獲得しているね)らに依るもの。
個人的には劇団四季の公演を何回となく見ているのでスジはしっかり理解している。
演出も大筋、アニメ版に沿ったものだ。エマ・ワトソンのベルは問題なく可愛いし
歌もうまい。メイクしていしまうと誰が誰だか分からないが、しっかりとした配役を
得て、劇としてもちゃんとしている。プロダクションデザインも美しい。

ビル・コンドン監督は、最新のCG、VFXを得て、この物語にダイナミズムを与え、
2時間以上の映画を大いに見どころのあるものに(特に作画的に)仕上げた。
ただ、VFXにかけてしまうと、なんでも出来てしまうので、そのあたりの加減の
難しさはあったろう。華やかな"Be Our Guest"のシーンは、私は劇団四季の舞台の
方が、インパクトがあった。限られた舞台という空間での美術、特効は素晴らしい。
それに比べると映画は何でも出来てしまうからなあ。最後のガストンが城から落ちる
ところも。先にも書いたけど、もう映画や舞台、アニメで完成されたものの実写化の
難しいところだろう。

上記を割り引いても、エンタテインメントとしては上質であり、見応えは十分だ。
日米でもヒットしているのは分かる。大団円では、結末は分かっていても、所詮
童話の世界のことと分かっていても胸が熱くなるのは、今の時代、「愛に対する視界が
くすみ過ぎで」「見を捨てるほどの真実の愛」があまりにも少ないからだろう。
「君の名は。」のラストの純愛と通ずるものを感じたのだった。
みんな本作を見て、濁った愛の洗濯をすると良いだろう。
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<ストーリー>
ある時、ひとりの美しい王子(ダン・スティーヴンス)が、魔女の呪いによって醜い
野獣の姿に変えられてしまう。魔女が残した一輪のバラの花びらがすべて散る前に、
誰かを心から愛し、愛されることができなければ永遠に人間には戻れない。

呪われた城の中で希望を失いかけていた野獣と城の住人たちの孤独な日々に変化を
もたらしたのは、美しい村の娘ベル(エマ・ワトソン)であった。
聡明で進歩的な考えを持つベルは、閉鎖的な村人たちになじめず傷つくことも
あったが、それでも人と違うことを受け入れ、かけがえのない自分を信じていた。

一方、野獣は人と違う外見に縛られ、本当の自分の価値を見出せずにいた。そんな
二人が出会い、やがて惹かれ合っていくのだが……。(Movie Walker)

<IMDb=★7.7>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:71% Audience Score:85%>



by jazzyoba0083 | 2017-05-14 15:00 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)

●「フィフス・ウェイブ The 5th Wave」
2016 アメリカ Columbia Pictures.112min.
監督:J・ブレイクソン  原作:リック・ヤンシー『フィフス・ウェイブ』
出演:クロエグレースモレッツ、ニック・ロビンソン、ロン・リヴィングストン、リーヴ・シュレイバー他
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<評価:★★★★★☆☆☆☆☆>
<感想>

大昔、テレビ映画で「インベーダー」という宇宙人モノがあった。地球を占領せんと
人間の体を乗っ取って、善人に悪を及ぼす、とうもの。宇宙人である証拠は小指が
曲がらない点。高校のころだったか、30分ものだったけど、結構怖くて、それでも
気になって一生懸命観ていた。

なぜそんな話から始めたか、というと、本作も、所謂エイリアン的な宇宙人は出て
来ないから。人間の体を乗っ取って、お互いを戦わせて、滅ぼし、地球を乗っ取ろうと
いう形式が、前記「インベーダー」とよく似ていたからだ。異形の宇宙人や、スター・
ウォーズばりの空中戦CGで魅せるタイプじゃない宇宙モノは、余程構成に気をつけないと
ならない。原作本があるが、本は想像の世界なので、怖さが映画とは違う形で迫ってくると
いう利点があるが、丸見えの映画では、へなちょこ作品になっちゃう。その心配が現実に
なったのが本作だ。クロエ・グレース・モレッツの健気な活躍が無ければ★4つ位の評価だ。
宇宙モノ空想科学モノ大好きな私としてはシネコンに行こうかと思っていた作品。行かなくて
良かった!ww

クロエもダコタ・ファニングと同様、作品を選ばないと、三流になっちゃう心配があるなあ。

5th waveとは5波に渡る異星人の攻撃を表している。一波は、地球上の電気、電磁的なものを
シャットダウンしまうこと。これはなかなか画になるので、面白かった。クルマも動かず、
スマホやPCなども動かないわけだから。飛行機は落ちちゃうし。お、と思わせておいて
第二波は津波と地震。これ普通。第三波は謎のウイルスを蔓延させちゃうというもの。
第四波では人類に寄生を始める。そして第五波は、人間同士を戦わせるというもの。

主役のクロエ・グレース・モレッツは普通の高校生だったのが、母親がウィルスで死に、
父親は軍隊に化けた異星人に射殺され、弟は拉致された一家の長女だ。彼女、M-16風の
ライフルをキャンプから持ち出して使うのだが、普通の高校生が軍隊のマシンガンを普通に
扱えるだろうか?という点から始まり、なぜ異星人は地球を乗っ取りに来たか、寄生している
異星人?はでかいシラミみたいな形しているんだけど、あれがこんな知能を持っているのかなあ、
地震とか津波とかどうやって起こしているわけ?などなど結構肝となる疑問を捨て置いて
話が進み、しまいには、アザーズと名付けられた異星人に乗っ取られた人間と、そうでない
普通の人間との闘いが繰り広げられるのだが、どうみてもショボいんだなあ。
弟を救出し、仲間と、途中で出会う愛する人?と共にアザーズと闘い、地平を開くのだけど。

本が面白かったからと言って映画にして面白いとは限らない、といういい例だな。
え?これってヤングアダルト映画なの? なら早く言ってよお。
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<ストーリー>

謎の生命体“アザーズ”の襲来で壊滅的状況となった地球で、人類滅亡の危機に立ち向かう
人々の姿をひとりの女子高生の目を通して描くSFミステリー。原作は13年に発刊された
ベストセラー小説で、クロエ・グレース・モレッツが人間に紛れ込んだアザーズに怯え
ながらも、弟を探すために孤独なサバイバルに挑むヒロインを演じる。

第1の波=暗黒、第2の波=崩壊、第3の波=感染、第4の波=侵略……。圧倒的知能を持つ
生命体<アザーズ>により4度にわたる攻撃を受け、人類の99%が死滅。地球はほぼ壊滅
状態となっていた。
そんな中、生き残った女子高生キャシー(クロエ・グレース・モレッツ)は、離ればなれに
なってしまった弟を救うため、子供たちが拉致された基地へと向かう。だが<アザーズ>は
人間に紛れ込み、誰が敵なのか味方なのか分からない。そんな末期的な状況の中、旅の
途中でキャシーはある男性に命を助けられる。キャシーは彼に惹かれながらも心から
信頼できないまま、ともに基地を目指すのだった。人類滅亡を意味する第5の波≪フィフス・
ウェイブ≫が来る前に、人類は<アザーズ>を見抜き、彼らの目的を阻止できるのか……。
(Movie Walker)

<IMDb=★5.4>
<Rotten Tomatoes:Tomatometer:16% Audience Score:38%>




by jazzyoba0083 | 2017-05-03 23:10 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)

●「ブルックリンの恋人たち Song One」
2014 アメリカ Worldview Entertainment,Marc Platt Productions.86min.
監督:ケイト=バーカー・フロイランド
出演:アン・ハサウェイ、ジョニー・フリン、ベン・ローゼンフィールド、メアリー・ステンバージェン他
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<評価:★★★★★☆☆☆☆☆>
<感想>
このところ、重めの映画が続いていたので、アン・ハサウェイが出ていて短めのロマンス、というだけで
チョイスした作品。情緒のみでストーリーやカタルシスなし。音楽の力?が言いたかったのかな。
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疎遠になっていたストリートミュージシャンの弟が、交通事故に遭い意識不明となってしまう。彼の姉で、
人類学博士号を取ろうと頑張っていたフラニーは、モロッコから急遽NYへと帰ってくる。

弟ヘンリーの部屋でジェーム・ズフォレスターというアーティストのポスターがいっぱい貼ってあるのを
見つける。そして弟が行くつもりであったチケットを持ってライブに行ってみることに。
弟は一体どんな音楽にあこがれていたのか、興味があったのだ。
フォークギターを手に静かに、でも熱い歌詞の歌を歌うジェームズの歌に感激したフラニーは
ライブ終わりで出待ちして、ジェームズに、自分の弟の事情を話す。

枕元で、弟に音や感触の刺激を与えてなんとか意識を回復させようと頑張るフラニー、そして
母カレンであった。するとライブの翌日、なんとジェームズが病室にヘンリーを見舞いに来てくれ、
しかも歌を歌って行ってくれた。

その後、フラニーとジェームズは次第に惹かれあい、男女の仲となる。しかし、ジェームズは
ロンドンでのレコーディングやら、曲作りの住まいは山の中の小屋、とかだし、一方のフラニーは
モロッコで人類学の博士号のための研究を続けなくてはならない・・・。愛し合っていても
二人は結局一緒になれないのではないか、そんな予感を抱えつつ数日が流れる。

ある日、いつものように歌を流していると、ヘンリーの意識が戻った!なんと!歌の奇跡か!
良かった良かったなのだが、ラストシーンでは、それぞれの道を歩み始めたフラニーとジェームズの
姿があった。どうやら2枚目のアルバムづくりで悩んでいたジェームズはフラニーと付き合ったことで
いい曲が書けるようになったっぽい。
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なんだよ、二人は結局別れちゃうんじゃないか、愛し合っていながら。それでいいわけ??
納得できんなあ。フラニーとジェームズがデートするブルックリンの夜景が綺麗でした。
ベリーショートのアン・ハサウェイがキュート。弟、意識が戻って良かったね!今度からは
ヘッドフォンして考え事しながら道を歩いちゃいかんよ。ということが残っただけの映画でした。
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<ストーリー>
疎遠だった弟が事故で昏睡状態に陥ったのをきっかけに、ニューヨークの街で彼の足跡を辿り始めた
ヒロインが、弟の大好きなミュージシャンの青年と偶然に出会い、音楽を通して恋に落ちていく
さまを描いたラブ・ストーリー。
主演は「レ・ミゼラブル」のアン・ハサウェイ、共演は俳優としてのみならずミュージシャンと
しても活躍するジョニー・フリン。監督は、これが長編デビューのケイト・バーカー=フロイランド。

 モロッコに拠点を置き、人類学博士号取得を目指して研究を続けていたフラニー。ある日、疎遠に
なっていた弟ヘンリーが交通事故で昏睡状態にあるとの知らせを受け、急遽ニューヨークへ帰郷する。
やがてヘンリーの部屋で彼の憧れのミュージシャン、ジェイムズ・フォレスターのライブチケットを
見つけたフラニーは、彼に代わってライブへと足を運ぶ。
その歌に感動したフラニーは、ライブ後にジェイムズと言葉を交わし、彼のファンだった弟が事故に
遭い入院中であることを伝えて別れた。

すると翌日、ツアー中にもかかわらず、ジェイムズがわざわざ病室を訪れ、意識の回復しないヘンリーの
ために歌を歌ってくれたのだった。
さらに、ヘンリーに聴かせるための音を集め歩くフラニーにも寄り添うジェイムズ。いつしか互いに
惹かれ合う2人だったが…。(allcinema)

<IMDb=★5.8>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:34% Audience Score:28%>

この映画の詳細は

by jazzyoba0083 | 2017-04-27 22:50 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)

●「ハイヒールを履いた女 I,Annna」
2012 イギリス・ドイツ・フランス Embargo Films.92min.
監督・脚本:バーナビー・サウスコーム 原作:エリサ・リューイン『わたしはアンナ』
出演:シャーロット・ランプリング、ガブリエル・バーン、エディ・マーサン、ラルフ・ブラウン他

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評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>

日本未公開映画を放送するWOWOWの「ジャパン・プレミア」で鑑賞。「愛の嵐」から39年の
シャーロット・ランプリング。相変わらず、何を考えているのかいないのかよく分からない謎の
配役。個人的には、ラストの孫の交通事故の下りあたりで訳がわからなくなり、ネットで調べて
ようやく理解した次第。まあ、私の観方が稚拙であったのおしかりは甘んじますが、それにしても
埋められた伏線がわかりづらくて・・・。空のブランコ、留守番電話・・・。後で言われれば、
なるほどね、とは思うけど、これじゃ分かりづらいでしょ?

人が入り乱れるので、あれがこれでこれがあの人でって確認していてこれだから、しれっと観飛ばすと
なんのこっちゃか全くわからない映画になってしまうのじゃないか。原作ものだから、といって映像化上、
無理からぬ事、とは到底思えない欠点となっていると思う。

中年の独身者を集めた「お見合いパーティー」があるよね、で、そこで主人公アンナ(ランブリング)が
ジョージ・ストーンという男と出会うね、で意気投合してジョージの家に行くよね、するとそこに、
悪の入り口に立ってしまっている息子が来ちゃうよね。息子は気まずく出ていくよね。
一方、殺人事件が発生するよね、殺されたのはジョージだわな。近くにいた刑事バーニーが現場に
急行するよね、するとそこでアンナ出会うよね、彼女はカエルさんデザインの孫の?傘を探して
いたと、いうね。バーニーは妻と上手く行かず別居しホテル住まいだね、バーニーはどうやら
彼女に一目惚れしちゃうふうだね。で、彼女を付けていくうちに、また独身パーティー会場に
やってくるね。お互い偽名を使って話し合うね。で意気投合するけど、その夜は送って帰るね。

アンナには娘と孫娘がいて、部屋に出入りしているんだね。一方警察の捜査は防犯カメラから
アンナのクルマを割り出すね。で、ジョージもアンナが犯人らしいとは思うけど、自分で何とか
したいと考えるね。(どうしようっていうんだろうかね)で、アンナの家に行くね。警察も来るね。
フラッシュバックとして、ジョージの頭を美術品で殴り殺しているシーンがでるね。やっぱり
ジョージを殺したのはアンナで正解。で、アンナは部屋にカギをかけ訪ねてきたバーニーを締め出し
窓から飛び降り自殺しようとするね。そのフラッシュバックでは、遊ばせていた孫娘が自分から
離れていってしまい交通事故に会う、というところだ。それを娘に知らせるという辛いシーン
だったな。そうか、娘と孫は随分前に死んでいたわけだな。それが理由で精神が不安定になり
男漁りをしていたのか? 消火器でドアを壊して部屋にバーニーはアンナの腕をつかみ、
「君が死ぬことはないんだ」と説得するね。それで終わり。
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まず、この刑事、ストーカーまがいで脇が甘い。事件に私情を持ち込みすぎ。そして殺された
ジョージの妻や息子、その仲間というか上層部にいる悪の存在は何だったの?全編の中で
アンナと孫の登場するシーンの置き場所は適切であったの?と制作上いろいろと突っ込んで
観たくなる所一杯。冒頭からネタばれを読んでから観ても大丈夫な映画だと思うので、観たい、
と思う人は映画にまつわる伏線や、生きている人なのか死んでいる人なのかを知ってから観ても
いいんじゃないかなあ。そんな映画でした。

<IMDb=★6.1>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:60% Audience Score:50%>

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=359843#1こちらまで。


by jazzyoba0083 | 2017-04-13 22:30 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)

●「パッセンジャー Passengers」
2016 アメリカ Columbia Pictures(a sony company).116min.
監督:モルテン・ティルドゥム
出演:ジェニファー・ローレンス、クリス・プラット、マイケル・シーン、ローレンス・フィッシュバーン他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想:ネタばれしています>

宇宙を舞台にした、人間ドラマというより、恋愛映画、だな。オスカーノミニーとなった
プロダクションデザインは観る価値ある美しさだ。予告編で「惑星間冬眠旅行」の最中、一人だけ
早く目が覚めてしまった男がいた、といセリフに釣られ、この手の宇宙ものは大体見ているので、
いそいそとシネコンに行ったわけです。これが結構な入で。ま、封切って間もないのでこのくらい
入ってないとねえ。悪くはないけど、極めて良くもない、というほどの出来。個人的には嫌いでは
ないけど、何と言っても底が浅いんだね。

お話は単純。第二の地球と目される惑星に乗客5000人と400人ほどのクルーを乗せたアヴァロン号。
出発から30年経った時、一個の冷凍ポッドが壊れ一人の男が目覚める。周囲の機械はまるで到着の時が
来たかのように普通にふるまう。だが、回りを見回しても誰もいない。ジム(クリス・プラット)が
その男だ。機械に尋ねれば、惑星到着まであと90年あるという。死んじゃうじゃん、一人で!一時は
自殺も考えたジムだったが、アンドロイド型バーテンダー、アーサーをただ一人の友だちとして
なんとか一年ちょっとは持ちこたえた。しかし、孤独は如何ともしがたい。クルーを起こそうとしたりも
したが、一人ではどうしようもない。

そこで、ジムっては、可哀想に、客の中の可愛い娘オーロラをマニュアルを観てポッドを開けて、起こして
しまったのだ。最初のうちはオーロラもポッドが壊れて目が覚めたと思っていて、ジムと二人でそれなりに
時間の流れをごまかしていた。次第に恋愛感情も出てきて、ジムはオーロラに結婚指輪を渡そうとしていた。
そんな折、バーテンのアーサーがオーロラに本当のことを言っちゃうんだ。秘密だから黙っていろよって
言われているのに。

俄然激怒するオーロラ。口も聞いてくれない。そりゃそうだ、自分はジムによって殺されたも同然。
再びポッドに入り冬眠を目論むが、離陸の時のシステムがないと再び冬眠は出来ないようだった。

すると、こんどは甲板長がポッドの故障で起きてきた。そのころ、宇宙船には甚大な故障が発生して
いて、さらに小惑星との衝突もあり、いがみ合っている場合ではないオーロラも手を貸して修理に
当たる。その途中甲板長が持病で死亡するというアクシデントが!

最後はジムとオーロラが再び力を合わせて見事修理を完成させ、軌道に戻したのだった。
ジムは船内にある治療機を使えば再び冬眠できるかもしれないと知る。そしてオーロラに入る
ように言うのだ。

そして88年後。目的地に到着したアヴァロン号の中は植物が生い茂り、小屋ががあったりと、大きく
変貌していた。
さて、オーロラは一人で再び冬眠に入ったのだろうか、それとも、二人して残された何十年を暮らした
のだろうか。子供は出来たのかな?などの謎を残して映画は終わる。

視覚効果的に一番おお、っと思ったのは、船内の重力装置が故障し、一時的に全体が無重力になるところで
その時プールで泳いでいたオーロラが巨大な水球となったプールの自ら脱出できず、溺れそうになる
シーン。なるほど、そういう風になっちゃうのね、と。

ラストシークエンスは観客に様々な思いを投げかけて良かったのだが、基本は宇宙に取り残された男女の
ロビンソンクルーソー的ラブストーリーだから。同じ宇宙の孤独を描いた「ゼロ・グラビティ」と比べて
観ると人間の描き方の違いがよくわかると思う。
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<ストーリー>
 5000人の乗客を乗せ、新たな居住地を目指して航行中の豪華宇宙船を舞台に、冬眠ポッドのトラブルで
90年も早く目覚めてしまった2人の男女の運命を描くSFラブストーリー。
主演は「世界にひとつのプレイブック」のジェニファー・ローレンスと「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の
クリス・プラット。
監督は「ヘッドハンター」「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」のモルテン・ティルドゥム。

 近未来。豪華宇宙船アヴァロン号は5000人の乗客を乗せて地球を旅立ち、遠く離れた移住地に向かって航行
していた。乗客は目的地に到着するまでの120年間を冬眠装置の中で安全に眠り続けるはずだった。ところが、
航行中のアクシデントが原因で一つのポッドが不具合を起こし、エンジニアのジムだけが目覚めてしまう。

ほどなく自分以外に誰も起きていないことに気づくジム。それもそのはず、地球を旅立ってまだ30年しか経って
いなかった。つまり、ほかの乗客が目覚めるのは90年も先で、それはこの宇宙船の中でたった一人きりで残りの
一生を過ごさなければならないことを意味していた。それから1年が過ぎ、孤独に押し潰されそうになっていた
ジムは、目覚めたばかりの美しい女性オーロラと出会うが…。(allcinema)

<IMDb=★7.0>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:31% Audience Score:64%>


この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=359024#1こちらまで。


by jazzyoba0083 | 2017-03-26 11:40 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)

ボーダーライン Sicario

●「ボーダーライン Sicario」
2015 アメリカ Black Label Media,Lionsgate,Thunder Road Pictures.121min.
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
出演:エミリー・ブラント、ベネチオ・デル・トロ、ジョシュ・ブローリン、ヴィクター・ガーバー、ジョン・バーンサル他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>

トランプによるメキシコ国境の壁建設が話題になっている時期だけに、観る方も前のめりになる。
(映画が作られたのは大統領選挙より前の事だが)そして、監督の作劇は勿論だけど、それのベースに
なっている脚本が上手い。物語の多重構造が、それと意識させることなく、終わってみると、そういう
ことだったんだな、というある種のカタルシスとなっている。

一応主役はエミリー・ブラントということになっているが、もう「ザ・ベネチオ・デル・トロ ショー」。
彼の持つ独特の闇、言葉の少ない怖さ、容赦の無さが、100%出ている作品であるといえる。
FBIの誘拐即応対応チームのリーダーにして、国防総省グループのメキシコ麻薬ルート壊滅チームに
リクルートされた、ケイト・メイサー捜査官(エミリー)は、正義を振りかざすものの、終始利用される
立場である。その立ち位置と言うものも、本作では大切になるわけだから、配役の意味を踏まえての
確かな演技をしていたことは良かった。

とにかく冒頭から2時間、緊張の糸が切れない。これでもかという銃撃シーンと先が読めないストーリーを
堪能させてもらった。これを盛り上げるのはオスカーのミニーとなった撮影、作曲、音響の各部門だ。
荒々しい映像と色調(メキシコを意識した)、緊張を煽る通奏低音のようなモノトラスな音、そうして
観ると映画というのはやはり総合芸術だな、と得心が行くのだ。

先に上手い多層構造といったが、利用されるFBI捜査官ケイトのシークエンス、妻と娘を惨殺され、復讐の
鬼と化しているメキシコの元検事アレハンドロのシークエンス、そしてそれら全部をひっくるめて利用しようと
するアメリカ国家(国防総省やCIA)のシークエンスと、時間を追うごとに層が重なっていくのだが
それが話を複雑化していないのがこの脚本の上手いところだろう。

さて、本作にはメキシコで麻薬の運搬を手伝う警官シルヴィオとその一家が何気なく挿入されているのだが、
彼は最後にはアレハンドロに利用され、無残にも(殺さなくてもいいじゃんかねえ)射殺されるのだが、この
3箇所ほどしか挿入されないメキシコ人一家が、ガチガチのハードボイルドの本作に「もののあはれ」を
感じされる、これまたいい挿話となっているのだ。

しかし、これをメキシコ政府やメキシコ人はどう観るのだろうか。上空からメキシコ国境が写されるのだが、
そこには既にフェンスや金網が設置されている。麻薬の持ち込みは、取り締まらなくてはならないが、なぜ
メキシコから麻薬が持ち込まれるのか、というアメリカ側とメキシコ側双方の原因を解決しないことには
始まらない。だが、本作でも描かれるように、アメリカという国家は悪を悪として利用しようとするから
質が悪いわけだ・・・。とにかく、ベネチオ、最高、な一作。
ヴィルヌーブ監督、「メッセージ」「ブレードランナー2049」とたて続けに期待作が公開される。楽しみだ。
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<ストーリー>

麻薬カルテル壊滅のため、アメリカとメキシコ国境の町に送り込まれた女性エージェントが、常軌を逸した
現場に直面し変わっていく姿を描くサスペンスアクション。ヒロインをエミリー・ブラントが演じ、
ベニチオ・デル・トロやジョシュ・ブローリンといった実力派が脇を固める。
監督は『複製された男』のドゥニ・ヴィルヌーヴ。

 エリートFBI捜査官のケイト(エミリー・ブラント)は、肥大化するメキシコ麻薬カルテルを潰すために
アメリカ国防総省特別部隊に選抜される。特別捜査官(ジョシュ・ブローリン)に召集された彼女は、
アメリカとメキシコの国境付近を拠点とする麻薬組織ソノラカルテル撲滅のための極秘任務に、あるコロンビア人
(ベニチオ・デル・トロ)と共にあたることに。
しかしその任務は、仲間の動きさえも掴めない通常では考えられないような任務であった。人の命が簡単に
奪われるような状況下に置かれ、麻薬カルテル撲滅という大義のもとどこまで踏み込んでいいのか、法が機能しない
ような世界で合法的な手段だけで悪を制せるのかと、善悪の境が揺さぶられるケイト。そして巨悪を追えば追うほど
その闇は深まっていく……。(Movie Walker)

<IMDb=★7.6>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:94% Audience Score:84%>

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=354473こちらまで。

by jazzyoba0083 | 2017-03-24 23:40 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)

●「パンズ・ラビリンス Pan's Labyrinth 」
2006 メキシコ・スペイン・アメリカ Estudio Piccaso and more. 119min.
監督・脚本:ギレルモ・デル・トロ
出演:イバナ・バケロ、セルジ・ロペス、マリベル・ベルドゥ、ダグ・ジョーンズ、アレックス・アングロ他
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              <2006年アカデミー賞 撮影賞 美術賞 メイクアップ賞 受賞作品>

<評価:★★★★★★★★★☆>
<感想>

久々の★9。大層面白かった!振り返ってみればこの監督の作品は「パシフィック・リム」を見て
びっくりした以来のこと。もっとこの人の作品を見たいと思った。イリニャトゥといいキュアロンと
いい、メキシコの監督ってこのところ凄いな、と今更ならが驚いた次第。

「ダーク・ファンタジー」とは言うけど、そういうジャンルを超えた面白み、映画が与えてくれる
観客個人の深読みの楽しさを満喫出来る、いわばジャンルレスな作品ということが出来よう。
残酷なシーンも出てくるのでお子様というより、大人の映画である。そこには様々なメタファーが
潜んでいる。それを読む解く面白みは先程書いたとおりだ。

個人的には2つの大きなメタファーを感じる部分が有った。主人公オフェリアは、ある日見つけた妖精に
案内され、牧神パンに出会うが、彼女こそ争いも貧富もない地底の王国の王女であるに違いない、ついては
3つの試練をパスすれば、王女と認め、王国に案内しようと誘われるのだが。
一つ目は、パンに「決して食べてはいけない」と言われた主人公の少女オフェリアは、我慢たまらずブドウを
2粒口にしてしまい。手のひらに目の付いたお化けに追いかけられる。なんとか逃げたが、約束を破ったことに
激怒したパン(所詮、オフェリア王女の下僕であろうに)が激怒し、王国の世界にはもう行けない!!と
オフェリアに告げる所。(ここでは私は、オフェリアのだらしなさを呪った)これは人の欲に対する弱さ、
ひいては人間の弱さの提示。

二つ目は、ラストシークエンス、
王子となるべき異父弟を連れ出してラビリンスに連れて来たのはいいのだが、パンから、王子の血を、と
いわれると拒否するオフェリア。するとそこに後を追ってきた異父の大尉が追いつき、オフェリアを撃つ。
弟は異父の手に。瀕死のオフェリアは地底の国で父や母(異父弟の出産時に死亡)が笑っていて、彼女が
歓迎させるようすが見られた。一瞬、あ、彼女の魂は救われ、王国へ行けたのか、と思うと画面は血を流し
倒れるオフェリアの姿に再び戻る。そして彼女は息を引き取る。(この時は、彼女の見た王国に彼女の魂は
行けたに違いないと思わずにはいられなかった)
地底の王国など存在していたのか?スペインのひどい内戦に疲れた少女の妄想が作り上げたのではないか、
しかし、残酷な戦争を繰り広げるフランコ軍の大尉(オフェリアの義父)は、人間の一方の悪という
メタファーであり、オフェリアと地底の王国は善のメタファーなのだ。これがベースとなり物語が構築され
ている。

だから、悪側の大尉と軍人たちは非道この上なく、捕虜に対する残酷な仕打ち、人の命をへとも思わない
極悪に描いておけば、後のカタルシスがより大きくなることは必定。それにしても残酷さの描き方は
半端ないのでお子様は見てはいけない。ゲリラを支援する大尉付きの女メルセデスの反撃に会い、口を
切り裂かれた大尉は、自分で口裂け女みたいになった口を縫うのだが、痛いよお!!
大尉に対する観客の憎しみを最大化しておいて、ラスト、自分の息子を奪い返し、迷宮を出てくると
待っていたのはレジスタンスたち。大尉「頼みがある。この子に生まれた時間を教えてやってくれ」
(大尉は時間フェチだった)メルセデス「お前の名前すら教えないさ」 メルセデスの弟が銃で
一発!このあたりのカタルシスがすごく生きてくるのだ。この引っ張り方はなかなかだ。
(映画の冒頭からこの大尉はいずれは地獄に落ちる目に合うのだろう、とは分かるのだが、その方法は、
と見ている方の期待値が次第に高まる構造になっているのだ)

過酷なスペイン内戦を舞台とし、そこにファンタジーの要素を入れた「戦争と平和」の構造を作り上げた
監督の脚本に唸る。終わり方も「所詮、現実からの逃避などは人間の頭の中でしかできやしないのだ」と
言われているようで、重い気分にもなる。パンや、安産を祈るための植物みたいなやつや、ナナフシ
みたいな虫など、おおよそ、お子様向けのファンタジーに出てくるような代物ではなく、むしろおどろ
おどろしく作り上げられている。そういう姿をした王国、というものにも意味を感じることが出来るだろう。

見てハッピーになる映画ではない。何か人生の実相を「ダークサイド」から眺めるような、暗さを
感じる。が、映画の出来としては極めて完成度の高いものといえる。
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<ストーリー>
「ブレイド2」「ヘルボーイ」のギレルモ・デル・トロ監督が「デビルズ・バックボーン」に続いて再び
スペイン内戦を背景に描く哀切のダーク・ファンタジー。再婚した母に連れられ、山中でレジスタンス
掃討の指揮をとる冷酷な義父のもとへとやって来た空想好きの少女は、やがて残酷な現実世界から逃避し
森の中の不思議な迷宮へと迷い込んでいくが…。
イマジネーションあふれるヴィジュアルと深いテーマ性が高く評価され、いわゆるジャンル映画であり
ながら数々の映画賞を席巻する活躍で大きな注目を集めた話題作。

 1944年のスペイン。内戦終結後もフランコ政権の圧政に反発する人々がゲリラ闘争を繰り広げる
山間部。内戦で父を亡くした少女オフェリアは、臨月の母カルメンと共にこの山奥へとやって来る。
この地でゲリラの鎮圧にあたるビダル将軍と母が再婚したのだった。冷酷で残忍な義父に恐怖と
憎しみを募らせるオフェリア。
その夜、彼女は昆虫の姿をした不思議な妖精に導かれ、謎めいた迷宮へと足を踏み入れる。
そこでオフェリアを出迎えたパン<牧神>は、彼女が地底の魔法の国のプリンセスの生まれ変わりで、
満月の夜までに3つの試練を乗り越えれば、魔法の国に帰ることが出来ると告げる。オフェリアはその
言葉を信じて、与えられた3つの試練に立ち向かう決意を固めるのだったが…。(allcinema)

<IMDb=★8.2>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:95% Audience Score:91%>


この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=326294#1こちらまで。


by jazzyoba0083 | 2017-03-20 22:50 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)

●「ブラックボード 戦火を生きて En mai, fais ce qu'il te plaît」
2015 フランス・ベルギー Nord- Ouest Porductions.114min.
監督・(共同)脚本:クリスチャン・カリオン  音楽:エンリオ・モリコーネ
出演:アウグスト・ディール。オリヴィエ・グルメ、マルディド・セリエ、アリス・イザーズ他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
第二次世界大戦の欧州戦線において、ドイツ軍のフランス侵攻により、「20世紀最大の民族移動」と
言われた、フランス国内難民が発生した。本作ではそれを舞台に、ベルギーの親子がフランスに逃げ込む
のだが父は逮捕され、男の子と別れ別れとなる。男の子はある村の村民たちと一大移動をする中に入り、
若い女の先生に面倒を見てもらいながら、父親との再会を目指す。フランスで別れた場所にまた必ず
帰るという約束を信じて・・・というお話だ。日本未公開。WOWOWでの鑑賞。

パリ周辺の市民(農民)が南部へと、いわば疎開したという事実は冒頭でもエンディングでも実写の
写真を使って示しているが、浅学ながらこうした事実を知らなかったので、その点は面白く見た。
またベルギーのドイツ語圏に反ナチスの組織があったというのも新しいことだった。

ただ、丁寧に描いているようで、結構粗っぽい作りもあり、そのあたりが残念だった。タイトルの
ブラックボードとは黒板の事で、息子が行く先々で自分の行く場所を学校の黒板に書いていき、
それを父が見つけて再会、という仕組みなのだが、2回しかそのシーンはないし、とか。

ハイライトたる再会も割りと淡々と描かれる。途中でのイギリス兵の登場、撮影隊を抱えたドイツ軍との
やりとり、息子が直面する瀕死のドイツ兵とのやりとり、先に逃げた村民が惨殺されている光景を
見せたくなくて、子どもたちを集めて詩を朗読させながら移動するシーン、などなど各シークエンスの
描写も悪くないのだが、なにせ父子の再会という大テーマの周りにいろんな事を並べすぎたウラミが
残った。エンリオ・モリコーネの情感たっぷりの音楽もいいのに、物語を移動の苦労とするのか父子の
再会にするのかどちらかに重心をおいたほうが締まったのではないか。

父子役も少し単調であったと感じた。ドイツ軍があまり悪く書かれていないのもなんだかな。
ただ、ドイツ軍、フランス軍(人)、イギリス軍はそれぞれちゃんと母国語を喋っていたのは
流石に欧州の映画であるな、と感心(あたりまえか)した。

<ストーリー>
1939年、ドイツ。ベルギー人である父子、ハンスとマックスはナチスドイツから逃れようとフランスに
引っ越すが、ハンスは不法滞在とされて地元警察に逮捕され、マックスはフランスのパ=ド=カレー県の農村に
住む女性教師スザンヌに引き取られる。翌年、ナチスドイツの侵攻開始を受け、パ=ド=カレー県の住民たちは
疎開を開始。偶然から脱獄に成功したハンスは疎開した人々を追って、息子マックスとの再会を目指すが……。
(WOWOW)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=359511こちらまで。

by jazzyoba0083 | 2017-03-13 22:40 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)

●「ピュア・純潔 Till det som är vackert (Pure)」
2009 スウェーデン The Vanner Productions AB 96min
監督・脚本:リサ・ラングセット
出演:アリシア・ヴィカンダー、サムエル・フルーレル、 ジョセフィーヌ・バウワー、マルティン・ヴァルストロム他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>

日本未公開の映画を放送する、WOWOWの「ジャパン・プレミア」にて鑑賞。「アリスのままで」で
オスカー助演女優賞を射止めた、現在ハリウッドでも勢いのある女優さんの一人であるヴィカンダー。
そのヴィカンダーが21歳の時に撮影された初主演作である。これがいい作品なんだな。

新人にしてこの演技!終始手持ちのカメラのなかで、揺れていく主人公カタリナの心をその豊かな表情で
描いていくのだが、その社会の底辺で育った20歳(劇中の設定)の女性の「闇」「悩み」「歓び」「希望」
「絶望」そして「愛情」「再生」という表情(特に顔)を実に上手く演技する。。もちろん顔の表情だけ
ではないが、しぐさの自然な感じとか、これがほんとに一本目か?と思うくらいの「老練」さすら感じる。

主人公カタリナは、母は薬中、高校卒業後、定職にもつかず自堕落な生活をし、売春みたいたものにすら
手を出していた。そういうスウェーデンの底辺で育ち、生きている女性だった。彼女、音楽は好きで、
ある日ネットでモーツアルトに出会う。そこでコンサートホールに出かけ、リハーサルを覗き見していると、
面接を受けに来た女性と間違えられ、嘘八百を並び立てて、(母が天才ピアニストだったけどガンで死んだとか)
インタビューを受け、仮採用として、受付業務にありつけた。

そこで出会ったのが、指揮者のアダム。アダムとの会話は、音楽や美術や詩にしても、自分の知らない知的な
世界を見せてくれてとても魅力的だった。彼の仲間のセレブたちと一緒にいる時間も、自分のステイタスにも
束の間の満足を与えていてくれたのかもしれない。アダムの奥さんがイタリアに行って留守の間だけの不倫関係となる。

故にこの一気の恋愛芝居はあっという間に終わるのだ。所詮、アダムにとってカタリナは遊び相手、妻がいない間の
性のはけ口、くらいにしか見ていなかったのだ。あっさり振られるカタリナ。しかし、カタリナの心の占める
アダムお存在は大きくなりすぎてしまっていた。知的レベルの違いすぎるボーイフレンドとは喧嘩別れし、
アダムに逢いたくてストーカーまがいのことをする。すると、アダムの圧力で、劇場の受付係を解雇されて
しまう。
やさぐれていたカタリナが、この劇場で職を得たことで、人が変わってきた、人生に目的が出来たのだ。仕事も愛も。
それはとてもカタリナの新しい希望を刺激するもであった。アダムに勧められキルケゴールを読んだりするように
もなったりしていたのだった。

カタリナにとって、アダムと劇場との出会いは、底辺の荒んだ生活からの大転換として希望に繋がっていたのに
違いない。受付業務は評判も良く、本採用も近いという噂も聞いた。そんな折の、アダムからの決別宣言だった。

再び底辺の荒んだ生活に戻るのか、と思ったらさにあらず。彼女は演奏会を終わったアダムの部屋で待ち構え、
付きまとわないから職に戻して、と哀願するが、アダムは「君の髪の毛がソファにあったといって妻と激論に
なり、遂に離婚することになったよ」と語る。そしていつものように大きな開き窓を開け、タバコを吸い始めた。
この窓はカタリナが彼のクセを知っていて開けておいたものだ。案の定、窓辺に腰掛けてタバコを吸う。
カタリナはアダムを突き落とす。

アダムが死んだかどうかは明らかにされないが、ほとぼりが冷めた頃、劇場にカタリナの仕事をしている姿があった。
しかも、受付じゃなくて、イベントディレクターのような仕事をしている。その表情は豊かで明るく自信に満ちて
いた・・・・。

ラスト、アダムの最後の捜査はカタリナにも当然向いただろう。タダの転落死とは見えないんじゃないか。とか
アダムの圧力で、受付をクビになった時、それを「上からの指示」と言っていた女マネージャー、彼はアダムの死に
カタリナが関わる可能性あるのじゃないか、と思うはずだし警察らも訊かれたろう。別れたボーイフレンドだって
カタリナが指揮者と付き合っていることは知っていた訳だから事情を訊かれている筈だ。スウェーデンの警察、詰めが
甘いんじゃないか。ラストのカタリナの独白で「アダムとの関係は誰も知らない」というには無理があるんなないかな。

斯様に、ツッコミどころもあるのだが、なにせ若いまだどこか少女を思わせるヴィカンダーの、まさに「女の魔性」
の素晴らしい顔芸七変化、とでもいうべきものの凄さに圧倒されるのだった。
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<ストーリー>
スウェーデンのヨーテボリ。20歳のカタリナは母親ブリジッタが飲んだくれであるなど家庭環境に問題が多く、
けんかっ早かったり売春をしたりと、恵まれない少女時代を過ごした。現在はマチアスという恋人がいてやや落
着いたが、モーツァルトの音楽を好きになったカタリナはコンサートホールで受付係として働きだし、人生を
再出発させようと目指す。
そこで出会った知的な指揮者アダムに魅了されたカタリナは彼と肉体関係を結ぶ。
(wowow)

<IMDB=★7.0>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:---- Audience Score:72%>

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=359210こちらまで。


by jazzyoba0083 | 2017-03-09 23:15 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)