カテゴリ:洋画=ま行( 135 )

●「ムースポート Welcome to Mooseport」
    <「レッツ町長選挙!=WOWOW>
2004 アメリカ 日本未公開 110分
監督:ドナルド・ペトリ
出演:ジーン・ハックマン、レイ・ロマノ、マーシャ・ゲイ・ハーデン他。
e0040938_18384827.jpg

ジーン・ハックマンにつられて観ました。まあまあ、かな。観ていて
嫌な気分にならない映画なので、良かったです。

前大統領モンロー”イーグル”コール(ハックマン)は、妻とのゴタゴタ
から、本宅を取られてしまい、別荘のあるメーン州の小さな町、
ムースポート(鹿港?)という町にやってきた。折りしも町長選が
始まるとき。コールは、自叙伝を書いたり、講演をしたりして悠々
自適の老後を送ろうと計画していた。しかし、町の有力者たちから
240年の歴史のある町に町長になってくれ、と懇願される。
コールは引き受けることにする。

一方、町の配管工にして雑貨店主、ハンディ(ロマノ)は、獣医師サリー
と恋仲なのだが、今ひとつ煮え切らないハンディに、サリーは苛立って
いた。

そんな折、コールとサリーが出会う機会があり、デートに誘う。前大統領が
デートをする、言うので、レストランの周りはマスコミや見物人で大騒ぎ。

あるとき、コールとハンディはサリーをかけてゴルフ対決をする。しかし
コールのゴルフはこれまでフェアウエイにSPが張り付き、OBを出しても
隠れていた彼らがボールをフェアウエィに投げて、いい成績にしてきた
のだった。このとき、離婚騒動中のコール夫人が現れ、コースに隠れて
いるSPの存在をばらし、当然の結果、コールは破れてしまう。しかし
サリーは自分がゴルフの賭けに使われたことに激怒してしまう。

前大統領とデートをするサリーの態度を見て、ハンディは俄然町長
選挙に出馬する決意を固める。そして選挙戦が繰り広げられ、
テレビ討論会が開催される。弁舌ではどうしても敵わないハンディだが、
素朴な訴えが有権者を意外に引き付けていく。
あせったコールとスタッフは、討論会でハンディを褒め上げ、明日の
投票日にはハンディに投票するように訴える作戦にでる。
しかし、自分の能力の限界を知ったハンディは、討論会で、発言を
求め、コールこそムースポートの町長に相応しい、明日は私は
コールに投票する、皆さんも是非。と訴え、先手を取ってしまう。
あせったコールも同じように、この町の町長にはハンディこそ相応しい。
地元のことを彼以上に知るものは居ないと褒め上げ、私は明日
彼に投票する、と宣言した。

そして投票日。開票が進み、立候補者二人が公園に呼ばれ、選管
から、ボクシングの勝利者決定シーンのように腕を挙げられたほうが
勝者となる。手が挙げられたのはコールだった。しかも一票差。
コールはしかし、昨日自分はハンディに入れるといっていて実は
自分の名前を書いた、と告白、真の勝利者はハンディだ、と
勝利を譲る宣言をする。しかしハンディも、自分も自分の名前を
書いた、やはり町長はコールこそ相応しい、と譲らない。
結果、コールは町長を引き受けることにする。

そして、ハンディは「実は自分はちゃんとコールの名前を書いた。
だから、真の勝者は自分だが、もういい。自分にはサリーさえ
いれば」と指輪を渡して告白する。
一方、コールの秘書も、長年仕えてきてコールに愛情を感じていて
それを告白、彼らも結ばれることになるのだった・・・・。

設定が面白く、ライト感覚で楽しめるテレビドラマのような映画だった。
見流す、というと失礼かもしれないけど、そんな感覚で観て丁度いい
映画じゃなかったかな。日本公開してもこの手の映画は単営館でも
人は入らないでしょうね。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-11-08 22:40 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

●「マイ・リトル・ブライド My little bride」
2004 韓国 117分
監督:キム・ホジュン
出演:ムン・グニョン、キム・レウォン、パク・ジヌ、アン・ソニョン他
e0040938_232285.jpg

ユン・ソクホ「秋の童話」で、一躍韓国の大スターの仲間入りをした
ムン・グニョンの04年のヒットラブコメディ。
大学生と高校生の夫婦という設定は珍しくはないが、そこは韓国
の事情があって、儒教の風土や兵役などをホントに理解していな
いと、ちゃんと笑えないのかもしれない。まあ、韓国のらぶコメ
なので、眉根に皺を寄せて映画論を甲論乙駁しても仕方がない
ので、肩の力を抜いて楽しむ類の映画です。

まあ、それにしてもムン・グニョンの表情豊かなこと。蒼井優や
野沢直子の印象が時々よぎります。キム・レウォンは唐沢寿明
風ですな。

大学生のサンミンはアメリカ留学から帰ってきた美大生。
お祖父さんが重病で見舞ったサンミンにお祖父さんはこう言った。
「サンミンとボウン(ムン)のお祖父さんは親友で、お互いの子どもを
結婚させようと約束した。しかし、両方とも男の子だった。だから、
その約束を次の世代のお前らが果たすのだ」と。
びっくりする一族。サンミンはプレイボーイで遊びたい盛りの大学生。
一方のボウンはまだ16歳の高校1年生だ。当然二人は拒絶する。
ボウンにはあこがれの野球部先輩がいたのだ。
しかし、お祖父さんの病状が悪化(ウソ・そもそも病気じゃない)、
病床でボウンはお祖父さんに結婚するから死なないで、と懇願する。
そして、二人は形だけではあるが結婚する。
二人が結婚していることは学校長しかしらない。なんとか秘密を
守ろうするボウン。しかし間の悪いことに教育実習にサンミンが
ボウンの高校に派遣されてきたのだ。それにボウンの担任が
サンミンに一目惚れしてしまい、二人が暮しているアパートにまで
押しかけて来て一騒動。そんなどたばたを乗り越えて、二人の
間に真の愛が芽生え始めてくる。
そして学園祭の舞台の背景画を、担任の嫉妬からボウン一人に
やらされたことから、サンミンが夜中に仕上げを手伝う、いつも
夜遅くてちっとも家に帰ってこないサンミンを怨むボウンだったが
真実を知って、涙を流す。そして学園祭の日。二人の秘密をトイレ
で知った意地悪なヤンキーに、舞台の上で、二人は結婚している
と暴露されるのだった。しかし、舞台にかけつけたボウンは、
サンミンに愛している、と告白、ひしと抱き合うのだった。そして
学友たちからは拍手の嵐が・・・。

めでたし、めでたし、なのだ。韓国映画お約束のギャグもふんだんで、
眉毛も剃らないムン・グニョンが可愛い。
気楽に見ましょう。それなりに楽しい。韓国映画のおバカな楽しさを
判るかたは楽しいでしょうね。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-11-06 22:30 | 洋画=ま行 | Trackback(1) | Comments(0)

マイ・ライフ My Life

●「マイ・ライフ My Life」
1993 アメリカ カペラ・ピクチャーズ配給 ザッカーフィルムズ制作 117分
監督:ブルース・ジョエル・ルービン(脚本も)
出演:マイケル・キートン、ニコール・キッドマン、ブラッドレィ・ウィットフォード他。

若くしてガンを宣告された男が、産まれ来るわが子に自分とは誰だったかを
いろんな人にインタビューしたり、ビデオを回して記録していく、感動?作。

デトロイトの鉄屑屋の息子ボブは、父親が忙しくていつも居ないばかりか、
商売にも恥ずかしさを感じていた。半ば、家族と縁を切るようにして
カリフォルニアに転居し、ゲイル(キッドマン)と結婚する。
広告会社で成功し、全米10人の名PRマンといわれるまで立身出世していた。

好事魔多し。彼に、膵臓と肝臓に末期ガンが発見されたのだ。それから、彼は
自分が何のために生まれ、妊娠した妻のおなかにいる子供にどんな父親
だったかを、同僚や知人のインタビューを撮り、更に、子供にいろんな人生の
作法をも教えるビデオを作る。

ある日、妻に進められて謎の中国人の気孔術を操る医院に行ってみると、
この男、彼のガンの位置をぴたりとあて、また少年時代に盲腸を取っている
ことまで当てる。そして、ボブの胸にある「恐れ」と「怒り」が病気の元だ、
と宣告する。そして、「お前のすることは"許す"ことだ」とも託宣する。

そこで、カリフォルニアに着てから10年、帰っていないデトロイトに弟の
結婚式があるのをチャンスに帰る事にする。両親と和解しようとするのだ
が、父親からは「お前は家族を見下しているんだよ」と言われてしまう。
結局和解はならず、カリフォルニアに戻ってくる。

そして、妻が産気付き、ついに男の子が生まれる。姿を見ることはないと
思っていただけに嬉しさもひとしお。しかし、彼のガンが脳に転移をした
のだった。やがて体が弱り、歩けなくなり、モノが掴めなくなっていく。
死期が迫ってきた。ついに、デトロイトから両親と弟夫婦もやってくる。

最後のシーンでボブが子供の頃みんなに、自分に家にサーカスが来ると
ウソをついてとっちめられたことがあったが、両親がボブの庭に本物の
サーカスを呼んだシーンは、いいなあ、と思わせる。
ボブとゲイルの夫婦が少し落ち着きすぎかなあ。アメリカ人て割合そういう
ところがあるんだけど、もっと取り乱すのではないのかな。
親子の和解のシーンでももう一工夫欲しかった。謎の中国人が胡散臭い。
カルトっぽい味付けなんて要らないのになあ。
でも、映画の最後まで、助からないかなあ、助けてあげたいなあと思って
いましたけど。心温まる映画であることは確かではありますが。
ニコール・キッドマンはホントの妊婦だった(トム・クルーズとの赤ちゃんが
おなかに居たとき)時の作品なのでしょうな。

尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-09-04 23:15 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

●「ミスター・アーサー Arthur」
1981 アメリカ オリオン・ピクチャーズ 97分
監督:スティーヴ・ゴードン(脚本も)
音楽:バート・バカラック、キャロル・ベイヤー・セイガー
出演:ダドリー・ムーア、ライザ・ミネリ、ジョン・ギールグッドほか

クリストファー・クロスの優しい歌声で、ニューヨークの月夜のマジックが
「ニューヨーク・シティ・セレネード」という主題歌として流れてくると、
ああ、AOR時代の映画だなあ、と懐かしい思い出がよみがえってくる。
自分にとって1981年という年は、格別の思い出があるので、この歌と
この映画も格別の思い出がある。
ダドリー・ムーア。或る意味、不世出の俳優さんだ。元々足が悪く、
作曲やピアニストとして名をなして来た人だが、随分年をとってからの
銀幕デビューとなった。背が低く、歩き方が尋常でないのは産まれつきの
病気のせい。そんな、ダドリーが、ハンディキャップなんか微塵も感じ
させない、おバカな演技(というか駄洒落)で笑わしてくれる。

ストーリーは単純。ニューヨークのホテルで暮している(本当の家は別に
ある)アーサー・バック。大富豪の御曹司で、自分で何もする必要も無く、
また何も出来なくて、何もすることがな。そして酒に溺れる日々。本当の
恋も知らないうちに、父親に有無を言わせぬ政略結婚を迫られ、絶体絶命。

ある日、買い物に入った店で、ネクタイを盗む娘(ライザ)を見つけ、万引きで
捕まりそうになるときに、「彼女は自分の連れだ。ネクタイはつけておいて」と
救ってあげる。このとき、アーサーは初めて恋をしたのだ。
しかし、7億5000万ドルの相続は、どうしても断われなくて、アーサーの
結婚式は近づく。
娘は、ウェイトレスをしながら女優を夢見ている。彼女も、アーサーに引かれる
が、政略結婚がどんどん進んでいく。そして結婚式。
盛装したアーサーは、娘のいるダイナーに行き、「60年くらい休暇をもらって
くれない?」とポロポーズ。婚約者に真実を告げ、彼女の父親にぼこぼこに
されてしまう。
「一生貧乏に暮すことになるぞ」と脅かされるが、アーサーは娘との生活を
選んだのだ。もう7億5000万ドルもいらない、と。
しかし、おばあさんはバック家の人間が地下鉄に乗るなどということは許さない、
としかりつけるが、アーサーの心は揺るがない。

終始、酔っ払って馬鹿笑いをながら駄洒落を連発するアーサーだが、初めて
真実の愛に目覚め、人間としてお金ではないところに幸せを見つけていく。
アーサーはもともと、金持ちとして暮していて幸せだと感じたことが無かったのだ。

ダドリー・ムーアの演技が光る。バカラックの音楽は期待したほど出てこない。
また執事役のジョン・ギールガットが、暖かく厳しくユーモラスにアーサーの
後見役を演じていて、良い味を出している。
しかし、ダドリーも、ギールガットももうこの世の人ではないのだなあ。
最後に、アーサーは7億5000万ドルをせしめるのだが、貧乏人として娘と
暮し始めるのがよしとするか、やはり金持ちとして暮すか、意見の分かれる
エンディングではなかったでしょうか。まあ、金はあっても、もうアーサーは
放蕩はしないだろうけど。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-08-19 23:07 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

●「メイフィールドの怪人たち The 'Burbs」
1989 アメリカ ユニバーサル+イマジン・エンタテインメント 102分
監督:ジョー・ダンテ
出演:トム・ハンクス、キャリー・フィッシャー、ブルース・ダーンほか。

若きトム・ハンクスのホラー・コメディ。このころのトムはこんな役が
多かったような気がする。「パンチライン」に告ぐ若いトムを観た。
「レディ・キラー」もこんな路線だったなあ。

メイフィールドプレイスという閑静な住宅地に引っ越してきた怪しい一家。
そのうち、トムの家の道を隔てた一家の主がカツラを残して失踪したらしい、
と、トムと住民たちが騒ぎ始める。
トムと、仲間たちは、大胆にも、その家に侵入し地下室で不審な焼却炉を
発見、そのまわりの土を掘り始める。しかし、地下に埋設されていた
ガス管に穴を開けてしまい、家は大爆発!当然のことながら警察ざたに
なってしまう。しかも、失踪していたと思われた隣人は急病で入院していて
ひょっこり自宅に帰ってくる。唖然とする一同。
トムは自分たちの勘違いを反省し、もうやめようと仲間を説得するが、
聞かない。どうしても怪しい(この一家がどうみても怪人一家の風体で
見るからにあやしいのだが)。
そのうち、この家の主人が、実は前に住んでいた住人を殺したのだ、と
告白、彼らの狙いは当たっていたのだ。そして、警察官が多数いる前で
彼のクルマのトランクから大量の頭蓋骨が!

テレビの前で、仲間の一人が「郊外人種を甘くみるなよ!人殺しは
必ずつかまえてやるんだからな!」と叫ぶが、これが原題を表している。

今から20年ほど前の映画で、ヤッピーなどが流行していたころのアメリカ
を理解していないと、郊外人種の、隣人との奇妙な結びつきや、知らない
隣人を理由も無く怪しむ心境、またベトナム帰りの兵隊さんの登場などは
理解できないのでしょうね。

テレビ映画を観ているような、軽いホラーコメディだったと感じました。
男たちがエキセントリックになっているのにトムの奥さんをはじめ
女性陣は、落ち着いているのがおかしいですね。

怪しいやつが、怪しくないと思わせておいてやっぱり怪しかった、という
ウラをかいたオチが、カタルシスだったかな。
トムは、今でもそうだけど、急にエキセントリックになる演技はこのころ
から上手いなあと思いました。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-07-30 23:32 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

●「見知らぬ人でなく Not As A Stranger」
1955 アメリカ ユナイテッド・アーチスト=MGM  135分
監督・製作:スタンリー・クレイマー
出演:ロバート・ミッチャム、オリビア・デ・ハヴィランド
   フランク・シナトラ、チャールズ・ビックフォードほか。

観終わった感想は「重厚な映画だったなあ」ということ。
描く世界が医者であることもあっただろうが、俳優の演技も
重さがあったような気がする。

若き医学生(ミッチャム)は、真面目で、馬鹿が着くほどまっすぐな
性格。オヤジが酒飲みで学費が払えず、友人(シナトラ)や担当
教授がお金を貸してはくれるが、どうしても足りない。
そうした時に看護婦(オリヴィア)が彼に好意を寄せていることを知り
かつ、小金も貯めていることを知り、愛情もそんなにないのに
学生結婚する。
そして、晴れて研修医となるのだったが、間違いを許さない性格が
あちらこちらで、他の医者と衝突し、孤立していく。
なんとか研修も終わり、各地に散っていった学生たちだが、
ミッチャムは、あえて田舎町グリーンヴィルを選ぶ。
そこでは、町医者(ビックフォード)が献身的に働いていた。
それこそ、どんな病気でも診なければならず、往診もあり、やりがいは
感じつつ、疲れる毎日。専業主婦となった妻とも会話がない。
妻は子供が欲しいのだが、ミッチャムはまだ早い、と拒絶する。
ある日、馬丁が怪我をした、とのことで往診したミッチャムは
寡婦で女主人(グロリア・フラハム)と出会う。そして、ついに
ミッチャムは、妻にない魅力を女主人に感じて、間違いを犯して
しまう。
勤務する病院の院長は頼りなく、肺炎にかかった自分の担当患者の
治療を放棄している始末。怒ったミッチャムは、自宅から妻を呼び
看護婦として付け、必死の治療で、蘇生させることに成功する。
改めて妻の看護婦としての力量に観劇したミッチャムは、彼女に
病院で働いてくれ、と頼む。妻の気持ちを全くわかっていないのだ。
ある日、妻は自分が妊娠していることに気がつくが、夫に言う勇気
がない。親友の産婦人科医(シナトラ)が、わざわざ家に来てくれた
のだが、本人は牧場の女主人のところに行って帰ってこない始末。
ついには妻から離婚を迫られ、家から出て行ってとなじられる。

そして、心臓に病気を持つ先輩の老医者(ビックフォード)が心臓病で
倒れた。ミッチャムは責任者として、彼の大動脈瘤破裂の手術を
するのだが、結局余計なことを試みて、老医者を殺してしまう結果を
招く。

まったく自信をなくし、妻にまで捨てられ、町をさまようミッチャム。
ようやく、医者ととしてこれまで他人の言うことに耳を貸さず、自分を
過信していたこと、自分のことを愛してくれていた妻を裏切りどんなに
辛い目に会わせていたのか、目が覚めたのであった。

ミッチャム、オリビア、シナトラ、ビックフォード、そしてリー・マーヴィンや
ロン・チエィニー・jrなど、素晴らしい俳優の素晴らしい演技を堪能できる。
金儲けを非難し、誠実に患者のことを思って治療したいと思うミッチャム
は素晴らしいのだが、そのために友人を非難し、教授も許さないという
潔癖すぎる行動は、医者として心のない厳しいだけの医者になってしま
っていたのだ。大学を卒業する時、担当教授がミッチャムに送った
「君は優秀だ。良い医者になるだろう。だが孤高に生きていてはいつか
はつまづく」というはなむけの言葉が心に残る。
自分の信念を貫こうとするために人の心を理解できないと、生きては
行けない、ということなんだろう。

50年代のアメリカの持つ良質な映画なんだなあ、と感心しました。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-07-23 22:30 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

●「間違えられた男 The Wrong Man」
1956 ワーナーブラザーズ映画 105分
監督:アルフレッド・ヒッチコック
出演:ヘンリー・フォンダ、ヴェラ・マイルズ、アンソニー・クェイルほか。

ヒッチコックが冒頭出演し、この映画は事実に基づいている、これまで自分が
作ってきたどんなサスペンスより、怖い、と「事実は小説より奇なり」である
ことを吐露して、始まる。
淡々と誤認逮捕が行われ、淡々と裁判が進み、淡々と解決するのだが、
その中に言い知れぬ恐怖がちりばめられていてさすがはヒッチコック、と
感心する。

ヘンリー・フォンダ演じる、クラブの楽団のベーシスト、マニーは、神経質だが
美しい奥さんと二人の男の子に恵まれ、貧しいながらも幸せな暮らしをして
いた。
ある日、妻の歯が痛むので、治療費を工面しようと妻の生命保険を担保に
生命保険会社にお金を借りに行ったのだが。
しかし、最近このあたりで頻発している強盗犯に、マニーの姿が似ている
ことから、警察に通報され、マニーは連行されてしまう。そして、被害にあった
店などで面通しが行われ、みな、彼が犯人だと証言するのだった。

結局、反証できないマニーは収監されるのだったが、7500ドルの保釈金を
親戚が払ってくれて保釈が認められた。
マニーと妻は、犯行があった日時に自分たちのアリバイを証明しようとするが
証人たちが亡くなっていたりして、無罪を証明できない。そんな中で裁判が
始まる。弁護士は、民事が専門のオコーナー氏。彼も、必死でマニーの
無実を熱弁するのだった。そんな中、マニーの妻が、自分の家計のやりくりが
下手で、お金があると使ってしまうダメな妻だ、と自らを責め、ついには
精神的に病んでしまい、療養所に入る事態になってしまう。

そんな時、真犯人がまた犯行を重ね、警察に捕らえられる。真犯人が逮捕
されたことで、マニーの無罪が証明された。喜んだマニーは療養所の妻の
元に馳せ参じ、無罪を報告するのだが、妻の病状は好転しない。
ラスト、字幕で2年後に妻は完治し、夫妻はフロリダに転居し普通の生活に
戻ったと知らされるのだった。

まあ、無実が証明されて、良かったね、なんだけど、終盤までがテンポも
映像も良かったのに、マニーが無実であったことの後で、刑事がマニーに
「もう大丈夫か?」と声をかけ、マニーが「OK」だ、というシーンや、
結局間違った証言をした、保険会社のOLたち、真犯人を名指したあと
マニーと廊下ですれ違っても謝るわけでもない、このあたり、時代を感じて
しまいますね。今だったらとんでもない人権問題に発展して、マニーは
数億円の賠償金を手にすることが出来たのに。
それと、ラストに字幕で奥さんが2年後に完治したことが告げられたのだが、
ならば、映像で短くてもいいから描いて欲しかったな。
でも、最近の映画には勝てない、何かがあるサスペンスではあった。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-07-21 21:55 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

ミッシング The Missing

●「ミッシング The missing」
2003 アメリカ ユニバーサル&コロムビア+エヴォリューションスタジオズ
     イマジンエンタテインメント作品 137分
監督:ロン・ハワード 原作:トーマス・イードソン 脚本:ケン・カウフマン
出演:トミー・リー・ジョーンズ、ケイト・ブランシェット、
エヴァン・レイチェル・ウッド、ジョナ・ボイド、アーロン・エッカートほか。

「ダ・ヴィンチ・コード」で今をときめくロン・ハワードが作った西部劇(?)
19世紀末のアメリカの荒野で生き抜いた女性の物語。私には
「コールドマウンテン」と重なるところがありました。ストーリーは全然
違いますが・・・。
娘と父親の相克、それを乗り越える映画であります。重厚に迫りますが、
オカルトなインデアンが出てきたりで、ちょっと雰囲気が普通じゃないですね。

1885年 ニューメキシコ州。荒野の一軒屋で、治療師をしてるマギー。
前前夫のとの娘リリーと、前夫との娘ドットと、愛人のブレイクと、貧しい
ながらも幸せに暮らしていた。長女は、都会の生活にあこがれていた。
そんなマギーの家にある日、一人の男が現れる。20年前にマギーや
母親、そして6歳の弟をすてて、アパッチに憧れインデアンに身を投じた
父親ジョーンズだった。
いまさら、どの面下げて娘のところに来るんだ、私たちを捨てたことは
絶対許さない、さっさと出て行ってよ!とマギーは毅然としている。

だが、街のお祭りに行きたいというリリーの望みに負けて、二人の娘と
ブレイクが、街に行くが約束の夕刻になっても帰ってこないという事件が
起きる。
探しに出かけるマギーの前に繰り広げられていたのは、ブレイクの
惨殺死体と、リリーがさらわれたと証言し、呆然としていたドットの姿
だった。

ドットが犯人はインデアンらしいと告げたことで、マギーはインデアンに
詳しい父ジョーンズに助けを求め、リリーを探しに向かう。ドットも連れて。
街で犯罪を保安官に告げ、騎兵隊の出動を要請する一方で、自らも
犯人たちを追うマギーと父。

リリーたちは、インデアンの妖術師と、極悪白人たちにさらわれ、
メキシコに高く売り飛ばされようとしていたのだ。
途中で、娘をさらわれたインデアン(ジョーンズの友人)を仲間に入れ、
犯人を追い詰めるマギー一行だったが、敵は呪いを使い、マギーを
呪い殺そうとする。

そして、ついに犯人一行を発見し、大銃撃戦になるのだった。しかし
妖術師一行は、手ごわい。多勢に無勢もあって、なかなか娘を
奪還できない。マギーたちの仲間のインデアンがさらわれた娘7人が
かくまわれている洞窟に忍び込み、まず自分の娘を助け、リリーに
マギーから預かった十字架を見せ、逃げようとさせるが、(コトバが
通じないから)リリーはこのインデアンが自分を殺そうとしているのだ
と勘違いして、悲鳴をあげ、これが敵方に聞こえてばれてしまい、
仲間のインデアンは妖術師たちに惨殺されてしまう。

めげずに何とか娘を助けようとするマギーと父、次第に長年の
わだかまりが解けていくのだった。そして遂にジョーンズと
妖術師の一騎打ちとなるのだったが・・・・。

「コールドマウンテン」も最後は悲劇的だったが、この映画もハッピー
エンドとはいえない。前者はそれでも、納得性とか感動とかあったが、
この映画は、非科学的な内容もあり、妖術師の極悪振りからすれば
ジョーンズに救いが欲しかったなあ。

でも、ケイト・ブランシェットと、末娘を演じたジョナ・ボイトの熱演が
映画を引き締めていましたね。西部を舞台にしたダブルの親子の
物語。見ごたえあり、でした。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-07-20 11:30 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

●「メルビンとハワード Melvin And Howard」
1980 アメリカ ユニバーサル映画 日本未公開 95分
監督:ジョナサン・デミ、脚本:ボー・ゴールドマン
出演:ポール・ル・マット、ジェイソン・ロバーズ、
    メアリー・スティーンバージェントほか。

1980年度アカデミー賞脚本賞、助演女優賞受賞作品

劇場未公開なのでWOWOWで鑑賞。監督が「羊たちの沈黙」の
ジョナサン・デミだったのと、アカデミーで脚本賞を獲っている作品
であることで見る気になった。

ハワードとは、「アビエイター」でデカプリオが演じていた、大富豪に
して奇人変人のハワード・ヒューズのこと。これは実話に基づいて
いるというのが、なんともいえぬ味を作品に与えている気がする。

働き者で気の良い牛乳配達メルビンは、ある日アリゾナの砂漠で
倒れていた老人を助けた。「おれは今、ボーイングとかヒューズとかの
航空機会社に就職しようとして失敗して帰る所だ」というと、
その老人、「私は、ハワード・ヒューズだ」と名乗る。頭から信じない
メルビン。老人に自作の「改造ソリのサンタ」かなんかの歌を
歌わせる始末。
そんな出来事はすっかり忘れ、気はいいのだが金遣いも荒い
メルビンと、ストリップ劇場で働いてせっせと金を稼ぐ妻リンダは
分かれたり、くっついたり。ある日、リンダがテレビに出て優勝した大金で
家を買ったまでは良かったが、大型車にモーターボートまで買って
来て、またまた愛想を尽かされる。
メルビンはやがて子供が2人いる同僚のボニーと再婚し、親族で
ガソリンスタンドを経営することになる。

ある日、黒塗りの大型車がスタンドに来て、男がキャメルを買い、外に
メルビンが出ている間に事務所のデスクに1通の手紙を置いていく。
それが、なんとハワード・ヒューズの遺言状で、彼はハワードに
指名された16人の相続人の一人に選ばれたのだった。
その額、1億3600万ドル。150億円くらいでしょうか。
びっくりしたメルビンはモルモン教の本部に行き、遺言状を置いてきて
しまう。
スタンドに帰ってみると、テレビ局やら新聞やら野次馬やらが大勢
押し寄せる事態になっていた。そして、遺言状の真贋を巡り裁判に
なってしまった。メルビンとしては、クルマに載せてやっただけなのに
嘘なんていってないのに、大金持ちに対して、周囲のヒガみ妬みは
もの凄いものがあった。結局裁判でも、メルビンに不正があったとは
認定されず、まもなく、遺産が振り込まれるという段階になった。

しかし!上級審は、ハワードの遺言状は本物ではない、と認定し、
メルビンの夢は夢と消えていったのだった。

普通の男に降りかかった大金持ちの遺産相続騒動。あっけなく夢と
消えた。映画の前半は、メルビンとリンダのどたばた。遺言状が
届けられると映画の調子は一変、お金を巡る人々の醜さが
出てくる。テレビの取材で、メルビンのボスが「あいつはいいやつだったよ。
働き者で、売り上げトップに立ったこともあるんだ」とインタビューを
受けていたのに対し、裁判長が「不正は無かったと認定するが、
私は大いに疑念を感じている!」と不信まるだし、というか、貧乏人が
急に超大金持ちになることに対し「妬んでんじゃねえか、この裁判長」と
突っ込みたくなるシーンが対照的だった。
淡々と人生の一こまを描ききっているいい映画だと思いました。
アカデミーを獲っていることだし、DVD化され、もっと多くの人が観れる
といいなと思います。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-07-12 22:31 | 洋画=ま行 | Trackback | Comments(0)

「ムーラン・ルージュ Moulin Rouge!」
2001 アメリカ 20thcentury Fox、バズマーク・プロダクション 128分
監督・製作・脚本:バズ・ラーマン
出演:ニコール・キッドマン、ユアン・マクレガー、ジョン・レグイザモほか。

2001年度アカデミー賞美術・衣装デザイン賞、ゴールデン・グローブ作品賞
女優賞、音楽賞など多数受賞作品

タイトルに「!」が付いているところにこの映画のエッセンスを感じます。
映画冒頭、舞台の幕が徐々に上がると、お馴染みの20世紀フォックスの
サーチライトのシーンが現れ、その前で指揮者が、これまたお馴染みの
タイトル音楽を指揮しているところから始まる。なんとお洒落な映画だ!
と期待は膨らむ。

しかし、最初から物凄い短いカットの積み重ねで、眼がおかしくなりそう。
スタンリー・ドーネンの長回しを見慣れている古いミュージカルファンと
しては、限界ぎりぎり。
最初の40分くらいは何度、観るのを辞めようと思ったほど。
たぶん1カット3秒以上のものは無かったんじゃないかな。
編集はさぞ、大変だっただろうけど、観ている方はたまらないテンポだった。

でも、それを割り引いても、歌の素晴らしさと、ストーリーの出来で
引っ張っていきましたね。

1899年、パリ。モンマルトルの丘のナイトクラブにして売春宿の
「ムーラン・ルージュ」。しかし、経営は思わしくなく、オーナーの
シドラーは高級娼婦兼踊り子のサティーンに、資産家のウースター公爵の
囲われモノになるように仕向ける。サティーン自身も、娼婦から
女優への道を実現させるために、願っても無いチャンスだった。
しかし、サティーンは公爵と、売れない小説家クリスチャンを
間違えてしまい、そのまま愛してしまうようになる。
クリスチャンは自分の書いたミュージカルをムーランルージュで
上演してもらいたかったのだが、なんとか公爵に気に入られる
結末を要求され、断わる。
ある日、舞台でサティーンが倒れる。結核だった。医者はもう先は
長くないと宣告した。
サティーンは、自分の死が近いことを知り、自分は金持ちの公爵の
ものになり、女優になるのよ、売れない作家なんかには用はない、
と心にもないウソをついて、クリスチャンの作品を公爵の都合の
いいような結末で上演することに同意する。

そして、クリスチャンの新しいミュージカルの初日の幕が上がった。
インドのマハラジャにみそめられた踊り子は、売れない小説家との
恋に悩むが、マハラジャをとって幸せになる、というもの。
しかし、本来は、小説家と結ばれるはずだったのだ。
舞台の仲間の応援もあり、オーナーの目論見ははずれ、結末は
公爵の願ったものにはならなかった。そして、舞台に駆け上がった
クリスチャンは、サティーンと愛を確かめる歌を歌い上げるのだった
が、サティーンの病が急変し、彼女は「私たちをモデルにした小説を
必ず書いてね」と言い残して、彼の腕の中で亡くなって行く・・・。

使われる歌が、ニルバーナ、U2、ビートルズ、エルトン・ジョン、
マドンナといったロックの名曲。
先に書いたオープニングの後、「昔、一人の若い男がいた・・」という
出だしのバックにナット・コールの「Nature Boy」が流れてきて、
思わず、「お、いいじゃん」と思わせておいて、後はロックの嵐。
古いタイプのミュージカルを見慣れている私としては面食らう映画
ではありましたが、カットの短さを(これが特徴なんでしょうね)別に
すれば、楽しい映画でした。
古いストーリーに新しいアイデアを重ね、CGも使い、踊りも現代風
で、いいじゃないですか!映画の中でも何度もでくる「ボヘミアン」
というのが、映画のキーワードのような気がします。
ニコール・キッドマンとユアン・マクレガーは本当に唄っているので
すが、上手いですね。ビックリしました。
エンドロールは最後まで見ないと、この映画のお洒落な部分は
完結しません。

最後に出てくる「この映画をレナード・ラーマンの思い出にささげる」と
出てきますが、監督さんのお父様かなんかでしょうか?
この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-06-30 22:42 | 洋画=ま行 | Trackback(1) | Comments(0)