カテゴリ:洋画=ら~わ行( 182 )

●「ルーズベルト・大統領の保養地 Warm Springs」
2005 アメリカ HBO映画 121分
監督:ジョセフ・サージェント
出演:ケネス・ブラナー、シンシア・ニクソン、キャシー・ベイツ他
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良質なドキュメンタリー映画を創るアメリカのテレビ映画制作会社HBOが
2005年に世に問うた、長編伝記映画。この話、アメリカ人には常識なので
しょうが、我々は知らないことが多いのではないでしょうか。
アメリカ大統領で大恐慌から第二次世界大戦まで激動の4期16年を
務めたフランクリン・ルーズベルト。彼が成人してからポリオに罹り、
壮絶なリハビリを経て後大統領になったことは不覚にも知らなかったです。
タイトルはWOWOWが付けたのだろうけど、これからだけでは何のことか
判らない。原題の方がむしろ判りやすく、サブタイトルに大統領の保養地
とかつけたほうが良かったのではないかしらん。

出演者はキャシー・ベイツ以外は知らない皆さんでしたが、なかなか感動的
な出来で、泣かされてしまいました。

政治的野心に満ちたフランクリンが、あるとき(井戸水を飲んだせい?)で
ポリオを発症、下半身マヒに陥る。不屈の人であるフランクリンは
ジョージアにスパがあり、ここがリハビリにいいらしいと聞くと、親の反対を
押し切って、そこのプールでリハビリに励む。ここでリハビリを指導する
運動療法士がキャシー・ベイツである。
夏になると健常者の保養地となるこのWarm Springs、リハビリの患者は
追い出されてしまう。それにポリオがうつると敬遠され、フランクリンに
理解を示していた経営者も、患者たちをこれ以上収容できなくなっていた。
そこでフランクリンは親の信託財産を使い、この保養所そのものを買い上げ
てしまう。

温泉を使ったポリオの療法は、学会にも認められるようになり、多くのポリオ
患者が、快方に向かっていた。
健康な頃のフランクリンが浮気をしていたことに怒り、冷えていた夫婦の仲も
妻が留守の地盤をしっかり守るようになり、愛情もまた復活したのだった。
そして、いよいよ中央政界から大統領選挙に打って出る日がやってきたのだ。

アメリカ大統領としてはただ一人16年も役職にとどまった、フランクリンを
称揚しようという気は全くないが、知らなかったことを知ることは決して
悪いことでは無いと思う。
この映画も金持ちが金にモノを言わせて保養地を買い上げてしまうといった
ことに引っかかると、魅力が半減するでしょう。
事実を知ること、と思ってみるべき良く出来たドキュメントです。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-01-13 17:30 | 洋画=ら~わ行 | Trackback(1) | Comments(0)

●「ランド・オブ・プレンティ Land Of Plenty」
2004 アメリカ・ドイツ 124分
監督・原案・脚本・ヴィム・ベンダース
出演:ミシェル・ウィリアムズ、ジョン・ディール、ウェンデル・ピアース他
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最近、WOWOWの映画で外れ(個人の趣味的に)が多いので、視聴は厳選
しうようと覚悟を決めました。で、ヴィム・ヴェンダース。
9・11以降のアメリカの姿を映画のテーマとしては初めて取り上げたんじゃ
ないかな。

かといって、「WTC」とかの事件そのもののドキュメンタリー風ではなく、
あの事件がアメリカという国に落とした影を、アイロニカルに静かに描くもの。

ポールは、ロサンゼルスで、個人的にテロを警戒するパトロールを実施して
いる。ベトナムでのトラウマが、あの事件で呼び覚まされてしまったのだ。
大型バンに天井から突き出るテレビカメラを備え、ヘッドセットでいつも街の
様子を記録している。ドンキホーテのような、滑稽さえ漂う。しかし、本人は
テロリストから母国をまもろうと真剣。真剣だけに滑稽だし、また考えさせられる。

一方、アメリカ生まれでアフリカで育ったラナが、テルアビブから10年ぶりに
祖国に帰ってきた。母から預かった伯父(ポール)への手紙を渡すためだ。
彼女は身寄りがないので、修道所の経営するホームレス支援施設に入り
伯父を探す。

その伯父は、町の中で大きな洗剤を抱えてターバンを巻いた男を発見、
テロリストかも知れない、と追跡する。一旦は見失うが、その男がある日、
ハマーに乗った男に射殺される。背後にはCIAがいるかも、と疑うポール。
その射殺された男が運び込まれたのがラナが滞在する伝道所。そこで二人は
対面を果たす。
射殺事件の背後には何かある、と見えない影を追い続けるポール。

ラナとポールは、殺された男をニューヨークの兄の元に届けるため、
大陸横断の旅にでる。そしてグランドゼロを見るのだった。
結局、殺された男は単に、イカれた若者に射殺されただけで、背後関係
なんてないし、洗剤もポールの思い過ごしにすぎなかったのだ。

どなたか書いてありましたが、ポールは現代アメリカのメタファー、であり
ラナは新時代を生きようとするアメリカ。
ヴェンダースは、アメリカを糾弾するのではなく、静かに希望を託す描き
かたをしたのだろう。

傑作だったのは、ポールの「監視車」の屋根には常に星条旗。携帯の
呼び出し音はアメリカ国家。ちょいと病んでいるかも、と思わせます。
尚この映画の詳しい

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-12-12 23:50 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

●「リプリー The Talented Mr.Repley」
1999 アメリカ ミラマックス+パラマウント 140分
監督・脚本:アンソニー・ミンゲラ  原作:パトリシア・ハイスミス
出演:マット・デイモン、グウィネス・パルトロー、ジュード・ロウ
    ケイト・ブランシェット、フィリップ・シーモア他

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あのアラン・ドロンの名作「太陽がいっぱい」のリメイク、と謳われたが、
皆さんご指摘の通り、まったく別物としてみた方が楽しいです。
というか、ハイスミスの原作を大きく脚色したのが「太陽がいっぱい」
の方のようで、こちらの作品の方が原作に忠実のようです。
リプリーは原作では逮捕されず、シリーズ化されているようですから。

ニュー・ヨークでピアノの調律師をしているリプリー(デイモン)は、ある
パーティーで大富豪のグリーンリーフ氏から、イタリアに行ってしまい、
放蕩生活を重ね、帰ってこない息子のディッキーをアメリカに連れ戻して
欲しい、1000ドルでどうだ、と頼まれる。ファーストクラスの船旅付だ。

イタリアに飛んだリプリー、ハーバード大の同級生としてディッキーに
近づくが、当然ディッキーはリプリーを知らない。しかしそんなことは
気にせず、リプリーを気に入ったディッキーは恋人のマージとの生活に
リプリーを加えて、生活を続け、アメリカに帰る気はさらさらない。

そのうち、サンレモに引っ越す。ボートで沖に出て、海から家を探して
いたディッキーとリプリーだが、ディッキーから「うざいんだよ。
寄生虫が」となじられ、逆上、オールでディッキーを殴り殺してしまう。

そこから、リプリーは自分とディッキーの二役をこなし、マージには
ディッキーは失踪したといい、友人のフレディーも、自分に疑いを向け
られると、彫像で殴り殺し、クルマに乗せて事故に見せる。

リプリーはディッキーが書いたように見せかけた遺書を書き、フレディー
殺しを告白、自殺をほのめかす。警察も、ディッキーの父親もすっかり
これを信じてしまい、グリーンリーフ氏は財産の一部をリプリーに譲渡
する、とまで言い切る。しかし、マジーだけは女の直感で、リプリーが
ディッキーを殺したと主張してゆずらないのだが・・。

もとのリプリーに戻った彼は、ディッキーの友人だったピーターと
ギリシャへ演奏旅行に向かう船の上にいた。すべては終わった、と
思っていたら、ニュー・ヨークから来る時に船中で出会った富豪の娘
メレディスにまたばったりあってしまう。メレディスはリプリーをまだ
ディッキーだと思っているのだ。そして、ピーターが一緒なの?と
尋ねる。ピーターとメレディスは友人であり、合わせてしまうと
リプリーがウソをついていることがばれてしまう。思い余ったリプリーは
メレディスを殺すか、親友となった(ホモだちの雰囲気)ピーターを
殺すかしか、選択肢がなくなた・・・。

上手くウソをついてきわどいところをすり抜けてきたリプリーだったが、
結局ウソがばれそうになると、キーとなる人物を次々に殺していく。
底には、貧しいリプリーとブルジョアで金に困らない階級の人々との
戦いのようでもある。「陽の当たる場所」を思い起こさせた。
ラストがイマイチ切れがないような感じがした。それと、ディッキーの
オヤジさんの諦めが良すぎるんじゃなかなあ。一人息子なのに。

いつものことながらジュード・ロウの存在感が光っている。それと
デイモンのおどおどした貧乏階層の垢抜けなさもいい。
パルトローも良い表情。なまじ、豊満な体格でないのがいい。
長い映画だったけど、楽しめました。時代が1950年代後半なので
今のバブル系の臭いがしないのも良いですね。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-09-17 22:30 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

ライフ・アクアティック

●「ライフ・アクアティック」
~The Life Aquatic With Steven Zissou~
2005 アメリカ タッチストーン・ピクチャーズ、ブエナ・ビスタ 118分
監督:ウェス・アンダーソン(製作・脚本も)
出演:ビル・マーレイ、オーウェン・ウィルソン、ケイト・ブランシェット他


なにやら不思議な映画でした。ファンタジー・アドベンチャーとでも
いうジャンルなのかな。製作会社と配給会社をみるとディズニー系なので、
アニメも使って、なんかディズニーっぽい感じがしました。
好きな人にはたまらん映画なんでしょう。私には少々・・・・????
「イエローサブマリン」な感じもしたな。映画は有名な海洋学者ジャック・
クストーに捧げられている。

世界的に有名な海洋探検家にして海洋ドキュメンタリー監督の
スティーヴ・ズィスー。傲慢で自己中心的なのにどこか憎めいない
魅力を秘めた彼は、先の航海で昔からの大切な仲間を幻の
“ジャガーザメ”に喰い殺されてしまう。
近頃自作映画のヒットがない彼は、仲間の敵討ちと映画のヒットを誓い
、気心知れたクセ者揃いの映画製作集団“チーム・ズィスー”を率いて
探査船ベラフォンテ号に乗り込み、新たな航海へと旅立つ。
と、そこへ、ズィスーの息子と名乗る青年ネッド、取材意図が不明な
妊娠中の女性記者ジェーンらが加わり、旅は最初から波乱の予感。
そして案の定、彼らの前には幾多の困難が待ち受けていた…。

ライバルの海洋調査会社に泥棒に入ったり、海賊に襲われ、
資金を提供している融資会社から派遣されている男が海賊に
人質としてさらわれると、彼を救いに向かい、銃撃戦となる、など
"ジャガー・ザメ"に対面するまでには行くたの困難が待っていた。

最後はハッピーエンドで、やれやれなのですが、やっぱり大人の
マンガ、って感じで、私には、少々向かないタイプの映画だったな。
同じファンタジーなら「ビッグ・フィッシュ」や「ウォルター少年と
夏の日の思い出」のほうが好きだな。

尚、この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2006-09-06 21:45 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

●「ワイルド・バンチ/オリジナル・ディレクターズ・カット」
~The Wild Bunch/Original Director Cut~
1969 アメリカ ケイブルホーグ 146分
監督:サム・ペキンパー(脚本も)
製作:フィル・フェルドマン
出演:ウィリアム・ホールデン、アーネスト・ボーグナイン、ロバート・ライアン他

サム・ペキンパーは、「ゲッタウェイ」しか見ていなくて、チャンスがあれば
観たいな、と思っていたらWOWOWでディレクターズカットをやってくれた
ので、飛びつきました。
氏の作品の中でも最高傑作の声が高い作品ですね。本筋とは関係ない
ですが、69年の作品にしてはハイヴィジョンノの画が大変綺麗だったのが
印象的でした。

5人のアウトローが、メキシコ軍の悪徳将軍(パンチョ・ビラと対立してる勢力)
と対決していくのだが、追跡するかつての相棒(彼は、ホールデンを捕まえ
ないとまた牢屋に入れられてしまうのだ)との思い、男の生き方、死に方を
ペキンパー流に描いていく。例によって銃撃で倒れるシーンはスローモー
ションを使っている。

パイク、ダッチら5人のアウトローたちは、メキシコのマパッチ将軍からの
依頼でアメリカ軍の武器輸送列車を襲い、大金と引き換えに武器を売り
渡した。彼らはこの武器でパンチョ・ビラ軍と戦うのだ。
しかし、マパッチ将軍は女と酒にだらしなく、軍紀は乱れ、士気は低い。

マパッチがパイクらの仲間の一人を捕らえ(アメリカ軍の弾薬を一箱くすねた
から)、クルマの後ろにつないで引きずりまわしてたことから、激怒、100人の
軍隊を相手に壮絶な銃撃戦を展開、5人も自らが滅んでいくのだった。

ホールデンや、ボーグナインがアウトローを演じているのを見たことがない
ので、最初のあたり、話が見えてこなかったのには往生した。
その後は、わかり易いストーリーだったけど。
やはり、この映画は、見ごたえがある。1913年が舞台だが、なまじの西部劇
ではないし、ペキンパー流、というスタイルがはっきり判るのがすごいな。
最後の銃撃シーンは「ボニー&クライド」のラストシーンを思い出させた。
俳優陣も、すばらしい。傑作だわ、やはり。オリジナルはどんなだったん
だろう?このディレクターズカットは97年にリバイバル上映された。
尚この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2006-08-26 18:30 | 洋画=ら~わ行 | Trackback(2) | Comments(0)

●「ロング・エンゲージメント」
原題「Un long Dimanche de Fiancailles」
2004 フランス・アメリカ ワーナーブラザーズ映画 134分
監督:ジャン=ピエール・ジュネ
原作:セバスチャン・ジャプリゾ「長い日曜日」
出演:オドレィ・トトゥ、ギャスパー・ウリエル、ジャン=ピエール・ベッケル他

セバスチャン・ジャプリゾの全仏ロングセラー「長い日曜日」を、「アメリ」の
鬼才ジャン・ピエール・ジュネが、彼独特の映像美と構成で魅せる。
オドレィ・トトゥは、アメリのときより頬がこけ、可愛さはイマイチかな。

タッチはJ・P・ジュネ独特のややイエローかかった画面。そして、今回も語りで
ストーリーを引っ張っていく。そのテンポの良さはアメリの時と同じだ。
ただ、夢見る少女を描いたファンタジーと違って、今回は戦争の映画なので、
ディティールにこだわるジュネは、戦争シーンは、相当リアルに描く。
今回は謎解きという新しい要素が加味されて、後半を引っ張る。ただ、
そこに至るまでがやや長いか。
トップシーンが雨の塹壕を歩かされる5人のフランス軍人の死刑囚たち。
彼ら、一人一人の略歴が、ジュネ独特の映像で語られる。ここをしっかり
見て置かないと、後々、理解が苦しくなる。
第一次世界大戦。戦線からの後送を期して、自分で自分を傷つけて、
それがばれて軍法会議にかけられ、死刑を言い渡されたのだった。
しかし、それぞれに庶民としての生活や夢も、抱えていたのだ。

ブルターニュ地方に生まれたマチルド(オドレィ)は、幼いときに両親を
交通事故で失い、さらにポリオに冒されて、足が不自由。親戚の夫婦の
愛情の元、育てられてきた。そんなマチルドには、マネクという幼馴染で
の婚約者がいた。召集されて軍隊に入り、激しい前線で19歳のマネクは
精神的に耐えられなくなり、自傷して後送されようと、自分の手を小銃で
打ち抜き(指が2本吹き飛ぶが)、ことがばれて軍法会議にかけられ、
死刑判決を受けたのだった。冒頭塹壕を行進していた5人のうちの一人だ。

5人は大統領の特赦を期待していたのだが、特赦の知らせは隊長に
握りつぶされ、彼らはドイツ軍とフランス軍の戦闘中間地帯に放り出される。
彼らはそれぞれ、死んだと思われても仕方が無いようなシーンに遭遇する。
そして、マチルドの元にマネク戦死の知らせが届く。

しかし、マチルドは、マネクは生きていると、何故か不思議な直感があり、
戦争後、探偵を雇って、戦友たちを訪ね歩き、マネクの最期を明らかに
しようと心みる。しだいに判ってくる、5人に動向。
実は、5人の中の農夫だったノートルダムという男が、何とか助かり、
ドイツ軍の飛行機の機銃掃射で傷ついていたマネクに、そばで戦死して
いた別の若者の認識票をくっつけて、救助していたのだった。そうすれば
死刑囚であることがばれずに治療を受けられるからだ。
ノートルダムの機転で、戦後病院で治療を受けているマネクをついに
マチルドは見つけ出す。しかし、マネクは記憶を失っており・・・。

自分の愛を信じて、愛する人を遂に見つけるマチルドの信念。ラストは
ハッピーエンドにしてあげたかったな。なんかラストがしょぼしょぼだった。
物語が相当複雑なので、一所懸命観ていないと、わからなくなってしまう。
特赦を握りつぶした隊長に復讐し、ギロチンになってしまう5人の中の
恋人のサイドストーリーもよかったな。

オドレィ・トトゥは、アメリより、ダ・ヴィンチ・コードに近い、ご面相だった。
だんだん渋くなっていくのかなあ。
ジュネの手法は好き嫌いあるだろうけど、私は好きですね。
戦争映画のリアリティもあり、その中でエスプリやヒューモアを欠かさない
彼の姿勢は映画に独特の味をつけているような気がします。
名優ジョディ・フォスターがちょい役で出ていますね。
ジュネの次作が楽しみです。またトトゥとやるのかな。
尚、この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2006-08-17 16:39 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

●「リチャード・ニクソン暗殺を企てた男」
  The Assassination of Richard Nixon
2004 アメリカ セネターインターナショナル 107分
監督:ニルス・ミュラー
出演:ショーン・ペン、ナオミ・ワッツ、ドン・チードルほか

74年に実際に起こった事件をヒントに作られた。 気が小さいというか
自己をまっとうに主張できない男が、社会的に追い詰められていき、
遂には、旅客機を乗っ取ってホワイトハウスに突っ込むしかない、と
信じ切ってしまうまでを、ある種、社会病理学的に描いていく。
「タクシードライバー」のソフト版って感じもする。
一見ごく普通のセールスマンが、次第に狂気を孕んでいく様子を
ドキュメンタリータッチで重ねていく。

映画は、主人公のサム・ビックが、大好きなクラッシック音楽の、中でも
好きな指揮者、レナード・バーンスタインに宛てた手紙を語る形で
進んでいく。1973年、サムは別居をした妻マリー(ワッツ)と3人の子供
との生活を取り戻すため、オフィスの事務機器を扱う店のセールスマン
の職を得た。一生懸命頑張るサムだが、口下手で不器用なサムは、
上手く商売を運べず、いつも上司から、罵られている。
小器用にウソをつくことが、上手い商売のコツでもあるのだが、
ウソが嫌いで、真面目に、平等に暮すことがなによりの信条である
サムにとって、欺瞞に溢れた身の回りが、次第に我慢が出来なくなる。

サムは親友の黒人ボニーと移動タイヤ屋を経営することが夢だった。
銀行に行き、自ら描いたバスの画を見せて融資を懇願するサムだった
が、審査に時間がかかるといわれる。
しかし、約束の日になっても銀行からはナシのつぶて。
その代わりにポストに入っていたのは、マリーとの離婚決定通知書だった。

サラリーマンとして上司を怒らせたサムは、会社をクビになり、かつ融資は
出ず、家族には逃げられ、さらにタイヤ屋を始めることを前提に注文して
あった500本ものタイヤが宙に浮き、詐欺とみなされるが、兄が
なんとか救う。そして兄からも絶縁される。何も良いことがないサム。

テレビでは、ニクソンがおよそ実現しないようなこと、そしてウソと
明らかにわかるような奇麗事を並べていた。サムは次第に、悪いのは
この国の指導者であるニクソンが、と確信していく。そのためには
ニクソンを暗殺するしかないと。

そして、一人で航空機を乗っ取ってホワイトハウスへ自爆特攻を計画
する。
いるよなあ、こういう不器用な人。ただ、実行できない、あるいはしては
いけない自制心が勝っているから、事件にならないだけで、皆が
やりたい放題だったら、この世の中やっていけないですわね。
(最近の子供殺しなんかみてると、そうしたタガが外れて来たような
背筋の寒さを感じるのですが)
タケシの暴力描写にも通じる思想だろうか。
自分の胸に手を当てて考えてみると、誰の心にも「サム」はいる訳で。

ラストのサムの狂気は、殆ど精神病の領域で、少々おぞましかったけど、
ショーン・ペンが、「ミスティック・リバー」で見せたアカデミー賞演技が
ここでも光っている。「キングコング」で注目されたナオミ・ワッツも良い
キャスティングだと思いました。
レナード・バーンスタインへの手紙、というのも本当にあったことなので
しょうか?物語の運びとしてはユニークだったけど、このこと自体が
すでに病気っぽい感じがします。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
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by jazzyoba0083 | 2006-08-12 18:30 | 洋画=ら~わ行 | Trackback(4) | Comments(0)

私は告白する I Confess

●「私は告白する I Confess」
1952 ワーナーブラザーズ映画 95分
監督:アルフレッド・ヒッチコック
脚本:ウィリアム・アーチボールド、ジョージ・タボリ
出演:モンゴメリー・クリフト、アン・バクスターほか。

このブログにヒッチコックが登場するのは初めてですね。
私が産まれた年の作品です。初公開のころはまだこの世には
いなかったですが。
閑話休題。confessというのは懺悔する、という意味もあります。

舞台はカナダ・ケベック。イントロでセントローレンス川からシャトー・
フロントナックにカメラが近づくところから、あ、これはケベックだ、
と気が付く人も多いはず。
映画には、このほかにもシタデル(城砦)や有名な街中も写っていて、
ケベックに行ったことのある人は、思わずひざを乗り出すはず。
かくいう私も。

セント・メリー教会で下働きをするドイツ人難民のオットー・ケラーは、
金欲しさに、庭師仕事に入っている弁護士を殺害する。
しかも、神父の服を着て。その足で、教会に戻り、若き神父マイケル・
ローガンに懺悔する。その罪を知ったマイケルであるが、神父の守秘
義務で、警察には通告する訳にはいかないのだった。

一方、いまや市議会の有力議員婦人となっているルースは、かつて
マイケルの恋人で、結婚まで考えたが、第二次世界大戦が勃発し、
マイケルはルースを寡婦にするわけにはいかないから、「俺を待つな」と
言い残して戦地に赴いた。
そして終戦、ルースは議員と結婚した。しかし、マイケルは無事に帰ってきた。

結婚したことを知らせず、二人で逢うマイケルとルース。ある日遊びに行った
先で例の弁護士に二人でいるところを見られ、しかもルースが結婚している
身であることも明かしてしまう。ショックを受けるマイケル。

ところで、弁護士殺しの捜査を担当するラルー警部らは、殺害時刻当時、
弁護士の家から神父が出てくるのを目撃した女子学生から証言を得る。
警部らは、マイケルに疑いの目を向ける。しかし、マイケルは反証すること
が業務上できない。
マイケルに世話になり教会で働かせてもらっているオットー・ケラー夫婦
だったが、自分の犯行であるとわかると死刑になる、とおびえ、次第に
マイケル神父に不利な心象を与えるような証言をする。
一方、くだんの弁護士は、自分の仕事にからみ不正がばれそうなので
ルースの夫である議員になんとかとりなしてほしいと相談を持ちかけるが
ルースは拒絶する。すると弁護士は、マイケルとルースの密会をばらすと
脅しにかかった。だから、ルースも弁護士の死にほっとしてはいたのだ。
あまりにもひどい冤罪に、かつての恋人ルースは、二人が当時密会していた
ことを明かし、マイケルにはアリバイがある、と自らの恥をさらす形で
愛するマイケルを救おうと試みる。しかし、密会の時間と殺害の時間に30分
の間隔があるとのオットーの証言で、ついにマイケルは逮捕、裁判となって
しまう。さまざまな関係者の証言が重ねられ、陪審員は彼に証拠不十分で
無罪を言い渡す。裁判を見学しに来た多くの野次馬の罵声の中を進む
マイケルに、罪の呵責に耐えかねたオットーの妻が、マイケルに
走り寄り叫ぶ「神父さんは無罪です」。その時、オットーの手の拳銃が火を噴き
妻に命中、「許してください」と言い残して妻は絶命する。

オットーはシャトー・フロンテナックに逃げ込む。そして更なる銃撃をして、
追いかけてきたマイケルや警察と対峙する。
オットーの「神父、しゃべったのか。お前も臆病だな」という言葉で警察は
神父の犯行ではなく、オットーが殺害したことを理解する。懺悔を受けていた
神父は職業上、秘密を明かせなかったのだ。
丸腰で、オットーを説得するマイケル、いうことを聞かないオットー。
そしてオットーの銃がマイケルに向けて発射されようとした・・・・。

ヒッチコックのサスペンスとしては特異はシチュエーションを扱った小品では
ありますが、一時代前のストーリーをキチンと積み重ねて描いていく内容は
見ごたえがあります。
そして、やはり映像が綺麗。そしてカットやアングルも斬新。特にマイケルと
ルースが若いころデートに出かけるシーン、ルースが2階から降りてくる
ところをアオリで撮ったシーンは、びっくり。
デジタルでなかった時代の影を上手く生かした撮影が見事。
ただ、指摘している人も多いが、オットーはなぜ懺悔(告白)をしたのか、
神父に罪を擦り付ける道具にしたのではないか?ルースは2年間なぜ
待てなかったのか。あんなに愛していたのに。などの疑問は残る。
それを差し引いても、ヒッチ・コックらしい、いい映画でした。
キリスト教信者であれば、もっと思いいれ出来るでしょう。
「イヴの総て」で、なりあがり女優を演じて見事だった、アン・バクスターが
髪をブロンドに染めての演技。ハリウッド美人って感じですね。モノクロは
美人を更に美人に見せる効果もあるような気がします。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-07-09 23:30 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

●「ライフ・イズ・ビューティフル LA VITA E BELLA」
1998 イタリア ミラマックスフィルムズ 117分
監督・脚本・主演:ロベルト・ベニーニ
出演:ニコレッタ・ブラスキ、ジョルジオ・カンタリーニほか

1998年度アカデミー賞主演男優賞ほか、この年、全世界で44もの賞に
輝いた、イタリアの名作。
NHK-BSで鑑賞しました。何の予備知識も持たず観たのですが、面白ろ
かったです。というか、いかにもイタリア(ヨーロッパ)らしい、タッチと感じ
ました。アメリカでは、ああいう映画は作らないですね。ユダヤ人が
強制収容所を描くと、「シンドラーのリスト」とか「ソフィーの選択」などの
重い感じになるのでしょうね。
90年代のチャップリンと称されるベニーニらしい、乾いた笑いの中に戦争を
描いて見せて見事でした。

観始めた頃は喜劇かとも思い、ストーリーが良く見えてこないなどもどかしさ
もあったが、後半から「なるほどこういう映画だったのか」と思うほど、トーンが
変わる。

1939年。イタリア。ホテルの給仕、そしてやがて本屋を経営するユダヤ系
イタリア人グイド。先天的?な楽天家で、困った事態もジョークとユーモアで
切り抜けていく。
そして、ある日、小学校の先生、ドーラに恋をし、婚約を破棄させて
結婚。男の子も生まれ、幸せな生活を送っていた。しかし、時代は
ファシスト党の時代。グイドと息子ジョズエは、強制収容所へと送られた。
妻のドーラはユダヤ人ではないのだが、一緒に列車に乗せろ、と迫り
家族で収容所に入る。グイドは、息子が悲しむのがいやで、これは
ゲームなんだ、いろいろなゲームをして悪役から逃れて1000点獲得すると
戦車が貰えるんだよ、と悲惨さを隠してしまう。
無邪気なジョズエは父の言うことを良く聞き、収容所での厳しい生活を
切り抜けていく。
戦争が終わり、アメリカ軍の進攻で、逃げる前に大量にユダヤ人を処分して
いくのだが、グイドは妻を捜して、部屋を抜け出し、ジョズエをかくまって
ドーラを探す。しかし、途中で兵士に見つかってしまう。
ナチスやファシスト党が逃げたあと、収容されていた生き残りのユダヤ人も
脱出し誰もいなくなったところで、ジョズエは隠れていたゴミ箱から出てきた。
グイドに「誰もいなくなり、静かなったら出てきなさい」といわれていたからだ。
すると、前方からアメリカ軍の戦車がやってきた。若い兵士はジョズエを
戦車に乗せて、収容所を後にする。ジョズエは一等賞のご褒美の戦車は
本当だったのだ、と感激したのだ。そして母と再会することになるが・・・。

グイドが部屋を抜け出し、妻を捜すとき、兵士に見つからないなど、アラを
探せば、いくらもあるでしょうが、家族を、なかんづく息子の命を守ろうと
した一人のオヤジの、おかしくも、悲しい物語に瑕疵がつくものではない。
最後に戦車が出てくるシーンを、アカデミー狙い、と批判する向きもあるが、
あれは、映画のパンチラインでしょう。ちょい、スピルバーグ的ではあるが。
(スピルバーグもユダヤ人だな)
悲惨な戦争の中であれだけユーモアをもって望める親がそうそういるとは
思えないが、その描き方が「おもしろうて、やがて哀しき」映画となっている
ので、余計悲惨に感じることもできる。残虐に描くばかりが脳ではない、と
いうことだろう。
日本の全小中高校生は、すべからく、学校で観るべき映画だな。
尚、この映画の詳しい情報は

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まで。
by jazzyoba0083 | 2006-07-05 22:40 | 洋画=ら~わ行 | Trackback(1) | Comments(0)

●「リーグ・オブ・レジェンド~時空を超えた戦い
     The League Of Extraordinary Gentleman」


2003年 アメリカ フォックス映画 110分 
監督:スティーヴン・ノリントン 製作総指揮:ショーン・コネリー
出演:ショーン・コネリー、スチュワート・タウンゼント、ペータ・ウィルソンほか

1899年、仮面の悪人が、当時最新鋭であった鋼鉄製戦車で、英国銀行を
襲った。金を奪わず、ダ・ヴィンチが描いた、ベニスの都市設計図を盗んで
行った。英国政府は、冒険家クオーターメインに、設計図の奪回を命じ、
クオーターメインは、世界中から、キャプテン・ネモ、ジキル&ハイド、
吸血女、ドリアン・グレイ、透明人間、トム・ソーヤを集め、チーム(リーグ)を
作る。そして、彼らの超能力を発揮させて、ファントムと、その秘密基地と
対決していく。

まあ、どうなんでしょう、これだけの文学上の有名人を一同に集めて、
フィクションを作ってしまうというのは。安っぽさはあまり感じないし、
それぞれの背景を知っていれば、楽しさは倍増でしょうね。でも、
単純に何も考えずに観る映画としては、まあ、許せるのではないでしょうか?
くだらない子供だましの映画と捕らえる映画ファンも多いでしょうね。
私も、最初は敬遠していたのですが。結構観ちゃいました。
尚、この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2006-04-16 21:24 | 洋画=ら~わ行 | Trackback(2) | Comments(0)