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隠し剣 鳥刺し

●「必死剣 鳥刺し」2010 日本 東映 「必死剣・鳥刺し製作委員会」114分
監督:平山秀幸出
演:豊川悦司、池脇千鶴、吉川晃司、岸部一徳、小日向文世、戸田菜穂、村上淳、関めぐみ他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
藤沢周平の海坂藩シリーズは全部見ていて、中でも好きなのは「たそがれ清兵衛」だとは
ここでも何回か書いた。本作は藤沢作品の中でも傑作の呼び声高い小説を、豊川悦司で描いた。
毎度のことながら、武士としての理不尽に立ち向かう、言葉少ない剣豪の半生が綴られる
のだが、表題にもある通り、最大の見せ場は「鳥刺し」なる術がどんなものなのか、という
点であろう。それは後で語るとして、この映画全体を覆う、「静」と「動」の対比の見事さ、
また武士を始めとして当時の武家周辺の所作の美しさに心を奪われた。

ラスト近くに2つの剣戟があるのだが、「真剣勝負」の緊張感がこちらにも伝わってきて
、知らないうちに引き込まれている。勝負の必死さが、生々しくかつ痛々しく伝わってくる。
物語は細部にわたっては上手いことたたまれていて、冒頭の側室刺殺シーンからテンポも
良い。キャストも「殺気」を漂わすことに長けた豊川の起用は成功しており、別家様、
吉川晃司も良かった。(殆ど出てこないけど、庶民の見方の殿様の外腹かなにかであろう)
またおぼこい姪役の池脇千鶴も、控えた演技が良かった。最大のハイライトはなんといっても
エンディング前の20分、中老・岸部一徳の悪事が露見し騙されていたことを知った豊川が、
「鳥刺し」でカタルシスを表現することころだろう。願わくば、バカ殿も一緒に殺して欲しかった
けど。
その前に、ご別家様・吉川との一騎打ちもあるのだが、殿中で小太刀しか使えない豊川が、
吉川を仕留めるところもリアリティにあふれていて(武士の剣戟のリアルを見たわけじゃないが)
両人の必死さがビリビリと伝わって来た。しかし、「必死剣・鳥刺し」とは、一生に一度しか
使えないそれこそ「必死」の術であったわけだ。一度死んだはずの武士が相手が油断した
ところで、必殺の剣を繰り出すというもの。これで諸悪の根源であり、自分をだました中老・
岸部一徳を屠ったわけだ。

変に海坂藩の景色の美しさをことさららしくインサートすることもなかったのも映画を締める
結果を生んでいたと感じた。このところこうした役は役所広司と決まったものだが、いささか
too muchな感じもする中、豊川悦司の武士もいいじゃないか、と思った次第。

なおこの都市の日本アカデミー賞に何部門かノミネートされたが、この年には「悪人」「告白」
「十三人の刺客」などが居並び、残念ながら受賞は逃した。しかし非常に良くまとまった映画で
緊張感、演技、カット、編集など高評価しやすい映画であった。
機会があればまた観てみたい。
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<<ストーリー>
「戸時代。東北の海坂藩で近習頭取を努める兼見三左エ門(豊川悦司)には、決して
消えることのない暗い過去があった。三年前、藩主である右京太夫(村上淳)の愛妾、
連子(関めぐみ)を刺殺したのだ。
当時、政治に興味を持つ連子が右京を通じて藩政に口出ししていることは周知の事実。
冷酷で恣意的なその進言は悪政の元凶となっていたが、独善的な右京の存在もあり、
逆らえる者はいなかった。連子の言葉ひとつで人命さえも奪われてゆく毎日。
城下の空気は重苦しさを増していた。三左エ門が連子を刺殺したのはそんな時だった。

最愛の妻、睦江(戸田菜穂)を病気で亡くした三左エ門にとって、それは死に場所を
求めての行動だったが、下されたのは意外にも寛大な処分。一年の閉門後、再び藩主の
傍に仕えることに。釈然としない想いを抱きつつも、亡き妻の姪である里尾(池脇千鶴)の
献身によって、再び生きる力を取り戻してゆく。だが彼は、連子亡き後も変わらぬ窮状を
目の当たりにして、日々、自問自答を続けていた。自分の行為の意味、そしてそれが
藩の役に立ったのか…?

そんなある日、三左エ門は中老の津田民部(岸部一徳)から、右京暗殺計画の情報を
入手したと聞かされる。民部こそ、連子刺殺事件で三左エ門の斬首刑を止まらせた人物。
今またこの重大事を明かしたのは、“鳥刺し”という技を持つ天心独名流の剣豪、
三左エ門に対して、計画を阻止することで藩への貢献の機会を与えるためだった。
そして、討つべき相手は直心流の達人、帯屋隼人正(吉川晃司)。右京太夫の従弟であり、
臆することなく苦言を呈する唯一の存在だったが、今では決定的な対立が生じていた。

“負の過去”と向き合う時が来たことを悟った三左エ門は、藩命に従うことを決意。自分の
進む道を見極めた彼は、里尾の愛をも真正面から受け止める。やがて訪れる隼人正との
決着の日。三左エ門を過酷な運命が待ち受けていた……。」(Movie Walker)

ネタバレですが、岸部一徳が、殿中で側室を刺殺した罪をあえて減じたのは、対立する
ご別家様(吉川、こちらのほうが民百姓の味方)がやがて、本家に対し謀反を企てると
思われるので、その時、彼に対抗できるのは豊川しかいないと見て、あえて軽い罪とし
命を助けて恩義を売っておいて、押しかけた吉川を殺させたのだった。
その直後、「兼見が乱心して帯屋殿を殺した!始末しろ」と叫んだのだった。
兼見が中老に裏切られた、と悟った瞬間だった。裏切りを許せない兼見(豊川)は一旦
斬殺されたと判断されたのだが、どういうふうにやったのかは分からいのだが、最後の
一太刀、「鳥刺し」により、中老(岸部)は大刀で体を突き抜けられ即死したのだった・・・・。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2015-01-29 23:20 | 邦画・新作 | Trackback | Comments(0)

飛べ!ダコタ

●「飛べ!ダコタ」
2013 日本 アッシュ・ジャパン、製作委員会 109分
監督:油谷誠至
出演:比嘉愛未、窪田正孝、洞口依子、中村久美、芳本美代子、螢雪次朗、ベンガル、柄本明他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
この映画が出来たときにテーマとなった事実を知ったのだが、隠された美談で、マスコミにも
あまり取り上げられることはなかったと思う。だが、実際起こったことをつぶさに読むと、2時間
少々に納まる話ではないので、監督もそのあたりを理解して、話を大胆に折りたたんだのだろう。

その結果、薄味の映画になってしまった。製作には3年という長い年月とダコタの同型機を
タイで見つけ、解体して運び、組み立てたというから(その飛行機はいまだに浜に飾ってある
そうだ)佐渡島の市民の協力も含め、労力がかかった映画であったということは理解できるが、
不時着のシーンもないし、実は島民の協力で敷いた石の滑走路も大波で流されてしまい、
ついには米軍の工科部隊が乗り込み、あっという間に網目の鉄板を敷いて完成させてしまった、
とか、上海から厚木に向かっていた乗員には女性が一人いて、赤く塗られた爪に島民が
びっくりした、とか総領事が乗っていたとかはオミットされている。まあ、そこまでのエピソードを
入れ込んだら2時間じゃあ収まらないとは思うけど、本作はあまりにもあっさりしすぎ。
せっかくの事実の面白さが半減してしまっているのではないか、と感じた。

ストーリーは割と単純で、終戦直後の昭和21年、上海から厚木に向かうイギリス総領事を乗せた
英空軍の輸送機が佐渡島に不時着。けが人はいなかったし、飛行機も大した壊れ方を
しなかった。村人はこの前まで戦っていた敵国人がやってきたのだが、「困ったときは助ける」
という島の人の伝統から、飛行機を浜から引っ張り上げ、石の滑走路を敷き、文化の違いに
苦労しながら村人なりにおもてなしをし、無事にダコタ号を再び空に戻すことに成功した。

そういうことなのだが、その間には、帰国した元日本兵の青年がこれを苦々しく思い、
ダコタに放火しようとしたり、ダコタの乗員と地元の女性の淡い恋心があったりという
エピソードが加えられる。こうした事実を元にした映画が好きなので観てみたが、出演者も
含め、地味なので興業的には苦戦したに違いない。これ、教育映画として学校を回れば
いいのに、と思う。

この飛行機ダグラス・エアクラフト社製DC-3(輸送機名=C-47)は、ビルマ方面でイギリスの
マウントバッテン司令官を運んでいた「Sister Ann」という由緒ある機体であり、本物は
まだアメリカ・フロリダ州のエーボン・パーク空港の格納庫に個人所有として保存されている。
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<ストーリー>
終戦後わずかの昭和21年、佐渡島に不時着したイギリス軍輸送機の乗組員と、
彼らをもてなし、再び飛び立つ協力をした島民たちとの国境を越えた友情と絆を描く、
実話を基にした人間ドラマ。かつてダコタの搭乗員だった兵士の息子が佐渡島を来訪し、
その事実を風化させまいと、地元フィルムコミッションの働きかけで製作された。

終戦からわずか5ヶ月後の昭和21年(1946年)1月14日。その日、鉛色の空を切り裂いて、
一機の飛行機が佐渡島にある高千村の海岸に不時着した。それはイギリス空軍の
要人機《ダコタ》であった。真っ先に駆けつけたのは、海を見渡せる丘の上からその
光景を目にした森本千代子(比嘉愛未)。イギリス空軍のパイロットたちは、上海の
英国総領事を東京へ送る途中、悪天候に見舞われやむなく不時着したのだという。

だが《ダコタ》は砂に埋もれ、滑走路もないことから乗組員は島に留まるしかなかった。
つい半年前まで敵国であり、その戦争で家族を失った者や、帰らぬ息子を待つ者など、
様々な想いを胸に抱く島民たち。しかし、千代子の父親で村長の新太郎(柄本明)は
考えあぐねた末に「困った者を助けるのが、佐渡ん人間(さどんもん)」という、この土地に
根付く精神に従って《ダコタ》が再び飛び立つまでの間、イギリス兵たちを自分が営む
旅館に迎えることにする。

初めは警戒していたイギリス人たちも、千代子や島民たちの温かいもてなしに、次第に
打ち解けていくのだった。一方、千代子の幼なじみの木村健一(窪田正孝)は、兵学校での
事故がもとで出征することなく村に戻ったまま終戦を迎えていた。英語の通訳をという
千代子の頼みも無下に断り、一人殻に閉じこもる健一。
そんなある日、島民と英兵たちが協力して滑走路づくりに励む中、親友の義春の戦死
報告を受け取った健一は《ダコタ》が義春の死んだビルマ戦線でイギリスの将軍専用機
だったこと知る。健一の中で、暗い憎悪の炎が燃えたぎり、ある夜、健一は遺書めいた
書置きを残し一人《ダコタ》がある海岸へと向かう……。」(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2014-09-24 22:30 | 邦画・新作 | Trackback | Comments(0)

●「許されざる者(2013邦画版)」
2013 日本 Warner Bros.Pictures.135min.
監督・アダプテーション脚本:李相日 音楽:岩代太郎
出演:渡辺謙、柄本明、柳楽優弥、忽那汐里、小池栄子、近藤芳正、國村隼、滝藤賢一、小澤征悦
    三浦貴大、佐藤浩市他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<評価>
これがオリジナルの映画だったら大絶賛だろう。が、イーストウッド版オリジナルを
貰うにあたり、どのような契約があったかは知らないが、寸分たがわぬといえるほど
そっくりそのままのリメイクをしたことに何の意味があったのだろうか、と考えると
一体、監督は、あるいはプロデュースサイドは何を考えてこの映画を創ったのかと
疑問に思えてくる。イーストウッドにリスペクトしたい、という気持ちが強いのは良く
理解できるが、オリジナルをベースにしつつも李相日版ならではのひねりは許され
なかったのだろうか。原作が持っていたそれまでの西部劇を全く別の切り口で
描いて見せた力強さを、コピーしても何も生まれてこないと思う。

イーストウッド大ファンとして、当然のことながらオリジナルの傑作西部劇(オスカー作品、
監督賞受賞作)は大いに感動して観たものだが、同じストーリーを日本に引き写し、その
ままなぞって見せて何が生まれるというのだろうか。感動の種類も重なってしまう。
この映画で渡辺謙51歳、イーストウッドが1992年にオリジナルを作ったとき彼は60歳を
超えていた。製作側としては渡辺謙ありき、だったと推察されるが、若い。オリジナルに
描かれていた苦楽を重ねて一定の境地に達した老人の醸し出す人生の哀愁、家族への
愛情は、人生観といったものは本作からは感じることは出来ない。黒沢作品「七人の侍」は
、「荒野の7人」にアダプトされるが、しっかりとしたその作品としてのオリジナリティを持っていた。
(渡辺謙の演技の問題ではない)

それにしても、明治初期の北海道に舞台を移す、屯田兵やアイヌの登場など設定は
よく考えられていたが、こういう設定にすることそのものの発想はそう難しい作業では
なかったのではないか。まさか、「よくそっくりつくりましたで賞」なんかを狙ったわけでも
あるまいに。李監督の画面作りや、バイオレンスシーンは好きで、本作でもそのあたりの
演出は、あるいは北海道の冬を巧く使った画面構成は評価できるのだが・・・。
個人的に一番感じたのは「静」と「動」の落差の面白さの違い。それはアクションだけではなく
登場人物たちの心理的なものも大きいと思うのだ。

柄本明もモーガン・フリーマンに似た俳優を持ってきた、という感じをもろに受けた。
柳楽優弥は良かったが、忽名汐里はどうなんだろう。新人賞を受けたけど、おぼこ過ぎないか。
佐藤浩市を「悪人らしくない」という人もいるが、私は不自然さはあまり感じなかった。
こちらもオリジナルのジーン・ハックマンと比べてしまえば、若さが目立つ。狡猾さが若さで
潰れてしまった感がある。

本作を最初に観て、オリジナルを後から見た人は、どう感じるのだろうか・・・。
大好きな映画の鳴り物入りのリメイクだったがゆえに、辛口になった。
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<プロダクションノート&ストーリー>
「第65回アカデミー賞で作品賞など4部門に輝いたクリント・イーストウッド監督による
名作を、日本を舞台にリメイクしたヒューマンドラマ。一度は戦う事をやめた男が、女郎の
願いを聞き入れ、再び戦いの世界に身を投じるようになる姿をつづる。
主演の渡辺謙をはじめ、柄本明、佐藤浩市ら、日本映画界きっての名優が顔を揃えた
力作だ。

明治13年。開拓が進められている北海道に、かつて人斬り十兵衛との異名を持ち恐れ
られていた幕府軍残党・釜田十兵衛(渡辺謙)がいた。十兵衛は愛する女性と出会って
から刀をしまい、子どもをもうけた。幸せも束の間、妻は早世し、男は幼い子どもを抱えて
貧しく厳しい生活をしていた。
そこへ、かつての仲間がやってくる。そして、無残にも切りつけられた女郎のこと、街を
牛耳る暴力的な支配者がその事件に関して深追いさせないこと、女郎は支配者に逆らい
仲間たちとともに賞金を作り敵を討ってほしいと懇願していることを話す。十兵衛は自分の
ためではなく他の者のために、あらゆる覚悟を背負い、再び刀を手にするという苦渋の
決断をする……。」(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2014-07-17 23:25 | 邦画・新作 | Trackback | Comments(0)

●「わたしのハワイの歩きかた」
2014 日本 東映・白組・製作委員会 119分
監督:前田弘二
出演:榮倉奈々、高梨臨、瀬戸康史、加瀬亮、宇野祥平、中村ゆり、池松壮亮、鶴見辰吾他。
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
個人的な映画的守備範囲の外にある邦画であるが、ハワイ好きとして、とりあえず
抑えておかないと、ということで奥様とシネコンに出かけました。空いてました・・・(^^ゞ

今日本はハワイブームなんだそうで、女子向けにハワイ観光映画があっても、ちっとも
不思議じゃないけど、確かにラニカイとかノースショアとか出てくるし、定番となった
有名パンケーキ店なども出てくるけど、それじゃ、これを見て、わたしもハワイに行きたいわ、
となるか、といえばそうじゃないと思った。むしろ、榮倉奈々らの女子の生き方をハワイを
借景に描いた作品と括った方が分かりやすい。 ハワイ好きにとっては、自分の知っている
風景が沢山でてくるので、確認して喜ぶという楽しみ方はあるでしょう。

オリジナル脚本という人が多いがエンディングロールに原作として表記される
「小山田桐子:著 わたしのハワイの歩きかた」(幻冬舎)という文庫は実在するので
どういうことなんだろう??

ハワイ好きでなければ、完全に女子映画でしょう。仕事と恋の悩みが主軸ですから。
働く女子、わたしの人生ってこのままでいいの?、わたしの恋はこのままでいいの?と
普段から思っているハワイ好きの女子には刺さるでしょう。そんな映画です。

しかし、主役榮倉奈々演じる小山田の企画を採用して、本人をハワイに出張させた
出版社、「モアナ・サーフライダー」に泊まれるような出張は無いわなあ・・。それと
ハワイに行っている間、ほぼ遊んで恋愛しているって、ありえないし、出来がったゲラを
見れば、そこらのハワイ好きのブログレベルだし・・・。また、恋人の瀬戸君演じる蒲田が
ワゴン車でお茶漬け屋を始めるのだが、ちょいとばかし上手く行ったといっって、いきなり
ワシントンDC進出かよ!と、さまーずばりのツッコミを入れたくなり箇所多々あり。

それとハワイをよく知っている人からすると、カットの繋がりで、「え、どうやって移動した
わけ??」というようなシーンも見受けられ、そのあたりはもう少し丁寧に作らないと
ハワイファンからバカにされますわな。

しかしながら、恋と仕事の行方を確かめたくて、結構しっかりラストまで見てしまいましたね。
まあ、基本ハワイ好きというバイアスが掛かってますけど・・・。
後半三分の一あたりから、なんだかかつての東宝映画「若大将」シリーズもかくやの
ドタバタハッピーエンドとなったのですが。まあ、憎めない女子映画でありましたが、
個人的には旬を逃したくない、と思われなければ、来年のWOWOW上映を待っても
遅くはない、と感じてしまいました。

出演者ですが、それぞれまあ嵌っていたのではないでしょうかね。高梨臨という女優さん
知りませんでしたが、英語も上手くて、良かったですね。加瀬君、瀬戸君も英語は
上手でしたよ。(加瀬君は帰国ですから当たり前っちゃ当たり前)、榮倉奈々さんはほとんど
英語は無しで・・・。でもスタイル抜群なので赦す(爆)。

作品中、一番良かったのは竹内まりやが歌うエンディングテーマ「アロハ式恋愛指南」だった。

多分早く行かないとシネコンは早々に上映時間帯が悪くなり、そのうち打ち切りになる予感。
とりあえず抑えたい人は早めの鑑賞をお勧めします。(苦笑)
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<ストーリー>
「仕事にも恋にも疲れたヒロインが、常夏の楽園ハワイで身も心もリフレッシュし、本当に
大切なものを見つけるコメディ・ドラマ。主演は「図書館戦争」「東京公園」の榮倉奈々、
共演に高梨臨、瀬戸康史、加瀬亮。監督は「婚前特急」の前田弘二。

 出版社で編集者として働くみのりは、仕事も恋も思い通りに行かず、ふと人生に行き
詰まりを感じてしまう。そんな時、ハワイで挙式する友人・愛子に頼まれ、2次会の
セッティングを引き受けるハメに。イライラが募るみのりだったが、この際とばかりハワイ特集を
企画し、取材にかこつけて会社の経費でハワイを満喫しようと思い立つ。

そんな彼女が現地で出会ったハワイ在住の女性・茜は、ハワイで玉の輿を狙う婚活女子。
2人はすぐに意気投合し、みのりは彼女に取材のコーディネーターを依頼する。そして、
茜と2人でグルメにパーティにとバカンス気分で大いに楽しむみのりだったが…。」(allcinema)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2014-06-15 16:10 | 邦画・新作 | Trackback | Comments(0)

奇跡のりんご

「奇跡のりんご」
2012 日本 東宝 製作委員会 129分
監督:中村義洋  原作:『奇跡のリンゴ 「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録』(幻冬舎刊)
出演:阿部サダヲ、菅野美穂、池内博之、笹野高史、伊武雅刀、畠山紬、原田美枝子、山崎務他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
不可能といわれた無農薬リンゴを、信念一筋そして夫婦愛の中で実現させた実在の有機農家
木村秋則氏の物語だ。原作を読んでないので、どの程度脚色されているのか分からないが、
ほぼ、実話通りなのだろう。

感動作だし、主演の二人もいいし、文科省も推薦するような映画であるのだが、何でか面白く
なかった。不可能と言われた無農薬リンゴの栽培に成功するという結末が判っているので、
どんな不幸を持ってきても、いずれは信念は貫かれ、美味しいいリンゴができるのだろう、と
いうことが分かっちゃっているので、どこかで冷めた目で見ている自分がいるんだな。
それをカバーするために厳しく言ってしまうと、「感動の安売り」状態になってしまった、ということ。

そりゃ、木村さんの10年以上に渡る、自殺も覚悟、赤貧洗うが如しの生活は苦しいモノであったし、
木村氏を奇人扱いし白い目で見ていた周りもやがて彼の努力を認めざるを得なくなってくる、と
いう展開、また農薬を使ったリンゴさせ作っておけば、御殿も出来ただろうに、こけの一念で
無農薬にこだわった氏の信念には目を見張るものがあるし、奥さんや家族もよく付いてきたと
思う。そのあたりの文句はないのだが、繰り返すが、事実として確定している感動の実話を
映画でさらに感動的に仕上げることの難しさがあるなあ、と感じていた。それと、上映時間が
長いので、中ダレする。もう20分位端折った方がしまったのではないか。

因みに木村さんは無農薬リンゴで成功し、いまやリンゴだけではなく様々な農作物の有機栽培を
指導し、事業も拡大した。あのリンゴも数が作れないので、この映画を観て欲しい、と思っても
無理だそうですよ。1個でも、というリクエストもあるのだそうですが、それも無理。結局似たような
栽培法で作っている木村さん以外の農家から手に入れる他はないということになっている。

青森の自然、四季の移ろいは美しく描かれている。
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<プロダクションノート&ストーリー>
「11年にわたる苦悩の末、無農薬によるリンゴ栽培に成功した青森県弘前在住のリンゴ農家、
木村秋則の実話を、阿部サダヲ×菅野美穂主演で映画化した人間ドラマ。
食事もままならない極貧生活にもめげずに奇跡のリンゴを生み出した一家の姿が涙を誘う。
監督は伊坂幸太郎原作の作品を多数手がけてきた中村義洋。

岩木山が日本最大のリンゴ畑を見下ろす青森県中津軽郡。この地で生を受けた木村秋則
(阿部サダヲ)は、幼い頃から学生時代にかけて、車やバイク、エレキギターなど機械いじりに
夢中になって過ごしていた。
高度経済成長によって生み出されたモノの仕組みに対する興味は人一倍で、当然ながら
一帯を覆うリンゴ畑や農業への関心はゼロだった。後に、この農業に人生を賭けることに
なろうとは、学生時代には全く想像できなかった。

そんな彼に転機が訪れる。リンゴ農家の娘・木村美栄子(菅野美穂)とお見合い結婚して
木村家に入ることになったのだ。農業もリンゴも秋則にとっては初めての経験だったが、
苦労しながらも何とか技術を身に付けてゆく。
やがて、妻の身体に異変が起きる。リンゴは農薬なしでは生産不可能な果物だったが、
その農薬が美栄子の身体を蝕んでいたのだ。繰り返し散布する農薬の影響で皮膚がかぶれ、
数日間寝込むこともあった。これをきっかけに、絶対不可能と言われていた
“リンゴの無農薬栽培”への挑戦を決意する秋則。
美栄子の父・征冶(山崎努)の協力を得て、私財を投げ打って挑戦を続けるが、およそ10年
の間、奇跡が起きることはなかった。畑は痩せ、周囲の農家には“カマドケシ(破産者)”と
疎まれ、家族は貧困にあえぐ。追い詰められ、自殺を決意した秋則は1人、岩木山を登る……。

とその時、荒れ果てた山野に立つ1本の樹が目に止まった。その枝には、果実がぶら下がって
いたのだ。“なぜ、こんなところに……?”疑問に思いながらその樹に近づいた秋則は、
そこで奇跡の糸口を掴む……。」(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2014-05-14 23:20 | 邦画・新作 | Trackback | Comments(0)

永遠の0

●「永遠の0」
2013 日本 東宝,Amuse,ROBOT、制作委員会  144分
監督・脚本:山崎貴
出演:岡田准一、三浦春馬、井上真央、吹石一恵、夏八木勲、橋爪功、平幹二朗、濱田岳、風吹ジュン他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
原作をとても面白く読んだので、山崎貴はどう物語を折りたたむのだろうか、と興味があり
一方で、原作の良さをどう出すのだろうか、という怖さもあった。
しかし、144分を長く感じさせず、「ALWAYS三丁目の夕日」以来のVFXを担当している「白組」の
素晴らしい画像が相まって、質の高い邦画が出来上がった。

年末の公開からずっとナンバーワンヒットとなっていて、私は時間の長さに恐れをなして
今日まで未見であった。3連休最終日、シネコンの大きな小屋は世代を超えて混んでいた。

あちらこちらですすり泣く音が聞こえたが、その涙、その感動が、願わくば「戦争の不条理」
「旧日本軍の馬鹿さ加減」の理解に結びついて欲しいと祈らずにはいられなかった。
特に若人たちに。夏八木勲、渾身の遺作となった。非常に重要な役をいい味と存在感を
出していた。

結局山崎監督は、所詮詳細に説明しても難しい戦局についてのインタビュー内容を端折り、
原作よりもエンディング部分を長くすることによって、人間ドラマとしての厚みを獲得させたと
いうことだ。 それにより、いささかのお涙頂戴になったうらみがなしとはしない。
原作にはない、松乃と清子に会いに行くシーンも全く不自然になっておらず、むしろ逆に
松乃の「あの人は約束を守った」というセリフに感動的に結びついている。
また原作では姉と婚約寸前である編集者の間の「特攻は自爆テロ」論争をカットし
三浦春馬の同級生たちとの飲み会でのやりとりに集約している。
ミステリー的要素ももった原作の味わいもきちんとトレース出来ている。

基本、人間愛を描いたわけだが、「戦争の不条理」を是非に感じ取っても貰いたいのだ。

当時の映像を一切排したのも潔かった。すべてVFXと実物そっくりに作り上げた21型
ゼロ戦の生み出す画像は、ハリウッドに対抗できる質を獲得していた。

キャストはもう岡田准一、かっこ良すぎ!いい俳優だなあ。ラスト近く三浦春馬の頭上を
飛び去る幻の姿はカッコ良すぎだろう!! 三浦春馬がちょいと味が薄かったかなあ。
橋爪功、夏八木勲、田中泯、山本學、平幹二朗らの演じた元軍人たちはいずれも圧倒的。
特に橋爪と夏八木、田中が素晴らしいと感じた。 井上真央は可もなく不可もなし。まあまあ。

まだ原作を読んでいない人は、映画を見てから原作を読んだほうがいいかもしれない。
原作は、南方での作戦の詳細が語られるので特に女性や若い人はわかりづらいかもしれない。
作者、百田は、ゼロ戦バンザイ!と単純に言いたかったわけではないと思う。それはゼロ戦の
人命無視の設計、南方でのむちゃくちゃな作戦、(作者はこれがゼロ戦が優秀だから故に
出来てしまった悲劇と言いたげでもあるが)、そして狂気の特攻。映画でも「あんなもの作戦では
ない」等と言わせている。 宮部少尉が愛する人がいるから絶対に死なないんだ、といいつつ
特攻を志願し、死んでいった謎は結局原作でも明らかではないのだが、体制派作家とも
目される原作者の本作は、私には「反戦小説」と映り、映画も「戦争はダメだよ」と語っていると
受け止めたのだった。

しかし、映像の持つ力は強い。私も何度かうるうる来てしまった。原作ではそんなことなかった
のに。
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放送作家として活躍する一方、小説でもヒットを連発する百田尚樹のデビュー作にして
一大ベストセラーとなった同名小説を「ALWAYS 三丁目の夕日」の山崎貴監督が
映画化した戦争ドラマ。現代の青年が、零戦パイロットだった祖父の戦死の謎を
調べようとかつての戦友のもとを訪ね歩く中で、戦争の不条理と向き合っていく姿を描く。
出演は零戦パイロットの青年・宮部久蔵に岡田准一、その妻・松乃に井上真央、そして
2人の孫で調査を進める青年・佐伯健太郎に三浦春馬。
 
司法試験に落ちて進路に迷う青年、佐伯健太郎。ある日、今の祖父とは血のつながりが
なく、血縁上の祖父が別にいることを知る。その実の祖父の名は、宮部久蔵。
太平洋戦争で零戦パイロットとして戦い、終戦直前に特攻出撃により戦死していた。
そこで宮部について調べ始めてみると、かつての戦友はみな口を揃えて宮部を臆病者と
非難した。天才的な操縦技術を持ちながら、生きて還ることに執着した腰抜けだと
言うのだった。にもかかわらず、なぜ宮部は特攻に志願したのか。
やがて、ついに宮部の最期を知る人物に辿り着く健太郎だが…。」(allcinema)

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by jazzyoba0083 | 2014-01-13 17:35 | 邦画・新作 | Trackback | Comments(0)

かぞくのくに

●「かぞくのくに」
2011 日本 スターサンズ 100分
監督・脚本:ヤン・ヨンヒ
出演:安藤サクラ、井浦新、ヤン・イクチョン、京野ことみ、大森立嗣、村上淳、宮崎美子他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
公開年度のキネ旬邦画ベスト1、毎日映画コンクール、ブルーリボンなど賞を総なめに
した作品。過去に2本のドキュメンタリーを撮った監督が、ドキュメンタリーでは撮りきれない
世界をフィクションで表現したかったに違いない。それが良く分かったし、崔洋一監督や
李鳳宇がプロデュースする井筒和幸作品のような在日を描く作品とは感じがまた違う、
ほんとにドキュメンタリーを見ているんじゃないかと思われる出来上がりとなっている。

奥田英二の娘、安藤サクラの出世作ともなった作品であるが、確かに彼女の演技、
存在感は新人レベルではないものを醸し出していた。美人でないのがいいし、この
映画のだれもがそうだが、演技臭さが感じられないのもいい。

一番心に残ったのは、オッパの監視役の男に妹が「あんたの国なんか大嫌いだ」と
迫るシーンで、その男いわく「オッパもあの国で生きていくんだ。私も死ぬまであの
国で生きていくんだ」。 嫌でもなんでも、あの国で諦めて生きていくしか方法のない
人たちの諦観、絶望感のようなものがハッと感じられた。

在日朝鮮人一家の周辺に起きた諸問題が一気に噴き出たような作品だが、描く
ところは淡々と、しかし力強い。ラスト、タクシーに乗って去っていく兄の腕を離さない
妹。兄は何を思ってその腕を振り切ったのだろうか。父の弟は生きてさえいれば
なんとかなる、と声をかけたが、オッパは「もう死んだものと思ってくれ」とどこかで
思っていたに違いない。お土産に買ったサッカーボールが高価なものでないのが
また泣かせる・・・。
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<ストーリー>
「『ディア・ピョンヤン』のヤン・ヨンヒ監督が自身の体験を基に描く、初のフィクション作
となるヒューマンドラマ。
病気の治療のために25年ぶりに日本に帰ってきた兄と、妹や家族、そして昔の仲間
たちとの再会を通し、それぞれの思想や価値観の違いなどが描かれる。
ARATAから本名に改名した井浦新が複雑な境遇に苦悩する兄役を好演する。

1970年代に帰国事業により北朝鮮へと渡った兄。日本との国交が樹立されていない
ため、ずっと別れ別れになっていた兄。そんな兄・ソンホ(井浦新)が病気治療のために、
監視役(ヤン・イクチュン)を同行させての3ヶ月間だけの日本帰国が許された。

25年ぶりに帰ってきた兄と生まれたときから自由に育ったリエ(安藤サクラ)、兄を送った
両親との家族だんらんは、微妙な空気に包まれていた。兄のかつての級友たちは、
奇跡的な再会を喜んでいた。その一方、検査結果はあまり芳しいものではなく、医者から
3ヶ月という限られた期間では責任を持って治療することはできないと告げられる。
なんとか手立てはないかと奔走するリエたち。そんな中、本国から兄に、明日帰還するよう
電話がかかってくる……。」(Movie Walker)

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by jazzyoba0083 | 2013-11-25 23:20 | 邦画・新作 | Trackback | Comments(0)

●「それでもボクはやってない」
2007 日本 フジテレビ・東宝 143分
監督・脚本:周防正行
出演:加瀬亮、役所広司、瀬戸朝香、山本耕史、もたいまさこ、田中哲司、光石研、尾美としのり
    大森南朋、小日向文世、高橋長英ほか。
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
どこかでハッピーエンドを期待した人も多いと思うが、タイトル通りの結末になるのが
この映画の魅力ではある。日本の検事警察機構、裁判法曹界の暗部を痴漢事件という
些細な風に見える事件を通してその不条理とともに描く。とにかく脚本が良く調べて
良く書かれている。本が面白いと、映画が面白い(もちろん監督も配役も大切では
あるが)という見本のような映画だ。鑑賞者は、映画に中に入り、いらいらし怒り、期待し
裏切られ、驚き、同情する。

主役の加瀬亮が、そこいらにいるチャランポランなフリーター(だけど、自分はやってないと
曲げない勇気は持っている。虚仮の一念ともいうが・・・)を好演。
面会に来た母親に対し「自分の息子を信じないでどうするよ」という彼に対し「お前だから
信じられんのじゃないか」と思わず本音を吐いてしま母親のセリフに、そもそもこの物語の
仕掛けられた危うさがある。

出鱈目な警察、うかつな当番弁護士、出世しか見えてない無罪を出したくない裁判官、
起訴したからには有罪にしないと済まないメンツまみれの検察と、よく取材された構成で
まるでドキュメンタリーでも見ているような感じのリアリティで進んでいく。
また演者たちのセリフも、ナチュラルに振られているので、余計にリアリティを含む。

裁判を通して明らかにされる冤罪の仕組み、最後の判決文に散りばめられた裁判官の
独善的判断。被告の青年が心で言う。真実は1つ。「あなたは今間違いを犯しましたよ」。
唯一のカタルシスであったが、それさえ形骸化された有罪判決に中に消えてい行く。
たとえ「控訴します」と言われてもだ。

周防組としては役所のポジションはあそこしかなかったのだろうな。小日向は良かった。
田中哲司も良かった。ただ、山本耕史と瀬戸朝香(相変わらず舌の回りがおかしい)は
微妙だった。
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<ストーリー>
「「シコふんじゃった。」「Shall we ダンス?」の周防正行監督が、
ある“痴漢冤罪事件”を報じる記事に関心を持ち取材を進める過程で、現在の
刑事裁判のあり方そのものに疑問を抱き、その問題点に真正面から向き合った
異色の社会派ドラマ。ある青年が身に覚えのない痴漢容疑で逮捕され、
その後1年にわたる裁判を経験する姿を通して、刑事裁判の実情を克明に描き
出していく。凶悪犯罪が連日のように報じられ社会不安が高まる中で、刑事手続き
における“推定無罪”の原則が揺らぎ始めている現代社会に一石を投じる力作。」
(allcinema)

「就職活動中の金子徹平(加瀬亮)は、会社面接に向かう満員電車で痴漢に間違えら
れて、現行犯逮捕されてしまった。徹平は警察署での取調べで容疑を否認し無実を
主張するが、担当刑事に自白を迫られ、結局拘留されてしまうことになる。

さらに検察庁での担当副検事の取調べでも無実は認められず、ついに起訴されて
しまった。徹平の弁護に当たるのはベテラン弁護士・荒川(役所広司)と、新米弁護士・
須藤(瀬戸朝香)だ。徹平の母・豊子(もたいまさこ)や友人・達雄(山本耕史)たちも
徹平の無罪を信じて動き始めた。

やはり痴漢冤罪事件の経験者で今でも自分の無罪を訴え続けている佐田(光石研)も
協力を惜しまないと言う。一同はまず事件当時、徹平のことを「犯人ではない」と駅員に
証言した女性を探そうとするが、見つからなかった。

そんな中、ついに徹平の裁判が始まる。幸運なことにこの裁判は、公平な判決を下す
ことで有名な裁判長が担当することになった。そして荒川たちの追及によって明らかに
されていく警察の杜撰な捜査内容。一見状況は徹平側に有利に進んでいるように見えた。
しかし、途中で裁判長が交代することになり、俄かに雲行きは怪しくなっていく。

何といっても刑事事件で起訴された場合、裁判での有罪率は99.9%と言われているのだ。
そんな時、事件の目撃者の女性が見つかり、裁判で証言をすることになった。
さらに弁護側は、実際の現場状況を再現したビデオを作って提出するなど、徹平の無実を
勝ち取るためにあらゆる努力を尽くしたのだった。
しかし、判決結果は有罪。落胆する徹平たち。しかし、判決を聞きながら徹平は、
裁判所がとりあえずの判決を下す場所でしかないことを悟る。
そして、自分は絶対に無実だという真実を、これからも主張していくしかないという決意を
抱くのだった。弁護側は判決を不服として控訴した。」(Movie Walker)

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by jazzyoba0083 | 2013-09-03 23:58 | 邦画・新作 | Trackback | Comments(0)

小川の辺 

●「小川の辺」
2011 日本 東映作品 104分
監督:篠原哲雄  原作:藤沢周平「小川の辺」
出演:東山紀之、菊地凜子、勝地涼、片岡愛之助、尾野真千子、松原智恵子、藤竜也、笹野高史ほか

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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
藤沢周平の一連の海坂藩もの。山田洋次作品とまでは言わないが、割とよく出来ていた
と思う。藤沢=海坂藩もののお約束である、田園の美しい光景、カット割り、アングルなども
上手かったと思う。が、しかし、藤沢仇討作品はもうたくさん見てきたので、その割には
あっさりだったなと。まあ原作があるので仕方がないといえばそればまでだが、
上意討ちからエンディングに至るまでも、あれあれ、まあ良かったじゃないの、てな塩梅で
淡々と進んでしまう。ちなみに本作には東北弁は一切出てこない。

嫁いだ妹の旦那、やったことは悪いことではなく、やり方がまずかっただけで上意討ち
となり、討ち手として選ばれたのが妹の兄。 武士というものはそういうものかも知れ
ないけれど、討つ方も討たれる方も、もう少し悶々としてもいいのに、と感じた。

キャスティング、東山紀之は歳を重ねていい感じ。どなたかも書いていたが、菊地凜子は
武士の妻として今一つフィットしていなかったような感じだ。
片岡愛之助、討たれる役だが、実は正義の人で、やり方が悪かった。そのあたり表情の
演技が良かった。

音楽が富田勲風で、逆に耳に付いた。悪いメロディーではないんだけどね。

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<ストーリー>
「海坂藩士、戌井朔之助(東山紀之)は直心流の使い手としての腕を買われて、
家老の助川権之丞(笹野高史)から、ある藩命を受ける。それは、親友である
佐久間森衛(片岡愛之助)を討つことだった。
藩主への上書によって藩の農政を痛烈に批判した佐久間は、謹慎処分を受けた後、
妻の田鶴(菊地凛子)を連れて脱藩していたのだ。

朔之助が受けた藩命は、佐久間に対する裁きだった。民を想って正論を訴えた友を
斬らねばならないのか……。朔之助の心は揺れる。しかも佐久間の妻、田鶴は
朔之助の妹。幼い頃から負けん気が強く、自身も直心流の使い手である田鶴は、
武士の妻として手向かってくるに違いなかった。

戌井家の家長である朔之助に対し、妹を斬ってでも主命に従えと諭す父の
忠左衛門(藤竜也)と、涙を流す母の以瀬(松原千恵子)。妻の幾久(尾野真千子)は
朔之助の身を案じながらも、気丈に振る舞う。

翌朝、朔之助は幼い頃から兄弟のように育ち、田鶴への想いを秘めた奉公人、
新蔵(勝地涼)とともに江戸へ向けて旅立つ。やがて見つけた佐久間の隠れ家は、
兄妹と新蔵が幼い頃に遊んだような下総の小川の辺にあった。
遂に向き合う朔之助と佐久間。幼い頃より築き上げてきた絆が、
無情にも引き裂かれようとするとき、彼らが選んだ道とは……。」(Movie Walker)

武士とは不条理なものよのう。

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by jazzyoba0083 | 2013-07-29 22:50 | 邦画・新作 | Trackback | Comments(0)

風立ちぬ

●「風立ちぬ」」
2013 東宝 スタジオジブリ作品 126分
監督・原案・脚本:宮崎駿  音楽:久石譲 主題歌:荒井由実「ひこうき雲」
声の出演:庵野秀明、瀧本美織、西島秀俊、西村雅彦、スティーブン・アルパート、風間杜夫
       竹下景子、志田未来、國村隼、大竹しのぶ、野村萬斎。
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<評価:★★★★★★★★★☆>
<感想>
事前に断っておきますが、私はスタジオジブリの作品のフリークではないです。
嫌いではないのですが、しっかりみたのは「となりのトトロ」と「千と千尋の神隠し」位かな。

個人的浅い感覚から言うと、お化けが出たり、白が空を飛んだり、ホウキにのった少女が
いたり、異形の人物が出てくる、など独特のジブリワールドがあるんだろう、ケレンで見せる
アニメエンターテインメントの世界があるのだろう。オリジナルに満ちて、そして見た人に
そこはかとなく愛とか勇気とかを訴えている、そんな感じをもっていました。
そうした点からすればこれまでジブリが作ったことのないリアルな純愛物語でしょう。

映画において、見方が間違うということはありえないわけで、見た人れぞれが個人で
心に感じたものを受け取れば良いわけです。そうした視点からいえば、本作
「風立ちぬ」は圧倒的な「純愛」の映画だと言い切りましょう。堀辰雄の「風立ちぬ」は
参考程度で、これに零戦を設計した堀越二郎の飛行機に憧れ熱中する青春を織り込む。

ストーリー自体は難しいこともなく、時として眠くなるようなテンポ。ただ、声を担当した
庵野秀明がとてもよいのだが、淡々と飛行機に打ち込み、であった少女と恋をし、
でも飛行機にも恋をし、二つの愛を得た青年の中から少女との愛だけが大空に消え
てしまい、飛行機は零戦として大空に羽ばたいたのだ。なんか零戦の飛翔が、結核で
早世してしまった、最愛の少女が心に描いていた堀越との夢と一緒に飛んでいるような
気がした。きっと彼女は堀越と一緒に仕事をして、飛行機を完成させたと喜んでいる
ことだろう。

あまりに直球の純愛に、自然と涙が出てきた。清々しい涙だったと思う。
日曜のシネコンの一番大きな小屋はほぼ満員。ラストで目頭をハンカチで押さえる女性が
多く見られました。「あなたは生きて・・」という菜穂子の言葉に胸熱くならない人はいない
だろう。

宮崎駿は、ポニョの次になにを思ってこの「風立ちぬ」を作ったのだろうか。
今、私たちに必要なのは、打算にかかわらない純粋な愛だ、といいたかったのだろうか。
いや、毎作、宮崎駿はそう言っているのだけれど、これだけストレートに描いたことが
なかっただけのことかもしれない。凄い映画だ、とは思わないけど、心の深いところを
ジーンと暖かくしてくれる佳作ではある。私は大好きな映画になりそうです。
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<ストーリー>
「宮崎駿監督が「崖の上のポニョ」(2008)以来5年ぶりに手がけた長編作。ゼロ戦
設計者として知られる堀越二郎と、同時代に生きた文学者・堀辰雄の人生をモデルに
生み出された主人公の青年技師・二郎が、関東大震災や経済不況に見舞われ、
やがて戦争へと突入していく1920年代という時代にいかに生きたか、その半生を描く。

幼い頃から空にあこがれを抱いて育った学生・堀越二郎は、震災の混乱の中で、少女・
菜穂子と運命な出会いを果たす。やがて飛行機設計技師として就職し、その才能を
買われた二郎は、同期の本庄らとともに技術視察でドイツや西洋諸国をまわり、見聞を
広めていく。そしてある夏、二郎は避暑休暇で訪れた山のホテルで菜穂子と再会。
やがて2人は結婚する。菜穂子は病弱で療養所暮らしも長引くが、二郎は愛する人の
存在に支えられ、新たな飛行機作りに没頭していく。
宮崎監督が模型雑誌「月刊モデルグラフィックス」で連載していた漫画が原作。
「新世紀エヴァンゲリオン」の監督として知られる庵野秀明が主人公・二郎の声優を
務めた。松任谷由美が「魔女の宅急便」以来24年ぶりにジブリ作品に主題歌を提供。」
(映画.com)

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by jazzyoba0083 | 2013-07-27 12:20 | 邦画・新作 | Trackback | Comments(0)