●「ファイティング・テンプテーションズ Fighting Temtations」
2003 アメリカ パラマウント+MTV映画 123分
監督:ジョナサン・リン 原案:エリザベス・ハンター
出演:キューバ・グッディング・Jr、ビヨンセ・ノウルズ、マイク・エップスほか。

教会でゴスペルを歌う聖歌隊のお話ですが、「ダ・ヴィンチ・コード」を観た
直後の鑑賞となったので、キリスト教に根ざしたアメリカ人などが観るのとは
大分感想が違うだろうなあ、と思います。

主演は「ザ・エージェント」でアカデミー助演男優賞を獲得し、「ぼくはラジオ」
「恋愛小説家」などにも出演している、キューバ・グッディング・Jr。
聖歌隊の救いの女神となるのが、デスティニーチャイルドのビヨンセ。
あとの人たちは、私にはお馴染みではありませんでした。

お話は、ジョージアにある潰れそうな教会の聖歌隊が全国大会で優勝する
までに成長していく、いわゆる「いいお話」です。

 ニューヨークの広告代理店に勤めるダリンは、アイデアマンで優秀では
あったが、借金ですっかり首が回らない状態に。さらに、せっかく新しい
クライアントの契約を結べそうになったのに、学歴詐称がばれて、クビに
なってしまった。そんな時、叔母の遺産15万ドルが相続できるとの
知らせが入り、ダリンは喜び勇んで故郷ジョージアの小さな町へと向かった。

ところが叔母は遺言の中で、地元の教会の聖歌隊でゴスペル大会に参加し
優勝することを相続の条件にしていたのだった。
でもいざフタを開けてみれば、まともに聖歌隊で活躍できそうなメンバーは
一人もいない。諦めかけたダリンだったが、クラブ・シンガー、リリー(ビヨンセ)
の歌声を耳にしたことで、にわかにやる気を出し始めるのだった…。
足りないメンバーを集めるために、刑務所で歌の上手い受刑者を
連れてきたり、苦心惨憺して、立派なゴスペル聖歌隊に仕上げいく。
そして、いよいよ大会の日が迫った。
そこに、ニューヨークの代理店から、学歴詐称は許すから、戻ってくれ、という
連絡が入る。迷うダリン。大会の指揮はどうするのか・・・・。

制作にMTVが入っていることもあり、ビヨンセを中心とするゴスペルソングを
堪能できます。ストーリーの割りに上映時間が長いのは歌が一杯あるから。
ゴスペル好きにはたまらない映画でしょう。
私は、といえば、面白い映画ではありましたが、平均の出来でしょうね。
教会と聖歌隊という存在がもう少し身近にあれば、また別の感想を
もったでしょうが・・・。
あ、そうだ、タイトルの「ファイティング・テンプテーションズ」とは彼らの聖歌隊
の名前です。「戦う誘惑者たち」とでもいうのかな、ストーリー的に意味深長では
あります。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-05-30 23:35 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)

●「ネヴァーランド Finding Neverland」
2004 イギリス・アメリカ ミラマックス作品 100分
監督:マーク・フォスター 音楽:ヤン・A・P・カチュマレク
出演:ジョニー・デップ、ケイト・ウィンスレット、ジュリー・クリスティ、
ダスティン・ホフマンほか。


ジョニー・デップ目当てで、大した期待もせずに観たんですが、最後3分の
1位は涙が止まらず、奥さんと一緒に観なくてよかったなあと
(恥ずかしい!)思いました。

永遠の名作「ピーター・パン」誕生秘話を、作家バリと、ケイト・ウィンスレット
扮する父親を亡くした4人の少年たちとの心の交流を軸に、静かに描いた
感度作(だと私は思いますが)。

舞台は1903年のロンドン。新作『リトル・メアリー』の不評で気落ちしていた
ジェームズ・バリは、散歩に向かった公園で若い未亡人のシルヴィアと
その4人の幼い息子たちと出会う。少年たちとすぐに打ち解けていく
ジェームズは、中でもどこか冷めた物言いで少年らしさの見られない三男の
ピーターを気に掛けるようになる。
やがてジェームズとシルヴィア親子との交友が深まっていく一方、
ジェームズの妻メアリーは疎外感を強め、夫婦の仲は悪化していく。
そんな中、早く大人になろうと無理をしているピーターに、次第に自分の
少年時代を重ねて見るようになったジェームズは、その思いを
新作劇に投影していく。これが「ピーター・パン」となり、大評判の劇となった。

ほとんど笑わないジョニデ。やがて亡くなるケイト・ウィンスレットは、
体格良すぎ。しかし、ロンドンの自然は美しく取り入れられています。
この映画は、ラスト30分に見所が集まっているように感じました。

叔母が、病弱のケイトの世話に家に住み込み、何かとバリを疎ましく扱う
のだが、ある日、ケイトを訪ねてきたバリを、叔母が追い返そうとすると、
長男が
「母さんの世話をしているからといって、僕らを支配は出来ない。おじさんを
母さんに会わせる!」と断固として主張する。少年が大人になる瞬間。
そして、やがて最愛の母を亡くし、涙に暮れる三男のピーターとバリとの
公園のベンチでの二人の会話が、もう涙が止まらない。
「ママはどうして死んだの?」「それは僕にもわからないよ。
でも、ピーターが心にママを思えば、ピーターはいつでもママに会えるん
だよ。ママはネバーランドに行ったんだ」
そんなバリの話を、目に一杯涙を浮かべ、口をへの字にまげて一生懸命
理解しようとする健気なピーターの姿に、涙せずにいられますかいな。

フレディ・ハイモアというこの少年、いいですねえ。
男はいつも心にネバーランドを持っている、目を閉じればいつでも
少年時代に舞い戻れる。こういう純真なストーリーが素直に受け入れ
られる世の中で、いつもあって欲しいと願ったのでした。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-05-29 23:00 | 洋画=な行 | Trackback(1) | Comments(0)

●「ダ・ヴィンチ・コード THE DA VINCI CODE」
2006 アメリカ  コロムビア・ソニーピクチャーズ+イマジン・エンタテインメント
150分
監督:ロン・ハワード 脚本:アキヴァー・ゴールズマン 音楽:ハンス・ジマー
出演:トム・ハンクス、オドレイ・トトゥ、イアン・マッケラン、ジャン・レノほか。

さ~て、観てまいりましたよ。評判作を。シネコンは朝から満員。稼いでます。
私は原作を6分の1くらい残しての鑑賞となりました。

どう、表現したら良いのか、正直困っています。原作は大好きで、良く出来た
物語だと思います。緻密に調べてあるし、トリビアが一杯で、楽しいし。
その楽しさを、150分の映画に纏め上げるのはやはり、無理だったのかなあ。
原作に忠実に作ってあるので、原作を知っている人は、「端折り具合」が
気になるかもしれません。別物だと思ってみたほうが良いかも。

私なりにこれから映画を見に行こう、と思っている人にアドバイスです。
説明の会話が多いので、原作を知らないと字幕を追いかけるのに
必死で、映像を楽しめない恐れがあります。英語とフランス語が乱れ飛び
ますしね。思い切って吹き替え版を観るのも賢い手だと思いますよ。

さらに、原作を読んでない人は、映画の中に出てくる、「オプス・デイ」
「シオン修道会」「テンプル騎士団」「マグダラのマリア」「ローズ・ライン」
「フリーメイソン「十字軍」などの単語の意味を、ざっとでいいので
調べておくと、映画がとても判りやすくなると思います。

かなり難しい宗教的謎解きですから、小学生以下は連れて行かない方が
いいです。むずがられますよ、絶対。

最終的な図式は、「マグダラのマリア」の系譜「王の血脈」が現代にも生きて
いると信じるシオン修道会であり、かつてのテンプル騎士団。
正統派(バチカン)はこの考えを、4つの福音書が定められたころから必死で
異端化しようとしている。
正統派は、主は神であり、人間の男では無く、したがって子孫などいるわけは
無い、と主張しているわけです。その象徴が「聖杯」であり、「聖杯」を見つけ
出しマグダラのマリアの正統性を主張したい一派と、そうはさせじとする
バチカンの死闘。
この争いの中に、トム・ハンクスらが巻き込まれる映画というわけです。
(これであっているだろうな)

「ダ・ヴィンチ・コード」というお話を、存分に楽しみたい方は、是非原作を
お読みください。そして映画「ダ・ヴィンチ・コード」を楽しみたい方は、
軽い下調べをされてから、ご覧ください。
面白いと思ったかたは、吹き替え版で、もう一度ご覧ください。新しい発見が
あるかもしれないし、ストーリーがより良く理解できると思います。

<ここからネタばれしますので、見てないかたは読まないで>

しかし、ラストシーンで、「マグダラのマリア」の墓所が、ルーブルの逆さ
ピラミッドの真下だった、というのはいかがなものでしょうか。工事中に
発見されるでしょうに。それに、イギリスの教会で見つけた墓所は一体、何?

細かいことで恐縮ですが、シラスがパリで乗り回す車は原作では黒い
アウディ。しかし、映画ではルノー。ドイツっぽい車のほうがシラスには
合っていたと思うんですが、クルマ好きとしては・・・。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-05-28 17:54 | 洋画=た行 | Trackback(7) | Comments(3)

フランティック・FRANTIC

●「フランティック・FRANTIC」
1988 アメリカ ワーナーブラザーズ映画 120分
監督・脚本:ロマン・ポランスキー 音楽:エンリオ・モリコーネ
出演:ハリソン・フォード、エマニュエル・セイナー、ベティ・バックリー他。

NHK-BS2で、ハリソン・フォード特集をやっていて、かつて見たことが
あった記憶がありながら、もう一度観ました。殆ど忘れていました。
シャロン・テートのマンソン事件以降、すっかりスキャンダルまみれに
なってしまったロマン・ポランスキーのオーソドックスサスペンス。

ハリソン・フォードは「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」の前の年の作品。
しかし、今のハリソンからすれば、物凄く若い。むしろ、「スター・ウォーズ」の
ハン・ソロに近い風貌です。
共演の、エマニュエル・セイナーは、この作品の翌年、ポランスキーと
結婚することになります。

話は単純。アメリカ人の外科医リチャード・ウォーカーは、学会のために
妻のサンドラとパリを訪れます。
しかし、自分たちのトランクが他人のものと間違えられて届けられた上
妻がホテルに着いて間もなく姿を消してしまう。

結局、ウォーカーが間違えて持ってきてしまったトランクには、核弾頭の
信管にもなる超小型の起爆装置が、密かに入っていて、それを狙うアラブ人に
誘拐されてしまったのだ。初め事情が飲み込めないウォーカーだったが、
間違えたトランクの、そもそもの運び屋だったミシェル(セイナー)を
突き止めたウォーカーは、何とか自分のトランクを航空会社のバゲージ
クレイムで、見つけ、早くこれをアラブ人に渡し、妻を救おうとする。

信管を取り返そうとするパリ市警、信管と妻を無事に交換したいウォーカー、
運び屋としての報酬が欲しくてならないジャンキーのミシェル。
三者の思惑が交錯して、結末を迎える。

エマニュエル・セイナーの、賢いのかアホなのか判らない不思議で妖艶な
パリジャン・ミシェルが、良い味を出していましたね。

ポランスキーは、少女に対するレイプ事件を起こして海外逃亡し、その罪は
まだ償われていない。02年に「戦場のピアニスト」で、待望のアカデミー賞
監督賞を獲得したが、表彰会場には現れなかった。

アメリカタッチとフランス映画のアンニュイさが上手く交差して、味のある映画に
仕上がっていると思います。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-05-24 23:09 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)

●「エターナル・サンシャイン・
             Eternal sunshine of the spotless mind」


2004 アメリカ フォーカス・フィーチャーズ作品 107分
監督:ミシェル・ゴンドリー 脚本:チャーリー・カウフマン
出演:ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレット、キルステン・ダンスト
マーク・ラファロ、イライジャ・ウッド、トム・ウィルキンソンほか。

2004アカデミー賞脚本賞受賞作品

いつも参考にさせていただいている、allcinema.netの書き込みでは
絶賛の嵐ですが、私には、全然ピンとこなかったです。
途中で眠くなって(時間軸があっちこっち飛ぶのについていけなかった
という面もあると思うのですが)話が良く判らなかった、というのが
本音です。
激しい失恋の記憶を消してしまいたい男(ジム・キャリー)が、実際に
そんなことを請け負っている会社に、恋人(ケイト)との思い出を
消してくれるように依頼するのだが・・・。
冒頭、しがないサラリーマンが通勤電車に乗るのを突然やめて会社を
サボり、海岸へと出向く。そこでオレンジ色のパーカーを着た女性と
出会う。二人は恋に落ちるのだが・・・このシーンが既に未来なのか
過去なのか、判らん。(この映画が大好きな人、トンチンカンなこと
書いて御免なさいね。なに所々フッと寝てたもんで)一生懸命
ストーリーを理解しようと努力したのですがねえ。
「マスク」のジム・キャリー、「タイタニック」のケイト・ウィンスレット、
「スパイダー・マン」のキルステン・ダンスト、「ロードオブザリング」の
イライジャ・ウッド、「イン・ザ・カット」のマーク・ラファロなど豪華
俳優陣に目がくらんで観たのですが・・・

アカデミー賞の脚本賞を獲っているくらいの映画ですから、ちゃんと
観ればいい映画なんでしょうけど。私、あんまり理屈っぽい映画
好きじゃないんですよね(この映画のどこが理屈っぽいんじゃい、
という声が聞こえてきそうですが)。
この映画への絶賛の嵐は

こちら
でご確認ください。
by jazzyoba0083 | 2006-05-21 17:50 | 洋画=あ行 | Trackback(1) | Comments(0)

アラモ THE ALAMO

●「アラモ THE ALAMO」
2004 アメリカ タッチストーン・ピクチャーズ、イマジン・エンタテインメント
137分
監督:ジョン・リー・ハンコック 製作:ロン・ハワード他
出演:デニス・クェイド、ビリー・ボブ・ソーントン、ジェイソン・パトリック他。

これは、アメリカの歴史をしっかり認識していればもっと面白かっただろうな。
有名なディヴィー・クロケットが出てくるアラモの砦のお話は、昔、ジョン・
ウェインでも映画化されている。この映画は史実に忠実に日本で言う時代劇
大作。しかし、お話は単純で、途中で眠くなりました。長い映画だしなあ。

アラモ砦に立てこもり、メキシコ軍と対峙するそれぞれの男たちの心の
動きを横軸に挿入し、単なる西部劇でなく人間ドラマとしている。

1835年12月、テキサス、サン・アントニオ。メキシコの一部だった
テキサスでは独裁者サンタアナの圧政に苦しみ、民衆は軍を組織し
メキシコからの独立を目指し立ち上がる。彼らはアラモ砦を占領し、
メキシコ軍を町から追い出すことに成功する。しかし、テキサス州議会との
対立からテキサス軍司令長官の任を解かれてしまったヒューストン将軍。
そこで彼は、サン・アントニオに赴く義勇兵ジム・ボウイにアラモ砦に立て
こもらないようにとの忠告を託す。一方、アラモ砦の若き指揮官
トラヴィス中佐は兵士たちの信頼を得られず苦悩する。

やがて、伝説の英雄デイヴィ・クロケットが応援に駆けつけ、熱い
歓迎を受ける。
そんな中、メキシコ軍は予想以上の早さで、大軍勢をサン・アントニオに
進めていた…。

「ザ・デイ・アフター・トゥモロウ」で主役の教授を演じていたデニス・クェイド
が、後半の戦闘シーンの主役になる、テキサス独立軍の将軍。
「シンプル・プラン」で、ダメな兄貴を好演していた、ビリ・ボブ・ソーントン
が、ディヴィー・クロケットをこれまた好演。
演技を見ている分には、良く出来た映画でしょう。でもなにせ、単調なんです
よね。戦闘シーンは随所に配されてはいるのですが・・。

当然、普通の西部劇でない、歴史的人間ドラマを描こうとしていたんでしょうが
道半ばって感じで、残念でした。もう少し人間を絞り込めばよかったのかも、
しれません。後半が盛り上がるだけに、前半のチンタラ加減が本当に残念。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-05-20 18:00 | 洋画=あ行 | Trackback | Comments(0)

●「サハラ 死の砂漠を脱出せよ・SAHARA」
2005 アメリカ パラマウント=ブリストルベイ・エンタテインメント 124分
監督:ブレック・アイズナー
出演:マシュー・マコノヒー(ダーク・ピット)、ペネロペ・クルス(エヴァ)
スティーヴ・ザーン(アル・ジョルディーノ)、ウィリアム・H・メイシー
(サンデッカー提督)、レイン・ウィルソン(ルディ・ガン)ほか。

冒険活劇の大ベストセラー作家、クライブ・カッスラーのダーク・ピット
シリーズからの作品。私も、彼の作品は大好きでほとんど読んでいます。
この作品は新潮文庫から「死のサハラを脱出せよ」で原作を読むことが
できます。

ダークはアメリカの国立海中海洋機関(NUMA)に所属する、海洋研究家では
あるが、彼の研究は歴史にの中に埋もれた海中や地中の色々なものを
探し当て研究するというある種インディ・ジョーンズのような冒険家でもある
わけです。

今回もスタートは150年前の南北戦争。南軍の鉄甲艦が莫大な金貨を積んで
行方不明になっていて、これがどういうことがおきたのかアフリカの砂漠に
ある、という情報を得たダークとアル。アフリカのマリに乗り込み調査をはじめる。

一方、ペネロペ扮するWHOの医師エヴァは、マリのある地域に奇妙な伝染病
が蔓延し始めたことに対し、現地で調査を始めた。調べを進めるうちにダークを
知るようになり、共同で謎に当たる。
実は、独裁者将軍が、欧米の企業と組んで経営している産業廃棄物処理
施設から重金属が流れ出し、地下水を汚染、しかも川に流れ出て大西洋に
流出する恐れもあり、一刻も止めなければならないことになる。
ダークとアルは、エヴァとともに廃棄施設に潜入し、爆破し破壊しようと試みるが。

映画を観た感じだと、原作のほうがもう少し重みがあったかなあ、って感じ
ですがアクション映画に仕立てるとこうなるのかなあ、それにしても、消えた
南軍の甲鉄艦が、最後にひょんなことから砂漠の中から姿を現すのですが、
これについてもう少し丁寧に締めて欲しかったです。

それと、原作を良く知っている私としてはマシュー・マコノヒーのダークは
ちょっと違うような気がする。まず若すぎる。加えてスティ-ブ・ザーンの
アル・ジョルディーノはもう少しイタリアが入っていてふっとっちょの感じ
じゃないのかなあ。メイシーのサンデッカー提督も、渋さが不足している。

かつて「レイズザタイタニック」を映画化させて、自分の考える映画とあまりに
違うので激怒したカッスラーが、よく、こんなキャストでGOを出したなあ。
原作を知らない人がお気楽にドカンバキュンを楽しむなら良いかも。

私的には「インディ・ジョーンズ」>「ナショナル・トレジャー」>「トゥーム・
レイダー」>「サハラ」>「ハムナプトラ」ってな感じでしょうか。
もちろん、トム・クランシーのジャック・ライアン シリーズは国際政治が大きく
題材にフィーチャーされていますから、この際、異ジャンルとさせていただき
ますがね。

クライブ・カッスラーの一連のダーク・ピットものは、お金をかけてちゃんとした
キャスティングをすれば、楽しくていい映画になるものが多いと思うのですが。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら1
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-05-17 22:30 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)

夜も昼も Night And Day

●「夜も昼も Night And Day」
1946 アメリカ ワーナーブラザーズ映画  128分
監督:マイケル・カーティス 製作:アーサー・シュワルツ
出演:ケイリー・グラント、アレクシス・スミス、メアリー・マーティンほか。

先日、同じコール・ポーターを扱った映画「五線譜のラブレター・De-Lovely」
を観たので、ついでに、1946年に作られた同じポーターの伝記映画を
観てみました。

やはり、現代版の方が人間が良く描かれていて、旧作では、ポーターが
男色家だったことなどは、まったく描かれておらず(そりゃ、本人がまだ
55歳で存命中であったことを考えると、エピソードに入れづらいでしょうし
アメリカの当時の世相を考えると、映画で描くエピソードでもなかったで
しょう。全体にポーター礼賛の映画になっています。

「五線譜~」に比べると、ポーターのイェール大学時代から描かれている
反面、当然のことながら晩年は描かれていないわけです。
生涯の伴侶となるリンダとの出会いも、本当は、ブロードウェイで作品が
ヒットせず、逃げるようにパリにて、贅沢三昧に明け暮れていたとき、
たまたまバツイチの彼女とであったのですが、この映画では、全く
違った風に描かれています。

この映画は、才気溢れるポーターが、ミュージカル作品を次々と
ヒットさせていく一方で、せっかく結婚したのに寂しい生活を強いられる
リンダとのすれ違い(途中でリンダはパリに行ってしまうのだが)を
描き、最後には、二人は愛を確かめ合ってハッピーエンドという
ことなのですが、「五線譜~」の中に、この映画をリンダとポーターが
観ているところが出てきます。同じワーナーだから出来たことでしょう。

「五線譜~」と同じだったのは1937年、36歳の時、落馬して下肢が
不自由になり、手術を28回繰り返し、何とか歩けるようになるところ
くらい。

ケイリー・グラントもアレクシス・スミスも演技は見るべきものは無い。
劇中で歌われる「Night & Day」、「I've gotta you under my skin」、
「Bigin the Beguine」「You are the top」、「Just one of those
things」「My heart belongs to daddy」、「Miss Otis regrets」
「I get a Kick out of you」なんぞも、迫力が無い。

50年以上前の映画と比べるのは意味の無いことだが、こうしてみると
「五線譜のラブレター」は、ポーターの伝記映画としては、良く出来て
いるといえるのでは?
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-05-15 23:20 | 洋画=や行 | Trackback | Comments(0)

●「五線譜のラブレター DE-LOVELY」
2004 アメリカ ユナイテッド・アーティスト、ワーナー映画 125分
監督:アーウィン・ウィンクラー
出演:ケヴィン・クライン、アシュレイ・ジャッド、ほか。

私の大好きなアメリカの作曲家、コール・ポーターの半生を描いた
伝記映画というよりも、著名な歌手がたくさん出てきて、ポーターの
曲をたくさん歌うのが楽しい映画ではありました。
もちろん、愛妻リンダとの終生変わらなかった愛情のありようは
感動的ではありましたが。

コール・ポーターは、1891年にアメリカ・インディアナ州の富豪の家に
生まれ、一時パリに暮らしていたこともあったが、ハリウッドの映画に
進出して才能が一気に花開き、アーヴィング・バーリンや、ジョージ・
ガーシュインなどと並び称される、大作曲家。1964年没。73歳だった。

ただ、彼の場合、お金持ちなので、生活は華やかでやや鼻持ちならぬ
ところがあったらしい。しかも男色趣味は、リンダとの結婚生活に
入ってからも続き、波乱万丈というよりも好き勝手に生きましたねえ、
という感じでしょうか。そんな、苦労知らずの才能が、傑作をたくさん
生み出したとも言えるでしょう。

彼のピークは1948「踊る海賊」、1953「キス・ミー・ケイト」(舞台は
1948)この映画にも出てきた1936「エニシング・ゴーズ」、
1956「上流社会」(ビング・クロスビーとグレース・ケリー、”トゥルー
・ラブ"で知られる)1957「魅惑の巴里」、1957「絹の靴下」
(フレッド・アステアとシド・シャーリースのダンスが素敵)、あたりでしょうか。

趣味の乗馬で馬が暴れて転倒し、足が馬の下敷きになり、その後、
車椅子と松葉杖が離せぬ生活となったが、しばらくは、熱心な
作曲活動を続けていた。しかし、リンダを失ってからは一切作曲は
しなっかったそうだ。

彼をテーマにした伝記映画は1946年に「夜も昼も」がケーリー・グラント
の主演で封切られている。

今回は、パリでの生活で、リンダと出会うことから始まる。お金持ちが
故に、自由奔放なポーターの人生をマネジメントしていくリンダ。
彼女の存在がなければ、ポーターの成功した人生は無かったといえる
ほど。だから、歌のほとんどが彼女に楽想を得ている。
もうすっかり老人となったポーターが、親友と過去を振り返りながら
ストーリーが進んで行くという構造。ポーター役のケヴィン・クラインは
「ソフィーの選択」で名が知られた名優。ピアノも本当に弾いてそうだ。
ポーターが作った数々のミュージカルを縦軸に、リンダとポーターの
愛情物語と友人たちとの交流を横軸に描いて行く。

物語としては、ありがちな夫婦の波乱万丈の小ぶりな作品だったと
感じました。それよりもジャズ好きな私としては、作品中に
エルヴィス・コステロ、ダイアナ・クラール、アラニス・モリセット、
シェリル・クロウ、ナタリー・コール、キャロライン・オコナーら
豪華な歌手陣が、次から次へとポーターの名曲を歌っていたのが
楽しかったですね。
ポーターの曲は都会的で洗練されていて、いかにもお金持ちの
苦労なしが作ったという良い意味での、「名曲」が多いです。

皆さんもご存知の「ビギン・ザ・ビギン」、「In the still of the night」
「de-lovely」、「Night&Day」、「True Love」、「Anything goes」
「You are the Top」、「So in love」などなどポーターの傑作には
枚挙に暇がありません。

ポーターの背景やリンダの背景がもう少し詳しく書かれていたら厚み
のある映画になったのになあ、何せ、少々薄っぺらい感じでした。
エンドロールで「You are the Top」を歌っているのはポーター自身
です。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-05-15 00:30 | 洋画=か行 | Trackback(1) | Comments(0)

亡国のイージス

●「亡国のイージス」
2005 日本 日本ヘラルド・松竹 亡国のイージス製作委員会 127分
監督:阪本順治
出演:真田広之、中井貴一、寺尾聡、勝地涼、佐藤浩市、チェ・ミンソ
吉田栄作、谷原章介、原田芳雄、岸部一徳、原田美枝子、橋爪淳ほか。


皆さんの感想を読むと、ボロクソですね。私は原作を知らないので、
まあ、自衛隊全面協力なので、反政府映画にはなりようが無いわけで。
しかも、製作委員会に電通だの産経新聞だのFM東京だのが入って
居るのを観れば、お上にたてつく映画ではなく、基本路線は大政翼賛
なのだ、と想像はつく。

全体の印象は、アクション映画としてはまあまあ。プロパガンダ映画には
なりきれず、「愛国右派」の印象のみが軽く残った程度か。
結局、「軍事」を持つ国こそが「愛国」を言える価値がある、といいたかったの
だろうが、トンチンカンなまま、「ウルトラマン」みたいな(それ以下?)の
惨めな脚本となってしまった。
出演しているのが豪華な俳優陣なだけに、もったいない。
自衛隊フェチには、スカッとする映画かもしれないな。

皆さんのご指摘どおり、如月のおふくろさんの首吊り自殺と親父殺しが
今の如月とどう繋がるのか?北朝鮮の工作員がなんでやすやすと
イージス艦に乗り込めたのか。中井演じる「首領様の忠実な下僕」は
これをやるためだけに長い年月海上自衛隊に潜伏していたのか?
女忍者みたいな北朝鮮の工作員は、中井の妹なのか?彼らは
どういう家族なのか?(家族の写真を燃やすシーンがあるが、あれは
なんだ?)、何で、彼女は海中で如月とキスするのか?
アメリカが全然反応していないのは何故だ?
内閣危機管理室に首相があれだけ長い間閉じこもっていて、マスコミは
なぜ反応しないのか?
「ダイス」といわれる組織が本当にあるのか、ないのか良く判らん。

と、まあ突っ込みどころ満載ではある。B級アクション映画としては
自衛隊の全面協力があるから、観ている分にはそうは厭きない。
しかし、リアルな自衛艦や戦闘機に比べ、「いそかぜ」が沈没していく
シーンのCGが、お粗末で惜しいな。

日本において、こうも中途半端な映画しか出来ないことこそ「憂国」なの
ではあるまいか?
「たそがれ精兵衛」の真田広之、「雨あがる」の寺尾聡が好きな人は
観ない方が良いかもしれませんよ。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-05-13 17:30 | 邦画・新作 | Trackback | Comments(0)