●「大変な結婚 Marrying the mafia」
2002 韓国 112分
監督・脚本:チョン・フンスン
出演:キム・ジョンウン、チョン・ジュノ、ユ・ドングン、ソン・ジル他
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タイトルどおり、「大変な結婚」を描いた、韓国お得意のスーパーエキセント
リックラブコメディ。2002年韓国最大のヒット作だそうです。
「ブラック・ダリア」を観た後なので、軽さは否めないのですが、エンター
テインメントとして割り切れば面白かったですね。韓国映画にアレルギーの
ある方はだめでしょう。

主演はテレビドラマ「パリの恋人」のキム・ジョンウン、それに「黒水仙」の
チョン・ジュノ。キム・ジョンウンという女優さん、初めてじっくり観たけれど、
コケティッシュで、なかなか可愛いですね。

さて、物語。或る朝、ベッドの中で目覚める男女。お互いが誰だかしらない。
どうなったかも判らない。男は、ソウル大学法学部卒の秀才にしてIT企業の
社長。女性は、バイオ系の研究者。でも、一家はヤクザ。男には、結婚を
前提に付き合っていると思われる女性がいる。

何がなんだかわからず会社で仕事をしていると、3人のヤクザが事務所を
訪れ社長を屋上に連れ出し、「おまえ、俺らの妹に手を出して、ただで済むと
思うのか!責任とって結婚しろ!」と迫ります。彼の両親も結婚しないと息子が
殺される、というので、いやいや承諾。女性・ジャン・ジンギョン(キム・
ジョンウン)と男パク・デソ(チョン・ジュノ)は、ジャンの故郷に父親を訪ね
挨拶をするはめに。
それ以前に、ジャンは医者に行き、デソとは何も無かったことが証明され
ていたのだが・・。

一族にインテリが来るというので大喜びのヤクザ一族。しかしヤクザは
ヤクザで縄張り争いで抗争事件を起こしていた。
いやいやくっつけられた、二人だが、もとより二人とも「いいやつ」なので、
惹かれ合うようになる。3人の兄たちはあれこれ仕込んで、二人が益々
くっつく様に仕掛けをしていく。

そしてデソは付き合っていた女性と別れ、ジャンと結婚する決心をする。
そして結婚式の当日。式場に、抗争相手のヤクザが大勢現れた!・・・

ヤクザといっても気のいい優しいヤクザなので、人が死んだりしないコメディ
タッチの映画。韓国映画ってシチュエイションの作り方が上手いなあと思う。
だから「イルマーレ」とか「マイボス・マイヒーロー」などがリメイクされる
のだろう。
しかし、この映画のエンディングのネタバラシは不要でしたね。
キム・ジョンウンの可愛さと可憐な演技を楽しむのがいいでしょう。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-10-30 22:55 | 洋画=た行 | Comments(0)

●「ブラック・ダリア THE BLACK DAHLIA」
2006 アメリカ ミレニアム・フィルムズ、エクィティ・ピクチャーズ
     シグネチャー・ピクチャーズ 東宝東和配給 121分
監督:ブライアン・デ・パルマ 原作:ジェームズ・エルロイ
出演:ジョシュ・ハートネット、アーロン・エッカート、スカーレット・ヨハンソン
    ヒラリー・スワンク、ミア・カーシュナー、リチャード・ブレイク他
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久しぶりに映画館で映画に「対峙」した。別に難しいことではないのだけれど、
人物がたくさん出てきて、物語が錯綜するので、セリフの一つ一つをしっかり
聞いて(見て)いないと、筋が判らなくなりそうだったので、そりゃ、真剣勝負。
それでも、判りづらいところはあったけど。
さらに、デ・パルマの映像美を楽しみたかったので、眠っている場合では
無かったわけです。それにしても、日曜なのに入りが今ひとつだったな。
観た結果は、大変面白かったです。もう一回位観ないと話の筋が明快に
ならないかもしれない。デ・パルマのセピアがかった映像も40年代の
雰囲気を耽美に描写していて官能的に美しかった。
アップ、引き、クレーン、ドリー、パーン、どれも計算されているんだけれど、
それと感じさせない巧みさ。さすがだ。
1947年のLAを再現するためにブルガリアに組んだセットと出てくるクルマ、
これらも凝りに凝っていて美術監督の執念を感じさせる。
物語には直接関係のない、警察署で事務と執るシーンでのちょいとした地震
なども、訳ありげで楽しい。

特に連続殺人犯ラスのアジトを急襲するときの、クレーンショット、その先に
ブラック・ダリアの遺体を発見して悲鳴を上げて走る女性。そして、近づいて
くる警察車両。これだけを1シーンで収めてしまう。印象深いカットだ。

それと、ラスト近く、ケイトの家を訪ねたバッキーが一瞬、芝生の上に
切断されたブラック・ダリアの遺体の幻想を見る、そのときだけセピアが
外れる。これも意味深い、いいカットだったな。

物語はこれから観る人も多いのでネタバレや詳細は省きますが、
1947年1月15日にLAで発見された若い女性(エリザベス・ショート=
ミア・カーシュナー)の、胴体が半分に切断され、口が耳まで切り裂かれ、
内臓と生殖器が抜き取られていた遺体を巡る、謎と男女の交錯が
デ・パルマタッチで描かれていく。
この事件は実際に起きたもので、現在も真相は判っていないのだが、
映画の中では一応決着をつけている。

主人公は、LAPD殺人課特捜班所属の二人の若き刑事、バッキー・
ブライカート(ジョシュ)とリー・ブランチャード(アーロン)の二人。
どちらかというとバッキー目線で物語は進む。
バッキーが特捜班に入るまでが長い。二人が凄腕のボクサーである
ことが映画のスタート。

リーと同棲しているケイ(スカーレット・ヨハンソン)、殺されたブラック・
ダリアことべス・ショートにそっくりな富豪の娘マデリン・リンスコット
(ヒラリー・スワンク)、彼女に惹かれていくバッキー。
映画のセットを建売り住宅にして売り出し、巨万の富を得た、マデリン
の父エメット(ジョン・ガバナー)。その親友にしてエメットの妻のかつての
恋人ジョージイ。 ジョージイの恋人だったエメットの妻ラモーナじが
重要なカギを握っている。
ケイのかつてのヒモで、ギャングのボビー・デウィット(リチャード・ブレイク)。
これらに、ギャングのラス、ダリアの友人ローナが絡んで、殺人事件と
平行して彼らの人間模様が恋愛を軸に描かれていく。

殺されたのは、いつも黒づくめの衣装を着てハリウッド大通を歩き役を
貰おうと必死だった女優のタマゴ、マサチューセッツから夢見て出てきた
べス・ショートだった。皆は彼女のことをブラック・ダリアと呼んでいた。

猟奇的な殺され方からマスコミを賑わすことになり注目される。これの
捜査に当たる、バッキーとリー。登場人物の生活が見事に折り重なって
事件と綾をなしていく。

かつてギャングのボビー・デウィットの女だったケイトは、ボビーに腰に
頭文字BDをナイフで刺青のように傷つけられていたが、最初にそれを
みたとき、一瞬、ブラック・ダリアの頭文字かと思った。でもそんな
ニュアンスをデ・パルマは隠してあるような気がしてならない。
話がやや、複雑だが、大変面白く、いい映画だったと私は感じた。
役者も、みんな良かったが、ヒラリー・スワンクの、金持ちの女ながら
ブラック・ダリアも真っ青なアバズレ振りは、良かったな。
スカーレット・ヨハンソンは、今アメリカで一番妖艶な女優だそうだが、
そうかなあ。美しいことは確かだけれど。原作を読みたくなった映画だった。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-10-29 14:30 | 洋画=は行 | Comments(1)

●「ザ・インターネット The Net」
1995 アメリカ コロムビアピクチャー=SONY  114分
監督・製作:アーウィン・ウィンクラー
出演:サンドラ・ブロック、ジェレミー・ノーサム、デニス・ミラー他
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皆さんの評価はあまり高くないですが、私は結構楽しめました。
1995年、アメリカへ行った帰りの飛行機の中で上映していたのを
記憶しています。そのこ時は見なかったけれど。
今回観てみると、当時まだインターネットの普及が今ほどで無かった
頃に、コレだけのきちんとしたネット映画を作れたのは先見の明が
在ったと言うべきか。

アンジェラ・ベネット(サンドラ)は、ソフト会社からバグの発見を依頼
されることを生業としている、コンピュータプログラマ。
ある日彼女の元に、インターネット上で偶然発見されたトップシークレット
が書き込まれた1枚のフロッピーが送られてきた。送り主のソフト会社の
SEは飛行機事故で死んでしまう。
仕事を貰っていた会社の男が事故死するという事態の中、アンジェらは
メキシコのカンクンに6年ぶりの休暇に出かけた。

そこで彼女に近づいてきた男、ジャック。彼は彼女を偶然を装って接近し
彼女の命と、あのフロッピーを奪回しにきた組織の人間だったのだ。

彼女を賊から救うふりをしてフロッピーを奪ったジャックは、賊のことを
警察に連絡しよう、無線の具合のいい沖合いに出ようと、クルーザーで
沖にでて、アンジェラを殺害にかかる。すんでのところで、彼の正体が
只者ではないと気がついたアンジェラは、クルーザーに備え付けてあった
ゴムボートで脱出に成功する。しかし海の岩礁にぶつかり、意識不明で
病院に担ぎ込まれた。3日間の昏睡からさめたアンジェラ。例のフロッピー
は、太陽に焼けて使い物にならなくなっていた・・。

病院を出て、ホテルに戻ると、既に自分はチェックアウトしていた。
彼女は、ジャックら一味の手でルース・マークスという別の人間に
データを書き換えられていたのだ。社会保障番号、運転免許、
警察にある犯罪データ、病院のカルテなど徹底的に別人にすり替え
られていて、自分の家さえ、売り出されていた。

PCに向かって一人で仕事をしていたので知り合いがいないアンジェラは
自分のことを証明してくれる人がいない。
かつて通っていた精神科医の助けを借りるが、彼さえ病院のカルテを
偽造されて、薬殺されてしまう。 そして精神科医のクルマを運転して
いたことから、盗難車窃盗で逮捕されてしまう。刑務所から母親に電話
しても、アルツハイマーで、彼女を娘だと証言できない。
そして保釈にチカラを貸してくれたFBIも、ジャックの仲間だった。
誰も自分が誰だか立証してくれない。途方に暮れるアンジェラ。

やがて、事件の全貌が明らかになってくる。ソフト社という会社のウイルス
対策ソフトを売ろうとした社長が、そのソフトを入れていなかった航空会社
銀行、電力会社などに次々ハッキングし、社会を混乱に落としいれ、
自分の会社のウイルス対策ソフトを買わせようとしていたのだ。彼は、
国防省にもこれを売り込もうとして、反対していた国防次官さえ、エイズ
疑惑をネット上で作り出し、自殺に追いやり、自分がその地位に納まろう
とする。

アンジェラは、ソフト社に潜入し、極秘ファイルをコピーし、これを
FBIのHPに送った。そして、サンタモニカの遊園地のバックヤードで
遂に、追ってきたジャックと対決するのだった。

アンジェラが、自分がアンジェラである証明が出来なくてあせる場面では
思わず、「どうにかしてやれよ」と突っ込んでしまうくらい八方塞りで、
イライラ感が良く出ていたと思いました。
ネットを検索したりするシーンがチャカチャカしていて、見づらかったかな。
でも、2時間近く、結構飽きないで観る事ができました。ネットの専門家は
多分つまらないかもね。でも、私は楽しかったですよ。結構スリリングで。

ラストで、アンジェラがジャックを消火器でぶちのめすのだが、「それやれ!
もっとやれ!」と心中で応援しちゃいましたからね。
この前イルマーレを観て、今回を観るとやはり、サンドラ・ブロック、若い
なあ、しょうがないけど。年を経て、またいい女優になっていきますね。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-10-28 23:05 | 洋画=さ行 | Comments(0)

●「テルマ&ルイーズ Thelma&Louise」
1991 アメリカ MGM映画 128分
監督・製作:リドリー・スコット 脚本:カーリー・クーリ
出演:スーザン・サランドン、ジーナ・デイヴィス、マイケル・マドセン
    ブラッド・ピット、クリストファー・マクドナルド、ハーヴェイ・カイテル他
<1991年度アカデミー賞脚本賞、ゴールデングローブ賞脚本賞受賞作品>
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ずっと観たいと思っていた映画です。巨匠リドリー・スコット(この人の映画は
良く観ている)がカーリー・クーリの見事な脚本を得て、見ごたえのある
映画を作りました。
映画の中に引きずり込まれる感じの、いいテイストを持った映画です。
映像もアメリカの南部を中心に荒涼とした風景が中心なのだが、空の青、
ところどころの緑、道路の黒、と地面の茶色が、いい塩梅のアメリカな
雰囲気を醸し出している。映画そのものも、これもいい塩梅に肩からチカラが
抜けていて、演じている人々の心がスッと入ってくる。こういうのをいい映画と
いうんだろうな。
音楽も、ありものを使わせたらピカイチのハンス・ジマー。BBキングや
ジョニー・キャッシュ、マリアンヌ・フェイスフルといったミュージシャンの曲が
適所で使われている。
主役のスーザン・サランドンとジーナ・デイヴィスも適役だし、ちょっと出てくる
ブラピ、マイケル・マドセン、C・マクドナルドなど脇も固い。破綻の無い映画だ。

ウエイトレスのルイーズ(スーザン)と親友の(いつからのどういう関係の
友人かは判らない)テルマ(ジーナ)は、毎日の生活と、ダメダメな旦那から
逃避するため週末に二人だけで山荘にドライブすることに決めた。
釣りをやったり山に登ったりして暫くいやな主婦業から抜けたいと。
ウキウキで出発した二人だが、行く手には抜き差しならぬトラブルが
待っていた。まず、最初に休みに寄ったレストランで、ハーランという
ナンパ師に目を付けられ、テルマがレイプされそうになったところをルイーズ
が銃で脅して何とか事なきを得た、と思ったとき、ハーランが「しゃぶれよ」
と声をかけたことにルイーズが激怒。とっさに銃でハーランを撃って殺して
しまった。自首を勧めるテルマだったが、ルイーズは、誰も証明してくれ
ないしトラブルになるだけだ、と逃げることにする。

もう二人は元へは戻れなくなった。やがて、オクラホマシティに帰るという
若い男(ブラピ)をクルマに乗せるが、テルマがこのJDと呼ばれる男と
寝てしまい、二人でモテルの食堂で朝食を取っているすきに、ルイーズが
旦那に持ってきてもらった(トラブルに巻き込まれたので振り込んで欲しいと
いったら旦那のジミーは自分で持ってきてくれた。欲しかった指輪も添えて。
ルイーズが思うほど旦那はダメじゃなく、ルイーズを愛していてくれたのだ。
でも気がついたときは、もう手遅れだった。)6600ドルをJDに盗まれて
しまったのだ。彼は学生とウソをつき本当は仮釈放中の強盗だったのだ。
まんまとかもられたわけだ。

ルイーズが自分で貯めた「命の綱」が無くなり途方にくれていると、
テルマはがぜん元気付き、ルイーズを急かせてモテルを出発、なんと
途中のスーパーに銃を持って入り、レジの有り金を奪ってきてしまったのだ!
「シット!なってことをしてくれたの!」と、テルマを責めるルイーズだが、
背に腹は代えられなかった。二人は殺人容疑者と強盗犯として指名手配を
受ける身となったのだ。
やがて、この事件の捜査主任であるハルにブラピが捕まる。「お前が彼女の
金を盗まなかったら彼女らは強盗はしなかったんだ、お前が彼女らを追い
詰めたとは思わんのか!」となじる。一方でなんとか二人にこれ以上罪を
重ねさせないよう電話を逆探知しながら説得を重ねるのだが、二人は
ハルの言うことを聞かない。
ブラピが彼女たちがメキシコに向かうといっていたことを警察に言って
しまった為彼女らの包囲網はますます狭くなっていく。

多数のパトカーとヘリコを引き連れて逃げ回る二人のコンパーチブル。
しかし、ラッキーは続かず、絶壁へと追い詰められる。ハルは、
重武装したFBIに銃を下ろせと説得するが聞かず、降伏の説得をする。
もう、戻るところが無い二人は手を握り合って、アクセルを強く踏んだの
だった。

普通の主婦が、ふとした事から犯罪者になってしまい、逃避行をせざるを
得ない状況に巻き込まれていく様を、ロードムービーの形で、上手く仕上げ
ている。さすがは手堅いリドリー・スコットだ。
最初にレイプ犯をカッとなって短慮から射殺してしまうルイーズもおバカだし、
金を取られたからといって、強盗を働くテルマもおバカなのだが、なかでも
ジーナ・デイヴィスが演じたテルマは頭のネジが5,6本抜けちゃった感じの
ノータリン振りが実に良く出ていた。「お前はアホか!」と画面に突っ込みを
入れたくなるくらいだ。ラストは救いの無い形だが、二人にはあのラストこそ
救いだったのだろう。
アメリカの広い国土だからこそ出来る車を使っての逃避行。狭い日本なら
どこにいても、すぐに捕まっちゃうから、この手の映画はアメリカならでは、
だな。それにしてもルイーズの66年式のコンパーチブルはカッコいいなあ。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-10-25 23:00 | 洋画=た行 | Comments(1)

妹の恋人 Benny&Joon

●「妹の恋人 Benny&Joon」
1993 アメリカ MGM映画 99分
監督:ジェレマイア・チェチック
出演:ジョニー・デップ、メアリー・スチュアート・マスターソン、エイダン・クイン他
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ジョニー・デップが出ているからいい映画、なのではなく、いい映画にジョニデ
が出ている、といった感じかな。
「シザー・ハンズ」から3年。役者として成長したジョニデの姿がここにはある。
A級の映画では決して無いが、日本人には誠に受けそうな、ファンタジーで、
「シザー・ハンズ」に一脈通じるところがあると感じた。
これをティム・バートンが演出したらどうなったろうか、なんて考えてしまった。

自動車修理工、ベニーには自閉症気味の妹ジューンがいて、自宅に閉じこ
もって油絵を描いたりして暮らしていた。お手伝いさんを次から次へとクビに
してしまい、兄も手を持て余していた。それに、自分は妹の看護のために
生まれてきた訳ではないんじゃないか?恋もしたいし。兄は、主治医の勧めも
あってジューンを施設に入れようと考えたりもしたが、どうしても踏み切れない
でいた。

ベニーはある日クルマの修理に来たウエィトレス、ルーシーに好意を持ち、
二人はデートをする中になるが、ベニーは、どうしてもジューンのことが心配。
そんな気もそぞろなベニーにルーシーも愛想をつかしてしまう。心配事は
一緒に悩みたいのに、一人で抱え込んで悩んでしまうベニー。

そんな時、賭けポーカーのかたで、友達のいとこサム(ジョニデ)が、家に
やって来て、ジューンの相手をしてくれたり、掃除をしてくれたりしていた。
サムは、何をしているのかよく判らないが、字がまともにかけなかったり
するので、心が正常に発達していない青年のような感じだ。

天真爛漫で、人を傷つけることを知らないサムに、ジューンも心を開いていく。
そして、サムもジューンを愛していく。
そのことに気がついたベニーは、サムを追い出してしまう。しかし、サムは
ジューンを家から連れ出し、バスに乗せて町から出ようとするが、ジューンは
バスの中で発作を起し、救急車で病院に運び込まれる。

一旦は怒るベニーだったが、心からジューンを愛していることを悟り、二人で
病院に忍び込んだ。ジューンは、兄と離れてアパートを借りて一人で生活
してみたいと主治医にいう。ベニーもサムがいるので、とりあえず安心だし、
自分もジューンを手放し、ルーシーとの愛の生活も再び始められる、
というわけで、退院が許可され、それぞれに幸せな生活が始まった・・・。

まるで天使のような、天真爛漫なジョニデのサム。公園でのパントマイムは
最高。レストランでのフォークでパンを刺して躍らせるシーンもいい。
でも、サムだって、きっと心に寂しさや憂いを抱えているに違いない、とも
感じる。人に愛を無垢に与えることの素晴らしさを訴えているようだ。
多くの人が感じているように、邦題は、加山雄三の青春映画のようで、
ダサいですね。「ベニーアンドジューン」でいいじゃないのかなあ。
いずれにしても、いい映画です。
尚、この映画の詳細な情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-10-22 23:37 | 洋画=あ行 | Comments(0)

●「ノー・マーシイ/非情の愛  No Mercy」
1986 アメリカ トライスター映画 106分
監督:リチャード・ピアース 
出演:リチャード・ギア、キム・ベイシンガー、ジェローン・グラッペ他
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ヒット作「ナインハーフ」の翌年、キム・ベイシンガーが、当時
ハリウッドの美男俳優としての地位を固めつつあった、リチャード・ギアと
組んで作られたサスペンス。破天荒刑事と、悪者の情婦の逃避行を
描き、やがて二人が愛に目覚めていくという、割と良くあるストーリー。

これをどう魅せるかが、脚本家と監督の腕の見せ所だ。
この映画はその点で行くと、もの凄く良く出来ているわけでもないが、
駄目な出来ではない。悪人の描き方が通り一遍で興ざめなところも
あるが、とりあえず最後までキチンと観る事ができた。

シカゴの刑事エディとコリンズの親友コンビは、洗車コーナーで働くふりを
しながら、コカイン取引の犯人を捕まえる張り込みをしていた。そこに
マリワナを持ったチンピラが引っかかる。
チンピラは自分から取引を持ち出し、ニュー・オリンズから殺し屋がシカゴに
やってくる、と告げた。目印は一緒に連れている女の肩にオオムの刺青が
あること。

エディとコリンズは、殺し屋に成りすまし、下町のレストランで肩に刺青の
ある女を捜す。そして突き止め、まんまと殺し屋を演じて、同行の男に
誰を殺すのか、を聞き出そうとする。
外へ出て車の中で話を聞こうとエディと男がクルマに乗り走り始めると、
後ろからつけて来たギャングにロケット砲を撃ち込まれて、エディは難を
逃れるが、男はシートベルトが上手く外せず、爆殺されてしまう。
殺された男こそ、ニュー・オリンズでギャングの親玉ロサドと人身売買の
利権を巡って対立しているデヴノー一家の長男だった。

そして、彼はロサドの女ミッシェル(キム)を連れ出して逃げていて、この際
利権を独り占めにしようと暗殺者をニュー・オリンズに送り込もうとしたのだ。
しかし、ロサドに気づかれ、逆に殺されてしまったのだ。加えて、
殺されたデヴノーとエディが話をするために、二人を離し、ミシェルを
ホテルに送っていったコリンズは、エディと落ち合うはずだったミシェルの
部屋で、先回りしたロサドに殺されてしまう。

親友を殺されたエディは復讐を誓い、ニュー・オリンズに乗り込む。姿を
消した、ミッシェルを何とか探し出し、手錠をはめて連行しようとするが、
ロサドに追われ、ニュー・オリンズの湿地帯を腕をつないだまま必死に
逃げる。
その間に、ミシェルは14歳のときに母親に金と家との引き換えに売られ、
以来、ロサドの女になっている。他の男を知らないし、決して淫売なんか
じゃない、と説明するのだった。
そして、二人の間に愛情のようなものが芽生えていくのだった。
(エディは離婚して今は独り身)

一旦はニュー・オリンズ警察に追い出されたエディだが上司の理解で
密かにニュー・オリンズに残り、ロサドを逮捕する行動に乗り出した。
ホテルに一人閉じこもり、ミシェルをそばに置いて、ロサドがミシェルを
探してホテルに現れるのを待った。そして、ついにロサドが大勢の手下
を連れて、ホテルに乗り込んできた。エディとの一騎打ちが始まった。

事前にいろんな仕掛けを貼っておき、多人数の敵を倒すこの最後の
銃撃シーンはなかなかの見所。ロサドは最後はミシェルとエディに
倒され、炎の中で絶命するのだ。そして、二人は、抱き合って、燃え
盛るホテルを背に、遠ざかっていく・・・・。

今から20年前の映画ということを割り引けば、サム・ペキンパーじゃない
ので、そうめちゃくちゃなバイオレンスは期待できないし、この映画の
趣旨でもあるまい。一人の悪人に心身ともに閉じ込められた女性を
事件のいきさつ上とはいえ、愛情を持って接して開放していくようす、
また女性も次第に心を開いていく様子が見所描きどころなのだと感じ
た。キムは1953年の生まれなので今年53歳。年月は残酷だ。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-10-21 23:55 | 洋画=な行 | Comments(0)

●「25年目のキス Never been kissed」
1999 アメリカ 20世紀フォックス映画  107分
監督:ラージャ・ゴスネル 製作総指揮:ドリュー・バリモア
出演:ドリュー・バリモア、デヴィッド・アークエット、ジョン・C・ライリー他。
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エグゼクティヴ・プロデューサーにバリモア自身が立っていることから、
こんな映画を作ってみたかったんだろうね。
あんまり期待して見ていなかったんだけど、面白かった!見終わって
ほのぼのとする。こんな映画、他の人がどう言おうが、好きです。私。

ジョジーはシカゴの新聞社の整理部の係り。記者あこがれているのだが
チャンスはなかなか巡ってこない。ある日、この新聞の売りである潜入
リポートの会議が開かれ、ワンマン社長の一声で、ジョジーに高校に
潜入し、今の高校で起こっていることを潜入リポートしろ、と命じられる。
失敗すれば、上司ともどもクビだと。

25歳のジョジーが高校に入ることは無理があるんじゃないかな、と誰も
が感じていたが、ジョジーは弟の力も借りて、高校3年のクラスの生徒と
なる。8年前の乗りで、高校に乗り込んでいったジョジーだが、とたんに
浮きまくり、美人グループや、ハンサムなクラスのボスからイジメに遭う。

そんな、ジョジーを友達として扱ってくれたのは「分母クラブ」という計算
クラブのアルディスという女の子だった。
ジョジー自身、高校生のときに「ばい菌ジョジー」とあだ名され、イジメに
あっていて、トラウマもあったのだ。だが、持ち前の明るさで、次第に
クラスに溶け込んでいくジョジー。さらにボスの美男ガイからも卒業式前
の仮装パーティー(プロム)に一緒に行こう、と誘われる。
更にクラスの担任、サムも、ジョジーに恋心を抱いていた。

特ダネをなんとかものしたい編集部は、遂にジョジーの胸のブローチに
隠しカメラを仕込んで、どれを記事にするかは、編集長が決めると
言い出した。高校生活の一部始終が映し出される光景に、編集部一同は
メロドラマを観るが如く、テレビモニターの前に集まって毎日息を飲んで
ジョジーとサムや、ガイとの行方にはらはらしていたのだ。

そして、ついにプロムの日がやって来た。みんな思い思いの仮装をして
パーティーに出席してきた。ジョジーは、ガイにエスコートされて、
登場。そして、プロムキングとクイーンに、ガイとジョジーが選ばれたのだ。
本当のことを言いづらくなったジョジーは、パーティーの会場で、総てを
打ち明けてしまった。
裏切られた担任のサムは、ジョジーの元を去っていく。

なんのリポートも出せなかったジョジーだが、編集長に猶予を貰って
「Never been kissed」という見出しの記事を巻頭に書き上げた。
この中で、ジョジーは自分の高校時代のこと、そして潜入して感じた
仲間たちのこと、そして愛した担任のサムのことを書き綴った。
この記事の中でジョジーはサムに謝り、「愛してます」と告白、
もし、許してくれるなら、今度の高校野球の決勝戦の開始前5分間、
私がマウンドに立って待っているので、来てください。と締めくくった。

そして、決勝戦の日。スタンドの誰もがジョジーを応援している。5分が
経過していく。しかしサムの姿は現れない。時計はゼロを指し、スタンド
からいっせいにため息が漏れる。

しかし、しばらくしてスタンドがざわつく。サムが来たのだ。マウンドで
抱き合うジョジーとサム。彼女は25歳の今までキスをしたことがなく、
サムとのキスが初キスだったのだ・・・・。

幸せに包まれて、ジョジーの記者としての生活が始まった・・・。

バリモアは、大分体重を増やしてこの役に挑んだんじゃなかろうか。
高校時代のバリモアは見事にブスだ。
出てくる人に決定的に悪者がいないので、終始安心して観ていられる。
最後、サムは本当に来るのだろうな、と判っていてもどきどきする。
みんなが暖かく、ほのぼのとしたエンディングを迎える。
NHK-BSで観たのですが、前の日が、トム・ハンクスとメグ・ライアンの
ダメダメ映画だったので、余計にこちらの作品が良かったと感じましたね。
バリモアって、超美人じゃないから、こういう屈折した役とかストーリーを
やらせるといい映画になるようです。
この前観た、短期記憶喪失の女性の話「50回目のファーストキス」も
素敵ないい映画でした。
DVDで出てますから、観て損の無い映画だと思います。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-10-19 21:45 | 洋画=な行 | Comments(0)

ジョー、満月の島へ行く

●「ジョー、満月の島へ行く Joe Versus The Volcano」
1990 アメリカ ワーナー配給 アムビリン映画 日本未公開 107分
監督・脚本:ジョン・パトリック・シャンレー 製作:スティーヴン・スピルバーグ他
出演:トム・ハンクス、メグ・ライアン、ロイド・ブリッジス他。
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邦題が30年代のどたばた映画のようなので、どんなものか想像もつかな
かったけど、(原題は「ジョー対火山」。これじゃ、邦題にならないのは判る)
共同プロデューサーに、スピルバーグ、主演にトム・ハンクスとメグ・ライアン。
期待は膨らんで、観てみました。(劇場未公開=NHK-BS)

結果は、「なんだかなあ」。っていうか「ダメダメ映画」じゃないですか?
私はトムもメグも大好きなんで、彼らを見ている分にはいいのですが、
ストーリーがめちゃくちゃというか、まとまりが無い、山場が無い。
ラストシーンも何かを暗示しているわけでもない。ハッピーエンドではあるん
だけど。

昔々あるところにジョーという冴えない仕事をしている冴えない男が
いました・・・というおとぎ話風にスタート。
ニューヨークの何を作っているんだか判らない工場の広告部に勤務する
ジョーは、いつもどこかが悪く、医者通いが日課。上司はいけ好かない野郎。
ある日、病院で診断を受けたジョーは脳に雲がかかる病気で余命半年と
宣告されてしまう。絶望のジョー。
会社を辞めて家にいると、ある会社の社長が訪ねてきて、南太平洋の小島に
ある火山を鎮めるため、火山に飛び込む生贄になってくれ、と頼む。
その代わりにカードは使いたい放題だと。社長はこの島にあるレアメタルを
確保するため、原住民と、もし火山を鎮めたら、レアメタルを独占させるという
約束をとりつけていたのだ。
自暴自棄のジョーは、しこたま買い物をし、特注の大きなトランク4つを持って、
出航地のカリフォルニアへ。
そこで彼を迎えたのは社長令嬢のアンジェリカ(メグ)。画家(漫画家みたいな)
で詩人(変な)アンジェリカに見送られて乗ったヨットで彼を迎えたのは姉の
パトリシア(こちらもメグ)。彼女は、南の島にジョーを連れて行く見返りに、
航海に使う大きなヨット(クルーザー)をもらえることになっていて、それに目が
くらんで仕事を引き受けたのだ。しかし、途中で嵐に出会い、パトリシアは
海に転落、助けようとしたジョーだったが、帰るべきヨットが落雷で沈没して
しまう。

特注の4つのトランクをイカダ代わりにして、日焼けに苦しめられながら、
奇跡的に二人は目的の島に到着できたのだ。この漂流の間に、ジョーは
自暴自棄になっていた自分を反省し、神様に命あることを感謝するのだった。

島の原住民に大歓迎を受けた2人だったが、歓迎の宴の後すぐに火山に
飛び込むように急かされる。
覚悟を決め、火口から飛び込もうとするジョーに、パトリシアは「こんなに愛した
ことはないわ」と告白、この場で結婚して、二人で飛び込みましょう、とジョーに
迫る。ジョーもパトリシアを深く愛していたので、申し出どおり、族長の音頭で
、超簡単な式を挙げ、そのまま、えいや、と火口に飛び込んだ。

と、そのとき、火山が噴火。二人はそら高く弾き飛ばされて、海へと着水した。
かなたでは、島が沈んでいった・・・
二人の周りには4つのトランクが浮かび上がり・・・。
パトリシアは、ジョーの病気の名前を聞いて不思議に思う。だいたいジョーに
余命半年と宣告した医者はパトリシアのパパの主治医。ここで、二人は
ハタと気がついた。パパは、希望を失っているジョーに目をつけ、余命半年と
いうウソの診断をし、その直後にパパが火山に飛び込んでくれと頼みに
いったのだ。レアメタルを手に入れたいパパの策略だったのだ・・・。
4つのトランクに乗った二人(もう結婚しているから夫婦)は、これからは
いいことしか無いわよ、と水平線を見つめていたのだった。幸せにつつまれて。

トム・ハンクスの映画では「虚栄のかがり火」が失敗作として有名だが、
この映画もファンタジーなんだけど、駄目じゃないですか?せっかくスター
二人がでているのにもったいない。脚本が駄目なんですね。
この監督、この映画しか撮ったこと無いし、この後も監督したこと無いんで
すよね。島についてからのどたばたもチャチで、ギャグも入っているんだけど
寒い。メグが3役やったのは、近くにいい女性がいても、希望を失っている
男の目にはいい女がそばにいても気がつかない、っていうことをいいたかった
のかな。
メグとトムはこのあと「Sleepless in Seatle」で、再び共演するのですが、
こっちのほうとは比べ物にしちゃいけないくらいの出来ですな。
ま、キワモノ?観たい人、トムとメグの映画は全部観ておかなくちゃと言う人は
見ておきましょう。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-10-18 22:20 | 洋画=さ行 | Comments(0)

●「ダニー・ザ・ドッグ Unleashed」
2005 アメリカ+フランス ヨーロッパ・コープ配給 103分
監督:ルイ・レテリエ 製作:リュック・ベッソン、ジェット・リー他
脚本:リュック・ベッソン他
出演:ジェット・リー、モーガン・フリーマン、ボブ・ホスキンス他
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リュック・ベッソンのなかなか在り得ないシチュエイションが興味
深かったが、どこか中途半端なところがあり、すっきりしないのも
確か。そうすると、ジェット・リーファンは、納得しないだろうなあ。
モーガン・フリーマンが出てくると、それだけで映画のグレードが
上がっちゃうようでずるいというか、モーガンが上手いというか。

舞台はイギリスのグラスゴー。町の取立屋にしてギャングのバート
(ボブ)に、幼少の頃から闘犬、番犬として人間以下の扱いで
育てられ、取立てに行く時には用心棒として鍛え上げたカンフーで
相手をやっつけるダニー(ジェット)。
彼には幼い頃の記憶がない。そして人間らしい教養も無い。
首輪を付けられていて、バートが「殺せ」といえば、たちまち感情の
無い殺人マシーンになるのだった。

ある日、いつものように借金の取立てに向かったバートと一行は
骨董店に入った。そこで、用心棒として警戒をしていたダニーは
店のピアノの調律にやってきた盲目の老人サムと出会う。彼は
サムが触る鍵盤の音に反応するのだった。

バートは町で行われている殺人ゲームにダニーを出して、莫大な
賞金を手に入れるが、他のギャングに銃撃されてしまう。ダニーも
大怪我を負うがサムに助けられる。

それからダニーは、サムの家で前妻の娘ヴィクトリアと暮す。
次第に人間らしさを取り戻していくダニー。相変わらずピアノに
興味を示し、ピアノを習っているヴィクトリアとピアノを通して
次第に心を開いていき、ついには絶対触らせなかった首輪も
外す時が来たのだった。
銃撃されて死んだと思っていたバートはまだ生きていて、ダニーが
町でヴィクトリアへのプレゼントを買って出てきたところを手下に
見つかり、また、番犬として連れ戻され、殺人ゲームに出される。
だが、ダニーはもう人を殺したくない、と拒否する。

これで大損してたバートが激怒し、ダニーをオリに閉じ込めてしまうが
ダニーは逃げ出し、サムの家に帰ってくる。そしてバート一行も
サムの家に押しかけるのだった。

ダニーはバートに自分の母親は誰だ、と問い詰めるが、売春婦だった
とウソをつかれる。本当は中国人でピアノを習いに来ていた学生だったが
何かのトラブルに巻き込まれ殺されていたのだった。
ヴィクトリアの弾くモーツアルトの曲で記憶が一気によみがえってきた。
バートと袖を分かつことができた(と思われる)ダニーは、きっと
サムとヴィクトリアの故郷ニューヨークに家族の一員として、帰って
行ったことでしょう。

ストーリーの荒さは多少は許せるものですが、ここははっきりして
貰わないと、という点でこの作品はいくつかの疑問が残ります。
リュック・ベッソンなのに。
最大の謎は、ダニーの母親が巻き込まれたトラブルが良く判らない。
中国からの女子留学生が銃殺されるようなトラブルって、一体?
それと、幾ら犬並みに育てられたからといって、スプーンも知らず、
読み書きも知らず、アイスクリームも知らないなど、よく森のなかで
発見される狼に育てられた少女、並の知識って、ありえないと
思うのですが・・・?
町で行われている、相手を殺すまで戦い続けるという古代ローマの
騎士みたいな殺人ゲームが現代のイギリスでは在り得ないので
現実味がない。近未来なら別だけど。
加えて、バートはその後どうなったのでしょうか?バートがサムに
植木鉢で気絶させられた時、階下にはまだ銃をもった手下がいた
はずなのに。あいつらはどうしたのかな?
こうした穴が、この映画を弱くしていると思いました。ストーリーは
初めに書いたように、普段在り得ないことをベースにしてバイオレンス
一辺倒かと思うとさにあらずで、サムとヴィクトリアに人間性を
取り戻して貰うくだりは、なかなか興味深く観ました。
私はもともとカンフーアクションなんてどうでもいいので、なかなか
死なないバートには辟易ですが、まあ全体としては楽しく見ましたが。
因みに原題の「Unleashed」とは、(犬の)鎖を解く、という意味と、転じて
「束縛を解く」というほどの意味があるようです。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-10-17 22:27 | 洋画=た行 | Comments(2)

●「恋はデジャ・ヴ Groundhog day」
1993 アメリカ コロムビア映画 101分
監督・製作・脚本:ハロルド・ライミス
出演:ビル・マーレイ、アンディ・マクダウェル、クリス・エリオット他
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邦題にだまされてはいけない、なかなかに小洒落た映画だ。肩の
チカラがいい感じで抜けていて、面白くて楽しい。こんな映画を
見終わった後は気持ちがいいものです。モタモタ感もないし、
映像も同じシーンが多いけど、決して厭きたりくどく感じることは
なかったです。
ビル・マーレイは「ライフ・アクアティック」で、アンディ・マクダゥエルは
「ハドソン・ホーク」で、お目にかかったばかりでした。

ピッツバーグのローカルテレビ局のお天気キャスター、フィル(ビル)は
キー局から引き抜かれたいと思っている。実力もあると自惚れて
いる嫌なやつ。
そんなフィルが、毎年2月2日に郊外の町で開かれる、「聖燭節」の
お祭りの取材に行くことになった。お供は新人の女性プロデューサー
リタ(アンディ)。このお祭りは、ウッドチャックのフィルという木の中に
住む大型リスに似たモグラ?が、巣から出てきて、もし自分の影を
見ると、冬はあと6週間続く、という春の訪れを占うものだ。

2月1日に町に着いたフィル一行。リタとカメラマンはホテルに、
フィルは民宿に一人で泊まることに。そして明けて2日、お祭りの
取材を一通り終わり、局へ帰ろうとすると、吹雪で足止めに。
一行は仕方なく町にもう一泊することになる。

翌朝6時、目覚ましのラジオで目が覚めたフィルは、流れてくるDJの
おしゃべりが昨日と似ていることを不思議に思う。そして階下に降り、
町へ出てみると、なんと今日は2日だいう。昨日と同じ光景が
繰り返される。お祭りも行われ、リタとの取材もまた、当然のように
あった。そして、翌朝、またラジオは同じコメント同じ曲。フィルは
自分が2月2日から抜け出れなくなったことを理解した。
そして、これが半年続くのだ。毎日同じことが繰り返されることに
嫌気がさしたフィルは幾度も自殺を試みるが、翌日になると、6時に
目が覚め、何事も無く2日がまたやってくる。

フィルは、覚悟を決め、これを利用してリタのことを先回りして色々
知り、リタに好意を持ってもらおうと努力する。
そして、もうほとんど町の人を知ったフィルは、いままでの嫌なやつを
止めて、善行を施すいいやつに生まれ変わる。
そして、リタの心も射止めることが出来たのだ、その夜、リタを抱いて
寝て、目覚めた朝は・・・3日の朝だった・・・・。

そんなことあるものか、といわれればその通りだが、映画ですから。
2月2日が半年続くという馬鹿げた話を楽しめばいいのです。
そして、この映画ではそれが大変良く描けていると思いました。
特段、物凄いことがあるわけでもないし、CGが使われることも無い
ですが、掌編として、心温まるいい作品。主人公がそんなに美男
美女でないこともいいんじゃないですか?
原題のgroundhogとはウッドチャックのことだそうです。
「50回目のファースト・キス」の逆バージョンのような感じも。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-10-15 22:30 | 洋画=か行 | Comments(0)