●「プラダを着た悪魔 The devil wears prada」
2005 20世紀フォックス 110分
監督:デヴィッド・フランケル  原作:ローレン・ワイズバーガー
出演:メリル・ストリープ、アン・ハサウェイ、エミリー・ブラント他
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シネコンの一番大きい画面のスクリーンで上映していた。でも、
日曜なのに、客は半分も入ってない。評判上がらないのかなあ。
ファッション業界のサクセスストーリーで、ブランドが判らない男性
には、つまらない作品かもしれない。

でも、私と奥さんはとても面白く鑑賞しました。ストーリー自体は
極めてシンプルでありがちなんだけど、メリル・ストリープの存在感と
アン・ハサウェイのキュートな可愛さ、素敵なファッションの数々は
期待を込めてみている人を裏切らない。シンプルで先が読める
ストーリーが、逆にいい効果を与えているのかもしれない。
ポップスを多用した音楽センスも映画に良くフィットしている。
原作が、「VOGUE」誌で、同じ仕事をしてた人物の暴露本だけに
真実味がある。それをウソっぽくなく演出できていたのはたいした
モノだと感じた。

アンドレアはハーバードの法科大学院に入れる学力を持ちながら、
ジャーナリストになりたくて、入ったのは絶大な影響力を持つファッション
雑誌、「RUNWAY」の編集部。ここの編集長こそ、何百万の女性の憧れの
職業だといわれる。そして現在の編集長が、「プラダを着た悪魔」こと
ミランダ・プリーストリー。
田舎娘のアンドレアは、「RUNWAY」なんか読んだこともないし、
ファションに興味もなかった。真のジャーナリズムへのステップと割り切り
受験してきたのだ。アンドレアはミランダの面接を受けるが、
ジャーナリズムがやりたいと本音を吐き、ミランダからは、ファッションセンス、
ゼロね、とか言われる。でも、何故か採用され、第二アシスタントとなる。

採用されたのはいいが、やるのは電話番と雑用。ミランダの理不尽な
リクエストも絶対に利かなければならない。しかし、どんなに努力しても
ミランダから何か言葉があるわけでもない。
アンドレアは、編集者の一人ナイジェル(スタンリー・トゥッチ)に着る服を
選んでもらい、髪も切りブランドの服に身を固め、覚悟も決めて仕事に
取り掛かる。でも仕事は雑用。ミランダの休暇先が暴風雨で、飛行機が
飛ばなくなると、飛行機を手配しろ、と言われる、ハリー・ポッターの新作を
手に入れて双子の子どもにプレゼントするように言われたり。

忙しすぎて、恋人ともすれ違い勝ちになるし、ストレスは溜まる一方。でも
アンドレアは負けない。やがて、ミランダはアンドレアを認めるようになる。
そして、一大イベントであるパリのファッションショーに同行を許される。
第一アシスタントを差し置いて。

華やかなパリで、華やかなファッション業界の洗礼を受けるアンドレア
だったが、ミランダに「あなたは私に似ているわ。みんな私のようになりた
がっているのよ」と語りかけられ、やはり自分の居場所ではないんだと
悟り、一人パリを去る。そして、「RUNWAY」誌を去り、かつての恋人の
元に戻り、新聞社に就職活動する。
その面接の日、編集長が、ミランダからファックスが来て「アンドレアを
雇わないのはバカだ」と書いてあった。ミランダは彼女を認めていたのだ。

髪を銀色に染めたメリル・ストリープが物凄い。嫌な上司を演じつつ
実は離婚を繰り返す寂しさも露呈し、スッピンさえ披露する。ミランダ自身
ミランダを演じていて、本当のミランダは別にいる、と見た。
しかし、ハリポタの出版前の新作を手に入れろ、とか要求は度を越して
いるが。
毎朝スタバのコーヒーを取りに行くのが第二アシスタントの役目なのだが、
ならば、スタバと同じ機械を会社に据えて、スタバで豆買って来て作ったほう
が早いし時間がセーブできるのになあ、とか思った。

編集者ナイジェルを演じているスタンリー・トゥッチが、脇を締めている。
軟弱に流れ勝ちのファッション映画と、田舎育ちのか弱い女性が都会で
成功し、やがて挫折し新しい人生を手に入れるというどこかで見たような
ストーリーも、メリル・ストリープと、スタンリー・トゥッチ、それに第一アシス
タント、エミリーを演じた英国女優のエミリー・ブラントで、しっかりした
映画になりえていたようだ。アン・ハサウェイはその上に乗っかって輝いて
いれば良かったのだろう。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
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by jazzyoba0083 | 2006-11-26 12:10 | 洋画=は行 | Comments(0)

●「ヒトラー~最期の12日間~Der Untegung」
2004 ドイツ・イタリア 155分
監督:オリヴァーー・ヒルシュビーゲル 原作:ヨアヒム・フェスト
                           トラウドゥル・ユンゲ
出演:ブルーノ・ガンツ、アレクサンドラ・マリア・ラーラ他
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実在のヒトラーの秘書、ユンゲさんの回想録と、ヨアヒム・フェストの
同名の実録本をベースにした、ドキュメントドラマ。全編ドイツ語だから
(あたりまえなんだけど、よくドイツを舞台にしていても英語の映画が
あるから)ひしひしと迫力を感じる。いろんなことを考えながら
反応しながら観ていた155分だった。
日本で、東條英機を主人公にしてこういう映画を作るかな、とまず
考えた。最期に今は亡き、ユンゲさんが出てきて、「若さはいい訳に
ならない。知らなかったでは済まされない。しかし、目を開けばきっと
見えたはず」というセリフが実に重い。太平洋戦争も、「見えていた」
人は多かったはずなのに、世の中の狂気の流れというのは、あがらう
のは難しいのだ。その点、昨今の政治の動きに、背筋が寒くなるのだ。

さらに、ヒトラーのセリフ「国民なんてどうなってもいいのだ」という
セリフ。私は「国体護持」という言葉を連想した。戦争になれば、悲惨
なのは国民であり、為政者たちは、国という組織をどう守るかに
汲々とするのだ。
最期の字幕で、この戦争で5000万人が戦死した、とする一方で
きちんと「600万人のユダヤ人が虐殺された」と記すドイツ人は
凄いと感じた。

戦争は悲惨だ、というのは簡単だが、この映画はヒトラーの最期の
12日間を、様々な人の目がから見ることによって、より悲惨さを
浮き上がらせることに成功している。
まず、ユンゲ秘書が見るヒトラー。女性や愛犬に優しい一方、気に
いらない将軍や部下をなじる狂気。「尋常な」人ではないな、と
感じる。そしてその狂気をどうすることも出来ない、親衛隊や将軍たち。
敗北は目に見えているのに、総統に忠誠を誓ったことを頑なに
守ろうとする、石頭たち(日本にもいたな)。
ヒトラーの国民殲滅、全国土焦土化思想に反対する将官の医学教授。
ヒトラーユーゲントの少年。ゲッペルスと夫人その子どもたち。
戦争という狂気は、一度走り始めると、止めることが難しいということが
よく判る。
降伏に反対する将軍や参謀が「二度と惨めな目に会うのはいやだ」と
主張するが、第一次世界大戦で敗北し、巨額な賠償金を払う敗戦国と
なったドイツの、日本とは違う事情も勉強できた。
最期の最期まで「ユダヤ人をドイツから追い出し国土浄化が出来たのは
良かった」と言ってはばからないヒトラー。歴史のバックグラウンドは
全く違うが、日本人が中国人や朝鮮人に取った態度と、通低するものが
ある。
ユンゲ秘書のアレクサンダー・マリア・ラーラが、戦時とは思えぬ
キラキラとした健康な美人振りが、健全さの象徴のような気がした。
地下司令室に閉じこもった12日間、彼女の存在が救いだった。
最後に、登場人物のその後が字幕で語られるが、親衛隊だった将官も
つい最近まで生きていたり、まだ健在な人もいたりするので、映画の
持つ現実味を、まざまざと見せ付けられるし、復習もさせられる。
この映画を、日本中の中高生に見せたいが、学校で観せることは
不可能だろうなあ。こうした映画を作るドイツ人の健全さにも思いが
いった。
この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-11-25 18:45 | 洋画=は行 | Comments(1)

●「オール・ザ・キングス・メン All The King's Men」
1949 アメリカ コロムビア映画 109分
監督・製作・脚本:ロバート・ロッセン
出演:ブロデリック・クロフォード、ジョン・ドルー、ジョン・アイアランド他
<1949年度アカデミー賞作品賞、主演男優賞、助演女優賞受賞作品>
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アカデミー賞を3部門で受賞しているのにもかかわらず、日本初公開が
76年とは驚いた。
来年にはショーン・ペン、ジュード・ロウ、ケイト・ウィンスレット、アンソニー・
ホプキンスらで、リメイクが公開される。
原題からはどんな映画か、判りづらいだろうが、さりとて、邦題にも
馴染まない。聖書の言葉だろう。

ウィリー・スタークは、農民から身を起こし、世の中に変化を起こしたいと、
情熱を持つ。政治に強い関心を持ち、街中で演説をぶち、チラシを撒いて
いた。そんな彼の熱心さが周りから支持され、知事選に出馬する。
正攻法で選挙戦を戦うウィリーは、金にモノをいわせた対立候補に
惜敗する。しかし彼は夜学に通い政治学の学位を獲り、4年後に再び
立候補した。この4年間で彼は変ってしまった。今回の選挙では
汚い方法で集めた金をつぎ込み、農民をアジりまくり、当選する。

しかし、一度権力の座の味を知ってしまうと、ウィリーは保身と権力欲の
塊となってしまう。息子を州立大学に入れてアメフトのスターに仕立て、
自分の名前の付いた病院を建て、私兵団のような組織をつくり、
やがて、周囲の支持者や親友たちも信じられなくなっていく。まさに
裸の王様状態。腐敗も極まったところで、その政治姿勢を弾劾する
裁判にかけられるが判事さえ抱き込み、無罪を勝ち取ってしまう。

この物語は、記者のジャックの目線で語られていくのだが、
ジャックの恋人、アンが、ウィリーに心を奪われる。そしてアンの
兄が医者で、ウィリーの名前の付いた病院の院長にしてやると
言われるが、妹のアンに対する態度や不正が気に入らない彼は
ウィリーに銃を向けることになる。
最後にウィリーは「世界をわが手に!ウィリー・スターク!何故
彼は私を撃ったのだ?」という言葉を残して絶命する。最後まで
権力の亡者であり続けたのだ。自分がすっかり変ってしまった
ことに最後まで気がつかなかったのだ。

重厚なテーマだけど、権力の座に登りつめた男が、転落していく様は
ブロディリック・クロフォードの脂っこい演技も手伝って、観ている
人をぐいぐい引き込んでいく。アンがウィリーに惹かれるという設定は
ちょい無理があったかな。「怒りの葡萄」とか「怒れる12人の男」とか
40年代~50年代には、優れた政治的な映画が多く作られて
いましたね。
来年公開のリメイク版も、時代背景も忠実に再現されているようだし、
ショーン・ペンのウィリーも楽しみ。記者をジュード・ロウが演じて
アンをケイト・ウィンスレットがやっているのですね。
この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-11-25 01:30 | 洋画=あ行 | Comments(0)

●「ファイブ・イージー・ピーセス Five Easy Pieces」
1970年 アメリカ コロムビア映画 98分
監督・製作・脚本:ボブ・ラフェルソン
出演:ジャック・ニコルソン、カレン・ブラック、ビリー・グリーン・ブッシュ他

<1970年度ゴールデングローブ賞助演女優賞=カレン・ブラック>
他、受賞作品
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"イージー・ライダー"などと並ぶアメリカン・ニューシネマの傑作、と
言われていて今まで観る機会が無かった。日本で封切られた当時、
(71年)、私は東京で大学生活を始めたのだった。
今から35年前の時代の雰囲気を理解できないと、この映画の良さは
なかなか判らないのでは?
ベトナム戦争泥沼で、大国アメリカは病んでいた。青年たちも悩んで
いた。そんなバックグラウンドをもって見ると、この映画の主人公が
アメリカそのもののように思えてくる。
ジャック・ニコルソン、若い!(当然)でも、既にハゲ始めてる!
カレン・ブラック、いい味出してます。

裕福な音楽家一家に育ち、ピアノも上手いボビーは、カリフォルニア州
南部の油田で働き、ノータリンの女レイと自堕落な暮らしをしている。
なんか、やる気ないもんね、という人生の目標を失い、でも探そうと
するでもないボビー。
そんな中、レイが妊娠する。本来は知的なボビーとノータリンのレイは
本来かみ合わない(ボーリングのシーンは象徴的)し、会話だって
まともにはならない。でも、どうでもいいのだった。
父親が倒れ、重篤だという知らせを姉から受けて
ボビーはレイから逃げるようにワシントン州の実家に3年ぶりに戻る
ことにするが、結局レイも付いてくることに。このあたりも優柔不断。
実家に帰っても、自分の居場所はない。父親はすでに口が利けず、
泣きながら許しを請うても、反応はない。人生のポイントすらずれて
いる。そんな家族の中で、全く雰囲気を読めずアホな会話をする
レイ。「おれがいると周りが悪くなるから家をでた」とボビーは自分を
分析してみせる。
実家にもいたたまれず、カリフォルニアに帰るボビーとレイだったが、
途中で寄ったガソリンスタンドで、ボビーは木材運搬の大型トレーラーに
乗せて貰い、レイとクルマを放置し、その場から逃げていく。
そうだ、ボビーはいつも逃げているのだ。乗せて貰ったトレーラーの
巨大な材木が、ボビーのその後の人生の大きな重りのようだった。
何一つ解決していないボビー、で、どうするんだよ!えっ!

アメリカの苦悩をその体で一心不乱に演ずるニコルソン。
ボビーを苛立たせるノータリン女を言葉遣いや表情も含め極めて
優れた演技で演じてみせる、カレン・ブラック。観ている方がイライラ
してくるし、「おまえ、アホか」と突っ込みを入れたくなる演技は
素晴らしい。安っぽい化粧もいい。

何も努力しない、現状から逃げ回る、何も解決しない。当時のアメリカ
の苦悩そのものだ。
映画に意味や意義を見出したい人には実にいい映画だろうが、判り易い
エンターテインメント性を専ら楽しみたい人には理屈っぽくて、だめだろう
な。いずれにせよ、アメリカの70年代の傑作映画ではある。
この映画の詳しい情報は

こちら
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by jazzyoba0083 | 2006-11-24 22:00 | 洋画=は行 | Comments(0)

失踪 The Vanishing

●「失踪 The Vanishing」
1993 アメリカ 20世紀フォックス  120分
監督:ジョルジュ・シュルイツァー
出演:キーファー・サザーランド、ナンシー・トラヴィス、ジェフ・ブリッジス
    サンドラ・ブロック他
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「24」で今をときめくキーファー・サザーランドが若かりし頃、まだクレジット
も、主演扱いでなく、94年の「スピード」公開の1年前のサンドラ・ブロック
などと演じたサイコサスペンス。
途中まで、一体なにがどうしたんだろう、という興味を静かな中にもぐいぐい
と引っ張っていくんだけど、ジェフ・ブリッジス演じる犯人の動機が明らかに
されるに及び、やや腰砕けな感じ。
それと、安食堂のウエイトレスのナンシー・トラヴィス演じる女性リタが
賢くて屈強なのにビックリ。あれだけの度胸と頭があれば、他の職業に
つけただろうにさ。ウエイトレスが悪いわけじゃないけどね。

全体的にはいい感じのサイコサスペンス。眠くなることはない。出だしは
クロロフォルムで眠らせるリハーサル。犯人が判っている。そして、サンドラ
演じるダイアンが、2度と現れないのもいい。結局どうなっているのか、気に
なってしかたがない。シアトルとその郊外という設定も風景が美しくていい。
犯人は、高校だかの化学の先生(だからクロロフォルムを持っているのか)
で、良き父であり、夫で、ごく普通の男。
この男が、ドライブ中のジェフ(キーファー)とダイアンを狙い、ダイアンを
拉致するのだが。その動機が、かつてカリフォルニアに家族で遊びに行った
時、溺れていた少女を助けたことで娘から英雄視され、絶対的英雄は
絶対的悪でなければならない、それを証明するという考えに取り付かれる。
このあたりが良く判らなかったな。
突然恋人のダイアンが消えたジェフは、諦めきれずに3年間、彼女の行方を
追い続ける。疲れたジェフが立ち寄ったダイナーのウエイトレス、リタと
愛し合うようになるが、決してダイアンを忘れていたわけではない。
そのうち、バーニーと名乗る男から、会おうという手紙が来る。
いよいよ、ストーリーが動き始める。ジェフも餌食にしてしまうバーニーと
対決するリタ。リタに迫る危機。

ジェフの前に姿を現したバーニーが、ジェフに殴る蹴るの暴行を受けつつ、
されるがままになっていて、「殺せ、君には殺す権利がある」とか冷静な
ことを言って、口や鼻から血を流しているところが一番の狂気だったかな。
あとは、犯人の狂気一直線という感じ。お気に入りのサンドラ・ブロックが
早々に消えてしまうのは残念だったが、リタを演じたナンシー・トラヴィスが
なかなか良かったな。
この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-11-23 17:15 | 洋画=さ行 | Comments(0)

ステルス  STEALTH

●「ステルス STEALTH」
2005 アメリカ コロムビア=ソニー 120分
監督:ロブ・コーエン
出演:ジョシュ・ルーカス、ジェシカ・ビール、ジェイミー・フォックス他
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ジェット戦闘機版・ターミネーターってとこかな。レーダーに懸からない
最新鋭ステルス戦闘部隊に選ばれた「トップガン」たち3人、ベン、
カーラ、ヘンリー。新しい任務に就こうというときに4番目の仲間が来る、
と司令官から言われる。それがEDI(エディ)と呼ばれる人工知能付きの
無人ステルスだった。やがてはEDIが人に代わって戦闘に出かけ、
飛行士は不要になるのだ。そういう計画の実験的配備だった。
しかし、EDIのコンピュータは狂い、自分で勝手に判断するようになる。
作戦中、核弾頭爆撃を多数の民間人を殺傷してしまう、との現場の判断
から、ベンが攻撃の中止を決めると、EDIは勝手に爆撃をしてしまう。
さらに、ロシアの仮想目標に攻撃を掛けに飛んでいく。そして止めようと
するヘンリーを谷間に追い込んで激突死させてしまう。
凶暴化したEDIは、さらに自分で空中給油を強行、ヘンリーの機体の
爆発の破片を浴びたカーラの機体は操縦不能となり、北朝鮮上空で
爆発、カーラは辛くも脱出するが、北朝鮮軍に追われる身となる。
ロシア上空でEDIを撃墜しようとするが、ベンの説得でなんとか空母に
帰ることに成功したEDIは、それからはベンの味方となる。
そして、ベンとEDIは、北朝鮮軍に追われているカーラを救出に出陣する。
背後にはロシアと通じている司令官がいたりするのだが。

テレビて予告編を観て結構楽しそうな映画だな、と思っているうちに
WOWOWで放映の時期になっていた。ステルスの飛行や戦闘シーン
にはCGがふんだんに使われ、空母に着艦したりするステルスは
本物のようだ。しかし、ストーリーのほうは割りと雑で、司令官の裏切りが
いまひとつ釈然としないし、ロシアの戦闘機を2機撃墜したり、北朝鮮軍と
交戦したり、リアルな世界では絶対ありえないようなシーンは興ざめになる。
それと北朝鮮軍の隊長の頭がモヒカン風なのも在り得ない。
せっかく国防総省の全面協力を得て、空母エイブラハム・リンカーンなんて
本物を使わせてもらっているんだから、そのあたりのディティールにも
こだわって欲しかった。
アラスカにいる、指令官の手下たちの在り様も説明不足だ。
凶暴化するEDIが、最後にはいい人?になって、ベンを自己犠牲にしてまで
救うシーンはターミネーターそっくりだ。
痛快航空戦闘アクションとCGを味わう映画だろうね。
この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-11-23 11:45 | 洋画=さ行 | Comments(0)

●「大停電の夜に Until the lights come back」
2005 アスミック・エース 132分
監督:源孝志 音楽:菊池成孔
出演:豊川悦司、田口トモロヲ、原田知世、田畑智子、寺島しのぶ、
    井川遥、吉川晃司、阿部力、淡島千景、宇津井健
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この手の邦画は趣味性が強いだけに、意見が分かれるのだろうな。
「人、多すぎ」「時間、長すぎ」「ラブ・アクチュアリーのパクリ」等等。
まあ、当たらずといえども遠からず、という側面もあるのだが、
そう目くじら立てる人は、最初から観ないで置くべきか、観始めたら
途中でやめればいいのであって・・。
作品性として、どうなの?という点を云々する映画じゃないと思う。
これに1800円を出すか出さないかは、本当に趣味の分かれ目だと
思う。
で、私はWOWOWで観た訳だが・・・。出だしのビル・エヴァンスの
「My Foolish Heart」は、ちょいとベタ過ぎたかな。全編にファンタジー
としてみれば、ちゃんと観ることはできました。長い映画だし、
天体少年と乳がん姉ちゃんのストーリーはカットしたほうが締まったかも
しれないのは確か。
それと、豊悦を向こうに回して、完全に食ってしまっていた田畑智子の
演技はたいしたモノだ。或る意味主人公かもしれない。

恋愛群像ドラマをクリスマスイブの大停電というシチュエーションで
描いていく。余命あと3ヶ月と宣告された父から、お前には別の母が
いる、といわれてしまう左遷の辞令をもらったばかりのサラリーマン
(田口)、彼は、不倫をしていて(相手は井川遥)家にいる妻(原田)と
は心が通わず彼女も離婚を覚悟していた。サラリーマンは父から
聞いた実母に電話してみる。父にあってくれませんか、と。
余命3ヶ月といわれた
男のかつての彼女(淡島)は、自動車会社を定年退職した夫(宇津井)
に、23歳のころ不倫し、子どもを産んでいたことを告白。
急な告白に驚く夫は、無意識に家を飛び出ていた。
6年ぶりに出所してきた元ヤクザ(吉川)と、ムショにいる間に結婚
してしまった、女(寺島)。すでに腹には今の男との間の子どもがいる。
そして、クリスマスイブをもって店をたたもうと決めている、元ジャズ
ベーシスト(豊川)は、かつてニューヨークに活動の場を移したときに
残していった女を待っている。その男に密かにあこがれている
通りをはさんだ蝋燭屋の女主人(田畑)。
こんな人たちが、クリスマスイブの夜、大停電に見舞われ、それぞれの
愛を確認していく模様が描かれている。
まったりと、ゆる~い映画で、チョイ長いなあと感じるけど私はいい雰囲気
で観終わることが出来ました。
豊悦の経営するジャズバーの名前が「Foolish Heart」というのも
洒落が利いているのかクサイのかの分かれ目。

このほかに天体オタクの中学生(本郷奏多)と明日乳がんの手術を受ける
モデル(香椎由宇)のストーリーも絡む。

最初バラバラだったそれぞれの愛情が、停電というきっかけで、収まる
所に収まっていくのだが、お洒落なワリに寺島しのぶという生臭い女優が
でていたり井川遥という雰囲気が映画に乗らない女優が出ていたり、
ややミスキャストもあったが、なかなか楽しめた映画でした。私には。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-11-22 23:15 | 邦画・新作 | Comments(0)

バード Bird

●「バード Bird」
1988 アメリカ ワーナーブラザーズ映画 161分
監督・製作:クリント・イーストウッド
音楽:レニー・ニーハウス
出演:フォレスト・ウィテカー、ダイアン・ヴェノーラ他。
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NHK-BSのイーストウッド特集の1本。数ヶ月前に観たばかり
なのにまた観てしまった。事実の持つ凄み、そしてパーカーという
悲劇の天才が持つ凄みは、何回観ても面白いというか、
凄い。一ジャズファンとして、ビ・バップの時代にタイムスリップ
したような感覚を覚える。
フォレスト・ウィテカーの微妙に似ているパーカー、ちょっと似てない
んじゃないの?というディジー・ガレスピー、レッド・ロドニーなどを
観るのも面白い。感想はこのブログ内の検索から前回の視聴を
探ってください。
by jazzyoba0083 | 2006-11-20 23:30 | 洋画=は行 | Comments(0)

●「ファイアー・フォックス Firefox」
1982 アメリカ ワーナーブラザーズ映画  136分
監督・製作:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド、デヴィッド・ハフマン、ウォーレン・クラーク他
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NHK-BSのイーストウッドシリーズの1本。長い映画だった。この人、総じて
長い感じがする。ストーリーは単純で、ソ連が開発したステルス戦闘機を
引退した空軍少佐(イーストウッド)が、盗み出すまでのお話。
皆さんおっしゃるように、機体を盗み出すまでが冗漫で長い。まず、ソ連の
麻薬取引の黒幕に成りすましてソ連に入り、ソ連で生活している仲間が
本物の黒幕を殺す。まんまと黒幕に成りすましているうちに、ばれる。
また他の男に化ける。また正体が割れる。逃げ回っているうちにKGBを
殺してしまう。またまた、追われる。やっとのことで機体の元に潜入。
初見の操縦席で新しい機体を操縦できてしまうところがすごい!?
当時のソ連の航空機は、旅客機からスペースシャトルまで、アメリカの
ものに実に良く似ていたから、初見で操縦できても決して不思議じゃない
のがオチかもしれない。
このころのVFXはまだ精度が高くないので、「ステルス」のような訳には
参らないが、それでも、当時としてはなかなかの出来だと思う。
まだステルスという概念がそう一般的ではなかったころだと思うので、
機体のデザインは良く出来ていたのじゃないかな。去年の「ステルス」の
機体に良く似ているのでビックリしたくらい。
前半を15分くらい短くすると、丁度いい塩梅なのではないでしょうか?
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-11-16 23:15 | 洋画=は行 | Comments(0)

ガントレット The Gauntlet

●「ガントレット The Gauntlet」
1977 アメリカ ワーナーブラザーズ映画 115分
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド、ソンドラ・ロック、パット・ヒングル他。
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イーストウッドの運転する大型バスが、ずらりと並んだ警官からもの凄い
銃撃を受けて、突進する光景が有名な映画。NHK-BSのイーストウッド
特集でやっていたので、観てみました。これまで観ていなかったんだな。

今や押しも押されもせぬ大監督になったイーストウッド、かなり早くから
監督業に乗り出していて、77年のこの作品が6作目。
イーストウッドらしい、影のある映画だ。相手役にはこの頃の私生活の
パートナーでもあったソンドラ・ロックが務めている。(若い!)

アリゾナ州のフェニックスとラスベガスという広大な場所を舞台に見せ場
満点の「痛快娯楽作」であります。

フェニックス署の刑事、ベン・ショックリーは、あまりいい結果を残している
警官ではない。ある日、新任の警察長官から直々に、ラスベガスへ行って、
裁判の証人を連れてこい、と命令を受ける。何の証人なのかも知らされない
まま、ベガスに向かうショックリー、ベガス署についてみると、言われていた
「ガス・マーリー」なる人物はいないといわれる。からかわれたのだが、
この人物は実は若い娼婦の女性だったのだ。
ガス・マーリーは、組織が私を狙っているので殺されるから出るのは嫌だ
と移送を拒むが、命令とあて、ショックリーは強引に、ガスを連行する。

空港に行こうとすると、付けてきた車から銃撃される、奪ったパトカー
も銃撃され、その警官を殺したのがショックリーということにされてしまう。

ガスの証言によれば、マフィアがフェニックス署に新任で来た
フェイダースペイル長官にこのガスを贈り物として抱かせたのだった。
長官はその証拠を消そうと、ショックリーごと殺してしまう作戦に出た
のだった。唯一の頼みだった検事補もグルだった。

頭にきたショックリーは、意地でも長官の元に証人を連れて行ってやると、
大型バスをハイジャックし、運転席を鉄板でガードし、市庁舎に突入する。
バスの通る道は事前に教えておいて、市民を避難させ、市の警官の半数が
ずらりと並び、銃撃を浴びせかける中、ショックリーは市庁舎に突入した。

あせった長官が外に出てくる。居並ぶ警官に彼を射殺しろ、というが
警官たちは何事かあるのだと感じ、撃たない。ショックリーは検事補を
捕まえて脅し、検事補は真実をゲロしてしまう。怒った長官は検事補を
大勢の警官の中で射殺、そして長官は、ガスに射殺されてしまう。

過酷な移送の道々、ショックリーとガスは、惹かれあい、将来一緒に
暮らそう、と話し合っていた・・・・。アクションや銃撃も見ものだが、
ガスとショックリーが次第に心を許しあう過程の描かれ方にも大きな
ポイントがあるといえる。

イーストウッドの映画らしく、ジャジーな音楽が流れる。ソロを取っている
のはアート・ペッパーとジョン・ファディス。

ウチが壊れるくらいの、車が壊れるくらいの、バスが壊れるくらいの
激しい銃撃。こんな銃撃はしないよな、と思いつつも、嵐の過ぎるヨットを
どきどきしながら見守るように、息を殺してみてしまう。
ヘリコプターから逃れるチェイスも見ごたえがある。
ただ、ヘルスエンジェルみたいな暴走族に対し、彼らは悪いことをしてない
のにバイクを奪いたいがために、襲うシーンは、暴走族に同情してしまった。

バスを挟んで銃撃してたら、お互いに向こうにいる警察官を撃ってしまうの
になあ、と心配するくらいの銃撃でした。
ソンドラ・ロックはその後、一線からは消えてしまいましたね。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2006-11-14 22:30 | 洋画=か行 | Comments(0)