ピクニック Picnic

●「ピクニック Picnic」
1955 アメリカ コロムビアピクチャーズ 113分
監督:ジョシュア・ローガン 原作:ウィリアム・インジ
出演:ウィリアム・ホールデン、キム・ノヴァク、スーザン・ストラスバーグ他
<1955年度 アカデミー賞 美術監督・装置賞 編集賞 受賞作品>
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監督のジョシュア・ローガンは、この作品の翌年にマリリン・モンローを起用
した「バス停留所」を、その翌年には、最近、ナンシー梅木がアカデミー賞
助演女優賞にノミネートされたことで一躍有名になったマーロン・ブランド
主演の「サヨナラ」を、その翌年には、ミュージカルの傑作として名高い
「南太平洋」を作った。55年から58年の4作品で、ローガンは映画界に
燦然と輝く名匠となったのである。生涯、寡作の人であった。

この「ピクニック」は、朝鮮戦争も終え、ベトナムの泥沼にはまる前の、
いわゆるアメリカン・ドリームが輝いていた、ある意味でいい時期の
アメリカが舞台だ。
恋愛映画ではあるが、若者や人生の苦悩といったものも嗅ぎ取れる。

カンザス州の穀倉地帯。ある年のレイバーデイに、ハルという男
(ホールデン)が現れる。ある家に転がり込み、朝食を食わせてくれ、
その代わりに庭仕事をするから、と申し込み、気のいい老婦人に気に入られ、
朝食を与えられ、庭仕事を手伝っていた。そんなハルを隣家の美女マッジが
見ていた。
隣の家は女4人。上の娘マッジ(キム)は、町でも随一の美人。しかし、
いい寄る男は多いが、本心で恋心を打ち明けあえる男性に出会えないで
いた。しかし、道を隔てた、穀物倉庫会社の社長の息子アランとは、愛を
感じていないまま、周囲に進められ、結婚の方向で進んでいた。
そして次女ミリーは、姉の美貌に嫉妬し、勉強ばかりしている、ひがみ
屋さん。大学卒業後はNYに出て、世の中を驚かせる小説家になるんだと
意気込んでいる。

そのアランとハルは大学の友人。ハルは、何とか職を得ようと、アランを
頼ってカンザスに来たのだった。
ハルはアランのオヤジさんにも気に入られ、アランの会社に就職する
ことが決まったのだった。

そんはハルは、自分が大学の体育奨学生で、頭も良くなく、家も貧しく、
世渡りも下手なでることを悩み、劣等感に苛まれていた。その裏返しと
して、すさまじい上昇志向の持ち主であった。いつかは成り上がりたい!と。

レイバーデイのパーティーに、みなでピクニックに行くことになり、ハルも
誘われる。マッジの家を間借りしている、オールドミスの教師と、やもめ商人
ハワード、マッジとアラン、ハルも妹のミリーと一緒に、会場に出かけ、
様々なゲームに興じるのだった。
そして、訪れた夜、ダンス音楽が流れると、あちらこちらでダンスの輪が
広がる。
マッジとハルのダンスは、お互いに恋心があることを認識するのに十分で
あり、まわりには危ない光景として映っていた。
そのとき、酒に酔った女教師が、ヒステリーを起し、ハルのシャツを破いて
しまう。これで、楽しかったピクニックも台無しになった。

会場からアランのクルマでマッジを家まで送ったハルは、アランがマッジを
奪いクルマも盗んだといって、警察沙汰にする。
そんな中、アランの家にクルマを返しに来たハルに対し、アランは口汚く罵る。
そしてハルは警官を殴り、警察に追われる身となる。

次の朝、マッジの家に、彼女に別れを告げるハルの姿があった。しかし、
彼は「愛している」と告白、君も僕を愛しているはずだ、一緒にタルサに行こう、
と誘うが、家族などのしがらみを離れられないマッジは、彼に付いて行く事が
出来ない。「私も最初に見たときからあなたを愛していたわ」と口には出すの
だが。
妹のミリーに、「人生で一回くらいは自分の決断をしたら」と言われ、マッジは
家族を離れ、バスに乗り込み、貨物列車に飛び乗ったハルを追いかけたの
だった。

保守的な南部で、自らの殻を破り恋に走った19歳の女性。社会のある種
閉塞した雰囲気を、なんとか打ち破りたい、とするローガン監督の
メッセージがあるのか、と思うのは考えすぎか。

キム・ノヴァクは、大好きな女優さん。美人で肉感的なのですが、「夜の豹」と
いい、影のある役どころが多いような気がします。
彼女は、ロス近郊で今でも静かに暮らしているといいます。そのほかのこの
映画の出演者はほとんど鬼籍に入っています。妹のミリー、新聞配達の小僧
でさえ。合掌。
尚この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2007-01-28 15:00 | 洋画=は行 | Trackback(2) | Comments(0)

ユーズド・カー Used Cars

●「ユーズド・カー Used Cars」
1980 アメリカ コロムビアピクチャーズ 113分
監督:ロバード・ゼメキス 製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ
出演:カート・ラッセル、ジャック・ウォーデン、ゲリット・グレアム他
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あの、「フォレスト・ガンプ」「キャスト・アウェイ」「ホワット・ライズ・ビニース」
そして「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のゼメキスの実質的に監督2作目の
作品。私と同い年なんで、26年前、28歳の時の作品です。

スピルバーグの一番弟子で、私のフェイバリットな監督の一人でもあります。
あのマイケル・ジャクソンの「スリラー」のプロモーションVTRを作ったりも
してますね。

このゼメキスの作品ということで観てみましたが、若さがでちゃって
「過ぎたるは及ばざるが如し」という言葉が頭をよぎりました。
いかにもアメリカの若手が作りそうなドタバタコメディーで、ゼメキスの
本来の味といえば味なんでしょうがね。
後の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」にあるような、上手い伏線の張り方
とか、ユーモアなど、この頃はまだまだ荒っぽいです。しかし、勢いは
確かにある映画でしょう。
道路を挟んでライバル同士の中古自動車屋。老兄弟がそれぞれ経営して
いるのだが、兄の中古車屋の販売員がカート・ラッセル。こいつが
上院議員に立候補するだなんてことをいいだすもので、金がいることに
なり、販売合戦が過熱する。これが尋常じゃない手段を使うんだな。

裸のねーちゃんをクルマの上で踊らせたかと思うと、フットボールや
大統領の演説の途中に電波ジャックしてCMを入れてしまったり。
10年前に姿をくらませた長女が現れて相続がややこしくなったり、
最後は250台の中古車の大行進があったりと、まあ、やりすぎだな。
スピルバーグの「激突」のような、陰影はまるで無い、ノー天気さだ。
それがゼメキスの売りではあるのだが。これから1作ごとに彼は
上手くなっていくな。
尚この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2007-01-28 02:15 | 洋画=や行 | Trackback(1) | Comments(0)

●「ノッティングヒルの恋人 Notting Hill」
1999 ユニバーサル映画提供、
ポリグラム・フィルムド・エンターテインメント提供、ダンカン・ケンワーシィ製作
ロジャー・ミッチェル作品 123分
監督:ロジャー・ミッチェル
出演:ジュリア・ロバーツ、ヒュー・グラント、リス・アイファンズ、ジーナ・マッキー他
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この映画、好きな人多いんですよねえ!芸能人でも好きな人、多い。
特に女性に圧倒的に支持されてます。この映画を観るとその理由が
判りますね。

基本的には、「ローマの恋人」のパターンです。大女優と平凡な青年の
恋。周りの声援を受けて、困難を乗り越え、やがて二人は結ばれる・・・。

舞台はロンドンの西に実際にあるノッティングヒルという庶民の街。
そこで旅行の本専門の書店を経営する青年、ウィリアム(ヒュー)。
彼は、ハリソン・フォード似の男に女房を持っていかれ、現在独身。
アパートには、へんてこりんな同居人がいる。
そして、サイケな妹と、気のいい友人たち。そう、この映画には悪人が
一人も出てこないんです。

ある日、ウィリアムの書店に、ハリウッドの人気女優アナ・スコットが
現れた。お互いに恋の予感を感じる。しかし、そこはプライベートを
いつも監視されている人気女優、自由にはデートできない。

アナは記者会見の会場にウィルを呼んだり、変装して書店を訪れたり
するが、やがて、彼の部屋で結ばれた朝、なぜか、ウィルのアパートの
ドアの外には大勢のマスコミが・・・。同居人が金に目がくらんで私の
居所をおしえたんでしょ、とヒステリーを炸裂させて出て行くアナ。
映画の撮影が終わればアメリカに帰る。ウィルは、アナはやはり自分
には不相応な高嶺の花だ、と諦める。
しかし、二人の間に消しえない恋心が残っていることは、明白だ。

そして、再び、アナがウィルの書店を訪ね、愛の告白をする。付き合って
欲しい、と。しかし、混乱を恐れるウィルに彼女との交際は決意できず、
ノーの返事を返してしまう。明日、彼女はアメリカに帰るというのに!

友人や妹に自分の決断は正しかったか、と訪ねるが、みんな、それで
良かったのだ、と言う。ただ一人、同居人のスパイクが
「お前、アホじゃないの?」という一言に打たれたウィルは、最後の
会見場に駆けつける。友人たちと共に。

そして、記者会見場でウィルは、記者になりすましてアナに誤り、自分も
アナを愛していると告白したのだ。
こうして大女優と平凡な書店経営の青年の恋は実り、結婚。ラストで
ウィルの膝枕でうたた寝するアナのおなかは、大きかった。平凡だが
素敵な愛を得ることができたのだった・・・。

主題歌の「She」が、このあたりを盛り上げる。平凡な青年を演じる
ヒュー・グラントがいい味を出している。そして、彼の周辺にいる
変人同居人スパイク、妹、友人と車椅子の奥さん、リストラされている
証券マンの友人らが、この映画を盛り上げている。
いつも料理を担当しているがいつも美味いものがつくれない友人は
車椅子の奥さんにいつも優しい。その奥さんも不遇な境遇にひねくれない。
そんな、仲間たちの友情・愛情も見ていてとてもいい感じだ。

お話としては、びっくりするようなものではなく、ありがちな逆シンデレラ
ストーリーだが、脇役や脇のストーリーがしっかりしていて、舞台が
ロンドンというのも雰囲気を出している。
ジュリア・ロバーツは、好き嫌いの分かれる女優さんだが、このジュリアは
いいんじゃないかな。
書店の店員が、現れたジュリアに、ゴースト、観ました。いいですね、
パトリック・スエィジはどんな人?という質問をしてしまうが、これに
ジュリア(アナ)は「デミ・ムーアに伝えておくわ」と切り返すところで
ニヤリとしてしまいます。この二人、結構ごちゃごちゃになったりするんです
ね私も。
尚、この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2007-01-27 22:50 | 洋画=な行 | Trackback(4) | Comments(0)

B型の彼氏

●「B型の彼氏 My Boyfriend is TYPE-B」
2005 韓国 ロッテ・ピクチャーズ 98分
監督:チェ・ソグォン
出演:イ・ドンゴン、ハン・ジヘ、シン・イ他
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公開の年、韓国では血液型で人を決める風潮が社会現象となり、
特にB型の男性を、身勝手だと非難する風潮が新聞ネタにもなったり
した。(ちなみに私はB型だが、余計なお世話だ。この映画の主人公の
気質に合致しているところもあるが、人間多かれ少なかれ、そんな
気質を持っているものでしょう)

この社会現象を映画化し、韓国では大ヒット。B型の主人公に
テレビ映画「パリの恋人」や「サンドゥ、学校へ行こう」で若い女性に
超人気のイ・ドンゴン。A型の彼女(ハミ)を演ずるハン・ジヘは、私は
初めて観ました。

女子大生ハミ(ハン・ジヘ)は、街でぶつかって携帯電話を壊して
しまった相手(イ・ドンゴン)が、間違ってメールを受信してしまっていた
男だと気がついた。最初はお互いに罵り合っていたが、次第に
惹かれあうようになる。しかし、彼氏、ヨンビンは自分のことしか
頭に無い典型的?なB型人間。同居している従兄妹のチョヨンは、
B型は絶対に止めておけと、おせっかいな妨害行動に出る。
唯我独尊的な彼の行動に振り回されっぱなしのハミだが、どうしても
彼のことが忘れられないのだ。次第に恋心は募り・・・。

ハミのことを心から愛しているのだが、どうしても行動は自分中心に
なってしまうヨンビン。ついにハミに愛想を着かされてしまう。
ヨンビンはネットに自分でアニメを公開し、自分がどの位ハミを愛して
いるか、わかって欲しい、と切々と訴えたのだ。それを見たハミは・・・。

お気軽な韓国ラブコメだが、これまで観てきたものに比べると、程度が
低い。彼の国らしい、ユーモアとかも不足気味だし、展開もダラダラして
いる。一重まぶたの彼女も美人とはいい難いしなあ。
イ・ドンゴンのアップは一杯でてくるんで、彼のファンにはいいでしょう。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
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by jazzyoba0083 | 2007-01-27 01:30 | 洋画=は行 | Trackback(2) | Comments(0)

●「イン・ハー・シューズ In Her Shoes」
2005 20世紀フォックス提供、スコット・フリー・製作 131分
監督:カーティス・ハンソン 製作総指揮:トニー・スコット
出演:キャメロン・ディアス、トニ・コレット、シャーリー・マクレーン他
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直前に、同じように姉妹を描いた「マイ・ルーム」を観たばかりだったので、
いささか話がこんがらがってしまった。
公開当時は、けっこう話題作と評判であったような記憶があるが、なぜか
興行成績は良くなかったようだ。

妹マギー(キャメロン)は、スタイル抜群だが、だらしなく、男だのみで、
姉にお金をたかったり、無断で服を持ち出したりしている。自分では
女優になりたいのだが、難読症という微妙な病気を抱えていて、
オーディションを受けてもハードルは高い。そんな自分をもてあまし
けじめの無い生活に明け暮れていた。

姉ローズ(トニ)は、有能な弁護士だが、容貌はイマイチ。そこのところに
自信が持てない。

ある日、定職につかず姉の部屋に居候を決め込んでいたマギーは、
姉ローズがやっと掴んだボーイフレンド(上司)を寝取ってしまう。
普段から妹の態度に業を煮やしていたローズは、激怒してマギーを
部屋から追い出す。

行くところが無くなったローズは、フロリダに祖母エラ(シャーリー)がいる
ことを突き止め、彼女のところに転がり込む。
彼女は老人施設のコーディネーターのような仕事をしていたのだが、
突然現れた孫に胡散臭さを感じつつ、地道に施設で仕事をさせる。
マギーも言われたままに老人の面倒を見るのだが、超ビキニで
プールに現れたり、相変わらず自分のことしか考えていない。

マギーが世話をしてる老人の一人に文学をやっていた教授がいて、
マギーは彼から詩の朗読を教わり、難読症も少し治っていった。
そんな老人が亡くなる場面に出くわし、人に優しくすること、他人のことを
思いやることの大切さを学んでいくのだった。

人生の先達の老人パワーはたいしたもんだ。この映画の見所でもある。
一方姉のローズも、弁護士の生活が上手く行かず、一時、犬の散歩請負人
に転職する。そんなとき新しい恋人ができた。
妹がどこに行ったか判らず、困惑していたローズの元に祖母から手紙が
きた。即、フロリダに飛ぶローズ。
ローズも、マギーも、祖母や施設の中の老人の知恵、勇気、ユーモアに
心癒され、そして人生を勇気付けられていく。なかなか自分の道に足を
踏み出せないでいた姉妹の仲も、溶けていき、それぞれの人生に
再スタートの時が来たのだ。

観終わってホノボノとする、いい感じの映画でした。キャメロンもトニも
シャーリーも役に良くはまっていて、自然に物語に入って行けました。
肝はやはり老人たちの優しさとパワーでしょう。そして、この映画の
キーワードは「許し」であると感じました。
キャメロンもトニも、今年35歳。製作に「テルマ&ルイーズ」などで
知られるリドリー・スコットが入り、総指揮を弟のトニー・スコットが
担当している。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-01-24 22:30 | 洋画=あ行 | Trackback(5) | Comments(0)

●「マイ・ルーム Marvin's Room」
1996 アメリカ ミラマックス映画  99分
監督:ジュリー・ザック
出演:メリル・ストリープ、ダイアン・キートン、レオナルド・ディカプリオ、
    ロバート・デ・ニーロ、ヒューム・クローニン他
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動きが少なく、会話の多い映画だなあ、と思っていたら、もともと舞台用の
シナリオだったんですね。同じ話でも、映画と舞台では感じ方が違うので、
この映画も出演者が豪華なワリには、物語が地味で、訴えるところが
少ないものになってしまったのでしょうか?

出演者の名前に釣られて観ましたが、涙とか感動とか、感じたいタイプの
映画だったのですが、そこまでは行ってなかったですね。
唯一、美容師で妹のメリル・ストリープが、白血病治療のため、脱毛して
しまい、カツラをかぶっている姉ダイアン・キートンの、そのカツラを取って、
綺麗にショートにしてあげるシーンが感動的だったかな。

20年来行き来がなかった姉妹のお話。妹リー(メリル・ストリープ)は、
実家から遠く離れた街で、美容師をしながら国家資格を取ろうとしている。
離婚し、息子ハンクは、家に放火した罪で精神病院に入れられている。
それに幼い弟チャーリーがいた。リーはタバコが離せず、自分のことしか
考えられないタイプの女。
一方、姉のベッシー(ダイアン・キートン)は、自らの人生を犠牲にして
実家のあるフロリダで、痴呆の老父と叔母の面倒を献身的に見ている。
しかし、ある日の検診で、白血病であることが判明する。

久しぶりで電話で会話する姉妹。姉は自分の病状を訴え一度実家に
帰るように言う。骨髄移植をすれば、助かるかもしれない、いや姉を
助けるにはそれしかないのを知って、二人の子供を連れて姉と老父が
住むフロリダに急いだ。

20年ぶりで再会する姉妹。最初は当然ギクシャクしていたものの、
自分勝手な妹も、姉の重病を押しての献身的な介護を見るうちに
次第に心が和らいでいく。母親からも「どうしょうもない子ども」と
言われてしまっていた、ハンク(ディカプリオ)も、本来は寂しいだけ。
母親の変化と、病気なのにみなに優しい姉を見るうちに素直になっていく。

ラストは、白血病の姉が結局、親族の骨髄が不適合と判り、移植は
駄目になってしまうところでおわっていくのだが、あれれ・・という感じ。
カットアウトな感じでエンドロールが出てきてしまう。

なんとなく、姉妹の愛情みたいなものを感じさせるものであるのだが、
また、各俳優の演技も文句は無いのだが、いまひとつパンチというか
カタルシスが無い。もったいない感じではある。
原題の「マーヴィンズ・ルーム」というのは、姉妹の老父の部屋のこと
だが、このタイトルに、酌む所がありそうだ。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
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by jazzyoba0083 | 2007-01-23 22:45 | 洋画=ま行 | Trackback(5) | Comments(0)

ブルー・スカイ Blue Sky

「ブルー・スカイ Blue Sky」
1994 アメリカ オリオン・ピクチャーズ提供 ロバート・A・ソロ製作
トニー・リチャードソン作品
監督:トニー・リチャードソン
出演:ジェシカ・ラング、トミー・リー・ジョーンズ他
<1994年度 アカデミー賞主演女優賞 受賞作品>
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91年にエイズで亡くなったトニー・リチャードソン監督の遺作。
独特の雰囲気を持った映画で、面白かったです。
アカデミーを獲っただけあって、ジェシカ・ラングの存在感ある演技が
とてもよかったですね。

陸軍で核実験の放射能測定を任務としているハンク・マーシャル少佐と
妻のカーリーの物語であり、軍の機密と夫婦の話でもある。

ハワイからアラバマ州の冴えない基地に転属してきたマーシャル少佐。
妻のカーリーは、息が詰まるようなボロ屋と、都会的でない基地の生活を
予想し、ヒステリーを起こす。
カーリーは自由奔放な女性で、本当は女優になりたかったのだ。
問題を抱えながら(かなり大きな思春期の娘が二人いる)、なんとか
うまくやろうと、基地の婦人クラブのダンスクラブに入り、基地司令官の
奥さんとも仲良くなった。

そんな中、少佐の長女と司令官の長男が仲良くなってしまい、基地の廃屋で
デート中、長女が誤って古い手榴弾のピンを抜いてしまい、大爆発を
引き起こす。二人の間がばれてしまう。
しかし、若い二人のことと、まあまあ、ということで一件落着する。
だが、若い二人が、もう一度デートをと同じ廃屋い行って見ると、なんと
母カーリーと司令官が、抱き合っていた。二人とも見てしまったのだ。

基地中のうわさになり、白い目で見られるカーリー。
しかし、夫は、ネバダ州の核実験場での任務に2週間行くように命ぜられて
不在であった。
少佐は、カーリーを狙っている基地司令官が気になっていたのだ。

長女は、カーリーに、少佐に言いつけるという。カーリーは自分で説明する
と、アリゾナに長距離電話で事実を涙ながらに伝えたのだった。

そのアリゾナで実施されていたブルースカイという地下核実験の実験場に
カウボーイ2名が入ってしまい、上空から監視していた少佐が中止を
懇願したのにもかかわらず、実験は強行され、2人は被爆してしまう。

アリゾナから帰った少佐は、カーリーに
「もてる君をみるのが好きだが、きみはいつもやりすぎるんだよ」と愚痴る。
反論できないカーリーだった。

基地の婦人クラブのダンスが披露される日、会場にいた司令官を少佐は
殴ってしまう。もちろん人の妻に手を出した怒りもあるが、被爆した2人を
救助しなかった怒りもあった。
自分の情事と事故の発生の露見を恐れた司令官は、少佐を強制入院させ、
大量の精神安定剤を投与、少佐は廃人同様にってしまう。

この処置に怒ったカーリーは、次の地下核実験場に馬に乗って現れ
逮捕されるが、これがマスコミに取り上げられる。こうしてカーリーは
自分から夫を奪った司令官に復讐に乗り出すのだった。

1つ1つのストーリーを取り上げるとどうって事無いのだが、それが合わさると
不思議な感じを醸し出す。独特のテイストを出している。
オープニングから、ハワイでの空撮から入る導入部も洒落ているし、全体が
ファッショナブルというのではない、おしゃれ感を持っている。これが映画と
いうのかな。結局深い夫婦の絆を描いているのだが、独特だ。
何度も言うが、不思議なテイストを持った面白い映画だと思いますよ。
尚この映画の詳しい情報は

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まで。
by jazzyoba0083 | 2007-01-21 01:30 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)

●「ラスト・マップ/真実を探して Around The Bend」
2004 日本未公開 ワーナー・インディペンデント・ピクチャーズ提供
カーカム=レウィット製作 ジョーダン・ロバーツ作品 83分
監督・脚本:ジョーダン・ロバーツ
出演:ジョシュ・ルーカス、クリストファー・ウォーケン、マイケル・ケイン他
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WOWOWにて鑑賞。日本未公開のはずだわ。この映画じゃ、客は入らん。
配給がインディーズ系の監督作品を支援する組織と見えて、この監督も
この作品以外に記録がない。

祖父ヘンリー、父ターナー、息子ジェイソン、その息子ザックの男4代の
お話。足の悪い銀行員と息子のザック、遺跡発掘が趣味だった祖父の
ヘンリー。母が交通事故で亡くなったとき、父は家を出て行ってしまった。
ザックはおじいちゃんに育てられたようなものだった。
祖父ヘンリーは孫のジェイソンが銀行家であることが気に入らない。

そんな家庭に30年ぶりに父ターナーがひょっこり帰ってきた。
そして、祖父ヘンリーは、ケンタッキーフライドチキンのレストランの中で
なぞに満ちたいくつかのメッセージを残し、レストランで息を引き取った。

ヘンリーはフライドチキンの袋の中にいくつかメッセージを残していて、
その通りにしてくれ、と書いてあった。遺骨を散骨しながら、思い出の
場所のとむらい旅行に出かけた3人。
祖父ヘンリーの最終目的が何なのか、30年ぶりに現れた父と子の
壊れた関係を修復させようというのか。

最終目的地はアルバカーキだった。そこで、父ターナーは、ジェイソンの
足が悪いのは、自分が子供だったジェイソンを階段から投げ落とした、
その時、おれはラリッていたのだ、と告白する。

許せない息子ジェイソン。しかし、父ターナーも腎不全でもう余命幾ばくも
無い身で、医療刑務所を脱走してきたのだった。
真実を告げ、許しを請いに来たのに違いなかった。そして、旅の途中、
父ターナーも、腎不全でなくなっていった。

ジェイソンとダグはターナーも散骨しようと、ターナーと母が結ばれた
岩山の頂上で、遺骨を風の中に散らしたのだった。その時、親子の
わだかまりは消えたのだろうか?

というストーリー。なんだか良く判らん映画だったなあ。親子の愛情を
描いたらしいことは判ったけど、回りくどくてイマイチ理解不能だった。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
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by jazzyoba0083 | 2007-01-20 18:30 | 洋画=ら~わ行 | Trackback(1) | Comments(0)

トイズ TOYS

●「トイズ TOYS」
1992 アメリカ 20世紀フォックス提供 ボルテイィモア・ピクチャーズ製作
バリー・レヴィンソン作品 121分
監督:バリー・レヴィンソン  音楽:ハンス・ジマー
出演:ロビン・ウィリアムズ、マイケル・ガンボン、ジョーン・キューザック他
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「グッド・モーニング・ベトナム」「レインマン」「わが心のボルチモア」
「バグジー」ときて、「トイズ」を監督し、翌年に、私の大好きな
「パーフェクト・ワールド」の製作総指揮をした、バリー・レヴィンソン。
この人の頭の中はどうなっているのだろう、というラインアップじゃ
ありませんか?

この映画を観て「チャーリーとチョコレート工場」を思い出す人は多いだろう。
でも、映画としての完成度と寓話性は、ティム・バートンの方がこの手の
映画作りとしては一枚上と見た。

大人が見るのだろうが、そのワリには特化できてない気がする。
画面はポップで色もおもちゃ箱のようだし、広い草原も美しいし、
ロマンティックだ。単純な寓話すぎて、なんか物足りなさを感じて
しまいます。

おもちゃ工場を経営する社長が亡くなり、本来なら後を継ぐべき長男の成長が
イマイチと感じた父の遺言で会社は、アメリカ陸軍の将軍で社長の弟、
リーランドが継ぐことになった。
根っからの軍人のリーランドは、息子のパトリックと謀って、おもちゃ工場を
ミニチュア兵器工場に作り変えてしまう。これをワシントンに売りつけ、儲け
ようというのだ。これに反対する長男のレスリー(ロビン・ウィリアムズ)。
妹(実は良く出来たロボット)や、やがて味方につく、将軍の息子パトリックの
力を得て、将軍の陰謀の阻止に出る。

ミサイルを装着した戦車、本当に空を飛びミサイルを撃つヘリコプターに
対抗するのは、昔ながらのブリキのおもちゃたち。しかし、本当の兵器を
装備する将軍のミニチュア軍には敵うはずも無く・・・。
しかし、ここで負けては映画にならない。

おもちゃは子供に夢を与えるものであり、兵器のおもちゃなんて許せない、
とするレスリー。おもちゃ同士の戦争で、戦争の、あるいは人間の争いの
無意味さ、愚かしさを表現したかったのだろうな。あまりにも直截的すぎて、
もう少し、寓意をためて表出してほしかったな。

バリー・レヴィンソンは誰に観て貰いたかったのだろうか?
尚この映画の詳しい情報は

こちら
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by jazzyoba0083 | 2007-01-20 15:50 | 洋画=た行 | Trackback | Comments(0)

絞殺魔 Boston Strangler

●「絞殺魔 Boston Strangler」
1968 アメリカ 20世紀フォックス映画 119分
監督:リチャード・フライシャー
出演:トニー・カーチス、ヘンリー・フォンダ、ジョージ・ケネディ他
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昨年3月、惜しくもこの世を去った、「ミクロの決死圏」「ジャズ・シンガー」
などの名作で知られる名匠リチャード・フライシャーが、決死圏の2年後
に創った、野心溢れるサスペンス。画面を小窓のように幾つかに割り、
同時間に進む複数の事象を上手く見せる、スプリット・スクリーンという
手法を効果的に使っている。

ボストンで実際に起きた連続11件の絞殺事件を題材に、ドキュメント
タッチで描く。真犯人(トニー)が出てくるまで、やや時間があるが、
それまでをヘンリー・フォンダやジョージ・ケネデイといった名優らが、
捜査の混乱ぶりを上手く演じ、観客の推測をなかなか絞らせない
効果を産む。真犯人は始めから正体をばらして登場するのだが、
これが、多重人格というヤツ。自分がやったことを覚えていないのだ。
ある殺人に失敗し、逃走中にあっけなく逮捕される犯人だが、
捜査陣の追及に、自らも当惑する。どこかでそのような記憶のかけらは
あるのだが、いつなぜ自分にそういうフラッシュが蘇るのかが
判らない。複雑な犯罪の心理のやりとりが、カットバックや短いカットの
積み重ねで、ぐいぐいと引っ張っていく。

1962~64にかけてマサチューセッツ州ボストンでは、老女を中心と
して11~14件の連続絞殺事件が続いた。この実話を元に脚色された
映画だが、真実は映画とはやや異なる。
犯人であるデサルヴォは、多重人格者ではないらしいし、だいたい
この映画が封切られた時は、裁判中であり、かれが「ボストン絞殺魔」
であるかどうかはまだ断じられていなかったのだ。
当時、新聞に「裁判の判断が下りていないのに、映画が判決を下す
べきではない」と20世紀フォックスを非難する記事が出たという。

ただ、サスペンス映画の秀作であることは、紛れもないことでしょう。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-01-20 01:30 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)