●「シンデレラマン Cinderella Man」
2005 アメリカ タッチストーン+ユニバーサル+ミラマックス+イマジン
     ブエナ・ビスタ配給 144分
監督:ロン・ハワード
出演:ラッセル・クロウ、レニー・ゼルウィガー、ポール・ジアマッティ他

<2005年度アカデミー賞助演男優、メイクアップ、編集賞ノミニー> 
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「アポロ13」「ダヴィンチ・コード」、そして「ビューティフル・マインド」で
アカデミー監督賞を獲得したロン・ハワード。彼がアカデミーを獲得したときの
主役ラッセル・クロウに、レニー・ゼルヴィガーと、「サイドウェイ」でいい味を
出していた、ポール・ジアマッティを使い描いた実在のボクサーのお話。
とてもいい映画で、後半のボクシングシーンには久しぶりでドキドキしてしま
った。
2005年という年、ハリウッドは「ブロークバックマウンテン」や「クラッシュ」
「ミュンヘン」などという一癖ある映画が多くノミネートされ、この手のストレートな
映画は割を食った感じだ。年がずれれば受賞まではいかなくても作品賞に
ノミネートされただろうことは間違いない。

2時間半の長い映画だが、実話の持つパワーと、展開のテンポの良さで
飽きさせない。
「ロッキー」を持ち出すまでも無く、アメリカという国はホントにボクシングが
好きなんだな。昨日観た「アメリカン・ビューティー」とは全く逆の、家族愛、
友情の感動がストレートに伝わってくる作品だ。

1930年代。ジム・ブラッドは、峠の越えたボクサーとして、なんとか試合を
こなしていたが、或る試合で、腕の骨を折り、ふがいない試合をしてしまい、
ライセンスを没収されてしまう。港湾の作業員をしながら3人の子供と妻を
なんとか養っていたが、電気も止められ、食べるのにも困る生活に
転落してしまう。時あたかも大恐慌の時代である。
超貧乏生活でも、妻は夫をしっかり支え、夫は子を思い、決して悪いことに
手を出さない。子供たちも両親を信じ誇りに思っている。

そんなジムの元に急遽代役として1試合だけの試合が持ちかけられた。
勝っても負けても250ドルという試合だった。この試合に勝ち、次の
世界王者戦の対戦者を決める試合もかってしまう。次第に国民は暗い
時代の貧しい人々の代表としてジムを応援するようになる。最初は年寄り
扱いにしていた新聞も、ジムの活躍に注目するようになる。
そして、ついにタイトルマッチの日を迎えたのだ。マジソン・スクエア
ガーデンには3万5000の観衆がつめかけ、ラジオの向こうでは、庶民の
味方のジムに何千万というファンが声援を送っていた。勿論、彼の家族も。
試合は14ラウンドまでジムの優勢で進む。最終ラウンドは逃げるように指示
されていたが、ジムは戦うことを忘れなかった・・・。

「まさか、ミリオンダラーベイビーのような悲劇にはならんだろうな」と願いつつ
ハラハラしてタイトルマッチのシーンを観ていた。まるで本当のボクシングを
観戦しているような錯覚を覚えた。
妻が試合の最中、教会で祈りを捧げていようと、教会に入ると、そこには
すでに街の貧しい人たちがジムの応援に駆けつけていた。教会のラジオで
試合を聞くために・・そんなシーンをみているとウルウル来ちゃいますね。

男にとって戦うということは何か、角田光代が「品格の映画」と評したそうだが
まさに、アメリカが貧しくギャングもいたけど、道徳もあり正しかった頃が
描かれている。日本では殆ど評判にならなかった映画だが、是非DVDでも
観ていただきたい佳作であります。 
尚この映画の詳しい情報は
by jazzyoba0083 | 2007-03-30 23:40 | 洋画=さ行 | Comments(0)

●「アメリカン・ビューティー American Beauty」
1999 アメリカ ドーリムワークスSKG 117分
監督:サム・メンデス
出演:ケヴィン・スペイシー、アネット・ベニング、ゾーラ・バーチ他

<1999年度アカデミー賞作品賞、主演男優賞、監督賞、脚本賞、
                        撮影賞受賞、他、受賞多数作品>

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今から8年前、評判になった映画で、DVDで借りてきて一度観ている。
しかし、今回観て見て、内容の雰囲気は覚えていたが、詳細なストーリーは
殆ど覚えてなかった。だから新作を見たような感じて楽しめた。

アメリカの理想とする愛情に満ちた家庭生活を、まったく逆に描いて見せた
問題作。登場人物の誰一人として、常識的にいうところの
「普通の人」ではない。
14年間勤めたが昇進もせず、リストラに会ってしまうレスター(ケヴィン)、
不動産屋の社長と不倫している妻(アネット)、両親から愛されていないと
思っている一人娘の問題児ジェーン。ジェーンの親友で、高校生のクセに
親友の親を誘惑する、アバズレ(本当は小心者の処女)アンジェラ。

となりに越してきたやたらに息子に厳しいゲイ嫌いのフィッツ大佐。(実は
ナチのシンパ)、その親に抑圧され、始終ビデオを回している息子で
ジェーンの高校の同窓生リッキー。彼はマリワナの売人で、レスターに
マリワナを売ることになる。

基本的にはこの2つの家庭の崩壊の様子を、ブラック感覚あふれる
ヒューモアの中で描いていく。特に、リストラされてからすっかり壊れて
しまったケヴィンの行動は、夫婦や家庭、仕事と縛られ続けてきて、
もう家庭という単位に留まっていないただの男となっているのだが、
共感してしまうところがある。
ラストは、びっくりのエンディングなのだが、これとて、良く考えれば
起こり得べくして起こったことだ。
アメリカ人は家庭を何よりも大切にする国民だが、この映画では、誰一人として
それを具現化出来てない。
みんな仮面をかぶって生きている、行き詰る。そんな時代の雰囲気を
表していて、不思議な雰囲気を持った映画だが、面白かった。
そんな中で、ジェーンとリッキーの純粋な愛情が(これとてあまりまともとも
思えないのだが)、光っていた。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-03-29 23:15 | 洋画=あ行 | Comments(0)

Tne Long kiss Goodnight

●「ロング・キス・グッドナイト The Long Kiss Goodnight」
1996 アメリカ ニューラインシネマ 121分
監督:レニー・ハーリン
出演:ジーナ・ディヴィス、サミュエル・L・ジャクソン、クレイグ・ビアーコ他
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当時ご夫婦だった監督が妻ジーナを使って作った、女性が主人公の
痛快アクション映画。タイトルは大人しいのだが、だんだん主人公の
正体が判ってくると、一気にドンパチのノンストップアクションになる。
いいんじゃないでしょうか?
8年前以上の記憶がない、サマンサ(ジーナ)は、教員をしながら今は
優しい夫と娘と共に幸せに暮らしていた。しかし、自分は記憶を失って
いて、娘は海岸で発見されたときにはすでに妊娠していたのだ。
普段の暮らしの中で、フラッシュバックのように出てくる過去の映像、
自分でも驚く包丁使いの上手さ、カラダが覚えているのだ。

自分は何ものなのか、サマンサは元汚職警官のミッチ(サミュエル)を
探偵として雇い、自分の過去を探らせる。
と、平和な家庭に、殺し屋が送り込まれてくる。必死にかわすサマンサ。
実は、サマンサはアメリカ政府に雇われていたプロの殺し屋で、
ある任務の途中、頭を銃で撃たれて、崖から海へと転落したのだった。
CIAの任務を知っているチャーリー・ボルティモアが生きていたことに
衝撃を受け、抹殺に乗り出してくる。

一方、記憶を無くす前の任務では、CIAの任務が、削減された予算を
復活させるためかつての敵と手を握り、タンク車に爆弾を積んで
街中に突っ込ませ、これに既に殺しておいたアラブ人を乗せて、
イスラム過激派の仕業にみせかけ、予算を取ろうととんでもない
悪巧みを計画していた。

自分探しの旅の途中、完璧に自分がCIAの殺し屋であることの
記憶が戻ってきたサマンサ=チャーリーは、家庭を捨て、
破壊行動を止めるために立ち上がった。しかし、敵は娘を人質にして
彼女をおびき出し、亡き者にしようとする。
しかし、捕らえられ拷問にあおうが、これはいくらなんでも多勢に無勢
だろう、という銃撃戦も乗り越え、わが子を守りながら、大活躍。

暴走タンク車が町で爆発することの止める。
政府の秘密を握った、サマンサ=チャーリーは、政府からしこたま
金をせしめて、元の生活に戻り、幸せな生活に戻ってった。

良く出来たB級アクションだと思うが、一見普通の主婦がCIAの殺し屋
であったことが判り、その後のわかりやすい政府の悪巧みと主人公の
活躍、そして、サミュエルの美味しい役回り。
ちゃんとカタルシスもあり、古いタイプの映画かもしれないけど、十分に
面白く楽しめました。ジーナがアンジェリーナみたいに超美人じゃない
のも、この映画によさを与えていると思う。ジーナは「テルマ&ルイーズ」
で、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされていましたね。(91年)
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-03-28 23:40 | 洋画=ら~わ行 | Comments(0)

シリアナ  Syriana

●「シリアナ Syriana」
2005 アメリカ ワーナーブラザーズ提供 パーティシパント映画製作128分
監督:スティーヴン・ギャガン 原作「CIAは何をしていた?」ロバート・ベア著
出演:ジョージ・クルーニー、マット・デイモン、アマンダ・ピート、クリス・クーパー他

 <2005年度アカデミー賞助演男優賞(クルーニー)受賞作品>
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クルーニーとデイモンが出ていなければ恐らく観ていなかった映画だ。
みなさん、ストーリー判りました?
私は、サッパリわかりませんでした。
必死で字幕を追っているので、映像の楽しみなんてそっちのけ、テレビの前を
横切った奥さんを思わず怒鳴ってしまったくらい、字幕頼りの映画だった。
CIAのエージェント、(クルーニー)、経済コンサルタント(デイモン)、弁護士
(ジェフリー)らの個々の話に、アラブの王族の跡目争いと、石油利権にからむ
米国企業の賄賂使いまくりの不正行為。これらが絡んで話が進むのだが、
ただでさえ、日本人には判りづらい、中東の政治情勢に、オイルマネーの事情が
からんでいるので、本当にわかりづらかった。

でも、なぜか観ちゃったのだ。観終った後で、なんでこんなわかりづらい映画を
観切ってしまったのか、考えてみたのだが、スピードかな、映像の切り替えの
テンポかな。アメリカの腐敗した政治と経済に吐き気をもようしたからかな、
不思議な感じだ。

でももう一度いわせていただく。あなたは判りましたか?

これも皆さんおっしゃっていますが、なんでクルーニーが助演なの?
なら、主演は誰?確かにクルーニーはいい演技ではあったけど。
なんだかいろんな意味で不思議な映画だった。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-03-27 23:40 | 洋画=さ行 | Comments(0)

●「フリスコ・キッド The Frisco Kid」
1979  アメリカ ワーナーブラザーズ映画 日本未公開 119分
監督:ロバート・アルドリッチ
出演:ハリソン・フォード、ジーン・ワイルダー、ラモン・ビエリ他
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ハリソン・フォードが「スター・ウォーズ」でハン・ソロを演じたのが1977年だから、
この作品はその2年後。名優ジーン・ワイルダーとのコンビで演じた
西部劇コメディ。コメディというか、人情ドラマだな。
日本未公開なのだが、ユダヤ教が大きくクローズアップされていて、ワリと
地味な映画なので、封切は見送られたのだろう。

ハリソン・フォードもいいが、やはりこの映画で観るべきところはジーン
ワイルダーの演技。1870年にポーランドから、はるばるサンフランシスコに
ラビとして派遣される、落第司教を、ほのぼのと愚直に演じている。

日本で言えば明治初年、アメリカ西部ではゴールドラッシュが起きはじめて
いたころ。拳銃も、薬莢の付いた実包ではなく、鉛ダマだ。

ラビが不在のサンフランシスコ村(!)からの要請で、ポーランドのユダヤ教
総本山は、駄目司教のアブラムを派遣することに決した。派遣地では
写真しかみたことがないが、美人の娘との結婚も決まっていた。
大西洋を超え、東海岸に着いたアブラムは、サンフランシスコまで行く船を
逃してしまい、3人組に騙されて金を奪われた上、荒野に身包みはがされ
放り出されてしまう。
通りかかったアーミッシュに助けられ、馬を手に入れて西を目指す。
途中で、気のよい強盗フリスコ・キッドと呼ばれるトミー(ハリソン)と出会い、
珍道中が始まる。トミーは積極的にアブラムを助けるつもりはないのだが、
なぜか助けてしまう。
ある町の酒場で、アブラムの全財産を奪った3人組に遭遇、トミーは
アブラムを助け、金を奪い返す。しかし、これをうらみに思った3人組は
アブラムとトミーを追いかけ、銃撃、トミーは撃たれて怪我をする。
アブラムは落ちている銃で、やつらを撃てといわれるが、自分は聖職者、
人は殺せない、しかし、撃たなければ自分が殺される。万策尽きた
アブラムは引き金を引く。

数ヶ月の旅の末、二人はサンフランシスコに到着。トニーはお別れだ
というが、お前は親友だ、結婚式には誰が立ち会うんだ、と涙目になり
訴える。「親友なんて言われたのは初めてだ」とトニーも一緒に
サンフランシスコに入る。そしてユダヤ教徒と出会うことが出来た。

ラストはハッピーエンド。ジーン・ワイルダーが終始、人情溢れる
ラビ(言語では、ラバィと発音していた)を、見事に演じきっている。
お人よしのハリソン・フォードもいい感じ。プリミティブだがいい映画
だった。
尚、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-03-26 23:00 | 洋画=は行 | Comments(0)

●「スネーク・アイズ Snake Eyes」
1998 アメリカ パラマウント映画 99分
監督・製作・原案:ブライアン・デ・パルマ 音楽:坂本龍一
出演:ニコラス・ケイジ、ゲイリー・シニーズ、ジョン・ハード、カーラ・グギーノ他
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このところ偶然だが、ニコラス・ケイジの作品をよく観る。
毛髪の多寡で制作年代が判る、というのはご愛嬌。この作品はすでに
おでこが広くなっている。
「ブラック・ダリア」で独特の映像美を見せ付けてくれた、デ・パルマが
全てにわたって係わり、音楽を日本の坂本龍一に任せた作品。

アトランティック・シティのボスの買収に乗ったアメリカ海軍の将校(シニーズ)が
ミサイル防衛システムは欠陥品であることを告発し、それを国防長官に
直訴する女性エンジニア(グギーノ)を殺しにかかる。それを許さない将校の
親友で、汚職刑事(ケイジ)が、彼女を助け、将校と対決する。

ボクシング試合会場。汚い賭けに奔走する市警刑事のリック。この日は
国防長官が試合を観に来ていて、警備も厳しい。リックの席は長官のすぐ
そば。長官の警備に名乗りを上げて付き添ってきたのはリックの親友
だった。
試合が始まる。会場に一人の女が近づいて来て、長官に何やら告げていた。
その時、長官は首を撃たれる。彼女も腕を撃たれる。
リックは、本能的に彼女を押し倒して、殺害から救ったのだった。しかし
女は人ごみに消えた。
会場は閉鎖され、14000人が目撃者として、身元がチェックされた。
逃げた女を捜して。親友の将校は、怪しげな金髪の女を追いかけて長官
のそばを離れていた。親友は自分のせいだ、と自分を責めるのだった。

やがて、女を捕らえたリックは女からミサイル防衛システムの欠陥を
告発しようとしていること、将校はアトランティックシティのボスの手先と
なり(彼なりの国家防衛の信念はあるのだが)、長官と彼女を亡き者に
する計画を話す。にわかには信じられないリックだったが、会場の
防犯カメラに映っていた射殺犯と一緒にいる将校の姿に愕然とし、
彼女を助け、事実を追うのだった。

ストーリーとしてはびっくりするものでは無いが、相変わらずのデ・パルマ
映像マジックは堪能できる。特に冒頭10数分の長回しはには息がつまり
そうになる。他に、本人目線とか、カットバックとか映像の醍醐味が満喫
出来る。ラストのあたりはちょいとスピルバーグ風に洒落が利いていて、
楽しい。ニコラス・ケイジは普通の人だけど、実は芯が強い、という役柄に
は打ってつけだな。
告発する女を演じたグギーノは初めて見たが、普通で良かった。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-03-25 15:15 | 洋画=さ行 | Comments(0)

●「ブロークン・アロー Broken Arrow」
1996 アメリカ 20世紀フォックス映画 108分
監督:ジョン・ウー
出演:ジョン・トラボルタ、クリスチャン・スレイター、サマンサ・マシスほか。
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ジョン・ウーのB級ノンストップアクション。ストーリーもありふれているし、
突っ込みどころも満載だが、それがB級の楽しさ。飽きさせることなく、
一気に見せてしまう。ドッカンボッカンと爆発も物凄いし。原爆も破裂
しちゃうし。(いくら地下でも、それなりの対応をしてない銅鉱山の地下
坑道で爆発させて『地下だから大丈夫。放射能漏れは無いんだ』と
いうのはちと無理がある。
それと、トンネルに入る列車を追いかけているヘリコプターが、入り口に
ぶつかって爆発するところ、パイロットはよく前を見ましょう!
ブロークンアローとは、米軍の暗号で、核弾頭の紛失を意味している。

トラボルタはへらへらした悪役がすっかり板に付いた感じですな。
パークレンジャーのサマンサ・マシス、美人じゃないけど、けなげなところ
がいいですね。結構武道に強かったりしてね。

アメリカ空軍のステルスB-3パイロットのディーキンス少佐とへイル大尉は
コンビだ。ある日、核弾頭を2つ積んで、超低空飛行するときの放射能の
影響を測定する飛行に出発したが、機内でディーキンスはヘイルに銃を
向ける。核弾頭を強奪し、ワシントンに脅しをかけて大金をせしめようと
軍を裏切り悪の組織と手を組んだのだ。
非常用脱出装置で外に出されてしまうヘイル。ディーキンスは、まんまと
核弾頭を2発せしめた。しかし、パークレンジャーのテリーに助けられた
ヘイルは、ディーキンスの行為を許せず、奪回に向け、彼らの後を追う。
カーチェイスあり、銃撃戦あり、ヘリコプターの追跡あり、列車の屋根の
上での決闘あり、次から次に襲い来る危機を、跳ね除けて、核弾頭の
奪回に必死のヘイル大尉。助けるテリー。

まあ、この手の映画は頭をからにして理屈はさて置き楽しむべきもの。
この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-03-24 21:00 | 洋画=は行 | Comments(0)

●「エイジ・オブ・イノセンス~汚れなき情事」
1993 アメリカ コロムビア映画 139分
監督:マーチン・スコセッシ
出演:ダニエル・デイ=ルイス、ミシェル・ファイファー、ウィノナ・ライダー他

<1993年度アカデミー賞衣装デザイン賞・ゴールデングローブ
     助演女優賞(ライダー)受賞作品>

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「デパーテッド」で今年待望のアカデミー賞監督賞を獲得したスコセッシが
父親に捧げた、珍しく貴族の世界の恋愛を映画いた作品。
1890年のアメリカの風景や貴族の家や衣装がとても美しい。
音楽は盟友エルマー・バーンスタイン。

19世紀後半のNY社交界を舞台に繰り広げられる、貴族階級から
はみ出た伯爵夫人(ファイファー)と、その幼なじみの弁護士の静かな
恋愛を描く。
イーディス・ウォートンの原作に基づいたM・スコセッシによる、“斜陽”の物語。
オペラ観賞に訪れた弁護士のニューランドは、幼なじみの伯爵夫人エレン
(ファイファー)に再会する。彼女には離婚を認めようとしない夫がいて、
彼にも婚約者(ライダー)がいた。そんな状況の中で、奔放な彼女に
心惹かれていくニューランド。しかし、上流階級の掟は二人を許そうとは
しなかった……。

結局パリに帰っていく伯爵夫人、そして自分の結婚生活を確固たるものに
する弁護士。子供も成長し、一見幸せに見えている。しかし、心の奥には
伯爵夫人への消えぬ思いが燃えていることは判るのだ。
そして、妻が先に亡くなる。弁護士も57歳になっていた。長男は建築士
になり、顧客の要請でパリに行くことになり、父も一緒についていくのだった。
顧客というのは、伯爵夫人だった。長男は、その前に、母が亡くなる時に
自分だけにといって「お父さんには最愛の女性がいたんだ」と打ち明けていた。

一緒に伯爵夫人に会おう、という長男だが、父は行かない。そして、ラスト
カット。ベンチで長男を待つ父は、ベンチを立ち、画面から消えていった。
報われなかった愛情に今この時期に何を期待しろというのか、と言うかの
ように。
途中まで、この映画をスコセッシが撮る必要がどこにあるのだろうか、と
考えていたのだが、父に捧げる、と字幕が出てきて、何か、思いがあって
の監督であったのだな、と感じた。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-03-24 16:20 | 洋画=あ行 | Comments(0)

東京物語

●「東京物語」
1953 日本 松竹映画 136分 昭和28年度芸術祭参加作品
監督・脚本:小津安二郎
出演:笠智衆、東山千栄子、原節子、杉村春子、山村聰、三宅邦子
    大坂士郎、東野栄治郎、香川京子、中村伸郎、十朱久雄他
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小津の作品は「秋刀魚の味」を何故か2回観ているだけで、他の作品には
触れずに来ていました。このところWOWOWで小津の作品をちょくちょく
放送しているので、鑑賞してみました。ま、映画通の世界には小津を
語らせたらうるさい方々がたくさん見えますので、ただの映画好きの私は
多くは語りませんが、確かに良い映画であったことは確かです。

昭和28年といえば私は1歳。画面に映る、日本家屋や蒸気機関車、
はたきとほうきの掃除、バケツに雑巾、懐かしさもひとしおです。

いきなり尾道の風景の、アオリ、ナメ、黄金率といった小津映像ワールドの
炸裂でスタート。淡々と進む映画ではあるが、「秋刀魚の味」とはテイストが
やや異なり、いわゆる問題作といった風情。戦争が終わって8年たち、
親子の間の愛情や感情のズレといった新しい時代へのきしみを描いて
いる。

笠智衆と東山千栄子の老夫婦は尾道に住んでいる。末っ子の香川京子
以外はみな東京や大阪へ出て、それぞれ自分の暮らしをしていた。
ある日、老夫婦は、東京の子供たちのもとに遊びにいくことにした。
夜行で1日がかりで到着した、長男山村聰の家は開業医、おじいちゃんと
おばあちゃんが来るというので、子供の勉強机は廊下に出されてしまう。
むくれる息子。波乱の予感である。
長女は美容院を経営していて、せっかく両親が上京したというのに十分に
面倒を見れない。どこか邪魔あつかい。そんななか、戦死した3男の未亡人
原節子は、はとバスで東京見物に連れ出したり、自分の部屋に連れてきたり
一生懸命面倒を見ていた。

子供たちはついに両親を熱海に追い出してしまう。しかし、熱海も若者たちで
うるさく、1泊で帰って来てしまう。このとき、母親の体調に異変が起きていた
のだった。
子供たちの様子に気が付いた両親は途中で大坂の次男の所によりながら
帰っていった。しかし、尾道に帰ったとたん、母が倒れ、危篤になってしまう。
電報で連絡を受けた長男長女は喪服持参で駆け付ける。もちろん原節子も。
母はあっけなく他界してしまう。さっそく形見分けのことを言い出す長女に
怒る香川、なだめる原節子。このシーンの原節子のセリフが、この時代の
親子の間の苦しみを代弁しているようだった。
そして、「そうか、ダメだったか。逝ってしもうたか」と飄々としている笠智衆だが、
それゆえに悲哀はじわじわと、こちらの胸に迫る。
孤独になった老人をロングショットで捉えたラストカットは哀愁胸に迫る。
淡々と進むストーリーだが、人間ドラマとして実によく出来た映画だ。和風である
が、これが日本の映画なんだなあ、って優しい気分になる。美しい日本が
そこにある。俳優たちの日本語の美しいこと。名手川又昂が撮影助手をしている
のが時代を感じさせます。
なお、この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-03-24 02:10 | 邦画・旧作 | Comments(0)

コレクター The Collector

「コレクター The Collector」
1965 イギリス/アメリカ コロムビア映画 119分
監督:ウィリアム・ワイラー 音楽:モーリス・ジャール
出演:テレンス・スタンプ、サマンサ・エッガーほか
<1965年度アカデミー賞主演女優、監督、脚色賞ノミニー・
                 ゴールデングローブ主演女優賞受賞作品>

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「我等の生涯の最良の年」「ローマの休日」「ベン・ハー」「おしゃれ泥棒」
「ファニー・ガール」などの傑作をものした巨匠ウィリアム・ワイラーの
正統派サスペンス。97年のモーガン・フリーマンの同名映画とは関係ない。

今から42年前の作品。非常に判りやすいストーリーと判りやすい手法で
一流の緊張感を演出しているのはさすがにワイラー。
登場人物が少なく、イギリス英語で繰り広げられる誘拐者と被害者の会話は
まるで舞台をみているよう。ただ、最後のほうで、突然手持ちカメラになるのだが
映画の緊張を演出している味をとるのか、唐突な感じを残念に思うかは
観る人の感性だろう。

いまでいうオタクの銀行員フレディは、友達も出来ず引きこもりで蝶々を集める
のが趣味。彼がフットボールの賭けで7万ポンド以上の大金を手にする。
彼はこの金で、ロンドン郊外の1605年に建てられたという歴史的家屋を
手に入れる。
彼は、美術学校に通うミランダにあこがれていた。しかし、声を掛ける勇気も
無く、ついに学校からの帰り道にワゴン車に連れ込みクロロホルムを嗅がせ
失神させ、この日のために彼女用に改造した地下室に連れ込んだ。

訳もわからず、地下室に連れ込まれたミランダは、乱暴はしないが、変質者
には違いないフレディからなんとか逃げようとするが、ドアや窓には徹底的に
鍵がかけられていて逃げられない。

フレディとミランダは4週間したら逃がす、という契約を結ぶ。ロンドンでは
美術学生が行方不明として騒ぎになっていた。
なんとかしてミランダの愛を獲得したいフレディだが、叶うはずもない。
一生懸命親切にしてみせるのだが、愛情の押し売りが出来ることはない。
やがて4週間がたち、最後の日。豪華な晩餐を用意するフレディだったが、
唐突に結婚を申し込む。
拒否されたら何をされるか判らない恐怖でミランダは結婚を承諾するが、
フレディは、ウソだろう!といって逆に信用しない。
再び地下室に連れて行かれるところ、しばられた手で後ろからフレディの
頭をスコップで殴る。怒ったフレディは、彼女を地下に閉じ込め、自分で
クルマを運転して病院に行き、治療を受ける。

帰って見ると、雨の中で濡れ寒いまま夜を越したミランダは(おそらく肺炎で)
息絶えていた。結局彼女は、フレディの集める蝶々となんら変わりは
無かったのだ。
フレディはミランダを殺したことを悲しむが、それは反省などではなく、
狙った相手が悪かったということ。そしてフレディはもう少し賢くない女を
狙うことにしたのだった・・・。

大金を手にした変質者はろくなことをしない、代表例だな。三白眼の
テレンス・スタンプが異様に怖い。地下の照明も古典的。だがそれが
判っていても怖い。サマンサ・エッガーもさすがにアカデミーにノミネート
されただけのことはある体当たりの演技だ。オペラ座の地下で愛する女を
手に出来ずに死んでいく怪人を思い浮かべた。
ラストも、変則的な誘拐に巻き込まれたミランダを救うことなく、フレディは
次の獲物を狙うあたり、判りやすく納得いく結末だ。
モーリス・ジャールのクラッシックめいた音楽が、時代を感じさせる。
ミステリの傑作の一つではあろう。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-03-13 23:30 | 洋画=か行 | Comments(0)