「すべての美しい馬 All the pretty horses」
2000年 アメリカ Clombia(SPE)+MIRAMAX 116分
監督:ビリー・ボブ・ソーントン 原作:コーマック・マッカーシー
出演:マット・デイモン、ヘンリー・トーマス、ペネロペ・クルス、ルーカス・ブラック他
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まるで小説を見ているような映画。これも原作の方が面白い作品ではあるような
感じを受けた。アメリカ現代小説をadoptaionすることは難しいことなのだなあ。

1949年アメリカ・テキサス。父親の広大な牧場の後を継ぎ、カウボーイの生活を
夢見ていたジョン(M・デイモン)。しかし母親は土地を石油資本に売り、都会に
出て行ってしまった。
カウボーイ生活を諦められないジョンは、親友レイシーと共に、メキシコを目指した。

途中で、馬泥棒らしき16歳の少年と出会う。同行を頼まれたが、危険な臭いを
感じた二人は、彼を振り切ってしまう。が、また途中で出くわす。結局彼は
疫病神であったわけだが・・。
豪雨の野営中、馬が逃げ出してしまう。少年が、ある牧場に自分らの馬が
つながれていることを見つけてきて、全員で奪い返しに行くが、見つかり、馬泥棒
として追われる身となる。

上手く逃げおおせたジョンとレイシーは、メキシコ人の大牧場にカウボーイとして
雇って貰うこと成功した。野生馬を飼いならす技の巧みさに、メキシコ人たちも
ジョンたちに打ち解けていく。そんな中、オーナーの娘(P・クルス)と出会い、
ジョンと娘は愛し合うようになる。かごの鳥の娘にとって自由なアメリカ人は魅力的
に映ったのだろう。しかし彼女には大富豪のいいなずけがいたのだ。
彼女は、ジョンと一緒になることを望むのだったが、障害はあまりにも大きい。

そんな生活も、メキシコ人の密告により、ジョンとレイシーは馬泥棒として警察に
捕まってしまう。牢屋に行くと、あの少年もすでに投獄されていた。
少年は、逃げる途中で警官を射殺しているので、かなりやばかった。
3人は他の街の刑務所に護送されることになったが、メキシコには死刑がない、
護送する署長は、少年だけ、別のところに連れて行き、射殺する。

刑務所の中は無法地帯。殺される恐怖がつきまとう。事実レイシーも半殺しの
目に会い、ジョンもナイフを持った男に襲われるが、手にしたフォークで刺しまくり
相手を殺したのだった。こんなことをしていた二人だがある日突然釈放される。

牧場に戻った二人だが、釈放してくれたのはオーナーの娘の伯母だった。
金で解決したのだ。しかし、伯母はジョンに、娘とは二度と会わないでくれ、と
頼む。愛し合う二人だが、二人ともこの先に幸せはない、と悟り別れることに。

そして、ジョンとレイシーは、自分たちの馬を奪い返すため署長を人質にし、
二人の馬と少年の馬、計3頭を連れて、テキサスを目指した。
途中二人はバラバラになってしまうのだが、再びテキサスの地で再会、
カウボーイの人生を始めることが出来るようになるのだった。

筋書きを字で書いてしまうと映画の面白さが伝わらないが、馬泥棒の少年や
署長を人質にしてテキサスに帰る途中、署長一派に追いつかれピンチに
なるが、これを救った最初の刑務所の仲間であった老人とか、
アメリカに入ったとき最初に声をかけたのがシェリフだったことからまたしても
馬泥棒として逮捕され裁判に掛けられるが、巡回判事がいいやつで、
ジョンが真実を話していると信じ、無罪放免としてくれるとか、なかなか
味もありつつ、ちょいとそんなのありかな、と思わせるところがあったり。

マット・デイモンの現代映画らしい、といえばそうかもしれない。
尚この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2007-05-30 22:30 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)

●「綴り字のシーズン BEE SEASON」
2005 アメリカ Searchlight Pichtures 提供 106分
監督:スコット・マクギー、デヴィッド・シーゲル
出演:リチャード・ギア、ジュリエット・ビノシュ、フローラ・クロス、マックス・ミンゲラ他
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今ひとつ、インパクトに欠ける映画だった。きっと原作の方が面白いのだろう。
原作は、NYタイムズでも「注目すべき本」とされ、全米でベストセラーになった、
マイラ・ゴールドバーグの小説「Bee Season」。

スペリングコンテストを通して家族が再生していく様子を描いたものだが、原作を
映像化するのにアップアップしている感じがする。
宗教学者で大学教授のソール・ナウマン(R・ギア)、病理学者の妻ミリアム(J・ビノシュ)
出来のいい高校生の長男アーロン、そして小学校6年生の娘イライザ。

この4人家族は、幸せな家族。夫は料理は上手いし、バイオリンも弾き、チェロを弾く
息子と合奏するのを楽しみにしている。優秀な息子に愛情を注ぎ、将来を夢見ていた。
それだけに息子への注文も厳しかった。息子はそれに耐えて勉強に励んでいた。
しかし、イライザが学校のスペリング・コンテストで優勝し、州大会へ進む頃から
自分の研究の領域に娘の能力がだぶり、神がかり的な心の声、神の声が聞こえる
イライザを偏愛しはじめる。
イライザは「目をつぶると、スペルが聴こえてくるの」という。父親は、娘はきっと
神の声を聴いているのに違いない、と感じたのだった。

娘ばかりに愛情が注がれるのに寂しさを感じていた長男アーロンは、ふとした
きっかけで出会った娘と愛し合うようになる。この娘、ハレクリシュナの信者で、
アーロンもその精神の道に導かれていく。

イライザは州大会でも優勝し、ついにワシントンで開催される全国大会に出場が
決まった。その頃から母の精神状態が不安定になった。ついに入院することに
なる。彼女は光るものを盗んで集め、借りた別の部屋に飾り付けていたのだった。

イライザと父は、ワシントンの全国大会に赴く。順調に勝ち上がり、ついに決勝。
最期の出題は日本語の「オリガミ」だった。イライザはこれにわざと間違える。
「ORIGAMY」と。
ラストは、母も戻り、兄も戻り、イライザはスペリングコンテストの重圧からも
開放され、再び幸せな家庭が戻ってきたのだった。

というお話しだが、小学6年でめちゃくちゃ難しい単語のスペリングを言えるんだなあ、
と感心した。ま、日本でも小さくても難しい漢字を書ける子がいるわけだから
同じことか。
イライザが、自分がスペリング・コンテストを勝ち進むことで家族を再びくっつける
努力をする姿が感動的。
母の病気の背景、兄の宗教観の変遷など描き方が浅いと感じた部分もある。
Spelling Bee=スペリング・コンテスト。参加資格9-15歳。約1千万人が参加する
アメリカではメジャーな大会。優勝賞金12,000ドル。
尚この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2007-05-29 22:36 | 洋画=た行 | Trackback | Comments(0)

●「アメリカ、家族のいる風景 Don't Come Knocking」
2005 ドイツ/アメリカ HanWay Films ,Reverse angle production 124分
監督:ヴィム・ベンダース 原案:ヴィム・ベンダース、サム・シェパード
脚本:サム・シェパード 
出演:サム・シェパード、ジェシカ・ラング、ティム・ロス、ガブリエル・マン
    サラ・ポーリー、エヴァ・マリー・セイント他
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「ブエナ・ヴィスタ・ソシアルクラブ」のヴィム・ベンダース監督が、サム・シェパード
と組んで仕上げた、ロード・ムービー。
脚本も主演もサム・シェパードだから、彼の思いもこの映画に相当入っていると
見た。観終わった感想は「味のある映画」だ。

ストーリーとしては、この前みた、ジャームッシュ監督、ビル・マーレイ主演の
「ブロークン・フラワー」に似ている。両方にジェシカ・ラングも出ている。

西部劇の俳優、ハワード・スペンス(S・シェパード)は、主演映画「西部の妖怪」の
撮影現場から馬に乗って消えてしまう。忽然と。向った先は、30年間会っていない
母親の元だ。
彼は、一世を風靡した俳優だが、破天荒な行動で、酒、女、クスリ、暴力とスキャンダル
には事欠かなかった。そんな自堕落な生活に突然別れを告げたのだ。
家族の愛情が欲しかったのだろうか。
30年ぶりで出会った母は、年老いてはいたが、息子を歓迎し、やがて探しに来るで
あろう映画関係者から身を隠すため自宅の地下に、部屋を用意していた。
そこで母は、驚きの告白をする。それは30年前にモンタナから電話があり、ハワード
の子供が出来た、というものだった、というのだ。「俺に子供がいる?そんなバカな」
とは思ったが、彼は亡くなったオヤジさんの愛車(60年代初頭のポンティアック=
カッコイイんだなこれが)に乗って心当たりの女性ドリーン(J・ラング)に会いに行く。

一方、母親の遺灰を胸に故郷に戻ってきた娘、スカイ(S・ポーリー)も父親を探して
いた。あるクラブで、若い歌手が歌っているところに入っていくと、ドリーンがいた。
今更何をしにきたの?という顔。目の前で歌っているのがあなたの息子よ、と
告白した。息子は、突然の父親の出現に怒り狂う。
さらに、スカイも自分の父親がハワードであることを確信。彼の目の前に現れる。
決して上手い形ではなかったが、自分の息子、娘、と出会うことが出来たハワードに
心の平和が訪れた。

そして追いかけてきた映画関係者に契約を守り、映画を完成させろ、と手錠をかけられ
撮影現場へ連れて行かれる。そして、大人しく映画作りを続けたのだ。
そして、息子とその彼女、そして娘の3人は、ハワードを追いかけて、撮影現場へと
向ったのだった。

無頼漢が、自堕落な生活を老境に達してから脱しようとし、その過程で家族と出会い、
幸せのありかを見つける。空間を多く取ったカメラアングルが素敵だ。
テンポもいいし、一見なんの変哲も無いストーリーではあるが、サム・シェパードの
落ちぶれかけた俳優がいい感じ。味がある出来となっている。ジェシカ・ラング、など
脇もいい味だ。
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by jazzyoba0083 | 2007-05-27 16:50 | 洋画=あ行 | Trackback(1) | Comments(0)

●「永遠(とわ)の愛に生きて Shadowlands」
1993 イギリス Spelling Films 提供 132分
監督・製作:リチャード・アッテンボロー
出演:アンソニー・ホプキンス、デブラ・ウィンガー、ジョセフ・マッゼロ他。

  <1993年度アカデミー賞主演女優、脚本賞ノミニー>
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『ナルニア国ものがたり』などで知られる作家・ファンタジー作家・神学者、
クライブ・ステーブルス・ルイス(1898~1963)の物語。
彼はオックスフォードで文学を講じ、また、キリスト教研究でも名高い、
現代の賢者とも呼べる高潔な人物である。
象牙の塔に篭もり、退役軍人の兄と二人暮らしの彼は、女性とはほとんど
没交渉の生活を送っていた。

ある日、彼のファンだというアメリカの女性詩人ジョイ・グレシャムの訪問を受け、
彼はその大らかで自立した意識に戸惑いつつも次第に彼女に惹かれていく。
だが、それまで恋を畏れ遠ざけてきた彼は、感情を素直に表わせず、ジョイには
それが苛立たしい。一旦アメリカに帰るジョイだが、夫とのDVや浮気などが原因で
離婚を決意、ロンドンに移り住むようになった。ルイスは、ジョイに英国永住権を与える
ために、書類上の結婚をする。ジョイの恋心になかなか気が付かないルイス。
互いの想いがようやく煮詰まりかけた頃、ジョイは突然骨髄ガンに倒れ、
ようやく彼は溢れる愛を言葉にする。それは9つの時に母を亡くして以来、
胸に押し込めていた暖かい気持ちだった……。そして、余命いくばくも無い彼女と
病室で真の結婚式を挙げるのだった。

アッテンボローの演出も、いつものソツのなさから一歩大きく踏み出して、
心に迫るものがある。ジョイの連れ子である利発でナイーブな少年ダグラスが、
新しい父のルイスと共に母の看病をする、静かな展開の後半は、抑えたタッチで
逆に圧倒的な感動を呼ぶ。小康を取り戻したジョイとルイスが、風景画のように
美しいゴールデン・バレー渓谷を訪ねるシーンも感動的である。

また、ジョイが早晩亡くなるであることを判りながら、愛情を一心に注ぐルイスの
献身は、晩年になってから、人を愛することを知った男の切なさと勇気が
ひしひしと伝わってくる。名優アンソニー・ホプキンス、さすがである。
特に、ジョイが逝ってから、息子アンソニーと、屋根裏部屋でジョイを思って
お互いに抱き合って号泣するシーンは、無償の愛の素晴らしさに胸詰まるものが
ある。皆さんおっしゃっていることだが、ジョイがルイスに言った言葉、「今日の痛みも
明日の幸せの一部」が重く迫る。
先日観た、これも実在の詩人シルビア・プラスを描いたものと通底するものが
ある。イギリス映画って、暗いけど「文学的」、「思索的」なものが目に留まります。
ジュディ・デンチ主演の伝記ものもこの範疇ですね。
ただ、この映画、物語がスタートするまでに1時間近くかかるんで、もどかしさは
つきまといます。
こうした映画が出来上がるのは、英国の季候・風土が大いに影響していると見ました。
尚、この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2007-05-26 22:45 | 洋画=た行 | Trackback(1) | Comments(0)

終身犯 Birdman of Alcatraz

「終身犯 Birdman of Alcatraz」
1961 アメリカ United Artists 提供 Norma Production 作品 148分
監督:ジョン・フランケンハイマー 原作:トーマス・E・ガディス
出演:バート・ランカスター、カール・マルデン、セルマ・リッター、ベティ・フィールド他

<1961年度アカデミー賞主演男優、助演男優、女優、撮影(白黒)各賞ノミニー>
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こういう実在の有名人がいることを映画というメディアは教えてくれるから楽しい。
邦題からは推察不可能な、この映画のストーリーは、サンフランシスコ沖に浮かぶ
アルカトラズ島刑務所で服役していた終身犯が、小鳥と出会うことで世界的に高名な
鳥類学者になっていく実話だ。

ロバート・ストラウドは、二人を殺して死刑を言い渡され、カンサス州レヴンスワース
刑務所に収監された。
二人目の殺人が刑務所内で刑務官を刺殺したことから、独居房に入れられ、
他との接触は禁止、面会も家族だけ、という極めて制限された生活をしていた。

ある日、庭で運動中、飛んできた枝についていたスズメの巣にいた雛を育てたこと
から、小鳥に興味を持ち、刑務所の配慮もあって、部屋に小鳥を飼うことを大目に
見てもらい、鳥かごを数ヶ月かかって手作りし、繁殖にも成功していく。

やがて、小鳥たちが奇病に罹って次々と死んでいくことから、色んな薬剤を母親に
差し入れてもらい、これを自己流にアレンジし、敗血病の治療法を発見した。
これは、世の多くの小鳥を救う新治療法として確立した。
ストラウドは刑務所の図書館や差し入れの専門書などを読み漁り、小鳥の習性や
病気の研究を重ねていった。そしてその知識は大学教授も舌を巻くほどになった。

彼の房は、2部屋ぶち抜きで鳥小屋つきになり、永い間に親しくなった刑務官から
顕微鏡を差し入れてもらったり、恵まれた環境だった。そして、刑務所から出した
本は、画期的なものとして世間に受け入れられたのだった。
そんなおり、論文コンテスト2位に入った副賞としてカナリアを持ってきた女性デラと
刑務所内で繁殖させた小鳥を売りに出し商売をしようということになった。
彼女とは、後に獄中結婚することになる。

かたくなだったストラウドも小鳥の研究をすることで、人に感謝する心や生き物
を愛する心に目覚めていったのだった。彼は母親がワシントンで大統領夫人にまで
会って減刑を嘆願したことから、死刑の執行は停止され、終身犯として終生
刑務所で暮すことになった。
そんな母も、最愛の息子に愛する女性が出来ると、冷たくなるのだった。親としては
必死の努力で、息子を救おうとしているのに、横からこれを奪おうとする許せない
存在としてしか映らなかったのだ。

ストラウドはある夜、突然、アルカトラズ島へ移送されることが決まった。多数の小鳥も
そのままに。刑務所法が改正されて、刑務所でペットを飼うことや、商売をすることが
禁止されてしまったのだ。
だが、ストラウドは、妻と相談し、新聞を通して世論を動かし、法律の改正が囚人の
福利厚生にかなっていないと、訴え、政府を動かすことに成功。再び小鳥の研究が
出来るようになった。模範囚として40年近く刑務所暮らしをしていたストラウドだったが
仮釈放になることは無かった。ある日、アルカトラズ島であまりの厳しさに囚人たちが
反乱を起こし、ストラウドも巻き込まれるが、反乱はすぐに鎮圧され、反乱に加わらな
かったストラウドは、刑務所の信頼を得、別の刑務所に再び移送されることに
なった。

冒頭、原作者が出てきて(もちろん役者)、フィッシャーマンズ・ワーフからアルカトラズ
を臨み、ストラウドが40年の刑務所生活を続けていること、今日、他の刑務所に移送
されること、などを話し始め、彼のナレーションで話が進んでいく。ラストは、冒頭の
続きになっていて、ボートで島からサンフランシスコに到着したストラウドに原作者が
インタビューするところで終わる。カール・マルデン演ずる刑務所長との確執が
サイドストーリーとして興味深く描かれている。

フランケンハイマーらしく淡々と、地味目の展開。15分は短くできたかなあ。
特に反乱の銃撃シーンは、あまり本筋とは関係ないように思えた。
人を信じない凶暴な男が小鳥と出会い、その天才を発揮、社会とは隔絶された
刑務所暮らしで、その人間としての価値を歴史に刻むことができた。
もし、彼が早々に仮釈放されて、シャバに出たら、ただの粗暴な男として無名の内に
死んでいったかもしれない。人生とは不思議なものだ。逆境が人を成長させるの
だろうか?

<トリビア>
ストラウドはこの映画が公開された翌年、病気の為に移送されたイリノイ州スプリング
フィールド連邦刑務所メディカルセンターで73歳で亡くなっている。
その年、司法長官ロバート・ケネディの命で、アルカトラズ連邦刑務所は廃止された。
アルカトラズのバードマンとあだ名されるストラウドだが、アルカトラズで鳥を飼った事は
無い。
結局彼は54年間の刑務所生活を送った。映画の中では、小鳥と出会ってから温厚な
人柄に変ったように描かれているが、実際は少し違うようだ。アルカトラズへの移送の
原因も、レヴンスワース刑務所で小鳥の治療薬からアルコール飲料を造ったことが
理由のようだ。
尚この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2007-05-25 22:30 | 洋画=さ行 | Trackback(1) | Comments(0)

●「スパイダーマン3 Spiderman 3」
2006 アメリカ コロムビア=SPE 提供 139分
監督:サム・ライミ 脚本:サム&アイヴァン・ライミほか
出演:トビー・マクガイア、キルスティン・ダンスト、ジェームズ・フランコ、
    トーマス・ヘイデン・チャーチ、トファー・グレイスほか
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前評判も上々で、世界で最初に日本で見れるという大サービス振り。
制作費も300億円を軽く越え、映画史上最高額とか。
封切からやや時間を置いて、シネコンに出かけました。日曜の1番上映。
客の入りはいいですね。

2時間半近い映画なので、途中眠くなるのかなあ、と思っていたら何の何の。
メリハリの付いたスピード感、話の展開の早さ、観客にもたつきを持たせない、
これぞハリウッドエンターテインメントの極致でしょう。
VFXも、素晴らしい!そして何より、アメコミのスピリットである「愛と勇気と
正義」、「勧善懲悪」の世界が、しっかりと描かれてて、映画館を後にする人で
感動こそすれ、嫌な思いをする人はいないでしょうね。

ハリウッド映画はこうじゃなくちゃ!ってな見本。エンターテインメントの極致!
面白かった!楽しかった! 映画を観る醍醐味、ここにあり!と言えます。
シリーズ全部見てますが、「3」は最高の出来。
これで「4」を作るハードルがさらに高くなってしまったなあ。
でも、サム・ライミ、きっとやってくれるでしょう。

スパイダーマンは今やNYっこのアイドル。ちびっ子のヒーローだった。
ピーター(トビー)も、いい気分。MJ(ダンスト)との間もうまく進み、
いよいよプロポーズの段階に来ていた。
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MJとのデートの時、近くに宇宙から物体が落下。これがドロドロの黒いアスファルト
のように、ピーターのバイクに取り付いた。

一方、前作でピーターの叔父さんを射殺したフリント・マルコ(チャーチ)は、
娘の治療費を稼ぐため、泥棒を重ね遂に刑務所に送り込まれるが、脱走。
素粒子実験施設に逃げ込み、そこで体が砂になるという能力を得てしまう。
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さらに、前作で、親友でありながら父を殺されたと思い、ピーターを憎むハリーも
ピーターを付け狙う。ある夜の空中戦で、ハリーは、スパイダーマンにやられ、
地上に叩きつけられ、記憶を失う。幸いなことに、ピーターを怨んでいた原因も
忘れてしまい、再び親友として振舞うようになった。

そんなある日、ピーターは、部屋で例の黒い物体に汚染され、黒いスパイダー
マンが生まれる。パワーは前よりも強くなっていたが、心に邪悪なものが生まれる
のだった。
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街に現れたサンドマン=フリント・マルコを水であっけなくやっつけてしまったり、
これまでの慈悲のあったスパイダーマンではなくなってしまったのだった。

一方ピーターがバイトをしている新聞社にフリーランスのカメラマン、エディ・ブロック
がやってくる。彼は、スパイダーマンの悪事を暴いてみろ、と編集長に言われ、
黒いスーツのスパイダーマンを追いかけ、合成写真を作って、スパイダーマンが
お金を持ち逃げしたような記事を書いた。街中が失望する。
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さらに、恋人のMJは、ハリウッドの舞台にデビューしたものの、新聞の劇評に
酷評され、クビになってしまう。
そんなMJにプロポーズをしようとするが、タイミングが悪すぎた。さらに、
スパイダーマンをNYの名誉市民として表彰する式典で、スパイダーマンと
フリーランスカメラマンの恋人グゥエンがプレゼンターとして登場、なんと
スパイダーマンとキスをしてしまったのだ。信じられない表情で見つめる
MJ。失意の彼女は、ハリーの元を訪れ、ハリーとキスしてしまう。
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自己嫌悪でハリーの元を飛び出るMJ。その頃にはハリーは、記憶を取り戻し、
ピーターと対決し、父の復讐を遂げなくてはならないと再び確信していた。
MJは、ハリーに脅されて、ピーターと別れる、とウソの告白をする。
やけになったピーターは、カメラマンエディの恋人グェンを伴って、MJが
ウエイター兼歌手として働いているジャズクラブを訪れ、黒いスパイダーマン
の心で振舞うのだった。高慢で暴力的になってしまったピーターにMJも
グェンも引きまくるのだった。
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黒いスパイダーマンになっても心に生まれる邪悪に納得できないピーターは
教会の屋上で悩んでいた。その時、教会のベルが鳴る。
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すると、黒い物体は
ピーターの体から剥がれ始め、たまたま、偽の写真を作ってしまったことを
ざんげに来ていたカメラマン、エディ・ブロックに降りかかってしまった。
黒い物体で、極悪人に変質するエディ。

職を奪われピーターを怨んでいたエディは、ゲノムという極悪怪人に変化して
しまった。一方サンドマンとなったマルコも、ゲノムと手を組むことを了解し、
二人でスパイダーマンをやっつけようと作戦に出た。

エディ=ゲノムはタクシー運転手に化けて、MJを拉致し、ビルの屋上に
タクシーごと吊り下げ、スパイダーマンの登場を待っていた。
集ったNYっこたちは息を呑んで、彼の登場を待っていた。

黒いスーツから決別したピーターは、MJを救うべく、ハリーに援助を求める。
しかし、ハリーは、断わる。ここで、ハリーの家の執事が、父親が自殺したことを
ハリーに教えるのだった。これでピーターを怨む理由が無くなった。

宙吊りのMJを救いに来たスパイダーマン。ピーターは黒いスーツとは決別していた
のだった。しかし、サンドマンとゲノムのタッグは強力だった。
瀕死のスパイダーマン。そして、高層階から落下しそうなMJ。
と、そこにジェットボードに乗った、ハイパースーツ姿のハリーがやってきたのだ!
(このあたり拍手!騎兵隊の到着だ!)。二人で力を併せて、サンドマンと
ゲノムに対峙する。しかし、ハリーはサンドマンをやっつけたものの、ゲノムの
ヤリに体を貫かれてしまう。ピーターは黒い物体が鐘の音に弱いことに気づき
建築資材のパイプでゲノムの周りを囲い込み、金属の棒で、パイプを叩いた。
すると、黒い物体はエディの体から剥がれ始めたのだ。そこをくもの糸で、
ひっぱいリ出すピーター。しかし、エディは自分は悪のままでいいのだ、と
また黒い物体の中にとびこんで行ってしまった。


そして、ゲノムとスパイダーマンの一騎打ちがはじまった。瀕死のハリーは?
そしてピーターとMJの恋の行方は?

何度も書くが、アメリカ映画の良さが全て詰まっている。こういう映画、アメリカ人は
好きなんだろうなあ。
さあ、理屈ぬきで、
「愛と勇気と正義」の世界に浸ろう!
ハリウッドのエンタテインメントに酔おう!

尚この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2007-05-20 12:30 | 洋画=さ行 | Trackback(24) | Comments(0)

SAYURI Memories of a Geisha

●「SAYURI  Memories of a Geisha」
2005 アメリカ コロムビア映画+ドリームワークス+スパイグラス 146分
監督:ロブ・マーシャル 製作:スティーブン・スティルバーグ
原作:アーサー・ゴールデン著「Memories of a Gisha」
出演:チャン・ツィー、渡辺謙、ミシェル・ヨー、役所広司、桃井かおり、大後寿々花
    工藤夕貴ほか

  <2005年度アカデミー賞撮影、美術、衣装デザイン賞受賞作品>
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日本の芸者の世界を、中国人の主役が英語でやるのか、と思うとなかなか観る
勇気がでなかった作品だ。結果、観てよかったかな。まあまあだと思った。
最初、昭和初期の日本の寒村で、姉妹が売られていくシーンから英語だから、
やはり、なんか変。「硫黄島からの手紙」みたいに、いっそ日本の役者に
日本語でやらせたほうが、潔かったんじゃないかなあ。チャン・ツィーくらいの
女優さんは日本にもいますから。

しかし、日本人の知らなかった世界をハリウッドが描いて見せる、しかも上質な
作品に仕上げて・・・。悔しい思いもある。

昭和初期の寒村から売られてきた姉妹は、別れ別れになり、千代(大後)は
芸者の置屋のおかあさん(桃井)の下で、女中として、辛い下働きの日々を
送っていた。長じても生活に変化も無く、嘆きの人生であった。そんな中、
使いにいって転んだところを会長さん(渡辺)に慰めて貰い、カキ氷をご馳走に
なる。これを転機に、会長さんの女になりたい、芸者として一流になる、と
決心をする。
それからは、おねえさんの豆葉(ミシェル・ヨー)に仕込まれて、めきめき芸の道で
上達していく。しかし、行く手を、当時は都一の芸者といわれていた初桃(コン・リー)
に、意地悪され妨害されるのだった。
そんな中、会長さんの命の恩人(満州で爆弾の爆発から体を張って会長を守り
自らは右の頬に大ヤケドを負った)の延さんと相撲見物で出会い、延さんは
サユリと名づけられたこの芸者に引かれていく。サユリは、たちまち都一の芸者
と言われるようになり、誰にいくらで水揚げされるかが豆葉たちの勝負になった。
結局、サユリは「蟹の先生」と呼ばれる医者に1万5千円で水揚げされた。これは
歴史上最高金額だった。

都一の芸者になったサユリにおかあさんは、自分の養女にして、置屋の跡継ぎと
する、と指名した。しかし、その座は、サユリと仲良かった、おカボ(工藤)に行く
はずだったのだ。絶望するおカボ。
みずから座を追われた初桃は、嫉妬に狂い、サユリの部屋で見つけた会長さんから
もらったハンカチを燃やそうとして、つかみ合いになり、ランプが倒れて置屋は
火事になってしまう。

そして、戦争の悪化。サユリたちは延さんのつてで山の中に疎開する。そして何年も
経った。すっかり芸者の世界から遠のいたサユリのもとに延さんがやったくる。
大阪の工場を再建するためにアメリカ人の大佐の接待をしてもらいたい、と
頼みに来たのだ。もう芸の道から遠のいているから、と一旦は断わるサユリだったが
恩返しのつもりで、山から京へと出る。豆葉に焼け残っていた着物を借りて、
会長や、今やパンパンのようになったおカボたちと、温泉に接待に出かける。
よろこぶ米軍の一行だったが、芸者を娼婦と勘違いした大佐にいいよられる。
なんとか窮地を脱したサユリだったが、今度は、延さんに俺の女になってくれ、と
迫られる。

サユリは一計を案じた。米軍の大佐と寝ているところを延さんに見せて、サユリが
そういう女だと思わせて身を引かせたい、と考え、おカボに、9時に延さんを
指定の場所に連れてきて、と頼む。いやいやサユリが大佐と抱き合っているところに
おカボが連れて来たのは、なんと会長だったのだ。
おカボは「私は自分の夢を奪われたわ(置屋の養女になること)。夢を奪われること
がどんなに辛いかわかったでしょ?」と言い去っていったのだ。

悲しさに絶望するサユリ。海辺の絶壁から会長にもらったハンカチを、空に飛ばして
捨てた。(ここで自殺するのかと思った)
そして、春。延さんから花見に誘われ、出かけたサユリのもとに現れたのは、会長
だった。会長は、幼い千代を最初に見かけたときから気に入り、豆葉に頼んで
芸の道を教え込んで貰っていたのだ。いつかは見受けができることを夢見て。
そんなこととは知らなかったサユリ。彼女も会長への思いを告げ、ひしと抱き合う
二人だった・・・。

着物の着方、とかお寺に賽銭を投げ入れた時、ガラガラを鳴らすのは神社じゃなかった
っけ?しかも音がゴ~ンって! かなり高い山の稜線からハンカチを飛ばすのだが
どうやっていったのだろう、と思っちゃった。
基本的に全編英語だが、おかあさん、おねえさん、こんにちは、とかは日本語。
日本軍が花街に退去を呼びかける拡声器の声も日本語。なんか中途半端だったな。

しかし、「シカゴ」のロブ・マーシャルだけあって、映像の美しさ、はさすがアカデミー
受賞もん。ハリウッドのスタッフは原作をよく読んで、日本のことを研究したんだろうな。
花柳界のシステムなんかは西洋人には解りづらいんじゃないかなあ。
そういう意味で、一人の女の人生を「芸者」という形を借りて描いてみせた迫力は
感じます。素直に。サユリの少女時代を演じた大後寿々花は、存在感のある可愛さだ。
ジョン・ウィリアムズの音楽にヨー・ヨー・マのチェロも、心地よい。
この映画を観た西洋人に、今でもこんな風かと思われたら困るな。
昭和初期の女性の一つの幸せの掴み方、を「芸者」という舞台を借りて表現したわけ
だから。「サユリ」の生きかた(生かされ方)を観るべきでしょう。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-05-19 22:55 | 洋画=さ行 | Trackback(2) | Comments(4)

ジャスティス Hart's War

●「ジャスティス Hart's War」
2002 アメリカ MGM映画提供 125分
監督:グレゴリー・ホブリット
出演:ブルース・ウィリス、コリン・ファレル、マーセル・ユーレス、テレンス・ハワード他
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批評はかなりきついものが多いが、私は大変面白く観ました。ただし、ラストで
語られる、軍人を美化する、「勇気、自己犠牲・・・」などという愛国心を煽る文言は
白けてしまいました。言わずもがな、でしょうに。まあ、9・11以降のアメリカの
この手の映画はこうなるのはしかたのないことだったのでしょうね。

ブルース・ウィリスと、コリン・ファレル、それにナチ捕虜収容所長のマーセル・ユーレスの
渡り合いは見ごたえがありました。

冒頭のシーンからぐいぐいと引き込んで、息付くひまがないくらい、いいテンポで
意外性を発揮しながら進んでいきます。カメラワークもいい。

上院議員の息子ハート中尉は、父親のお陰で最前線には配属されない。今日も
司令部へクルマの運転をして、大尉を届ける役。
途中で出くわしMPが実はドイツ軍の変装で、大尉は射殺される。ハート中尉は
ジープを突進させて逃亡を図るが、木に激突して、捕虜となってしまう。
収容所に列車で送られるときに、味方のP-51が飛来し、攻撃を仕掛けてくる。
列車から飛び出した捕虜たちは、皆で人文字でPOW(戦時捕虜)を描くと
やっと戦闘機は去っていった。しかし多くの同胞が死んでいった。

ベルギーの1944年暮れの出来事で、ナチの劣勢は明らかとなりつつあった。
ハート中尉は収容所に来る前に、ナチの拷問にあっていて、火薬集積所の場所を
寒さに耐えられず、ゲロッてしまったのだ。

彼が連行された収容所のアメリカ軍捕虜のボスが、マクナマラ大佐(B・ウィリス)。
ハート中尉は将校なのだが、将校用の宿舎が満杯で下士官用の宿舎に
入れられる。そこにはベッドフォードという、ドイツ軍を相手に商売をしている
悪い軍曹がいた。
ハート中尉は、位こそ高いが、イェール大学の法学院の3年生だった。

そんな収容所に、黒人の空軍パイロットが二人捕虜として入ってきた。
二人とも少尉だったのだが、白人の下士官たちは敬意を払わない。
やがて、アーチャー少尉が、庭の柵を抜き取りベッドの下に隠したという濡れ衣を
着せられ、銃殺されてしまう。怒るもう一人の黒人少尉スコット。
黒人差別主義のベッドフォードらの企みだったのだ。

ところが、このベッドフォードがある夜、クビの骨を折られて死んでいるのが発見
される。そばにスコット少尉がいたことから、銃殺されそうになるが、
マクナマラ大佐は、少尉は軍法会議を受ける権利がある、と主張、ハート中尉に
スコットの弁護をするように命じる。困惑するハートだが、引き受ける。

そしてドイツ軍も立ち会っての軍法会議が開かれる。ドイツ軍兵士も証言にたち
アメリカ軍捕虜も証言する。しかし、スコット少尉の犯行を積極的に否定する
証言がでない。
所長のヴィッサー大佐は実はイェール大学の卒業生で、ハート中尉を所長室に
迎え、軍法会議のマニュアル本を、プレゼントする。彼は裁判を楽しんでいるのだ。
そうこうするうちに、実はこの裁判には裏があることが判明する。

それは、収容所の幹部を裁判に釘付けにし、その間に前から掘り進めていた
トンネルを通って、35人が脱走することになっていたのだった。
ドイツ軍と通じているベッドフォードが、穴掘りに気が付き、これをドイツ軍に
取引材料として利用されてはかまわん、ということで、大佐一派がベッドフォードを
殺してしまったのだった。
ある夜、ある兵士の後を追いかけ、穴掘り現場を目撃したハート中尉は、事実を知り
マクナマラ大佐を非難する。このままではスコット少尉は銃殺になる、と。
しかし大佐は気の毒には思うが、戦争に犠牲はつき物だ、と主張する。

そして最終弁論。ハート中尉は、スコット少尉に殺人はしていない。と熱弁。
「殺したのは私だ」と、自ら泥を被ってしまう。
この間に、35人は脱走。所長は、ハート中尉が、自分がやったと証言したことから
即、彼を銃殺にすることを決定。捕虜全員を外に集合させる。
しかし、35人足りない。怒った所長は裁判にかかわった全ての米兵を銃殺する、
と宣言、まずはハートからだ、と銃を構えた瞬間、脱走したはずのマクナマラ大佐が
ドイツ軍兵士の変装用軍服を脱ぎながら、再び収容所の正門から入ってきた。

ヴィッサー大佐は「兵士たちを救うために戻ってきた、というわけか。Very well」と
いうと、マクナマラをその場で自らの手で射殺。兵士たちは罪に問わなかった。
すぐ近くには、連合国軍の砲撃が迫っていた・・・・。

にせMPがジープの大尉を突然射殺するシーン、見方の戦闘機に撃たれてしまう
シーン、マクナマラ大佐が射殺されてしまうシーン、など見ごたえ十分。
ドイツの収容所長のその後はどうなったか?捕虜たちは3ヶ月後に開放され、
故郷に戻ったことは語られるのだが。親切なのか、陰険なのか、極悪人なのか
よく判らないキャラクターだったなあ。

放題のジャスティスというのは、あまり映画にそぐわない感じ。原題のままの方が
良かったかもしれない。「プライベート・ライアン」みたいに。
ブルースが男らしくていい、これほどの自己犠牲があるだろうか、と素直に感動できる
のだが、冒頭にも書いた、ブルースの勇気を称える、愛国心高揚っぽいコメントに
白けるのだ。ここだけ残念。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-05-14 23:20 | 洋画=さ行 | Trackback(1) | Comments(0)

復活の日 VIRUS

●「復活の日 VIRUS」
1980 日本 東宝、角川春樹事務所+東京放送 156分
監督:深作欣二 撮影:木村大作 音楽:テオ・マセロ 主題歌:ジャニス・イアン
出演:草刈正雄、多岐川裕美、ジョージ・ケネディ、オリビア・ハッセー
    チャック・コナーズ、ボー・スベンソン、ロバート・ボーン、グレン・フォード
    千葉真一、緒形拳、森田健作、渡瀬恒彦、永島敏行ほか。
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今から27年前。私もまだ20歳代だったころ、名前は聞いていたけど観て
いなかった超大作。改めて観て、出演者の豪華さなどに驚いた。
先日、この作品から7年後の「首都消失」を観たけれど、全然比べ物に
ならない。金の掛けかたが全然違うから仕方のないことかもしれないが。
小松左京のこのSFは映画化は無理、と言われていたのだが、当時日の出の
勢いだった角川春樹と、今より全然勢いがあったTBSが組んだ、コラボの走り
だったと記憶している。

構想5年、製作3年、制作費25億円、カナダ、チリ海軍全面協力、ハリウッド
の大スターが綺羅星の如く居並ぶ。鬼才深作欣二に名匠木村大作のカメラ。
もうこんな贅沢な映画、日本では創れないだろうなあ。もう30年近く前に
良くぞ創った、という感じ。突っ込みどころもないではないが、156分という
長丁場を見せきる力をもった映画ではある。

音楽も、ジャズの名プロデューサー、テオ・マセロに羽田健太郎をあわせ、
主題歌をジャニス・イアンに歌わせる。しかもミュージシャンに、チック・コリア
スティーブ・ガッド、ロン・カーター、デイヴッド・サンボーン、デイヴ・バレンティン
らが集められたというから驚くじゃあありませんか!

チリ海軍から借りたであろう本物の潜水艦が出てきて、艦長がチャック・コナーズ
というファーストシーンで、重厚さがただよう。

製作時点での近未来1983年に映画はスタート。そのときに人類は南極に残った
各国の観測隊員800人あまりを残して全滅していた。
その理由を描くために2年前に戻る。東ドイツで、禁止されていた細菌兵器
MM-88が開発された。元はといえばアメリカが開発したものだったが、
東独で強力なものとなった。これが盗まれて賊の乗った軽飛行機がアルプスの
山に激突して、細菌の入ったカプセルが破損、春になってイタリアから、兆候が
出始めた。この細菌は暖かい環境で爆発的な増殖をするのだった。

「イタリア風邪」と名づけられた奇病は、ワクチンが精製できず、地球上の脊椎
動物は、次々と滅んでいく。そして、ホワイトハウスがアメリカの極秘作戦だった
ことからこの細菌が寒さに弱いことが判ったときには、世界には南極に残った
800人あまりの観測隊員だけであった。

しかも、アメリカ、ソ連ともに自動報復装置を完成していて、これが、アメリカ
東部を襲うであろう地震により、発動してしまうかもしれないのだ。

南極観測隊員の吉住(草刈)は、南極からイギリスの潜水艦に乗って、
アメリカ軍の諜報部員カーター(ボー・スヴェンソン)と共に、ワシントンを
目指した。その頃にはフランス隊の科学者ラトゥール博士の手により、
MM-88のワクチンが開発されていた。彼らは、上陸直前にワクチンを接種し、
司令部に乗り込んだが、ここで地震が発生、カーターは、崩れてきた建物の
下敷きになり死亡。吉住は一人、なんとかしようとするが、ミサイルのスイッチは
入ってしまい、核ミサイルはソ連の各都市をめざし発射された。そしてソ連側も
自動的に核ミサイルが報復的に世界のアメリカ施設を襲った。
南極のアメリカ基地も狙われたのだった。こうして人類は2度滅んだのだった。

南極には、各国隊から代表が出て、臨時政府が作られていて、人類の復活に
向けて行動を起こさなければならないと頑張っていた。議長がジョージ・ケネディ。
女性が8人しかおらず、人類の種の保存のために、ということで1人の女性は
複数の男を相手にしなければならなくなった。なんか女性蔑視でこのあたりは
いやだったなあ。ノルウェイ隊の一人にオリビア・ハッセーがいるわけだが。
彼女は救助にきた吉住とお互いに思いあうことになる。

たった一人残された吉住は、歩いてアメリカ大陸を縦断。核ミサイルが南極にも
飛来することが予想されたため、女子供だけは貨物船で南米に非難していた。
吉住は、彼らと合流することを心に誓っていたのだ。
数年かかって、南米の南極近くまで到達。(途中でマチュピチュに行ったり、
海辺の砂浜でデカイ魚を素手でとったりと不思議が点もあったが)
生き残りたち(オリビアとその子たちもいた)と、合流を果たしたのだった。
(凄い偶然)
一番引いたのが、東京も全滅という時に、吉住の婚約者で看護婦の浅見が
友達の子どもを連れて、アパートから出たと思ったら、お父さんのところに
行くのよ、とか言って、いきなりモーターボートに乗っているところ。
ええっ!ってな感じだったな。飛びすぎだろう、とう感じ。

それ以外は、時代の古さを感じさせない。日本のこういう映画としては歴史に
残せる映画ではないでしょうか。
緒形拳などの日本側の出演者がもったいない使われ方をしていたな。
なおこの映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-05-12 23:40 | 邦画・旧作 | Trackback(2) | Comments(0)

●「大いなる休暇 Seducing Doctor Lewis」
2003 カナダ 106分
監督:ジャン=フランソワ・プリオ
出演:レイモン・ブシャール、デヴィッド・ブータン、ブノア・ブリエールほか。
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知っている俳優さんが誰も出ていない、カナダのエスプリとヒューモアに溢れた
掌品。映画でなくても、って感じで、テレビドラマでも良かったんじゃないかと
感じた。
カナダ・ケベック州のサントマリ・モデルヌ島。人口125人の寒村だ。フランス語を
話す。かつては漁業で栄えたが、今や島民は失業保険で暮す極貧生活を
余儀なくされていた。そこにプラスチック工場の誘致の話が舞い込む。
条件は医者がいること。しかし島は長い間無医村であった。
そこで村長と島民は島ぐるみで、島を訪れた一人の若い医者クリストファーを、
なんとか島にいる間に、島に永住したくなるように騙す作戦にでる。

まず、彼がクリケット好きだと聞くと、やったこともないクリケットを本を読んで
研究し、ユニフォームも奥様方の手作りで作り、見よう見まねでやってみた。
島にやってくる船の上から、島の広場でクリケットが行われているのをみた
クリストファーは、船を港でなく、広場の近くに寄せてもらい、競技場に
やってくる。実は試合なんてやっていたわけではなく、なんとなくクリケットらしく
見える動きを、遠目から見るだけであろうクリストファーに見せるためだったの
だが、彼はフィールドに来てしまった。
どうしよう!?と、とっさに村人が取った行動は、クリストファーが来た瞬間に
試合が終わって、お互いを称えあっているというシーンを作ったのだ。
案内した村長は、今日は終わってしまって残念だったね、さあ、家に案内するよ、
と連れ出すことに成功したのだった。

彼の家には盗聴器が仕掛けられ、電話を村人が盗み聞きする。彼の身の上を
調べるためだ。本土にいる彼女との会話や、医者仲間との会話など、
ユーモアたっぷりに描かれていく。

工場の担当者が、医者がいることを確認に来たときは、村民の数を水増しするため
担当者の行く先々に村人が移動して、人がたくさんいるように見せかけたり。
とどめは、島が少しづつ好きになってきたクリストファーに、対抗するにせ医者を
用意し、その医者が島にずっといてくれることになった、と告げる。
島民の暖かさに、島の暮らしもいいなあ、と思いかけていたクリストファーは
ショックを受ける。そして島を去ろうとするが、島の美女が内情をばらしてしまい、
クリストファーは怒るが・・・。
最期はハッピーエンドです。夜の煙突から立ち上る煙とか、島のいい大人たちの
子供じみたお芝居とか、フランス映画のテイストです。島の光景も綺麗だし。
笑顔で見れる映画だが、ほのぼの系の小品。映画館で人を集めるタイプの映画
ではないでしょう。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-05-09 23:21 | 洋画=あ行 | Trackback | Comments(0)