●「ウェザー・マン The Weather Man」
2005 アメリカ Paramount+Escape Artists 劇場未公開 102分
監督:ゴア・ヴァービンスキー
出演:ニコラス・ケイジ、マイケル・ケイン、ホープ・デイヴィス他
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「パイレーツ・オブ・カリビアン」3部作で名を上げたヴァービンスキー監督が
ダメ男をやらせると上手いニコラス・ケイジを起用した悲喜劇。
マイケル・ケインはこの前「殺しのドレス」で二重人格の精神科医を演じて
いたし、ニコラスの妻役のホープ・デイヴィスは「アメリカン・スプレンダー」で
ポール・ジアマッティの妻役で出ていたな。

デイヴィッドはシカゴのローカルテレビ局の天気予報キャスター。しかし、
ピュリッツアー賞まで獲った偉大なる文学者の父を越えられないコンプレックスに
苛まれる日々。(お前はお前なのにと、声をかけたくなりますが)
通りを歩けば「ウェザー・マン!」と声をかけられ、同時に何故かファーストフードの
パイやジュースやチキンを投げつけられる。
「俺はファーストフードか!」と、また悩む。そんなディヴィッドにも野望があった。
全国ネットの朝の高視聴率番組「ハロー・アメリカ」のお天気キャスターになることだ。
オーディションに参加し、30人の中から最終候補3人に残っていた。

しかし、一方で家庭生活も悲惨だった。妻とは離婚、娘は妻に、息子は自分が
面倒を見ていたが、二人の子供とも、少しだけ問題を抱えていた。

また、父が悪性腫瘍に冒され余命数ヶ月と判る。母のアイデアで生前葬をするが、
ディヴィッドのスピーチの途中で停電になり、「父の存在は、ピート・シーガーの
『岩のように』という歌の詩を思い出させます」といっただけで。そんな悲惨な
状態が続いていた。

しかし、ニューヨークで開かれた最終オーディションで、ディヴィッドは見事キャスターの
席を射止めることが出来た。
しかし、長男がホモのカウンセラーにやられそうになり、抵抗してクルマの窓ガラスを
割って逮捕され、カウンセラーは長男が財布を盗もうとした、と主張しているのだ。
長男はそんな子ではないことは良く判っているが、それだけでNYに出て行くことに
分切れない。生前葬の時に、前妻によりを戻そう、NYで、120万ドルの年俸で
やり直そうと誘うが、妻はディヴィッドの友人の男と結婚する、という。なんてことだ!

暫くして、父が亡くなる。ディヴィッドは単身NYに行き、「ハロー・アメリカ」のキャスターに
納まった。そんな父を、父親だけが入れ替わった家族がシカゴでテレビを通して見つめて
いた・・・。

厳格な父が、いつも汚い言葉を使うディヴィッドをたしなめているのだが、亡くなる直前、
「ディヴィッド、人生はクソだ。捨てるものがたくさんある。だから捨てろ!それが
クソ人生だ」というセリフはなかなかいいなあ。

またラストのパレードで番組の花車に乗っているディヴィッドのセリフ

「予想と違った人生を受けれるのはラクじゃない。
だが人生にラクは、ない。
僕はこの“アメリカの夢”で満足しておこう。
第47消防隊の後ろだけど、
“スポンジ・ボブ”(アニメのキャラクター)の前だ!」

これも、私くらい生きてくるとなかなか味のあるセリフだと思う。  この映画の詳しい情報は

こちら
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by jazzyoba0083 | 2007-06-30 20:45 | 洋画=あ行 | Comments(0)

隠された記憶 Cache

●「隠された記憶 Cache」
2005 フランス・オーストリア・イタリア・ドイツ 119分
監督・脚本:ミヒャエル・ハネケ
出演:ダニエル・オートゥイユ、ジュリエット・ビノシュ、モーリス・ベニシュー他

<2005年度カンヌ国際映画祭監督賞他多数受賞作品>
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音楽が全く無い映画って始めてみたかもしれない。独特の映画だ。
観終わって見もフタも無い映画。こういう映画、私は好かないな。
そもそのハネケという名前で敬遠すべきだったのだな。こんな映画が
カンヌを始めあっちこっちでたくさんの賞を獲ったんだから、余計判らん!
アメリカンニューシネマともヌーベルバーグとも違う、確かに欧州映画で
なくちゃつくれない感性だろうとは判るが。
結局、犯人が誰だか判らないし、ラストの映像も何を言おうとしているのか
判らない。大体映画全体が何を言おうとしているのか判らない。
判る人いるのだろうか。評価する人はどのあたりを評価するのか聞きたいものだ。

あるアパートを長~く撮ったタイトルバックから本編へ。
文学者でテレビキャスターのジョルジュとアン、それに息子のピエロは
幸せな暮らし。その一家の住むアパートをずっと写しているビデオが送られて来た。
それと子供が描いたような口から血を出す人の顔の絵が添えられていた。

ジョルジュは、かつて両親の家に使用人として働いていたアルジェリア人の
息子が犯人に違いないと思う。妻は40年前のちょっとした告げ口の復讐を
今になってするの?なぜ?と問うのだが。
ジョルジュは、使用人の息子、今は自分と同い年のマジッドを探し出し、部屋を
訪れ、お前だろう!と攻め寄るが、彼は否定する。なんで俺がそんなことを
しなくちゃいけないんだ?と。

後日、この様子を撮影したビデオも送られてくる。首をきられて血を吹く鶏の
画が添えられていた。実はジョルジュは鶏の首を刎ねることでマジッドと
いざこざがあった。これで、ジョルジュはますます、マジッドの仕業だと
確信した。ビデオは放送局にまで送られて来た。

ある日、マジッドはジョルジュに話しがあるからと言って部屋に呼び、ジョルジュの
目の前で、自ら首をかみそりで切って自殺する。(ここんところかなり衝撃的)

愕然とするジョルジュ。マジッドの息子が彼をテレビ局まで追いかけてきて、自分の
父親の自殺について理由を聞こうとする。しかし、ジョルジュは、お前らがビデオを
送りつけてきてるのだろうと主張を譲らない。しかし息子は僕らはやっていない、
と主張を繰り返す。
しかし、マジッドの部屋でジョルジュがマジッドを詰問するところは一体誰が撮影
したというのだろう。

それでこの映画は終わるわけだが。ジョルジュと息子ピーエル(12歳くらいかなあ)
との親子の確執など意味ありげだけど、なんだか良く判らない。
判らないったら判らない。

なんかハリウッドでロン・ハワードがリメイクする話しもあるようだけど、どうやって
落ちを着けるつもりなのかねえ。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-06-27 22:37 | 洋画=か行 | Comments(0)

●「モンキー・ビジネス Monkey Business」
1952 アメリカ 20世紀フォックス映画 97分(日本未公開)
監督:ハワード・ホークス
出演:ケイリー・グラント、ジンジャー・ロジャーズ、チャールズ・コバーン、
    マリリン・モンロー他。
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製薬会社の研究者、バーナビー・フルトン博士(グラント)は、会社の命令で
若返りのクスリを開発していた。牛乳瓶の底のようなめがねはしているが、
いい男(グラントだものね)。彼を支える良妻はエドウィナ(ロジャーズ)。
大恋愛の末結ばれた、仲の良い夫婦だ。

バーナビーは若返りのクスリは危険だ、強壮剤くらいにしておくべきだ、と
社長(コバーン)に言うが、社長は聞かない。
その頃実験室では、研究用のチンパンジーが、博士のいないうちに、オリを
出て、クスリを勝手に混合、さらにそれを飲料用の水にも、クスリを入れてしまった。

研究室に来たバーナビーは、自らクスリを調合し、自分が実験台になって
飲んでみた。するとどうだろう、近眼は治り、関節痛も吹き飛んで、学生時代の
若々しさが体中に充満してきた。
喜び勇んだ博士は、街に行って髪を短くし、派手なブレザーを買い、スポーツカーも
買って、社長秘書のミス・ルイス・ローレル(モンロー)を誘い出して、街中を
飛ばし、プールで高飛び込みをしたり、して会社に戻ってきた。

クスリの効き目はやがて切れたが、この効果が社長の耳に入り、会社を上げて
このクスリを作るように指示する。博士は、効能に危険性があるので、慎重になるが
今度は、妻が夫に代わってクスリを飲んでしまう。
妻も俄然若返り、博士を誘って、第二の新婚旅行に行こうとスポーツカーを自分で
運転して出かける。女学生に戻った妻エドゥイナは、ダンスパーティーで猛烈な
踊りで、パートナーの博士をくたくたにしてしまう。

挙句の果てにやきもちを焼いたエドウィナは、博士をホテルの部屋から締め出して
しまったり、バーナビーも手を焼いてしまう。
やがてこれもクスリの効き目が切れて、元へと戻ったのだが、会社ではもっと
大変なことが起ころうとしていた。

会社に帰った夫妻。もうあのクスリを作るのは止めようと、レシピを破り捨て、
あのクスリの入った水でコーヒーを作り、何杯も飲んだからたまらない。

二人はあっという間に10歳の精神状態に戻ってしまい、クスリの作り方を教える
ように迫る取締役らの間を転げ周り、会社を飛び出してしまう。
バーナビーは、家の近くで子供たちとインディアンごっこに興じていた。
早めにクスリの効き目が切れた妻は、友人の弁護士に救助を以来するが、
訪ねてきた弁護士は、バーナビーと組んだ子供たちインデアンにまんまと木に
縛り付けられてしまう。
そのころ家に駆けつけたエドウィナは、たまたま庭にいた隣の家政婦が預かった
赤ちゃんを、夫がこんなに小さくなってしまった、と慌てて、赤ちゃんを連れて
会社に戻った。
元に戻る時に急に眠くなる、ことから赤ちゃんを寝かしつけようとする。が
なかなか寝てくれない。そのうち、縛られた弁護士を救出した警察が家に入って
来る頃には、バーナビーは、疲れて家に戻り、赤ちゃんと一緒に寝ていた。
ということで事態は解決した。もう若返りの研究は本当にやめたと。

文で書くとシリアスだが、ドタバタのコメディーです。美男美女がやるから
余計に面白い。ダンスの名人ジンジャーのダンスが少し見られます。
ピチピチのマリリン・モンロー、体の線が丸見えのドレスで悩殺します!
DVDのジャケットは主役のグラントもロジャーズも何処かへいっちゃって
モンローで売り出してます。違うんじゃないかなあ。

夫が赤ちゃんになってしまったことにビックリして、タクシーで会社に駆けつける
のだが、赤ちゃんを夫として会話しているのにビックリする運ちゃんが面白い。
それと、夫婦が若返って色んなことをするのだが、その行動も、面白いが、
若いことだけが貴重じゃないなあ、とも思わせる。
気楽に観られる一品。モンキー・ビジネスとは、「インチキ」とか「いたずら」とかの
イミもあるのですね。なるほどね。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-06-26 23:30 | 洋画=ま行 | Comments(0)

●「アメリカン・スプレンダー American Splendor」
2003 アメリカ HBO Films,Good Machine 101分
監督:シャリ・スプリンガー・バーマン、ロバート・プルチーニ
出演:ポール・ジアマッティ、ホープ・ディヴィス、ジェームズ・アーバニアク他

<2003年度アカデミー賞脚色賞ノミニー、他多数受賞作品>
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ユニークな映画で、とっても面白く観た。基本的にはドキュメントなのだが、
創作とリアリティが交錯する独創的な構造を持つ。

オハイオ州クリーヴランドに実在するコミック誌の名前が「アメリカン・スプレンダー」
(アメリカ的輝き)。この本の発行人がハービー・ピーカーという人物。
映画は、ところどころに本物の彼を登場させたり、ナレーションをさせたりして、
虚構とリアリティを芸術的にミックスしてみせる。

禿げ上がって腹も出て、冴えない男の代表選手のようなハービー・ピーカー。
女房にも逃げられ、挙句の果てに声が出なくなってしまう。病院のカルテ整理の
仕事をして生活している。面白いことなど何もない。ジャズのレコードを集める
こと、好きなコミック誌を読むことくらいがせいぜいの楽しみ。
ある日、喫茶店で漫画家のロバート・クラムと出会い、彼に作画を頼んで、自分の
話しをコミックに仕立ててみようとした。自分の日々の暮らしを線画で構成して
原作とし、ロバートに渡す。コミック誌には「アメリカン・スプレンダー」と名づけた。

最初は病院の友人たちに読まれる程度だったが、面白いストーリーに雑誌は
たちまち広く知られるところとなり、ハービーは有名人になる。
そして、彼のコミックのファンだという女性が押しかけ女房として家に来た。
彼女は、戦地に行ってその様子を報告するなど積極的だったが、彼は彼女が
いないと何もできないし、だらしが無い。やがて、ハービーはテレビのトーク
ショーにもでるようになり、その面白い歯に衣着せぬ物言いが評判となり
ついにはNYのNBCから全国放送されるまでになった。
しかし、女房にそそのかされて調子に乗って、トークショーで政治がらみの発言を
したことからトラブルになり、テレビからは去った。
ハービーはパイプカットしていて子供が出来ない身だが、妻は子供が欲しい。
そこで、友人で離婚した男の娘を養女としてもらうことになった。この娘がまた
なかなか良く出来たお嬢ちゃんで、観ていていい気分にしてくれる。いい配置だ。

そんな折、彼にガンが見つかった。そして妻のアドバイスで闘病記をコミックにして
出していった。妻の献身的な看病とハービーのラッキーで、ガンは克服され、
二人で著わした闘病記が全米の賞を獲得した。
有名になってからも、病院のカルテ整理係は決して辞めず、定年まで勤め上げた。
冴えない中年男があることをきっかけに高名になるのだが、(ガンさえ味方にした)
しかし、決して幸せそうに見えないんだな。このハービー・ピーカーという男。
ポール・ジアマッティの冴えなさぶりは圧倒的。上手いですねこの役者さん。
尚この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2007-06-25 23:30 | 洋画=あ行 | Comments(0)

●「ベティ・サイズモア Nurse Betty」
2000 アメリカ ユニバーサル映画 112分
監督:ニール・ラビュート 原案・脚本:ジョン・リチャーズ
出演:レニー・ゼルヴィガー、モーガン・フリーマン、クリス・ロック、
    グレッグ・キニア、アーロン・エッカート他

    <2000年度カンヌ映画祭脚本賞受賞作品>
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レニー・ゼルヴィガーの可愛さ、魅力爆発の一風変った映画。ちょっと頭の
ネジが足りないような可愛い女をやらせるとレニーはとても魅力的ですね。
マリリン・モンローのようだと個人的には思います。(醸し出すものがです)

冒頭、病院のシーン。原題が「看護婦ベティ」だから、ここから何かが始まる
のかな?と思ったら、画面を見つめるダイナーのウエイトレス、ベティ(レニー)が。
画面を見つめたまま、コーヒーのお代わりを催促するチャーリー(モーガン)と
ウィズリー(クリス)親子に、コーヒーをサーブする。ビックリする二人。
そしてCMタイム。
ベティは現実に戻る。そして店のみんなに、大好きなメロドラマ「愛のすべて」の
主人公デイヴィッドの等身大の書き割り写真をプレゼント。そして看護学校への
足しにして、と応援のお金をプレゼントされる。

中古車販売店を経営する夫は秘書と浮気の真っ最中。ベティは寝室のテレビで
録画していたドラマの続きを観始める。すると、客が訪れる。その客こそ
ベティがコーヒーをサーブしたチャーリー親子だった。彼らは、中古車に隠された
麻薬を取り返しに来たのだ。ベティの夫は隠れて麻薬の取引にも手を染めていた
のだ。
チャーリー親子は、夫を縛り上げ、麻薬は何処に隠した?と聞くが答えない。
気の短い息子は、インデアンの真似をして、夫の頭の皮を(少しだけ)剥ぐ。
始めのうちはドラマに夢中で、来客のことは余り気にしていなかったが、ドアから
覗き見ると、縛られた夫が今しも、頭の皮をはがされ、半狂乱になって暴れ
始めたので、チャーリーは夫を射殺してしまった。
計画が狂った親子は、展示されている車のトランクを片っ端から探すが見つからない。

夫が目の前で惨殺された一部始終を目撃してしまったベティは、突然、ドラマと
現実の区別がつかなくなってしまう。
ドラマの主人公の医者ディヴィッドとはかつて婚約していて、今は自分から別れた
状態で、ロスまで会いにいかなければ、と決意、殺人現場で警察たちが右往左往
する中をトランク1つ持って、カンザスからロスへと向う。

一方、隠された麻薬を探す手がかりとして、また目撃者を捕まえようと、チャーリー
親子が、ベティの後を追う。
途中で立ち寄った病院で、雇ってくれ、と頼むが断われる。しかしそのと担ぎこまれた
患者の応急措置が偶然良かったため、特別に雇われることになる。
また、命を救われた男のが家を提供してくれることになり、彼のガールフレンドと
共同生活を始める。しかし、どうもベティの話がおかしいと思った彼女は、ベティが
テレビドラマと現実の区別がつかなくなっている事に気づき、ちょうど開催される
ドラマの出演者らのパーティーに連れていって、ディヴッド(本当は俳優のジョージ)
にあわせればいやでも判るだろうと考えた。

パーティーの夜。ドラマのヒロインになりきったベティは、ディヴィッド医師に近づき
ドラマの共演者やプロデューサーらが居並ぶ中で、ドラマのセリフを長々と
語り始める。最初は熱心なファンだとあしらっていた、ドラマの一行も、あまりに
真に迫ったベティの様子に、調子を合わせる。ディヴィッドも、ベティの現実の
部分もアドリブであわせていく。どんどん調子に乗ってしまうベティ。
その様子をみていて、どうなっているわけ?と首をかしげる同居人の女。

ディヴィッドとベティは二人きりで、会場を抜け、クルマでベティの家まで送って
貰ったりした。ディヴィッドは最近マンネリ勝ちのドラマにベティを配役することで
番組の人気を回復させたいと考えていた。

次の日プロデューサーに渡りを付け、スタジオにベティを連れて行く。逆に何の
事か判らないベティ。自分のセリフは当然まともにしゃべれない。不思議に思い
だんだん激怒するディヴィッド役のジョージ。

次第に自分がドラマの世界と現実の区別がつかなくなっていることに気がつき
始める。その頃、チャーリー親子が、ロスに現れる。そしてベティの部屋を
探し当て、彼女の乗っていたクルマから麻薬も見つけた。目撃者であるベティを
何とかしなければと部屋に入ってきたチャーリー親子、そして彼らの跡を付けて
来たカンサスの保安官たち。
そして、銃撃戦となる。チャーリーは本とは心根の優しい男だったのだ。

そして、今度こそ本当にテレビドラマにキャスティングされることになったベティ。
しかし、彼女はテレビに出たお金を貯めて看護学校に行って、本当に看護師に
なったのだった。

物語のテンポがいいし、ストーリーも流れもいい。人間の暖かさ、ずるさ、弱さ、などが
殊更らしくなく描かれている。頭の皮を剥ぐシーンはちょっとドキッとしたけど。
レニーのための映画、といえるだろう。キュートな彼女の笑顔は何よりの癒しだ。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-06-24 20:50 | 洋画=は行 | Comments(0)

●「殺しのドレス Dressed to kill」
1980 アメリカ Cinema 77 Films 105分
監督・脚本:ブライアン・デ・パルマ
出演:マイケル・ケイン、アンジィー・ディッキンソン、ナンシー・アレン他
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「ブラック・ダリア」「ミッション・インポッシブル」のデ・パルマらしい、サイコ
スリラー。この手の映画が好きな人は、すぐネタバレするんでしょうが、
デ・パルマの中でも傑作だろう。私も2度目以上の鑑賞となる。
ステディカムを多用した長まわしは、デ・パルマの真骨頂。時間もちょうどいい。

アンジィーはこの年、バート・バカラックと離婚したばかり。ナンシー・アレンは
デ・パルマの奥さんになったばかり。アンジィー、アップになるとシワが目だって
いたけど、いくつだったんだろう、とフィルモグラフィーを調べると、このとき49歳!
ま、シャワーシーンは吹き替えだろうが、それにしても綺麗ですね。
でも、今は76歳のおばあちゃんだけど。片やナンシーは当時30歳。ピチピチでしたな。

アンジィーは物語の前半で殺されちゃうので後半出番なし。逆にアンジィーの
殺されるところを目撃してしまうナンシーはそこからの登場。

結局、主人公の精神科医の2重人格のなせる業で、犯人は、ラストであっと
びっくりの解決を見る。
冒頭のアンジィーのシャワーシーン、イミのなさそうなエロエロシーンもあったり。
続く美術館での彼女の誘惑とそれに応じた男とのチェイス。そしてタクシーの中
でのセックス。そのまま男の家に行き、一晩とまって帰ろうとするが、部屋に
指輪を忘れたことに気づき取りに帰ったエレベーターの中。大柄な金髪の
サングラスで黒のトレンチの女がナイフでアンジィーを切り殺す。

ドアが開いたところを、客の所に行こうとしていた娼婦ナンシーと出くわす。
悲鳴をあげて逃げ出すナンシー。現場に落ちていたひげそり用のレザーを
持っていたところから警察に拘束されるが、もちろん犯人などではなく
釈放されるが、ナンシーの説明に警察は耳を貸さない。

一方、コンピューターオタクのアンジィーの息子は、母親を殺した犯人を
どうしても見つけたくて、母が通っていた精神科医の前に隠しカメラを積んだ
自転車を止めて連続写真を撮り、通ってくる患者の写真を撮りまくった。

精神科医は自分の部屋からレザーが盗まれていることからどうやら
自分の患者に犯人がいるらしい(と二重人格の彼はそう思う。自分なのに)
ことから、身辺を警戒する。

警察に、精神科の患者の中に犯人がいる、カルテを強制捜査して、と頼む
ナンシーだが警察は聞く耳をもたない。「ただ、お前が間違えて部屋に入り
見てしまうのは仕方が無いがな」とかいって、侵入をそそのかす。

ナンシーは長男と結託して、患者を装って医者に近づき、色仕掛けでカルテを
探ろうとする。ナンシーの色香に負けて、別の部屋にナンシーを通してしまう。
そこで、ナンシーは金髪の大柄の女の名前と住所を控えることができた。
(そんな人物はおらず、医者自身だったのだが)

しかし、そんなナンシーにも金髪女の魔の手が迫っていた。彼女がシャワーを
浴びている時に忍び込んできたのだ・・・・。

テンポも良く、少々余計なエロが多く、なぜかシャワーシーンが多用されている
(ヒッチコックの影響か)が、何せ、カメラワークが非常によく、また出てくる人物が
絞られているので、どんでん返しも良く判り心地よい。原題も、よ~く考えると
謎解きになっているのが素敵だ。
デ・パルマの初期の傑作を観たい人は見逃すべからず。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-06-23 22:40 | 洋画=か行 | Comments(0)

●「君に捧げる初恋 Cazy First Love」
2003 韓国映画 103分
監督・脚本:オ・ジョンノク
出演:ソン・イェジン、チャ・テヒョン、ユ・ドングン他
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「私の頭の中の消しゴム」のソン・イェジンと「猟奇的な彼女」のチャ・テヒョン
共演によるハートフル・ラブコメディ。
キライじゃないです、この手の韓国ドラマ。お約束の病気もあるし、適当に
エッチだったり(これが儒教の国なのでいやらしく描けないところがいい)、
マンガなんだけど、どこか「おもしろうて、やがて哀しき・・・」てな感じかな。

猟奇的~でもコテンパンにやられるチャ・テヒョン、こういう役やらせると上手いなあ。

高校生のイルメ(イェジン)は、出産と同時に母を失い、テイル(テヒョン)の母の
母乳を二人分け合うように飲んで育った。イルメの父ソンダルはテイルが通う高校の
生物の先生。

テイルは、幼い頃からイルメをお嫁さんにする、と決め込んでいて、ソンダルが
「おチンチンに毛が生えたら・・・」といえば、橋を渡る登校中のイルメとソンダルに
川の船からラウドスピーカーを使って、約束を守れ、とパンツをずり下げて
言い寄る、そんなバカばっかりやっていた。ヤクザの手下にしてくれ、と頼んだり。

実はイルメは全国で3000番に入る秀才、一方テイルはIQが148もあるのに
全国で30万番台。殆どビリ。
そこでイルメの父ソンダルは、3000番台になり、ソウル大学に合格したら
イルメを嫁にやろう、と約束する。そこで、一念発起したテイルは、猛勉強。
毎晩鼻血を出しながら勉強を続け、遂に超難関ソウル大学法学部に合格する。
一方イルメは梨花女子大に合格。テイルはソンダルに約束を守れ、と迫る。

イルメも実はテイルの一途な思いに応えてやろうとするのだが、イルメの純潔は
結婚まで守るといって、さわりもしない。そんなテイルに若いイルメもやきもき。
テイルはイルメの寮のまん前にアパートを借りて、監視をする日々。

ソンダルは、梨花女子大は結婚すると退学しなければならないから、卒業まで
待て、それまでに司法試験に合格しろ、そうすれば何の文句もないぞ、と
また引き伸ばす。
そしてまた司法試験合格に向けて猛勉強し始めるテイル。欲求不満なイルメは
他の男たちと付き合い始める。
そして、イルメは卒業し就職する。しかし、若い実業家と付き合いを深め結婚の
約束まで交わすようになる。そんな折、テイルは司法試験の1次をパスする。

みんなでお祝いをし、ソンダルもいよいよ嫁にやってもいいというのだが、イルメは
テイルとは結婚しない、と言い出す。ビックリするテイルとソンダル。
「テイルは身内も同然なの。あまりにも近すぎて友達としか見れないわ」と。
だから実業家と結婚するという。狂乱するテイル。
実業家を脅したりすかしたりして、イルメを諦めろ、と迫る。実は、イルメが
他の男と結婚を急いだのには訳があった。実は母と同じ不治の病に罹ってしまい
余命いくばくもないことが判ったのだ。

だから、イルメはテイルを思えばこそ、テイルと結婚してしまい、自分が死ねば
テイルは一生イルメを思い続け、立ち直れないだろう、でもあの女たらしの実業家なら
私がいなくなってもまたすぐ別の女を捜すだろうから、そんな理由で他の男との
結婚を急いだのだった。

やがてそのことを知るテイルは、盛大な結婚式の当日、会場に現れ、他の男と
結婚しようとするイルメに向って、自分の思いをぶちまける。死ぬまで一緒だ。
いつまでも一緒だ。と。実業家も理解し、イルメをテイルに渡すのだった・・・・。

まあ、ありがちなストーリーだけど、なんか日本にはない純愛とおバカさ加減が
実にいいなあ。B級には違いないけど、見た後心にわだかまりの残らない映画です。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-06-22 22:50 | 洋画=か行 | Comments(0)

●「スイング・ホテル Holiday Inn」
1942 アメリカ パラマウント映画 100分
監督・製作:マーク・サンドリッチ 原案・音楽:アーヴィング・バーリン 
出演:ビング・クロスビー、フレッド・アステア、マージョリー・レイノルズ他

<1942年度アカデミー賞歌曲賞「White Christmas」受賞作品>
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昭和で言えば17年。太平洋戦争、第二次世界大戦の真っ最中なので、軍事色が
出てしまうのはいたし方ないとしても、戦時中にこんな映画をつくってしまうアメリカ
という国の底の深さを感じる。
この映画は色んなイミで、意義深い。まず、映画「ホワイト・クリスマス」が出典だと
思われている、かの同名の名曲は、実はこの映画から生まれた。
また同じくリメイクされた「Easter Parade」もkの映画が原典。クリスマスシーズンの
スタンダード「Happy Holiday」はテーマソングとして使われている。
なんと豪華な歌たち。
また、ホテルチェーンとして有名な「ホリディ・イン」は、この映画からヒントを得て
命名され、1952年に1号店が開業している。

歌の巧いジム・ハーディ(ビング)とダンスの上手なテッド・ハノオヴァ(アステア)は、
ライラ・デイクスンと三人組で、ニューヨークのナイトクラブに出演していた。
ジムはライラが承知したので、コネチカット州のミドヴィルという村に農場を買い、
芸人の足を洗って結婚生活に入る準備を始めた。

ところがクリスマスも前夜、いよいよ最後の晩にライラは寝返り、テッドと婚約してしまう。
ジムはさびしく田舎に一年を送ったが、一年目のクリスマス前夜にテッドを訪ねて
元の舞台であるブロードウェイに現れた。
その夜ジムは花屋の売り子をしているリンダ・メイスン(マージョリー)という芸人志望の
娘に会った。ジムはミドヴイルの家を改造して、祭日だけフロア・ショウを見せて開場
するという企画で、「ホリデイ・イン」を始めるから、テッドに出演を頼みに来たのだった。
テッドは変人扱いにして相手にしなかったが、翌日リンダが来て歌い踊る契約をした。
ジムとリンダは互いに心をひかれつつ、大みそかの夜ホリデイ・インは開業した。

ところがその夜、なんとテッドがリンダに一目惚れ。後姿だけで、見かけた彼女を
ホテルの会場で必死になって探すが・・・。
最後納まるまる人が納まるところに納まるという、ハッピーエンドの映画だが、
途中で、軍事高揚のシーンが挿入されるところがあり、鼻白むが、戦時中の映画だ、
これはしょうがないだろう。

しかし、この時期のアステアのタップは長廻しフルショットで捉えられていて、息も
つけぬダンスシーンは圧巻である。RKO映画から、やがてMGMのレビュー、
ミュージカル映画全盛がやがてやってくるが、このモノクロの映画も、素晴らしい
楽曲を得て、レビュー映画の傑作として映画史に燦然と輝いている。
尚この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2007-06-21 22:30 | 洋画=さ行 | Comments(0)

●「ドア・イン・ザ・フロア The Door In The Door」
2004 アメリカ Focus features,Revere pictures,Good Machine 112分
監督・脚本:トッド・ウィリアムズ 原作:ジョン・アーヴィング「未亡人の一年」
出演:ジェフ・ブリッジス、キム・ベイシンガー、ジョン・フォスター、ミミ・ロジャーズ他
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文豪ジョン・アーヴィングのベストセラーの前半部分を映画化。脚本も新鋭のトッド・
ウィリアムズが手がけた。映画からも文学の香がただよう、そんな作品。
まるで小説を読んでいるような感じをうける。ハリウッドというよりヨーロッパの映画の
雰囲気がする、そんな映画だと感じた。だから、けっこう理屈っぽかったりする。

童話作家で画家のテッド(ブリッジス)とマリアン。二人には過去に二人の息子を
同時に亡くしてしまうという不幸な過去があった。そして今は娘ルース(エル・ファニング
=ダコタの妹!)と3人で海辺の家で、何事もないような暮らしをしていた。
表面上は。しかし、皆に、過去の事件の影は深く落ちていて、夫婦の間もぎこちない
ものがある。イカ墨で描くエロチックな画。モデル(ミミ・ロジャーズ)と関係してしま
っているテッド。

そんな中ある夏、テッドの元に作家志望の高校生エディを助手として迎える。しかし、
エディは妻のマリアンに恋してしまい、夫と精神が通わない生活に辟易していた
マリアンも積極的にエディと交渉を持つ。何かを忘れるように、何かから救われる
のを望むように。一方、事態を薄々感づいテッドは、作家志望の青年にたぶん
嫉妬する。意地悪のような添削もしたり。やがてエディは、この家にある不幸な
事故のことを知ることになる・・・・。そしてまた悲しい(?)結末へと進んでいく。

ラストシーンは、タイトルどおり、エディが床にあるドアに入るところで終わる。
誰にでもある床のドア、誰でも入りたい床のドア、誰でも入って事を収拾しようと
する床のドア。色んなことを考えされる、内省的文学映画の佳作。カンヌ向きかも。
尚この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2007-06-20 22:30 | 洋画=た行 | Comments(0)

フラガール Hula Girl

●「フラ・ガール Hula Girl」
2006 日本 シネカノン 120分
監督:李相日 音楽:ジェイク・シマブクロ
出演:松雪泰子、豊川悦司、蒼井優、山崎静代、岸部一徳、富司純子他
<2006年度 日本アカデミー賞、ブルーリボン、キネマ旬報1位他多数受賞作>
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茨城県常磐町(いわき市)にある「常磐ハワイアンセンター」(今は名前が変っている)
と「船橋ヘルスセンター」は、昭和30年代の高度成長期に青春を過ごした人、
あるいは壮年期を送った人には忘れられない施設だろう。テレビでも盛んにCMを
流していた。特に「船橋ヘルスセンター」は「長生きしたけりゃ、ちょっとおいで。
チョチョンノパ。チョチョンノパ」というコマソン(死語)で今でも唄えたりする。

炭鉱の町が石油時代に押されて、事業を縮小していくなか、炭鉱会社が立ち上げた
「ハワイアンセンター」で、炭鉱の娘たちを集めて作られたフラダンスチームの
誕生から、センターのオープンまでを描いたドキュメンタリータッチの映画だ。
映画公開時には「キワモノ」だろう、と高を括っていたが、キネ旬で年間1位になって
びっくりした。静ちゃんがでているんだもん。彼女は女優じゃないからね。
セリフは棒読みだし、あの容貌だけが必要なんだろう。ならあんまり喋らせないことだ。

で、改めてWOWOWで見たわけだが。
「三丁目の夕日 ALWAYS」「パッチギ」のヒットを受けて、この手の映画が陸続と
作られたのだが、キネ旬で1位を獲るかなあ!確かに面白く出来てはいるが、
1位じゃないなあ。
いいのは蒼井優だけだ。確かに彼女の演技力、表情は、若手の中でも群を抜いて
いるだろう。私はテレビ「タイガー&ドラゴン」で、岡田くんの経営するセレクトショップの
店員をやっていたころから大注目していたわけだが。

実話の持つ重みが映画に実力以上の価値をつけているのではないか。
松雪演じた、平山まどかは70数歳になった今も、ハワイアンセンターで指導している
というロールが最後にでるあたりは、駄目押し。

かつてはSKDの花形だった平山まどかが、炭鉱会社に招かれて、ハワイアンセンター
開業に合わせて披露するアトラクション、フラダンスのチームを教育するために
町にやってきた。本人もやる気がなければ、集ってきた女の子も4人。
保守的な炭鉱の町の人々は、裸踊りと勘違いしていた。しかし、4人の頑張りと
フラダンスの正しい知識が行き渡ると、踊り子は多数になり、まどかもやる気をだす。

おぼつかなかったダンスもだんだん形になってきて、町で披露が出来るまでになった。
そんな舞台のあった日、静ちゃんのお父さんが亡くなった。訃報にもめげず、まどかが
家に帰れというのにも係わらず、静ちゃんは「踊ろう」といって舞台に上がる。
そんな中、父親が亡くなったのだ。

親の死に目に会わせなかったと、町の人々に非難され、富司純子(蒼井のお母さん)
から、もう町から出てってくれ、と言われ、まどかは町を去る決意をする。
しかし、電車に乗ったまどかにホームに駆けつけた踊り子たちは、フラで、「愛して
います」と踊る。感激したまどかは、残ることにする。

そして迎えたセンター開業の日。(この間、センターの熱帯樹が寒さで枯れそうに
なり、炭鉱の長屋のストーブをかき集めるというエピソードも披露される)
舞台の上には、輝く笑顔の、炭鉱の娘たちが、見事なフラを披露する姿があった。
袖では、まどかが涙してその様子を見つめていた。また客の中には、最初娘の
フラダンスを勘当同然で反対していた富司純子の姿もあったのだった・・・。

最後の蒼井優のソロダンスでの笑顔は、これだけでも見る価値あり。
よく出来た映画だけど、結構2時間のテレビ映画でも出来るんじゃないかなあ。
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by jazzyoba0083 | 2007-06-19 23:00 | 洋画=は行 | Comments(0)