ステイ Stay

●「ステイ Stay」
2005 アメリカ New Regency Pictures,Epsilon Motion Pictures 製作
20th Century Fox 配給 101分
監督:マーク・フォースター
出演:ユアン・マクレガー、ナオミ・ワッツ、ライアン・ゴスリング他
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主演二人の名前に惹かれて観たが、良く判らなかったな、というのが本音。2回観れば
判るだろうけど、そこまでして観ようとは思わない。
「この映画の謎は頭で考えても決して解けない」とタグラインで言われちゃ、判らんわな。

精神科医サム(ユアン)と元患者で自殺未遂のある画家ライラ(ナオミ)。彼はライラと
結婚しようとしている。そんなサムの元にヘンリー・レサム(ゴスリング)という青年が
現れる。彼は未来を予言する。そして3日後の21歳の誕生日に自殺する、と予告する。

必死にヘンリーを救おうとするサムだが、タイムパラドクスのような幻想シーンが現れ
死んだと言っていたヘンリーの両親が出てきたり、盲目だった父の目が見えるように
なったり。

そもそも冒頭シーンがヘンリー一家が乗ったクルマがニュー・ヨークの橋の上で
転倒し、炎上、ヘンリーだけが助かった(?)ところから始まるのだが、
ラストで、同じシーンが現れ、転倒したクルマの後ろにいたサムはヘンリーを助けようと
必死に救護に当たる。そこに手助けに現れたのが看護師だと称するライラだったり
する。どれが真実なのか、ヘンリーは何を言いたくて現れたのか?
事故の贖罪のため出現した亡霊か。サムの患者にライラなんて元々いなかったのか。

ファンタジーサスペンス?ですから、観た人それぞれに感想があれば、それでいいタイプの
映画でしょう。
尚この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2007-07-25 21:30 | 洋画=さ行 | Comments(1)

身代金 Ransom

●「身代金 Ransom」
1996 アメリカ Imagine Entertainment,Touchstone Pictures 製作
Vuena Vista International 配給   122分
監督:ロン・ハワード 
出演:メル・ギブソン、レネ・ルッソ、ブローリー・ノルティ、ゲイリー・シニーズ他
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名手、ロン・ハワードが「アポロ13」の次にメガフォンを取った作品。なかなかの
出来で、展開のスピード、メリハリ、キャスティング、演出も当然、上等な映画だと
思いました。ロンの映画には基本的にハズレがないと私的には思うのですが。

新興航空会社を経営する成功者トム・ミューレン(メル)は、妻のケイトと息子の
ショーンの3人で豪邸に住み、幸せな生活を送っていた。
しかし、彼の成功を妬み、ショーンを誘拐する犯人グループがいた。現職刑事の
ジミー・シェイカー(シニーズ)らだ。彼らはショーンを誘拐し、身代金を要求して来た。
最初はFBIの指揮下で、犯人の言うとおり身代金の受け渡しに応じていたが、
失敗、息子も救出できなかった。そもそも一代で航空会社を立ち上げ汗と苦労の
中で手にしてきた大金を、息子と引き替え、という誘拐の手口に、トムの怒りは
沸点に達し、遂にテレビ局に乗り込み、インタビュー番組に乱入し、犯人たちに
懸賞金200万ドルを懸けると生で発表する。賛否はゴウゴウ。当然である。

犯人グループに仲間を売るきっかけにする一方、人質である息子に手を掛けて
しまうと、身代金の有無に拘わらず、終生追われる身となってしまう。なかなか
考えたものだ。しかし、当初妻のケイトにも「何を考えているの!」と面罵される
始末。

しかし、案の定仲間割れが起き、ジミーは仲間を射殺し、警官であることを利用し
逃亡しようとする。しかし、天網恢恢疎にして漏らさず。トムのアイデアは奏功し
ショーンは我が手にもどるのであった。

ラストのあたり、主犯のジミーと仲間たちの内紛など、ストーリーの先を読ませない
テンポと展開はロン・ハワードの面目躍如といったところ。
メルは顔に力が入りすぎな感じだが、成り上がり、といった風情はいいかも。
主犯のシニーズは、小ズルイ犯人がピッタリで、この映画を引き締めていたな。
現代のRansom(ランサム)とは、そのものずばり「身代金」。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
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by jazzyoba0083 | 2007-07-22 23:30 | 洋画=ま行 | Comments(0)

明日の記憶

●「明日の記憶」
2006 東映東京撮影所、オフィスクレシェンド製作 東映配給 122分
監督:堤幸彦 エクゼクティヴ・プロデューサー:渡辺謙 原作:荻原浩
出演:渡辺謙 樋口可南子 坂口憲二 吹石一恵 水川あさみ 香川照之
    及川光博 大滝秀治 袴田吉彦 ほか

<2006日本アカデミー賞主演男優賞 同ブルーリボン主演男優賞受賞作品>
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原作本も読んでいて、同年齢として他人事じゃない、ある意味観ていられない映画。
ミッチーにアルツハイマーのテストを受けている時、自分も必死にやっていた。
それだけ恐怖感のある映画ではある。渡辺謙は自ら映画化を買って出ただけのことは
ある。もう一人の主役、樋口可南子も素晴らしい。

基本的には、アルツハイマーを通しての夫婦愛、人間愛を描くものではあるが、
人間がいかに孤独で生きていくことが寂しいか、ひしひしと伝わってくる。

広告代理店の部長で、バリバリの営業マン佐伯は、社内でも成功を収め、家庭でも
一人娘(吹石)の結婚が決まっていた。幸せなはずの佐伯。しかし、映画の冒頭は
結末から描かれている。
次第に物忘れが激しくなり、大切なお得意とのアポを忘れ、その会社の住所も
忘れ、高速の出口を忘れる。妻(樋口)に連れられて病院へ行き医師(及川)に
テストをされる。その結果は「若年性アルツハイマー」。

激しい不安と怒り。それでも妻と必死に病気と戦う。手帳は予定で真っ黒になり、
家には佐伯の行動を示す張り紙が至るところにあった。
手先を動かすことがいい、と聞けば、以前心得のある焼き物に挑戦。
病気が不可逆的なものであることが判っていればこその恐怖との戦いだ。
「お前は俺が俺でなくなっても平気か?」と訪ねる夫に「私は、どこまでも付いていきますよ」
と応える妻だが、夫の記憶がだんだんなくなっていく中での苦労は並大抵ではない。
自分もブティックに勤め、ちょうど新店舗の店長を任されたところだったのだ。
必死で仕事と看病を両立させようとする妻。そんとき、いよいよ会社を去るときが来た。

あの栄光の営業マンだった佐伯の、信じられない退社。若手の部下(袴田ら)に送られ
会社を去るのだった。彼らの写真を大切に胸にしまって・・・。

娘の結婚式がやってきた。披露宴の最後、新婦の父として挨拶するのだが、新郎(坂口)
の名前を忘れ、必死に書いてきたメモも忘れてきてしまう。しかし、妻の手助けで
感動的なスピーチをすることができたのだった。
やがて病は重篤になり、妻の顔さえ判らなくなるのだ。道で行き違ったとき、夫から
「どなた、でしたっけ?」といわれる妻の気持ちは、いかばかりか。

誰にでも発症の可能性があるだけに、自分が、妻がそういう立場になったらどうするのだろう
かと自分の身に引き換えて観ていた。最後は感動的だが、やや救いがなかったような
気もする。「私の中の消しゴム」など、アルツハイマーは昨年の流行でもあった。
尚この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2007-07-22 22:50 | 邦画・新作 | Comments(0)

●「フォー・ブラザーズ Four Brothers」
2005 アメリカ 108分
監督 ジョン・シングルトン
出演 マーク・ウォールバーグ(ボビー)、タイリース・ギブソン(エンジェル)
   アンドレ・ベンジャミン(ジェリー)、ギャレット・ヘドランド(ジャック)他。
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ジョン・ウェイン主演で、65年に製作された「エルダー兄弟」がベースになっている。  
感謝祭を間近に控えたのデトロイトの食料品店で七面鳥を買おうとしていた
老母エブリンは、押し入ってきた二人組の強盗に銃で射殺される。
エブリンは身寄りのない4人の男の子をわが子同然に育て上げていた。養母の悲報を
聞き実家に駆けつけた4人は、あの優しい養母がなぜ殺されなければならなかったのかを
調べ始めた。

食料品店に残された防犯ビデオを見た4人は、まるで処刑のような様子に、これは
強盗ではなく、プロの殺し屋の犯行だと確信した。
調査を進めていると、4人のうちのジェリーが事業を起こそうとしていたが悪の組織と
関係しているからと市の開発ローンを取り消されたことが判り、これを養母エブリンが、
調べていたことが判る。

市の悪の組織を牛耳るビクター・スイートが手を回したことで、ジェリーが追い込まれた
ことをエブリンは知り、市警のファウラー刑事に相談に行ったことも判った。 
ファウラーは実は裏でビクターとつるんでいた事も判ってきた。 
そしてビクターの指示で、ことの全容を知るようになったエブリンを殺させたことが
判ったのだった。

それから4人の凄まじい復讐が始まる。容赦の無く、ビクターらを追い詰める4人。
ビクターらも兄弟の家に激しく銃撃を仕掛けてくる。この銃撃で末っ子のジャックが
撃たれて亡くなってしまう。

ビクターを氷原に誘い出す兄弟、そして最期はボスをやっつけて、復讐を遂げるのだった。

まあ、痛快ではある。しかしレンガで出来たウチを壊してしまうほどの銃撃って!
養母の下に集った4人が黒白半々で、それぞれが力を合わせて悪と戦い、警察も
そのうち理解を示し始め応援にまわり、最期は復讐が成就する、という勧善懲悪の
心地よさを味わいたいかたはいいでしょう。バリバリですわ。
尚この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2007-07-16 23:51 | 洋画=は行 | Comments(0)

●「ジャック・サマースビー Sommersby」
1993 アメリカ ワーナーブラザーズ映画 113分
監督:ジョン・アミエル
出演:リチャード・ギア、ジョディ・フォスター、ビル・プルマン他
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ジェラール・ドパルデュー、ナタリー・バイ主演のフランス映画“THE RETURN 
OF MARTIN GUERRE”(82)の米版リメイク。

サマースビーとは男の名前。冒頭のシーンは誰かが誰かを石の墓に埋めるシーン。
ここに原点がある。南部のある村。南北戦争が終え、荒廃したこの村に、ジャック・
サマースビーが帰ってきた。みんなビックリ。死んだと思っていたのに。
実はサマースビー(ギア)は、そっくりな男になりすましていた別人だった。

妻(フォスター)も久しぶりで会う夫の出現に驚愕。死んだと思い、すでに婚約を
決めていた男(プルマン)もいた。映画を観ている人が、こいつニセモノかもしれない
と気づくのは靴屋にいって靴を新調するとき、以前サマースビーが取った足型に
全然合わなかったのだが、その時か。

サマースビーは以前はすさんだ男だったが、帰ってきたら熱心に田畑を耕す男に
なっていて、荒廃した畑にタバコを植えるべきだ、みんな金目ものを出し合い、
タバコの種を買おう、と主張する。しぶしぶサマースビーの言葉に従う村人。
サマースビーは黒人の使用人にもタバコが取れて金が入れば、小作地を譲っても
いいぞ、とさえ言う。さらに驚く村人。
みなから金目のものを集め馬車に積んで出かけたサマースビー、帰ってこないのか、
と思わせたが、ちゃんとタバコの種を買って帰ってきた。
それから村人と力を合わせて畑を耕し肥料を加え、虫を退治し、熱心にタバコを
育てていった。ただ、プルマンだけが、サマースビーをニセモノと疑っていた。

もちろん、妻も判ってはいたのだが。そして、タバコの収穫を迎えようとしていた日、
保安官がやってきて、サマースビーを殺人容疑で逮捕する。
サマースビーは、男を殺していたのだ。目撃者もいる。村人はなんとか彼が無罪に
なるように応援はするが。妻も法廷に立ち、この人は本当はサマースビーではない、
と主張する。だが、本人が自分はサマースビーだと言い張るのだ。
サマースビーのままで死刑でいい、と。もとの何がしかには戻りたくないと。

タバコの収穫は彼の予想を上回る金を生み、村に富をもたらした。喜ぶサマースビーで
あったが、判決は絞首刑。彼はついにサマースビーとして死んでいく道を譲らなかった。

最期は、妻と死んでいったニセ・サマースビーとの間に生まれた子供と彼の墓標が
タバコで潤った村の光景に重なる。
ラスト、サマースビーは、絞首刑を免れ、妻と子供と幸せに暮らすのか、というドンデン
返しを期待したが、ダメだった。ちょっとカタルシスの無い映画だったな。
ストーリーとしては面白かったのに。
後半の法廷シーンは裁判長が黒人で、妻の証言や、サマースビーが人を殺すところを
見たという男の証言、サマースビーがニセモノのまま死にたいと云う過程など、
なかなかの見所ではあったが。
尚この映画の詳しい情報は

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by jazzyoba0083 | 2007-07-14 22:44 | 洋画=さ行 | Comments(0)

すべてはその朝始まった

●「すべてはその朝始まった Derailed」
2005 アメリカ 劇場未公開 107分
監督:ミカエル・ハフストローム
出演:クライブ・オーウェン、ジェニファー・アニストン、ヴァンサン・カッセル他
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WOWOWで観た日本劇場未公開映画。なかなか面白かった。どんでん返しも
最後の最後まで判らない、のではなく終わり4分の3位で判るのが、却ってすっきり
する。
朝、通勤の電車に慌てて飛び乗ったチャールズは、車内に居合わせた美女から
お金を貸して貰う。男のどうしようもない性だねえ、彼は幸せな家庭があるにも
拘わらずこのおねいちゃんに惹かれてしまう。彼女も、ダンナと娘がいる、という。

次の日、お金を返すチャールズであったが、男と女として会うことを始める。
ある雨の日、雨宿りに入ったホテルにそのまま入ってしまい、ベッドの中にいるところに
突然銃を持った男が押し入り、チャールズを殴り気絶させ、女ごと消えてしまう。

その後、この賊から電話がチャールズの家に電話が入るようになる。金を要求して
来たのだ。平穏な暮らしを壊して欲しくなければ、金をだせ、と。チャールズの娘は
ひどい喘息を持っていて、この治療のためにかなりの金をためていた。

チャールズは、勤めているCM制作会社の経理から制作経費だといってそれを
横流しする形で金を払ったが、賊の要求はそれで止まるはずが無かった。

彼の会社の黒人の小間使いが、チャールズのために、銃を持って賊と対決しようと
するが、射殺されてしまう。
更に要求をアップさせる賊。ついにチャールズは娘の治療のために貯めておいた
大金を、賊に払うことになってしまった。

ある日ひょんなことから、彼女が娘だ、と言って見せた写真が雑誌の切り抜きである
ことが判り、怪しみ始める。そして、彼女のあとをつける。すると、彼女が賊と会っている
ところを目撃してしまう。敢然と復讐に乗り出すチャールズ。そして同じホテルで、男が
まさにチャールズと同じ目に会おうとしているとき、チャールズはその部屋に飛び込んで
いったのだ。
最期は女も賊も死んでしまう。そして奪われた金は取り戻し、チャールズは元の生活に
戻っていったのだ。もって瞑すべし。

話しは単純だが、復讐劇でもあり、どんでん返しもありで、107分と言う時間も適当で、
面白かったです。A級とは言えないですが・・・。
ジェニファー・アニストンは、テレビシリーズ「フレンズ」で人気大爆発、ブラピと00年に
結婚するも05年に離婚。フランス人俳優、ヴァンサン・カッセルは、こういう役が実に
はまっていていいですね。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-07-13 22:38 | 洋画=さ行 | Comments(0)

愛情物語

●「愛情物語 The Eddy Duchin Story」
1956 アメリカ コロムビア映画 123分
監督:ジョージ・シドニー ピアノ演奏:カーメン・キャバレロ
出演:タイロン・パワー、キム・ノヴァク、ヴィクトリア・ショウ、ジェームズ・ホイットモア他
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「錨をあげて」「アニーよ銃をとれ」「キスミー・ケイト」「ショウ・ボート」「夜の豹」
「ラスベガス万歳」など、優れたミュージカルをたくさん作ってくれた
ジョージ・シドニー監督が手がけた、アメリカのラブストーリーの良心ともいうべき
いい映画だと思います。もう、何度も見ているだけれど、なぜかまた観たくなる
不思議な映画です。不世出のポピュラーピアニスト、エディ・デューチンの愛と
感動の実話を、カーメン・キャバレロのピアノによる素敵な音楽とともに仕上げています。
ストーリーが判っているのにもかかわらず、映画が始まると、もうウルウル来ちゃいます。
この辺は、「慕情」とよく似ているな、私的に。人の親として、この映画を観て涙を
流さない人は、人間じゃないです。

田舎で薬剤師の免許を取ったものの、当地を訪れたセントラルパークオーケストラ
のバンマスに、即興で見せたピアノの腕を誉められたことを拠り所に、NYに単身
出てきてしまったエディ・デューチン。
いきなりバンドに採用してくれるように頼みますが、そんなに簡単なものじゃあありません。

そんなエディを救ってくれたのが、オーケストラが演奏している会場でパーティーを
開く予定で、打ち合わせに来ていたお金持ちのマージョリー(キム)だった。
彼女は、バンドが休むインターバルに、ピアノをソロで弾くようにバンマスに
頼んでくれたのだった。
これをきっかけに、バンドでのエディの評判はどんどん上がっていき、マージョリー
との中も、進んでいく。
やがて、エディは自分のバンドを持てるまでになり、マージョリーとも遂に結婚する
ことが出来たのだった。まさに人生の頂点にいたエディ。

しかし、マージョリーは、息子を産んだあと、白血病になり、そのまま帰らぬ人と
なってしまった。そんなおり、第二次世界大戦が勃発し、エディは進んで軍に
入った。海軍の軍人として太平洋を転戦、厳しい戦いだったが、何とか
終戦になり、家に帰ることができた。

だが、そこには、父親の出現に大いにとまどう息子と、マージョリーの実家で
息子の面倒を見てくれていたチキータ(ヴィクトリア)という女性が待っていた。
案の定、父親としてどう接していいかわからないエディと、息子もなかなか
心を開いてくれなかった。

息子もピアノを練習し、父親の曲を弾けるようになっていた。うれしいエディ。
しかし、そんな幸せも長続きしなかった。
エディの体を不治の病が蝕んでいたのだった。指が自由に動かなくなり、
医者に診てもらうと、余命は数ヶ月と宣告される。愕然とするエディだが、
チキータのアドバイスもあり、息子に真実を告げる。涙ながらにこれを
受け入れる息子。

そして、エディはチキータに結婚を申し込むのだった。彼の余命がいくばくも
ないことを承知でチキータは結婚に承諾する。
短い3人の生活が始まったが・・・・。

ラスト、エディと息子が「To Love Again」をデュオで演奏するのだが、
途中で、指が動かなくなるエディ。これに我慢の笑顔で応え、演奏を止めない
息子。そして、次のカットでは、エディが消えている・・・。思い出しても
涙が止まらない。

アメリカの良心がよく出た、良質な映画。タイロン・パワーもノヴァクも、ヴィクトリアも
息子も、みんな出来がいい。音楽もいい。愛情溢れるストーリーがいい。
古き良き時代のハリウッド映画のよさがすべてここにある。
タイロン・パワーのピアノはもちろん吹き替えだが、良く真似て、指がよく動いている。
尚この映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-07-10 22:12 | 洋画=あ行 | Comments(0)

パパラッチ Paparazzi

●「パパラッチ Paparazzi」
2004 アメリカ 20th Century Fox、Icon Entertainment 84分
監督:ポール・アバスカル
出演:コール・ハウザー、ロビン・タニー、デニス・ファリナ、トム・サイズモア他
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こういう映画はwowowならでは。テレビの2時間サスペンスより短く、中身は
金がかかっているので面白い。結構こういうリベンジものは好きですね。

半年前までは、売れない俳優だったボー・ララミー。出演した映画がヒットし、
今や、LAの高級住宅街マリブに大邸宅を構え、妻と息子で、幸せな人生を
エンジョイしていた。

しかし、彼らの生活は、道徳もへったくれもないパパラッチたちに晒されていた。
ある日、息子のサッカーの試合にパパラッチが現れ、息子にシャッターを切った。
怒ったボーは、カメラマンを殴ってしまう。そこを、バンの中に潜んでいた
パパラッチの仲間たちにムービーでも撮られてしまう。
逮捕され、周囲からの目も変わってきたことにイラつくボー。彼らは、札付きの
ワルで、ボーの私生活を台無しにしようと、仲間ぐるみで、ボー一家に襲い掛かる。

車でわざと挟んでチェイスし、フラッシュをやたらにたくので、目がくらんだボーは
家族を乗せた車で事故を起こしてしまう。事故車の中で、意識不明になっている
家族を容赦なく撮影するパパラッチたち。ハイエナのようだ。
妻はなんとか助かったが、息子は意識が戻らない。
怒ったボーは、パパラッチどもに復讐していく。
まず、偶然にパパラッチの乗ったバイクが事故を起こし、乗っていたカメラマンが
谷底に落ちそうになったところに出くわしたボーは、いったんは助けようとするが、
カメラマンが「おまえをとことん追いかけるぞ」といったここから、手を離し、
カメラマンをがけに落としてしまう。

そこから、彼は、ロケ地に偽電話でおびき寄せたパパラッチの服に、撮影用の銃を
忍ばせて、警察に「銃をもった男が走っている」と匿名の電話をかけ、駆けつけた
パトカーに囲まれたカメラマンは、何がなんだかわからず、ジャケットを探ると
銃がでてきた。それを出した瞬間、彼の車を囲んだ警官が一斉射撃を食らわせ
のだった。

最後に残った二人は、ボーに命を狙われていることを察知し、彼の住宅に隠しカメラ
をしかけ、動きを探る。
しかし、ボーは、自宅警備の警官を出し抜いて家を出て、一人の家に行き、バットで
彼を撲殺、凶器のバットを、ボス格のパパラッチの家に、置いておくのだった。
仲間の様子を見に来たボスは、すでに死んでいるカメラマンを見て、ガラスを割って
中に入る。そこに彼の指紋がついてしまう。
激怒した、ボスは銃を持って、ボーの自宅を目指す。捜査に来ていた刑事が、
殺されたカメラマンの家にボーの家を監視するカメラがあることに驚く。さらに
そのカメラに、今しもボーの家に銃を持って入ろうとするボスが写されていた。

刑事は、ボーの自宅に電話すると同時に、近所のパトカーにボーの家に急行
するように指示、ボーは、侵入してきたボスを捕らえ、ボコボコにやっつける。
そして刑事に引き渡した。ボスは、手下のカメラマンをボーが殺したことに気づいて
いるのだが、自分の悪行がばれるので言えない。
逮捕され、自らパパラッチの餌食になるボス。

精神的に追い詰められ完成が危ぶまれていたボーの新作「アドレナリン・フォース2」
も無事プレミアショーを迎え、再びレッドカーペットの上でフラッシュを浴びる
ボーの姿と、回復した長男の姿があった。

家族を守るためにリベンジを実行していく様子、スピード感、などなかなか面白かった。
メル・ギブソン(プロデューサーの一人)やヴィンス・ボーンなどが、カメオ出演している。
最後、カタルシスは十分なのだが、殺人者であるボーを見逃しちゃっていいの?と
思ったりもしました。
なおこの映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-07-05 15:45 | 洋画=は行 | Comments(0)

素晴らしきヒコーキ野郎

●「素晴らしきヒコーキ野郎」 
Those Magnificent Men In Their Flying Machines
Or I Flew London To Paris In 25 Hours 11 Mimutes.

1965  アメリカ 20世紀フォックス 133分
監督:ケン・アナキン
出演:ジェームス・フォックス、スチュアート・ホイットマン、サラ・マイルズ、
テリー・トーマス、ジャン=ピエール・カッセル、レッド・スケルトン、石原裕次郎他
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タイトルとエンディングのイラストも楽しい、いかにも60年代の良き時代の映画
らしい作品。途中にインターミッションなんかがあったりね。

1910年というから、第一次世界大戦の前、日露戦争の後、くらいの時代設定。
まだ、複葉機が全盛になりかけていたころ、ロンドンの新聞社の主催で、
ロンドン~パリ間の飛行機レースが開かれた。

出場するのは、イギリス、フランス、ドイツ(プロイセン?)、アメリカ、イタリア
そしてわれらが石原裕次郎搭乗の日本。(この機、木と布で出来ていて、ボディの
布には、狛犬?が火を噴く絵が描かれている)

それぞれの国民性がカリカチュアライズされて描かれていて、(スマートなアメリカ、
律儀なドイツ、女好きのフランス、楽天的で情熱的なラテン民族イタリアなど)
彼らが出発前の練習飛行からドタバタを繰り広げ、多難なレースを予告する。
そして、いよいよスタート。日本機は、イギリス機のスキッ歯のパイロットに
尾翼に切り込みを入れられるという妨害を受け、離陸したところで墜落してしまう。
裕次郎の英語、よく似ている声だが、吹き替えでしょう。

さて、レースは、イギリス機(悪いほうじゃないやつ)とアメリカ機の争いになるが、
アメリカ機はゴール寸前で煙を吹いたイタリア機を助けたため遅れ、イギリス機の
優勝となる。しかし、イギリス機のパイロットは、アメリカ人パイロットのやったこと
を英雄的行為と賞賛し、賞金の1万ポンドは折半しようと申し出たのだった。
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最近は作られなくなった、ドタバタ喜劇。「チキチキマシン猛レース」の飛行機版
だと思うといいでしょう。こういう娯楽作品、たまに見ると新鮮で楽しいですね。
「華麗なるヒコーキ野郎」とはタイトルが似ていますが、まったく趣の違う映画です。
なおこの映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-07-05 14:30 | 洋画=さ行 | Comments(0)

麦秋 

●「麦秋」
1951 日本 松竹映画 124分
監督・脚本:小津安二郎
出演:原節子、笠智衆、淡島千景、三宅邦子、菅井一郎、東山千栄子、杉村春子
    二本柳寛、佐野周二ほか。
            <昭和26年度芸術祭参加作品>
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小津+原節子の作品としては、一番かな。「東京物語」は、原に戦争未亡人という
暗い影があり、描かれている背景も、社会批判のにおいがしていた。
この「麦秋」は「晩春」(’49)と対をなすといわれている作品だ。
出演者は、いつもの小津組のメンバー。

そして、映像は、フィクス&カットつなぎで、パーンは使わない。この映画では
珍しく、トラックが使われている。ま、小津ファンには濃い人が多いので、俄か
かじりの知識の振り回しはやめますが、日本間の構造を生かした、遠近感、
いわゆる「舐め」ショット、絵画的構図の決め方など、小津ワールドを堪能
でき、しかも独特の台詞回しも、気持ちいい。

やはり光っているのは原節子。終戦後まだ6年しかたっていない日本。その
映画であれだけバタ臭い存在感は圧倒的だ。
舞台も、小津の作品の基本舞台である北鎌倉だし、まだ復員のニュースが
話題になっている中で、大型のショートケーキを登場させたり、女性軍の洋装など
戦後モダニズムの表出も出色である。

ストーリーは原の結婚話を中心に、親子や子供たち、周囲の人々の結婚観の
相違を描いてみせる。
北鎌倉で内科医をしている間宮康一(笠)と嫁の史子(三宅)。この家に同居し
丸の内のOLをしている紀子(原)、専務(佐野)の秘書をしている。
奈良には、実家の両親、(菅井・東山)がいる。

紀子は、大学時代の友達たちと、楽しい生活を暮らしていたが、28歳になり、
周囲から結婚をいわれるようになる。専務の紹介で40歳の男が紹介されるが
紀子はあまり乗り気でない。

紀子の昔からの知り合いの矢部家の医者で紀子の兄(笠)の友人でもある
謙吉(二本柳)がいた。彼が、秋田県立病院の内科部長に招かれ、母(杉村)
と4年くらい、東京を離れることになった。
出発の前の日、母は、紀子に対して「おこらないでね、私は、謙吉に紀子さんの
ような人が来てくれたら、どんなに幸せか、ってずっと考えていたんだよ。
いえね、これは私の心で思っていたことだから、気にしないでね。怒らないでよ」
と話しかけた。
紀子は、この話に「いいですよ。私、ここに来ます」と、思いもよらない返事をする。
母はキツネに化かされたような気分で「いいのかい?本当に来てくれるのかい?」
と念を押すが、紀子は「ええ、いいですよ」とニコニコするのみ。

この話を聞いた、兄や、父母は反対する。なんで子供がいる男のところに
嫁に行くんだ、専務の話はいい話じゃないか、と紀子に翻意を促すが、紀子の
決意は固かった。「あの人といると幸せになれるような気がするの。子供の
ことは気にしていないし、覚悟は出来てるわ」と、ものともしない。

そして嫁ぐ日が来た(といっても秋田に行く日)。娘が幸せなら、それでいい、
と割り切った両親も、幼いころから美人で優秀だった娘がこうした結婚で
いいのか、との思いは残っているようだ。

ラスト近く、北鎌倉の海岸を兄嫁と歩く紀子。二人の結婚観の会話、
さらに、紀子の友達が結婚組、未婚組に別れ、銀座の喫茶店で、結婚について
言い争うところなど、そして、ところどころに出てくる、紀子の両親の、娘を
思う気持ちと、若い人の考えについての諦観など、会話の白眉だろう。

静かに流れる時間の中で、何気ないテーマの中に人生の深淵を覗かせる小津の
スタイルは、私にはなぜか懐かしくも、心に沁みるのだ。
なおこの映画の詳しい情報は

こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2007-07-04 16:30 | 洋画=は行 | Comments(0)