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ジャンパー Jumper

●「ジャンパー Jumper」
2008 アメリカ 20th Century Fox Film Co.,Regency Enterprises,88min.
監督:ダグ・リーマン 原作:「跳ぶ少年」 スティーヴン・グールド
出演:ヘイデン・クリステンセン、ジェイミー・ベル、レイチェル・ビルソン、サミュエル・L・ジャクソンほか。
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映画館の予告編で観たときは、もう少しまともな映画かな、と思った。が、このたびWOWOWで放映に
なったため鑑賞に及んだが、う~ん、何だかなあ、っていう映画だった。

この原作者、「ドラクエ」の“ルーラ”という技を参考にしたか、インスパイアされたんじゃないかなあ。
古来からの能力、テレポーテーションを持った一族?と、歴史を越えて彼らをハントする「パラディン」なる
組織の戦い。

『テレポート能力を持つ主人公に迫る宿命的な危機を最新のVFXを駆使しサスペンスフルに描いたSF
アクション・アドベンチャー。
スティーヴン・グールドの傑作SF小説『ジャンパー 跳ぶ少年』を映画化。主演は新スター・ウォーズ・
シリーズのヘイデン・クリステンセン。監督は「Mr.&Mrs. スミス」のダグ・リーマン。
 
 ミシガン州に住むデヴィッドは同級生のミリーに想いを寄せるごく普通の高校生。そんな彼は冬の
ある日、川に転落してしまう。だが、溺れそうになったデヴィッドは次の瞬間、図書館へ移動していた。
自分にテレポート能力があると知った彼は、母が家を出て以来、人が変わってしまった父のもとを離れ
ニューヨークへ。そして、その力を使って銀行の金庫から大金をせしめ、自由を満喫するのだった。
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しかし一方で、デヴィッドと同じ能力を持つ“ジャンパー”たちの抹殺を使命とする組織“パラディン”の
リーダー、ローランドにその存在を気付かれ、つけ狙われ始める。10年後、瞬間移動で世界中を旅して
いたデヴィッドは偶然ミリーと再会、またやがてジャンパーのひとり、グリフィンに出会うのだが…。』
(allcinema)
結局、人の金で豪勢・お気楽に過ごし、しかも世界中をあっという間に旅行できる、「金持ち超能力者」が
好きな女の子をローマでのデートに誘い出したはよかったが、そこで「パラディン」に追い詰められ、
同じジャンパー仲間のグリフィンを巻き込んで、「パラディン」と戦うことに。
おいおいローマの世界遺産をそう簡単に壊したらいかんぞ! 「パラディン」は「神にしか許されない
技を使う奴らは許さない」のだそうだ。デヴィッドの母親も家出をしたのではなく、彼女が「パラディン」で、
自分の産んだ子を抹殺するわけにはいかず、自分が家を捨てた、というわけだったのだ。そのあたりの
説明、ジャンパー一族や「パラディン」の説明がいま一つ十分でないので、お話としてはつまんない。
せっかくいいテーマを得たのだから、作り方によっては、楽しい映画になるはず。「泥棒超能力者」に
同情は出来ない。女の子も、せっかくローマに連れてきてもらっておいて、身に危険が及ぶと
「帰して、すぐ帰してよ」とか言っちゃって男の想いを無視したいけ好かないもの言い。勢いサミュエル・L・
ジャクソンたち「パラディン」を応援したくなっちゃうね。
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by jazzyoba0083 | 2009-04-30 22:55 | 洋画=さ行 | Comments(0)

●「グラン・トリノ Grand Trino」
2008 アメリカ Warner Bros.Village Roadshow Pictures,Malpaso Production,117min.
監督・製作:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド、ビー・ヴァン、アーニー・ハー、クリストファー・カーリー他
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<すべてネタばれしています>

「チェンジリング」に次いで早くもイーストウッドの新作を見られる幸せ。なんでこんなに間を置かずに
製作しちゃったのかな。来年のオスカー各賞には受賞資格があるのかな。ダブっているならもったいない。

で、先週末封切られ、本日の鑑賞となりました。32回目の結婚記念日を奥さんと「グラン・トリノ」を観る、
って、どういう風でしょう。
シネコンはゴールデンウィークということで、コナンやレッドクリフ目当ての人でごった返していました。
この映画の小屋には高年齢の人が多かったですね。派手な映画ではないですから。

で、ラスト、主題歌の「グラン・トリノ 」」が流れると、もう、ダメ。涙が止まりませんでした。私は普段
奥さんと映画を見に行く時は、涙はこらえるのですが、今日はダメでした。エンドロールが終わり、館内が
明るくなってから、奥さんに断ってひとしきり泣かせてもらいました。嗚咽が漏れるような感じでした。
なぜ、泣いたのだろう。会場のあちこちですすり泣く音が聞こえていましたが、「ベンジャミン・バトン」の
時とは涙の種類が違うような気がして、もう一度反芻して考えてみました。

①主人公ウォルトが可哀そうだから?
②主人公ウォルトの生きざま死にざまに心打たれたから?
③エンディングの歌が、物語を締めくくるにふさわしいとてもいい歌だったから?
④隣人のタオの将来に希望が持てたから?

やはり、②のウォルトの死にざまに心打たれた、からというのが一番近いでしょうか。他の要因も複合的に
重なっているのですが。ぶっきらぼうで頑固な老人が、自分に心を開いてくれ、受け入れてくれた人々の
ために、自分なりのやり方で恩返しをした、朝鮮戦争のトラウマをずっと引きずってきた老人が、
ようやく自分にけじめをつける糸口を見つけ、それを人のために役立てることが出来た幸せが、あまりにも
哀しい(あわれっぽいということではなく)。

ラストシーンで、ウォルトの遺言で自分のものになった72年型グラン・トリノを、ウォルトの愛犬だった
スージーとドライブ、そのバックに優しくも哀しい「グラン・トリノ 」の主題歌が流れると、もうだめ。

イーストウッドは、特撮や、大向こうをうならせるセットなどに凝らず、日常にある生活の中で、ある男の
生きるさまを描いて見せた。キャスティングも知っている人はいないし、製作費はそうかかっていないので
ないかと推察できる。「強い女」を描いた「チェンジリング」で相当金を使った彼が、対極にあるような
「強い男」の話を金をかけずに作ったという形かしら。彼はこの作品で俳優としては引退するそうだが、
タイプとしては「許されざる者」に近い匂いがするが、最後に、すごい作品を創りましたね。
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『長年一筋で勤め上げたフォードの工場を引退し、妻にも先立たれた孤独な老人ウォルト・コワル
スキー。(イーストウッド)自宅を常にきれいに手入れしながら、M-1ライフルと72年製フォード車
グラン・トリノを心の友に静かで退屈な余生を送っていた。
しかし彼の暮らす住宅街に、もはや昔馴染みは一人もおらず、朝鮮戦争帰還兵のコワルスキーが嫌って
やまないアジア人をはじめ移民の外国人ばかりが我が物顔でねり歩く光景に苦虫をかみつぶす毎日
だった。
そんなある日、彼が大切にする庭で、隣に住むモン族の気弱な少年タオが不良少年グループに絡まれて
いた。
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彼らを追い払おうとライフルを手にしたコワルスキーだったが、結果的にタオを助けることに。
タオの母親と姉がこれに感謝し、以来何かとお節介を焼き始める。最初は迷惑がるものの、次第に
父親のいないタオのことを気に掛けるようになるコワルスキーだったが…。』(allcinema)

タオを助けたのは、彼が不良仲間から、ウォルトのグラン・トリノを盗んでこい、と言われて、ウォルトに
見つかってしまい、そのドジを責められていたのだった。
不良の仲間に入ろうとしないタオは、家族の名誉だからといって1週間、ウォルトの家で何かを手伝うと
いう償いをしたい、と申し出る。迷惑顔のウォルトだったが、了解して、色んな事をやらせてみると、真面目
にしっかり仕事をするタオに興味を覚える。
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頑固一徹で、二人の息子家族ともあまり付き合いたがらないウォルトだが、隣人のモン族の家族とは
バーベキューをやるまでに心を開くようになる。そして、ウォルトはタオを、知人の建築現場監督に紹介し
仕事も斡旋してやったのだった。
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しかし、タオに絡みつく従兄弟のワルたちは、彼にしつこく付きまとい、現場から帰ってくるところのタオを
囲み、ウォルトが貸していた工具も壊してしまった。真面目に働こうとするタオが酷い目にあったことに
激怒したウォルトは、従兄弟たちの家に行き、一人の男をぼこぼこにやっつけてしまった。
これを恨んだワルたちは、ウォルトの家にマシンガンを撃ちこみ、タオの姉をレイプしてしまったのだ。
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これにはタオも切れて、すぐにでも報復に、とウォルトを誘うが、計画はしっかり念を入れて練らねば
ならない、と説得する。そうして、彼はあれだけ嫌がっていた教会での懺悔を告白し、床屋に行き、
スーツを仕立て(これが死に装束の注文だったことになるのだ)、自分の家の地下室にタオを軟禁して、
一人で、ワルたちの家に向かった。
ウォルトが来たことを察知したワルたちは、全員が銃を持って現れた。ウォルトは、たばこをくわえ、
火を貸してくれ、というが、当然貸すわけもない。じゃあ、しょうがないな、自分で、と腕を胸のポケットに
入れた瞬間、ワルたちの銃が一斉に火を噴き、ウォルトは、ひとたまりもなく斃れた。

ワルの家に行く前に、ショックで寝たきりになっているタオの姉に電話でタオが自分の家の地下室にいる、
家の鍵は玄関の飾りの下にあると連絡してきた。
従兄弟の家にいってみると、ウォルトはすでに黒い死体袋に入れられていた。様子を聞いた警官は、
彼は、本当にライターを取ろうとしたのだ、丸腰だったのだ、目撃者がいるから、撃ったやつらは長期刑に
なるな、と説明したのだ。
タオら一家に迷惑がかからないように、ワルたちに復讐するために、ウォルターは、わざと撃たれに来た
のだった・・・。

遺産分けを聞く、息子家族。弁護士からは、家と敷地は教会に寄付、そして、へそピアスの姪が欲しが
っていたグラン・トリノは、タオに、一切の改造を認めないという条件で、譲ることになっていた。

そして、ラスト。グラン・トリノをドライブするタオ。まるでウォルトの化身のようなグラン・トリノは、優しく
タオを包んでいるように見えたのだ・・・。ウォルトの思いは、しっかりタオの心に伝わったことだろう。
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<Ford Gran Trino 1972model>

細かいセリフ回しの面白さとか、汚い言葉のやり取りとか、グラン・トリノの話題、ウォルトが朝鮮戦争で
いかに辛い目を見て来たか、など映画の味付けとなる個所はいっぱいある。
ただ、ウォルトが肺ガンと思しき病気に侵されているのだが、吐血するシーンは必要なかった気がする。
それとなく映像化できたのではないか。こういう自ら死に行く爺さんが余命いくばくもない、というのは
良くある話になってしまうので、そのあたりの押し付けはもう少し軽い方が良かったと思う。

いずれにせよ、私としてはとてもいい映画で感銘を受けたことは確か。宣伝のように「老人もこういう役立ち
かたがあるのだ」というような単純な話ではない、と思う。銃を持たずに決戦に臨む頑固老人は、
ワルたちを殺して自分も死ぬ、という選択肢も当然あったはずだが、朝鮮戦争で、自分がしてきたことを
考えると、そうすることでは未来への解決には決してならないということが判っていたからだ。
それはタオたちへの至上の愛にほかならない。
自らを受け入れてくれた人々に対し無償の愛を返すという崇高な物語であると感じたのだが。

会社の後輩から「レボリューショナリー・ロード」「ベンジャミン・バトン」「チェンジリング」「スラムドッグ・
ミリオネア」それに「グラン・トリノ」の順位を付けてみてください、という宿題を貰った。
さて、困ったぞ。イーストウッド作品が2つも入っている。涙が流れたのは「ベンジャミン~」と「グラン・
トリノ」だ。そのほかの作品も大変面白かった。面白さの方向が違うので、甲乙を付けるのはしんどい
作業だが、う~ん!!
①「グラン・トリノ」  ②「ベンジャミン・バトン」 ③「スラムドッグ・ミリオネア」 ④「チェンジリング」
⑤「レボリューショナリー・ロード」  というところかなあ。しかし、この順位付けはほとんど意味がない。
私にとっては全部が一位であると思う。ただし、同じイーストウッド作品同士を比較するのなら、
「チェンジリング」より「グラン・トリノ」の方に軍配を上げたい。訴えるものがストレートに伝わってくる強み
なのだろう。それにしても、イーストウッドという人、すごいなあ。

ラストシーンに流れる、テーマ、最初はイーストウッド自身が歌っています。以下が泣かせる歌詞です。
Jamie Cullum - Gran Torino lyrics | LyricsMode.com
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by jazzyoba0083 | 2009-04-29 12:20 | 洋画=か行 | Comments(4)

●「10日間で男を上手にフル方法 How to Lose a Guy in 10 Days」
2003 アメリカ Paramount Pictures,116min.
監督:ドナルド・ペトリ
出演:ケイト・ハドソン、マシュー・マコノヒー、キャスリーン・ハーン、アニー・パリッセ他
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なかなか良く出来た、楽しいラブコメでした。こういう女いるよな、こういう男いるよな、と思わせる。
結末は想像が付く、というかそれが判っていて、どう転がるかを楽しむのがこの映画の味わいでしょう。

ケイト・ハドソンは、「あの頃ペニー・レインと」からはだいぶ時間が経っているが、依然キュートで可愛い。
菅野美穂と安達祐実を足して、5をかけたようなお顔ですね。だが、外国人にしては気の毒なくらい胸が
ない・・・。マシューは、この手のお気楽映画が似合っているようですね。
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10日間で女をものにする、をゲームでかけをする男と、10日間で男にフラれるドキュメントを書いて、
キャリアアップを目指す雑誌ライターの女性の虚々実々の駆け引きが面白い。
わざとやっているとは思っていても、、あれだけバスケットの試合の観戦を邪魔されると、マジでアンディ
(ケイト)が、憎らしくうざったく思えてくる。それを賭けのために我慢しなければならないベン(マシュー)
の、男って弱いのよね、という面白さ。それぞれの友人たちのキャラクターも面白い。

『上司との間で“10日間で恋人をつくれるか”の賭けをしている男性と、雑誌の企画で“どうしたら
10日間で男にフラれるか”を体験取材することになった女性。
そんな2人がひょんなことから出会い、互いの思惑を心に秘めたまま“偽りの恋愛”を繰り広げるさまを
ユーモラスに綴ったラブ・コメディ。
主演は「あの頃ペニー・レインと」のケイト・ハドソンと「サラマンダー」のマシュー・マコノヒー。
原作はOL2人が自らの体験を基に“男に嫌われる言動”を書き連ね全米でベストセラーとなった
ハウトゥ・パロディ本。
 新米の雑誌ライター、アンディは堅い政治ネタを熱望していたが、編集長が用意したのは軽い“HOW
TO”もののコラム。なかなかテーマの決まらないアンディは、友だちが語る失敗談から、男と別れたい
女性のための“10日間で男にフラれる方法”という企画を思いつく。
一方、独身の広告マン、ベンは上司から“10日以内に恋人をつくれば、宝石店の大きな仕事を任せる”
という約束を取り付けることに成功する。そんなアンディとベンは、とあるパーティ会場で偶然出会うと、
互いの本心も知らずにデートの約束を交わす。そして交際が始まるや、アンディは早速“HOW TO”の
実践に取り掛かるのだが…。』(allcinema)
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パーティー会場では、お互いがお互いの目的のために、それぞれをゲットし、男は何とか10日間で
落そうと必死だし、その逆で、なんとか嫌われようと必死の女。だが、そんな二人の間には真の愛情が
芽生え始める。次第に二人の間にお互いの存在が大きくなり、偽りなくお互いを愛するようになっていた。
しかし、10日目のパーティーで、お互いの事情を知るところとなり、ゲームだったのね、ということで、
ガッカリ。
だが、雑誌に掲載されたアンディの記事をよく読むと、10日で男に上手にフラれる方法は、失敗し、
自分は本当の愛を失った、と告白してあったのだった。切れ者の編集長は、この記事こを売れると
踏んで、掲載したのだ。しかし、本来書きたかった政治は宗教の記事は書かせてもらえないことが判り、
会社を辞めてワシントンに新たな職を探しに行くことにしたアンディ。
一方、アンディにいっぱい食わされたと思いつつも、心に芽生えた真実の恋心をどうしようもない
ベンは、アンディの会社に行くが、既にもぬけのから。アパートを引っ越していくところを目撃しバイクで
追跡、タクシーを捉えて、ワシントンでなくても仕事は出来る、逃げているんだよ、とアンディに自分なりの
愛情を表現、アンディも受け入れたのだった・・・

難しいことを考えずに楽しむラブコメディとしてはしっかり楽しめました。
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by jazzyoba0083 | 2009-04-28 22:55 | 洋画=た行 | Comments(0)

●「ナイロビの蜂 The Constant Gardener 」
2005 イギリス Potboiler Productions,etc.,128min.
監督:フェルナンド・メイレレス 原作:ジョン・ル・カレ「ナイロビの蜂」
出演:レイフ・ファインズ、レイチェル・ワイズ、ユベール・クンデ、ダニー・ヒューストン、ビル・ナイ他
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<2005年度アカデミー賞助演女優賞受賞作品>


この映画が作られた頃は、アフリカを舞台や題材にしたものがブームみたいになっていました。
タイトルから敬遠していたのですが、(「ラスト・キング・オブ・スコットランド」みたいなものかな、と。
まあ、同じようなものと言えば同じようなものですが)WOWOWでの放送を期に鑑賞してみました。

一言でいえば、ノー天気なイギリス人外交官が愛する妻の人生をたどることにより、彼女の愛を確認し
勇気を持つというお話をミステリーを絡めて描いたものです。

ベストセラーが原作としてあるので、骨子を曲げることは出来ないので、脚色と演出と演技、そして撮影
で、どう見せていくかが、見せ場です。アフリカが舞台の映画の特徴として画像全体が赤茶色。そして
植民地の頃の名残なのか、関わる人間の母国として描かれるイギリスは、曇り空。お話も明るくないので
全体としては、どんよりと暗いタッチ。

私服を肥やす現地の高官と、それを追求する主人公ら、というのは良くあるパターンでしょう。

イギリスの外交官ジャスティンは、ロンドンでのジャスティンの講演会?で、自分の講演内容についてい
イギリス政府の怠慢を猛烈についてくる1人の女性テッサ(レイチェル)と知り合う。
やがて結婚する二人だが、ケニアのナイロビのイギリス高等弁務官事務所の一等書記官として赴任
することになり、テッサも着いてくる。
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映画は冒頭、テッサと、医師アーノルドが、何者かに殺害されたところから始まる。妻は何故殺されなけ
ればならなかったのか? ガーデニングが趣味の事なかれ主義外交官ジャスティンは、その疑問の
答を探そうと、政治の暗部に入っていく。

ナイロビでは、イギリスの大製薬会社が、新しい結核治療薬の治験を、エイズ患者で行い、このバック
に居る薬品商社と、ケニア政府の癒着、そしてそれを黙認しているイギリス外務省の姿があぶり
だされてくる。テッサは難民キャンプで医療ボランティアをしながら、そうした事実を把握することになる。
そして、本国に告発のレポートを出すのだが・・・。
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テッサは、彼女を横恋慕する高等弁務官事務所長サンディが、体を許すという条件で内緒で見せてくれた、
レポートを受けた本国からの指示は、テッサを監視するようにという外務省の高等弁務官管轄の上司
ぺルグリン卿(ビル・ナイ)からの手紙を盗んでしまったのだ。これで、政府も絡んだ陰謀があることを確信
したテッサは、現地で調査を始めたのだった。
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しかし、悪事がばれる事を恐れるイギリス政府とケニア政府は、テッサとアーノルド医師が、トゥルカナ湖
に近くの難民キャンプへ出かける情報を掴み、彼らを襲い銃殺してしまったのだ。ジャスティンはテッサの
遺品の中から、陰謀にからむ数々の証拠を手に入れる。親友だと思っていたサンディが妻にちょっかいを
出そうとしていたことも知るところとなり、彼からの情報で、最終的には妻が殺されたことも許せなかった。
それ以上に、ロンドンの外務省が許せなかった。証拠となるものをイトコの弁護士に託し、彼はテッサが
亡くなったトゥルカナ湖へと向かう。
その後を追う、暗殺団。テッサが追っていたものを理解し、彼女の勇気と、自分を気遣うために、自分が
掴んだ秘密を一切夫に言わなかった妻の愛情を心から感じ取ったのだった。背後から迫る暗殺団を知り
つつ、持っていた銃から弾倉を外した・・・。

そして、ロンドンで執り行われた葬儀で、イトコの弁護士は、ジャスティンから託されていた、テッサの
リポートを無視し、彼女を監視するように指示したペリグリン卿の手紙を会葬者の前で読み上げたのだった・・・。
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テッサの勇気に、彼女がやりたいことが理解できてくるに従い、次第に変わっていくジャスティン。
そしてラストは、妻の死と自分を同化することを粛然と受け入れる勇気ある英国紳士になっていたのだった。

アフリカという舞台は、何でもあり、のところだから映画のストーリーに組み入れやすいんだな。
レイフ・ファインズは、「イングリッシュ・ペイシェント」でも、悲恋の主人公だったなあ。レイチェルワイズは
頑張っていたけど、オスカーレベルかというと、そんなでもないという気がした。
この手の陰謀サスペンスの仕方のない点として、話が複雑になる恨みがあるが、これもそうだな。
製薬会社とその周辺を理解するのには少々力がいる。自分としては、中の上くらいの感じかなあ。
映像はダイナミックで良かったと思う。邦題は、原作があるからとはいえ、内容が判りづらいと思った。
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by jazzyoba0083 | 2009-04-25 23:02 | 洋画=な行 | Comments(3)

●「魔法にかけられて Enchanted」
2007 アメリカ Walt Disney Pictures,108min.
監督:ケヴィン・リマ
出演:エイミー・アダムス、パトリック・デンプシー、スーザン・サランドン、ジェームズ・マースデンほか。
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これはもう、万人向けの所謂ディズニー映画です。音楽もたっぷり。当然のハッピーエンド。それに
至るまでに、これまでのディズニー映画のパロディが入っていたりで、楽しめます。
ただ、設定があまりにも見え見えなので、ドキドキ感があまりないんだな。アニメと実写の合体と行っても
ニューヨークに現れる時のマンホールのところだけで、もっとあるのかと思った。が、この程度で
良かったと思う。

昔々、アンダレーシアという国に、ジゼルというそれは美しいプリンセスがいました。彼の継母で、王妃の
メリッサは、いずれ現われる王子と結婚すると、自分は王妃の座を追われる、と恐れていた。
森の中で、動物たちと話しながら、理想の王子様の登場を待っていたところに、エドワード王子が現れ、
2人は運命に定められたように結婚することになるが、メリッサ王妃は、王宮の願いが叶う井戸に
ジゼルを連れて行き、そこに突き落としてしまう。 (ここまでがアニメ)
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井戸の中を転落して着いた先は、現在のNY。何が何だか判らない状況の中で、街の中で見つけた
中世風のお城の看板によじ登っているところを、たまたま通りかかったバツイチの離婚裁判を専門に
する弁護士ロバート(デンプシー)とモーガン(女の子)。落ちてくるところを支えて、助けたことから
彼の家に身を寄せることになった。とんちんかんなジゼルだが、底抜けに明るく、近いうちに王子様が
この状況から救い出しに来てくれるに違いない、と思っていた。

ロバートにはナンシーという恋人がいて、間もなく再婚という段取りだったが、遊びに来てみたら、ちょうど
シャワーを浴びて着替え中のジゼルを目撃、ロバートとナンシーの中はまずい状態に。

そうこうしているうちに、エドワード王子も池に飛び込み、婚約者を助けるべくNYにやってきた。
彼も頓珍漢なことをやらかしてハラハラさせるが、やがてジゼルを捜し出すことに成功。
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ロバートの家から出ていくことになるのだが、ロバートとモーガンは、彼女が去っていくことが寂しい。
この間にも、魔女である王妃から、二人を無き者にするために送り込まれたナサニエルが、なんとか
彼女に毒りんごを飲まそうとしていろいろ苦労するが、これも笑いどころのひとつ。
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やがて開かれたキングとクイーンの舞踏会にロバートはナンシーと、エドワード王子は、すっかり現代風
に着替えたジゼルを伴い、参加。お互いにパートナーを入れ替えて踊るところで、ジゼルもロバートも
お互いに惹かれあっていることを理解する。

そこにしびれを切らしたメリッサ王妃が、魔女の恰好で現れ、、ジゼルがロバートを好きになったことを
見抜いて、つらい思い出を消してあげよう、12時になるまでにこのリンゴをかじればいいのさ、と誘う。
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ジぜルは、誘いに負けてリンゴをかじり、意識不明になってしまう。「真実のキス」だけが、彼女を
目覚めさせることが出来るのだ。王子がキスをしても目が覚めない。まさか、と思ってロバートがキスを
すると、12時ジャストちょっと前にジゼルが目を覚ましたのだった。
ロバートこそ、ジゼルが求めていた男性だったのだ。その様子を見ていた婚約者のナンシーは、
ロバートに、ジゼルと結ばれることを許してあげるのだった。
しかし、メリッサ王妃は、龍に変身し、ジゼルをさらって高層ビルの上に登る、追いかけるロバートと
協力するエドワード王子。龍は、高いビルから落ちて滅びたのだった。

こうしてロバートとジゼルは結婚することになり、、ナンシー自身は、王子から会場にあった脱げた靴を
履かせてもらい、シンデレラのように、おとぎの国に行くことになる。

ジゼルは現代のNYにおいて、得意のお裁縫の手腕を発揮してブティック経営者として成功、まわりには
当然手伝ってくれる動物たちがいた。ナンシーはおとぎの国で王子と結婚、みな幸せに暮らしましたとさ。

能天気に明るく、動物と話せて、どこまでも前向きなプリンセス・ジゼル。映画館で予告編を見ていた時
から映画館で観る映画ではないな、とは思っていたのですが・・・。小学校女子4年生以上から女子
中学生が観たら楽しい映画ではないでしょうか。大人の男には、ちょいとなあ。撮影当時31歳の
エイミー・アダムスの目もとのシワに目が行ってしまうのは私ばかりではないでしょうねえ。
この映画の情報はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2009-04-25 19:10 | 洋画=ま行 | Comments(1)

●「ハーレー・ダヴィッドソン&マルボロマン Harley Davidson And The Marlboro Man」
1991 アメリカ  MGM, Krisjair,Laredo,98min.
監督:サイモン・ウィンサー
出演:ミッキー・ローク、ドン・ジョンソン、チェルシー・フィールド、ヴァネッサ・ウィリアムズ、他
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今年のオスカーで、久しぶりに姿を見たミッキー・“猫パンチ”ローク。ゴールデングローブでは「レスラー」
で主演男優賞を獲得し、復活を印象づけてました。
そのミッキーが、まだ、カッコ良かったころの、なかなか楽しい娯楽映画。あれこれ言わずに楽しめば
いいじゃん、の類のエンタテインメントに溢れ、上映時間も適当で、なんか「ビッグコミック」の漫画を見て
いるような気もした。

男の友情を独特のセンチメンタリズムとユーモアで描く。舞台は製作された年から5年後の近い未来を
設定いしている。 ハーレーの恋人で白バイ警官のヴァージニア・スリム(これもタバコの名前だね)が
乗っている白バイがいささかの近未来を感じさせている。

いつも自慢のハーレー・ダヴィッドソンにまたがり放浪生活をしている、ハーレー(ローク)とカウボーイで
いつもマルボロを加えている、マルボロ(ドン・ジョンソン)は親友である。どんないきさつで親友になったか
2人がどうして稼いでいるのかは説明がないが、そんなことはあまり気にならない。

2年ぶりで顔を合わせた2人は、再会を喜ぶが、行きつけのクラブ(歌手で、ヴァネッサ・ウィリアムズが
唄っている)が、倒産しそうだ、というので、現金輸送車を仲間と襲うことを計画する。
計画は首尾よく運ぶが、中に入っていたのは、現金ではなく、「ブルー・クリスタル」という新型麻薬。

これを盗まれた表向き銀行経営者の男が、全身防弾服(日本製のケブラーと説明される。マトリックスの
キアヌの恰好を想像されたし)の殺し屋団が、彼らを追いかける。ラスベガスに逃げたり、ホテルの屋上
から下のプールに飛び降りたりの大活劇。マルボロマンは射撃の名人でもある。アリゾナにある飛行機の
墓場で、麻薬を200万ドルの現金と引き換えに成功したが、その現金も奪還に乗り出した銀行家(実は
麻薬密売の親玉)は、再建しようとしていたクラブに現れ、みんなに愛されていた黒人の主人を射殺、
ハーレーも、マルボロマンも応戦して大射撃戦になる。ハーレーたちは、金は返すから、その金でクラブ
を再建してくれ、と親玉に頼むが、応じるわけはない。銀行の本部に乗り込んだ2人は、銀行家(麻薬の
親玉)と対決・・・・。
ここで、キーになるのが、銀行家の自家用ヘリの操縦士で、普段から自分の雇い主を面白く思ってい
なかったベトナム帰りの男。彼のヘリが最終局面で、二人を救うことになるのだが、これも「トゥルー・
ライズ」のラストみたいで気持ち良かったね。
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悪も去って、また別れることになったハーレーと、マルボロマン、けがをして以来のロデオに挑戦する
マルボロマンと、愛車にいい女を乗せてどこかへ去っていくハーレー。また何年か後、二人は再会
するのだろう。男の友情・・・。

娯楽作としては好きだな。こんな洒落たハッピーな映画をたくさん見たいよ。ロークも、ジョンソンも、
カッコいいし、自由なやんちゃんな中年の男が憧れる男性像を見た感じだ。アメリカだから憧れだけ
だが、こんな生き方だ出来たら素敵だろうな、という夢の世界を実現してくれた。
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by jazzyoba0083 | 2009-04-23 22:45 | 洋画=は行 | Comments(0)

●「さらば愛しき女(ひと)よ Farewell,My Lovely」
1975 アメリカ EK,ITC Entertainment,95min.
監督:ディック・リチャーズ 原作:レイモンド・チャンドラー
出演:ロバート・ミッチャム、シャーロット・ランプリング、ジャック・オハローラン、ハリー・ディーン・スタントン
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ご存知、チャンドラーの「探偵フィリップ・マーロウ」ものの一つで、1943年に一度映画化されている。
あのジェリー・ブラッカイマーが初めてプロデューサーに加わった作品でもある。
探偵小説の映画化なので、1時間半という時間と言い、何かテレビの2時間サスペンスを観ているような
雰囲気がないではない。というのも、作られてから34年も経過しているので、映像化の手法に古さを
感じてしまうのよね。カット割りとかもテレビ映画っぽいし。

とはいうものの、ジャズとバーボンとマーロウという、ある種の完成したイメージを壊さずに上手く
ストーリーを組立てて、マーロウのしゃれた会話とともに、テンポよく見せていく。探偵映画のクラッシック
のような作品。

『ロサンゼルス、1941年。ヤンキースのディマジオが56試合連続安打と記録をのばし、ヒトラーがロシア
に進攻を開始、砂糖1ポンドが6セントに高騰していた頃。
今や警察に追われる身となった私立探偵フィリップ・マーロウ(ロバート・ミッチャム)は、安宿の一室から
電話で、ロス市警のナルティ警部補(ジル・アイアランド)に7つもの仏がとび出した今日の事件の経過を
説明していた。
 ある日、雲をつくような大男ムース・マロイ(ジャック・オハローラン)から、ベルという女を捜し出すことを
依頼された。マロイは7年前、恋人ベルマ・バレントと銀行強盗のヤマを踏み、たった今、刑務所から
出てきたところだという。そのとき突然通りの車から2人めがけて拳銃が乱射された。
しかしマロイは顔色ひとつ変えない。そんな彼に興味をひかれたマーロウは、依頼を引き受けた。

その昔、ベルマが歌手としてつとめていた『フロリアンの店』を訪ねた2人は、第1の殺人に出っくわす。
黒人バーテンを尋問したマロイが力あまって締め殺してしまったのだ。マーロウは情報屋のジョージーを
連絡場所として、マロイを逃がした。マーロウはかつてフロリアンの店でバンドマンをやっていたトミー・レイ
の口から、フロリアンの持主で未亡人のジェシー(サラ・マイルズ)の家を訪ねたが何の手がかりも得ら
れなかった。
オフィスに戻ったマーロウを、遊び人風の男リンゼイ・マリオが待っていた。ある重要人物が盗まれた
宝石の回収現場に立ち合ってほしいという。マーロウはキナ臭いものを感じたが、仕事がないよりはまし
だった。

夜、取引相手を待つマーロウは突然何者かに後頭部を殴られ気絶した。気がついたとき、傍にマリオの
血まみれの死体が転がっていた。宝石の線から、コレクターとして知られる市の実力者ロックリッジ・
グレイルの邸宅を訪ねたマーロウは、悩ましい曲線で迫るグレイルの若妻ヘレン(シャーロット・ランプ
リング)と出逢い、その美しさに眼をみはる。彼女がマーロウに依頼したのは宝石のことではなく、ボーイ
フレンドだったマリオを殺した犯人を挙げることだった。
マロイからの連絡を期待しながらオフィスへ戻ったマーロウを3人の暴漢が襲った。気がついたところは
女郎屋アムサーの店だった。羽がいじめされたマーロウに、マロイの居所を白状させようと迫る怪女
アムサー。監禁されたマーロウは、そこにトミー・レイの惨殺死体を見つけた。マーロウはふらつく意識を
おして脱出を試みた。そのとき、アムサーが内輪のトラブルであっけなく死んだ。ジョージーの家で休息し
ていたマーロウのところにグレイル夫人からパーティ招待の呼び出し電話がかかった。出席した
マーロウに、暗黒街の顔役レアード・ブルネット(アンソニー・ザーブ)からマロイに会いたいと話が持ち
かけられた。

数日後、ジェシーから連絡が入った。ベルマがマロイに会いたいという。約束した場所へ乗り込んだ
マーロウとマロイに殺し屋たちの機関銃の乱射が浴びせられた。辛くも危機を脱した2人。
それから間もなくジェシー・フロリアンも殺された。事件のカギがブルネットのトバク船にあると推理した
マーロウは、マロイと乗り込むことにした。ナルティ警部補もその後を追った。
激しい銃撃戦の末、ブルネットの船室に乱入した2人は、そこにヘレン・グレイルの姿をみた。「ベルマ…!」
思わずつぶやくマロイ。グレイル夫人こそ、マロイが6年間も獄中で想い続けた可愛い女だった。
素性の卑しい女が玉の輿に乗った。一時、愛を語らい、共に犯罪を犯した相棒が出所して自分を捜し始め
たとき、女は自らの過去を知る関係者たちを次々消さなければならなかった。ヘレンと、彼女を利用して
立身を計るブルネットこそ真の犯人だった。突如、グレイル夫人がマーロウを消すようにマロイをけしか
けた。操られるようにマロイが近づいた時、その背後で銃弾が炸裂した。ナルティだった。マロイが倒れた
せつな、マーロウの拳銃が火を吹きグレイル夫人の胸を血に染めた。』(goo映画)
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原作は未読だが、登場人物が多いのだそうだ。この映画でもかなり多い。でも、一生懸命見ていると、
最後のオチをしっかり楽しむことができる。もうちょっとで何が何だかこんがらがって判らなくなるところを
マーロウ自身の語りも付け加えることにより、判り易く仕立てた。
ちょっと古いタイプの探偵映画を気楽に楽しむには良いでしょう。雰囲気はタップリあります。
1975年の作品なので、売春宿では、裸がしっかりでてきます。チンピラでシルベスター・スタローンも
出てきます。マーロウも探偵の身で、かなりドンパチやらかして何人も殺しちゃいますけど、大丈夫
なのかな。シャーロット・ランプリングも私としては「愛の嵐」の印象が強いのですが、、三白眼ぽい目つき
がいい雰囲気だしてます。
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by jazzyoba0083 | 2009-04-21 22:10 | 洋画=さ行 | Comments(0)

●「永遠(とわ)の語らい Um Filme Falado」
2003  ポルトガル・フランス・イタリア 95min.
監督:マヌエル・デ・オリヴェイラ
出演:レオノール・シルヴェイラ、フリッパ・ド・アルメイダ、ジョン・マルコヴィッチ、カトリーヌ・ドヌーヴ他
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御歳100歳になられる、オリヴェイラ監督。9:11にインスパイアされて作った映画だそうだけど、
私的には付いて行きづらい映画の範疇。
何か寓意があるはずだ、といろいろブログを読んだり解説をネットで調べたりして、理解につとめようと
がんばりました。しかし、今一つ、腹に落ちないんだなあ。これ、劇場で公開されて、客は入ったのかな。

ストーリーは極めて単純で、ポルトガルの大学で歴史を教えている教授である母と6~7歳の女の子が
パイロットである父が待つ、インドのムンバイへ船で向かう。母は、教室で歴史を教えているだけでは
体感できない、と娘に様々なことを教えながら、ポルトガルから大型船で、地中海を航行し、マルセイユ、
ナポリ、カイロ、ギリシア、アデンなどに立ち寄り、歴史的な観光地を訪れながら西洋文明の成立して
行く様子を娘に語る。(もっとも娘は理解できていないようだが)。

その大型船に3人のハイソなご婦人が寄港地ごとに乗り込んでくる。フランス人、ギリシア人、スペイン人。
これにアメリカ人の船長(マルコヴィッチ)が加わり、船長主催のディナーを囲むが、この4人が全員
母国語しか話さないで会話を重ねていく。つまり4人が全員のことばを理解できるのだ。
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同じ客である教授と娘も、席に招かれるが、ポルトガル人である教授は英語とフランス語とポルトガル語
しかできないので、会話にスムーズに加われない。
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船長は、娘に、プレゼントとして寄港地アデンの土産物屋で買ったアラブの人形を渡す。ギリシア人の
女性が船長のリクエストで歌を披露していると、テロリストが時限爆弾を仕掛けた、との情報が入る。

時間があるので、全員に下船命令が出る。みな救命胴衣を付けて救難ボートに乗り換えて非難するが、
教授の娘が、アラブの人形を忘れて取りに戻っているうちにボートが出てしまい、教授母子だけが
残されてしまった。船長は、助けに戻ろうとするが、船員に時間がないと止められる。と、その時
目の前の船で大爆発が起きた・・・・(驚愕する船長の顔のストップモーションで映画は終わり)。

前半は観光旅行のようで、3人のご婦人が乗りこんで来たあたりから哲学的な雰囲気が出始めて、
最後の大爆発で、何を言わんとするのかが判らなくなる。
異国語同士の会話、というのは世界の人々の理解を象徴しているのか、とも思うし、アラブの人形を
助けようとした、幼い娘と母を殺すことにより、判りあえるはずの世界が、ささいなことから判りあえない
悲劇を言わんとしたとも思える。善意と純粋の塊のような存在の母子をテロリストに殺させることにより、
深く世界を理解しようとした善意はいつも理由もなく虐げられる、ということもくみ取れるかもしれない。

いずれにしても哲学的、形而上的な映画であった。日本人にはなかなか理解の難しい映画ではないか。
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by jazzyoba0083 | 2009-04-20 22:30 | 洋画=た行 | Comments(0)

●「スラムドッグ$ミリオネア Slumdog Millionaire」
2008 イギリス・アメリカ Pathe Pictures,Celador Films,Film4,120min.
監督:ダニー・ボイル  原作:ヴィカス・スワラップ著「ぼくと1ルピーの神様」
出演:デヴ・パテル、マドゥル・ミッタル、フリーダ・ピント、イルファン・カーン他
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<2008年度アカデミー賞作品、監督、脚色、撮影、作曲、歌曲、音響、編集賞受賞作品>

遂に公開された、この映画。今年のアカデミーを席巻し、インドのムンバイを舞台に、無名の配役、
低予算で製作されたにも関わらず、そのストーリーの素晴らしさ、インドの俳優の名演で、8部門を獲得
してしまいました。

話題作にも関わらず、MOVIXでは、「クローズゼロⅡ」や「名探偵コナン」の客が優先で、小さい小屋で
の上映でした。入りはまずまず。

で、感想。「素晴らしい!」。ぜひ皆さんに見ることをお勧めしたい映画です。変に小理屈を捻るでもなし
ムンバイを舞台に、そこにある人生を力強く生きていく、ジャマールやラティカたちの、日本には絶対に
ない青春を味わってほしい。ストーリーの核をなすのが日本でもおなじみの「クイズ・ミリオネア」なので
理解しやすい。テンポ、映像、音楽、演技、そして暑さを感じさせるムンバイの景色。オスカーの名に
恥じない、見事な出来だと思う。評価の定まった映画を褒めることはたやすいことだが、この映画は
日経新聞で渡辺祥子が言っていたように「映画の面白さとはここにある」。

ストーリーも単純で、冒頭、番組で1000万ルピアまで獲得し、最後の2000万ルピアに挑戦するところ
で「おまえはインチキしているのに違いない」、ということで、不正行為を疑われ警察で取り調べを受ける
ことになるムンバイのスラム街育ちの青年ジャマール。
しかし確かに学校もろくに行っていないジャマール少年が、なぜ難しいクイズの最後まで来たのか、
一問一問の正解にたどりつくまでの幼いころの、酷い生活を警部に答えるという形で
進行していく。たまたま、自分のこれまでの人生の困難なシーンで出くわしたことがクイズに出てくる、
というご都合主義の匂いもあるが、そこにムンバイの下層市民が搾取されながらも力強く生きていく
さまが描かれる仕組みになっている。親のない子供らを集めて歌わせて金を稼ぐ悪徳男。酷いことに
盲目だと、3倍ほど稼げるということで、幼い子を薬で眠らせておいて眼を潰してしまう。なんと残酷な
ことが行われているのか!しかし、子供らはしたたかに生きていく。それがムンバイで生きるということ
だからだ。

また、幼いころから恋心を寄せ続けていたラティカへの変わらぬ想いもストーリーの中核をなす。
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彼は、街のボスに売られていったラティカも観ているに違いないと、この番組に出たのだった。彼に
最後の質問に正解するところまでいくとは思いもしなかったろう。オフィスの電話オペレーターの
お茶くみ少年に、医者や弁護士でさえ答えられない問題が判る筈がない、と司会者やスタッフも思うが、
あにはからんや、出てくる問題がどれも、自分の酷い人生で偶然知りえたことだった。とんとんと
正解を続け、最後の前でその日の放送が終わる。
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そこで、司会者は警察にジャマールを不正行為の疑いで引き渡し、捜査が始まるが、ジャマールの
話を聞いていくうちに警部も彼がなぜ正解を続けるのかを理解し、不正がなかったことを確信し、
次の日の番組に出演することを許可する。その夜のうちに、スラム街出身の少年が億万長者になるかも
しれない、というので、最後の問題に挑戦する次の夜の番組には全国の国民から注目が集まった。

愛するラティカは、街のボスに囲われ半ば軟禁状態。ボスの手下となって働いていたジャマールの兄
サリームが、彼の携帯をラティカに渡し、ここから逃げろ、という。幼いころは仲の良かったジャマールと
サリームだったが、サリームが暗黒街に身を置くようになり、ラティカをボスの元に送り込んだことから
ジャマールとは縁を切った状態だった。クイズ番組に挑戦している弟が何をしようとしているかが判った
兄は、ラティカを解放し、自分はボスたちと相撃ちになって死んでいく。サリームは芯からの悪党では
無かったのだ。ジャマールの栄光と入れ違うように、消えていく・・・。

サリームに逃がしてもらったラティカは、テレビ局に向かうが、渋滞に引っ掛かってしまう。奪ってきた
クルマを降りて電気店のテレビで番組を見ていると最後の質問が判らなかったジャマールはライフライン
のうちテレフォンを使った。相手は兄だ。しかし、兄の電話は今はラティカの手に。

鳴り続ける電話に応答がない。テレビで自分が持っている電話が鳴っていることに気付いたラティカは
急いでクルマに戻り、電話を取る。出た女性に、司会者は「お兄さんじゃないようですね」と。
すぐにラティカと気がついたジャマールは、最後の質問
「デュマの三銃士の3人のうち、アトス、ポルトス、ともう一人は誰?」という質問をラティカに聞くが、
ラティカも判らない。ジャマールは勘で、Aのアラミスと答える。ファイナルアンサー。

そして、司会者から出たのは「大正解!」。こうしてスラムドッグは、億万長者になったのだった。
ラティカとジャマールは、テレビ局では会えなかったが、駅で偶然2人はお互いの姿を見つけ、ついに
ジャマールの長い長いラティカへの想いは叶ったのだった。
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文章で書くと、映画の感じが出づらいが、2時間というちょうどいい時間の中で、クイズ番組という緊張感
と、ジャマールのムンバイでの短いのだけど、ヒンドゥーとイスラムの対立で母が殴り殺されたことを
始め、様々なインドの、ムンバイの問題が提示されていくので、息つく暇もない。子役たちがよく頑張って
いたし、無名だとはいえ、映画大国インドの俳優は、したたかで上手い。ラスト、出演者が皆で踊る
シーンは、インド映画のお約束。
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映画の冒頭に“彼がなぜミリオネアになれたのか?”という問いが字幕で出てくる。
A:インチキだった B:ついていた C:天才だった D:運命だった
 
答えは最後に出てくるが、ここまでのあらすじを読んだ方は、どれが正解かはお判りでしょう。
エンタテインメントの中に人間を見事に描いたダニー・ボイル、次作が楽しみだ。
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by jazzyoba0083 | 2009-04-19 12:30 | 洋画=さ行 | Comments(2)

●「セレンディピティ Serendipity」
2001 アメリカ Miramax Films,91min.
監督:ピーター・チェルソム
出演:ジョン・キューザック、キム・ベッキンセイル、ジェレミー・ピヴェン、ブリジッド・モイナハン他
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聞きなれない単語だな、と思って辞書を引くと、「求めずして思わぬ発見をする能力。幸運な発見」とか
の意味だそうで、映画の中では「偶然の幸せ」という訳となっている。
映画全体のイメージであるわけだが、主人公の二人が最初に入る店で、サラ(ベッキンセイル)が
好きなNYにある老舗カフェの名前でもある。

軽いタッチのラブストーリー。先が読めるので、大感激をするわけでもないのだが、まあ、観ていて
むかっ腹がたつような種類の映画でもない。一時間半、気楽に楽しめばいい手の映画だ。

要するに、運命主義者のサラと、彼女を忘れらないジョナサン(キューザック)の数年に渡る再開までの
お話。全ての事柄には意味がある、偶然は必然と信じて生きているサラ。テレビプロデューサーの
ジョナサンが、クリスマスシーズンにNYのグルーミングデールで最後に1つだけ残ったカシミアの黒の
手袋を巡り譲り合い、しているうちによそのおじさんが持って行こうとするので、二人で機転を利かせて
サラのものになったことで、二人は「運命的に」出会う。
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神秘主義者のサラは、自分の勤務いている場所の近くの「セレンディピティ3」というカフェ(実在する)
に連れて行きお礼をするが、あなたが運命の人ならば、また必ず会うはず。と、名前も電話番号も教え
ない。
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ウォルドルフ・アストリアホテルのエレベーターで、違う箱に乗り、心に思う階を押して、同じ階で会えば
再び会う運命にあるのよ、と言って、エレベーターに乗る。同じ23階を押したにもかかわらず、
ジョナサンの箱に途中から乗ってきたガキが、手当たり次第にボタンを押すので、各駅停車になってしまい
彼が23階に着くころ、サラは待ちくたびれて、帰ってしまった。

それから数年。ジョナサンにはハリーという婚約者が出来ていた。一方で、サンフランシスコに引っ越した
サラはセラピストの卵として働く一方、ミュージシャンの恋人がいて、結婚の段階になっていた。
しかし、二人とも、数年前に数時間だけ会ったお互いが忘れられないでいた。
ジョナサンは親友でNYタイムズに勤める記者に力を借りて、なんとかサラの居場所を突き止めたいと
必死になっていた。結局ジョナサンの手元に残ったあの手袋のクレジットカードの控えから、彼女の
名前を調べようと、デパートで店員にいらない買い物をさせられたりして、結局判らなかったり。
最後に住所が判ったのが、サラが最初の出会いの時に、持っていた本に名前と電話番号が書いて
あり、それを古本屋に売るから、再び会う運命ならば、どこかの古本屋で、あなたはこの本に出会うはずよ、
と言っていて、ジョナサンはことあるたびに古本屋を回っては探していたのだが、婚約者のハリーが
プレゼントしてくれたのが、その本で、表紙を開けると、彼女の名前と電話番号が書いてあった。

急いで新聞社に昔の電話帳を調べて貰い、彼女がブルックリンに住んでいたことを突き止め、そこに
いくと、短い期間だけルームメイトだった女はいたよ、と絵描きの住人は説明した。そして勤め先を
教えてくれた、それはセレンディピティ の店の隣にあるウエディングドレスのお店だった。
そこから彼女がサンフランシスコに行っていることを突き止め、機上の人となるジョナサンだが、サラは
サラで、ミュージシャンの彼としっくり行かず、諦めもつけようと、親友を誘ってNYにジョナサンを探し
に出かけた。サラの親友が、実は間もなくジョナサンと結婚しようとしているハリーと大学時代の友人で
結婚式のリハーサルに呼ばれ、一足先にジョナサン(彼がサラが探している男だとは全く知らない)と
会うことになったり。しかし、どうしても見つからないまま、SFに帰ることになったサラが、飛行機の中
でイヤホンを借りようと支払いをしようとすると、親友の財布を間違えて持ってきたことに気づく。しかし
その財布の中には、最初の出会いの時、ジョナサンが5ドル札に自分の名前と電話番号を書いて
サラに渡したが、サラは、すぐにニューススタンドで使ってしまい、運があるなら、このお札も私のところに
戻ってくるわ、と言っていたそのお札だったのだ。CAから5ドルをひったくるようにして機を降りて、
ジョナサンの住所に向かったのだが。

彼の住所を突き止めたが、住人から今頃結婚式だよ、と言われホテルにすっ飛んで行くが、ホテルでは
朝、あの結婚式は取りやめになったよ、と言われほっとする。そしてさらに彼を探そうとする。
サンフランシスコに帰る親友と別れ、もう少し彼を探すわと言っているとき上着をさっきまで彼がいるかも
知れないと思い行っていたセントラルパークのスケート場に上着を忘れてきたことに気が付く。

そのころスケート場では、その(誰のかは知らないが)上着を枕にして星空を見あげていたジョナサンが
いた。上空からは雪が・・・、そして、あのカシミヤの手袋が落ちてきた・・。起きて観ると、目の前には
サラが涙を浮かべて立っていた・・・。

というお話であります。突っ込みどころは満載だし、だいたい、ジョナサンの婚約者には何の罪もないのに
婚約を破棄されて、可哀そうだし。男女の巡り合いって、どこか神秘的で、運命とかを信じたくなる状況
ではあるのだよね。私も割りと運命論者なので、この手の話は嫌いではないので、そこそこ楽しく観る
ことは出来ましたが。音楽も素敵だし。お話も、そこそこじゃないですかね。キム・ベッキンセイルが
綺麗でしたが、結局ジョナサンに振られちゃうハリーをやったブリジット・モイナハンも魅力的でした。
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by jazzyoba0083 | 2009-04-18 23:00 | 洋画=さ行 | Comments(0)