●「ウソから始まる恋と仕事の成功術 The Invention of Lying」
2009 アメリカ Warnor Bros.Pictures,100min.<日本劇場未公開>
監督・製作・脚本:リッキー・ジャーヴェイス
出演:リッキー・ジャーヴェイス、ジェニファー・ガーナー、ロブ・ロウ、ジョナ・ヒルほか。
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想とストーリー>
リッキー・ジャーヴェイスと言う人、初めて観たし、知ったのだが、発音から判るのだがイギリス人だ。
自分で制作や脚本も手がけている、ということはこの映画、作りたかったんだろう。
ベースが「ウソを言わない世界」というあり得ない設定なので、あまり真剣に見ない方がいい。
あるいは、下の引用ブログの方のように、重大な意味を汲みとれる人は、幸せであろう。
そのあたりはイギリス人監督・主演の映画の本領か。シェークスピアの世界である。

出だしから、下ネタ炸裂で、こりゃ、劇場公開しても客を呼べないわなあ。で、中ごろまでは
いい調子で見せるのだが、だんだん弛んでくる。あり得ない世界の話なのでテンポは
大事だと感じた。

以下は高評価ブログ『Simply Dead』より引用:

「ここはウソの存在しない世界。主人公マーク(リッキー・ジャーヴェイス)は、
レクチャー映画社に務める平凡な脚本家である。
ある晩、彼はとびきり美しい女性アンナ(ジェニファー・ガーナー)とデートするが、
「あなたの遺伝子は欲しくないから、二度と会わないと思うわ」と冷たく言い放たれてしまう。

翌日、会社に無能と判断されたマークは仕事をクビになり、売れっ子脚本家のブラッド
(ロブ・ロウ)からは「前から君が嫌いだったよ」と爽やかに言われる始末。
家賃も払えず切羽詰まったマークは、銀行に行って貯金を全額引き出そうとする。
その瞬間、彼の脳髄に未知のショックが! 預金額を聞かれ、彼はとっさに「800ドルです」と
多めの額を口にしてしまう。そのデタラメを銀行員はそのまま素直に信じ、彼に金を手渡した。
一体これはどういうことだ!? マークは人類で初めて「ウソ」をつく能力を得てしまったのだ

ジャーヴェイス演じるマークは、ふとしたきっかけで「ウソをつくこと」を体得し、世界でただひとりの
ウソつきとなって、街角に出てあらゆるウソを試す。彼の言うことをなんでも素直に
受け取ってしまう純粋な人々のリアクションも含めて、とても面白いシークェンスだ。
最初に彼の口からついて出るウソが金銭絡みであるという卑小さが実にリアルであり、
同時に作り手の計算高さを感じるところでもある。始まりはとにかく小市民的な、気まずくなる
ほどしょーもないウソであることで、のちに主人公がつく一世一代の「大ウソ」や、あるいは
個人的欲望からくるウソとは明らかに性質の違う「誰かのためにつくウソ」が“発明”される瞬間が、
ひときわ光り輝くのだ。

 そして、想像力や洞察力といったものも、物事を見たとおりにそのまま判断する「事実しかない
世界」の視点からは生まれないのだと、この映画は語る。
ウソをつく力を得たことで、主人公は突飛なことを想像できるイマジネーションを手に入れ、
“フィクション”という概念をこの世に誕生させる(もちろん、他の人々にとっては驚くべき
“事実”として受け止められるのだが)。イマジンという行為は、世界を異なる視点で捉える
力を獲得することであり、それは他人を理解しようとすることにも繋がってくる。
それが後半の展開にも大きく効いてくるあたりも、また深い。

この映画で最も重要な場面……病院のベッドで、死を前にして怯える母親に対してマークが
「大丈夫。怖くない。死んでも人は無になったりしない。幸せな世界が待ってるんだ」という
シーンは、“天国”という概念がまったくのウソから誕生したことを示唆すると同時に、
人が誰かのためにつく最も優しいウソのかたちを描いてもいる。観る者の涙腺をかなりの
高確率で決壊させる屈指の名場面ではないだろうか(今思い出しても、ちょっと涙ぐんで
しまうくらい)。それだけでも泣かせるのだけど、横で聞いてる医者や看護婦たちも
キラキラした目で「本当?」と聞き入っているカットで、もうバーストしてしまった。
ホントずるい。しかも医者やってんのが、心ないキャラクターを演じさせたらピカイチの
ジェイソン・ベイトマンなんだもの。

 それから物語のスケールはにわかに大きくなる。“天国”の存在を示してしまった
主人公は、人々にその詳しい説明を求められ、やがてイエス・キリストやモーゼと同じ
「預言者」の役割を担うことになる。マークはピザの箱に殴り書きした「十戒」を人々の前で
読み上げ、雲の上にいる全能の主“The Man in the Sky”=神の存在をその場で
でっち上げるのだ。つまり、ウソという概念がなければ、宗教すらも成立しないのだという
奥深いテーマまで突っ込んでいく。このあたりは、町山さんもラジオで指摘していたように、
実に秀逸なやり方で宗教や神という概念の成立過程を暴いてみせた、ホントに見事な
展開だと思う。

映画の後半では、あらかたウソを出し尽くしてしまった主人公が、今度は他人から「真情」を
引っ張り出そうと奮闘する。ジェニファー・ガーナー演じるヒロインは、ブサイクで冴えない
完全ストライクゾーン外の主人公と友人として付き合ううち、彼に感化されて想像力や
洞察力を少しずつ身につけていく。
やがて、彼に対して愛情を抱き始めるものの、彼女は完璧な遺伝子目当てに、性格の
悪いイケメン脚本家と結婚しようとする。つまり無意識に、自分の「真情」にウソをついてしまう。
ここは「ウソのない世界」だが、言いたいことを口ごもり、本当の願いを心の奥に閉じ込め、
自分自身を抑圧することは可能なのだ。主人公はそれまでウソにウソを重ね、
それを純粋な人々に易々と信じ込ませてきたが、ここに来てようやく、己の真情だけで
相手にぶつかっていく。愛する人に「ウソをつかないで」と言うために。
その姿は、やっぱり胸を打つのである。」

う~む、ここまで深く読めるとは・・・。己が未熟なのか!!喝!かな。
この映画の引用先はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2011-08-20 13:27 | 洋画=あ行 | Comments(0)

●「ウッディ・アレンの夢と犯罪 Cassandra's Dream」
2007 イギリス Iberville Productions,Virtual Studios,Wild Bunch,108min.
監督・脚本:ウッディ・アレン
出演:ユアン・マクレガー、コリン・ファレル、ヘイリー・アトウェル、サリー・ホーキンスほか。
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
ウディ・アレンの作風は、基本的にシンプルな構造の中に、セリフのたたみかけで綴る人生の
懊悩や深淵の表出、と理解しており、これが間々、理解しづらい出来になってたりもする。
しかし、本作は、判りやすいことこの上ないストーリーで、ちょっと観ているウディ・アレンファンと
しては、たたらを踏んでしまうのではないかな。
もともと好悪の別れるウディの作品であるが、ファンでも本作は好悪が別れそう。私は判りやすい
映画が好きなので、しっかり観たが、あれれ、と思う気分もあった。こんなんだっけ??という。
ユアンとコリンの兄弟は宜しい。キャスティングに英国の俳優さんを多く配し、兄弟の相克を
浮き立たせていたのも良かった。
単純なストーリーだが兄弟が、抜き差しならぬ状況に追い込まれていく様子はハラハラしながら
観ていた。
コリンの弱り顔というのは、本当にいいな。「天網恢恢疎にして漏らさず」ということか。

<ストーリー>
「ウディ・アレン監督が「マッチポイント」「タロットカード殺人事件」に続いて撮り上げたロンドン三部作の最後を飾る犯罪ドラマ。ふとしたはずみから苦境に陥っていく兄弟の運命を描く。」(allcinema)

ロンドン南部で父の経営するレストランを手伝いながら、投資事業に夢を馳せる兄イアン(ユアン)、
自動車工場の修理工として働きながらも、ドッグレースやポーカーといったギャンブル好きな弟
テリー(コリン)。テリーがドッグレースで大穴を当てたことで兄弟は中古のヨットを購入した。
船の名前は、幸運をもたらした犬の名前から「カサンドラの夢」と名付けた。

イアンは、クルマの故障を直してあげたことから知り合った女優のアンジェラという恋人が出来、
テリーにはケイトという同棲する彼女がいた。
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イアンはカリフォルニアのホテルに投資をするという更なる夢があって、テリーに金を無心にいくと
テリーはポーカーで9万ポンドも負け込んだ、と青い顔をしている。
母親の兄は、医師として成功しており、羽振りがいい。ロンドンを訪ねてくるというので一家で
歓迎する。二人はそれぞれ金に困っているので、伯父に金を援助を頼む。
すると、伯父はなんと、自分の不正が暴かれるので、共同経営者マーティ・バーンを始末してくれ、
と依頼する。躊躇する二人だったが、伯父が逮捕されれば自分たちもダメになると、覚悟を決め、
テリーの手製の拳銃で殺害することにした。
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バーンの家に忍び込んで殺そうとしたが、バーンが女づれで帰ったため諦め、こんどは道を歩いて
居る時に襲撃。殺人は成功した。目撃者もなかった。
アンジェラはハリウッドに行き女優を続けながら、カリフォルニアでもイアンと暮らすことを夢みて
いて、ケイトは男の子が欲しい、と普通の家庭の幸せを夢見ていた。

しかし、テリーは殺人の罪の重さに耐えかね、不眠になり、うつ状態になってきた。そして自首すると
いいだす。ケイトは彼の衰弱を心配し、兄イアンに相談する。医者には行くな、と説得する。
どうしても自首をする気のテリーを、イアンは久しぶりにヨットに誘う。そこで睡眠薬を飲ませ、
海に落とすか何かして殺そうと企てた。
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ヨットの上でも、やはり自首をする。罪は償うべきだというテリー。ビールに睡眠薬を入れて・・・と
思うが、やはり出来ないイアン。テリーに掴みかかり、どうして俺の人生を台無しにするのだ、
と。テリーが押しのけると、テリーはヨットの船室の中に倒れ込み、頭を打って死んでしまう。
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なんと・・・。兄を殺してしまった弟は生きてはいられない・・・。

そのころ兄弟の彼女同士は、楽しそうに買い物を続けていた・・・。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2011-08-17 22:50 | 洋画=あ行 | Comments(0)

●「Railways 49歳で電車の運転士になった男の物語」
2010 日本 松竹 Robot Entertainment 130min.
監督:錦織良成
出演:中井貴一、高島礼子、本仮屋ユイカ、三浦貴大、奈良岡朋子、橋爪功、佐野史郎、
    宮崎美子、遠藤憲一、中本健、甲本雅裕、松福亭松之助、石井正則ほか。
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
ベタな映画だな。男の夢を実現するということは、こんなこともあるのだよ、という凄く解りやすい
ストーリーを、出雲の一畑電鉄という美しい光景を借りて描く。普通に面白いが、お涙、強制的に
頂戴、的な持って行き方に鼻白む。母親が亡くなってから後が冗長であった。
役者連は、演技派を並べたので文句はないし、新人・三浦貴大も頑張っていた。
映画はさておき、一畑電鉄に非常に興味が湧いた。一度訪ねて乗って見たいと強烈に感じた。
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<ストーリー>
「東京の電気メーカーの企画室長で、多忙な生活を送る筒井肇(中井)。しかし会社は不景気で
工場を畳まねばならない。そこの工場長川平(遠藤)は同期であるが、モノづくりこそ自分の
生きがい、と工場を畳むことには反感を覚えつつ協力はするが、東京本社への異動は断る。
そんな川平は、病弱な子供を早くに亡くしており、更にある日交通事故であっけない最期を遂げる。
そのことが、筒井に強烈なインパクトを与えた。「自分は真剣に自分の夢と向き合ってきただろうか」と。
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一方、妻の由紀子(高島)は、一人娘の(本仮屋)倖が、手が掛からなくなったので、ハーブティーの
店を開業、自分の夢を叶え始めた。そんな中、取締役の目も見えてきた筒井を、川平の死が
突き動かす。故郷の出雲で、行商を営む母親が心臓発作で倒れた、との知らせが入る。

取り急ぎ出雲に向かう筒井であったが、行った先でも電話で会社との連絡が忙しい。
そこに入る川平の死の一報。そして実家で観た、一畑電鉄の切符の山。彼は少年の頃、
実家の眼の前を走る「ばたでん」の運転士になることが夢だったのだ。
「自分の夢と向き合ってきたのか」・・・

筒井は母のこともあり意を決して、会社を辞め、一畑電鉄の運転士募集に応募する。
目を付けてくれていた専務は、理解できず激怒するが・・・。妻は「ダメだと言ってもやるでしょ」と
理解を示す。就職活動中の娘も、最初はあり得ない、と云っていたが、筒井の真剣さに次第に
父の行動を理解していく。
採用試験も無事に終わり、49歳の新人運転士が誕生した。同時に採用されたのは甲子園の
ヒーローでプロとの契約もあった投手の宮田(三浦)。どこかひねた若き同僚を、励ましながら
二人はまず、東京の京王電鉄の訓練センターで操縦や法規の講習を受け、運転士としての
試験を受ける。そして合格。
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晴れて一畑電鉄の運転士となったのである。毎日同じ線路の上であるが、天気も乗客も毎日
違う運転に、彼は心から満足していた。電鉄の仲間も気のいい奴らばかり。
ある日、幼い子供が、空になった運転室に入り、少し電車を動かすという事件が起きる。
その日は母が危ないと連絡が入り、動揺している筒井をみた宮田が、運転を代わっていたのだった。

宮田をかばい、自分の電車だったので責任は自分にある、と辞表を提出した。戸惑う幹部。
そこに、「辞めないで」と駆けつけた、筒井のファンたち。(このあたりクサかったなあ)
結局、経営も含めて処分するということで世間になっとくしてもらい、筒井は運転士を続ける。

母親は実は末期のガンでもあり、周りには内緒にしていたが、友人のぼやきからばれてしまう。
一度家に帰してあげるという医師の配慮で実家に帰った母。そんな母を自分が運転する
電車に載せたり、妻が東京からやってきて、「こんなことでも夫婦だよね」「あたりまえじゃないか」
なんてセリフを交わしたり、娘は、祖父の介護を経験したことから地元に帰りヘルパーになる
という夢を叶えた。そうしたなか母は静かに息を引き取る。
そんな最中も筒井は電車を運転していた。今日も、いろいろな人生を載せて、筒井の運転する
「ばたでん」は走る・・・・。
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この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2011-08-16 23:20 | 邦画・新作 | Comments(0)

●「クレイジー・ハート Crazy Heart」
2009 アメリカ Fox Searchlight Pictures,111min.
監督:スコット・クーパー
出演:ジェフ・ブリッジス、マギー・ギレンホール、ロバート・デュヴァル、ライアン・ビンガムほか。
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<2010年度アカデミー賞主演男優賞、歌曲賞受賞作品>


<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
★は7,5。いきなりネタばれで恐縮だが、取り敢えず悲劇的結末でなくてよかった。
ストーリーはどこかで観たような、カントリー歌手の再生物語。同様の映画なら作品としては
やはり「レスラー」の方が出来はいい。
この映画は、なんといってもジェフ・ブリッジスの演技を観るべき作品だろう。57歳のカントリー
歌手。かつての栄光は今いずこ。アルコール依存症、タバコ依存症で、逃げてばかりの人生。
でも、実は心は弱く、愛情に飢えている。そんなメタボなオヤジの、強気と弱気の間で揺れる
気分を実に良く演じている。私は観ていて唸っちゃいましたよ。「レスラー」のミッキー・ロークが
演じた主人公のほうが激しい人生だったと感じた。ミッキーはオスカーは逃したが、2008年は
「ミルク」とかライバルの存在が厳しかった。

作品としての見せどころはきちんと置かれているが、起伏がやや平板。アルコール依存症を
一発で治してしまうところ、なんかはアレレな感じ。思いを寄せていた子連れの女性記者
(マギー・ギレンホール)に、子どもの前でアルコールは止めて、と云われていたにも関わらず
バーに入り、子どもを迷子にしてしまう。その件で、彼女に振られ、アルコール依存に戻るか、
と思いきや、作曲に精を出して、1年4カ月後。ライバルで、パートナーである歌手、トミーの
新曲が受けているコンサートで再会を果たす二人。彼女の指には結婚指輪が。
諦めのいいオヤジでもある。というか、自己主張が弱いから、ああいう人生になり、振られ、
諦められるのだろう。そんなあたりを淡々と描く。淡々と描かれるところどころに挿入される
西部の大きい空が印象的で、どこか詩的ですらある。
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ジェフ・ブリッジスの歌が上手いのにビックリ。アメリカ人にとって、カントリーと云うのは日本人の
演歌のように、国民の心に根ざした音楽なんだな。カントリー音楽(歌手)を題材にした映画は
枚挙に暇がない。映画を観終わるころは、「カントリーっていいな」と思うに違いない。
ギレンホールはまあまあだが、やはり、ロバート・デュヴァルの存在が大きい。作品が締まって
いた。

<ストーリー>
『「フィッシャー・キング」「ビッグ・リボウスキ」のジェフ・ブリッジスが、落ちぶれたカントリー・
シンガーを熱演し絶賛された音楽人生ドラマ。
酒に溺れ、結婚にも失敗し、才能がありながら成功とはほど遠い音楽人生を歩んできた
初老ミュージシャンが、彼に興味を抱いた女性ジャーナリストとの出会いをきっかけに再起を
図る姿を、ユーモアとペーソスを織り交ぜ感動的に綴る。

共演に「ダークナイト」のマギー・ギレンホール。俳優としても活躍するスコット・クーパーの
監督デビュー作。また、T=ボーン・バーネットとライアン・ビンガムの共作による主題歌
『The Weary Kind』はみごとアカデミー歌曲賞に輝いた。
 
 57歳のカントリー・シンガー、バッド・ブレイクは、かつては一世を風靡したこともあるものの、
すっかり落ちぶれた今では場末のバーなどのドサ回りで食いつなぐしがない日々。
新曲がまったく書けなくなり、かつての弟子トミー・スウィートの活躍にも心穏やかではいられず、
酒の量ばかりが増えていく。
そんなある日、地方紙の女性記者、ジーン・クラドックの取材を受けることに。親子ほども年の
離れた2人だったが、思いがけず一夜を共にしてしまう。しかし、離婚の痛手を抱え、
4歳の息子と2人暮らしのジーンは、関係を深めることに躊躇いをみせる。そんな中、
巨大スタジアムで公演を行う弟子のトミーから共演の依頼が舞い込むバッドだったが…。」
(allcinema)

トミーとの共演て、前座だ。バックの夢は、メインを前座にして歌うことだが、トミーだけは
いやだ、と云うバッドだったが、断れずに受け入れる。栄光にすがりたい、再び脚光を浴びたい
というバッドの弱くも偽らざる気持ちが良く出ているシーンだ。
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ヒューストンがベースのバッドだが、4日間の休みを取ってテキサスから息子と遊びに来てくれた
ジーン。しかし、3人でヒューストンの街に遊びに出て、バッドとジーンの息子だけになった時、
ちょっと一杯、と入ったバーで息子を迷子にしてしまう。先述のシーンだ。これで、決定的に
ジーンに嫌われる。そして断酒会に入る。そしてテキサスに向かうが、酒を断ってもジーンは
もうバッドの元には帰らなかった。傷心のバッドは、それを歌にしてトミーに送る。

そして1年4カ月後となる。これは先述。

途中、交通事故で入院したフェニックスだかの病院で、医者にあらゆる病気の可能性が高いから
酒とたばこは止めろ、と云われるがそんなこと聞く訳もなく、こりゃ、絶望的な終焉が待っているのかな
と思っていたら、心温まるラストだったのでホッとした。

ともかく眠くならずに見られた良作ではある。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2011-08-13 22:45 | 洋画=か行 | Comments(0)

●「レニングラード 900日の大包囲網 Leningrad」
2009 イギリス・ロシア 110min. <日本劇場未公開>
監督・脚本:アレクサンドル・ブラフスキー
出演:ミラ・ソルビノ、ガブリエル・バーン、アン・ミューラー=スタールほか
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
一流のアスリートでありながら、レニングラードで警察官として働く女性と、モスクワから
レニングラードに取材に来て、ナチの空爆で死んだことになってしまったロシア原籍の
イギリス人新聞記者(ソルビノ)の、二人の女性のストーリーを、ナチによる、レニングラード
飢死作戦を背景に描く。

やや描写に深みが書けるうらみはあるが、全体としては劇場未公開がもったいない佳作だと
思った。★は6,5。それぞれの女性の背景をもう少し突っ込んで描いたら更にいい映画に
なっていたと思う。が、それだと2時間半は超えるかも。ただ、オヤジの司令官と対立する
若きユーゲントのパイロットの自爆シーンは不要。こうしたことを省きながら行けば、締まった
映画になったのじゃないかな。
戦闘シーンを控えめにして、主題を2人の女性を中心に回したのは良い判断だった。それでも
激しい戦闘と、ナチの非情な飢死作戦は、理解できるほどに描かれてはいた。

<ストーリー>
「2次大戦中、ドイツは、当時旧ソ連第2の都市レニングラード(現サンクトペテルブルク)を
攻略するにあたって、その周囲を包囲して食糧や弾薬の補給路を断つ作戦を断行。
両軍の攻防戦は約900日に及び、その間市民は、敵軍の攻撃に加えて厳しい寒さと
飢餓との闘いにも直面することとなった。

その実話をベースに、空襲に遭ってはからずも同地に取り残されるはめとなった
外国人女性記者の生死を懸けた熾烈なサバイバル劇を、「誘惑のアフロディーテ」の
M・ソルヴィノの主演でドラマチックに描く。
共演はG・バーン。
1941年9月。独ソ開戦から3ヶ月が経ったレニングラードの郊外で取材活動中、イギリス人
女性記者のケイト(ソルビノ)は、空襲に遭って負傷。もともと婦人警官だったソ連の
市民兵ニーナに助け出されたものの、ドイツ軍によって完全包囲されたこの地に取り残され、
帰る術を失った彼女は、多くの市民と同様、敵軍の猛攻と悲惨な飢餓を相手に厳しい闘いを
強いられる運命となる。その間にケイトはニーナやある幼い姉弟と心の絆を結んでいくが……。」
(wowowより)

実は、このケイトは、父を共産軍に追われた白ロシア将軍の娘であり、自分の出自がロシアに
あることから、ロシアに帰りたいという希望を持っていたのがオチなのだ。
ニーナらが必死で、彼女をモスクワに送り届けようとし、ケイトを愛していたニューヨーク・タイムズ
記者(バーン)も、迎えに出たのだが、ケイトは、送って来たニーナと共に、ロシアに帰っていく。

戦後のバーンが、かつてケイトが助けたニーナの家族と出会うのだが、ケイトは既に故人と
なっていた。

ニーナの家族や知り合いとケイトが暮らしていくなかで、兵糧攻めにあう市民の塗炭の苦しみが
描かれるが、初めて知ることもあり、勉強にもなった。
大作の戦争映画風のタイトルだが、実は、ヒューマンストーリーだ。良作である。
この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2011-08-12 23:15 | 洋画=ら~わ行 | Comments(0)

●「ストーリー・オブ・ラブ The Story of Us」
1999 アメリカ Castle Rock Entertainmentl,96min.
監督:ロブ・ライナー
出演:ブルース・ウィリス、ミシェル・ファイファー、リター・ウィルソン、ジュリー・ハガティ他。
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
どこにでもある中年夫婦の結婚生活の危機を描く。2大スターの競演ではあるが、それだけで、
極端な話、結婚生活は、二人で作り上げていく「忍耐のドラマ」であり、そこには子どもの存在と
セックスが重要な役目を果たす、ということを言っている作品。1時間半そこそこの映画なので
軽く見るのはストーリーも極めて単純だし、判りやすいし、私ら見たいな歳には身につまされるので
結構みてしまう。
お互い欠点も合わせて好きになったものの、若い頃の熱情が冷めると、相手の嫌なところしか
見えなくなり、いさかいが絶えなくなる。お互い様なのに。で、意地を張り合って、本音のところは
愛し合っているのに、突っ張り続ける。迷惑なのはいつも子どもだし、結局子どもがカスガイと
なって、二人は元の鞘にもどるのだが・・・。
ラストのセリフ、7つの言葉を当てっこするのだが「そして、二人は、そこそこ、幸せに、暮らしました
とさ」という「そここそ」に結婚生活の真髄を見る思いがした。
そうそう、エリック・クラプトンの歌が良かったな。

<ストーリー>
「作家のベン(ブルース・ウィリス)とクロスワードパズルの作成者のケイティ(ミシェル・ファイファー)の
夫婦は結婚して15年の夫婦。ふたりの子供ジェイクとエリンをサマーキャンプに送り出し、
試験的に別居生活を始めたふたりはお互いに結婚生活を振り返る。

作家とその秘書として出会ったふたりはやがて結婚、子供にも恵まれたが今はお互いうっとうしいだけ。
ベンは57年間を共に過ごして5人の子供を育てた祖父母をモデルに究極のラヴストーリーを書こうと
するが、下調べをするうちに祖父母も結局のところ理想の結婚ではなかったことに気づく。

ケイティはエリンの同級生の父で最近離婚したばかりのマーティ(ティム・マシソン)からデートの誘いを
受けて迷う。それぞれの別居生活のなかで結婚を改めて考え直したふたりは、ふたりでそろって
サマーキャンプを訪問する父母参観の日を迎えて、お互いに結論を出すのだった。」(goo映画)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2011-08-04 23:05 | 洋画=さ行 | Comments(0)

●「アデル/ファラオの復活と秘薬
Les Adventures extraordinaires s'Adele Blanc-Sec」

2010 フランス Europa Corp. Apipoulaï ,TF1 Films Production ,107min.
監督・脚本:リュック・ベッソン
出演:ルイーズ・ブルゴワン、マチュー・アマルリック、ジル・ルルーシュ、ニコラ・ジロー
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想とストーリー>
リュック・ベッソンの探検ものか?と思って見たのだが、舞台のほとんどはパリで、
冒険譚というより、探偵ものみたいな感じだったな。知っている人が誰もいない映画だった。
リュック・ベッソンファンからすれば、おいおいこんな映画を作ってちゃ駄目ジャンか!と
言いたくなるらしいが、私としてはそこそこ楽しめましたよ。突っ込みどころは満載だけど。
漫画が原作だから、そのあたりは娯楽として観るべき。ラストは翼竜が復活するのかと
思ったけど、そうではなかったな。

二つの大きなストーリー、つまり、パリの博物館で翼竜の卵が孵化し、大空を飛び回ると
いうお話に、主人公ブラン・セックが妹の怪我を治そうと、エジプトに行ってミイラを
パリまで持ってきちゃう話。二つの話を結びつけるのが、ミイラの復活させることが
出来るのは、翼竜を復活させたエスペレンデュー教授だけ。教授は翼竜と一体化していて
パリの警察が雇った高名なハンターに翼竜が射殺されると同時に、彼も虫の息となる。

アデル=ブラン・セックは教授を部屋に運び、ミイラ復活の儀式をしてもらうが、途中で
息絶えてしまう。もはや妹の命もこれまでか、と思った瞬間、干からびたミイラが動き
始めた。残念なことに、教授が覚醒させたミイラは、妹の傷を直せる医者ではなかった。

教授が息絶える前に、この儀式の効果は相当広い範囲におよぶと聞いていたアデルは、
パリの博物館で「ファラオのミイラ展」が開催されていることに気がつき、ルーブル
博物館に自分が連れきて覚醒したミイラと一緒に駆けつける。

ファラオは、「あ~よく寝た!」アデル「5000年も寝ていてよく言うよ」などの
ボケツッコミがあり、目覚める。そして、自分の臣下の医師を目覚めさせ、妹の治療に
当たらせる。

アデルの妹は、アデルとテニスをしているうちに二人揃って熱くなり、アデルの打った
ボールがおでこに当たり、転倒した表紙に、アデルがあげた髪飾りが頭を前後に貫き、
目を開けたまま植物状態になっていたのだ。

王家の医師の力で、(というかピンを引き抜いただけ)生き返った妹、二人で再会を
喜ぶのであった。
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まあ、頭にピンが刺さったままで生きてるか?とか翼竜と教授が一心同体だったとか、
ミイラ覚醒の儀式とか、覚醒したミイラたちのパリの行進とか、漫画原作の笑い心は
いたるところに。またベッソンらしい、ブラックユーモアも各所にあり、クスクス
笑いながら見ることが出来る。復活したファラオがルーブル博物館の庭を見て
「ここにはピラミッドが似合う。ぜひ作るといい」なんてことを言う。
脱力系の映画だが、なかなか面白く観てしまいました。

「漫画家タルディによるフランスで人気のコミックス・シリーズをリュック・ベッソン
監督が映画化したヒロイン・アドベンチャー。
主演は新星ルイーズ・ブルゴワン、共演に「潜水服は蝶の夢を見る」のマチュー・
アマルリック。1911年。世界の不思議と秘宝を追う女性ジャーナリスト、アデルは、
最愛の妹の命を救うため、古代エジプトの“復活の秘薬”を求めてエジプトへと
やって来る。

やがて、カギを握るラムセス2世に仕えた医師のミイラに辿り着くが、宿敵の
マッドサイエンティスト、デュールヴーに行く手を阻まれてしまう。
同じ頃、パリでは謎の怪鳥が現われ、人々を恐怖に陥れていた。それはなんと、
ジュラ紀に絶滅した翼竜プテロダクティルスだったのだが」(allcinema)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2011-08-03 23:10 | 洋画=あ行 | Comments(0)

●「オールド・ドッグ オレたちイクメン? Old Dogs」
2009 アメリカ Walt Disney Pictures, 88min.<日本劇場未公開>
監督:ウォルト・ベッカー
出演:ジョン・トラヴォルタ、ロビン・ウィリアムズ、ケリー・プレストン、マット・ディロン
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<評価:★★★★★☆☆☆☆☆>
<感想とストーリー>
ディズニーの作ったおバカ映画と思っていいのだろう。2大名優をこういう映画に使えちゃう
のもディズニーの神通力か。CG合成もあって、ジム・キャリーばりの変顔も登場、
アメリカンな笑いが判らないとつらいタイプの映画とあり、日本では未公開だ。
しかし、3~4箇所笑わせてもらった。主人公らの取引相手が日本企業というのも
親近感が沸くが、描き方がどうもハリウッド的ステレオタイプで参るな。
掌編として、肩の力を抜いて楽しむにはいいと思う。笑い飛ばして見終えることが出来る。
しかし、ゴルフのありえないミスショットで、何回も股間をボールが直撃するのは
アメリカ的には、爆笑のツボなのかなあ。当方は笑えなかったけど。
2009年のラジー章の主要部門にノミネートの「残念」映画。

「2人の独身中年男が、ひょんなことから突然現われた双子の子供たちのパパを
期間限定で務めるハメになり、子育てに仕事に大奮闘する姿を描いたハートフル・
コメディ。
 女運のないバツイチのダンと独身貴族を謳歌するチャーリーは仕事でもパートナーを
組む親友同士。彼らは日系企業と大きな契約を結ぶ大詰めの段階に入っていた。
そんな2人はある日、7年前にダンと関係のあった女性から2週間だけ双子の子供を
預かってほしいと頼まれる。なんと、その双子はダンとの間に出来た子供だった。
慣れない子育てに悪戦苦闘するダンとチャーリーは、ビジネス面で自ずと窮地に
追い込んでしまうのだが…。」(allcinema)

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by jazzyoba0083 | 2011-08-01 22:50 | 洋画=あ行 | Comments(0)