●「理由なき反抗 Rebel Without a Cause」
1955 アメリカ Warnor Bors.Pictures,105min.
監督・原案:ニコラス・レイ 
出演:ジェームズ・ディーン、ナタリー・ウッド、サル・ミネオ、ジム・バッカスほか。
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
こういう映画を今頃見てます。(爆)これで、「エデンの東」「ジャイアンツ」と、
ジェームズ・ディーンの代表作は全部(といっても3本)を観たことになります。
皆さん共通して思われるでしょうけど、行き場のない青春の煩悶や、この映画のように
持って行き所のない怒りに苦しむナイーブな青年を描くエヴァーグリーンな青春映画だ。

本作のJDは基本いいヤツなんです。しかし、人間的に成長しきれてない。冷蔵庫から
牛乳をビンのまま飲むシーンが象徴的だ。親や祖母の(彼らに代表される大人の)態度が
どうしても許せない。父親をがみがみいう母、そんな母の言いなりになる威厳のない
父、更に自分の人生に口を挟む祖母。いい子でいるように要求されるJDは、そんな
環境が我慢ならず、仲間といざこざを起こしている。ゆえに友達もおらず、一人で
ひねくれているのだ。17歳というにはいささか歳を感じる24歳のJDと27歳の
ナタリー・ウッドの高校生ではある。
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あちらの高校生は自分のクルマで学校へ行ってたんだな。そういえば「Back to the
Future」のビフもクルマ持ってたし、マーティもパート1で、日本製のピックアップを
買ってもらいデートに出かけたのだった。

閑話休題。夭逝したJDの存在が必要以上にこの映画をクローズアップしている部分は
あるだろうが、青春映画の根本はいつになっても変わらない、そんな魅力がこの映画
にはある。

<ストーリー>
「エデンの東」でアカデミー男優賞候補となったジェームズ・ディーンの遺作。
青少年の犯罪心理を追求したニコラス・レイの原作をスチュワート・スターンが脚色、
アーヴィング・シュルマンが潤色し、ニコラス・レイが監督した。
撮影は「快傑ダルド」のアーネスト・ホーラー、音楽は「エデンの東」のレナード・
ローゼンマン。

17歳の少年ジム(ジェームズ・ディーン)は泥酔のため、集団暴行事件の容疑者と
して警察に連行された。彼は、そこで夜間外出で保護を受けた少女ジュディ
(ナタリー・ウッド)や、仔犬を撃って注意されたプレイトウ少年(サル・ミネオ)
と知り合った。
3人は説諭の末帰宅を許された。ジムの一家は転居続きで、つい最近この街へ来た
ばかりだった。彼の父親は意志薄弱で、家庭は男まさりの母親が、きりまわしていた。
翌朝、新しい学校であるドウスン・ハイ・スクールへ登校の途中、ジムはジュディに
会ったが、彼女は不良学生のバズ(コリー・アレン)、ムーズ(ニック・アダムス)、
クランチ(F・マゾーラ)等と一緒であった。

その日の午後、学生たちはプラネタリウム館へ星の勉強に出掛けたが、不良仲間の
反感を買ったジムは彼等のボスのバズに喧嘩を売られた。2人はプラネタリウム館の
外でナイフを手に決闘したが守衛の仲裁を受け、その夜“チッキイ・ラン”と称する
度胸試しをやることになった。
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吹き曝しの高台でジムとバズは、それぞれボロ自動車を崖の端にフル・スピードで
走らせた。ジュディやバズの不良仲間が見守る中で、ジムは巧く崖際で車から
脱出したが、飛び出しそこねたバズは、そのまま谷底へ落ち込んだ。
呆然としたジムはプレイトウとジュディに助けられて帰宅し、警察へ届けようとしたが、
事なかれ主義の両親は許可しなかった。
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強いて警察に出向いたジムは少年保護係レイの不在を知り、釈然とせぬまま警察を出て、
秘かに空家でジュディと会った。ムーズとクランチはジムが警察に届けるのを恐れ、
プレイトウを脅してジムの住居を知った。プレイトウは怒りのあまり、父親の拳銃を
持ち出すと闇の中に駈け出していった。
空邸のジムとジュディは、跡を追ってきたプレイトウを1室に残し、激しい抱擁を重ねた。

数刻後、ジムを追い求めるムーズたちが空家をみつけ、プレイトウは発見された。
彼は家から持ち出した拳銃を追手に放ち、クランチを倒した。間もなく附近には大掛りな
警備網が張られジムやプレイトウの家族や、少年保護係のレイも駈けつけた。
ジムは近くのプラネタリウム館に駈け込んだプレイトウを制止しようとした。
半狂乱のプレイトウはジムに拳銃を向け、警官に射殺された。ジムの両親は死体に
寄りすがって泣き叫ぶ我が子を心から慰め、この悲劇にもお互いの理解によって、
ついに終止符が打たれた。」(goo映画)

goo映画は本作を遺作としているが、公開順に行けば「ジャイアンツ」が最後の
映画ではある。

プラネタリウムがあるのがロサンゼルスの夜景の名所、グリフィスパークにあるグリフィス
天文台。4月に夜景を見に行ったけど、この映画でこんなに大きくフィーチャーされて
いたのなら、あのナイフの喧嘩シーンを撮ったところとかちゃんと見てくればよかったな。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2011-11-30 23:10 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

●「トイ・ストーリー Toy Story」
1995  アメリカ Wal Disney Pictures,Pixar Animation Studios,77min.
監督:ジョン・ラセター
声の出演:トム・ハンクス、ティム・アレン、ドン・リックルズ、アニー・ポッツ、ウォーレス・ショーン他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>

●「トイ・ストーリー2 Toy Story 2」
1999  アメリカ Walt Disney Pictures,Pixar Animation Studios,92min.
監督:ジョン・ラセター
声の出演:トム・ハンクス、ティム・アレン、ジョン・キューザック、ウェイン・ナイト、ケルシー・グラマー他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>

●「トイ・ストーリー3 Toy Story3」
2009 アメリカ Wal Disney Pictures,Pixar Animation Studios,103min.
監督:リー・アンクリッチ
声の出演:トム・ハンクス、ティム・アレン、ジョン・キューザック、ネッド・ビーティ、ドン・リックルズ他
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<2010年度アカデミー賞長編アニメーション賞、歌曲賞受賞作品>

<評価:★★★★★★★★☆☆>

<感想>
WOWOWでやっていたので、1~3まで連続で観て見た。この手のアニメは見ないのだが、
せっかく3つ揃って放送するし、3はオスカーまで獲ったので、時間の短いし、まあ見とくかと
軽い乗りで観て見た。
1~3にかけてだんだん面白くなる、というかお話が単なるオモチャと子どもの関係から
だんだん感動のストーリーになっていくのが判る。加えて、アニメ技術も進歩して行き、
およそ15年の時の流れを物語上からも、技術的側面からも味わえた。一気見の醍醐味かな。
★は2が8,25、3が8,5かな。

それぞれのキャラクターにも次第にシンパシーが湧いてきて、3になると、成長した
アンディとの別れなどは、ぐっと来るものがあった。オモチャと子どもの心の触れ合いを
ここまで昇華させたディズニーとピクサーの貢献は大きい、と思った。
オモチャに人格を持たせて、自分がおもちゃであることを自覚するところ、とか、
オモチャの目から見た子どもたちのありよう、成長、そしてそれらを理解しようとするオモチャ
たち。そして毎作、ハラハラドキドキの冒険シーンが。見ている人たちに快いカタルシスを
提供するエンディングと。健全な映画なのに説教・教訓くさくなく、感動も与えてくれる。
食わず嫌いだったが、見て良かった。

それぞれのストーリーについては、allcinemaあるいはgoo映画で検索ください。
by jazzyoba0083 | 2011-11-28 22:40 | 洋画=た行 | Trackback(1) | Comments(0)

マネーボール Moneyball

●「マネーボール Moneyball」
2011 アメリカ Columbia Pictures,Scott Rudin Productions,133min.
監督:ベネット・ミラー 製作:ブラッド・ピット
出演:ブラッド・ピット、ジョナ・ヒル、フィリップ・シーモア・ホフマン、ロビン・ライトほか。
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
本日もいい映画を観ることが出来た。実在の人物しかもまだ、その職にある人物を描くのは
相当に難しいことだろう。が、実際の映像も上手く取り入れ、飽きさせることなく観させた。
ブラッド・ピットがいい。もう50歳になんなんとするブラピが、大人の渋さを出せるようになって
来た。ちょっとしたしぐさの中に人生の懊悩を表現する上手さを獲得しているようだ。
それと、助手を演じたジョナ・ヒルがまた良かったなあ。
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この二人の演技を見ているだけで
気持ちいいし、ラストをどうするのかな、と思ったけど、いい感じでばっさり切ったと思う。
野球を知った人が見れば、大リーグを判った人が見れば更に面白いだろうが、野球を
まったく知らなくても楽しめる映画だ。
野球を通して人生を見つめるのだが、説教くさくなく、エンタテインメントとして成功している。
娘との交流は描かれるのだが、彼女が唄う歌(エンディングソングでもある)が象徴的であった。

しかし、嘘みたいな話が実際にあるのだなあ。アスレティックスが20連勝を果たしたのなら
日本でも相当大きなニュースになったと思うのだけれど、気がつかなかったな。
中継のテレビ画面にイチローが出てくるのも御愛嬌。
今は日本でも当たり前になった「マネーボール理論」、データを組み立てたのは助手の
ピーターで、これを信じて実行に移したのがGMのビリー・ビーンであるわけだ。
ビリーの背景には自分も大リーガーとして大成出来なかったところから来る計算や思いもあった。
大リーグのGMとは権限の強いものなのだな。巨人の清武騒動をみていると、ベースボールと
野球は別物だなあ、という思いを強くした。

<プロダクションノート&ストーリー>
「メジャーリーガーから球団経営者に転職した実在の人物、ビリー・ビーン。
彼は強豪球団の三分の一しか年棒が払えないという球団の弱点をカバーするため、
2002年に「マネーボール理論」を導入。これまでのやり方にしがみつこうとする抵抗勢力に
迎合する事なくチームの変革を成し遂げ、公式戦20連勝という記録を打ち立てた。
本作では、自分の信念を貫きチームを変革していくビリー・ビーンを、ブラッド・ピットが力強く
演じている。元野球選手たちが選手役で出演しているだけあって、試合シーンはリアリティ
たっぷり。普段は見られない球場の裏側が多く見られるのも、ファンにはたまらない。
監督を務めたのは、『カポーティ』のベネット・ミラー。
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メジャーリーグの弱小球団アスレチックスを、独自の“マネーボール理論”で強豪に作り
替えたビリー・ビーンの実話に基づくベストセラー書を映画化。
球界の常識を打ち破った型破りな男の奮闘を描く。主演は「ツリー・オブ・ライフ」のブラッド・ピット。
監督は「カポーティ」でアカデミー監督賞にノミネートされたベネット・ミラー。

メジャー経験のあるプロ野球選手から球団のフロントに転身するという珍しいキャリアを
持つビリー・ビーン(ブラッド・ピット)。風変わりで短気なその性格は、若くしてアスレチックスの
ゼネラルマネージャーになってからも変わらなかった。

自分のチームの試合も観なければ、腹が立つと人や物に当り散らすという、癖のある
マネジメントを強行。そんな変わりダネが経営するアスレチックスは弱かった。
しかも、貧乏球団のため、優秀で年俸の高い選手は雇えない。チームの低迷は永遠かと
思われ、ワールド・チャンピオンの夢はほど遠かった。

だが、野球経験はないものの、データ分析が得意なピーター・ブランド(ジョナ・ヒル)という
球界の異分子と出会ったことで、風向きが変わり始める。ビリーは後に“マネーボール理論”と
呼ばれる“低予算でいかに強いチームを作り上げるか”という独自の理論を実践。
だがそれは同時に、野球界の伝統を重んじる古株のスカウトマンだけでなく、選手や
アート・ハウ監督(フィリップ・シーモア・ホフマン)らの反発を生み、チーム状況が悪化。
それでも強引に独自のマネジメントを進めてゆく。その揺るぎない信念は、徐々にチームに
勝利をもたらし、誰も想像しなかった奇跡が……。球界はビリーの手腕を認め、周囲からの
信頼も次第に回復。そしてある日とんでもないオファーが飛び込んでくる。しかし、そこで重大な
ことに気づいたビリーは、意外な行動に出る……。」(goo映画)
この映画の情報はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2011-11-20 15:10 | 洋画=ま行 | Trackback(9) | Comments(0)

●「瞳の奥の秘密 EL SECRETO DE SUS OJOS」
2009 スペイン・アルゼンチン 129min.
監督:ファン・ホセ・カンパネラ
出演:リカルド・ダリン、ソレダ・ビジャミル、パブロ・ラゴ、ハビエル・ゴディーノ、カルラ・ケベド他
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<2009年度アカデミー賞外国映画賞受賞作品>

<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
いい映画を見た。すでにオスカーも獲り、本国でも大ヒット映画であり、評価が定まった作品
なので、見る方も安心して観てはいたのだが。それにしてもいい映画だった。
出ている人を誰も知らない、会話もポルトガル語なので片事もも判らないのが、私には
映画にリアリティを与えてくれた。実際に起きた事件がベースになっているので脚色の
勝利であり、演出の勝利なんだろう。もちろん役者もいい。

私は、もっと別の結末を予想していたが、いい意味で見事に裏切られた。妻を殺された男の
愛情は、「異常」な形に歪んではしまったが、主人公に、貫く愛の尊さを教えてくれたのだった。
そこに単純だが力強いこの映画のメッセージがある。
やや長めの映画ではあるが、緊迫したストーリーは飽きることがない。よく締まった作品だった。
映像も、オーソドックスながら、これぞ「映画」という作り込み。
一つだけ個人的に気になったのは、犯人を追いつめる執念の持ち主だった主人公が、愛する
女性をみすみす他人に嫁がせることになった状況には、個性のありようとして疑念が湧いたの
だった。
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<プロダクションノート&ストーリー>
「2009年8月に本国アルゼンチンで公開され、歴史的な大ヒットを記録したという本作。
アルゼンチン・アカデミー賞では13部門で受賞を果たすとともに、第82回アカデミー賞
外国語映画賞を受賞した話題作だ。
アルゼンチンの名監督、フアン・ホセ・カンパネラが、70年代の祖国の情勢を背景に、
過去の記憶に支配され苦悩する男の姿を描くサスペンス・ドラマ。
主演のリカルド・ダリンはカンパネラ監督作の常連で、アルゼンチンの国民的俳優と言われている。
過去と現在を巧みに交差させ、一人の人間の罪と罰や祖国の軌跡を浮き彫りにする構成が巧みだ。
軍事政権下の不穏な空気に包まれるアルゼンチンの政情、そして衝撃的な秘密が暴かれる
ラストが興味深い。

刑事裁判所を定年退職したベンハミン・エスポシト(リカルド・ダリン)は、仕事も家族もない
孤独な時間と向き合っていた。残りの人生で、25年前の殺人事件を題材に小説を書こうと
決意し、久しぶりに当時の職場を訪ねる。
出迎えたのは、彼の元上司イレーネ・ヘイスティングス(ソレダ・ビジャミル)。変わらずに
美しく聡明な彼女は、今や検事に昇格し、2人の子供の母親となっていた。

彼が題材にした事件は1974年にブエノスアイレスで発生したもの。幸せな新婚生活を
送っていた銀行員リカルド・モラレス(パブロ・ラゴ)の妻で23歳の女性教師が、自宅で
暴行を受けて殺害されたのだ。現場に到着したベンハミンは、その無残な遺体に衝撃を
受ける。やがて、捜査線上に1人の男が容疑者として浮上。その男はリリアナの幼なじみ。

古い写真に写った、彼女を見つめる彼の瞳には暗い情熱が宿っていた。ベンハミンは
部下で友人のパブロ・サンドバル(ギレルモ・フランチェラ)と共に、その男の居場所を捜索。
だが、判事の指示を無視して強引な捜査を行ったことで、事件は未解決のまま葬られること
となってしまう。
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そして1年後。ベンハミンは駅で偶然、モラレスと再会。彼は毎日、曜日ごとに駅を変えて
容疑者が現れるのを待っていた。彼の深い愛情に心を揺さぶられたベンハミンは
“彼の瞳を見るべきだ。あれこそ真の愛だ”と、イレーネに捜査の再開を嘆願。
ベンハミンとパブロはようやく容疑者逮捕の糸口を掴み、事件の真相に辿り着くが……。
25年後、タイプライターを前に自分の人生を振り返るベンハミンに、イレーネの存在が
鮮やかに甦る。いまだ過去に生きる自分と決別するために、彼は事件の裏側に潜む謎と、
今も変わらぬイレーネへの想いに向き合うことを決意する。果たして、ベンハミンは失った
歳月を取り戻すことができるのだろうか……?」
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8万人からのサッカースタジアムで犯人が見つかる偶然には驚いたけど・・。
それと、犯人を逮捕しておいて、判事は、「犯罪組織への潜入者」として利用するために
釈放し、銃まで与えた。このことは、妻を殺されたモラレスの信念を固くしたに違いない。
「死刑は反対です。死ぬことで罪から解放されるなんて・・。犯人には長い間罪と向き合って
暮らして欲しいのです」 このモラレスの言葉がラストに繋がっていく・・・。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2011-11-19 23:15 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)

十三人の刺客

●「十三人の刺客」
2010 日本 東宝 TV asahi Films,「十三人の刺客製作委員会(テレビ朝日系)」141min.
監督:三池崇史 原作:池宮彰一郎 「十三人の刺客」脚本(1963)
出演:役所広司、山田孝之、伊勢谷友介、沢村一樹、古田新太、高岡蒼甫、六角精児、
   石垣佑磨、波岡一喜、窪田正孝、井原剛志、松方弘樹、吹石一恵、谷村美月、
   内野聖陽、光石研、岸辺一徳、平幹治朗、松本幸四郎、稲垣吾郎、市村正親
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
藤沢周平ものの時代劇も好きだが、久しぶりに時代劇の大活劇というかチャンバラの
映画を見た。ストーリーは復讐譚で単純。対立の構図も極めて判りやすい。
1963年のオリジナルは未見だが、映像の作り上げ方などはこちらの方が上、との
もっぱらの評判だ。役者もいいのが揃った。特に、役所と市村は素晴らしい。
稲垣も「民草の痛みをしらぬボンボン殿様」を好演だが、彼のありようは
「太平の世の中が生み出した怪人」であり、20数年後に滅ぶ徳川幕府の武士道の
対極として作り上げられてしまった歪んだ支配者。これに立ち向かう正道の武士道を
打ち抜く13人(12人?)。少々長さも気になったが、面白く見せてもらった。
エログロも含めて。松方弘樹の殺陣は、さすがに様になっていて気持ちよかったな。
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痛快な50分に及ぶチャンバラ、そしてラスト。三池監督は面白さの後に残る、幕末に
迫る歪んだ武士道を抱えた世の中のメタファーとして稲垣~松本幸四郎~役所ら13人を
配置したに違いない。ただ、ラストの伊勢谷の再登場は、ファンタジー?という誤解?
も呼び勝ちだろうし、ラストのラスト、山田孝之が、武士を辞める!といって刀を
捨てようとするが、捨てきれない様は、この時代の身分の抜き差しならぬありようを
語っていた。
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ただ、みなさんも思われたと思うが、村を3500両で全部買収、火薬も大量に仕掛けた
のなら、200人も敵が来るとは思っていなかったとは言え、もっと火薬でドッカン
ドッカンとやって敵勢を削げば良かったのに。そこまでの大量の敵を予想していなかった
というのなら、落合宿で、じっと待ち伏せた役所の深謀遠慮はそこまで、ということに
なる。買い取った村に仕掛けをたくさんしておいて、「小細工はここまでだ。あとは
斬って斬って斬りまくれ!!」と掛け声を掛けた瞬間、役所は相当困難な戦を覚悟した
に違いない。

日本アカデミー賞撮影賞、美術賞を獲得した画面は、当時の夜の部屋の暗さ、街の
たたずまい、女たちのはがれ気味の化粧など、リアリティの獲得に成功していたと
いえよう。

ラスト、私は一対一の対決となった稲垣と役所、稲垣が実は結構な剣の使い手で、
役所が苦戦し、これを市村が助太刀するのかと一瞬思ったりした。(苦笑)

全体として男の子には楽しい活劇としてよく出来た映画だ。底は浅いと言わざるを得ないが
エンタテインメントとしての完成度は高いといえる作品であろう。

<ストーリー>
「1963年に公開された同名映画を、鬼才・三池崇史がリメイクした超大型時代劇
アクション。主演の役所広司を筆頭に、同士となる刺客に山田孝之、伊勢谷友介、
伊原剛志、沢村一樹、松方弘樹ら。
さらに冷血で残酷な暴君に稲垣吾郎、彼の忠実な家臣に市村正親という、まさに
日本映画界を代表する豪華な顔ぶれが集結。これだけの役者が揃って、面白くないわけがない!

“十三人の刺客”それぞれに、キャラクターや背景までうかがえる見せ場を用意して
あるのも、三池監督らしい心憎い演出だ。そしてクライマックスとなるのは、
“ラスト50分の壮絶な死闘”。人を斬ると切れ味が鈍るので、用意しておいた無数の
刀を使い捨てにしていく描写など、恐ろしいほどのリアリティ。宿場町全体を大きな罠に
仕立て上げる、大胆不敵な知略の数々も見どころだ。


 弘化元年3月。明石藩江戸家老・間宮(内野)が、老中・土井家の門前で切腹自害。
間宮の死は、明石藩主・松平斉韶(稲垣吾郎)の暴君ぶりを訴えるものであった。

将軍・家慶の弟である斉韶は、明年には老中への就任が決まっている。
事件は時の幕府を動揺させ、このままでは幕府、ひいては国の存亡に関わると判断した
土井(平)は斉韶暗殺を決断、御目付役・島田新左衛門(役所広司)にその命を下す。

大事決行を控え、新左衛門は刺客集めに奔走。剣豪浪人平山(井原)、酒と女と博打に
溺れる新左衛門の甥・新六郎(山田)ら十一人の強者達が新左衛門のもとに集う。
暗殺計画が極秘裡に進められる中、斉韶の腹心・鬼頭半兵衛(市村正親)はその情報を
掴んでいた。

彼は、かつて新左衛門と剣の同門でありながらも道を違え、御用人千石の身分を自ら
掴んだ傑物であった。そんな中、新左衛門は、斉韶を襲うのは江戸から明石への
参勤交代の道中しかないと判断、襲撃場所を交通の要所の落合宿に決める。

明石藩の参勤交代が尾張を通る時、尾張藩への通行を阻止すれば、勢力を削られた
行列は落合宿に出るはず。斉韶を落合宿に誘い込むため、新左衛門は事の詳細を
尾張藩の木曽上松御陣屋詰・牧野靭負(市川)に打ち明け協力を求める。

斉韶が落合宿にやって来るかは、極めて危険な賭けであったがそれしか手はない。
刺客たちは現地へ急行、明石藩を迎え撃つべく落合宿を要塞へと改造する。
道中、山の民・木賀小弥太(伊勢谷)が加わり、落合宿にて総勢十三人の刺客が揃う。

だが、明石藩は待てども待てども落合宿にやってこない。新左衛門の計略は失敗に
終わったかに思えたその矢先、敵は200騎以上の多勢となってやってきた。
鬼頭は兵を蓄え、この戦いに備えていたのだ。混乱の中、明石藩の退路を断つ
大橋が爆破。13人対300人超の決戦が始まった……。」( goo映画)
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まあ、13人がいくら剣の達人ぞろいとはいえ、200人の軍勢には勝てないんだけど、
最後、民草への御政道を正すため、「武士は主君の為に死ぬべき」軍団と絶望的な
戦いに打って出るのだ。
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この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2011-11-17 23:30 | 邦画・新作 | Trackback(2) | Comments(0)

コンテイジョン Contagion

●「コンテイジョン Contagion」
2011 アメリカ Warner Bros.Pictures,Participant Media,106min.
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
出演:グィネス・パルトロウ、マット・デイモン、ケイト・ウィンスレット、
   マリオン・コティヤール、ローレンス・フィッシュバーン、ジュード・ロウ他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
★は6,5という所。ソダーバーグ監督にして、綺羅星のごとくのキャスティングで
楽しみが過剰だったのかもしれないけど、期待していた割りには肩透かしを食らったな。
パンデミック映画は珍しくも無いが、最近、ブタインフルエンザなど身近に新しい
感染症が発生してるので、身につまされ、劇場内で咳をしている人がいると、思わず
ドキッとしたりする。それにしても、淡々と進み過ぎたんじゃないかな。起伏の
少ない盛り上がりに欠けた作品だったと感じた。ラストはそれなりに衝撃的ではあったけど、
それでもなあ。コンテイジョンとは接触感染のこと。

新型ウイルスらしきものの発生→蔓延→パンデミック→ワクチンの開発→これを巡る陰謀
→ワクチンを求める人々のパニック発生→ワクチンの成功→接種→さまざまな物語を残し
大団円?→ラストの衝撃・・・と、簡単に書けちゃう。唯一面白かったのがジュード・
ロウの役どころ。
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<ストーリー>
「ある新種のウイルスの感染爆発を通し、様々な立場の人々がそのウイルスに立ち
向かおうとする姿を描いた群像ドラマ。
死亡患者の家族、ウイルスの蔓延する現場でパンデミックを阻止しようと戦う医師、
ラボでウイルスの治療薬を開発しようとする医師、パニックに陥り暴動を起こす
一般市民たち、新種のウイルスに対する政府の嘘を報道しようとするジャーナリスト…。
マット・デイモン、ケイト・ウィンスレット、ローレンス・フィッシュバーン、
ジュード・ロウといった名優たちが、緊迫した演技を見せている。
スティーブン・ソダーバーグ監督が本作で様々な立場にある人々の危機への対し方を
通して描いたのは、人間というものの弱さと強さだと言えるだろう。

ベス・エムホフ(グウィネス・パルトロウ)は香港出張の帰り、夫のミッチ
(マット・デイモン)が待つミネソタの自宅に向かわず、シカゴで元恋人と密会する。
だが、ベスは咳と熱を発症しており、同じような症状の人間が香港、ロンドン、
東京など各地で次々と亡くなっていた。
その事件に疑惑を抱いたフリー・ジャーナリストのアラン・クラムウィディ
(ジュード・ロウ)は、政府が伝染病を隠しているのではないかとブログで指摘する。

さらに帰国から2日後、ベスが死亡し、続けてベスの連れ子クラークも命を落とす。
報告を受けた世界保健機構(=WHO)のドクター・レオノーラ・オランテス
(マリオン・コティヤール)たちが、続いてアトランタの疾病予防センター
(=CDC)が調査に乗り出す。
エリス・チーヴァー博士(ローレンス・フィッシュバーン)の指示でミネソタに
派遣されたドクター・エリン・ミアーズ(ケイト・ウィンスレット)は、感染が
疑われる人々の隔離を実施。
カリフォルニア大学の医師が、コウモリと豚のウィルスが混ざった新種のウィルスで
あることを解明したが、現時点では治療法もワクチンもない。WHOはウィルスが
48時間以内に世界主要都市に拡散すると宣告。
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ワクチン開発に全力が注がれるものの、ウィルスは変異し、恐るべき速度で感染拡大
してゆく。折しもネットでは、米仏が治療薬を極秘に製造しているとの噂が広まった
ことから、中国衛生部のスン・フェンが故郷の村人のワクチンとの引き換えとして、
オランテスを拉致。任務途中で感染するミアーズ。
恋人に極秘情報を漏らしてしまうチーヴァー。娘を家に閉じ込めるミッチ。
それぞれが愛する者を守ろうとする中、アランは政府が有効な治療薬を隠していると
主張。恐怖はウィルスよりも早く感染し、パニックを起こした人々によって、各地で
暴動が勃発する。それぞれが選んだ決断は……?そして明かされるウィルスの
発生地点とは……?」(goo映画)

観ていて判ることだが、本当のウィルスの「感染」も恐ろしいが、社会システムの、
また人間の心に蔓延する恐怖・疑心暗鬼の「感染」こそが恐ろしいのだ、と
ソダーバーグはいいたかったに違いない。
この映画の詳細はまで。
by jazzyoba0083 | 2011-11-13 15:30 | 洋画=か行 | Trackback(10) | Comments(0)

●「100 歳の少年と12通の手紙 Oscar et la dame rose」
2009 フランス、Pan Européenne Production,Studio Canal ,105min.
監督・原作:エリック・=エマニュエル・シュミット 音楽:ミシェル・ルグラン
出演:ミシェル・ラロック、アミール、マックス・フォン・シドー、ミレーヌ・ドモンジョ他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
難病モノは苦手なんで、どうなるかと思ったけど、ファンタジーなのね。
如何にもフランス映画だなあ、という感じ。ミシェル・ルグランの音楽も美しい。
原作者がこだわって自らメガフォンを取っただけのことはあり、納得の出来ではなかったか。
ラスト、主治医の「私らは、オスカーに見守られていたのじゃな・・・」というセリフとか
オスカーの最後の手紙「僕を起こしていいのは神様だけだよ」なんてセリフは泣かせるなあ。
白血病に冒され、骨髄移植も成功せず、病を恐れる両親を遠ざけ、自分の殻に閉じこもる
少年オスカー。こういう設定はまあよくあることだ。

しかし、本作では、病院にピザを配達に来るマダム・ローズの病人を病人とも思わない
物言いにオスカーはすっかりとりこになり、そもそも愛にあふれているローズと
心の交流を始める。そして少年のくせにすっかり厭世的になっている少年の心を
神様に手紙を書く、という行為で、もともと持っていた彼の純粋な精神状態を取り戻して
あげるのだ。これに、子供病棟に入院するさまざまな子供たちが絡む。特に
オスカーと「結婚」するペギーという女の子とのストーリーは微笑ましくも悲しい。

彼は大晦日に向かって成長するという設定で、ハイティーンから30歳、40歳、60歳、と
経て、ついには100歳になる。大人びたオスカーはその年齢年齢で大人が吐くような
人生の感想を口にする。やがて神様に召されるオスカーだが、彼のきわめて短い生涯は
決して人が悲観することではないのだ、と思わされる。

<ストーリー>
「白血病で入院中の少年オスカーは10歳にして余命わずか。真実を明かそうとしない
医師や両親の態度に傷つき、誰とも口をきかなくなる。
ただ1人、偶然病院内で出会った宅配ピザの女主人で口の悪いローズにだけは心を開く。
ピザの注文と引き替えにオスカーの話し相手になることを引き受けたローズは、
余命12日のオスカーに1日を10年と考えれば120歳まで生きられると助言し、
毎日神様に手紙を書くことを提案する。

「地上5センチの恋心」のエリック=エマニュエル・シュミットが自ら執筆した
同名小説を映画化。白血病で余命僅かな少年と宅配ピザの女主人との奇跡の12日間を描く。
出演は、本作で大抜擢された新人のアミール、「メルシィ!人生」のミシェル・ラロック、
「シャッター・アイランド」のマックス・フォン・シドー、「トランシルヴァニア」の
アミラ・カサール、「あるいは裏切りという名の犬」のミレーヌ・ドモンジョなど。

10歳の少年オスカー(アミール)は白血病を患い、小児病棟に入院している。
ある日、病院内で彼と偶然出会った口の悪い宅配ピザの女主人ローズ(ミシェル・
ラロック)は、少年たっての希望により、大晦日までの12日間、ピザの宅配を条件に
毎日オスカーを訪ねる約束を病院長(マックス・フォン・シドー)と取り交わす。

余命宣告をされたオスカーに対し、腫れものに触るような周囲の大人たちの態度とは
対照的に、ごく普通に彼と接するローズ。そして彼女は、残された時間の少ない
オスカーに、1日を10年間と考え日々を過ごすこと、また毎日神様に宛てて手紙を
書くことを教える。初めての恋、結婚、試練、最愛の妻との別離……
その日からオスカーは、病院の中で1日ごとに10年分の人生を体験していく……。」
(goo映画)

異彩を放つ作品であり、ティム・バートンなどのファンタジーとも趣を異にする作品だ。
好みは分かれるだろうが、私は好きな作品。邦題のタイトルも上出来。
この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2011-11-10 22:45 | 洋画=は行 | Trackback(1) | Comments(0)

●「テイラー・オブ・パナマ The Tailor of Panama」
2001 アメリカ Columbia Pictures,Merlin Films,109min.
監督・製作:ジョン・ブアマン 原作:ジョン・ル・カレ「パナマの仕立て屋」
出演:ピーアス・ブロスナン、ジェフリー・ラッシュ、ジェイミー・リー・カーティス他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
これも、本で読んだほうが面白い出来の映画だったな。話は奇想天外な展開で面白いのだが、
ピーアス・ブロスナンが真面目なのかふざけているのか判然とせず、イライラする。
結局、嘘をついていたとはいえ、仕立て屋のハリー(ジェフリー)が気の毒な印象。
真面目に妻を愛し、仲間を大切にしている人なのに、オズナードに振り回される運命。
オズナードは、さんざん引っ掻き回して終わりかよ!勝手だなあ、という感想。
映像にするとこうなんだろうけど、原作はもう少し違う出来に相違ない。

<ストーリー>
「原作はスパイ小説の巨匠ジョン・ル・カレのベストセラー小説。
ル・カレ自らが脚本を執筆し、『脱出』『戦場の小さな天使たち』でアカデミー賞候補と
なったジョン・ブアマン監督が映画化。ニセ情報に英米の国家機構が躍らせれ、
パナマ攻撃に出動する事態に進展するまでのサスペンスをブラックなユーモアに
包みながら描いている。

些細なことが国際的事件に発展していくスパイ映画。
女性とギャンブルで身を崩した英国スパイ、アンディ(ピアース・ブロスナン)は、
上司にうとまれパナマへ飛ばされる。
彼の任務はこの国の政情を探ること。さっそく情報源になりそうなパナマ在住の
英国人をコンピュータから弾き出し、紳士服の仕立屋ハリー(ジェフリー・ラッシュ)を
選ぶ。彼は経歴詐欺と多額の借金を、パナマ運河委員会に勤める妻のルイーザ
(ジェイミー・リー・カーティス)に隠しており、アンディはそんなハリーの弱みに
つけこんで協力を要請。
しかし夢想家の一面を持っていたハリーは、運河の利権をめぐって各国の争奪戦が
起きているといい加減なことを口走ってしまい、無駄に騒ぎが大きくなりはじめる。
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あとに引けなくなったハリーからさらに詳細な情報を引き出そうとしたアンディは、
ルイーザが持ち帰った運河委員会の書類を盗み撮りするように命じる。
そしてアンディは、運河争奪戦の話に、ノリエガ将軍時代に反体制運動に参加していた
ハリーの友人ミッキー(ブレンダン・グリーソン)とその秘書マルタ(レオノラ・
ヴァレラ)が現在も愛国者の地下運動を組織しているという、ハリーが勝手に
作り上げたもう一つの話を結びつけ、アメリカ政府から金を掠め取る作戦を思いつく。
かくして事態は英米両国を巻き込み、パナマ攻撃に米軍が出動するという大事へと
発展していくのだった。」(goo映画)
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リタイアをもくろんでいた英国スパイ、アンディも、政府から引退の為の金を
くすねる算段をしていて、ハリーをうまく使って大金をせしめる計画だったのだ。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2011-11-09 23:10 | 洋画=た行 | Trackback | Comments(0)

ザ・ロード The Road

●「ザ・ロード The Road」
2009 アメリカ Dimention Films,2929 Productions,111min.
監督:ジョン・ヒルコート 原作:コーマック・マッカーシー
出演:ヴィゴ・モーテンセン、コディ・スミット=マクフィー、ロバート・デュヴァル
   シャーリーズ・セロン、ガイ・ピアースほか
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<評価:★★★★★☆☆☆☆☆>
<感想>
久々に早送りしてみた映画だ。allcinemaでも、IMDbでも結構評判がいいが、
私にはダメだった。暗すぎ。allcinemaへの投稿で「辛気臭く、宗教臭く、説教臭い」と
書き込んだ方がいたが、まさにその通りだと思う。
アメリカでは宗教観が一致するから評価は高いのだろうけど、同時期に封切られた
「The Walker」の方が、まだ観られた。ただ、興行的にはアメリカでも失敗だった
ようだ。原作を本で読んだほうがよほど感動すると思う。早送りで、少ないセリフ字幕を
目で追っていって十分判る。全編暗くてダークな映像も物語どうよう救いが無い。
ラスト、海岸で出会った犬連れの家族、あれで男の子は救われた、ということなのかな。
終末世界の禍々しさの割りにはカタルシスが、あれれ、な感じだ。
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<ストーリー>
「本作ではどうして世界が崩壊したのか、その理由はまったく語られない。
それ自体は重要ではなく、その後の世界で生き残った人々がどう生きていくかということ。
そのため本作の親子の旅は、一種の「神話」的なモノを生み出している。
常に飢え、食料を手に入れることしか考えられなくなった人間は、野生動物のようだ。
お互いの姿を見つけても、殺されるのではないかと近づかないのだ。
そんな中で、人間は再び信頼を取り戻すことができるのだろうか。
ヴィゴ・モーテンセン演じる父親と息子が全編出ずっぱりの熱演。原作は
『すべての美しい馬』『ノーカントリー』が映画化もされ、高い評価を受けている
コーマック・マッカーシーのベストセラー。

「ノーカントリー」の原作小説『血と暴力の国』の著者コーマック・マッカーシーが、
ピューリッツァー賞を受賞した同名小説を映画化。終焉を迎えた世界を旅する親子を通じ、
人類の尊厳を描くSFドラマ。監督は「プロポジション 血の誓約」のジョン・
ヒルコート。出演は「イースタン・プロミス」のヴィゴ・モーテンセン。

世界の終焉を迎えた未来。荒廃した大地を、ショッピングカートを引いた父親
(ヴィゴ・モーテンセン)と少年(コディ・スミット=マクフィー)が南に向かって
歩いている。親子の全財産は、防水シート、ポリ袋、毛布、双眼鏡と拳銃だけだった。

わずかな生存者は皆、燃料と食物を探してさまよっていた。そんな中、道端の車中で
寝ていた親子は、トラックに乗った武装グループに襲われる。少年を捕まえた若い男に
向かって父親は銃弾を放ち、難を逃れる。彼らは人食い集団だった。
父親は少年に、自分たちは“善き者”であり続けることを説く。父親は眠る度、
少年の母親(シャーリーズ・セロン)の夢を見る。
世界の終焉を迎えたあと、彼女は重い心の病を患った。そして少年を産むと闇の彼方へ
消え、自ら命を絶った。父親は彼女と決別するため、写真と結婚指輪を捨てる。

親子はある日、地下シェルターを見つける。中にはたくさんの食料があった。
2人は身なりを整え、空腹を満たす。しかし、シェルターの外をうろつく人間の気配を
感じた父親は、積めるだけの食料を持つと、嫌がる少年を連れ再び旅立つ。
2人は、杖をついて歩く老人(ロバート・デュヴァル)と出会う。少年は、イーライと
名乗るその老人に食料を分けてあげようと言う。父親は渋々、少年に従う。目の悪い
老人は少年を見て、天使が現われたのかと思う。少年は、なぜ父親が老人に冷たい
態度を取るのか、理解できなかった。親子は浜辺に辿り着く。その夜、少年は高熱と
嘔吐に襲われる。少年は父親に、自分が死んだらどうするかと尋ねる。
父親は、一緒にいられるように自分も死ぬだろうと答える。」(goo映画)

やがて父親は衰弱し死んでいく。父から勇気を持って善き人との出会いを求める
ことを教えられた少年は、海辺を歩くと、やがて犬をつれた一家と遭遇する。
やっと善き人たちと出会うことが出来たのだ・・・。
この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2011-11-08 22:40 | 洋画=さ行 | Trackback(1) | Comments(0)

●「ブロンコ・ビリー Bronco Billy」
1980 アメリカ Warner Bros.Pictures,Scond Street Films,116min.
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド、ソンドラ・ロック、ジェフリー・ルイスほか
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
イーストウッドのファミリー映画?癖の無いいい人を演じ、演出している。
彼の作品の中でも異色な雰囲気を持った作品だと思う。
過去ある西部の男にして銃の使い手、「ワイルド・ウェスト・ショー」という
見世物のボスであるブロンコ・ビリー。彼の一座の友情と、ソンドラ・ロック
扮する訳あり令嬢の恋の行方を描いた万人向けの娯楽作だ。
それなりに楽しめるけど、曲者イーストウッドの作品を期待すると外れる。
allcinemaではバカに評判がいいけど、それまでのことは無い、と感じる。
ソンドラ・ロックはこのころ私生活でもイーストウッドとつるんでいて、その
ことを知っていると、いささか引く。
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<ストーリー>
「ブロンコ・ビリー(クリント・イーストウッド)は、“ワイルド・ウエスト・
ショー"のリーダーだ。これは、西部男たちの向う見ずの荒っぽさを活劇ショーに
仕立てて披露する旅まわりのショーだ。花形スターの彼の他には、司会役の
ドック・リンチ(スキャットマン・クロザース)、インディアン混血の中年美人
ロレーン(シェラ・ペシャー)、彼女の夫でインディアン・ダンスや曲芸をこなす
チーフ・ビック・イーグル(ダン・バディス)、投げ縄の名人レオナード(サム・
ボトムス)、左きき2丁拳銃のル・バウ(ビル・マッキニー)、それに愛馬バスター
などがメンバーだ。

彼らはアメリカの中南部を巡業し、時には慈善公演もかって出るが、経済的には
いつも苦しかった。一座の移動は車で行なわれ、その日もカンサス州の
ジャンクション・シティに意気盛んに乗り込むと、ビリーは早速興業の許可を
もらうために市の役所に出かけた。窓口で、ビリーはジョン・アーリントン
(ジョフリー・ルイス)とリリー(ソンドラ・ロック)という金持ちのカップルを
見かけた。彼らは結婚許可書をもらいに来ていたのだが、遺産相続のために
いやいやジョンと結婚するリリーは、欲ばりの母親をうらみつつも、
はるばるニューヨークからカンサスに結婚式をあげる為に来ていたのだ。

結婚式を済ませて、あるモーテルで初夜を迎えることになったリリーは、
しかしどうしてもジョンに抱かれる気になれず、拒み通した。怒ったジョンは、
リリーの持ちもの全てを奪い、町から姿を消してしまった。翌朝目ざめて、
仰天したリリーはニューヨークの母親に連絡するために隣りのガソリン・スタンドに
とびこむが、1セントのお金もない。困っているところに出くわしたのがビリーだ。
彼に10セントを借りることにしたリリーは、その金を返すために、ビリーの一座に
加わり危険なナイフ投げの的などの役をひきうけるはめになる。

一方、ニューヨークでは、行方知れずになったリリーに、アイリンは大あわて。
殺されたのかも知れないと思った彼女は、弁護士に相談した。それから間もなく
ジョンは警官につかまりニューヨークヘ護送されてきた。
弁護士は、ジョンのところへやってきて、ある相談をもちかけた。ジョンがリリーを
殺したことにすれば、アイリンに入り込んでくる遺産のうち、50万ドルは
分け前としてジョンにあげるというものだった。

弁護士の甘い言葉に乗ったジョンはすぐにその計画に賛成した。一方、リリーは、
生れも育ちも違うビリーと何かにつけて衝突していた。しかし、時がたつうちに
ビリーのみんなに対するやさしさや、子供達から英雄視されている姿に少しずつ
惹かれるものを感じるようになっていった。
そして、ビリーが、かつて浮気をした妻を殺して投獄された過去を持っていること、
それでも今は過去を忘れて、団員を家族のように愛していることをメンバーから聞き、
深い感動を覚えた。
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ある夜、リリーは地元のカウボーイたちにつかまり暴行されそうになるが、そこへ
現われたビリーやレナートに助けられる。しかし、レナートが保安官につかまり、
その釈放のために、ビリーはせっかくためた貯金を悪徳保安官の前にさし出した。

さらに突然の火事で残りの貯金や道具を失ったビリーは、やけになり列車強盗を
計画するが、それも惨めな結果に終った。ある鉱泉サナトリュームで何とか幕を
あけることが可能になった頃、リリー殺しの罪を引き受けて精神病院送りに
なっていたジョンがそのサナトリュームに来ていた。彼の口からアイリンらの
陰謀の全てを知ったリリーは、事実を明白にするためニューヨークヘ帰っていった。

リリーを失ったビリーの芸は精彩に欠け、一座のメンバーたちを心配させた。
そんなある夜、アビリーンの町でショーの幕を開いたビリーは演技者入場口で
衣裳をまとい艶然と微笑むリリーの姿を目にするのだった。(goo映画)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2011-11-05 17:00 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)