●「恋とニュースのつくり方 Morning Glory」
2010 アメリカ Bad Robot,Goldcrest Pictures,107min.
監督:ロジャー・ミッシェル
出演:レイチェル・マッカダムズ、ハリソン・フォード、ダイアン・キートン、パトリック・ウィルソン他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
豪華なキャスティングを得て、そこそこ面白いコメディに仕上がった。ただ、どうもご
都合主義というか、想像する方向にストーリーが進んでしまうので、もう少しヒネリが
欲しかったなあ、と感じた。レイチェルと恋人のくだりや、レイチェルとハリソンとの
関係など、予定調和の世界に終始してしまう。若い女性のサクセスストーリーと
してはよくあるパターンだし、進行自体もそうびっくりするものでもないのだが、
そこそこのまとまり感がいいのかもしれない。
この手の作品は、そんな雰囲気で見るといいのかもしれない。
力みのない世界観の提示のなかで、見終わって「パワーもらった!」と感じる女性が
少しでもいればいいのだろう。女性と男性では見方が変わる作品だろう。
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ハリソンの無骨ぶり、ダイアン・キートンの世たけた中年キャスターぶりなどは見所。
次第にハリソンに腹が立ってくる頃に、オチが出てくるという次第だ。
レイチェルは、個人的にはそう好きな顔つきではないのだが、頑張る女性を好演していたと
感じた。しかし、あんな若い女の子をいきなりチーフプロデューサーにするかね。
それと「デイブレイク」って、アメリカのモーニングショーに、ほんとにありそうな名前だ。

<ストーリー>
「ベッキー(レイチェル・マクアダムス)はテレビ局をクビになり、失業中の身。
落ち込んでいた彼女に突然、チャンスが訪れる。ニューヨークのテレビ局で
朝の情報番組のプロデューサーに採用されたのだ。
だが、彼女の担当は、超低視聴率のお荷物番組“デイブレイク”。

ベッキーは番組立て直しのために、メインキャスターの交代を計画する。
彼女には、テレビ業界を目指すきっかけとなった憧れのキャスターがいた。
それは、ピューリッツァー賞やエミー賞を始め、数々の栄誉ある賞に輝く伝説の
報道キャスター、マイク・ポメロイ(ハリソン・フォード)。
マイクは局と衝突して報道番組を降板していたが、ベッキーはそんな彼に
キャスター就任を依頼。“報道一筋のマイクが朝の情報番組を引き受ける
わけがない”誰もがそう思っていたところ、局とマイクの契約を利用したことで
抜擢に成功。これをきっかけに、ベッキーは局内で注目の存在となる。
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さらに、かつてマイクの番組を担当していたプロデューサーのアダム
(パトリック・ウィルソン)からはデートの誘いを受ける。局内の女性社員の憧れの
プロデューサーが、彼女に恋をしたのだ。恋に仕事に新たな第一歩を踏み出す
ベッキー。

ところが、プライドの高いマイクは数少ないニュース報道以外の仕事はすべて
拒否。さらにパートナーのキャスターで元ミスコン女王のコリーン
(ダイアン・キートン)とは、顔を合わせればケンカばかり。本番中にも平然と
彼女を無視して、ほんの少しの笑顔も見せない。番組の雰囲気は最悪な上に
スクープも他の局に抜かれてばかりで、視聴率は下がる一方。
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ついに上司のジェリー(ジェフ・ゴールドブラム)から、6週間以内に視聴率を
上げなければ番組は打ち切りだと宣告されてしまう。デート中も仕事の事で
頭が一杯。アダムとの関係にも危機が訪れる。襲いかかるトラブルと
プレッシャーの中で彼女が取った行動とは……?」(goo映画)
by jazzyoba0083 | 2012-03-29 22:20 | 洋画=か行 | Comments(0)

武士の家計簿

●「武士の家計簿」
2011 日本 松竹 129分
監督:森田芳光
出演:堺雅人、仲間由紀恵、松坂慶子、西村雅彦、草笛光子、伊藤祐輝、藤井美菜、大八木凱斗他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
原作がいいのだろうな。そこに目を付けて映画化したプロデュースサイドも良かったけど
客が入るタイプの映画じゃあないな。おそらく興行的には苦戦したのだろう。
私としては、邦画はほとんど見ないのだが、時代劇は好きで、良いと評判のものは鑑賞する
ようにしている。本作も個人的には面白く見たが、ストーリーの面白さだけで引っ張った感が
あり、やや底の浅さは否めない。原作があるだけに森田流の味付けも、出しづらかったのだ
ろうか。逆に言えば、原作に忠実に、原作の感動を、映像の感動に変換できた森田監督の
手腕を褒めるべきかもしれない。
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刀でなく、そろばんを家業とした貧乏武家の幕末の話。加賀藩の動向とも絡め、そろばん
ざむらい一家の、辛抱と努力が描かれる。一家の財政を立て直そうとするところはまるで
現在の日本経済を見るようだった。主演堺雅人は、いつもの安定感。仲間は
すこし出来すぎの嫁を可もなく不可もなく。松阪慶子演じる姑が、個性的で良かった。
映画としてのまとまりはとても良いのだし、役者も頑張っているが、なにせ地味な作品。
じわじわと面白いこの手の作品、映画館で見るべきか、家で見るべきか、迷うところだ。
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<ストーリー>
「古書店で偶然発見された幕末のとある下級武士一家の詳細な“家計簿”を丹念に
読み解き、彼らの暮らしぶりを鮮やかに甦らせた磯田道史の同名ベストセラーを、
「阿修羅のごとく」「わたし出すわ」の森田芳光監督が映画化。

代々加賀藩の御算用者(経理係)を務める武家に生まれた主人公が、逼迫する
家計を立て直し激動の時代を乗り切るべく、家業のそろばんを武器に、懸命に
質素倹約に励む姿を、家族の絆を軸に描き出す。
主演は「ゴールデンスランバー」の堺雅人、共演に仲間由紀恵、松坂慶子、中村雅俊。
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 江戸時代後半。御算用者として代々加賀藩に仕える猪山家。その八代目、直之も
また幼い頃より算術を仕込まれ、そろばんの腕を磨いてきた。
そして、いつしか“そろばんバカ”と揶揄されながらもその実直な働きぶりが周囲に
認められていく。やがて、町同心の娘お駒を嫁にもらい、めでたく出世も果たした直之。

しかし昇進に伴って出費も膨らみ、家計は苦しくなる一方。そこで直之が父母に代わり
猪山家の財政状況を調べ直してみると、なんと借金の総額は年収の2倍にも膨れ
あがっていた。お家存亡の危機と悟った直之は、家財一式を売り払い借金返済に
充てることを決断する。そして、自らこまかく家計簿をつけるとともに、世間体を顧みる
ことなく創意工夫を凝らしながら倹約生活を実践していくのだった。」

セミドキュメンタリー的な仕上がりになっているのが個人的には心地よかった。

この映画の詳細は
こちら

by jazzyoba0083 | 2012-03-28 22:40 | 洋画=は行 | Comments(0)

●「トゥルー・グリット True Grit」
2010 アメリカ Paramount Pictures,Skydance Productiorns,.110min.
監督:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン 原作:チャールズ・ポーティス
出演:ジェフ・ブリッジス、マット・デイモン、ヘイリー・スタインフェルド、
   ジョシュ・ブローりン他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
昨年度のオスカーを賑わした作品をついに鑑賞。結局無冠だったけど。
全体の印象としては、コーエン兄弟の作風とはちょっと違うなあと感じた。
原作があるので、オリジナル脚本のようには行かないとは思うけど、
コーエン兄弟独特の「狂気」とか「毒気」が感じられない。普通に
出来の良い西部劇なのではないだろうか。確かに14歳の利発な娘役を
演じ、オスカーの助演女優賞にノミネートされたヘイリー・スタインフェルド
は素晴らしいと思ったし、ジェフもマットも悪くは無いのだが、
エンドロールの製作総指揮にスピルバーグの名前を見つけるに及び
この映画の雰囲気が納得できてしまった。
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コーエン兄弟なんで原作がある作品をこの時期に選んだのだろうか。
オスカー・ノミニーの脚色は確かに優れていると思ったし、映像の構成や
テンポの付け方なんかはコーエン兄弟らしさは出ていたのだが。
ロングとアップの構成は確かに上手い。

「ノー・カントリー」「バートン・フィンク」「ファーゴ」などに
代表されるように、カタルシスがない「不条理」の世界を期待したものと
しては原作モノ、と聞いたときにある程度諦めなくてはならなかったのかも
しれない。オリジナルのジョン・ウェイン主演「勇気ある追跡」(原題:
True Grit)は未見だが、本作はコーエン兄弟によって相当脚色されていると
見られる。そういう味わいは有るのだろう。特にエンディングに。
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出来が悪いわけでは決して無いし、こういう西部劇だと思えばむしろ
秀作なのだろうと思うけど、コーエン兄弟の作品として評価しようと思うと
私としては★を減らさざるを得ないのだ。
1点、敵のチェイニーが実はそう極悪人に描かれないのが面白い。ジョシュ・
ブローリンがなんで敵役、憎まれ役なのか、そういう設定もまたコーエン兄弟の
本作でのこだわりなのだろう。
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白眉は、蛇にかまれたマティを馬を潰してまで走り助けたところと、その25年後の
マティの姿とコグバーン保安官との関わり(エンディング)であろう。
この数分はおそらくオリジナルには無く、コーエン兄弟の脚色が一番強く出ている
ところであろう。普通の西部劇の終わり方には無い、ある種の不条理が提示され
中年になったマティが独身であることは明かされるが、何をしているのか、
幸せなのか、それは判らないのだ。

<プロダクション・ノート>
「2010年度アカデミー賞に作品賞、主演男優賞ほか10部門でノミネート、監督に
コーエン兄弟、製作総指揮にスティーヴン・スピルバーグという豪華布陣の話題作は、
かつてジョン・ウェインが初めてオスカーを手にした『勇気ある追跡』のオリジナル
原作を映画化したもの。
父親を殺された少女が、二人の男と犯人を追う復讐劇だ。壮絶な追跡のあとに訪れる
感動の瞬間が、観る者の胸を熱くする。コーエン兄弟の集大成とも言うべき美しい
映像とドラマチックな展開で、彼らの最高傑作との呼び声が高い。2年連続で
オスカーノミネートのジェフ・ブリッジスやマット・デイモン、弱冠14歳で大役に
抜擢された新星ヘイリー・スタインフェルドらの、いずれ劣らぬ名演を堪能できる
一作だ。」(goo映画) ※彼らの最高傑作の呼び声高い・・・とは思わないけどなあ。

<ストーリー>
「牧場主の娘として産まれながらも責任感が強く信念の強い14歳の少女、
マティ・ロス(ヘイリー・スタインフェルド)の父親が、雪の降るある夜、
雇い人のトム・チェイニー(ジョシュ・ブローリン)に無残にも撃ち殺された。

知らせを受けたマティは、遺体を引き取りにオクラホマ州境のフォートスミスへと
やってくる。一方、チェイニーは、わずか2枚の金貨のためにマティの父を殺した後、
逃亡者となってインディアン領へ向かい、お尋ね者のネッド(バリー・ペッパー)
率いる悪党達の仲間入りをすることになる。

フォートスミスで父親の形見の銃を譲り受け、犯人に罪を償わせることを心に誓った
彼女は、“トゥルー・グリット(真の勇気)”があると言われる大酒飲みでアイパッチを
した連邦保安官ルースター・コグバーン(ジェフ・ブリッジス)に犯人追跡を依頼。
最初は子供扱いで相手にもされないマティだったが、決して諦めない執念と報酬の
魅力に負け、コグバーンはマティの依頼を受けることにする。

その後、別の容疑でチェイニーを追ってフォートスミスへ来ていた若きテキサス・
レンジャーのラビーフ(マット・デイモン)も加わり、犯人追跡の過酷な旅が始まる。
マティにとっては人生初めての旅。しかも最も危険な領域に足を踏み入れることに
なる辛い経験であったが、チェイニーを捕らえ、罪を償わせることだけしか彼女は
考えることができなかった。そして遂に、3人にとって各々の“真の勇気”が
試される時が訪れる……。」(goo映画)
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インディアン領地に入りチェイニーを追跡するも、手がかりを失い、コグバーンは
酔っ払って諦めた、というし、ラビーフはテキサスに帰ると言い出す。
そんな夜が明け、川に水を汲み行ったマティは、馬に水を飲ませていたチェイニーと
出くわす。そこから物語が一気に動き出す。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2012-03-25 23:10 | 洋画=た行 | Comments(0)

●「ジョルスン物語 The Jolson Story」
1946 アメリカ Columbia Pictures Corporation.128min.
監督:アルフレッド・E・グリーン
出演:ラリー・パークス、イヴリン・キース、ウィリアム・デマレスト、ビル・グッドウィン他
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<1946年度アカデミー賞 ミュージカル映画音楽賞、録音賞受賞作品>

<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
アル・ジョルスンという人は知っていたけど、詳しいことはこの映画をみるまで
知らなかった。ジャズ好きとしては失格であります。1940~50年代に活躍した
歌手でエンターテイナーであり、アメリカでの人気は絶大であったのだ。

そんなジョルスンの半生を、基本的には史実に忠実に語っていくが、ホントは
2度離婚し、3度目の結婚が映画に描かれている女優とのものだが、映画では
これが初婚のように描かれている。

ユダヤ系の白人だが、黒塗りにして黒人歌手を演じた初のトーキー「ジャズ・
シンガー」の大ヒットで歴史に残ることになった。しかし晩年は、公民権運動が
高揚するに従い、この黒人メイクをしたことが後ろめたさとなり、パッとしなかった
のだ。世間もそういう目で彼を見てしまったわけだ。
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主演のラリー・パークスは、実に上手く口を合わせているが、実際にはアル・
ジョルスンその人が歌っている。だから歌は非常に上手く、また本作中に
歌われる歌も多いので、ミュージカル系統が好きな人にも受けるだろう。
1946年にこんなカラー映画をとっていたアメリカの国力を改めて思う。
ところでラリー・パークスは、このあと「赤狩り」にあい、映画界を去らざるを得なく
なり、建築関係の仕事をしていたのだそうだ。

「幸せなアメリカ」が、何の屈託もなく描かれていて、むしろ清々しい。
その中にも、働き蜂のジョルスンと結婚する女優ジュリー・ベンソンとの
若干のすれ違い、家族の思いなどがエピソードとして描かれていく。
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しかし、偉いなと思ったのは、妻が引退し田舎で暮らそう、自分たちの人生を
楽しもう、と妻から言われた時、素直に引退を決意したことだ。映画が大ヒットし
人気は絶頂だったのに、妻との静かな生活に入ることに賛同したのだ。

だが、ジョルスンの両親の結婚記念日にクラブに出かけ、そこで引っ張り出され
活き活きと歌う夫の姿を目の当たりにした妻は、やはりこの人は天性の
エンターテナーであることを確信し、安定した田舎での隠遁生活を諦める覚悟を
したのだった。そういう妻も偉いなあ。まあ、脚本は多分に美化されていると
思うが・・・。

子供の頃のエピソードから再起にいたるまで様々なエピソードからアルの
半生を上手く描いていたと感じた。

<ストーリー>
「 黒塗りスタイルで一世を風靡した大エンタティナー、アル・ジョルスンの半生を描く。
ジョルスン自身の吹き替えによる賑やかな唄でいっぱいの楽しい映画。
和田誠氏の名著『お楽しみはこれからだ』の題は、本作の台詞から採られた。

ユダヤの戒律厳しい家庭に育った少年が、家出して歌手を目指す。
長い下積みの末、黒人歌手の代役で試みた黒塗りが大受け、スターダムを駆け
上がり、世界初のトーキー映画「ジャズ・シンガー」の主役を張るに至る。
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映画で知り合った女優と恋に落ちて結婚するが、妻は仕事と家庭の両立に悩み
身を引く……というしんみりムードの後半が、3年後の続篇「ジョルスン再び歌う」の
出来すぎた結末より、“ショウは続けねばならない”という感じで滋味深い。
ジョルスン役のパークスは、後に赤狩りの犠牲となり悲劇的な末路を迎える。」(allcinema)

この映画の詳細はこちら
by jazzyoba0083 | 2012-03-24 22:55 | 洋画=さ行 | Comments(2)

●「せブン・イヤーズ・イン・チベット Seven Years in Tibet」
1997 アメリカ TriStar Picrutes,.126min.
監督:ジャン=ジャック・アノー  原作:ハインリヒ・ハラー
出演:ブラッド・ピット、デヴィッド・シューリス、B・D ウォン、マコ、ダニー・ゼンドンパ他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
気になっていた映画、やっと鑑賞できた。実話がベースなので、下駄をはいた評価を
しなくてはいけないのだが、物語としては面白く鑑賞できた。特に若きダライ・ラマと
原作者で映画の主人公でもあるハラーとの交流は、お互いに影響し合いながら
お互いが成長していく様子が伺えて、興味深かかった。

それにしても映画の中とは言え、少年ダライ・ラマの箴言には、驚くほど人生を
悟った感性があり、それは今も活動を続けるダライ・ラマの人格を支えているもの
であり、また世界に対して発信しているものであるのであるが、こんなに幼いころ
から、明晰であったとは驚いた。まあ、御仏の生まれ変わりであるわけだから
当たり前と言えば当たり前だが。

そんなダライ・ラマも一人の少年として、少年らしい興味を持ち、映画、世界情勢、
世俗の事共にたいするハラーへの尋ね方は、微笑ましく、更にダライ・ラマが
利発である根拠もしめされる結果となり、これもまた興味深かった。
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ドイツ=オーストリアの登山家の山の話か、と思っていたのだが、さにあらず、
ハラーとダライ・ラマそして、ハラーと対立しつつも最後は親友となった
アウフシュナイダーとの友情が縦軸になり、チベットの国情(中国との確執)が
縦軸に絡むドキュメンタリータッチの作品となっている。

チベットの自然の映像は大変美しいし、ジョン・ウィリアムズの音楽がまたこれに
ドライブを掛ける美しさを添えている。

中国軍は徹底して悪役に描かれいて、これを見るだけだと、日本の上海事件など
言えないはずなのに、と思ってしまう。また欧米が中国の人権政策に懸念を
表明しているのも分かるというものだ。実際、100万のチベット人が殺害され
6000の寺院が破壊されたかどうかは実証する必要はあろうが。(できないし
しないだろうけど)

ブラッド・ピットは、高慢ちきな自信ばかり先行の嫌な登山家から、チベットの
暮らしとダライ・ラマとの生活の中で、変わっていく青年を好演。また
いつまでも、まだ見ぬ息子を思う父親としての気持ちも上手く表現できていた
と思った。 映画の総合的仕上がりは★7つ止まりか、との評価ではるが、
良く出来た面白いい映画であることは間違いない。ちょっと真ん中あたりで
チベットの観光映画っぽくだれるところが難点かな。
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<プロダクション・ノート>
神秘的な禁断の地チベットを舞台に、若き日のダライ・ラマと伝説の登山家の
魂の交流を描いた、ロマン溢れるヒューマン・ドラマ。
オーストリアに実在した世界的な登山家ハインリヒ・ハラーの実体験に基づく
同名著書を、「愛人/ラマン」「愛と勇気の翼」のジャン=ジャック・アノーの監督で
映画化。脚本は「プリンス アンダー・ザ・チェリー・ムーン」のベッキー・ジョンストン、
撮影はロバート・フレイズ、音楽は「スリーパーズ」のジョン・ウィリアムズで、
チェロ演奏は世界的なチェリストであるヨーヨー・マ。
主演は「スリーパーズ」「デビル」のブラッド・ピット。共演は「恋の闇 愛の光」の
デイヴィッド・シューリス、「エグゼクティブ デシジョン」のB・D・ウォン、
「ライジング・サン」のマコ、本物のダライ・ラマの5歳年下の妹であるジェツン・ペマほか。
第10回東京国際映画祭に出品された際、中国政府が抗議のため、出品作品を
上映中止にした事件も話題に。

<ストーリー>
「1939年秋、ナチス統制下のオーストリア。有名な登山家ハラー(ブラッド・ピット)は
身ごもった妻イングリッドも顧みず、彼は同国人のペーター・アウフシュナイダー
(デイヴィッド・シューリス)と共に、ヒマラヤ山脈の最高峰、ナンガ・パルバットを目指して
旅立った。

幾多の危機を乗り越えながら、彼らの探査行は続けられたが、思わぬ雪崩によって
断念せざるを得なくなる。
その頃、第二次大戦の戦火は日増しに激化し、情勢はハラーたちにとって思わぬ
方向に進んでいた。彼らはイギリス軍のドイツ宣戦布告によってイギリス植民地の
インドで捕らえられ、戦犯の捕虜収容所に送られてしまう。

ハラーは何度となく無謀な脱走を試みるが、すぐに連れ戻される。
そんなある日、故国に残したイングリッドから離婚届けが届いた。自己中心的な
生きかたをしてきたハラーにとって、初めて味わう大きな悲しみと挫折だった。
彼は鉄条網に体をぶつけ、自らを傷つけることで、感情の捌け口を見いだそうとする。

収容所生活も2年を超えた42年9月。作業員を運ぶインド人に化けた2人は、監視の
目を欺いて脱出し、そこからハラーは単独で逃亡した。
追跡を逃れて過酷な自然環境の中での逃避行を続け、ついにアウフシュナイダーと
再会を果たした。足掛け2年に渡る長い逃避行を経て、45年、2人は外国人にとって
禁断の地チベットのラサに辿り着いた。

黄金宮に輝くポタラ宮殿。世界の屋根とうたわれるヒマラヤ山脈の壮大な眺め。
宗教のもとに生きるラサの人々の純潔な精神。ハラーにとっては心洗われることの
連続だった。犬のエサを盗み食いしようとした時に助けられた、政治階層のツァロン
(マコ)はハラーたちのよき理解者となり、あらゆる援助の手を差し伸べてくれた。

また、チベットの貴族ンガワン・ジグメ(B・D・ウォン)の特別な計らいで、若く美しい
仕立屋ペマの元を訪れ、洒落た服を仕立ててくれた。ハラーたちも、ラサの人々に
対して自らの知識を惜しみなく与えた。

そんな中、ハラーはダライ・ラマの母親(ジェツン・ペマ)の家に招待される機会を得、
彼はそこで若き宗教指導者ダライ・ラマ(ジャムヤン・シャムツォ・ワンジュク)の
家庭教師を依頼される。西洋文明に大して大きな興味を示すダライ・ラマに、ハラーは
英語や地理などを教えながら、深い友情と魂の交流を重ねていく。
二人の精神の絆が深まるにつれ、利己主義だったハラーは初めて無私の境地を体験し、
心の変化をなし遂げていく。

しかし、それまで微妙な関係にあった中国政府とチベットの間の緊張が、急激に
高まっていく。中華人民共和国が成立し、突然やって来た中国全権大使の要求に、
ダライ・ラマは平和的な精神性を説き、宗教を否定する全権使節を怒らせる。
ダライ・ラマは中国の侵略によってチベット人の多くの命が無残に失われる夢に
うなされるが、不幸にもそれは現実となった。
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51年、激動の中でハラーはチベット滞在に終止符を打つ。ラサを去るにあたり、
ペマと結婚してチベットに家を構えたアウフシュナイダーとの別れのバター茶を
酌み交わすハラー。そして、自分の魂を変えてくれたダライ・ラマとの別れ。
ダライ・ラマは、即位した説きから大事にしていたオルゴールをハラーに友情の証と
してハラーに与え、愛用の望遠鏡で去っていく彼の姿をいつまでも見守るのだった。」
(goo映画)

故郷に帰ったハラーは、成長した息子にダライ・ラマから贈られたドビュッシーの月光を
奏でるオルゴールを送る。息子はすでに他人の子として育てられ、一度も本当の父の
顔を見たことがないのだった。

そんな息子一家と、また登山をはじめるハラーであったが、その手にはチベットの旗が
はためいているのであった。

この映画の詳細は
こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2012-03-23 23:35 | 洋画=さ行 | Comments(0)

●「ミレニアム・ドラゴンタトゥーの女 The Girl with the Dragon Tatoo」
2009 スゥエーデン、デンマーク、ドイツ.Yellow Bird Films,ZDF Enterprises,153min.
監督:ニールス・アルデン・オプレブ 原作:スティーグ・ラーソン
出演:ミカエル・ニクヴィスト、ノオミ・ラパス、スヴェン=ベルティル・タウベ他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
フィンチャー版ハリウッドリメイクのほうを最初に見てしまったので、
評価が正当でないかもしれないが、私としては、両方面白かったけど
フィンチャー版の方が肉厚(5分の時間の長さはそこら辺にありそう)に
感じた。ストーリーは同じだし、映像に表現されるシークエンスも
ほぼ同じだが、ミレニアム版は、素朴な面白さ、感性があり、
フィンチャー版は、いかにもハリウッドリメイク、といういい意味での
グレード感があるし、リスベットとバイクの関係、ミカエルを寸での
ところで助けるときにリスベットの使うゴルフクラブの由来など、
またエンディングのまとめ方、それに多くの方が指摘しているように、
ラストシーンはフィンチャー版の方が上手かったと思う。
全体の印象として映像の作りこみ方、カットの割り方、画角や
アングルの撮りかた、(編集ということかな)もフィンチャー版の
方に厚みと迫力を感じた。

ミカエルがダニエル・クレイグみたいな高名な俳優でなかった点はあまり
気にならず、作品の出来を毀損するものではない。むしろ冴えない
雑誌ライターとの対比ではリスベットの特異な存在が目だっていたかも
しれない。またリスベットは双方の作品にそれぞれのよさがあると思った。
双方長い映画だが、どちらも一流のミステリーに仕上がっていると
いえよう。どちらが好きか、と言われると、先に見た印象が強いのかも
しれないが、フィンチャーン版の方かなあ。
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<ストーリー>
「世の中には女を殴る男がいる。吐き気がするほど醜い女性憎悪と
性的虐待に走る彼らを相手に、まるで必殺仕置人のごとく的確に
復讐を果たしつつ、事件の真相に迫ってゆくヒロイン像が際立つ。

身長150cmの小柄な身体を鼻ピアスと全身タトゥーで武装する
リスベットの気になる過去は次作以降のお楽しみだ。
何しろ本作は、全世界で2100万部突破という金字塔を打ち立てた
スウェーデン発の傑作ミステリー「ミレニアム」3部作の映画化第1弾である。
出版直前に急死した原作者スティーグ・ラーソンがジャーナリストだった
だけに、謎解きの面白さだけでなく、社会派小説の硬派な味わいも楽しめ、
続く2作の公開が今から待ち遠しい。

全世界で2100万部を突破し、話題を呼んだベストセラーミステリー小説の
映画化。本作は3部作の第1部に当たる。
40年前に孤島で起きた少女失踪事件の謎に、ジャーナリストと背中に
ドラゴンのタトゥーを入れた女が挑む。出演は「歓びを歌にのせて」の
マイケル・ニクヴィスト、”Daisy Diamond”のノオミ・ラパス。

月刊誌“ミレニアム”の発行責任者、ミカエル・ブルムクヴィスト
(マイケル・ニグヴィスト)は、名誉毀損の裁判で敗訴し、“ミレニアム”
から離れることになる。そんな彼の身辺を調査する謎の女。
天才的なハッカー技術を駆使し、あらゆる個人情報を収集、黒の革ジャンに
鋲打ちのベルト、鼻ピアスというルックスの彼女の正体は、警備会社の
調査員リスベット・サランデル(ノオミ・ラパス)。

やがて、ミカエルのもとに一本の電話がかかってくる。それは、
リスベットに調査を依頼していた大企業ヴァンゲルグループの元会長
ヘンリック・ヴァンゲルからの面会の申し込みだった。
突然のことに戸惑いながらもスウェーデン北部のヘーデビー島を訪れる
ミカエル。

ヘンリックは彼に姪ハリエットの写真を差し出し、事情を説明する。
1966年9月22日、ヴァンゲル一族の家族会議の日、“会って話が
したい”とヘンリックに告げていたハリエットが忽然と姿を消した。
捜索の結果、彼女は何者かに殺され、遺体は遺棄されたという結論に。

だが、ハリエットがヘンリックの誕生日にプレゼントしていた押し花が、
今でも毎年贈られてくるという。自分が生きているうちに真相を
知りたいと願うヘンリックは、ミカエルに真相究明を依頼するのだった。

調査を開始したミカエルの前に、次々と明らかになるヴァンゲル一族の
隠された過去。ハリエットの父は、ナチに加担していたヘンリックの弟。
両親の酒浸りが問題になったことで、ハリエットはヘンリックのもとに
引き取られていた。その後、ハリエットの父は海岸で溺死する。
そして、ミカエルはハリエットの残した日記帳から、謎の電話番号を
発見。一方、リスベットもミカエルのPCをハッキングし、その電話番号に
辿り着く。その数字から衝撃の事実を導き出したリスベットは、
謎を解くヒントをミカエルにメールで送信するが……。」(goo映画)

この映画の詳細はこちらまで。

また、私のフィンチャー版「ドラゴンタトゥーの女」の鑑賞記録は
こちらまで。
by jazzyoba0083 | 2012-03-22 23:30 | 洋画=ま行 | Comments(0)

●「ジョー・ブラックをよろしく Meet Joe Black」
1998 アメリカ City Light Films,Universal Pictures,.181min.
監督・製作:マーティン・ブレスト
出演:ブラッド・ピット、アンソニー・ホプキンス、クレア・フォーラニ、
   マーシャ・ゲイ・ハーデン、ジェフリー・タンバー、ジェイク・ウェバー他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
フレデリック・マーチ主演、「明日なき抱擁(1934)」のリメイク作品。
ラジー賞の最悪リメイク・続編賞ノミネート作品らしいが、全く賛同できない。
とても面白い3時間だった。オリジナルは未見ではあるが、静かに流れる時間の
中で、出会いと別れ、愛とは、などいろんなことを考えさせてくれる。
覚悟して3時間テレビの前に座ったが、長さはあまり気にならなかった。
★1個は、死神ブラピを恋に落とした、美しき(今は40歳だけど)クレア・
フォーラニの菅野美穂あるいはサンドラ・ブロック系の困り顔、眩しいような
表情で、同じブラピなのだが、別人である人に対する目と顔の表現、また
そもそもの美しさに進呈するものである。彼女の、ブラピを見る目の演技は
思わず吸い込まれて見入ってしまう。そのくらい良い出来だと思う。
ブラピもアンソニー・ホプキンスも上々だ。脇を固めている配役もナイスだと
感じた。
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死神の恋の行方にはらはらしながら、カタルシスもちゃんと取れていて、
鑑賞後、心が清清しくなる思いがした。静かに進むストーリーなのに3時間
一気に見せてしまうのは、やはり脚本が優れているからだろう。
死神に魅入られた男(ニコルソン)の会社を巡る騒動もまた、縦軸として
ストーリーを魅力的にしている。これのエンディングソングがハワイの
今は亡き巨漢の歌手イズラエルの「オーバーザレインボウ」だったのね。

ある男をあの世につれに来た死神はその体を借りた男がいい男だったため
その男が死の直前に出会った娘に恋をしてしまう。
その娘の父親こそ、死神が連れに来た会社社長(ニコルソン)であった。
彼は心臓病をわずらっており、65歳の誕生日に、この世を去ることに
なった。しかし、彼の会社では、乗っ取りまがいの事件が起き、一旦
社長を解任されるが、ジョー・ブラックと語る死神(ニコルソンは彼の
正体を知っている)の登場で、様々な騒動が起きたり、収集したりする。
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ラストに近い誕生パーティーの日に、社長は、裏切った役員を呼びつけ
彼が画策していた陰謀を暴き、退任を迫るが、言うことを聞かない、そこで
ジョー・ブラックは彼に自分の正体を明かそうと口を開く。止める社長。
ジョーの口から出た言葉は・・このあたり、思わずニヤリだった。

人間の世界に慣れず、食べ物を不思議そうに食べたり、ピーナツバターが
何よりも好きな死神。ブラピの体を借りているのでどうも、辛気臭さがない。
社長の娘と触れ合ううちに次第に「愛」について目覚めていき、
この世から「去りがたい」とまで言うまでになった。しかし、時間は迫る。
社長を連れて、あの世へと帰るときがきた。娘に別れを言って社長と
パーティー会場から去っていく・・。しかし、振り返った娘の目に映った
のは、死神ジョーが抜けて、冒頭カフェで出会った、魅力ある、あの青年で
あったのだ。とにかく再度言うが、あまり映画で見たことの無いクレア・
フォーラニの存在があるから、3時間お付き合いできたといっても過言では
ないだろう。さすがは「セント・オブ・ウーマン夢の香り」の監督さん
だけあって「ロマン」を感じる作品仕上がっている。

<ストーリー>
「大富豪パリッシュ(アンソニー・ホプキンス)のもとに突如客がやって来た。
ジョー・ブラック(ブラッド・ピット)と名乗る彼、実はパリッシュを迎えに
来た死神で、ついでにパリッシュを案内人にして人間の世界を見に来たのだった。
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娘のスーザン(クレア・フォラーニ)は彼の姿を一目見るなり驚く。ジョーは
街で意気投合した青年にそっくりだったからだ。それもそのはずジョーは
死んだその青年の肉体を借りてこの世界に降りてきたのだ。
その後二人は徐々に愛を深めていく。人間の恋愛を知ったジョーは彼女を
あの世に連れて行きたいと葛藤する。苦悩の末ジョーはパリッシュとこの世を
後にする。そして彼らと入れ替わりにスーザンと意気投合した青年が彼女の
前に姿を現すのだった。」(goo映画)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2012-03-21 23:30 | 洋画=さ行 | Comments(0)

●「幸せの始まりは How do you know」
2010 アメリカ Columbia Pictures,Gracie Films,Road Rebel,.121min
監督・脚本:ジェームズ・L・ブルックス
出演:リース・ウィザースプーン、オーゥエン・ウィルソン、ポール・ラッド
   ジャック・ニコルソン他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
久々にリース・ウィザースプーンを観た。ラブコメ作品が多い人で、コケットな
感じは上手いのだが、もっと美人かと思った。いわゆるハリウッド型の美人女優
ではないなあ。泥臭いところをやると味が出るタイプじゃないかな、思ったり
した。
で、本作ではアメリカ代表を外されたソフトボールのキャプテンが、二人の
男性の間で揺れ動き、本当の愛を見つけ出すまでをコミカルに描く。
このところ、ハード&シビアな映画が続いていたので、たまにこういう作品を
観て寛ぎたくなる。
主人公リサと三角関係を形成する、方や大リーグの人気ピッチャー、マティ
(オーウェン)、こなたオヤジの投資詐欺事件に巻き込まれ絶不調な跡取り
息子ジョージ(ポール)。どちらも、磐石な男ではなく、どこか抜けていて
ドジであるが、愛すべきヤツではある。
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二人の間であっちに行ったりこっちに来たりのリサが、振り子の振幅を次第に
小さくしながら、最後にはジョージの元に。どこも悪くないマティが可愛そう
になる。ジョージのオヤジがジャック・ニコルソンなのだが、彼がいなかったら
相当薄っぺらい映画になっていただろう。
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基本的には、三角関係のある種どたばたを楽しむ映画だが、ニコルソンの妊婦の
秘書をやっていたキャサリーン・ハーンがいい感じの狂言回し役で、スパイスの
役どころを演じていた。 まあ、大騒ぎして見る映画じゃないんで、肩の力を
抜いて鑑賞すべき作品ではあります。

<ストーリー>
「リサ(リース・ウィザースプーン)は、ソフトボール選手として20代の
情熱をチームに賭けてきたが、31歳になった今、非情にもクビを宣告される。
ボーイフレンドのメジャー・リーガー、マティ(オーウェン・ウィルソン)は
能天気なプレイボーイ。本当に愛しているかどうか分からないまま、成り行きで
彼のセレブマンションに一緒に住んでいる。
いつもファンに囲まれているマティや、自分なしでも活躍しているチームを見て、
世界から置いてきぼりになった気分のリサ。チームが人生の全てだった自分から
ソフトボールを取ったら何が残るのかと思い悩むが、今さら人並みの女性の幸せを
追うこともできない。そんな気持ちを誰にも言えずに深く落ち込んでいたリサは、
気分転換に思い切ってチームメイトの紹介でデートをする。

しかし相手のジョージ(ポール・ラッド)は青年実業家という触れ込みとは全然違う
何やらピントのずれたダメ男。実は、ジョージは父(ジャック・ニコルソン)と共に
貿易会社を経営しているのだが、国税庁のメスが入り父親の代わりに収監される
危機に立たされていたのだ。人生のサイアクなときに出会ったサイアクの男。
だが、体育会系の男としか付き合っていなかったリサは、ジョージの繊細な
優しさになぜか心の休まる自分を感じていた。
果たして人生の曲がり角にぶち当たったリサは、本当の目的地を見つけ
られるのか……。」(goo映画)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2012-03-20 23:15 | 洋画=さ行 | Comments(0)

クラッシュ Crash

●「クラッシュ Crash」(再見)
2004 アメリカ Bob Yari Productions,DEJ Productions,and others,.112min.
監督・原案・脚本:ポール・ハギス
出演:サンドラ・ブロック、ドン・チードル、マット・ディロン、ジェニファー・エスポジート他
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<2005年度アカデミー賞 作品、脚本、編集賞 受賞作品>

<評価:★★★★★★★★☆☆>
2007年に鑑賞済みではあるが、再び見たくなり再度鑑賞。5年前の感想は

こちらを参照ください。

基本的な感じ方は変わらないし、話が多少混乱することも同じ。
でも、やはり良く出来た映画だ、というか脚本だ、と思う。ポール・ハギスという人は
脚本の人だなあ、とつくづく思った次第。
しかし、5年も経つと、未見の映画を観ている様な印象を受けるくらい、忘れている・・。
ロバート・アルトマンの一連の群像劇映画とどこか混乱している・・・orz。
by jazzyoba0083 | 2012-03-20 16:15 | 洋画=か行 | Comments(0)

ヒート Heat

●「ヒート Heat」
1995 アメリカ Warner Bors.Pictures,Regency Enterprises,Forward Pass,.170min.
監督・脚本:マイケル・マン
出演:アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロ、ヴァル・キルマー、ジョン・ヴォイト他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
デ・ニーロとパチーノの初共演。見ごたえのある約3時間だった。舞台は警察対
ギャングという構図だが、根っこには人間が愛する人を求める姿が浮き彫りに
されていて、だだのクライム・アクション映画ではない。中々趣深く観る事が
出来た。マンご自慢の警察対ギャングの10分以上もあろうかという銃撃戦も
見ものではあるが、その「人間」が描かれている本作の優秀さがなければ、
3時間は引っ張れないだろう。

パチーノはLAPD殺人課の敏腕刑事だが、仕事オンリーで家庭を振り返ることなく
3番目の奥さんとせっかく懐いてくれている連れ子ローレン(ナタリー・ポートマン)
とも共に過ごす時間も無い。パチーノ演ずる刑事ハナは気が短いので色んなものを
良く壊すし暴力的なので、時々デ・ニーロとギャングはどっちだっけ?と判らなく
なる(爆)。
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一方、デ・ニーロはギャングの一味を率いる冷徹で賢いボス、ニールを演じる。
非常な割りに人情味があり、クリスという若いやつに目をかけていた。
(奥さん役がアシュレイ・ジャッド)。現金輸送車や銀行を襲うのだが、
ニールは次の銀行強盗を最後に、知り合って愛するようになったイーディと
ニュージーランドに高飛びする計画を練っていた。彼ら一味を影で糸を
引き、根回しをするのがネイト(ジョン・ヴォイト)である。

それぞれ、警察とギャングの仕事の裏に、女性がらみでの問題を抱えていて
表のハードボイルドな世界を離れて、本来の安らぎを得られる家族・家庭へ
の回帰を夢見る。
しかし、現実は上手くいかない。そのあたりのもどかしくも、永久の安寧への
希求が、ハードな銃撃戦や殺し合いの間に描かれていて見事だ。
これを、「警察対ギャング」のドンパチ映画と思ったら大きな間違いだ。そういう
面でのスカッとした感じはあるが、マンが描こうとしていたのは、善悪を超越した
「人間の懊悩」「安らぎへの希求」であったようだ。

結局ギャング一味はかつて仲間だったやつで、仲間を外したやつが裏切って
警察に動きを教えるような動きをしたため、銀行強盗はハナ刑事たちLAPDの
知るところとなり、市街地での大銃撃戦が繰り広げられる(ここは見ものだ)。
しかし、この銃撃でクリスが大怪我を負い、必死に逃げて何とか一命を
取り留めたが、クリスの妻が警察に確保され、おびき出しに使われる。
実はここにも、男と女、家族といったキーワードが動いている。

結局、最後、悪は栄えないわけだが、ニールは裏切り者を許すことができず、
高飛びの途中で、空港ホテルにいる、そいつのもとに行き、射殺。
そのことが警察の知るところとなり、ハナ刑事に追われる。空港での行き詰る
二人の撃ちあい。ハナ刑事に安寧は訪れたのだろうか。クリスと妻は・・・。

余韻を残して映画は終わっていく。

<ストーリー>
「LA。大胆で緻密な手口で大きなヤマばかりを狙う冷徹なプロの犯罪者、
ニール・マッコーリー(ロバート・デ・ニーロ)とその仲間たちは、
ハイウェイで多額の有価証券を積んだ装甲輸送車を襲った。

新顔のウェイングロー(ケヴィン・ゲイジ)が警備員の一人を射殺して
しまい、ニールは仕方なく口封じのためにほかの警備員も手にかけて
逃走する。急報を受けた市警強盗・殺人課の切れ者警部、
ヴィンセント・ハナ(アル・パチーノ)が陣頭指揮に当たり、
部下たちに的確な指示を与える。
過去2度の離婚歴を持つ彼は、妻ジャスティン(ダイアン・ヴェノーラ)や
連れ子ローレン(ナタリー・ポートマン)との現在の家庭もしっくり
いっていない。

ニールたちの盗んだ160万ドルもの債券は、悪徳金融業者ヴァン・ザントの
ものだった。ニールは長年の犯罪ブレーンであるネイト(ジョン・ヴォイト)
から、債券は元の持ち主に買い戻させた方が得だと説明され、その考えに
従った。
ニールたちはウェイングローを人けのない駐車場で始末しようとするが
逃げられた。報酬を得て、それぞれの家庭に戻る犯罪者たち。
金庫破りと爆破のプロ、クリス(ヴァル・キルマー)には愛妻シャリーン
(アシュレイ・ジャッド)がいるが、夫の裏稼業を知る彼女には見えない
不安と不満が鬱積している。

生粋の犯罪者チェリト(トム・サイズモア)は幼い娘たちのよき父親。
一人、帰るべき安らぎの場所を持たないニールだったが、ある夜、
グラフィック・デザイナーのイーディ(エイミー・ブレネマン)と出会い、
この無垢な娘との新しい世界が広がっていく。

ニールはセザールという犯罪同業者から千二百万ドルの上がりが見込める
銀行強盗の襲撃計画を買うことにするが、そのための資金にと考えた
ザントとの債券取引交渉が、相手の奸計によって失敗する。
一方、執拗な追跡調査を進めるヴィンセントはチェリトとクリスの面の
割り出しに成功し、二人の家や車に盗聴器が仕掛けられた。

ニールたちは銀行襲撃の金を工面するため、貴金属貯蔵倉庫を襲うことに
する。現場ではヴィンセントら捜査陣が網を張って待ち受けていたが、
その気配を敏感に察知したニールは作業の中断を命じ、速やかに引き揚げる。

自分たちが警察にマークされていると知ったニールは、仲間たちに
手を引く相談をするが、この稼業でしか生きていけないと知るクリスらに
煽られてしまう。そこでニールは逆にヴィンセントらをおびき出し、
刑事たちの顔を一人一人確認した。

互いに相手がひと筋縄ではいかない敵と認識したニールとヴィンセントは、
ついにあるレストランで対峙した。同じ匂いを嗅ぎ取った2人の間に奇妙な
共感が流れるが、互いに次に出会う時はどちらかが死ぬ時だと分かっていた。

周到な下工作を経て、ニールたちは最後の大仕事、銀行襲撃を実行に移し、
半ば成功するかに見えた。しかし、匿名の密告電話で駆けつけた警察隊と
ニールらの間で市民をも巻き込んだ一大銃撃戦が白昼の路上で展開された。
チェリトがヴィンセントの銃弾に倒れ、ニールは重傷を負ったクリスを
抱えて辛くも脱出に成功する。
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裏切ったのは犯行に加わらなかった運転手役のタウナーではと考えた
ニールは彼の家へ向かうが、タウナーは虫の息で、背後で糸を引いていた
のはザントとその懐に飛び込んだウェイングローだとわかる。

ニールは自ら手を下してタウナーを楽にしてやると、ザントの屋敷に侵入
して彼を血祭りに上げた。その頃、警察に囮捜査を強要されたシャリーンの
元に、クリスが罠とも知らずに現れるが、彼女はそっと手振りで逃げるように
伝えた。
ニールはイーディを連れて高飛びを決意し、ネイトに段取りを依頼する。
しかし、途中でウェイングローが空港ホテルに潜伏していることを知った彼は、
けじめをつけるためにホテルに向かい、彼を殺した。
一方、娘ローレンの自殺未遂というショックに見舞われながらも、ニールの
行動をキャッチしたヴィンセントも空港に向かう。空港の敷地内で対決する二人。
死闘の末ニールが倒れ、ヴィンセントは死にゆく彼が差し出した手を握りしめた。」
(goo映画)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2012-03-19 23:30 | 洋画=は行 | Comments(0)