●「アイアンマン3 Iron Man 3」
2013 アメリカ Paramount Pictures,Marvel Studios.130min.
監督:シェーン・ブラック
出演:ロバート・ダウニー・ジュニア、グィネス・パルトロー、ドン・チードル、ガイ・ピアース
    レベッカ・ホール、ベン・キングスレー他。
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
Marvel大好きとしては、内容がどうのというよりはまず、鑑賞。GW前半のシネコンは
子供連れから中高生を中心に込んでいた。結構なことです。アイアンマン3の小屋も
こぶりながらほぼ満員。3D版にて鑑賞だったが、これぞ3D、という演出ではなく
全編立体的な構成になっているので、慣れちゃったといえばいえるのだろうけど
別に2Dでも大丈夫なような気もした。

バットマンにしてもそうだが、こういう英雄譚は作品が進みに従い、ヒーローが
悩みを抱えるという精神性に重点が置かれがちとなる。本作もまたそういう仕立てと
なっている。前作アヴェンジャーズの終わりからストーリーが継続しているのだ。
だが、それを知らなくても映画自体は楽しめる。私もアヴェンジャーズは見ているし
本作の1,2も観ているのだが、あまり気にしないで見ていた。
アメコミ原作なんで、あまりどうのこうのということなく、正義は勝つ、という大テーマに
身をゆだねて活劇を堪能するのが正しい見方なんだろう。

本作がアイアンマン最終作、ということらしいが、ラストでトニー・スタークは戻って
くる、と字幕が出るので、おそらくアヴェンジャーズ2に何らかの形で関わってくるので
あろう。しかし、胸のリアクターを外しちゃったトニーが、どうやって戻るのだろうか。
そのあたり、Marvelらしい引っ張りではある。

さて、本作は中国資本も入って作られたらしい。テロリスト集団の名前が「マンダリン」と
いうのだが、出てくるボスはどうみても中東風。最近は謎の中国人を敵にしずらい。
アイアンマン42作目のスーツは、パーツが飛んできて装着出来る、また中が空でも
スーツ自体がロボットとなり行動できる、などの新しさが加わっている。
ガールフレンドのペッパー(パルトロー)がスーツに入る、などの驚きもあった。
しかし個人的には1の新鮮さを超えてない、と感じた。面白かったけど。勧善懲悪の
ツボだけは抑えてあるのでアメコミらしいカタルシスは満足できるでしょう。

ガイ・ピアースの敵ボス役は、迫力不足で、いかにもMavelらしい軟弱さではあるが、
黒子のベン・キングスレーが勿体無かった。

最後の戦闘でたくさん飛んでくるアイアンマンスーツ。あんなにたくさんあったのね、と
びっくり。そして42号スーツはボスを包んで自爆するのだった。もったいないね。
基地を兼ねたマリブの自宅もテロリストに破壊されちゃうし。スタークは何もなし、に
なって終わるが、まあ彼は大富豪なんだし、またすぐいろんなモノノを作っちゃうのだ。
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<ストーリー>
「鋼鉄のヒーロー“アイアンマン”の活躍をロバート・ダウニー・Jr主演で描くSFアクション
超大作のシリーズ第3弾。“アベンジャーズ”での戦いを経て、ヒーローとしての活動に
迷いが生じていく天才発明家トニー・スターク=アイアンマンの葛藤と新たな戦いの行方を
シリーズ初の3Dで描き出す。
前作までの監督ジョン・ファヴローは製作総指揮のみに回り、「キスキス,バンバン」の
シェーン・ブラックが新たに監督を務める。
 
“アベンジャーズ”としてソー、キャプテン・アメリカ、ハルクらヒーローたちと手を組み、
人類滅亡の危機を回避することには成功したものの、この戦いはトニー・スタークの心に
大きな影を落としてしまう。彼は何かに取り憑かれたように新型アイアンマン・スーツの
開発に没頭していく。一方、合衆国政府も圧倒的な力を持つ個人に頼ることに危機感を
強めていく。次第に心身共に追い詰められていくトニーだったが、そんな時、最愛の
パートナー、ペッパーと暮らす自宅が凶悪テロリスト“マンダリン”によって襲撃されてしまう。
もはやヒーローとしての意味を見失っていたトニーだったが、大切な人たちを守りたいと
いう気持ちは、彼をアイアンマンの最後の戦いへと突き動かすのだった。」(allcinema)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2013-04-29 14:55 | 洋画=あ行 | Comments(0)

桐島、部活やめるってよ

●「桐島、部活やめるってよ」
2012 日本 ショウゲート、日テレ 103分
監督:吉田大八
出演:神木隆之介、橋本愛、大後寿々花、東出昌大、清水くるみ、山本美月、松岡茉優ほか
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
日本に帰る飛行機の中で「Argo」に続いて観たiTunesでiPadにダウンロードした作品。
昨年「何者」で直木賞を受賞した若手作家朝井リョウのデビュー作の映画化で日本
アカデミー賞監督、作品など5部門を受賞、面白いという評判を受けて、機内で肩の
凝らない作品を、としてチョイスした。

評価が分かれる作りであろうが、個人的にはまあ面白く観られた。ほぼ全編高校での
高校生らの生活が描かれる。非常に自然体を強調したセリフ回しが特徴で、ドキュメン
タリー風な見方も出来る。カッコよくてバレー部のリベロで活躍する桐島君は登場しない。
彼が部活を辞めるという噂が出て、実際彼がしばらく登校しないという状況の中
ある意味予定調和で進んできた高校生たちの世界にさざ波が立つ、というものだ。

こういう高校生、いるよなあ、と思わせるリアリティが面白いし、同じ時間軸の中で
様々な高校生のパーソナリティを見せていく手法もまた興味深かった。
原作を未読なので作品が何を言いたいのかが分からないけど、青春の素晴らしさ、を
真正面から描いたのではなく、斜めから見たためその雰囲気に嵌らないと良さが見えて
こないかもしれない。ラストシーンがこれでいいのか?と思えるか思えないか。
私は思えなかった口。ただ、高校生らの生き生きとした生活というものを堪能する、という
点では誠に面白くよく出来た映画だ、と思う。
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<ストーリー>
人気作家・朝井リョウのデビュー作にして第22回小説すばる新人賞受賞のベストセラー
連作短編集を、「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」「パーマネント野ばら」の
吉田大八監督で映画化した青春群像ドラマ。
バレー部のエース桐島が突然退部したというニュースに騒然となるとある高校を舞台に、
生徒たちの間に動揺が拡がる中で次第に浮き彫りになっていく学園内の複雑な
人間関係を、“不在の桐島”に振り回される人物それぞれの視点から重層的に
描き出していく。
主演は「遠くの空に消えた」「劇場版 SPEC~天~」の神木隆之介、共演に「告白」の
橋本愛と「女の子ものがたり」の大後寿々花。
 
 金曜日の放課後。バレー部ではキャプテンを務め、成績も優秀な学園の“スター”
桐島が、突然退部したらしいとの噂が校内を駆け巡る。学内ヒエラルキーの頂点に
君臨する桐島を巡って、バレー部の部員はもちろん、同じように“上”に属する生徒たち―
―いつもバスケをしながら親友である桐島の帰りを待つ菊池宏樹たち帰宅部の
イケメン・グループ、桐島の恋人で校内一の美人・梨沙率いる美女グループ―
―にも動揺が拡がる。
さらにその影響は、菊池への秘めたる想いに苦しむ吹奏楽部の沢島亜矢や、
コンクールのための作品製作に奮闘する映画部の前田涼也ら、桐島とは無縁だった
“下”の生徒たちにも及んでいくのだが…。(allcinema)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2013-04-27 12:30 | 邦画・新作 | Comments(0)

アルゴ Argo

●「アルゴ Argo」
2012 アメリカ Warner Bros.Pictures,GK Films,Somkehouse Pictures.120min.
監督:ベン・アフレック
出演:ベン・アフレック、ブライアン・クランストン、アラン・アーキン、ジョン・グッドマン他
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<2012年度アカデミー賞作品、脚色、編集賞受賞作品>

<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
日本で公開されたときはそれほど評判になっていなかったと思う。故にシネコンで上映
されていた期間も短く観そびれていた。今回、長時間飛行機に乗ることになりiTunesで
レンタルをダウンロードし、iPadで見ました。そしたら機内上映でもやってました。ただ
画面の大きさとか美しさはやはりiPadです。

閑話休題。オスカーで主要部門を獲得した作品なのだが作品賞かなあ、というのが
正直なところ。映画がネタになっているところがオスカー会員の心にヒットしたのか。
ストーリーは簡単だし、活劇風政治劇風でもあるのでわくわくドキドキする面白さは
あるし、才人ベン・アフレックやプロデューサーとして参加したジョージ・クルーニーの
非凡さを表している作品でもある。なんといっても脚色はあろうが事実だったのが
面白さに拍車をかけている。

しかしイランの描き方がエキセントリックかつ間抜けなのでこりゃ、イラン側が怒るのも
無理ないとも感じだ。世界を震撼させた在イランアメリカ大使館占拠人質事件の裏に
こんな物語があったとは驚いたが、SF映画を作ると称してカナダ人を装ってイラン入りし
出国の際に照らし合わせるべきカードがイラン当局の紛失のせいにする、またそれが
通ってしまうあたりどうも「なんだかなあ」と思った。今回のプロジェクト最大の危機とも
言える、カナダ大使私邸への国防隊捜査の歳、嘘を言ったイラン人お手伝いさんの
心情とは一体どんな風だったのだろう。ラストではイランを脱出するシーンが描かれて
いるが。
ハイライトは出国のシーンで、空港到着から通関、革命防衛隊の疑いの目を潜り抜け
スイス航空のジャンボが飛び立って領空を抜けるまで。手に汗を握るシーンの連続で
脚色の見せ場でもある。描き方は従来の活劇風ではあるのだが。
そこまでやったかどうか実際は分からないけど、SF映画つくりをここまで完璧に
偽装する、というのがアメリカ的ではあろう。日本では着想すらされないだろう。
ハリウッドのプロデューサー役を演じたアラン・アーキンとジョン・グッドマンが印象的で
あった。ある意味勧善懲悪な本作は、当該者アメリカ人にはこたえられない作りとなって
いるのだ。
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<ストーリー>
79年にイランで起きたアメリカ大使館人質事件で、実際にCIAが行った架空のSF映画の
製作を口実に使った驚愕の救出作戦を緊張感溢れる筆致でスリリングに描き出した
衝撃の実録ポリティカル・サスペンス。
監督・主演を務めるのは「ゴーン・ベイビー・ゴーン」「ザ・タウン」のベン・アフレック。
共演にブライアン・クランストン、アラン・アーキン、ジョン・グッドマン。

 1979年11月。革命の嵐が吹き荒れたイランで、民衆がアメリカ大使館を占拠して、
52人の職員を人質にとる事件が発生する。その際、裏口から6人の職員が秘かに脱出し、
カナダ大使の私邸に逃げ込んでいた。
しかしこのままではイラン側に見つかるのは時間の問題で、そうなれば公開処刑は
免れない。にもかかわらず、彼らの救出は絶望的な状況だった。
そこで国務省から協力を求められたCIAの人質奪還の専門家、トニー・メンデスは、
ある計画を練り上げる。それは、架空の映画企画をでっち上げ、6人をロケハンに来た
スタッフに偽装させて出国させるというあまりにも奇想天外なものだった。
さっそくトニーは「猿の惑星」の特殊メイクでアカデミー賞に輝いたジョン・チェンバースの
協力を取り付けると、SFファンタジー大作「アルゴ」の製作記者発表を盛大に行い、
前代未聞の極秘救出作戦をスタートさせるのだったが…。」(allcinema)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2013-04-26 13:00 | 洋画=あ行 | Comments(0)

●「ブラック・レコード~禁じられた記録~ Grorious 39」
2009 イギリス BBC Films and others.129min.
監督・脚本:スティーヴン・ポリアコフ
出演:ロモーラ・ガライ、ビル・ナイ、エディ・レッドメイン、クリストファー・リー他
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<評価:★★★★★☆☆☆☆☆>
<感想>
3時間くらいの映画に感じた。何を言いたいのかよく分からず、次第に腹が
立ってきた。現代のロンドン、二人の老人に会いに来た青年が、二人から
聞かされる昔話。レコード盤に隠された秘密、となかなか面白そうな始まり
ではあるが、主人公(話を聞く青年の母親)の周りで近い人が次々と殺害
されいき、遂には恋人も・・。レコード盤との関係、だれが殺しているのか、
主人公の父(本当の父ではない)から聞かされる、戦争回避のために
ヒトラーに迎合する考えになびかないお前を導こうとしたのだよ、てそんな
そぶりをいつ主人公が見せたの?とか、腑に落ちないというか詰めが
甘い点が多々見られた。
そして、幽閉された主人公は逃げ出すのだが、ドアを開けたのはだれか?
母親?そして現代に生きている彼女の登場。
どこで何して生きてきたのか?後ろで車いすを押している女性は誰?
とにかくよく分からないことだらけで、(なんとなくしかわからない)という点で
厳しい評価となった。謎が謎として映画になってない、と感じた。ラストの
老女のアップは何を意味しているの? 日本劇場未公開というのも納得。

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<ストーリー>
「マイケル・ウォルトンという青年が、ウォルターとオリヴァーのペイジ兄弟を
訪ねて来る。マイケルは祖母セリアの姉アンに何が起きたのかを聞きたいと言う。
ウォルターは70年前の思い出を語り始める。

アンは名門キース家の長女として育ち、女優として仕事にも恵まれ、家族と幸せに
暮らしていた。父親は有名な議員であるアレクサンダー卿で、アンは卿夫妻に
子供が出来ないことから養女として引き取られた娘であるが、アンが養女となった
後に夫妻の間に生まれた実の子である弟ラルフと妹セリアとは、実の姉弟妹の
ように仲睦まじかった。
ウォルターとオリヴァーはアレクサンダー卿の甥で、アンらの従弟に当たる。

第二次世界大戦開戦前の1939年夏、アンは郊外の屋敷の倉庫で会議を録音
したと思われるレコードを見つける。その後、家族ぐるみで親しかった若手議員
ヘクターが自殺と見られる謎の死を遂げる。
レコードに録音された内容がヘクターの死に関係していると気付いたアンは、
相談のために友人の俳優ギルバートにレコードを渡すが、ギルバートもまた
不自然な自殺をする。

アンが別のレコードを聞いてみると、そこには内務省勤務の男バルコムの他に
、外務省に勤める弟ラルフの声が録音されていた。ショックを受けたアンは
外務省に勤務する恋人ローレンスに相談するが、ローレンスはラルフの関与を
含め全てを知っていた。
ローレンスにレコードを渡すことになったアンは約束の場所に向うが、ローレンスは
姿を現さない。不審に思ったアンが付近を探すと、ローレンスが殺されているのを
見つける。激しいショックを受けながら、その場を逃げ出したアンを父アレクサンダー卿が
捕らえ、アンはそのまま幽閉される。
そして、アンの前に現れたバルコムによって、全てがドイツとの戦争を避けるための
アレクサンダー卿の企みであることを知らされる。イギリスのためという大義名分の下、
ラルフとセリアをはじめ、当時はまだ子供だったウォルターを含めた一族全員が父に
協力していると言うが、アンは頑として協力を拒む。

ある日、母モードが他の家族の留守中に鍵を開けてアンを逃がす。アンは家族と幸せに
過ごしていた日々を思い出すが、それを振り切って走り去る。

ウォルターがアンの姿を見たのはこれが最後となる。関係者は全て亡くなり、
生き残っているのはウォルターとオリヴァーの兄弟のみ。ウォルターはアンの
その後について20年前にカナダで亡くなったらしいことをマイケルに告げる。
インタビューを終えたマイケルはウォルターとオリヴァーに母に会って欲しいと言う。
マイケルが2人を連れて公園にやって来ると、そこには1人の老女が乗った車椅子を
押すマイケルの母がいた。その老女はアンだった。マイケルは全てを知った上で、
ウォルターの口から真実を聞きたかったのだと言う。」(Wikipedia)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2013-04-17 22:55 | 洋画=は行 | Comments(1)

●「オズの魔法使 The Wizard of OZ」
1939 アメリカ MGM Pictures.102min.
監督:ヴィクター・フレミング
出演:ジュディ・ガーランド、バート・ラー、ジャック・ヘイリー、レイ・ボルジャー、ビリー・バーク他
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<1939年度アカデミー賞作曲賞、歌曲賞受賞作品>

<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
昭和14年、今から70年前に製作されたテクニカラーの古典的名作。主題歌
「虹の彼方に」は、オスカーに輝き、アメリカで最も愛され、最も歌われているという。
アメリカ人が大好きな映画で、今見てもその魅力は褪せることがない。
子供向けの映画であろうが、大人が見ても楽しいことは請け合いである。と言っていて
実はちゃんと見たのは初めて。(汗) 最初はセピアで始まり、エメラルドシティの
入口に飛ばされてからが一気にカラーになるのも当時は斬新だったことだろう。

案山子男、ブリキ男、ライオン男を引き連れて、「桃太郎」的にエメラルドシティにいる
大王オズに、それぞれの願いを叶えてもらおうと乗り込むのだ。そこに続く道は
「黄色いレンガの道」で、個人的には、この道のことはエルトン・ジョンの「Good-Bye
Yellow Brick Road」で先に知ることになるのだが・・。ドロシーの願いはもちろん
愛犬トトと一緒にエムおばさんのいるカンザスへ帰ることだ。

オズと面会するが、実は正体が、ここに飛ばされてきた風船マジシャンであったり
その男は、ドロシーを置いてとっとと気球で帰っちゃったり、結構笑える内容でもあり
一方で、当時としてはおそらく驚異の特撮を使って描くシーンもありで、子供らには
たまらない出来となっている。ライオン男のボケっぷいりに子供らも笑うのではないか。
脳みそが欲しい案山子男には卒業証書を、心が欲しいブリキ男には感謝の記念品を
そしてライオン男には勲章を授けて、問題を解決する。このあたり児童文学がベース
なんだな、と感じた。

結局、夢から目覚める、という「夢おち」でハッピーエンドとなるのだ。夢でなければ
ありえないお話ではあるが、そこには子供たちが夢見る素敵な冒険のお話がある。

ジュディ・ガーランドは、シャーリー・テンプルが予定されていたそうだが、あくの強い
ジュディの顔は、あくの強い映画に合ったということが出来ると感じた。
監督のヴィクター・フレミングは、同じ年のオスカーで「風と共に去りぬ」で作品賞
監督賞を獲得している。監督らしいダイナミズムが本作でも出た、ということだろう。
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<ストーリー>
「エムおばさん、ヘンリーおじさんとともにカンザスの農場に住む少女ドロシー・ゲイルは
「虹の彼方のどこかに(Somewhere Over The Rainbow)」よりよい場所があると
夢見ている。彼女はトルネードに襲われて気を失った後、愛犬のトトや自分の家とともに
魔法の国オズへ運ばれてしまう。

そこで出会った北の良い魔女グリンダは「黄色のレンガ道をたどってエメラルド・シティに
行き、オズの魔法使いに会えば、カンザスへ戻してくれるだろう」とドロシーに助言してくれた。
旅の途中で彼女は知恵がない案山子、心を持たないブリキ男、臆病なライオンと出会い、
彼らと旅をともにする。」(Wikipedia)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2013-04-12 23:30 | 洋画=あ行 | Comments(0)

●「海の上のバルコニー Un balcon sur la mer」 
2010 フランス EuropaCorp and others.95min.
監督:ニコール・ガルシア
出演:ジャン・デュジャルダン、マリ=ジョゼ・クローズ、サンドリーヌ・キベルラン、ミシェル・オーモン他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
日本未公開の映画を放映するWOWOWの「ジャパン・プレミア」で鑑賞。
本国では100万人以上を動員した、というが、アメリカや日本では受けそうにない
作品だ、と感じた。もどかしいんだな、展開が。フランスと植民地という歴史を
踏まえないと分かりずらいんだな、というか丁寧に説明してない、というか。
特に舞台となっている町の位置や、幼いころに住んでいたのがアルジェリアだった
と早い時期に分からないと、フランス人以外では辛いかもしれない。

意外な顛末は面白いのだが、幼いころあこがれていた少女が大人になり現れたが、
その後ろに、主人公が勤める会社の同僚がいる、なんて都合よすぎじゃないか?

そんなこんなで、短い映画ではあったが、たるい感じは免れなかった。もう少しで
面白い映画になりきれなかった。っていうか、これがフランス映画なのかもしれない。

デュジャルダン、マリ=ジョゼ・クローズらの配役は良かった。主人公の母が
クラウディア・カルディナーレだったとは後から気が付いた!
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<ストーリー>
「1980年代、南仏の古都エクス=アン=プロヴァンス。義父の経営する不動産会社で
働くマルクは妻子と穏やかな生活を送っていた。
そんなある日、マルクは、古い屋敷の買い取り手の代理人として現れた女性マンドナート
夫人と出会う。どこかで見覚えのある彼女が、少年時代にフランス統治下にあった
アルジェリアのオランで共に過ごした初恋の女性キャティだと気付いたマルクは、再会を
喜ぶとともに彼女に強く惹かれる。2人はごく自然に深い関係となるが、彼女は逃げるように
マルクの前から姿を消す。

家族で実家を訪れたマルクは、母親からキャティがとうの昔に亡くなっていることを知ら
される。信じられないマルクだったが、自分を避けるように姿を消した彼女を不審に思い、
彼女の行方を追う。

実は彼女は、幼い頃のマルクとキャティをよく知るマリ=ジャンヌだった。当時の彼女は、
マルクに恋をし、キャティに憧れていた地味でおとなしい少女だった。
また彼女は、マルクの同僚セルジオの愛人で、父親の借金を返済するために、セルジオと
結託して金をだまし取る目的で代理人を演じていたのだ。

全てを知ったマルクはセルジオを会社から追い出す。一方、マリ=ジャンヌはセルジオと
縁を切る。

季節が変わった頃、マルクの前に現れたマリ=ジャンヌは、マルクが自分を勝手に
キャティと間違えたことで、意図せずキャティのフリをすることになってしまったこと、そして
キャティの最期について語る。

マルクは思い出を辿るようにオランを訪れる。そして、女優として舞台に立つマリ=ジャンヌの
もとにやって来る。」(wikipedia)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2013-04-10 23:20 | 洋画=あ行 | Comments(0)

●「人生はビギナーズ Beginners」
2010 アメリカ Focus Features,Olympus Pictures.105min.
監督・脚本:マイク・ミルズ
出演:ユアン・マクレガー、クリストファー・プラマー、メラニー・ロラン、ゴラン・ヴィシュニック他
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<2010年度アカデミー賞助演男優賞受賞作品>

<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
本作で主人公の父親を演じたクリストファー・プラマーがオスカーを獲得し注目された。
両親の時代、自分の時代の雰囲気をアイコン的スチル写真で表現するなど、独特の
映像構成が面白ろかった。何を強く訴える、という感じではないのだが、緩やかに流れる
時間とそれに合わせた所詮不器用な人間たちの、喪失感や愛情といったものが「散文詩」の
ように「謳われて」いる。決して明るくない映画だが、陰々滅々とするわけではない。
親子、男女で理解しあうということの難しさを感じるのだ。
ユアンが亡くなった父親から譲り受けた頭のいい愛犬(ユアンと会話する)の存在が
また映画に厚みと暖かさを加味している。主人公~父親~恋人というトライアングルを
もって人生に対峙する人間の器用さ不器用さを感じた。
この世を去りゆく父親に前向きな人生とは何か、を教えられる、なんでも悩んじゃう息子、
ということか。

フレーミングや被写界深度などが計算された映像は美しいし、安定している。作品が
観客に訴えたい心情が映像によって表現できていると感じた。

ただ、全体に(ラストも含め)フワフワと終わっていくので、作品の強いインパクトを感じる
タイプの映画ではない。

オスカーに輝いたクリストファー・プラマーを始め、目的意識の薄い優男ユアン、その恋人
メラニー・ロランらキャスティングも良かった。
しかし、アメリカの医者って、ガンの告知をああも簡単にやっちゃうのかね??
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<ストーリー>
「 「サムサッカー」で監督デビューを飾った世界的アーティスト、マイク・ミルズ監督が、
自身の父親との関係を基に脚本を書き上げ映画化したハートフル・ヒューマン・ストーリー。

長年連れ添った母の死後、突然ゲイであることをカミングアウトし、新たな人生を謳歌
しはじめた父の姿に戸惑いを抱きながらも、自分の気持ちに正直に生きることの大切さを
学んでいく主人公の葛藤と新たな恋の行方を描く。

主演は「ゴーストライター」のユアン・マクレガー、共演に「終着駅 トルストイ最後の旅」の
クリストファー・プラマー、「イングロリアス・バスターズ」のメラニー・ロラン。

 アートディレクターのオリヴァーは、愛に臆病な内向的で真面目な38歳独身男。
ある日、44年連れ添った妻に先立たれ、自らもガンを宣告された父ハルから、ゲイである
ことを告白される。厳格だった父の突然のカミングアウトに戸惑いつつも、病に立ち向かい
ながら新たな人生を謳歌し始めた父と語り合い、少しずつ距離を縮めていくオリヴァー。
やがて父との永遠の別れを経て、大いなる喪失感を抱えたままの彼の前に、フランス出身の
女優アナが現われる。互いに人と距離を置きながら生きてきた似たもの同士の2人は、
ほどなく恋に落ちるのだったが…。」(allcinema)

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by jazzyoba0083 | 2013-04-09 22:55 | 洋画=さ行 | Comments(0)

ドライヴ Drive

●「ドライブ Drive」
2011 アメリカ Bold Films,Odd Lot Entertainment.100min.
監督:ニコラス・ウィンディング・レフン
出演:ライアン・ゴスリング、キャリー・マリガン、ブライアン・クランストン他。
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
カンヌ国際映画祭で監督賞を獲った作品だそうで、WOWOWの「W座」で鑑賞。
小山薫堂と安西水丸も言っていたが「日本の任侠映画が手本にある」ように
感じられる。下敷きにしたかどうかは知らないけれど。

独特の味を持った作品ではあるけど、私としてはIMDbのように★8に近い出来
とは思わなかった。マカロニウエスタンのように、ひたすらハードボイルドに
徹するということなのか、主人公は名前も出てこないし、出自も明らかにされない。
ただ、クルマの運転がやたらにうまくて、腕っぷしも結構強い。義理に厚い一方で
切れると何をしでかすか分からない、という設定。弱気を助け、強気をくじく、みたいな。

終わり方も釈然としない。腹を刺され、大金を残してどこへ行こうというのか?
また本編中にも突っ込みどころもいくつか見られた。アパートの隣同士って、前から
お互い住んでいたんじゃないの?いきなりエレベータの中で出会うのか?
また、ラスト近くに、クルマでクルマに体当たりするのだが、車体が吹っ飛ぶんだよ。
あんな飛び方はしないだろうに。 
まあ、そういくことに目くじらを立てないで見るべき映画なんだろうけどね。
それと結構リアルなバイオレンスが描かれていて、見ていて痛い。悪党とはいえ
頭を足で踏みつけて潰しちゃうって、どんだけえ?(苦笑)

ライアン・ゴスリング、売り出し中だが、良く分からない人物が似合っていたんじゃ
ないかな。童顔がはかなげなキャリー・マリガンや悪役など全体としてキャスティング
は良かった。
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<ストーリー> 
「ジェイムズ・サリスのクライム・ノベルを基に、闇の稼業に手を染めたハリウッドの
孤独なスタント・ドライバーが、愛する女性のために裏組織に戦いを挑む姿を、
クールかつスタイリッシュに描き出したクライム・アクション。
主演は「ブルーバレンタイン」のライアン・ゴズリング、共演にキャリー・マリガン、
アルバート・ブルックス。
監督は異色のバイオレンス映画「ブロンソン」で注目を集めたデンマーク出身の
新鋭ニコラス・ウィンディング・レフン。本作でみごとカンヌ国際映画祭の監督賞を
受賞。
 
自動車修理工場で働く孤独で寡黙なその男は、卓越したドライビング・テクニックを
買われ、映画のカースタントマンとして活躍する一方、夜には強盗の逃走を手助け
する闇の仕事も請け負っていた。
そんなある日、同じアパートに暮らす人妻アイリーンとエレベーターで遭遇し
、一目で恋に落ちる。次第に距離を縮めていく2人。彼女の夫スタンダードは
服役中で、今は幼い息子との2人暮らし。ほどなくスタンダードが出所してくるが、
彼は服役中に多額の借金を背負ってしまい、強盗を強要されていた。男は妻子の
ためにスタンダードの強盗計画のアシストを引き受けることにするのだが…。」
(allcinema)

カッコいい映画を作ろうとして、ご都合主義的な匂いがしてしまった感じ。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2013-04-08 22:50 | 洋画=た行 | Comments(0)

●「ディア・ブラザー Conviction」
2010 アメリカ Fox Serchlight Pictures,Omega Entertainment.107min.
監督:トニー・ゴールドウィン
出演:ヒラリー・スワンク、サム・ロックウエル、ミニー・ドライヴァー、メリッサ・レオ他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
実話が元になっているとはいえ、なかなか面白かった。あくの強いヒラリー・
スワンクとミニー・ドライヴァー、あくが強くないサム・ロックウェルという
配置も良かったと思う。ヒラリーは好みじゃないけど、芯の強い女性を
演じさせるとインパクトがある。これが劇場未公開とは勿体ない。
ただ、先が読めちゃうのが弱みかな。DNA捜査が始まって過去の証拠を
洗い出すなか、ついに処分されてしまったと思われていた現場での
犯人の血液が見つかるのだが、そこであと45分くらい上映時間が
残っていて、ただでは済まないのだろうな、とは類推できてしまう。

しかし、兄の無実を信じて16年かけ弁護士になり、さらに2年かけて証拠を
探し出す、という根性、素晴らしいな。とてもまねが出来ない。

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ストーリーは極めて単純。ある街でドイツ系の女性が殺された。犯人として
ケニー・ウォーターズ(サム・ロックウェル)が逮捕される。そこには女性警察官
ナンシー・テイラー(メリッサ・レオ)の不正がからんでいてデッチあげられた
のだった。(その事実は映画ラスト近くまで明らかにはされないが)。
兄の無罪を固く信じる妹のベティ・アン(ヒラリー)は、金が無くて兄に腕のいい
弁護士を雇えなかったことから、自分自身が弁護士になろうと決意。

結局仮釈放なしの終身刑になってしまった兄を助ける一心で、16年かかり
弁護士資格を獲得、新たな証拠探しに乗り出した。学生時代に同じ年まわり
から親友となったアブラ・ライス(ミニー・ドライヴァー)が強力な助っ人と
なってくれる。
丁度DNA捜査が導入された時期で、ベティ・アンは、これを手がかりにして
冤罪事件の解明に当たる弁護士の力をかり、当時の犯人の血液の証拠を
探した。しかし時間が経ちすぎていて、処分されたという。

しかし二人は信念でついに証拠を探しだし、裁判所に付きつけるが、裁判所は
共犯だったかもしれない、ということで採用しなかった。暗澹とするベティ・アン
だったが、今度は証人を尋ね、ついに女性警察官ナンシーに脅されて偽証した
という証言を得る。これでついに兄の無罪は確定したのだった。

無罪を勝ち取るまでの18年を彼女の暮らしの変化、刑務所の兄の変化、
周囲の協力などを描きながらまとめた。ベティ・アンの二人の息子がなかなか
泣かせる役回りだった。

その後の字幕が出たのちのラストカットはお約束の実物の兄妹である。

原題のコンヴィクションとは「有罪判決」という意味。まあ、邦題のほうが、
らしくはある。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2013-04-05 23:20 | 洋画=た行 | Comments(0)

たそがれ清兵衛

●「たそがれ清兵衛」
2002 日本 松竹 製作委員会(松竹・日テレ・住友商事・博報堂・日販・衛星劇場) 129分
監督:山田洋次
出演:真田広之、宮沢りえ、小林稔侍、大杉漣、田中泯、神部浩、草村礼子、岸惠子ほか。

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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
歴代の日本映画を代表する1作である。映画化された藤沢周平「海坂藩」3部作の
中でも、本作が一番好きだし、良くできていると思う。「隠し剣 鬼の爪」も良い
映画だとは思うけど。何回か目の鑑賞であるが、いつみても感動は減らないものだ。

公開された年の日本アカデミー賞を助演女優賞(岸惠子)以外で全部最優秀賞を
獲得、さらにアカデミー賞外国語映画部門にもノミネートされた。
決して短い柄画ではないが、ゆるゆると流れる山形・庄内地方の田舎藩下級武士の
話を飽きさせず、ストーリーの緊張を継続されていく手法は山田洋次監督の
凄腕、である。キャメラも音楽もまた良い。そして真田広之、宮沢りえらのキャストも
押さえながらもツボを得た演技を見せ、良質な映画の大きなポイントとなって
いる。

時代劇の文法を変えた、といえば黒澤明であるが、山田洋次監督の本作も
藤沢作品の主題を描き出すために徹底的にリアリズムにこだわり、田舎の藩の
下級武士の人生を叙情的に映像化した、という意味で画期的であった。
下級武士の日常、男女のこと、そして激しい剣戟、まとまりのいい作品である。

江戸時代の人たちは夜になれば寝るしかなく、おんなたちは家事をし男に
仕えるだけが人生だったのだなあ、それが当たり前で疑問の持ちようも
なかったのだなあ・・。人生って当時の下級の人たちはどう捉えていたのだ
ろうか、などと思いながら観ていた。

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<ストーリー>
一見冴えない侍だが、実はなかなかの使い手、というのは藤沢作品の王道であるが、
ここでも50石、手取り30石の家禄しかない上に幼い子供二人とボケが来た母親を
抱え、虫篭づくりの内職を余儀なくされる下級武士井坂口清兵衛は、実は剣術道場の
師範代を務めたほどの名手である。が、最近は剣の修行もままならず、腕はなまって
いる。小役人である彼は「たそがれ」時になると、仲間からの酒の誘いも断り
ボロボロの衣服と伸びた月代の手当てもせず、そそくさと家路に付くのだった。
それゆえ仲間から「たそがれ清兵衛」という綽名を付けられていた。

物語はそんな井口の妻が労咳で亡くなって、葬式を出すシーンから始まる。長じた
長女(岸恵子)がナレーターとなって物語を説明していく。
赤貧洗うが如しの井口の家に、幼馴染の朋江(宮沢りえ)が、離縁してヒマだと
いって遊びに来た。子供たちはすっかり朋江になついた。楽しい時間が流れて行った。

ある日、朋江を送っていくと、分れた夫(大杉漣)が来ていて、酒に酔って暴れていた。
それを取り押さえた清兵衛であったが、後日、果し合いをすることになってしまう。
しかし、なまったとは言え、剣術の名手である清兵衛は、棒切れで元夫を叩きのめして
しまう。その話が城下に広まって行った。

400石取りの武家の娘である朋江には縁談が舞い込むが、朋江の本心は井口の
ところに嫁に行くことだった。ある日、朋江の兄と釣りをしている時、兄から朋江を
嫁に貰ってくれないか、と言われる清兵衛であったが、50石の下級武家の暮らしが
どんなに酷いか、分っていない、亡くなった妻も結局身分の違いに慣れることは
なかった、しばらくはいいが、3-4年すれば必ず、やっていけなくなる、と申し出を
断ってしまった。兄は「朋江はそんな女ではない。覚悟はできている」と説得した
のだが、聞き入れることは無かった。

そんな話があってから朋江が清兵衛の家に来ることは無くなってしまった。

そんな折、藩内で跡取りのことから紛争が起き、粛清が行われたのだが、一人
余五善右衛門(田中泯)のみが、「なぜおれが、腹を切らねばならぬ」と抵抗、
自宅に閉じこもって、成敗に来た目付も切り捨てた。その刺客に選ばれたのが
清兵衛だった。ある夜、老中に呼び出され、藩命だ、と言われてしまう。
自分には幼い子供や母もいるので、最初は断ったのだが、聞き入れられることは
無かった。

成敗に出かける支度を、朋絵を呼んで手伝ってもらった。出がけにもし戻って
来ることが出来たら、嫁に来てくれぬか、と勇気をもって語りかけたが、
朋江はすでに他家への縁談を決めた、と口にするのだった。

余五の家に行くと、彼も藩の騒動に巻き込まれた不遇の身の上をつらつらと
酒を飲みながら語りかける。「逃げる、逃がしてくれ」とも。
しかし、小太刀使いの清兵衛の長刀が竹光(妻の葬式代出すために売ってしま
った)と知り、「俺を竹光で斬りに来たか、甘く見たな」と態度を豹変、
剣戟となった。死闘の上、清兵衛は余五を斃した。

自分も傷を負い、家に帰った清兵衛は、迎えた朋江と抱き合うのだった。

それからは長女の語りとなる。清兵衛と朋江は夫婦になったが平和に暮らせ
たのは3-4年。明治維新の嵐が海坂藩にも訪れ、佐幕であった藩は大勢の
官軍に攻め込まれ、清兵衛は鉄砲に撃たれて亡くなった、とのことだ。

「たそがれ清兵衛は不運な男だという人もいるが、私はそうは思わない。
私たち娘を愛し、美しい朋江さんに愛され、充足した思いで短い人生を
過ごしたにちがいない。そんな父を誇りに思う」と。
長女のそんなセリフで映画は終わる。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2013-04-02 23:33 | 邦画・旧作 | Comments(0)