My Best Movie of 2013

My Best Movie of 2013


口上
2013年、WOWOWを中心にNHK-BS、シネコンと合計150本の映画を観ました。
昨年に比べると50本位落ちています。個人的にいろいろとあったので・・。
シネコンにも17回と昨年を下回ってしまいました。しかし、今年も素敵な映画にたくさん
出会うことが出来て幸せでした。
古い映画もたくさんみましたが、中でもこれまで食わず嫌いだった黒澤明作品を
昨年から一気に21本見たことが記憶に残ります。そしていい映画は何度見てもいいという
ことを実感させられた年でもありました。 シネコンでは今年のアカデミーを獲った作品と
来年の候補を観たので、順位が付けづらいことになりました。

また、私のブログでは個人的評価を★で表していますがWOWOWなどで見た作品は
製作年次に関係なく7つがまずまずの良作。★8つ以上が傑作としてここに書かせて
頂きました。7つ★を獲った作品があまりにも多いので制限してみたという側面も
ありますが。
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●劇場公開版 ベスト
①「ゼロ・グラビティ Grabity」
②「ライフ・オブ・パイ 虎と漂流した227日 Life of Pi」
②「風立ちぬ」
③「レ・ミゼラブル Les Miserables」
④「ジャンゴ 繋がれざる者 Django Unchained」
⑤「世界にひとつのプレイブック Siver Lining Playbook」
⑥「キャプテン・フィリップス Captain Phillips」
⑦「アイアン・マン3 Iron Man 3」
⑧「ゼロ・ダーク・サーティ Zero Dark Thirty」
⑨「エリジウム Elysium」
⑩「フライト Flight」
次点
・「リンカーン Lincoln」
・「Red リターンズ Red 2」
・「ホワイト・ハウス ダウン Wihte House Down」
・「エンド・オブ・ホワイトハウス End of White House」
・「ルーパー Looper」
残念賞
・「悪の法則 The Counselor」
・「ワールド・ウォーZ World War Z」

直近のものが記憶に新しいだけあり有利ではあろうかと思いますが、
「ゼロ・グラビティ」は、そんなバイアスを吹き飛ばす素晴らしい映画だと思いました。
2月のオスカーも賑わすことでしょう。同じくVFXの賜物である「ライフ・オブ・パイ」、
これはもうオスカー獲りまくりだったので、今更の感はありましょうが、これも
人生を考えされられる「深い」一編でした。 宮崎アニメを初めて映画館で観た
「風立ちぬ」も素晴らしい作品でした。形はどうあれ、佳作はやはり人生を考えさせる
のですね。これはマーベリック作品とてそうだと思います。

●テレビ放映版 佳作 製作年順不同・観た順
◎「宇宙人ポール Paul」
◎「恋におちたシェイクスピア Shakespeare in Love」 
◎「セブン SE7EN」
◎「ハンナとその姉妹 Hannah and Her Sisters」
◎「たそがれ清兵衛」←何度目??(苦笑)
◎「オズの魔法使い The Wizard of OZ」
◎「南太平洋 South Pacific」
◎「ファミリー・ツリー The Desendants」
◎「サラの鍵 Ell S'appelait Sarah」
◎「ギター弾きの恋 Sweet &Lowdown」
◎「ソハの地下水道 In Darkness」
◎「それでもボクはやってない」
◎「ル・アーヴルの靴磨き Le Harvre」
◎「最強のふたり Intouchables」
◎「インサイド・マン Inside Man」

去年の★7つから8つにハードルを上げた結果以上のようになりました。
まあ、何回も見ている作品も数点あるのですが、いつも面白いので・・・。

さて、足掛け2年がかりで観た黒澤明作品21本。いずれも面白かったです。
甲乙を付けるのはとても難しいと思うのですが、まだ近年の様式美に凝った作品は
敬遠しています。たとえば「デルス・ウザーラ」「乱」「影武者」「夢」などです。

では好きな順に並べてみましょう。

・「天国と地獄」
・「生きる」
・「悪い奴ほどよく眠る」
・「赤ひげ」
・「七人の侍」
・「蜘蛛の巣城」
・「荒野の七人」
・「隠し砦の三悪人」
・「椿三十郎」
・「まあだだよ」
・「生きものの記録」
・「用心棒」
・「醜聞(スキャンダル)」
・「酔いどれ天使」
・「野良犬」
・「羅生門」
・「虎の尾を踏む男達」
・「わが青春に悔いなし」
・「どん底」
・「白痴」
・「八月の狂詩曲(ラプソディー)」
・「一番美しく」

順位というより好きな作品順なので、上二つが今のところのベスト。あとそこから「羅生門」
までが同じくらいの好み。その下はちょっと・・・という感じでしょうか。
欠かせない斬新な脚本、ダイナミックな演出、カメラワーク、そして三船らの黒沢組の役者たち。
古い映画は音が聞きづらくて苦労しました。 まだ見ていない作品も多いので、気持ちが
向いたら見てみたいと思います。上二つは何回見ても飽きないのだろうなあ。

また来年もいい映画にたくさん出会えますように! 映画、いやあ~That's Entertainment!

by jazzyoba0083 | 2013-12-31 21:06 | Best of 2013 | Comments(6)

●「エンド・オブ・ザ・ワールド Seeking a Friend for the End of the World」
2012 アメリカ Focus Features,Mandate Pictures,Indian Paintbrush.101min.
監督:ローリーン・スカファリア
出演:スティーヴ・カレルキーラ・ナイトレイ、メラニー・リンスキー、アダム・ブロディ、ジリアン・ジェイコブス他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
2013年の〆の映画となった。取り立てて選んだわけではないのだが、なんとも意味
伸長なタイトルの作品となってしまった。スティーブ・カレル主演なので、またおバカ映画かな
と思っていると、さに非ず。確かにジョークが効いている箇所は見られるが、いわゆるおバカ系の
演出ではない。
小惑星が地球と衝突することが明らかになり、残り時間を過ごすうちに、改めて人と人の
繋がりの素晴らしさ、を静かに訴えている。残された時間が無いのでみなもう少し自暴自棄に
なるのか、と思いきや、そういった暴動なども起きるし、作品の中にはショッキングなシーンも
出てくるが、全体として穏やかに最後の日を迎える雰囲気。そうした時間の流れの中で
むしろ、内省的になり、本当に愛する人は誰だったのか、を確認していくのだ。

相手役がキーラ・ナイトレイ。アパートの隣人夫婦の妻の役であるが、終末に向けてお互いが
求めていた最愛の人であることが分かる。
どたばたになりがちなシチュエイションではあるが抑え気味に作られていて、しかし、悲劇
っぽくなく、なんか地球が終わるのに、何となく心が温かくさえなるのだ。あなたは地球最後の
日に誰とどこで迎えますか?と観た人は皆考えさせられると思う。抑制の効いた作品に★は
6,5を付けたい。地球最後の日という状況は新しくないので、どういう展開にしてくるか
という期待が膨らむわけだが、意外や期待を裏切らない。ユーモアが解毒剤の役割を
果たしてくれているのだ。 挿入歌にバカラックの「This Guy」、エンドロールバックに
流れるのがウォーカー・ブラザーズの「The Sun Ain's Shine Anymore」だったりして
我々の歳のファンには刺さるんだな。

イギリスにいる両親に会いたいナイトレイと、かつて自分を愛してくれた女性を探しに、
珍道中を繰り広げるのだが、ラスト、結局愛する女性の家の前で、ノックをするのを
止めるステーヴ。結局旅の中で過去を追い求めるより今ここにいて愛するようになった
女性を大切にしようと決めたのだ。そしてスティーヴが幼いころ、出て行ってしまった
父(マーティン・シーン)と再会。彼女に、飛行機を持っている人を知っているからと誘って
行った先は父だったのだ。そして、父のセスナに乗って大きな空港に向かったナイトレイ。

スティーヴは家に戻り、心穏やかに、その瞬間を待っていた。そこに尋ねてきた人が。
なんとイギリスに行ったはずのナイトレイが戻ってきたのだ。最後を最愛の人とともに
いたい、と考えた結果、最愛の人とはあなただったと。そして抱き合う二人の耳に
前兆現象だろうか、小破片がすでに飛んできたのだろか、大きな音が聞こえてきた
そして・・・。
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<ストーリー>
小惑星マチルダが地球に接近。衝突を回避するための破壊作戦が実行されたものの、
失敗に終わり、人類の滅亡が避けられないと判ったその日。保険セールスマン、ドッジ
(スティーヴ・カレル)の妻は何も告げずに去っていった。小惑星衝突まであと3週間。
周囲の人間が酒やドラックに溺れる中、普段と変わらない生活を送るドッジは、
隣に暮らす奔放な女性ペニー(キーラ・ナイトレイ)と初めて言葉を交わす。

“イギリスにいる両親に2度と会えなくなってしまった”と嘆くペニーから、彼女のもとに
誤配達された自分宛の手紙を渡されたドッジは、その中に、かつて心ならずも別れた
最愛の女性オリヴィアの名前を見つける。

暴動が起きた夜、ペニーを救出したドッジは、2人で街を脱出し、人生の最後に
オリヴィアを探す旅に出る……。(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2013-12-30 22:40 | 洋画=あ行 | Comments(0)

●「東ベルリンから来た女 Barbara」
2012 ドイツ Schramm Film Koerner & Weber.105min.
監督:クリスティアン・ペツォールト
出演:ニーナ・ホス、ロナルト・シェアフェルト、ライナー・ボック、ヤスナ・フィリッツィ・バウナー他
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<2012年度ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞作品>

<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
ドイツの映画であるけど、東側の匂いがプンプンしてくる仕上がり。(舞台が東ドイツだから
あたりまえかもしれないけれど) 淡々と進んでいるようで、その背後には当時(1980年)の
東ドイツの息が詰まるような生活が描かれていく。

西の世界にあこがれる一人の東ドイツの女医の物語に、同僚の男性医師、西ドイツの
恋人、可愛そうな問題児ステラのことなどが横糸として絡む。一度西ドイツへの移住を希望し
却下されてから、監視付で東ベルリンの大病院から地方の病院に転属させられた
バルバラは、西ドイツの恋人(この人どういう人なのかよく分かりませんでした)から金を
貰って貯めて、西ドイツへの脱出の時期を探っていた。

週に一度、家じゅうをひっくり返される捜索と全裸になっての身体検査を受けるという日々。
監視社会、密告社会が静謐な進行の中に描かれていく。勤務することになる病院の
小児科では、同僚の医師アンドレとともに運びこまれる問題の多い少年少女らの治療に
当たっていた。その中に問題児ステラもいた。彼女はバルバラにだけは心を開き、助けを
求めていたが、人民警察に連れて行かれる。またビルから飛び降りた青年は奇跡的に
一命は取り止めたが、脳内出血で意識がおかしくなっていた。
「孤立するなよ」とアンドレに言われるが「孤立させていただきます」と周囲とは距離を置く
バルバラ。当然西への脱出を計画していたからだ。導くのは時々会いに来てくれる西ドイツ
の恋人である。 
しかし、かたくななバルバラの心も、アンドレの言葉や態度の元、柔らかくなり、次第に
アンドレに惹かれるようになる。が、彼女の決心は固い。
いよいよ西側への脱出となった夜、ステラがまたまた施設から脱出し、バルバラの部屋に
助けを求めてきた。バルバラは彼女を自転車に乗せて海に向かい、手引きにやってきた
潜水士にステラの身を預けるのだった。彼女は東側に留まることした。また機会もやって
来るだろうと踏んだのだろうか。

強い風の中を自転車に乗るバルバラ、大きな木の十字架の下からお金を出すバルバラ、
全体を覆う陰鬱な雰囲気であり、ドラマとしての起伏に乏しいので、この手の映画、
「ベルリン」や「カンヌ」で賞を獲るような映画はどうも、という人には向かないかもしれない。
感情を移入しづらいというか。人物の配置も分かりづらいところがある。
北欧の映画とも違った「重さ」を持った作品だ。ただ、監督賞を獲るだけはあり、サスペンス性
も含めてどこか力を持った映画であることも確かだ。 私個人の好みとは遠いところにある
作品である。
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<ストーリー>
「1980年、夏。東ドイツ、バルト海沿岸にある小さな町の病院に、女医バルバラ
(ニーナ・ホス)が赴任してくる。西ドイツへの移住申請を出したため、東ベルリンの
大病院からこの地に左遷されてきたのだ。そんな彼女に、医師アンドレ(ロナルト
・ツェアフェルト)と秘密警察<シュタージ>の諜報員シュッツ(ライナー・ボック)の監視の
目が光る。

ある日、トルガウの矯正収容施設から逃亡して、髄膜炎を発症した少女ステラ(ヤスナ・
フリッツィー・バウアー)を警察が連れてくる。バルバラは、西ベルリンに住む恋人ヨルク
(マルク・ヴァシュケ)が用意した逃走資金を協力者から回収して森に隠していた。
長旅から戻ると、突然シュタージの家宅捜索と女性職員による屈辱的な身体検査を
受ける。
翌朝、アンドレは血清を作っていてステラの妊娠に気づいたことを告げる。翌日、バルバラは
森の奥でヨルクと密会する。アンドレの血清のお陰で回復したステラは、施設に戻りたくない
と懇願する。アンドレはかつて致命的な医療ミスを犯し、政府にもみ消してもらう代わりに
地方勤務と密告の義務を課せられたことをバルバラに告白する。その直後、ステラは
人民警察によって強制退院させられる。

3階から転落して意識不明に陥った少年マリオ(ヤニク・シューマン)が運ばれてくる。
マリオの脳にはレントゲンでも見えない血栓がある可能性があったが、リスクを伴う
開頭手術をするか、アンドレは苦悩する。
その夜、外国人専用ホテルでヨルクと密会したバルバラは土曜日に密航することを
告げられる。翌朝、マリオとの会話で頭蓋骨内出血による記憶障害を直感したバルバラは
アンドレを探すが、彼は末期癌を患うシュッツの妻を診察していた。嫌悪感を示すバルバラに、
アンドレは病人なら助けると答える。マリオの手術はバルバラの出奔と同日に決まる。
バルバラが旅立とうとした瞬間、再び逃亡してきたステラが彼女を訪ね、一緒にいてと叫ぶ。
西側での新生活か、医師としての責務か、運命の決断が迫る……。」(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2013-12-25 22:55 | 洋画=は行 | Comments(0)

●「愛と追憶の日々 Terms of Endearment」
1983 アメリカ Paramount Pictures.134min.
監督:ジェームズ・L・ブルックス
出演:デブラ・ウィンガー、シャーリー・マクレーン、ジャック・ニコルソン、ジョン・リスゴー
    リサ・ハート・キャロル、ジェフ・ダニエルズ、ダニー・デヴィート他
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<1983年度アカデミー賞作品、監督、脚色、主演女優、助演男優賞受賞作品>

<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
オスカーで主要5部門を受賞した作品であるが、私としては、そこまでかな、と
感じた。シャーリー・マクレーンの名演技は認めるとしても★は7、5というところか。
いい映画ではあるということは否定はしない。見て損する映画でもない。親子の
(デブラとシャーリーだけではない、その子や、リサ・ハート、ニコルソンらも含めて
のこと)愛情の機微や絆を描いて見事な作品であることは確かなのだ。

前半は「一卵性親子」の人間味あふれるドラマか、と思っていたら、後半は悲劇と
なる。が、そうした中でも、家族は愛情の中に生きる決心を再確認するのだ。
しかし、どうも後半が今ひとつ締まらない感じを受けた。次男坊が母親のベッドから
去る泣き顔にはさすがにうるうる来てしまったが。茫洋とした中にもいい雰囲気と
意味を持っていた映画が、とたんに現実の中に突っ込んでしまった感。まあ、原作が
あるのだから仕方がないのではあるが。
30年間の時間の折り畳み方は溶暗を効果的に使いつつ上手くやった感がある。
また、本作のいいところに、会話の面白さがある。アメリカ映画の面白さの一つで
ある。

シャーリーとニコルソンの演技は流石である。この二人の演技を見るだけでも本作を
鑑賞する醍醐味はあると思う。デブラは若く健康的でいつまでも歳をとらない、ガンを
患ってからもどこか健康的であるので、ストイックな役者なら、体重を減らし頬をこけさせて
臨むのではないか、監督の指示もまた。

しかし、この時期って「○○と○○の日々」って映画が多かったなあ。
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<ストーリー>
テキサス州ヒューストン。48年、赤ん坊のエマを心配そうにみる母親のオーロラ
(シャーリー・マクレーン)。56年、夫が死亡し、心細くなったオーロラはエマのベッドに
もぐり込む。
64年、隣家に宇宙飛行士のギャレット・ブリードラヴ(ジャック・ニコルソン)が、引越して
来た。69年、エマ(デブラ・ウィンガー)は自室で親友のパッツィーと一緒にマリファナを
ふかしている。明日はエマが結婚する日だ。だがオーロラは娘の夫となるフラップ・ホートン
(ジェフ・ダニエルズ)が気にくわない。「大学教師では先が知れている。娘の人生はこれで
台なしになってしまう」というのだ。
ついにオーロラは結婚式にも出席しなかった。

結婚式の翌日、娘にそむかれたという思いのオーロラが、窓から覗くと、隣のギャレットが
女をつれて家の中に入って行った。パーティでエマは妊娠したことを告げるが、オーロラは
喜ばない。70年、フラップはアイオワ州デ・モインの大学に迎えられることになり、エマは
オーロラ、パッツィーに別れを告げる。

ヒューストンでは、オーロラがふとしたことから、ギャレットと会話をかわし、昼食に誘われた。
78年、エマは3度目の妊娠で家計が苦しくなり、オーロラに少し金を貸してくれないかと
頼むが、オーロラは拒否する。5歳になった次男のテディが、パパが帰って来たと告げる。
今日も朝帰りだ。図書館でいねむりしたと弁解するフラップに、くってかかるエマ。
スーパーのレジで金が足りず、恥かしい思いをしでいるエマに中年男のサム(ジョン・
リスゴー)が助け舟を出してくれた。サムは銀行の貸付け係であった。

ヒューストンでは、オーロラが8年前の昼食の誘いを受け入れ、デートする。やがて、
エマはサムと、オーロラはギャレットと浮気をした。フラップはネブラスカ州リンカーンに
あるカーニー州立大の英文学部長の職をオファーされた。エマは大学のキャンパスで、
夫が女子大生と親しそうに話をしているのを見て怒りを爆発させ、長男のトミー、次男の
テディ、長女のメラニーをつれてオーロラのところへもどった。
しかし、夫の電話でエマは帰り、一家はリンカーンに移る。エマは医者の診察を受け、
悪性の腫瘍とわかった。パッツィーはエマをニューヨークにつれて行き、ニューヨーク見物を
させた。リンカーンにもどって病院に入るエマ。病状が悪化し、息子2人に別れを告げたエマは、
間もなく死亡した。トミー、テディ、メラニーは祖母であるオーロラが育てることになった。」

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2013-12-20 23:40 | 洋画=あ行 | Comments(0)

●「女と男の名誉 Prizzi's Honor」
1985 アメリカ ABC Motion Pictures.129min.
監督:ジョン・ヒューストン
出演:ジャック・ニコルソン、キャスリン・ターナー、アンジェリカ・ヒューストン、ロバート・ロジア他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
邦題に女が最初に来ることに注目。クレジットの最初はジャック・ニコルソンだが、
実際の主人公は、キャスリン・ターナーとアンジェリカ・ヒューストンだと判る映画で、
また、「げにすさまじきは男女のこと」と実感できる作品、原作があるのだけれど、
ストーリーが面白いし、一流監督と役者での仕上がりで、さらに面白くなっている。

殺し屋どうしが夫婦というのは最近だと「Mr.&Mrs.Smith」があり、あちらも滅法
面白かったけど、こちらはエンディングの持って行き方がなかなか考えたな、という
印象を持つ。ニコルソンが結婚式場で一目惚れするラベンダー色のドレスの女キャスリンも
相当に悪いけど、実は一番したたかなのは、ニコルソンの幼馴染の恋人、アンジェリカ
だったりする。 ニコルソンはその間で踊るピエロの如し。作品の中で西海岸と東海岸への
移動を意味する旅客機の右向き、左向きの映像がそれを象徴しているかのようだ。

ドンがニコルソンをNYの縄張りのボスにして、それまでの親分をラスベガスに「転勤」
させる、という情報を罠だといって信じないニコルソンだが、これがまた本当だったり
するので、男女の仲もさることながら、結局人間何を信じていいのか分からない、という
ことにもなる。一番の正直者がドンだったりしたのではないか。ファミリーのゴッドファザーですよ。
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<ストーリー>
ブルックリンを縄張りとするマフィアのプリッツィ家。ドンは老コラード(ウィリアム・ヒッキー)、
長男はドミニク(リー・リチャードソン)、次男はエドアルド(ロバート・ロッジア)、相談役は
初老のパルテナ(ジョン・ランドルフ)、パルテナの息子で殺し屋チャーリー(ジャック・
ニコルソン)という面々で構成されている。

ドンの孫娘の結婚式当日、チャーリーはラベンダー色の服の女アイリーン(キャスリーン・
ターナー)に一目惚れ。一方で家名を汚したとして勘当の身のドミニクの娘メイローズ
(アンジェリカ・ヒューストン)を慰める長年の恋人チャーリーは、帰宅すると、殺人事件の
ことで警察に連行される。すぐに釈放されるが、彼のほかに殺し屋がいることに気付く
チャーリーは、翌日、ロサンジェルスにアイリーンに会いに行く。激しい恋におちる2人だった。

数日後、一家の金72万ドルを持ち逃げしたヘラーを、ロサンジェルスで殺したチャーリーは
ヘラーの妻がアイリーンと知る。金は半分しかなく、彼女を問い詰めるが、知らぬという
彼女を信じるチャーリー。ブルックリンに戻った彼は、メイローズの助言を得て、アイリーンと
メキシ.コで結婚する。

マフィアは血を重んじるが、アイリーンはイタリア系ではない。ある日、一家が株主の銀行の
金を悪用している頭取を誘拐する仕事が、チャーリーにくる。アイリーンの計画で犯行は
成功したが、その時、警部の妻を殺したため、警察の追及は厳しい。
一方、勘当を解かれたメイローズはドミニクにチャーリーに暴行されたといったため、
ドミニクは実はフリーの殺し屋であるアイリーンにチャーリー殺しを依頼、誘拐事件で保険金
入手に成功したチャーリーも、アイリーンこそ72万ドルを盗んだ張本人だとつきとめたドンの
命令で、アイリーン殺しをプリッツィ家の名誉のため実行せざるを得ない。

かくして、チャーリーとアイリーンは互いの愛を貫くため、国外逃亡を約束するが、当日2人は
自分自身を守るため殺しあいとなり、アイリーンは死亡。生き残ったチャーリーはメイローズの
元へかえるのだった。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2013-12-17 23:40 | 洋画=あ行 | Comments(0)

悪い奴ほどよく眠る

●「悪い奴ほどよく眠る」
1960 日本 黒澤プロ、東宝  150分
監督:黒澤明 脚本:黒澤明、橋本忍、小国英雄、久板平二郎、菊島隆三
出演:三船敏郎、森雅之、香川京子、三橋達也、志村喬、西村晃、加藤武、藤原釜足、笠智衆他、
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
昨年の今頃、WOWOWで放映していた「黒澤明シリーズ」、これまで黒澤作品の喰わず嫌い
だった私は、まずは見てみようと見始めたら、すっかり黒澤ワールドに魅了されてしまい、
放映された作品はほとんど見たが、本作だけは見逃してしまった。その後、再放送もされ
なかったため、今回初めて宅配DVDレンタルを利用し、鑑賞した次第。

昭和35年の芸術祭参加作品である。これまでの経験から古い黒澤映画はセリフが聞き取り
にくいので、字幕を出して観た。

長い映画だったが、脚本を5人で練ったことだけのことはあるよく出来たプロットで、後期の
黒澤一人だけの脚本作品の独善性と比べると、この初期中期ごろの複数脚本のほうが
出来が良いと自分は感じるのだが。それにしてもこれだけのオリジナル脚本を今の日本の
映画が出来るだろうか。ほとんどは原作あり、だもの。

さて、たまさか「特定秘密保護法」が国会を通り、成立、汚職ではないが、政治の不条理を
痛感していた昨今、実に今の時代にフィットしていた、というか日本の政治・官僚・経済の
中枢の腐れ具合は全く変わっていないのだな、と感じた。そういう風土を突いた黒澤の
慧眼は流石である。本作以前の「生きものの記録」もそうだけど、これだけ社会を告発する
映画、このところ新作は見ない。

三船敏郎は、時代劇で見られるようなコミカルさを押さえ、(映画の中にややコミカルな
タッチもあったりはするのだが、それは個人的な演技上のことではない)3年後の
「天国と地獄」(個人的には黒澤作品で一番好き)に繋がる現代の悩める男を好演する。
また、撮影当時49歳であった森雅之の、老副総裁ぶり、巨悪に押しつぶされていく
下っ端役人、西村晃の狂気が、個人的にはヒットした。三橋達也は面白い役どころだった
が今一つ生かし切れていなかったのではないか。
森雅之の副総裁、最後は「参りました」となるのか、と思うのだがそうでは無いところに
面白さがあり、さらに、ラストに副総裁が電話でヘイコラする相手こそ巨悪であり、
その悪こそが、この本当の主人公であり、タイトルの言わんとする所であるわけだ。
フレンチノワールの邦題のようなこのタイトル、優れものだと思う。

長台詞の長回しは、いささか説明的過ぎる面も。特に、ラストでの加藤武による三船の
最期の説明は、画竜点睛を欠いたと言わざるを得まい。(多くの人が指摘している事)

音楽の佐藤勝は早坂文雄の弟子であるが、「生きものの記録」の後、黒澤作品には
無くてはならないスタッフとなった人だが、三船が劇中で口笛を吹く音楽は、いかにも
黒澤作品ぽいメロディーラインで、不思議な旋律だが映画にマッチしていると感じた。

三船が公団に就職する前に、加藤武と経営していたのが外車のディーラーなので
懐かしいアメ車が出てくる。また、三船の嫁、香川美子の兄三橋達也の所有していた
のが当時のMGAで、これがまたカッコいい。クルマ好きにはそんな点も魅力だった。
面白い映画であったが、黒澤現代劇としては個人的には「天国と地獄」に軍配を
挙げたい。

この映画のストーリーなどの詳細はこちらのwikipediaをご参照ください。

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by jazzyoba0083 | 2013-12-16 23:45 | 邦画・旧作 | Comments(0)

●「ゼロ・グラビティ Gravity」
2013 アメリカ Warner Bros.Pictures.91min.
監督・製作・脚本:アルフォンソ・キュアロン
出演:サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー、(ナレーション)エド・ハリス
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<評価:★★★★★★★★★☆>
<感想>
すでにオスカーの呼び声も高い作品の登場。本日封切り二日目にして
宇宙もの大好きな私はシネコンに飛び込んだ。
昼過ぎに見終わったのだが、感想をどうかこうか、もの凄く悩んでしまった。
断っておきますが、これは「スターウォーズ」とか「スター・トレック」のような
活劇ではありません。むしろ結構内省的思考を楽しむ映画だと思います。
後で言いますが、エンタメとしても無論楽しいですけどね。

「世紀の傑作!」という人もいれば「ストーリー性もあまり感じられず
つまんない」と言う人もいるでしょう。(これまでネット上で見る限り絶賛の
嵐ではあるようだが)

また「画面が綺麗だった」「素晴らしい3Dだった」「たった二人の出演者だったが、
二人共素晴らしい演技、特にサンドラは素晴らしかった」「91分という尺に
感動をまとめ上げた監督の手法には感動した」「音の使い方が最高だった」
などなど。どれも正解でしょう。究極の感動としては、やはり「生きる」という
点に涙した人も。

さように、この作品は、今、観る人が置かれている状況に因って、また映画に
何を求めるかに拠って、受け取るものが大きく変わるのではないか、という
タイプの映画だと感じたのだった。

個人的に一番心に残ったのは、ソ連の衛星に入って、無線交信を試みた
サンドラの耳に聞こえてきたのが、地球のアマチュア無線の交信であった
ところ。
言葉は分からないが、犬の声、赤ちゃんの鳴き声・・。ああ、宇宙にはない
温かいものが、地球にはある、安心に包まれた平穏な時間が、今、そこでは
流れている、ということを思うサンドラ。そこには宗教性にも似た、生死感、
人生観、宇宙観が収斂されていくのだ。自分の不注意で幼い娘を事故死させて
しまったサンドラの行き場の無い愛情と無念、そしてどこかに静かに流れる
生への確実な希望が去来する。 私にはここが本作のハイライトのような気がした。

もちろん、ラスト、地上に立ったサンドラの胸中に去来したものを想像してみる
というところの余韻の醍醐味もあろう。

本作には91分の短い間にそうした観る側の想像力を刺激するプロットが上手く
埋め込まれている。相棒クルーニーとの会話や別れ、幻想に現れるクルーニーの
啓示、破片がヘルメットを突き破り死んでしまう同僚の手に巻かれた家族の写真、
などなど、ガジェットも含めて、よくも短い時間にいろんなことを言ったな、ということ。
ラスト、中国の宇宙船に乗り移ったサンドラが宇宙から大気圏に突入し、青空に
パラシュートが開き、そして湖に着水、さらにあけたドアから水が入り、沈没し
そこから思い宇宙服を脱いで水面に上昇、泳いで砂浜に着き、砂を掴んで立ち上がり
そして空を見上げる・・。ここの一連の宇宙~大気圏~青空~水中~地上の流れは
絶対に何かのメタファーであるはずだ。あなたは何を感じるだろうか。

91分と短い映画ではあるが、ある意味2時間超の映画より多弁であったと言えよう。

そして、映画好きなら、この映画は本当に傑作だと感じると思う。監督がそこに
詰め込んだことが理解しやすいからだ。そういう人にはこの映画はたまらなく魅力的
になるだろう。クブリックの「2001年宇宙の旅」のように。

片や、ものすごく自然な3D(私は自分のメガネが故障しているのかと一度外して
画面を見てみたくらい)は、これみよがしの効果を狙うのではなく、宇宙と、下に見える
地球という空間全体の奥行、爆破されたロシアの宇宙船の破片が時速何万キロで
ブッ飛んでくるという奥行を見事に映し出し、ほぼ全編宇宙空間という舞台を極めて
効果的な舞台となしえている。また、宇宙服の頭のガラスの部分の映り込みを実に
上手く表現上に活かしていて見事だ。
もちろん、優れたVFX、効果的な長回し(冒頭は12分)さらに、どうやって撮ったのだろう、
と不思議でならなかった自然な無情力状態の表現、ハラハラドキドキの帰還にいたるま
での流れなど、エンターテインメントとしても成功しているといえよう。

加えて、本作に備えて体を絞ったに違いないサンドラの二人芝居、一人芝居。特に
ひとりぼっちになってからの心の揺れや諦観、覚悟、生への執着など、宇宙と機会が
相手の舞台で、素晴らしい演技だった。
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これは3Dで観なければ絶対に損だ。出来れば可能な限り大きな画面で、小屋の真ん中
位で見るのがよろしかろう。ただ、多くの方も指摘されいるが、「音」が大きな演出の
キーになっているので、ポップコーンとかガサゴソする音を立てるものは持ち込まない方が
ご自身も楽しめる。本作はWOWOWでやっていても、見る価値が4分の1位になってしまう
劇場用の映画だ。今年シネコンに行った映画で、こんなに考えされられ、また映像に
引き込まれた作品はない。

アカデミー視覚効果賞はまず確定か。さらにサンドラの主演女優賞、さらに作品賞、
監督賞にもノミネートされるだろう。残念ながらこうした奥行の深い作品は今の日本には
作れない。
by jazzyoba0083 | 2013-12-14 13:30 | 洋画=さ行 | Comments(0)

●「崖っぷちの男 A Man on a Ledge
2011 アメリカ Summit Entertainment.102min.
監督:アスガー・レス
出演:サム・ワーシントン、エリザベス・バンクス、ジェイミー・ベル、アンソニー・マッキー、エド・ハリス他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
面白かった!けど、今一つで★8つになりそこねた感がある。せっかくのストーリーが
弟と彼女のやりとりとか、金庫破りの下りとか、高層階からの大ジャンプとか、もう少し
丁寧に、考えて作られていたらもう一つ★を献呈したいところだった。

そのストーリーの優れているところは、発想と伏線の張り方だろう。ご都合主義な面も
あり、突っ込みどころもあるが、この男と弟はどうなっていくのだろうとハラハラする
緊張感を上手く最後まで引っ張ることが出来ていた。 弟とガールフレンドの金庫破り、
最後に正体を明かすことになる、ルーズベルトの老ベルボーイの秘密、(その前の葬式
の伏線も含め)、相棒の刑事の本当の考え、などなど、いいプロットが埋め込まれている。

エド・ハリス以外のキャスティングが今一つ地味なのも損しているかなあ。
サム・ワーシントンは今、ホットな俳優であることは間違いないんだけどね。交渉役の
女性刑事役のエリザベス・バンクスもよく見る顔だが、サムとの組み合わせとしては
いいと思うけど、地味だなあ。弟とガールフレンドも。

NYの街中に警察が繰り出し、指揮車が登場するシーンは直前に観た「インサイド・マン」
でも全く同じ光景だった。(あたりまえだけど)
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元警察官でバイトで民間の警備員をしていたニック・キャシディは、誰かにハメられ、
刑務所暮らしとなってしまった。父が亡くなったという報を受け、葬儀に参列することを
許されたニックは、そこで警備の刑務官を殴り倒し、クルマを奪って逃走した。

そして一か月後、彼はNYのルーズベルト・ホテルに現れた。22階の部屋を取り、
ルームサービスで食事をした後、一切の指紋や唾液などを拭い、窓から外へと
出た。下から見上げる野次馬で、街の一角は通行止めになり、警官隊が出動した。

ニックは、交渉役に女性刑事のリディア(エリザベス・バンクス)を呼ぶように指示。
彼女は少し前に、橋から飛び込もうとしてた自殺志望の警察官を止めることが出来ず、
自殺させてしまっていた。今回だけは何とか説得に成功し、名誉を挽回したかった。

ビルの庇に出ているニックの正体が分からないまま、交渉は膠着状態。ニックの
目的は、盗んでもいないダイヤの存在を明らかにすることにより、自らの無罪を証明
することにあった。
このために、彼は弟と彼の婚約者に1年がかりで特訓をし、ホテルの前にある
イングランダー宝石店の金庫破りに出たのだった。弟の仕事をカムフラージュするための
陽動作戦として、周りの耳目をこちらに注目させるため、自殺志願を演じていたのだ。

イングランダーは、リーマンショックの時に破産寸前となり、起死回生の手段として
ダイヤを盗まれた、ということにして4000万ドルの保険金を詐取、まんまと生き返り
いまやまた隆盛を極めつつあった。その時に、利用されたのが、ニックらのアルバイト
警官で、市長と懇意のイングランダーは、まんまとニックらの仕業になすりつけることに
成功し、ニックは刑務所に、ということになったのだ。

マンハッタンのど真ん中で展開される自殺騒ぎにテレビの生中継も入り、大騒ぎに。
その間、厳重な警備を1年がかりの計画でぶち破りながら、弟ジョーイと婚約者
アンジーは、順調に金庫に近づいていく。
一度警官隊がイングランダーの金庫のあるビルに点検に入ってきたが、あわやの
ところで姿を隠し、再び金庫破りに挑戦、ホテルの庇に立つニックとインカムで指示を
受けながら、ついに金庫を開けることに成功する。(ちょっと簡単に金庫破れ過ぎ)

しかし、そこには目的のダイヤは無かった。弟と婚約者は、ビルの警報を慣らし
自分らは会長室に。多数の警察官が押し寄せたが、問題のダイヤは別の隠し
金庫にあったのだ。イングランダーは、いったんそこから自分の胸ポケットに
そのダイヤをしまった。しかし会長室にいた弟らに、脅され、ダイヤを渡すことに
なった。弟らは、フロントに行き、ニックの部屋係であったベルボーイにダイヤの
入ったカバンを預ける。
一方ニックは、警察の突撃隊に急襲され、屋上へと追い詰められた。逃げる途中で
かのベルボーイからダイヤを受け取る。かつての相棒だったアッカーマン刑事が助けに
来るが、ニックは彼も自分をハメた一味と疑って信じようとしない。

兄の無罪の証明のダイヤをゲットした弟らは、ビルから逃げようとするが、ニックらを
はめたイングランダーの手先の警官と狙撃隊に屋上まで追い詰められてしまう。

図らずも屋上で警官の前に手を上げざるを得なくなったニック、悪徳警官は狙撃隊を
下がらせて、ニックを処分しようとしたのだ。一方、イングランダーらは弟らを助けた
かったら、ダイヤを返せ、と迫る。

とそこに、相棒だったアッカーマン刑事と、銃を手にした女性刑事リディアが駆けつけ
銃撃戦となり、悪徳警官はアッカーマンの銃で倒れる。アッカーマンも撃たれてしまう。
その間に、イングランダーはダイヤを持って、ビルの外に出て行った。
アッカーマン刑事はやはりニックを信じていてくれたのだ。

屋上からその様子を見ていたニックは、高層ビルから飛び降りた!着地したのは
飛び降りに備えて警察が用意した大きなエアマットの上だった。(上手く着地できたねえ)

逃げるイングランダーを押さえ、(野次馬の中からニックを助けるホームレス風の男が
登場し、ニックを助けるのだが)、彼のポケットからダイヤを奪取した。ようやく無実を
証明するダイヤ(ニックが盗んで粉々に砕いて売りさばいたとして有罪になったのだが、
そのダイヤがアッカーマンの懐から出てきたわけだから)

ニックは脱走犯だったので、一度収監されるが、すぐに釈放される。向かに出たリディア
刑事。二人して向かった街のパブで、彼の無罪を祝う大騒ぎが。そこのマスターはホテルの
例のベルボーイ。ニックはリディに紹介する、「僕のオヤジだよ」。
そして弟ジョーイは、婚約者アンジーに正式にプロポーズするのだった。周りからは大歓声が
巻き起こった。そして家族に平和が訪れたのだった。

というようなストーリーです。ダイヤモンド商の厳重なハイテク金庫を、素人に毛の生えたような
弟と婚約者が結構簡単に破る、というのがリアリティが無かったなあ。二人のいちゃついた会話も
いまいち洗練されていない。それと、ラストに大ジャンプを見せてエアマットに着地するシーンは
カタルシスがあっていいのだが、あんな高層階から飛び降りて、豆粒みたいなマットに着地する
かね? 
ただ、刑務所から出るためのオヤジの葬式、兄弟のケンカ、なども計画だったのね、と分かり
すっきりはするけど。ラストの大ハッピーエンド、ちょいとお気楽すぎるまとめ方だったかな。
同じころ「『ザ・レッジ 12時の死刑台』(2011)というビルからの飛び降りをテーマにした作品が
ありましたが、(見ましたので、感想は検索してみてください)本作のほうがはるかにいい出来。

でも、全体としては、なかなか面白い映画だと思いましたよ。
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この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2013-12-12 23:20 | 洋画=か行 | Comments(0)

●「インサイド・マン Inside Man」
2006 アメリカUniversal Pictures,Imagine Entertainment,etc.128min.
監督:スパイク・リー
出演:デンゼル・ワシントン、クライヴ・オーウェン、ジョディ・フォスター、クリストファ・プラマー
    ウィレム・デフォー、キウェテル・イジョフォー他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
もしかしたら、一度観ているかもしれない。しかし、そうだとしても面白い映画
だった。脚本が良く練られているし、テンポも良い。何も盗まずけが人も出さない
銀行強盗の裏にあるもの、というストーリーは普通のクライムサスペンスにはない
驚きと期待を持たせる。またクリストファー・プラマーやジョディ・フォスターという
配役が、映画の輪郭をハッキリさせている。

ただ、若干締まらないなあ、と感じたのは、クライヴ・オーウェン一味が何を理由に
銀行家プラマーの過去の秘密を盗み出したのだろう、ということ。銀行に客として
いたユダヤ教のラビも一味だったようだが、彼らは誰???ということも最後まで
分からないまま。

ただ、ストーリーの斬新さ、つまり煙幕弾こそ持っていたが、モデルガンのライフルを
持ち、信託銀行に塗装業者を装って押し入り、(ふつうこういう業者は正面からは
入れないと思うのだけれど)客と従業員に自分たちと同じ格好をさせて、ジャンボと
バスを要求する。殴られる奴は出てくるけど、殺そうという意志も、金を盗むという
意志もない。
そんな謎の集団に、NYPDの敏腕刑事デンゼル・ワシントンと相棒のキウェテル・イジョフォーが
捜査に乗り出す。しかし不思議なことだらけで、一味の要求がよく分からない。

一方、信託銀行の会長クリストファー・プラマーは、辣腕弁護士ジョディ・フォスターを
雇い、銀行にある自分の秘密にかかわるものを守ろうとし、賊と取引をするように
依頼する。ジョディは、銀行内のオーウェンと電話で連絡を取り、中に入り交渉するが
失敗する。ただ、一味の目的はハーケンクロイツの書類の存在で判ってしまった。

実はプラマーは大戦中スイス銀行に勤めていて、ナチスがユダヤ人から奪った
カネや宝石を基に、戦後アメリカで銀行業を始め、成功した。しかし、彼は
親友だったパリのユダヤ人夫婦が財産を没収されるとき、助けることが出来たのに
それをしなかったことにずっと良心の呵責を覚えていて、慈善事業などを積極的に
行い、罪を償ってきたのだった。
そのことがあったからか貸金庫の392番に、彼の当時の所業の記録と、ナチの手から
自分に渡った親友夫人のカルティエの大粒ダイヤをずっとしまっておいたのだった。
(とっとと処分しておけばこんなことにならなかったのだろうと思うのだが)

クライヴ・オーウェンら一味は、それを狙って押し入ったのであり、金は初めから目的
ではなかった。彼らはまっすぐに392金庫に進み、中にあったダイヤの袋多数と、
なぞの書類を奪った。それだけだった。
ワシントンはオーウェンとの交渉に銀行の中に入り、勝ち目はないから
降伏するようにいろいろな取引を持ちかけるが、一味は乗ってこない。
やがてワシントンは時間稼ぎをされている、と勘づく。その目的はまだわからない。

屋上で人質の一人が射殺された(これも実はフェイク)ことをきっかけに
警官隊が突入しようとするが、一味はオーウェンを残しで全員人質に紛れて外に出た。

警察は、とりあえず全員を拘束して、犯人捜しをするが、分からない。ワシントンの上司は
事件をなかったことにするように動く。しかし、一人だけ逃げたオーウェンの目論見を
探し当てたかった。

ワシントンは弁護士ジョディと接触することで、所有者不明の392金庫に会長の
秘密が入っている、と確信。礼状を取って、開錠、すると中からチュウイングガムと
カルティエのダイヤが出てきた。過去の書状はすでにオーウェンに抜き取られていた。
そしてダイヤを追え、というメモも出てきた。

このダイヤを持って会長の元を訪ねると、会長はしらを切るが、ワシントンの中では
構図が見え始めていた。

オーウェンはどこに隠れていたのか。銀行地下の備品倉庫の壁を2重にして、そこの
狭い空間に2週間閉じこもっていたのだ。冒頭の狭い空間とはここのことだった。
そして一味が穴ぼこを掘っていたのはトイレづくりだったわけだ。

2週間後、無事に解放された一味は、銀行から出てきた彼をピックアップしどこかへと
消えて行った。会長は、事件が闇から闇へと葬られたことに対し、弁護士ジョディに
報酬を払うのだった。

さらに、ワシントンがかつて手がけた14万ドルの小切手紛失事件、その小切手も
どこからか出てきたという。ワシントンは今回の仕事で1級刑事に昇進もしたのだった。
そしてポケットには、一粒の大きなダイヤが・・・。実はオーウェンが2週間ぶりに銀行から
出ていくときにワシントンとぶつかったのだが、その時に1粒のダイヤをポケットにしのばせ
たらしい。(なんでこのタイミングが分かったのかなあ)

以上が私の理解だったが、違っているところがあるかもしれない。ネットを見ると
会長が黒幕だった、という見方をしている人がいましたが、それは無いでしょうね。

で、元に戻るのだが、オーウェン一味とラビに扮していた老人は何を目的としたの
だろか。会長の過去の悪事を告発しようとしたのか?ならば392金庫のことを
どうして知っていたのか。内部協力者がいたのだろうか。それこそがタイトルに
なっているのか。老人は反ナチの告発者、オーウェンは冒頭で告白するように
彼に雇われたプロの窃盗団。あの文書がある限り、(会長が生きている限りだけど)
カネを引き出す算段は付いたわけだから。

全体の森は素晴らしく綺麗なんだが、それを構成している木々が何の木なのか
よく分からない、例えは下手だがそんな気分にさせたれた。

しかし、全体としての構成、映像、テンポ、演技、などはどれも一級であることには
間違いはない。
今思えば、人種のこと(第一発見者の巡査がワシントンとの会話の中でヒスパニックの
ことをスぺ公=翻訳:戸田奈津子さん=と呼んだことを叱責する)を取り上げる箇所が
複数あったと思ったが、これは畢竟、ユダヤ×ナチという全体構図の一部だったのかな、
とも思った。

音楽にジャズトランペットの気鋭、テレンス・ブランチャードを持ってくるところ、また
冒頭とエンディングにかかる音楽が何故かインド風というのもスパイク・リーっぽいなあ、
と感じだ。

※今調べたら、2007年(今から6年前)に一度観ていてブログも書いてますね。
宜しければそちらもお読みください。検索窓からどうぞ。
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<ストーリー>
「ダルトン・ラッセル(クライブ・オーウェン)をリーダーとする4人の銀行強盗が、
マンハッタン信託銀行を占拠した。通報を受け、NY市警のフレイジャー(デンゼル・
ワシントン)とミッチェルは現場に急行する。
フレイジャーは以前関った麻薬事件で14万ドルの小切手が紛失するという事態に
巻き込まれ、内務調査課から汚職の疑いをかけられていた。それだけに、今回の事件は
汚名返上のチャンスだったのだ。
また、銀行の取締役会長アーサー・ケイスの命を受けて、ニューヨークでも指折りの
弁護士マデリーン・ホワイト(ジョディ・フォスター)も呼び出される。

銀行内では、ダルトンたちは人質全員にジャンプスーツと覆面を着用させ、自分たちと
同じ格好をさせていた。これでは誰が人質で誰が犯人なのか、区別できない状態と
なる。ダリウス警部率いる作戦指令車には、犯人との電話回線などの全ての準備が
整った。その時、人質の老人が解放され、犯人から「警官が近づいたら人質を2人殺す」と
メッセージが伝えられる。

そんな中、人質がまた一人解放され、犯人からの要求が明らかになる。人質の首に
下げられたボードには、「ケネディ空港にジャンボ機とパイロットを用意しろ。夜の9時以降、
1時間ごとに人質を殺す。銀行には爆弾が仕掛けてある」と書かれていた。
警察側は、要求されたピザの箱に盗聴器をセットして銀行内に運び込む。そんな時、
マデリーンが市長を伴って現場に現れ、政治レベルの問題をちらつかせながら事件に
介入してくる。実はマデリーンは、ケイスから貸金庫にまつわる個人的な密命を受けていた。
事件は混迷の度を深めていくが、フレイジャーは遂にダルトンとコンタクトをとることに成功する。」
(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
 
by jazzyoba0083 | 2013-12-11 23:20 | 洋画=あ行 | Comments(0)

REDリターンズ Red 2

●「REDリターンズ Red 2」
2013 アメリカ Summit Entertainment.116min.
監督:ディーン・パリソット
出演:ブルース・ウィリス、ジョン・マルコヴィッチ、メアリー=ルイーズ・パーカー、イ・ビョンホン
アンソニー・ホプキンス、ヘレン・ミレン、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、ブライアン・コックス他
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<評価:★★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
面白かった、というか楽しかった!理屈を抜きにして大人のギャグを楽しもう!
前作の大ヒットに気をよくして作った続編。前作もシネコンに観に行って
面白かったので、今回もいそいそとシネコンへ。小さい小屋だったけど結構
入ってました。皆、評判を知っているのでしょう。出演者と同じような年齢層が
多かったな。自分らもだけど・・。(苦笑)

約84億円の制作費のうち随分な部分がギャラに消えているんだろうなあ、と
簡単に想像できちゃうキャスティング。前回のモーガン・フリーマンに代わって
本作ではアンソニー・ホプキンスが美味しいところを持っていってる。まあ三作目も
ありそうな気配なんで、毎度呼ぶゲスト、という塩梅なんだろうな。
それにしても、前作もそうだったが、役者について心配が全くないのでお気楽な
ストーリーが普通より面白い仕上がりになっている。そうじゃなくちゃこれだけの
キャスティングはしないわなあ・・。だからといって脚本や作画に手を抜いているか、
といえばそうではないので面白いんだな。実際、封切って間もないのに最早制作費の
回収確実の大ヒットとなっているのだ。ギャグも満載で、シリアスなスパイアクションじゃ
なくて、クスクス笑って見られるところがまたいいんだね。

原作が漫画なんで、「んな、アホな」ということは承知で見なくてはダメですね。
それを名優たちがやるから面白いんだね。
ボケ役はマルコヴィッチとメアリー・ルイーズか。アンソニー・ホプキンスはほぼマジだね。
ゼタ=ジョーンズはちょとロシア系とは思えないんだけど、勿体無かった感じ。

やりすぎのイ・ビョンホンとヘレン・ミレン、狂言回しのマルコヴィッチ、笑いの清涼剤、
メアリー=ルイーズ、いつもと変わらない格闘担当のブルース・ウィリス、堂々の悪役
アンソニー・ホプキンス、結構重要な役どころのニール・マクドノーもいい感じだ。
今回は韓国人だったが次作あたりで日本人がキャスティングされるかもしれない。
真田広之か、浅野忠信か?

一体何発の銃弾が発射され、何人が殺され、何台の車が壊されたか、という徹底的な
アクション。舞台もロンドン、モスクワ、香港、パリと楽しい。パリ市内のカーチェイスって
全市文化財みたいなところで、ほんとにやらせたんだろうか?登場人物が多い割には
うまく構成された見やすいストーリー、前作を見ていなくても十分楽しい。

個人的にはメアリー=ルイーズが好みだったけど。マルコヴィッチは上手いねえ。
ホプキンスは言うまでもない。3作目、期待しちゃおう!
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<ストーリー>
超極秘任務を担ってきた元CIAエージェントのフランク・モーゼズ(ブルース・ウィリス)は、
引退後、恋人のサラ(メアリー=ルイーズ・パーカー)とともに憧れていたごく普通の生活を
楽しんでいた。
そこへ、元相棒のマーヴィン(ジョン・マルコヴィッチ)が現れ、新たなミッションにしつこく誘う。
全く乗り気じゃないフランクはこの誘いを断った矢先、マーヴィンの車が爆発。彼の葬儀に
参列し悲しみに暮れる間もなく、フランクは突如FBI捜査官に連行される。ナイトシェードと
いう計画について問いただされるが、フランクはシラを切る。
そこへゴードン(ニール・マクドノー)ら特殊部隊がフランク抹殺のため襲撃を仕掛け、
あわやというところを死んだはずのマーヴィンとサラに助けられる。米ソ冷戦時代に
核爆弾の部品を密輸し現地モスクワで完成させるという計画・ナイトシェードについての
機密文書が機密情報公開サイト、ウィキリークスにアップされたらしい。

フランクとマーヴィンは当時ナイトシェード計画の責任者である物理学者エドワード・
ベイリー博士(アンソニー・ホプキンス)の護衛にあたっていたが、博士は暗殺されてしまった。
フランクとマーヴィンは行方不明の核爆弾を奪った容疑者として国際手配され、各国の
諜報機関から狙われていた。
英国諜報局MI6からも、韓国人の殺し屋ハン・チョパイ(イ・ビョンホン)と、2人のことを
よく知るスナイパーのヴィクトリア(ヘレン・ミレン)のもとに命令が下る。フランクはかつて
深い関係にあったロシア諜報機関のカーチャ(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)の協力を受け、
MI6によるナイトシェード計画の報告書を入手。
それによると、ベイリー博士は死んでおらず、32年にもわたり幽閉されているとのことだった。
ロンドンに到着した一行は、彼らの無実を信じるヴィクトリアを仲間に加え、ベイリー博士を
救出。しかし彼は認知症を患っている様子だった。MI6の隠ぺい工作に疑問を持ったフランク
らは今もどこかへ隠されている核爆弾を探しにモスクワへ向かう……。」(Movie Walker)

このベイリー博士(ホプキンス)というのが一筋縄では行かない御仁だったわけだ。しかし、
ラスト、ロンドンの遥か彼方ではあろうが、爆発した小核爆弾。笑っている場合じゃないと
思うんだけど・・・。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2013-12-08 12:00 | 洋画=ら~わ行 | Comments(0)