●「映画と恋とウッディ・アレン Woody Allen:A Documentary」
2011 アメリカ Whyaduck Productions,and others.113min.
監督:ロバート・B・ウィード
出演:ウディ・アレン、スカーレット・ヨハンソン、ダイアン・ウィースト、ダイアン・キートン、ナオミ・ワッツ
    ルイーズ・ラサー、ペネロペ・クルス、ミラ・ソルヴィノ、マリエル・ヘミングウェイ、ジュリー・カヴナー
    ジョシュ・ブローリン、オーウェン・ウィルソン、ショーン・ペン、ジョン・キューザック、トニー・ロバーツ
    クリス・ロック、マーティン・スコセッシ、ゴードン・ウィリス、レッティ・アロンソン
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
ウディ・アレンファンとしては、いい映画だった。系統的に時系列的にアレンの人生を追い、
彼の生まれ、育ち、学校生活などから今のアレンが出来上がるまでの要素が評論家や
何より彼の映画に出演した俳優たちによって語られ、アレンという人物の輪郭が浮き彫り
になっていく。もちろんアレン自身もインタビューに登場しあれこれの質問に答えている。
個人的に知らなかった彼の個性、人生観が垣間見られて良かった。

スタンダップコメディアンとしてデビューし、映画つくりにのめり込み、1年に1本を作る
(これまでに40数本を作ったと本人は言っていた)多作家になったのだが、なぜかと
いえば、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる、という理屈だったのだ。彼はまだ自分の
マスターピースを作り得てない、と考えていて作り続ければそのうちヒットも出るだろうと
思っていたからだ。そしてついに2011に「ミッドナイト・イン・パリ」でついに最高の興収を挙げ
オスカーも獲ったのだった。しかし本人が言うほど傑作をものしてないか、というとこれは
彼一流のへりくだり、皮肉であり、実はオスカーの脚本賞を一番獲っている人物であり、
彼の作品にキャスティングされるとオスカーに近くなる(実際に獲った)ケースが多いのを
観れば、アレンが稀代の非凡の監督・脚本化であることは間違いないことだ。

ユダヤ人としての成長の過程での「卑屈さ」「死を恐れる気持ち」「皮肉」「冷笑的なジョーク」
などがどうして生まれてきたのか、どうしてああいう映画を作るようになったのかが
よく分かって良かった。

また監督として、俳優の思いを大事にして、俳優の思うように演じさせるタイプの監督で
あること、故に俳優にとってとてもやりがいがあり、刺激的であること、などが数々の
俳優から語られている。ちょっとみ神経質な演出をするのかと思うのだが、意外であった。
(アレンファンにとっては新しいことではないのだろう)

またダイアン・キートンやミワ・ファーロウとの結婚生活を通じて彼が得たものの大きさも
改めて理解できた。ただの女好きではなかったわけだ。

アレンファンであれば周知のことだらけだろうが、実母(これがまたウディそっくり)のインタ
ビューなど様々な関係者の口から実際の言葉として語られることでより、ウッディ・アレンという
人となりが良く理解できるのである。アレンファンなら観ておくべきだろう。
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<プロダクションノート&ストーリー>
「監督、脚本家、俳優など、さまざまな顔を持ち、監督作ではコミカルな人間ドラマを得意とし、
世界中から高い評価を受けるウディ・アレン。60年代以降、ほぼ1年に1本のペースで作品を
世に送り出し続ける彼の知られざる創作過程や、彼の作品の常連である俳優などの証言から、
そのキャリアを年代順に追っていく初のドキュメンタリー。

新聞やラジオ番組にジョークを提供するギャグ・ライターとしてデビューした10代、スタンダップ・
コメディアンとして活躍した60年代から、その後40年以上に亘ってほぼ年に1本の創作
ペースを保つ現在まで、アレンの長く輝かしいキャリアの足跡を年代順にたどっていく。

彼を伴って訪れたブルックリンの生家と母校、アレン自身が撮影した実母から息子への
コメント、今でも愛用している16歳の時に購入したタイプライター、引き出しに溜め込んだ
映画のアイデアを記したメモ等も披露。
また、スカーレット・ヨハンソンやダイアン・ウィースト、ダイアン・キートン、ナオミ・ワッツら、
彼の作品に出演した俳優へのインタビュー、貴重なアーカイブ映像を織り込みながら、
ショービズ界デビューの経緯、執筆スタイルや演出法、俳優との関係性、尽きぬ創作意欲に
迫る」(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2014-04-30 23:20 | 洋画=あ行 | Comments(0)

●「ローマでアモーレ To Rome with Love」
2012 アメリカ・イタリア・スペイン Medusa Film.111min.
監督・脚本:ウディ・アレン
出演:ウディ・アレン、アレック・ボールドウィン、ロベルト・ベニーニ、ペネロペ・クルス、ジュディ・デイヴィス他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
ウディ・アレンのヨーロッパ4部作?のローマ編。この直前にオスカーで脚本賞を獲った
「ミッドナイト・イン・パリ」を製作している。ローマ、というパリとはまた違う独特の雰囲気を
持った街を舞台にした、相変わらずの男女の恋愛模様や不思議な人間模様をウディ・
アレン・タッチで描く。 ありえないシチュエーションがいくつか提示され、その中から
人生の実相を描くのはいつものの手法だが、シャワールーム内でないと美声が出だせない
娘の婚約者の父を、シャワールーム付きでのオペラ公演を仕掛けるなどというふざけた
ことろはウディ・アレンでなければ、ブーイングがでるようなところだろう。

本作では上記のように、アレック・ボールドウィンがローマの街で行き会った建築家の
タマゴ、ジェシー・アイゼンバーグの恋愛をまるで守護霊のようにまとわりつきながら
恋愛感情を持ってしまう恋人の親友の化けの皮を剥ぐようなことを言っていく、ところ
を大きな柱の一つとして、アレンらしい皮肉に満ちた人生観、恋愛観を提示する。
恋人の親友モニカを演じたエレン・ペイジが、薄っぺらい表面だけの似非知識を
自慢し、女優としての役が来るとさっさと去っていく軽薄な女性を好演していた。
全体にキャスティングは良かった。特にいつもどおり女優陣は良かった。
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4本ある大きなプロットの一つが、無名だった人が突然有名になるという悲喜劇。
運転手から「あなた様は、有名なことが有名なんですよ」という名言を吐かせる。
そのうち、世間の興味は別に移り、彼は狂気の有名人騒ぎのむなしさと普通である
ことの喜びを噛みしめるのだが・・・。このパートもいかにもアレンらしい皮肉である。
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また田舎から出てきた若い二人が行き違いから旦那はコールガール(ペネロペ)と
夫婦を演じることになり、また美容院へ行こうとして迷子になってしまった嫁は、
街中で映画のロケに出会い、憧れのスタート出会い、ベッドまで誘われるがそこに
拳銃強盗が押し込み・・・というドタバタが展開され、結局嫁は強盗とせっかく
裸でベッドにいるんだから、と一回限りの関係をもってしまったり・・。その後この
夫婦はお互いに起きたことを秘密にしたまま仲直りして田舎にかえるのだけれど、
ここにもアレン節が炸裂している。
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ボールドウィンがアイゼンバーグと出会う所の小道、石畳に煉瓦の家そこに緑の
蔦が一面に生えて、道路には真っ赤なチンクエチェント500が停まっている画は
まさにローマだなあ、と思えるワンシーン。色合いも緑、茶、赤と見事である。

<ストーリー>
「ローマを舞台に年齢も性別も異なる男女の4つの物語が繰り広げられる、ウディ・アレン
監督によるラブ・コメディ。オールローマロケを敢行し、コロッセオやトレヴィの泉といった
数々の観光名所が登場するほか、人気テノール歌手ファビオ・アルミリアートによる
オペラの名曲をふんだんに盛り込み、ハッピーな気分にさせてくれる。

旅行先のローマで電撃的に恋に落ち婚約した娘のために、アメリカから来た元オペラ
演出家(ウディ・アレン)。葬儀屋を営む娘の恋人の父親(ファビオ・アルミリアート)が
シャワーを浴びながら歌を口ずさむのを聞いて、あまりの美声に感銘を受けた演出家は
彼をなんとか舞台に使おうとするが、彼はシャワーを浴びている間しか美声を発揮できな
かった。

建築家を目指す青年(ジェシー・アイゼンバーグ)は、恋人の親友である女優(エレン・ペイジ)の
小悪魔的な魅力にメロメロになる。

叔父に仕事を紹介され、田舎から移住してきた新婚カップル。
妻の不在中部屋に突如色気たっぷりなコールガール(ペネロペ・クルス)が現れ、夫は慌てふた
めく。ごく普通の中年男(ロベルト・ベニーニ)は、ある日突然、なぜか大スターに祭り上げられ
パパラッチに追われるはめに。ローマの街で繰り広げられる4つのエピソードは、どれも愛に
あふれている。」(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2014-04-29 23:20 | 洋画=ら~わ行 | Comments(0)

●「バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版> Out of Rosenheim 」
1987 西ドイツ Bayerischer Rundfunk (BR),Hessischer Rundfunk (HR) 108min.
監督・脚本・製作:パーシー・アドロン
出演:マリアンネ・ゼーゲブレヒト、ジャック・パランス、CCH・パウンダー、クリスティーネ・カウフマン他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
今頃観てます。(苦笑) この手のある種の観念的映画は個人的には不得意とするところ
ですが(ウッディ・アレンは別)だが、本作は、なんでか知らないけど、とても心地よく観終わ
った。どこが良いかといわれると表現するのが難しいタイプの映画である。でも好きですね。

ドイツのローゼンハイムから来たおデブさんの女性がカリフォルニアのモハーベ砂漠の
カフェでマジックを披露して大活躍。カフェの隣のキャンピングカーで暮らすおじいさんとも
仲良くなり、画のモデルも務めたり。
彼女のお蔭でカフェは大繁盛。ベガスを超えた、とかトラックの運ちゃんに言われる。
さびれたカフェの立て直した彼女だったが、滞在ビザが切れて、帰国。カフェはまたさびれた。
しかし、彼女は帰ってきた。そしておじいちゃんのプロポーズを受ける・・・。という話。

そこにカフェの女主人、そして出て行った旦那、モーテルもやっているのでそこに滞在する
女刺青師、そして隣のキャンピングカーの爺さんらが織りなす人間模様。
ある種の群像ドラマでもあるのだが、話の組み立てが夢を観ているようで、また主題歌の
「コーリング・ユー」が映像に大変マッチしていて、独特の雰囲気を醸し出す。
2時間弱の砂漠の不思議な夢物語が心地よい。基本的には悪い人が出てこないし、何か
映画を観ていると暖かい気分になれるのだ。未知の人間が未知の世界で人々との絆を
紡いでいく様が時代を「時代」を乗り越えて訴える。特にカフェの女主人と主人公のおデブ
おばさんとの繋がりが、心を打つ。人生って悪くないね、という感じか。
「心を溶かす映画」と言いたい。

オリジナル版を観ていないので、一度見てみたい。エバーグリーンな逸品だと思う。
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<プロダクションノート&ストーリー>
「うら寂れた砂漠のモーテル“バグダッド・カフェ”にやって来た一人の女性と、彼女をめぐる
人々との交流を細やかに描いてゆく。
製作・脚本はパーシー&エレオノーレ・アドロン、監督は「シュガー・ベイビー」のパーシー・アドロン、
撮影はベルント・ハインル、音楽はボブ・テルソンが担当。
出演は「シュガー・ベイビー」のマリアンネ・ゼーゲブレヒト、CCH・パウンダー、ジャック・パランスほか。
製作20周年を記念してパーシー・アドロン監督自らが再編集、色と構図を新たに調整し直した
ニュー・ディレクターズ・カット版。

ミュンヘン郊外の田舎町、ローゼンハイムから観光旅行にやってきたミュンヒグシュテットナー
夫妻は、ディズニーランドからラスヴェガスの道中で夫婦喧嘩になってしまい、夫(ハンス・
シュタードルバウアー)と別れ車を降りたジャスミン(マリアンネ・ゼーゲブレヒト)は、重い
トランクを提げてあてどもなく歩き出した。

やっとの思いでたどりついた、さびれたモーテル兼カフェ兼ガソリンスタンド“バグダッド・カフェ”
で部屋を借りようとするジャスミンに、女主人のブレンダ(CCH・パウンダー)は不機嫌な
迷惑そうな表情を隠そうとしない。いつも昼寝ばかりしているバーテン(ジョージ・アキラー)、
自分の赤ん坊の面倒も見ずに一日中ピアノばかり弾いているサルJr(ダロン・フラッグ)、
ハネッカエリ娘のフィリス(モニカ・カローン)達に始終腹を立てているブレンダは、たった今
ノロマな亭主サル(G・スモーキー・キャンベル)を追い出したばかりだったのだ。

トラック野郎相手の女刺青師デビー(クリスティーネ・カウフマン)、ハリウッドから流れて
きたカウボーイ気取りの画家ルーディ(ジャック・パランス)、そしてヒッチハイカーの
エリック(アラン・S・クレイグ)と、客も奇妙なのばかり……。

やがてブレンダは、この薄気味悪い大女ジャスミンを追いだそうと躍起になるが、彼女の
怒りが爆発するのは、ブレンダの留守中にジャスミンがモーテルの大掃除をしてしまったこと。
しかしその頃から、サルJrとフェリスがいつしか失くしていた包容力を求め、ジャスミンの
部屋をしばしば訪ね、また彼女の柔和な人柄と笑顔に魅かれたルーディは、絵のモデルに、
とジャスミンを口説き始める。そしてブレンダは、ある朝カフェの客相手に手品を披露し始めた
ジャスミン目当てに客が“バグダッド・カフェ”にやって来るのに、次第に表情をやわらげてゆく
のだった。

しかし、すっかりカフェの一員となったジャスミンに、保安官(アペサナクワット)は、ビザの期限
切れと、労働許可証の不所持を理由に、西ドイツへの帰国を命じるのだった。数カ月後、
ジャスミンは“バグダッド・カフェ”に戻ってきた。歓喜で彼女を温かく迎えるブレンダたち。
そしてそんなジャスミンに、ルーディはプロポーズする。そして勿論、ジャスミンはそれを受諾
するのだった。」(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2014-04-28 23:30 | 洋画=は行 | Comments(0)

●「ビトレイヤー Welcome to the Punch」
2013 イギリス・アメリカ Worldview Entertainment、Between The Eyes & others 99min.
監督:エラン・クリーヴィー
出演:ジェームズ・マカヴォイ、マーク・ストロング、アンドレア・ライズブロー、ピーター・ミュラン他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
なんだろ、プロットはいいのだが、ディテールで失敗している映画って感じかなあ。
細かいストーリーが99分の間に欲張り過ぎて入っているという感じかなあ。
好きなジャンルの映画ではあるし、リドリー・スコットが総指揮で入っているので期待も
あったのだが、犯罪者スターン・ウッドを演じたマーク・ストロングの渋さが救いだった。

警官が銃を持たないイギリスが舞台というのが珍しいというか、事の本質にあるのが
面白いのだが、警察の幹部さらに影の内閣の政界返り咲をねらう議員の秘書、さらに
警察の幹部に雇われた元軍人の暗殺者、これに結局悪と善のコンビを組むことになる
主人公二人、これに絡む女性刑事、と全体の姿が見えるまで(背景は後半に説明的な
セリフにより明かされるのだが)とこまごまとしたストーリーが絡まり、本来単純なはずの
プロットが分かりづらくなっている気がしたのだ。よ~く考えると分かるのだけれどね。

それと時としてふっと感じる間の抜けた感じ(間抜け、ということではなく)がして今一つ
締まらないなあ、という感じもした。マックス刑事(マカヴォイ)は膝が痛いんじゃなかった
かなあ。スターンウッドは必要のない殺しはしない男のようだが、そのあたりも今一つ
分かりづらかった。女性刑事がコンテナを見つけるところ、殺されるところあたりも今一つ
ピリッとした感じがしなかった。銃撃戦でクロスファイアの中でも弾が当たらないマックス
刑事が結構簡単に撃たれちゃったりね。

ネタバレで言うと、結果は警察の幹部がイギリスの警察に銃を持たせたいということから
議員の秘書らと語らって、銃による犯罪が多くなっているということを世の中に訴えようと
目論み、元軍人に武器を密輸させ、それで犯罪を起こそうとしていたのだ。

大泥棒であるスターンウッドを追いかけて3年前に膝を撃たれて逃げられてしまった
マックス刑事。彼はそれがトラウマになっていたのだが、3年後、スターンウッドの息子が
撃たれてけがをした事件が起きたことから、アイスランドに引っ込んでいたスターンウッドが
息子を撃った奴への復讐でロンドンに出てくると踏んで、逮捕に向かうのだった。
しかし、事件を追ううちに、警察幹部が絡んだ大きな陰謀に巻き込まれているのに気づく。
スターンウッドの息子を撃った犯人はマックス刑事も追う相手となり、二人は協力して
巨悪に挑むのだった。

原題のpunchとは、密輸武器が隠されたコンテナヤードの名前。

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<プロダクションノート&ストーリー>
リドリー・スコット製作総指揮、ジェームズ・マカヴォイ主演のクライム・サスペンス。
宿敵である捜査官と犯罪者が、陰謀に巻き込まれた事から、協力して共通の敵に戦いを
挑む姿が描かれる。マカヴォイ扮する捜査官とコンビを組む、スキンヘッドの強面な
犯罪者スターンウッドを演じるのは、『裏切りのサーカス』のマーク・ストロング。

イギリス・ロンドン。強盗を犯す大物犯罪者ジェイコブ・スターンウッド(マーク・ストロング)を
追う捜査官マックス・ルインスキー(ジェームズ・マカヴォイ)だが、銃を携帯せずたった
一人で立ち向かうには敵は強大すぎた。マックスは膝を撃たれ、ジェイコブを捕えることが
できなかった。

3年後、同僚の捜査官サラ・ホークス(アンドレア・ライズブロー)が心配するほど自信を
失っていたマックスのもとに、ある情報が入る。それは、ジェイコブの息子ルアンが事件に
巻き込まれたため、ジェイコブが潜伏していたアイスランドからロンドンへ出てくるというもの。
マックスは再びジェイコブを追い、衝突を繰り返す。しかしそのうちに二人は政治家も絡む
ような巨大な陰謀に巻き込まれていることに気付く。生き残るために、マックスとジェイコブは
協力し合い、この陰謀と戦う。」(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2014-04-23 23:40 | 洋画=は行 | Comments(0)

●「ティモシーの小さな奇跡 The Odd Life of Timothy Green」
2012 アメリカ Monsterfoot Productions,Scott Sanders Productions,Disney.105min.
監督:ピーター・ヘッジス  原案:アーメット・ザッパ
出演:ジェニファー・ガーナー、ジョエル・エドガートン、CJ アダムズ、オデイア・ラッシュ他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
ディズニーによるファンタジー。日本ではビデオスルー。出演者もストーリーも派手ではない
から劇場での公開は無理だったのだろう。かといって単館でやって客が来るような作品でも
ないし。というわけでWOWOWで鑑賞。

妖精のような子供のファンタジーは、多くの感動的ファンタジーの結末がそうであるように
「感動的」で、胸が熱くなる作りだ。お涙頂戴と判っていても、ジーンと来てしまう。
まあ、そういう映画に時に素直に身をゆだねて、清い心になってみるのもいいでしょう。

子供心になって観ないとダメです。突っ込みどころを探してやろうなどという邪悪な心で
観てはこの映画は楽しくありません。あくまでも「おとぎ話」を聴く気持ちで鑑賞しましょう。

長い不妊治療の果てに、子供は諦めてくれ、と医師から宣告された夫婦の家に突然
現れたティモシーと名乗る10歳くらいの男の子。彼が巻き起こす不思議な出来事の
数々が綴られる。O・ヘンリの「最後の一葉」を想起した。

夫婦が、子供を諦めた夜、自分の子供はいたとしたらこんな風だろう、というのを1つ
1つメモにして木箱に入れて庭に埋めた。その夜、その家だけに雷雨が襲い、夜中に
泥だらけの少年が家に忍び込んで来ていた。そして、箱を埋めたあたりの地面には
大きな穴が・・・。

彼はティモシー(夫婦が自分らの子供ならティモシーと名付けようとしていた)と名乗り、
夫婦をマミー、ダッドと呼ぶ。彼は不思議なことにスネに、葉っぱが数枚生えているのだ。
夫婦はティモシーを施設から来た養子ということにして、自分の子供として育てようと
決心するのだが、バカ正直で素直、運動音痴、というティモシーは学校でも町でも
珍事件を起こしていく。その中でもジョニという年上の女の子と仲良くなる。

夫の方は町の歴史ある鉛筆工場で働き、妻は鉛筆博物館の案内人として働いている。
しかし、工場にも鉛筆が売れないという不況の波が押し寄せ、リストラが進んで
いた。そこでティモシーのアイデアで枯葉を使った鉛筆を試作し、工場のボスに提示
してみる。ボスは興味なさそうだったが、やがてこの鉛筆が工場を救うことになるのだ。
(しかし、ボスは鉛筆のアイデアは自分だ、とウソをついて一悶着あるのだが)

そうこうしているうちに、ティモシーの足から葉っぱが一枚づつ枯葉となって落ちていく。

所属したサッカーチームでもボールも蹴れないティモシーが最後の試合で決勝の
ゴールを入れるのだが、決勝はたしかに決勝だったが、相手のゴールに入れちゃったの
だった・・ ジョニと作っていた枯葉の秘密基地も完成してきた。彼女と付き合うことで
ティモシーが悪い影響を与えられると心配した妻は、ジョニに、いろいろというが、実は
ジョニがとてもいい子だったことに安心する。

ティモシーの足から葉っぱが無くなる日は、彼は天に帰らなくてはならないのだった。
ジョニにそのことを告げ、両親にもそのことを告げると、また嵐がやってきて、その中で
ティモシーの姿は消えていた・・。そして埋めた木の箱を掘り出すと、そこにはティモシー
からの手紙が入っていた。落ちた葉っぱはお世話になった人にあげた、と。そして
短い間ではあったが両親に感謝していると・・。

以上のような話が、冒頭から養子縁組センターの係員との会話で綴られる。
提出した書類にこれまでどういう親らしいことをして来たかという欄に何も書かれていない
ことを不審に思った係りの女性がそれを指摘すると、妻はここには書き切れないのです、
といってティモシーとの不思議は出会いを話し始め、顛末を話すという仕立てになっている。

そして、ティモシーとのふれあいで親としての心得を勉強したことを了解したセンターは
夫婦に女の子を紹介したのだった。ティモシーは両親に親として一流になてもらうために
神さまが遣わした妖精だったのだろう。

知っている人は知っているあのフランク・ザッパの息子がこういう映画の原案を書く仕事
をしているですねえ。
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この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2014-04-22 22:20 | 洋画=た行 | Comments(0)

●「華麗なるギャツビー('12) The Great Gatsby」
2012 アメリカ Warner Bros., Village Roadshow Pictures.142min.
監督・脚本:バズ・ラーマン
出演:レイナルド・ディカプリオ、トビー・マクガイア、キャリー・マリガン、ジョエル・エドガートン他
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<2012年度アカデミー賞美術、衣装デザイン各賞受賞作品>

<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
原作も読んだし、ロバート・レッドフォード版も観ている。しかし、本作は1920年代のアメリカの
雰囲気をCGも多用して表現。衣装やセットも凝っていて、プロダクションデザインとしては
良かったと思う。しかし、ジャズエイジだったりフラッパーの世の中の雰囲気は今ひとつな
感じもあった。個人的には、身も蓋もないのだが、原作より本作の方がストーリーが伝わってきた。

ディカプリオのギャツビーは、レッドフォードより原作の雰囲気に合っていたと思う。トビーもまた。
デイジーのキャリー・マリガン、綺麗な女優さんで儚げな雰囲気はいいのだが、顔が現代的な
面、ミワ・ファーローのレッドフォード版の方が、フラッパーな感じが出ていたのではないか。
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第一次世界大戦が終わり、禁酒法時代、狂乱の株高、ある種のバブル、ここから29年の
ブラックマンデーまでの世の中の雰囲気を背景に、謎の男、ギャツビーという男の生き様が
隣に住むようになった証券会社社員、ニック・キャラウェイ(トビー)によって語られていく。
本作は原作に充実に話が進んでいく。本を読むより明解にギャツビーの出自と現在に至る
までの「危ない稼業」に手を染めつつ巨額の富を獲得した様が映像で語られ、分かり易い。

本当は貧民の子ギャツビーは、戦争に出て武勲を上げ、あるパーティーでデイジーと出会う。
一目ぼれしたギャツビーは、すべてはデイジーの愛を獲得するため5年間、金を貯めに貯めた。
そして大金持になって、再びデイジーの前に現れるのだが、その時にデイジーはすでにこれも
富豪のトム・ブキャナンと結婚してしまっていたのだ。

ギャツビーはデイジーの心が変わっていないことを確かめ、なんとかトムと別れさせ自分と
結婚する方策を練っていた。トムはトムで、デイジーという妻がありながら、自動車整備工の
妻と不倫関係ももっていたのだった。 果たしてギャツビーはデイジーを再び自分の元に
連れ戻すことが出来るのか、というところが映画のハイライトになるわけだ。

結局デイジーの口からは「トムも愛していたし、ギャツビーも愛している」「過去は取り戻せない」
とギャツビーとの距離を置くようになる。しかしギャツビーは「過去は取り戻せる」と譲らない。
そこから事件は起きるのだが・・・。

男の未練と、女の割り切り。原作者フィッツジェラルドの個性・人生の投影のように見えた。
あの時代のスノッブ的な演出はレッドフォード版の方が上手く出いてたかな。ただ、一見
強そうに見えるギャツビーの、実は孤独で寂しがり屋の側面をディカプリオは好演していたと
思う。ちょっと美術がゴテゴテ過ぎたかなあ、という恨みも残った。また、ニックはギャツビーの
自伝的小説を書くのだが、最後のギャツビーとタイトルをタイプし、直後に、ペンで
The Greatと書き入れるところもいい演出だった。黄色いデューセンバーグは綺麗なクルマだった。
あの時代をよく表しているガジェットだ。
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<プロダクションノート&ストーリー>
F・スコット・フィッツジェラルドの小説「グレート・ギャツビー」を『ムーラン・ルージュ』の
バズ・ラーマン監督が、レオナルド・ディカプリオを主演に迎え、独自の解釈で映画化した
ラブストーリー。
ある日突然、人々の前に現れたミステリアスな大富豪ギャツビーの知られざる過去と、
上流階級の女性との禁じられた愛が描かれる。

ニューヨークの郊外、ロングアイランドのウェストエッグにあるその大邸宅では毎夜、
豪華絢爛な饗宴が繰り広げられていた。近隣から、ニューヨークから着飾った大勢の
男女が訪れ、軽快な音楽に合せてダンスを踊り、シャンペンが何本も抜かれ、何人もの
コックが大量のご馳走を作り、給仕達が忙しく、大広間、芝生の庭、プールの回りを
駆け回っていた。
ニック・キャラウエイはある夜その喧騒が静まった静寂の中、じっと佇み、海の向こうの
緑色のランプを見つめる男を見かける。その男はギャツビー、かつての恋人デイジーに
再会するために盛大なパーテイを毎夜繰り返していた。

数年前、大富豪の娘であるデイジーと軍人のギャツビーは愛し合うようになるが、
ギャツビーは戦場に行き、帰ってきても無一文の貧乏青年。デイジーはギャツビーをあきらめ、
大金持ちのトム・ブキャナンと結婚してしまう。1920年代の繁栄するアメリカの中でギャツビー
は成功を納め巨万の富みを得て、デイジーの愛を取り戻そうとする。

ギャツビーはニック・キャラウエイの手助けによりデイジーとの再会を果たす。夫への愛が
冷めていたデイジーも過去の愛を思い起こしていく。デイジーの愛を再度得たギャツビーは
トムと別れることを望むが、デイジーは決心がつかず、ギャツビーとトムの口論に取り乱し、
部屋を飛び出す。後を追うギャツビー。その帰り道に事故が起きる。愛のため自分を犠牲に
することを厭わないギャツビーだったが、悲劇は事故だけでは終わらず、思わぬ方向へと
展開していく。果たしてギャツビーの思いは遂げられるのだろうか。(wikipedia)

この映画の詳細はこちらまで。

レッドフォード版鑑賞時の感想はこちらをご一読ください。
by jazzyoba0083 | 2014-04-21 23:10 | 洋画=か行 | Comments(0)

愛・アムール

●「愛・アムール Amour」
2012 フランス・ドイツ・オーストリア Les Films du Losange,ano others.127min.
監督・脚本:ミヒャエル・ハネケ
出演:ジャン=ルイ・トランティニャン、エマニュエル・エヴァ、イザベル・ユベール、アレクサンドル・タロー他
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<2012年度アカデミー賞外国語映画賞受賞作品>

<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
この年のオスカー主演女優賞にエマミュエル・エヴァが史上最高齢でノミネートされたり
カンヌでパルムドールを獲ったほか、主要な映画賞を総なめにした作品なのだが、今まで
見てこなかったのは、ハネケの作品だから、ということがあった。いや、ハネケの作品は
観たことはないのだが、「破滅や暴力を淡々と描写し、後味が悪く不快感を誘う作風が
特徴的だが、人間の内面に潜む本質を鋭く抉り出す独特の手腕は秀逸。」(allcinema)
という、個人的には引いてしまうような演出ぶりが先入観としてあったから。

だいたい、私はカンヌ系の観念的映画があまり得意でない、というのもあった。
本作も観念的であるし、終わり方も感想を観客に任せるタイプなので、易しそうで
難しい映画だった。映画を観終わって、何を思えばいいのかなあ・・・(直感的に
男女の愛情とか老々介護とかのありようをみんなで考えてね、ということではないとは
判るのだが)と考えていて、思い付いた言葉が「人生の実相」ということだった。

つまり、どこにでもありうることを淡々と描き、まるでドキュメンタリーを観ているような
中に、だれにでも訪れる「老い」「病気」「死」「離別」という不可避な出来事を埋め込み
何を以て「愛」というのか、という問いを投げかけられていると思ったのだ。

実は私の父母がまさにこういう状況であった(殺しはしませんよ)し、年齢的に身につまされる
内容だったので、観ている最中、そして観終わった後も、気持ちはず~んと重かった。

ハネケの目論見とは「身につまされる」ということでいいんじゃないか、と思った。若い人には
若い人なりの捉えかたもあるだろうが、2番目の看護師が、その扱いのひどさに腹を立てた
老夫に出ていけ、「お前が将来同じような扱いを受けるように祈るよ」ということばに
「身につまされて」欲しいと感じた。

冒頭のコンサートホール以外は、老夫婦が住むアパート以外にシーンが無く、観客の
シンパシーと共振したいシーンは非常に長回しとなっている。しかし、それらが決して
映画の完成度を下げるどころか、逆に効果的になっていて、行き場のない思いを観客に
醸成させていると思うのだ。

私としては、ラスト近く、部屋に飛び込んできた鳩を、離してやる、というところにこの映画の
本質を観た気がするのだ。 老夫婦を演じた二人の演技は、これはもう素晴らしい。特に
老妻を演じたエヴァは、実際にこういう状況の人を相当観察したに違いない、と思うような
演技であった。 タイトルは「愛」であるが、「人生の実相」は、愛とは時に残酷であり、
残酷に見えることが実は深い愛なのかもしれない、と言っていると思えたのだ。

結果が冒頭に来るが、ラスト、さて、老夫は妻の幻影に導かれ、どこへ行ったのだろうか。
それは言うまでもないこと、なのだろう。観終わって、やはりタイプの映画じゃないなあ、とは
思ったが、作品としての完成度の高さは認めざるを得ない優秀な作品であることは確かだ。
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<ストーリー>
パリ都心部の風格あるアパルトマンに暮らすジョルジュ(ジャン=ルイ・トランティニャン)と
アンヌ(エマニュエル・リヴァ)は、ともに音楽家の老夫婦。
その日、ふたりはアンヌの愛弟子のピアニスト、アレクサンドル(アレクサンドル・タロー)の
演奏会へ赴き、満ちたりた一夜を過ごす。翌日、いつものように朝食を摂っている最中、
アンヌに小さな異変が起こる。突然、人形のように動きを止めた彼女の症状は、病による
発作であることが判明、手術も失敗に終わり、アンヌは不自由な暮らしを余儀なくされる。

医者嫌いの彼女の切なる願いを聞き入れ、ジョルジュは車椅子生活となった妻とともに
暮らすことを決意。穏やかな時間が過ぎる中、誇りを失わず、アンヌはこれまで通りの
暮らし方を毅然と貫き、ジョルジュもそれを支えていく。
離れて暮らす一人娘のエヴァ(イザベル・ユペール)も、階下に住む管理人夫妻もそんな
彼らの在り方を尊重し、敬意をもって見守っていた。だが思い通りにならない体に苦悩し、
ときに「もう終わりにしたい」と漏らすアンヌ。

そんなある日、ジョルジュにアルバムを持ってこさせたアンヌは、過ぎた日々を愛おしむように
ページをめくり、一葉一葉の写真に見入るのだった。アンヌの病状は確実に悪化し、
心身は徐々に常の状態から遠ざかっていく。
母の変化に動揺を深めるエヴァであったが、ジョルジュは献身的に世話を続ける。
しかし、看護師に加えて雇ったヘルパーに心ない仕打ちを受けた二人は、次第に家族からも
世の中からも孤立していき、やがてジョルジュとアンヌは二人きりになってしまう。
終末の翳りが忍び寄る部屋で、ジョルジュはうつろな意識のアンヌに向かって、懐かしい
日々の思い出を語り出すのだった……。」(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2014-04-20 23:15 | 洋画=あ行 | Comments(0)

ザ・マスター The Master

●「ザ・マスター The Master」
2012 アメリカ Weinstein Company.138min.
監督・脚本:ポール・トーマス・アンダーソン
出演:ホアキン・フェニックス、フィリップ・シーモア・ホフマン、エイミー・アダムス、ローラ・ダーン他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
曲者、PTAの作品なのでタダじゃすまないと思ったけれど、予想以上にタダじゃすまなかった。
ていうか「分からない」映画であった。何かありそうな重い作風であることは判るし、ホアキンと
ホフマンの演技は素晴らしいとは思ったけれど、そこから何が抽出できるのか、私には分からない
まま映画は終わってしまった。何かが起きそうだ、という波乱の予感はつねに付いて回るのだ
けれど、そうでもなかったし。
戦争で精神を病んでしまった男(ホアキン)とカルトのマスター(ホフマン)の出会い。そして二人が
精神世界の高みで病が解決していくのかというとそうでもなく、猥雑なカルトの側面と、嘘っぽさに
ホアキンは悩み対立する。しかし、不思議と次第に二人の心に交流が生まれるのだが、結局
よく分からなかった。これがこの年のベネチア国際映画祭でATPが銀熊賞を獲ったり、オスカーを
始め主要な映画賞にノミネートされたり受賞したりしているのだから、分かる人は判るのだな。

猥雑な中にも極めて優れた形而上的人生観の提示がある、のだろうけど、その形而上的示唆を
一生懸命いろんなシーンから汲み取ろうとしたけど、結局、それも叶わず、何かのメタファーで
ありそうもないのだ。重厚で何かありそうな雰囲気を持った作品で、ちゃらちゃらと流し見を許す
ような作品では無いことは理解はできるのだが、残念ながら、私にはそこまでだった。
冒頭の砂の女を抱くホアキンが最後に出てくるのだが、ホアキンの見た夢のような気もした。
フィリップ・シーモア・ホフマン、惜しい俳優を失ったものだ。
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<プロダクションノート&ストーリー>
「『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』の鬼才、ポール・トーマス・アンダーソン監督による人間ドラマ。
第2次大戦後の混沌としたアメリカで、圧倒的な力で人々を支配・服従させる新興宗教の教祖と、
人生を見失い、宗教にはまっていく人々の姿を描く。
フィリップ・シーモア・ホフマンほか、アンダーソン監督作の常連が顔を揃えた。

第二次世界大戦末期。海軍勤務のフレディ・クエル(ホアキン・フェニックス)は、ビーチで酒に
溺れ憂さ晴らしをしていた。やがて日本の敗北宣言によって太平洋戦争は終結。だが戦時中に
作り出した自前のカクテルにハマり、フレディはアルコール依存から抜け出せず、酒を片手に
カリフォルニアを放浪しては滞留地で問題を起こす毎日だった。

ある日、彼はたまたま目についた婚礼パーティの準備をする船に密航、その船で結婚式を
司る男と面会する。その男、“マスター”ことランカスター・ドッド(フィリップ・シーモア・ホフマン)は、
フレディのことを咎めるどころか、密航を許し歓迎するという。フレディはこれまで出会ったことの
ないタイプのキャラクターに興味を持ち、下船後もマスターのそばを離れず、マスターもまた
行き場のないフレディを無条件に受け入れ、彼らの絆は急速に深まっていく。

マスターは“ザ・コーズ”という団体を率いて力をつけつつあった大物思想家だった。独自の
哲学とメソッドによって、悩める人々の心を解放していくという治療を施していたのだ。
1950年代。社会は戦後好景気に沸いていたが、その一方では心的外傷に苦しむ帰還兵や
神秘的な導きが欲されていた時代であり、“ザ・コーズ”とマスターの支持者は急増していった。

フレディにもカウンセリングが繰り返され、自制のきかなかった感情が少しずつコントロール
できるようになっていく。マスターはフレディを後継者のように扱い、フレディもまたマスターを
完全に信用していた。そんな中、マスターの活動を批判する者も現れるが、彼の右腕となった
フレディは、暴力によって口を封じていく。マスターは暴力での解決を望まなかったものの、
結果的にはフレディの働きによって教団は守られていた。
だが酒癖が悪く暴力的なフレディの存在が“ザ・コーズ”に悪影響を与えると考えるマスターの
妻ペギー(エイミー・アダムス)は、マスターにフレディの追放を示唆。フレディにも断酒を迫るが、
彼はそう簡単にはアルコール依存から抜けることができなかった。
やがてフレディのカウンセリングやセッションもうまくいかなくなり、彼はそのたびに感情を爆発させ、
周囲との均衡が保てなくなっていく……。」(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2014-04-16 23:35 | 洋画=さ行 | Comments(0)

●「恋のロンドン狂騒曲 You Will Meet a Tall Dark Stranger」
2010 アメリカ・スペイン Mediapro,Versátil Cinema,Gravier Productions.98min.
監督・脚本:ウディ・アレン
出演:アントニオ・バンデラス、ロジャー・アシュトン=グリフィス、ジョシュ・ブローリン、ナオミ・ワッツ、
    アンソニー・ホプキンス他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
このところずっとウディ・アレンの作品を観てきたが(好きなので)、本作はちょっと出来が低い
なあ、と感じた。作品のナレーションの中にも出てくるけど、「恋のから騒ぎ」を描いたもので
「愛する人に愛されることの難しさ」「愛は与えるもの、ばかりとは限らない」「恋は勘違い」的な
ニュアンスをウディ・アレン風の描き方で綴ったもの。
いろんな恋愛模様が繰り広げられるのだが、結局「それがどうしたのよ?」という観終わった時の
思いが強かった。
しかし、さはさりながら、ウディの上手いところは、それぞれのシークエンスにおいて、男性は男性
なりに、女性は女性なりにそれぞれのシンパシーを移入しやすい隙間を作っておくという心地よさ
というか、面白さは流石だな、と感じた。それと物語の持って行き方、紡ぎ方(構成)も映画の
ツボを心得ていて面白く楽しく観ることは出来た。

98分という時間、ジャズが流れるいつももアレン風の作風であるがロンドンが舞台なのだが
ロンドンらしいとか、ロンドンという都市が映画に何かを与えているわけではない。翌年に
オスカーを獲った「ミッドナイト・イン・パリ」と比べてみると、次作の方がパリのニュアンスが
濃く出ていて、物語としてもやはりよく出来ていたと判断せざるを得ない。よって★の7は
甘めであり、6,5と云う程度だと思う。出てくるキャストは素晴らしい。ただ他の人も指摘して
いたがホプキンスがウディの作風に合っていたかどうかは疑問が残る。
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<プロダクションノート&ストーリー>
「ロンドンを舞台に2組の夫婦が巻き起こす恋愛騒動をユニークかつ滑稽に描く、ウディ・
アレン監督によるラブ・コメディ。騒動の発端となる老人をアンソニー・ホプキンスが演じる
ほか、その妻役をジェマ・ジョーンズ、2人の娘役にナオミ・ワッツが扮するなど、豪華キャストに
よる演技合戦が見ものだ。

アルフィ(アンソニー・ホプキンス)とヘレナ(ジェマ・ジョーンズ)はおしどり夫婦だった。
しかし、ある夜、ベッドで死の恐怖に襲われたアルフィが若さを取り戻そうと猛特訓に励み、
ついに家を出て行ってしまう。ショックで憔悴したヘレナは睡眠薬で自殺未遂を起こし、
一人娘サリー(ナオミ・ワッツ)の世話に。さらにクリスタル(ポーリン・コリンズ)という怪しい
占い師の元に通い始める。

サリーの夫ロイ(ジョシュ・ブローリン)は小説家だが、デビュー作以降スランプに陥っていた。
子作りにも消極的なロイにサリーの苛立ちは募る。やむなくロンドン市内のアートギャラリーで
働き始めたサリーは、オーナーで既婚者のグレッグ(アントニオ・バンデラス)に惹かれ、
彼と歩む未来を妄想し始める。
ロイは友人ヘンリーから初めて書いた小説を読んでほしいと頼まれるが、それは並外れた
才能がみなぎるものだった。ロイは、向かいのアパートに引っ越してきたエキゾチックな
美女ディア(フリーダ・ピント)を、窓越しに眺めることを心の慰めにするようになる。

そんなある日、アルフィが自称・女優のシャーメイン(ルーシー・パンチ)という若い女性と
再婚すると言い出す。実はシャーメインの正体はコールガールで、彼女を買ったアルフィが
抜群のベッド・テクニックで骨抜きにされたのだった。

ある雨の日、ロイはディアをランチに誘い出すことに成功し、恋人との結婚に不安を抱く
彼女を口説く。仕事帰りにグレッグとオペラを鑑賞したサリーは、彼が妻と上手くいって
いないことを打ち明けられる。
クリスタルのインチキ予言に心酔するヘレナは、オカルト系ショップを営むジョナサン
(ロジャー・アシュトン=グリフィス)と出会い、意気投合。やがて、シャーメインの浪費癖の
ためにアルフィは困窮し、グレッグが妻を捨てるというのはサリーの思い違いであることが
わかる。また、ディアの結婚を阻止したロイは、交通事故に遭ったヘンリーの小説を自分の
ものにしようとして泥沼にはまり……。」(Movie Walker)

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by jazzyoba0083 | 2014-04-15 23:20 | 洋画=か行 | Comments(0)

俺のムスコ That's My Boy

●「俺のムスコ That's My Boy」
2012 アメリカ Columbia Pictures,Happy Madison Productions.114min.
監督:ショーン・アンダース
出演:アダム・サンドラー、アンディ・サムバーグ、レイトン・ミースター、スーザン・サランドン他
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<評価:★★★★★☆☆☆☆☆>
<感想>
アダム・サンドラーの世界をどうとらえるかによって、価値観が全然違うのだろう。
私は、どちらかといえば、あまり得意ではないジャンル。スティーヴン・カレルのほうが
よっぽどいいわ。でも、まったく忌避するかといえば、WOWOWでやっていれば見てみるか
という感じはある。実際最後まで観ちゃったもの。バカもここまで徹底すればむしろ
気持ちいいか、という苦笑い付き・・。

下ネタ満載、お下劣、近親相姦あり、ゲロあり、大麻あり、の「おバカ映画」ですな。
まあ昼間ヒマにになったサラリーマンが時間つぶしに観るにはいいかもしれない。
アメリカ的世界なので、本国ではサンドラーの映画はそこそこヒットするんだろうな。
日本ではここまで突き抜けた下品なおバカ映画は作られないし、作っても客は
入らないだろう。ちなみに本作はビデオスルーだ。

バカやり放題で最後にはハートウォーミングなエンディングというのはこの手の
「おバカ映画」の常道でありましょう。

スーザン・サランドン母娘が共演していたり、ヴァニラ・アイスがカメオだけど相当
長い時間出ていたり。
バカな映画なのでストーリーは単純。結構長い映画だけどテンポはいいでしょう。

13歳の時に、エロ教師の誘惑に乗って若くして一児のパパとなってしまった
ドニー・バーガー。教師は30年の刑を食らって刑務所に。30年て重すぎないか?
ドニーのある意味ロックな行動が世間からもてはやされ、雑誌に載ったりテレビドラマ
になったり一時期は時の人になったが・・。時とともにブームも去り、税金すら滞納する
貧乏暮らしになってしまった。18歳の時に家を出て行った息子ハン・ソロ(!)は、
名前をトッドと変えて、ヘッジファンドマネージャーとして大成功し、金持ちになっていて
美人の婚約者もいた。それが雑誌に載ったことから、滞納した税金4万3000ドルを
都合してもらおうと、テレビのリアリティショーに、刑務所の母親と息子ハンソロを合わせたら
5万ドル、という成功報酬の約束をとりつけ、息子を訪ねるのだった。

娘一家には、親友だ、と紹介していたが、何とかその憎めないガキっぽいキャラクターに
新婦一家からも好かれ、新郎の介添人にまで指名されてしまう。
その後、刑務所に母を訪ねて行った時にリアリティ番組のクルーが取り囲んだことから
オヤジのたくらみがばれ、息子は激怒。
一方、新婦の方も相当なエロ女で、婚約者トッドの上司と関係を持ち、さらに実の弟と
出来てしまっていたのだった!!結婚式当日それをばらしたドニー。トッドは当然
結婚を止め、ついでに会社も辞めてしまい、ドニーに感謝しその場を去っていく。
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リアリティ番組もパーになり会社もやめてしま言ったため滞納した税金をどうして
払ったらいいのか、と飲み屋で頭を抱えていると、映画の冒頭でマラソンでデブの
ランナーに8000倍の倍率に20ドルを掛けていたレースが映し出され、そのデブが
見事に優勝!(あり得ねえ!) 16万ドルを手にしたのだった!!バンザーイ(終)


個人的にある程度の下品な笑いは許容だが、この映画の下ネタは度が過ぎていた。
そのほかにも倫理的な問題点もいくつかある。見事この年のラジー賞最低主演男優賞と
最低脚本賞に輝いた。サンドラーは「ジャック&ジル」に続く二年連続の快挙??だ。
見たい人はお下劣を覚悟してみてくださいな。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2014-04-14 23:10 | 洋画=あ行 | Comments(0)