フューリー Fury

●「フューリー Fury」
2014 アメリカ Columbia Pictures.(a sony campany) 134min.
監督・脚本:デヴィッド・エアー
出演:ブラッド・ピット、シャイア・ラブーフ、ローガン・ラーマン、マイケル・ペーニャ、ジョン・バーンサル他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
いい映画なんだよ。分かるんだよ。監督が何を言いたいか、も分かるんだよ。でも
素直に★8つとか9つ付けられない物足りさ?は一体なんだ。

主人公は「戦闘」。「激怒」を意味するFuryと名付けられた戦車の乗組員たちのキャラも
割りとありきたり。ステロタイプですらある。でも、「良い戦争」など有り得ないということ、
(ノルマンディー以降から欧州終戦までは『良い戦争』と言われることもあるのだが)、ブラピ
演じる車長の、一見残虐さも、裏を返せば、仲間を守りたい、一刻も早く戦争を終わらせたい、
という希求から発せられるものであることもよーく分かる。加えて、本物として残り少ない
シャーマン戦車、博物館から借りてきたドイツ軍のティーガー(タイガー)戦車の戦い、キャスト
たちも数ヶ月に及ぶ訓練を受け、最後の6日間は戦車の中で過ごし、5人のチームでタンクを
操縦出来るまでになった努力と苦労は買う。が、しかし「人を殺しあう戦争の虚しさ」「英雄など
いない」というところに収斂していくわかり易さが、かえって素直に映画の評価を妨げているのかも
知れない。

個人的には「プライベート・ライアン」の方が衝撃と面白さがあった。しかし、つらつら
考えると、戦争の悲惨さを訴える映画に面白さが要るのか?という問いも投げかけられる
のだ。でも、どーしても拭えない物足りなさ?は何だろう。繰り返すが、いい映画なんだよ。
映像も、ストーリーもよく出来ている。よく出来過ぎているのかな。

優秀な副操縦士が戦死し、代わりにやってきた新兵。当然、怖いし、理不尽な殺人に
納得が行かない。そこを車長のブラピが鍛えるのだが、捕虜のドイツ軍兵士を殺させる
ところは「ジュネーブ条約」違反だろう。しかし、ブラピ車長は、戦争は殺すか殺さられるかと
いう現実を見せたかったのだ。その後、新兵は「ファッ○クユー!クソナチ野郎!」と
敵に銃弾を浴びせかける様になるのだが、戦争は人格を変えてしまうとはいうものの、
ラスト、この新兵に掛けられた「お前は英雄だぞ」という言葉に素直になれないとは
救いであった。どきどきわくわくしてしまう戦車戦から、やがて忍び寄る「戦争の狂気・
虚しさ」。監督が拘った戦闘のリアリティはそれを出さんがためのものだったに違いない。

本作は戦争アクション映画ではない。「暗い戦争映画」だ。残虐だし、見苦しいし、
綺麗事では片付かない戦争の不条理性を、良く描いていると思う。戦闘シーンは迫力が
ある。これは「殺るか殺られるか」という、理屈もへったくれもない戦争現場でのおぞましさを
観るべきリアリティなのだ。
映画の中でブラピが新兵に言う「理想は平和だ。しかし歴史は残酷だ」というセリフに本作の
すべてが凝縮していると見た。

キャストはブラピを筆頭にラブーフ、ペーニャら、また新兵のローガン・ラーマンも、良かった。
ブラピは、50歳を過ぎて、セリフではないところで映画の主題を演じ出せるようになったなあ。
シネコンの大スクリーンで繰り広げられる戦車戦。若いお嬢さんたちも結構見に来ていたが
何を思ったのだろう。聞いてみたいと思った。
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<プロダクションノート&ストーリー>
「たった一台の戦車で300人ものドイツ軍に戦いを挑む5人の男たちの姿を描く、ブラッド・ピット
主演の戦争ドラマ。ピット扮するベテラン兵が乗り込むシャーマンM4中戦車“フューリー”と
ドイツ軍のティーガー戦車との激しい戦車バトルでは本物の戦車を使用するなど、リアリティを
重視した戦闘シーンが見ものだ。

1945年4月、第二次世界大戦下。ナチス占領下のドイツに侵攻を進める連合軍の中に
ウォーダディー(ブラッド・ピット)と呼ばれる米兵がいた。長年の戦場での経験を持ち、
戦車部隊のリーダー格存在である彼は、自身が“フューリー”と名付けたシャーマン
M4中戦車に3人の兵士と共に乗っていた。

ある日、ウォーダディーの部隊に新兵のノーマン(ローガン・ラーマン)が副操縦手として
配属される。だが彼はこれまで戦場を経験したことがなく、銃を撃つこともできない兵士で
あった。繰り返される戦闘の中、想像をはるかに超えた戦場の凄惨な現実を目の当たりに
するノーマン。5人の兵士たちがぶつかりあいながらも絆を深めていく中、ドイツ軍の攻撃を
受け、他部隊はほぼ全滅となる。なんとかウォーダディーの部隊は生き残るが、300人もの
ドイツ軍部隊が彼らを包囲していた。そんな状況下、ウォーダディーは無謀にも“フューリー”で
敵を迎え撃つというミッションを下す……。」(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2014-11-30 12:35 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(2)

リボルバー Revolver

●「リボルバー Revolver」
2005 イギリス・フランス Europa Corp. 111min.
監督:ガイ・リッチー 脚本:ガイ・リッチー、リュック・ベッソン
出演:ジェイソン・ステイサム、レイ・リオッタ、ヴィンセント・パストーレ、アンドレ・ベンジャミン他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
これは好悪の別れる映画だろうなあ。私としては苦手な範疇。最初は、単なる復讐譚かと
思っていたが、さすがはガイ・リッチーとリュック・ベッソン、ただでは終わらない。
観念的世界を監督(脚本家)らが楽しんで作っているので、そのノリに乗れないと
辛い。アニメとか細かいインサートカットとか心象的は映像がふんだんに使われるので
話が分かったような分からないような、ヤクザの説教映画かよ、と突っ込む人もいる
だろう。ビキニブリーフが痛いほど似合うレイ・リオッタはこういう役がハマるんだよなあ。

物語も分かるような分からないような・・・。
裏が表で表が裏で、敵は味方で味方は敵で・・・禅問答のような物語だ。エンディングロールの
ところが3分ほど黒味なんだけど、今まで観てきたことを反芻し観客なりに感想をまとめてね、と
いう時間なのかな。テレビだと殆ど放送事故だけどww。

ガイ・リッチーとリュック・ベッソンの観念的世界が面白くて好きだ、という人にはお勧めなん
だろう。
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<ストーリー>
「罠にはめられ投獄された凄腕のギャンブラー、ジェイク(ジェイスン・ステイサム)。獄中で
両隣の独房にいる謎の人物「詐欺の達人」と「チェスの天才」からペテンの方式を学び、
ギャンブルに勝つ究極のテクニックを身につける。
出所後、ジェイクは彼をはめたカジノ王・マカ(レイ・リオッタ)に勝負を挑み見事大金を巻き
上げ恥をかかせる。さらなる復讐を恐れたマカは百発百中の殺し屋ソーター(マーク・
ストロング)にジェイク抹殺の命令を下す。

ジェイクはソーターの襲撃に合うが、突如現れた謎の二人組ザック(ヴィンセント・パストーレ)と
アヴィ(アンドレ・ベンジャミン)によって救われる。二人は、ジェイクの全財産を引き渡すことと
絶対服従を条件に彼を匿うことを提案。さらに二人は、ジェイクが病にかかっており余命3日で
あることを告げる。医師の診断結果も同様で、言い知れぬ敗北感を味わったジェイクは二人の
申し出を受け入れる。

高利貸しを営む彼らはジェイクから受け取った金を貸し付け、その取り立てをジェイクにやらせた。
二人の真意がわからず不信感を募らせるジェイク。
ある日、ザックとアヴィがある建物から巨大な金庫を強奪する。金庫の持ち主はマカで、
中には大量のドラッグが入っていた。そのドラッグは、誰もその姿を見たことがない絶大な
権力者サム・ゴールドに取引を依頼されたものだった。
その場をしのごうとマカは不本意ながらも商売敵の中国人ドラッグ・ディーラー、ジョン卿
(トム・ウー)から新たにドラッグを仕入れるが、またもザックとアヴィが裏で取引を操り、
マカとジョン卿の間で抗争が勃発、混乱が起こる。まるで誰かがすべてを操り、新たな罠に
ジェイクを引きずりこんだかのようだ。
ジェイクは、図らずも自分がその混乱=“ゲーム”の中心にいることに気づく。そしてジェイクは、
あるはずのないビルの13階に隠れていた最大の敵と対峙する……。」(Movie Walker)

この映画の詳細は
こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2014-11-27 23:10 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

●「危険なプロット Dans la maison」
2012 フランス Mandarin Films.105min.
監督・脚本:フランソワ・オゾン
出演:ファブリス・ルキーニ、クリスティン・スコット・トーマス、エマニュエル・セニエ、エルンスト・ウンハウアー
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
面白かった。フランソワ・オゾン、才人だわ。脚本がいいんだね。またキャスティングも
脚本に良くあっていたと思う。現実と想像の世界が次第に入り組んでいき、結末まで
緊張感を引っ張る。続きが読みたくてたまらない小説を読んでいるようだ。

高校生が週末の宿題で出された作文に、「続く」で終わる連作を出してくるのだが、
文士くずれの教師がこれに興味を示し、色々と指導していくうちに、高校生が
書いてくるリアルな(と本人はいうが)世界と教師が想像する世界が渾然となって
行く。スリリングな展開に最後までグイっと引っ張られる。

高校生が書いてくる作文のどこまでがリアルでどこまでが想像の産物なのか、それを
あれこれ思ってみるのも楽しいのではないか。
結局教師は、高校生に引っ張られすぎて、離婚はするわ、教師はクビになるわ、で
高校生も、学校を辞めることになる。フレンチの香りのするなかなか良く出来た構造の映画だ。
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<ストーリー>
「かつて作家を志したものの、今は高校の国語教師として働くジェルマン(ファブリス・
ルキーニ)は、生徒たちの凡庸な作文にうんざりしながら添削する日々を過ごしていた。
ところが新学期を迎えたある日、1人の生徒が書いた作文に心を奪われる。それは、
数学が苦手なクラスメイトに勉強を教えるため、彼の家を訪れた週末の様子を記した
ものだった。その生徒の名はクロード(エルンスト・ウンハウワー)。
ジェルマンは表現力豊かなその内容を高く評価するが、妻ジャンヌ(クリスティン・
スコット・トーマス)は、友人のラファ(バスティアン・ウゲット)とその家族に対する皮肉
たっぷりの尊大さや倫理を無視した内容を批判。

翌日、ジェルマンは内容が不適切で第三者が読んだら問題になるとクロードに忠告するが、
返って来たのは“先生以外に誰も読まなければ問題ない。作文を学びたい”という答え
だった。彼の才能を伸ばしたいと考えたジェルマンは、個人指導を提案。ジェルマンの
指導を受けたクロードは、才能に磨きをかけ、ラファの家を訪れては次々と“新作”を書き
続けてゆく。それを日々、待ちわびるようになるジェルマン。

ところがある日、クロードが“もう書けないかもしれない”と言い出す。成績の上がらない
ラファを心配した両親が、家庭教師を雇うことを考えているというのだ。そうなれば、
もうラファの家に通うことはできない。“次のテストでラファに良い点を取らせ、成果を出さ
ないと。”暗に数学の試験問題を要求するクロードに戸惑いながらも、ジェルマンは試験
問題を渡してしまう。その結果、ラファは好成績を収め、クロードは執筆を再開。

だが、その内容は次第にエスカレート。ラファの母親(エマニュエル・セニエ)とのただならぬ
関係を匂わせるまでになってゆく。さすがに危機感を覚えたジェルマンは止めようとするが、
クロードは“あなたが書けと言ったんだ。もう止められない”と言い放つ……。」(Movie Walker)

この映画の詳細は
by jazzyoba0083 | 2014-11-26 22:50 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)

●「クレアモントホテル Mrs.Palfrey at the Claremont」
2005 アメリカ・イギリス Cineville 108min.
監督:ダン・アイアランド 原作:エリザベス・テイラー
出演:ジョーン・プロウライト、ルパート・フレンド、アンナ・マッセイ、ロバート・ラング、ゾーイ・タッパー他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
NHKBSで放映してたのを録画して鑑賞。イギリスはロンドンの長期滞在型ホテルで
繰り広げられる、いい感じの人間ドラマ。さりげない(そうでもないホテル滞在客も
いるのだが)大向うを唸らせるようなことのない、ささやかな世界で考えさせられる
ことがきっと多いだろう。単純なストーリーなのだが、ミセス・パルフレイと、たまたま
知り合う作家志望のルード青年の考え方や行動は、一つ一つが心に染みてくる。
いかにも泣かせてやろうとか、感動を押し売りされる向きがないので、見終わった時に
心がホッと暖かくなっているだろう。 グランドホテル形式か、と思うのだけどあくまで
主人公は先述の二人。しかし、同宿になる老人たちや、ルード青年の恋人など
出てくる人がみんな心優しい人ばかりで、最後はハッピーではないのだけれど、
青年と恋人が笑顔で歩き去る姿がむしろ清々しい。
そう多くない登場人物だが、見ている人は自分が当てはまる人やシーンが必ず1つは
出くわすに違いない。
パルフレイ夫人が、最後のほうで、「妻であり母であり祖母であるのに疲れてロンドンへ
一人でやってきたのに、もう私を監視しないで」と、すでにすっかり馴染みとなった同宿の
友人や従業員に言うのだが、一人になりたいと思っていても、孫からの電話を待って
いたり、ルード青年との出会い、また恋人が出来た青年を暖かく見つめる目は、一人きりに
なりたい気持ちとは裏腹の、誰かと繋がっていたいという気持ちを表していた。
それは、ひたすら愛したが若くして亡くなった夫の面影を追っていたのかもしれない。
単純なハートウォーミングなストーリーをここまでのレベルに仕上げたのは監督の手腕も
さることながら(原作もだけど)やはり、プロウライトの演技が素晴らしいからだろう。
パルフレイ夫人が好きな映画が「めぐり逢い」と聞けば再生装置もないのにレンタル店に
行って借りようとしたりする青年の行動は、ちょっと、という面もあるのだが(このことが
ガールフレンドとの出会いをもたらす訳だが)彼は、夫人を題材にして本を書きたかったから
その精神的な背景を是非知りたいと考えたのだろう。

プロウライトの抑制した演技が光る一方で、これがデビュー作となるルード青年の
フレンドも、傷つきやすくも暖かい好青年を好演している。なかなか、見る機会のない
単館系作品だが、喜劇的な要素もあったりの佳作、チャンスがあれば見て欲しい作品だ。
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<ストーリー>
「ロンドンにある古くて小さなホテルを舞台に、初老の未亡人とひとりの青年との心の
交流をつづる人間ドラマ。20世紀のジェイン・オースティンと称される英国の作家
エリザベス・テイラーの小説を、米国シアトル映画祭の創始者でもあるダン・アイアランド
監督が映画化。温かな視点がジワリと胸に迫る。

英国ロンドン。クレアモントホテルの前に、老婦人サラ・パルフリー(ジョーン・プロウライト)が
やってくる。最愛の夫に先立たれ、娘エリザベス(アンナ・カートレット)から自立した生活を
送るため、この長期滞在型のホテルに単身やってきたのだ。
想像とはかけ離れたホテルに落胆しつつ、ドレスアップした夫人がダイニングルームへ入ると、
滞在客たちが無言のまま注目している。居心地の悪さを感じているところへ、
アーバスノット夫人(アンナ・マッセイ)が声をかけてくれる。

翌日、朝食の席で、パルフリー夫人がロンドンに住む孫デズモンドのことを話すと、皆、俄然と
興味を示す。ここでは、訪問客とかかってくる電話が一番の関心事なのだ。
早速、パルフリー夫人は、デズモンドへ電話をかけるが留守電になってしまい、その後も
彼から電話がかかってくることはなかった。誰も訪ねてこない言い訳も底をついた頃、夫人は
外出先でつまずいて転倒、偶然それを目にした青年ルードヴィック・メイヤー(ルパート・
フレンド)に助けられる。作家志望の彼は、孫と同じ26歳の青年だった。

パルフリー夫人は、お礼に彼をホテルでの夕食へ招待する。ホテルに戻り近く来客がある
ことを伝えると、皆はついにデズモンドが訪ねてくるのだと勘違いする。困った夫人は、
そのことをルードヴィックに話すと、ならば自分がデズモンドのふりをしようと提案する。
こうして謎の孫デズモンドの初来訪がセッティングされた。
やってきたそのハンサムな青年に、ホテルの住人は興味津々。一方、ルードヴィックはこの
偶然の出会いが小説の題材になる予感を感じていた。その後も夫人とルードヴィックは
頻繁に会うようになり、お互いの孤独な生活の中で本音を語りあうようになる。
だが、ある朝、突然ホテルに本物のデズモンドが現れる。パルフリー夫人は慌てて追い返し、
ホテルの皆には会計士だとウソをつくのだが……。」(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2014-11-24 22:50 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)

●「インターステラー Interstellar」
2014 アメリカ Warner Bros.Pictures,Paramount Pictures,Regendary.139min.
監督・共同脚本:クリストファー・ノーラン
出演:マシュー・マコノヒー、アン・ハサウェイ、ジェシカ・チャスティン、エレン・バースティン、
    マイケル・ケイン、マッケンジー・フォイ、マット・デイモン、ジョン・リスゴー他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
宇宙もの大好きな私としては、見逃すことの出来ない作品。アメリカでの評判もいいようだ。
ただし、169分という時間がどうか、という心配はあった。しかし、時間の長さは問題ない。
だからトイレには行っておくべき。一箇所も見逃すシーンがないので、目が離せないのだ。
それがノーラン流の宇宙ものなのだ。「ダークナイト」「インセプション」といった作品を作る
監督さんらしい、良く言うと、非常に論理的内省的、悪く言うと理屈っぽい映画となった。
彼の作品の中でも好きな「インソムニア」も多分に観念的な要素があった。
というわけで、この映画、けっこう難しい。

骨子は「地球外に人間の住める惑星を探す冒険」と「親子の愛情」なのだが、それを
単純なものではなく、理論物理学者の監修を受けて物語を編んでいるのので、理論物理学、
一般相対性理論、時空物理学、量子力学、宇宙物理学、空間重力論、宇宙工学、などの
基礎知識があったほうが面白い。故に、お子様はわからないと思う。故にファミリーや、
やや理系に弱い方々は全般論としての面白さは味わえるが、微妙な面白さまでを堪能する
ことは難しいだろう。
というわけで、まるで文系の私、必死に字幕を追いましたが、分からないところもあった。
だだ、大意としては理解できたし、面白かったから良しだ。

封切られたばかりだから、ネタばらしは止めますが、上記のような覚悟を持って観たほうが
宜しかろうと思う。そもそもスピルバーグが作ろうとしたらしいのだが、結局弟を共同脚本作成に
迎え、「ゼロ・グラビティ」にあるような宇宙と人間の対峙というハリウッド的分かりやすさではなく
イギリス人兄弟が作ったものっぽいなあ、という感じを個人的には受けた。
スピルバーグが作ったらどんなものになっただろうか、と思うと面白い。

キャスティングについては、マコノヒー、ハサウェイはもちろん、チャスティン、ケイン、など
いい演技が見られる。ハサウェイはどんどんいい女優になるなあ。チャスティンも良い。
ただ、少女時代のマコノヒーの娘(長じてチャスティン)を演じた若い女優さんがハサウェイに
そっくりだったので、長じてハサウェイの役どころか、と思ってしまったよ。
加えて、3本の直方体から成る、ロボットが良かったね。擬人化したくないという監督の狙いが
嵌っていたんじゃないか。

グリーンバックを使わず、実写と、プロジェクターバックを使ったというノーランのこだわりは
リアリティを実現することに成功している。もちろんVFXも良く出来ている。IMAX70ミリの
映像は美しく、シネコンの一番大きい小屋で大画面で観る宇宙ものはやはり格別だ。

冒頭の「幽霊」騒動が、ラストに結実する。その辺りのカタルシスも宜しい。
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<ストーリー>
「クリストファー・ノーラン監督によるSFドラマ。環境の変化などの影響で食糧危機に陥り、
滅亡の危機を迎えた人類が新たな星を目指す姿がつづられる。宇宙へ旅立つ元パイロットの
主人公をマシュー・マコノヒーが演じ、彼とその娘との愛が描かれる。
彼と共に新天地を目指す宇宙飛行士をオスカー女優のアン・ハサウェイが演じる。

劇的な環境変化によって、寿命が尽きかけている未来の地球。新たに発見された宇宙の
ワームホールを利用し、居住可能な新たな惑星を探すという、生きて帰れるかわからない
重大な使命を担う壮大な旅に、まだ幼い子供を持つ元エンジニアの男(マシュー・マコノヒー)と、
数少ないクルーが選ばれる。
人類の限界を超え、不可能にも思える史上最大のミッションのため、前人未到の未開の地へ
旅立った一行は、自らの使命を全うし、愛する家族の元へと生還することができるのか……。」
(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2014-11-23 12:50 | 洋画=あ行 | Trackback | Comments(0)

●「ガンズ アンド ギャンブラー Guns,Girls and Gambling」
2011 アメリカ Freefall Films,Hollywood Sky Entertainment,Releaseme Productions.89min.
監督:マイケル・ウィニック
出演:ゲイリー・オールドマン、クリスチャン・スレーター、デイン・クック、ヘレナ・マットソン他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
WOWOWの解説に「B級映画」とはっきり書かれていて身も蓋もないけど、「B級」には
上手く作ればそれなりの面白さがある。本作も、なんだかんだと結局最後まで観てしまったし
これがなかなか面白ろかったのだ。話がやや複雑なウラミはあるが、どんでん返しもあり
割りきって観せている手法も飽きさせずに面白い。昨日、一昨日、今日という短い時制が
行ったり来たりするが、それは苦になるのではなく、手法の魅力として映った。
出演者もどうってことない俳優さん(失礼!)が並んでいるが、それぞれ上手くハマっていたと
思う。まあDVDで見る映画かな、とも思うけど、スレイターの最後での招待バラシなどは
なるほどね、と。アメリカ先住民がらみの映画は最近インディアンという言葉を使わないので
苦労しただろうけど、わざと本物のインド人が出てきたりして、皮肉をかましているのも痛快だ。
冒頭で、カジノでスッカラカンになりエルビスモノマネコンテストに出る、というのも、最後の
最後につながっているんだね、今思えばだけど。

100万ドルはする、というインディアンのマスクをめぐり、主人公ジョン・スミス(スレーター)と
彼を取り巻く、エルビスそっくり大会のメンバーたち、やたら銃撃が上手く格闘も強い金髪の
美女、インディアンがカジノを経営し成功しているのを尻目に、今や落ちぶれマスクを奪うこと
で復権を目指す牧場主。彼らが入り乱れてのドタバタなのだが、最後にジョン・スミス(偽名)
の復讐劇が明らかにされるのだ。しかし、仮面が本来の部族に戻っていくのはいいのだけど
あの金髪美女はジョン・スミスの元カノか元夫人らしく、彼の復讐劇に一役買っていたのだけど
何であんなに強いのかなあ、(最後にはレズの彼女とバイクで消えるけど)。あと、ジョン・スミスに
ついてまわる「隣の女子大生」の正体は明かされるまで分からなかったなあ。
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冒頭に出てくるエルビスものまねコンテストの優勝者がゲイリー・オールドマンなんだけど、
砂漠のど真ん中にいるわけ、そしてやがてやってきたバスに乗ったのだが、運転手が野糞に
降りところに、乗り込んだ腰に2丁の拳銃を打ち込んだ金髪美女。車内から聞こえる銃声。
それがすべての始まりであった。なぜ彼がそこにいて殺されなくてはならなかったのか・・。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2014-11-20 23:15 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)

●「ナインスゲート The Ninth Gate」
1999 フランス・スペイン Artisan Entertainment.133min.
監督・製作・脚本:ロマン・ポランスキー
出演:ジョニー・デップ、フランク・ランジェラ、レナ・オリン、エマニュエル・セニエ、バーバラ・ジェフォード他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
この監督と主演で、名前だけは聞いていた映画だったので、WOWOWでの放映を機に
鑑賞してみました。謎解きはもともと好きで、「ダ・ヴィンチ・コード」のような感じ(出来)を
予想したのだが、3分の2ほどまでは、まずまずのテンションだったのだが、終わりに近づく
につれてトホホな感じ、B級くささが臭ってきて、なんか画竜点睛を欠いたなあ、とうい鑑賞後の
印象だった。原作は未読だが、終局面がどこか安っぽい映像化で終わった感が拭えないのだ。
特に城の中での集会儀式、炎の中での悪魔召喚の秘儀、城の外での悪魔(天使?)と
ジョニデのセックス、あたりに安っぽさを感じてしまうのだ。

ジョニデはこの手の雰囲気の映画にはあっていると思ったが、割りとキーになるレナ・オリンが
個人的には、出てきた瞬間に只者でない雰囲気とB級感を醸しだしてしまっているのでマイナス
要素。主人公の古書店主コルソ(デップ)が、ある稀覯本収集家に頼まれ、自分が持っている
悪魔召喚の書が実は3冊あり、自分のものが本物かどうか調べてくれ、と大金を積まれて
スペインとフランスへ赴く。
話が複雑なので、誰が誰を殺したのか、とか最後のほうで訪ねて行った兄弟のこととか
複雑なストーリーでもあるので、一度見たくらいでは筋が分からないかもしれない。
私も骨子は分かったけど、細かいところでわからない部分も残った。

キーパーソンは、主人公コルソ、コルソに「悪魔祈祷書『影の王国への九つの扉』の真贋調査を
依頼する稀覯本収集家にして悪魔学の大家バルカン、バルカンがそもそも、当該の本を持って
いた老人(映画の冒頭で首吊り自殺が描かれる)の若き未亡人、その用心棒、さらに、調査の
対象になる2つの同じタイトルの本を持つフランスの体が不自由な老女、ポルトガルの老人。
そしてコルソに守護天使のようにつきまとう緑の瞳の若い女性。

その緑の瞳の女性は悪魔なのか天使なのか明らかにされないが、行動から見ていると、良い方の
存在かな、と思う。最後の最後にコルソに9枚目の挿絵のありかを教えて消えるのだ。
9枚目の竜に乗る女の顔が緑の瞳の女にそっくりだったから、彼女も悪魔つーことなのかな。
いや守護天使ということの?そこら辺が分からなかったな。

バルカンは「悪魔の書」は3冊で1セットであることを知っていてコルソに残りの2冊を集めさせて
いたと思える。でなければ最後に白の中で9枚の挿絵を(一枚が偽物だったため焼死してしまうが)
そろえて、火を焚いての秘儀はしないであろう。
バルカンが手にれた最初の本をそもそも持っていた老人の未亡人は、この本が関わる秘密結社の
メンバーで、そっちはそっちで悪魔を召喚する秘儀をするため3冊を集めていたと。

つまりこの映画は大きく、コルソ+謎の女性(守護神?悪魔?)の線、バルカンの線、未亡人の線と
3つの線で構成されているとみると分かりやすいかもしれない。

まあ、ポランスキーらしいといえばそうだけど、もう少し面白くなる映画じゃなかったかなあ。
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<ストーリー>
「ニューヨーク。腕利きの稀覯書発掘人である本の探偵ディーン・コルソ(ジョニー・デップ)は、
悪魔の研究家としても名高い収集家ボリス・バルカン(フランク・ランジェラ)の依頼を受け、
1666年発表の伝説の悪魔祈祷書『影の王国への九つの扉』を探すことに。世界に3冊
しか現存しないというこの本の1冊を入手したバルカンは、コルソに残る2冊を見つけて
真贋を鑑定してほしいというのだ。
法外な報酬もあって引き受けたコルソだが、その日から彼には謎の女(エマニュエル・セイナー)と
共に怪しい影がつきまとう。

スペインに飛んだコルソは、この本を売ったセニサ兄弟(ホセ・ルイス・ロペロ)という老書店主
から、本の秘密の鍵を握るのが悪魔ルシファーの署名入りの挿絵の版画だと教えられた。
秘密を手中に入れた者は悪魔に会えるというのだ。
ポルトガルのシントラに住むファルガス、パリのケスラー男爵夫人が持つ残る2冊を調べた
コルソは、版画がどれも少しずつ違うことに気づくが、ふたりは相次いで殺された。
それは悪魔崇拝者であるリアナ・テルファー(レナ・オリン)と彼女の配下の仕業で、コルソも
狙われるが、守護天使のように寄り添う謎の女が彼の窮地を救う。

リアナは自らの屋敷で秘密の儀式の最中、突然現れたバルカンの手で殺された。
とある古城で版画を並べて悪魔を召喚する儀式をはじめたバルカンも無残に焼死した。
コルソは現れた謎の女と炎の中で交わる。女の顔は版画の最後に描かれた「第九の扉」を
開く女と瓜二つだった。かくしてコルソは「第九の扉」の前に立つのだった。」(Movie Walker)

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by jazzyoba0083 | 2014-11-19 23:15 | 洋画=な行 | Trackback | Comments(0)

●「ある朝突然スーパースター Superstar」
2013 フランス・ベルギー Rectangle Productions. 113min.
監督・脚本:グザヴィエ・ジャノリ
出演:カド・メラッド、セシル・ドゥ・フランス、ルイ=ド・ドゥ・ランクザンベン、アルベルト・ソルベリ他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
全くの無名の市民が、ある日突然、自分も理由が分からず有名になっていた、という状況で
本人や周囲の戸惑いやら思惑を、サスペンスタッチで描く不条理映画。
日本未公開の映画を放映するWOWOWの「ジャパン・プレミア」を録画して鑑賞。

この手の話、最近見た覚えがある、と探してみたら、ウディ・アレンの「ローマでアモーレ」と
いう映画の1プロットにそういう話があった。ちなみに映画としてははるかにウディのほうが上。
本作は、不条理映画と解説にもかいてあったので、カタルシスは期待していなかったけれど、
やっぱり、なんか分からないうちに幕引きとなっていった。主人公が突然有名になった理由は
最後まで明かされない。今の時代そんなことがありうるだろうか、テレビ局まで巻き込んでおいて。

「私が助ける」と言っていた女性ディレクター、フルール(セシル)は、結局なんだったのだろう。
プロデューサーと不倫して、振られると姿を消して、主人公が最終的には自伝本を出すのだが
(おそらくゴーストライター)、そのお祝いの会場(主人公の自宅)に来ても彼から追い返される。
まあ、彼=マルタン・カジンスキーにしてみれば、些細な復讐だったのかもしれない。
まあ、ラストシーンでは、すぐに追いかけて、会場へと誘うのだけど。

映画の中で、二人だけマルタンのことを分かっていたのは、勤め先のリサイクル工場の
ダウン症の従業員と、オカマだ。本を書いたのもあのオカマかもしれない。

現代のネット社会、マスコミ、人のうわさに流される世間への警鐘と高邁なテーマを読み取る
ことも出来なくはないが、それにしては説得性も迫力もない。TV局の底の浅さは、理解できた
けどね。知らない配役ばかりだったが、キャスティングは悪くない、と思った。
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<ストーリー>
「リサイクル会社で働く冴えない中年男マルタン・カザンスキーはある日突然「有名人」として
ネットを中心に世の中の注目を集めるようになる。理由も分からず、ただ戸惑うだけの
マルタンだったが、テレビ局で働く女性フルールは彼に目を付け、自分の番組に出演させる。

すると、彼の「平凡」なキャラクターが大衆の支持を集め、マルタンはますます人気者となるが、
そのために職を失ってしまう。周りの急激な変化に対して、欲のない彼は以前と変わらぬ
控え目な生活を送ることを願うものの、そんな彼の「人気」を悪用する者が現れるようになると、
ある日突然、彼は嫌われ者となり、言われのない誹謗中傷を浴びるようになる。

全てを失ったマルタンは、ほんの少し前に彼の番組を作ろうとしていたテレビ局の
ジャン=バプティストに助けを求めるが、既に過去の存在になっていたマルタンを相手にして
くれることはなかった。

しばらくして、マルタンは回顧録を出版する。マルタンは、家具すらなくなった自分の部屋で、
彼を支え続けてくれた人々を集めてささやかな出版パーティを開く。そこにマルタンに対する
罪悪感からテレビ局を辞めていたフルールが現れる。フルールに恋心を抱いていたマルタンは、
彼女に裏切られた想いを抱いていたために、はじめは追い返すが、すぐに彼女を追いかけ、
パーティに誘う。」(Wikipedia)

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by jazzyoba0083 | 2014-11-18 23:20 | 洋画=あ行 | Trackback | Comments(0)

●「ゴースト・エージェント R.I.P.D」 
2013 アメリカ Universal Pictures.96min.
監督:ロベルト・シュヴェンケ
出演:ジェフ・ブリッジス、ライアン・レイノルズ、ケヴィン・ベーコン、メアリー=ルイーズ・パーカー他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
ご覧になった皆さん、同じことを思うでしょう。「ゴースト・バスターズ」+「メン・イン・ブラック」+
「ゴースト~ニューヨークの幻」って感じだって。
予告編のCGがなかなかいい感じだったので見始めたけど、まあ、なんというか暇ななときに
見飛ばす分にはいいかもね、位の感じかなあ。 伏線もあるにはあるけど、そうびっくりするほど
でもないし。 悪霊をやっつける警察がR.I.P.Dというんだが、相棒の裏切りにあって死んじゃった
若き刑事ニック(ライアン)が天国に行くか、地獄に行くか、とう門のところでその警察に勤務を
命じられる。期間は100年!その相棒というのが19世紀つまり西部劇の時代の保安官ロイ
(ジェフ)。こいつがアクが強くて、ライアンは影が薄くなっちゃうねえ。

捜査の中で金塊を見つけたケヴィンとライアンのコンビ。ライアンの家の庭に埋めるのだが、
良心の呵責の耐えかねたライアンは、届け出ることにする。魂胆のあるケヴィンは一旦は
賛同するが、ある事件での打ち合いの中で、ライアンを射殺してしまう。
それで先に書いたように天国の入り口で成仏出来ない悪霊をやっつける警察として再び
地上へ戻される。しかし、自分の葬式で見つけた若き妻に言い寄るのだが、世間の人からは
ライアンは中国人のジイさんに見える。ちなみにジェフはナイスバディな娘。
その差に苛つきながらも、悪霊退治に乗り出すのだった。あまりにメチャクチャをやる
コンビは途中で停職処分になっちゃったりするのだ。
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コミック原作ということで漫画の世界。ライアンとジェフのコンビは活躍するのだが、
実は、相棒のケヴィンもすでに死んでいて悪霊であり、金塊を集めて死霊を地上に引き戻す
塔を作る計画を進めていたのだった。
最後には塔が完成し、死霊が天から降ってきたのだが、スンデのところでケヴィンをやっつけ
塔を壊すことが出来た。しかし、その戦いの最中にライアンの妻が瀕死の傷を負ってしまう。
ライアンは自分の生き返る権利を妻に譲ったのだった。(そういう話だったよね?)

この活躍でライアンを相棒と認めたジェフは、ライアンの姿を歯科矯正中のメガネのおねえちゃんに
変えてやったのでした・・・。

<ストーリー>
「現世で殉職した優秀な元警官たちが、あの世でも悪霊を取り締まる秘密組織で働いてい
たら?というSF色の強いアクション作。『グリーン・ランタン』のライアン・レイノルズ扮する
元警官が、ジェフ・ブリッジス扮するベテランエージェントとともに、世界滅亡を企む悪霊たちの
陰謀に立ち向かう姿を描く。

恋人にも恵まれ警官として順調に活躍していたニック(ライアン・レイノルズ)は、潜入捜査中に
殉職してしまう。天国へ向かうと思いきや、ニックは警官としての手腕を買われて、現世に
留まり人間に成りすますゴーストを取り締まる組織R.I.P.D.にスカウトされる。
彼が組むのはロイ(ジェフ・ブリッジス)という19世紀のガンマンで、彼の破天荒さにニックは
目を丸くするばかり。ある日、逮捕したゴーストから、ゴーストたちがあの世へ向かうトンネル
逆流させ、現世に溢れ返させる計画が進行していることを聞く。世界滅亡につながるこの
計画を阻止すべくニックとロイは立ち上がる……。」(Movie Walker)

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by jazzyoba0083 | 2014-11-17 22:20 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)

●「連合艦隊司令長官 山本五十六」
1968 東宝 131分
監督:丸山誠治  特撮監督:円谷英二
出演:三船敏郎、稲葉義男、平田昭彦、松本幸四郎、森雅之、藤田進、安倍徹、加山雄三、久保明
   黒沢年男、田村亮、司葉子、酒井和歌子他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
山本五十六は東宝の太平洋戦記モノにはほぼ必ず出てくる。「ハワイ・マレー沖海戦」
「ミッド・ウェー」、この後年の「連合艦隊」さらに、同じタイトルの役所広司版と。

個人的に米内光政、井上成美、と並んでこの時代の軍人として興味があるので、WOWOWで
放映があると録画して見ている。本作も、だいたい世間で言われている山本五十六像をなぞって
いるので、新しいことはないが、三船敏郎の「山本五十六」っぷりが観ものであろう。特撮は
前作「ミッドウェー」や、その前の「ハワイ・マレー沖海戦」からの流用も目につき、時代が下った
この時期では、少々退屈というか、特撮として見応えがないというか。自衛隊の借り物?らしき
実写との組み合わせや、山本の最後を描いたところは、下を流れる川も含め、まずまずで、
そのほかには特に印象的なところはなかった。

冒頭の、川下りでの逆立ちシーンはいい入り方だった。その後、例によって日独伊三国同盟を
否定し、アメリカとの交渉を続けるべきとする山本海軍次官の一連の動きから連合艦隊
司令長官になるまでを描く。三国同盟を結んだ途端に始まるであろう、ABCD包囲網の中で
日本はどうやって石油や鉄、銅、スズなどを手に入れるのか、という普通に考えると分かり
そうなことが、国論の勢いで押し切られてしまう。
アメリカの工業力は侮れない、この国と決して戦争をしてはいけないとは、彼の2年間のアメリカ
留学でその目で見て身にしみているからこそ出る意見だろう。

軍人だから、やれといわれればやるけど、ぎりぎりまでは和平交渉を続けること、また一撃した
後早急に和平に持ち込むことなどを条件にしていたのだが、山本の願いとは逆に逆にと
時代は流れていく。しかも、真珠湾奇襲は、山本があれほど気にしていた「宣戦布告」なしに
行われたことになり、これでアメリカを徹底的に怒らせたわけだ。
また真珠湾で空母を撃滅しそこねたのに、インド洋まで出かけて行くという無駄な長征を
したり、軍令部と艦隊司令部が仲悪かったとはいえ、ひどい軍隊を日本は持ってしまって
いたのだな。陸軍は更なり。

如何に当時の権力を持った軍人がアホだったか、こうなると政治が何もできないか、ということが
山本を通して分かってくる。今の時代に見てもつながるところが大いにあると感じるのだ。

世上よく言われる山本像なので、どこまで真実に肉薄したかは分からないが、当時の海軍
軍人として、アメリカを真に恐れ、戦争はしてはだめだ、と言い続けた勇気は真実だったのだろう。
最近の役所広司版を見てみたい。監修が作家の半藤氏なのでかなりリベラルな仕上がりに
なっているのではないか、と思うのだが。
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<ストーリー>
「昭和十四年。揺れ動く世界情勢は未曽有の危機をはらんでいた。折しも日本国内では、
日独伊軍事同盟をめぐって、陸軍を中心とする軍事同盟賛成派と一部良識派が、対立して
いた。時の海軍次官山本五十六は、世界大戦突入を憂慮し、同盟結成を阻止しようとして
いたが、皮肉にも連合艦隊司令長官に任命されてしまった。
翌年九月二十七日、日独伊三国同盟が調印された。山本司令長官は任務のために
真珠湾奇襲作戦に出たが、それは早期講和に持込むための布石だった。この作戦は予想
以上の戦果をあげた。だが、米軍の空母が無傷だったことは、開戦劈頭に相手に致命的
打撃を与え早期講和につなごうという念願を崩し去った。

やがて、“大和”が連合艦隊の旗艦として就役。真珠湾の余勢を駆って、日本軍は西南
太平洋から印度洋にかけて、破竹の進撃を続けた。だが昭和十七年四月十八日、
米空母ホーネットを発艦したB25の編隊が、日本本土を初空襲。これに動揺した軍上層部は、
ミッドウェー作戦を強行した。
しかし、作戦指導の失敗から、四空母を失い、山本長官の念願していた早期講和への道は、
全く絶たれてしまった。ミッドウェーの勝利から米軍は、俄然反撃に転じ、ガダルカナルへの
上陸作戦を開始した。日本軍はラバウルを基地に善戦したものの、補給に継ぐ補給、消耗に
継ぐ消耗と日米の物量の差が日増しにあらわれ始めた。

ガダルカナルの将兵には、飢餓、酷熱、疫病との戦いも加わり全滅寸前。ここに山本長官は
全責任を一身に集め、作戦を中止し一万余の将兵を救うべくガ島撤収命令を出した。
撤収を終った山本長官は、戦局挽回のため自らもラバウルに将旗を飜えした。

そして昭和十八年四月十八日、山本長官は六機の零戦に護られて前線部隊の激励に
出かけた。しかし米軍は日本軍の機密暗号電報を解読していた。やがて、長官機は護衛機
必死の応戦もむなしく、米軍P38に襲われ火を吐いた。
戦争反対を主張しながらも、戦争を余儀なくされた山本五十六は、皮肉にも自らの戦死に
よってその責任を全うしたのである。」(Movie Walker)
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この映画の詳細はこちら1まで。
by jazzyoba0083 | 2014-11-15 23:15 | 邦画・旧作 | Trackback | Comments(0)