●「ステイ・コネクテッド~つながりたい僕らの世界 Men,Women&Children」
2014 アメリカ Paramount Pictures,Right of Way Films.114min.
監督・(共同)脚本:ジェイソン・ライトマン
出演:ローズマリー・デウィット、ジェニファー・ガーナー、ジュディ・グリア、アダム・サンドラー他
ナレーション:エマ・トンプソン
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
つい先日、同様のネット社会の病理を描いた「ディスコネクト」という群像劇を観たばかりだった。
内容はエピソードこそ違え、言わんとしていることはほとんど一緒。どちらも出来はいい。それぞれ
言わんとする所は同じようなものなのだけれど、描き方の違うから。

数組の夫婦、その子どもたちがお互いどこかで繋がってくるという手法もアルトマンばりと
書いたが、それも通底している。そして「愛情」と「セックス」が共通キーワードで、なりすましや
若気の至りのやばい写真の流出、自殺、SNSの吹き出しを映像に重ねる手法も同じ。
映画のポスターまでよく似ている。結局、ネット社会の病理を描こうとするとこうなるのは無理の
ない話で、観ている方は我が身に照らしあわせて身につまされるわけだけど。すなわち
「リアルライフ」と「ヴァーチャルライフ」、大切なのはどちら?という塩梅でね。親世代と子供世代
での使い方の違いとか、それぞれの映画はそれぞれの味わいで面白い。
「Discnnect」の方が2012年公開なので早い仕上がりだ。

本作は劇場未公開。名前の知れている俳優さんは本作の方が多いのに、不思議だ。それと
原題はとてつもなく大上段に振りかぶり、それを抽象的冷笑的に使っているのだが、その良さが
邦題からは全然うかがい知ることは出来ない。

出演者の中で目立ったのは、個人的にはジェニファー・ガーナーがやった過保護母だ。
娘を守る、と言って、観ているサイトやメール、チャットはすべて検閲。ログまでプリントアウトして
点検し、出かけるとGPSで後を付けるという具合なエキセントリックさをいい感じで演じていた。
反感も含め、一番シンパシーを覚える役どころだと思った。
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ダブル不倫をするアダム・サンドラーも哀愁が漂っていて良かったのではないか?
NASAが打ち上げた土星探査衛星ボイジャーのCGや、これに人類からのメッセージを搭載する
企画を監修したカール・セーガンの言葉が印象的に使われる。(毒消しのようでもある)
地球を大宇宙の「Blue,pale dot」と表し、人間の醜い争いや地球汚染などの慢心を戒めるセリフが
心に残ったけれど、ネット社会と微妙にずれているのではないかな。

全編手持ちカメラで、揺れる感情を表現していた。
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<ストーリー>
「JUNO ジュノ」「マイレージ、マイライフ」のジェイソン・ライトマン監督が、ネット社会に生きる
人々の心の絆を描いた群像ドラマ。
高校生のティムは、自分の母親が再婚することをFacebookで知る。彼は同じ高校に通う
ブランディと親しくなるが、ブランディは過保護すぎる母親パトリシアによって携帯にGPSを
付けられ、厳しく監視されていた。
一方、セックスレスに悩む夫婦ドンとヘレンは、それぞれ出会い系サイトに登録する。2人の
息子クリスはチアリーダーの人気者ハンナに思いを寄せていたが、彼女はネットに刺激的な
写真をアップしていた。
出演は「再会の街で」のアダム・サンドラー、「ダラス・バイヤーズクラブ」のジェニファー・
ガーナー、「レイチェルの結婚」のローズマリー・デウィット。(映画.com)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2015-09-30 22:30 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)

「●コールド・バレット 凍てついた七月 Cold in July 」
2014 アメリカ・フランス BSM Studio (funding),Backup Media,Bullet Pictures.110min.
監督:ジム・ミックル  原作:ジョー・R・ランズデール「『凍てついた七月』(角川文庫刊)
出演:マイケル・C・ホール、サム・シェパード、ヴィネッサ・ショウ、ニック・ダミチ・ドン・ジョンソン他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
日本劇場未公開。WOWOWの「ジャパン・プレミア」で鑑賞。原作は未読。
う~ん、映画的には無理があるなあ、サム・シェパードは相変わらずいいけど、なんか
B級臭プンプン。でも、IMDbが6,8、ロッテントマトが86%と結構良い評価を獲得して
いるのだな。よく分からん。話が都合良すぎるし、サム・シェパードの朝鮮戦争の戦友で
サムを命の恩人と崇める探偵(ドン・ジョンソン)の登場も唐突感満載だし、結局
話のきっかけとなった主人公が射殺してしまった男の正体は分からず仕舞いだったような。

主人公といったけれど、男親が自分の不出来な子供(十分大人なんだけど)を殺さざるを
得なくなるという骨太のストーリーがメインなような気もするのだが、ストーリーが二兎を
追っている体裁になり、感動も薄くなってしまっていると感じたのだ。
前段のホール演じる「額縁屋」は話のマクラで、サム・シェパード演じるダメ息子の親父こそ
主人公と見た方が話はスッキリするだろう。

ハラハラ感はあるのだが、家で男を射殺して間もない時期に、警察が保護を始めたその夜、
さっく自宅にサム・シェパードが現れる、しかも昼間のうちに忍び込んで家のなかに隠れて
いたとか、無理矢理感が半端ない。真相を追いかけて奥さんの嘘を言ってヒューストンまで
来た「額縁屋」が、撃たれて耳を怪我するのだが、奥さんになんて説明したのだろうか。
家に押し入った男を構えた銃の引き金に指が滑って引いてしまい射殺し、警察が正当防衛と
認めてくれたにも関わらず、周囲から色眼鏡で見られるとかビビりまくっていたが、
最後はショットガンをぶっ放し、ギャングどもと対峙するという豹変ぶりも無理だったのじゃないか?

<ネタバレです>
結局、押し入った男は警察がサム・シェパードをおびき出すための「餌」であり、サムは
一旦警察に拉致され、睡眠薬?を注射されて鉄道線路に寝かされるのだが、後をつけてきた
「額縁屋」デインに助けられる。警察の陰謀と悟った二人は共闘し、真実を暴きに、かけつけた
探偵とともに、サムの息子一味と立ち向かうと。
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<ストーリー>
J・R・ランズデールの小説を映画化。自宅への侵入者を射殺したばかりに、侵入者の荒っぽい
父親の復讐を恐れるようになる主人公。
導入部はありがちなサスペンスだが、途中からストーリーは意外な方向に発展。予測できない
流れから目が離せなくなる。「デクスター」のエキセントリックな殺人鬼役で絶賛を浴びたホール
だが、本作では反対に、悪に押しつぶされそうになる主人公役を好演。「ライトスタッフ」の
S・シェパード、TV「マイアミ・バイス」のD・ジョンソンら共演陣も充実。
WOWOWの放送が日本初公開。(wowow)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2015-09-29 22:55 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)

●「テロ・ライブ  The Terror Live」
2014 韓国 Cine2000,Distributor:Lotte Entertainment.98min.
監督・脚本:キム・ビョンウ
出演:ハ・ジョンウ、イ・ギョンヨン、チョン・ヘジン、キム・ホンファ、キム・ソジン、イ・デヴィッド他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
いかにも韓国らしいエキセントリックさで、かなり突っ込みどころ満載だが、面白かった。
ほぼ全編がラジオの小さいスタジオで展開し、カットも短くアップ目が多い、実験的な
感じも受ける作品だ。
ニュースキャスターというポジションは世界各国で違うのだろうけど、おそらく韓国では
アメリカと同じように国民的ヒーローであると推測する。そのスターとでも言うべき存在の
見せてはいけない本音や弱さ、放送局の幹部の本音などが痛快に描かれている。
切羽詰まった時に見せる人間の本性が、主人公のみならず、犯人、局員、政府と様々な
人間に観られるとう言う切実さもまた良い。
また交渉にやって来たメッタクソ気分が悪い警察庁長官があっけなくテレビの生放送中に
殺されるというのも、「官」に対する反感のカタルシスとして受け取られているのだろう。

CGの出来も良く、漢江にかかる大きな橋の爆破、ビルの倒壊など大掛かりではないけど
細かい部分もちゃんと表現されている。俳優さんたちは知らないので分からないけど、
作品に対するマイナスになっているところは無かった。キャスターの元妻もアナウンサーでは
なく、報道記者の雰囲気があっていいんじゃないか。

テンポも良く、狭い空間と話題から言って100分で収めたのは、くどさが無くて良いと思う。
最大の難点は、イヤーモニター内部やビルが倒れるまた橋が崩壊するほどの爆弾を、
若い男性が一人でどうやってやったか、ということ。アイデアはいいのだが、そこにどうしても
無理を感じてしまう。ラジオ・テレビ兼営局という点も理解していないと、なんでラジオスタジオが
いきなりテレビスタジオになるわけ??と感じてしまうかもしれない。
たった半日くらいで通常の生活が天国になりやがて地獄となる人生、超高層ビルが爆弾
1つで倒れるとは思えないんだけど、このなんつーかジジェットコースター感が気持ちいい
作品。
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<ストーリー>
大統領の謝罪と多額の現金を要求する爆弾テロ犯からの電話がラジオ番組にかかってきた
ことから、通話の模様を生中継しようとするものの状況が二転三転していくサスペンス・スリラー。
監督・脚本はキム・ビョンウ。初めて長編映画作品を手がけた本作で第34回青龍映画賞
および第14回釜山映画評論家協会賞で新人監督賞を獲得した。
不祥事を起こしラジオ番組担当となったが爆弾テロ犯とのやり取りを通し巻き返しを図る
アナウンサーを「ベルリン・ファイル」「チェイサー」のハ・ジョンウが演じる。
ほか、「新しき世界」のイ・ギョンヨン、「キッチン~3人のレシピ~」のチョン・ヘジン、
「ポエトリー アグネスの詩」のイ・デビッドらが出演。

かつて国民的な人気を誇っていたアナウンサーのユン・ヨンファ(ハ・ジョンウ)は、不祥事を
起こしたためにテレビ局からラジオ局に左遷となっていた。彼が受け持つラジオ番組の
生放送中、漢江にかかる橋を爆破するという脅迫電話を受ける。
はじめはいたずらだと思い相手にしていなかったが、電話を切った途端にマポ大橋で爆発が
発生。ヨンファは爆破テロだと確信し、事件の実況と犯人との通話の独占生中継と引き換えに
自分をテレビ局へ復帰させるよう報道局長(イ・ギョンヨン)に持ちかける。
犯人は21億ウォンもの大金と大統領の謝罪を要求。犯人とのやり取りを進めるうちに、
ヨンファは自分が装着しているイヤフォンに小型爆弾が仕掛けられていることを知る……。」
(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2015-09-27 23:10 | 洋画=た行 | Trackback | Comments(0)

●「ワン・チャンス One Chance」
2013 イギリス・アメリカ Relevant Entertainment,Syco Television.103min.
監督:デヴィッド・フランケル
出演:ジェームズ・コーデン、アレクサンドラ・ローチ、マッケンジー・クルック、ヴァレリア・ビレロ他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
面白さは必要にして十分。実話に基づいた作品だが、wikiなどを読んでもどこから
どこまでが本当のことなのか分からない。本当にこの通りだとしたら、実に面白い半生を
歩んだ人だ。まあ、脚色されているのだろう。かように作品は驚きとユーモアに溢れ、また
成功譚としての出来も良いと思う。シンデレラ・ストーリーなのだが、風貌とクラッシック分野と
いうことで、観ている方も変にやっかまなくても済むのが小市民としては気分がいいところ
なのであろう。分かっていても意外性に富み、ホノボノとするストーリーは観て損はないと
思う。

イギリスの映画なので、知っている俳優さん個人的にはほとんどいなかったけれど、
ポッツが勤める携帯電話店のダメ店長を演じたマッケンジー・クロックがいい味だったのと、
彼女で後の妻となるジュルズ役のアレクサンドラ・ローチが、そう美人でもなくでもコケットな
役どころを上手く演じていたと思う。ポッツ役のコーデン、折れた歯はどうやったのだろうか?
タイトル通り、人生、ラッキーのしっぽを掴むと激変するのだが、その影にはそれを裏付ける
努力があったのだということを改めて事実として知り、また良き伴侶と親の存在は大きいと
いうことも感じるだろう。

でも、映画になるくらいの幸運を掴めるのは世界的にも本当に少ないと思う。多くの人は
「夢は必ずしも叶わない」ということを知っているだろう。だからこそこういう映画を観て驚いたり、
心が暖かくなったりするんだろうな。
短めの映画なので、都合のいいところは多々あれど、ほんわか系の映画が
好きな人は是非!
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<ストーリー>
 「プラダを着た悪魔」「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」のデヴィッド・
フランケル監督が、イギリスの人気オーディション番組での優勝をきっかけに世界的
オペラ歌手となったシンガー、ポール・ポッツの波瀾万丈の半生を映画化した感動の
音楽伝記ドラマ。
何度も挫折を重ねた冴えない男が、夢への情熱と周囲の支えで、ついに最後のチャンスを
掴み取るまでの一発逆転の道のりを、ペーソスとユーモアを織り交ぜ心温まるタッチで
描き出す。
主演はジェームズ・コーデン、共演にアレクサンドラ・ローチ、ジュリー・ウォルターズ、
コルム・ミーニイ。また、劇中の歌はすべてポール・ポッツ自身が吹替えを担当し、その美声を
披露している。
 
 いじめられっ子だった子ども時代はもちろん、大人になっても一貫して冴えない人生を送る
ポール・ポッツ。歌うことが大好きで、オペラ歌手になる夢を持ちながらもケータイ・ショップの
店員に甘んじる日々。そんな彼にもようやく春が訪れ、メールで知り合った気だての良い女性
ジュルズと恋人同士に。
そして彼女の叱咤激励が功を奏し、ヴェネチアへのオペラ留学が実現する。さらに、憧れの
パヴァロッティの前で歌う機会にも恵まれるポールだったが…。(allcinema)

この映画の詳細は
こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2015-09-26 23:20 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

●「余命90分の男 The Angriest Man in Brooklyn」
2014 アメリカ MICA Entertainment and more.84min.
監督:フィル・アルデン・ロビンソン
出演:ロビン・ウィリアムズ、ミラ・クニス、ピーター・ディンクレイジ、メリッサ・レオ他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
ロビン・ウィリアムズ最後の主演作となった作品。内容が、その人とダブってしまい
別の感情が生まれてしまった。それはそれなりに訴えるものがあったと思うが。
原題の通り、「ブルックリン一の怒れる男」と彼の主治医の二人の人生を交錯させながら
人生とは何か、ということを語りかけてくる、シリアス・コメディ。怒ってばかりなので
ファ○ク、ボーシット、が多発する。
内容がいささか使い古された展開で新鮮味に欠けるが、まあ90分弱で人生を考える
内容だとこういう風になるのかな。
本作を観た人は、どうしても自分の胸に手を置いて考えてしまうのではないか。
ロビン・ウィリアムズもミラ・クニスも不満の無い演技だったが、ロビンの弟役で出てきた
同じ事務所に勤める弁護士に小人症の俳優さんを配したのはあざといのではないか。
人生を考える映画なので、台詞がところどころ教訓的である。墓石に刻まれる自分の
名前を口にして、1951-2014という刻印について、ダッシュのところが大事なんだよな、
としみじみ語るのが印象的だった。ロビン・ウィリアムズ自身がその通りになってしまった
から・・・。
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毎日怒ることでしか自分の存在を確認できない初老の弁護士、ヘンリー・アルトマン
(ロビン)に、脳動脈瘤が見つかった。はっきりしたことを告げようとしない訳あり医師シャロン
(クニス)を怒鳴り倒すと、シャロンは一時の感情から彼に「余命90分」と言ってしまう。
そこから、自分が残された90分で何ができるか必死に考えて、家族と触れ合い、旧友と
会い、ケンカ中の次男にビデオを残し、という行動をとる中で、長男が猟銃事故で亡くなって
以来、大切な人生を怒りの中で生きてきたことを反省する。「人生は一秒、一秒が輝いて
二度と来ないことを知るべきだった」と。

一方、不倫相手の医師に週末の臨時担当を任されたシャロンは、精神的に安定しない
日々を送っていて薬なしではやっていけない。そんな中で怒っているばかりのヘンリーに
診断結果をパニックの中で思いつくまま告げてしまう。仲間の医師に自分がやったことを
指摘され、必死に街中を彼を求めて探し続けるシャロン。やっとのことでヘンリーを見つけるが
彼はもうすべて遅い、ということを聞かず、橋から飛び降りてしまう。

シャロンは必死に川に入ってヘンリーを助け、二人で病院に行くことになる。途中で次男が
働くダンススクールに寄る。法律家になって欲しいと自分の価値観を押し付けてきた。次男は
幼いころに自分が教えたダンスの道で生きていきたいと主張、一家で法律事務所をやることを
夢見ていたヘンリーと喧嘩状態になっていたのだ。次男とは和解することが出来た。

結局、ヘンリーは入院して8日間生きた。その間家族と十分に触れ合い、怒らず、だった。
残された家族やシャロンたちは、川に遺灰をまくのであった。
そんなお話です。
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次男にメッセージを残そうとやってきた中古の電器店。主人は吃音で、パナソニック、フジ、
フジツウ、サムソンなどのメーカー名を必死に言おうとしていいて、フジとフジツウとどっちがいいか
と尋ねられ、「ファ○クユー」と返すところ。ラスト近く、川から飛び降りたヘンリーを助けた
シャロンはタクシーを拾うが、そのタクシーが冒頭でヘンリーの車とぶつかった移民の男で、
車内に缶詰めにさせられそうになると、シャロンがからしスプレーを浴びせ、けたぐってタクシーを
奪う。そのタクシーは警官に止められるのだが、事情を話すと理解され、後に続け、と
パトカーが先導するが、シャロンたちはそれを無視して次男のダンススクールに向かう、などの
コメディシーンが多数あるので、人生を扱っている暗さとかはほとんど感じない。

この映画の詳細はこちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2015-09-23 22:45 | 洋画=や行 | Trackback | Comments(0)

●「スケルトン・ツインズ The Skeleton Twins」
2014 アメリカ Duplass Brothers Productions,Venture Forth.93min.
監督:クレイグ・ジョンソン
出演:ビル・ヘイダー、クリステン・ウェグ、ルーク・ウィルソン、タイ・バーレル、ボイド・ホルブリック 他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
サンダンスで脚本賞を獲っているくらいだから、いい映画なんだろうけど、なんとも「鬱」な
気分の作品だ。コメディーをメインのジャンルとしている俳優さん2人を配し、人生に
不器用な二卵性双生児の人生を綴るのだが、重いテーマをコメディータッチの中で演出し
シンパシーを感じやすくした、ということなんだろうけど、分かっていても重いものは重い。
だいたい、双子のオヤジは精神的に病んでいて橋から飛び降り自殺していて、姉弟も
児童精神科に預けられていた経緯もある。母は二人が幼いころに育児放棄。
よって、二人のバックグラウンドが「鬱」なのでいくらユーモアタッチで仕上げても、個人的
には受け入れがたいものだった。
一応ラストは二人の笑顔で終わるのだが、冒頭が弟の自殺未遂、ラストが姉の自殺未遂と
話のはじめと終わりがこれだから、あとは推して知るべしだと思う。
日本劇場未公開作品。WOWOWにて鑑賞。

確かに「鬱」」を背負って人生を歩くことは大変だし、そうでなくても人より立ち回りの
下手な「生きるのに不器用な」タイプの人は苦労するだろう。その点で主張したいことは
よく分かるのだが、たんなる好みの問題だろうけど、私には、重く「鬱」な気分の作品だった
のだ。
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幼いころに父親からガイコツ(スケルトン)の人形を貰った二卵性双生児、マイロ(ヘイダー)と
マギー(ウェグ)の姉弟。ロスに住むゲイのマイロは恋人に去られ、自殺未遂。
病院からの連絡でニューヨークに住むマギーが駆けつけるが、10年ぶりの対面だった。
これを機会にマイロはNYに引っ越し、マギー夫婦と住むことに。

マイロは定職もなく、LAに引っ越す前に付き合っていた書店経営の男性とよりを戻そうと
接近する。書店の男性ははじめ拒絶するが、次第に打ち解けて・・・。

マギーは人の好い旦那と子づくりの真っ最中、というが、子供を育てる自信がなく、
避妊薬を飲んで、ダイビングスクールの教師と浮気していた。実はマギーの浮気は
彼で3人目だった。(セックス依存症)旦那は自分の家にゲイの双子が来ても嫌な顔せず、
彼の面倒をみてくれていた。そんな旦那にマイロは、マギーが避妊薬を飲んでいることを
教えてしまう。激怒したマギーは旦那に言い訳として、言わなくてもいい過去の浮気のこと
まで言ってしまう。旦那は流石に落ち込んで家を出て行く。

マイロは書店の男と復活したと思ったものの、男は女性と付き合っていて、ある日、
訪ねると、今の生活を続けたいから、もう来るなと言われてしまう。

そう、二人に起きることはマイナスばっかりなんだな。プラスのない人生に絶望した
マギーはダイビングスクールのプールで重しを腰に結び、自殺を図る。そこにマイロが
駆けつけ助け出す。やはり姉弟は分かりあえる人生のベストフレンドだったのだ。

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そんな映画です。全体にユーモアタッチで、姉が勤める歯科医院での悪ふざけや
「Nothing gonna stop us now」を二人で口パクで歌うところなど二人の心の触れ合いを
描く面白い映像もあるが、姉のおならも含め、私には痛々しかった。邦題のように
これが「幸せな人生のはじめ方」なんだろうか?

この映画のデータはこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2015-09-22 23:20 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)

●「カリフォルニア・ダウン San Andreas」
2015 アメリカ Warner Bros.,Village Roadshow Pictures,New Line Cinema 114min.
監督:ブラッド・ペイトン
出演:ドゥエイン・ジョンソン、カーラ・グギーノ、アレクサンドラ・ダダリオ、ヨアン・グリフィズ他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
VFXの出来を確認すべく、シネコンに行きました。連休中で小さい小屋にも関わらず
空いていた。VFXに金を回したので脚本や配役に金が回らなかったのだろうか、B級チックな
キャスティング(学者のポール・ジアマッティは安定していて良かったけど)と、
これもB級な脚本、ストーリーでお話的にはチープな作品だったのですが、
VFXはお見事でした。ロサンゼルスとサンフランシスコを大地震と津波で壊すわ壊すわ。

3D上映もしていたのですが、日に1度、しかも夕方しかやっていないので、2Dで鑑賞。
しかし、これみよがしの3D向け画像に、ちょっと失敗したなか、と感じてしまいました。
割引でも2200円を払うストーリーではなかったので、まあいいかな。

巨大地震と巨大津波が破壊しつくすのは主にサンフランシスコなのですが、当地に住んで
いらっしゃる方は嫌だろうなあ。ものすごくリアルなので。もちろん現存するビルなんかも
ガンガン倒壊するし、津波でひっくり返ったタンカーが波の勢いでゴールデンゲートブリッジを
破断するし、SFジャイアンツの球場、AT&Tボールパークも崩れちゃうし。観ている方は
息つく暇もなく、これでもか、これでもか、と脅かされます。しんどいですなあ。

物語はまああります、というくらいに考えてみた方が頭に来なくて済むのでは?主役の
ドウェイン・ジョンソンはスーパーマンでかっこいいし、家族はみんな助かるし、ご都合主義と
いうそしりはあえて分かっていて、主役の巨大地震や津波が引き立つようにしたのかもね。
だって、主人公のLA消防局の救難救助隊ヘリのレイ・ゲインズ(ジョンソン)たら、家族しか
助けないんだもの。しかも、ヘリでLAからSFまで飛んじゃうし、途中でヘリが墜落しちゃうし、
ベイエリアでは飛んできた固定翼の飛行機をオートパイロットにして元妻とふたりでダイビング
して球場に飛び降りちゃうし、おいおい、人のいなくなった飛行機は何処に墜落するんだよ!と
思わず突っ込みもいれたくなるというものです。

個人的には大好きな街、サンフランシスコの知っている映像がふんだんに出てくるのは
嬉しいのですが、それらが無残になってしまうのは悲しい。東京だって同じことが起きるわけで
備えあれば憂いなしなのだけど。
VFXは細かいところまできっちりと出来ていて、ビルの崩壊とか、津波の描写、ヘリの墜落、
金門橋の破断などなどリアルで驚きました。さすがは制作費1億1000万ドル!
大筋はB級なのですが、脅かすためのシーンは細かいところで凝っていて、駐車場の崩落や
フーバーダムの崩壊に地震研究者が巻き込まれるところ、建築中のビルが津波に襲われる
ところとかは迫力満点で力が入ります。

まあ、肩肘張らずに驚きのVFXを堪能し、地震に対する備えを再認識する機会となれば
よろしいでしょう。原題の”サン・アンドレアス"は、カリフォルニア州を南北に縦断する断層帯の
名称で、これが大地震を引き起こします。過去にも大地震を引き起こしています。
これではなんだか分からないので邦題を付けるについて日本の配給会社は苦労したのでしょうね。
でもどうせ何だか分からないのなら「サンアンドレアス」でも良かったかもね。
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<ストーリー>
 「ワイルド・スピード SKY MISSION」のドウェイン・ジョンソン扮する救難ヘリ・パイロットが、
巨大地震に見舞われたカリフォルニアで人命救助に奔走するディザスター・ムービー。
共演はカーラ・グギーノ、アレクサンドラ・ダダリオ、ポール・ジアマッティ。
監督は「センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島」のブラッド・ペイトン。

 ロサンジェルスの消防局で救難ヘリのパイロットとして活躍するレイ・ゲインズ。仕事に
追われるあまり家族を顧みず、いまや妻エマとの関係はすっかり冷え切ってしまっていた。
そんなある日、ネバダ州で大地震が発生、レイも救助活動へと向かう。ところが今度は、
カリフォルニア州を縦断する巨大なサンアンドレアス断層が動き、巨大地震が一帯を襲う。

ちょうどLA上空を飛行中だったレイは、高層ビルに取り残されたエマを電話で屋上へと
誘導し、間一髪で助け出す。さらに、最愛の娘ブレイクを救出するため、サンフランシスコへと
急行するレイだったが…。」(allcinema)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2015-09-21 11:40 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)

大誘拐 RAINBOWKIDS

●「大誘拐 RAINBOWKIDS」
1991 日本 東宝 キハチプロ他 120分
監督・脚本:岡本喜八 原作:天藤真「大誘拐」
出演:北林谷栄、緒形拳、風間トオル、内多勝康、西川弘志、神山繁、水野久美、岸部一徳、嶋田久作他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
<物語の根幹に触れています。ご注意ください>

原作となった天藤真著「大誘拐」がものすごく面白く、(週刊文春主催ミステリーベスト10、
20世紀国内部門第一位)その解説文のなかに、岡本喜八で映画化されている、と知り、
ネットでレンタルした。映画の評価は高いのだが、私はそれほどではないな、と感じた。
順番が逆だったらそうでも無かったかもしれないけど、原作の面白さを十分に出しきれて
いないのではないか、と。ただし、最初から2時間の映画として鑑賞すると、先に書いたように
評価が高くなるかも知れない。原作にはこの物語を面白くする微妙なニュアンスや挿話が
もっともっとあるからだ。まあ、分厚い本を2時間の映画に仕立てた岡本監督の脚本は
それはそれで上手く纏まって仕上がってるとは思うけど。

今から25年程も前の映画なので、北林谷栄も緒形拳も鬼籍に入ってしまった。今となっては
再現できない彼らの演技を見ることが出来るのは嬉しいが、風間トオルも含め、全体に
大阪弁が上手くなく、原作の人を喰った面白いニュアンスに欠けていたように思う。
北林も緒形も風間も関東の出身だから、ネイティブの関西弁じゃあないのだ。その辺り、
関西に住まわれている観客はもっとシビアに感じるのではないか?
原作の緻密さと比べて、大味でチープというのは易いけれども・・・。

岡本喜八監督の作品をどうこう言えるほど氏の作品を鑑賞していないが、本作に限って
云えば、原作の持つユーモアを上手く処理出来ていて、演出、カメラワークや編集も
作品全体のタッチとしては良かったと思う。原作のどこを映像化するのか、とう点でも
良かったのではないか。まあ、この小説を映画化しようと思うこと自体が、恐れいりました、
なんだけど・・・。
またセリフやキーになるガジェットの使い方も原作を忠実にトレースしていて、良かった。
個人的には緒形拳の役どころは、もう少しガタイの大きい柔道の達人のような姿では
あるが、北林谷栄や樹木希林は良かったと思う。
チンピラ3人組は前記3人のような芸達者ではないので、その演技の差が痛かった。

原作者が亡くなってから数年経っての映画化、著者本人が観たらどう思っただろうか。
放送局のシーンでは地元和歌山放送が全面的に協力、それなりのリアリティを醸し出す
コトに成功していたが、惜しむらくは重要な鍵となるヘリコプターが、原作のシコルスキー
では無かったこと。こればかりはもう時代が新しくなったので仕方がないことかも知れないが
あのフグが腹を膨らましたような格好が、この物語に良く似合うのだ。映画ではフランスの
エアロスパシアル社製のヘリが使われていた。小説が発表されたのが1978年だから
映画化が23年後ということを考えれば無理筋のことではあるが、如何にも勿体無かった。
これまた重要なガジェットであったチンピラ一味が使う中古のマークⅡが、原作通りの
年代のものだっただけに。岡本監督、探したのだろうなあ。でもあっても動かなかったり
したのでしょう。
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<ストーリー 結末まで触れています>
ある夏の日の朝、大阪刑務所に仲間の正義と平太を迎えに行った健次は、二人に誘拐の
計画を話す。最初は反対する二人だったが、健次のねらいは紀州一の山林王・柳川とし子
刀自。さっそく計画を実行する三人。ところがこのおばあちゃんただ者ではなく、やっと山中で
拉致に成功した彼らに向かって和歌山県警本部長・井狩の知るところとなれば逃げるのは
難しい、と落ち着いた表情で論じ始める始末。

こうして三人は刀自に用意させた家に身を隠すことになる。この家は柳川家の元女中頭
だったくーちゃんことくらの家だった。そのころ、和歌山県警本部では“刀自誘拐”の連絡が
届き、刀自を生涯最大の恩人と敬愛する井狩が火の玉のような勢いで捜査に乗り出して
来た。
連絡を聞いた刀自の子供たちも次々と柳川家に到着。騒然とした空気の中、刀自救出作戦が
開始された。一方、三人は隠れ家で身代金要求の策を練っており、その額が五千万円だと
知った刀自はいきなり表情を変え、「大柳川家の当主なんだから百億や!」と三人に言い
放つ。それによって誘拐犯と刀自の立場は完全に逆転してしまい、事件はいつしか刀自と
井狩との知力を尽くした戦いになっていた。

そしてついに身代金の受け渡しの日がやってくる。それは前代未聞の全世界へ生中継される
にまで至っていた。こうした大騒ぎの中で百億は犯人に渡され、事件は終わった。
三人組はそれぞれの道を歩んでいき、数日後、柳川家に戻った刀自の前に事件の全謀を察
した井狩が姿を現わし、刀自はその真実を打ちあけるのだった。」(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2015-09-19 23:15 | 邦画・旧作 | Trackback | Comments(0)

●「ザ・インタープリター The Interpreter」
2005 アメリカ Universal Pictures,Working Title Films.118min.
監督:シドニー・ポラック
出演:ニコール・キッドマン、ショーン・ペン、キャサリン・キーナー、イェスパー・クリステンセン他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
ポラック+キッドマン+ペン、というみんなが期待するカードが揃ったのでハードルは
かなり高くなってしまったと思うが、それにしても物足りなさを感じて観終わった。

まず、登場人物が多く、誰が誰だがよくわならない状況、映画の前半がタルいということ。
後半サスペンスで引っ張るがエンディングもちょっとなんだかなあ、という感じであったこと。
今から10年前のキッドマンは本当に美しく、怖いまでの美貌はこういうサスペンスに合って
いると思うし、ペンもいい感じ、さらにシークレットサービスの女性捜査官キャサリン・キーナーも
いい味を出していたと思う。

話を複雑にしてしまったことで、大づかみでは面白いが、ディテールが分からりずらい故に
損をしている感じ。本物の国連を舞台にしているので映像的なスケール感はあると思うが
それが物語に上手く反映出来ていない感じ。オープニングのアフリカサッカー場で、子供に
撃たれる青年と、それを目撃するカメラマンが伏線となり、ノートがガジェットになって後半に
効いてくることになるのだが、今ひとつそれぞれの存在が明確にならない(個人的にそう
感じた)ので、メインの「アフリカの亡国の大統領が、自国での圧政を正当化するために
国連で演説をするのだが、その目論見を見破った身内を彼に殺されたキッドマンが復讐に出る」
という物語以外の兄やカメラマン、大統領の取り巻きなどの関係が不明確なまま終わってしまった。
(後からよ~く考えるといろいろと結びつくわけだが) ペンが醸し出しているヒューマンな心情も
なにやら安っぽいまま終わった感じが否めない。通訳という存在そのものが何かのメタファーに
なっているようだが・・・。

全体のまとまりは流石にポラックの手腕、手堅くまとまってはいてはいるが上記の残念
ポイントが割引材料となった。
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<ストーリー>
「ニューヨーク、国連本部。シルヴィア・ブルーム(ニコール・キッドマン)は通訳ブースの中で、
聞きなれぬ言語を訳していた。マトボで生まれ、同地のクー語を話す彼女は国連の理念に共鳴し、
5年前から通訳として働いていた。
その日、会議の終了後に忘れ物を取りに戻った彼女は、何者かが「先生は生きてここを出られ
ない」とクー語で話しているのを聞く。その後、“先生”がズワーニ大統領を指し、彼が数日後に
〈マトボ問題〉を否定する演説を行うことを知ったシルヴィアは、その会話の件を通報する。

やがて不審なアフリカ人が彼女の周りでうごめき始めた。しかし、彼女は自分の身より何者かの
安否を気遣っていた。元首の暗殺計画と聞いて乗り込んできたのは、トビン・ケラー(ショーン・
ペン)や女性捜査官ウッズ(キャサリン・キーナー)を中心とするシークレット・サービス(SS)の
面々。ケラーは妻を亡くしたばかりだったが、心配する上司(シドニー・ポラック)を制して現場に
復帰した。シルヴィアの身辺を調査して面談したケラーは、彼女が嘘をついていると直感する。
言葉による外交を信じるシルヴィアと、すべてを行動で判断する捜査官ケラーは、岸の反対側に
いるようなものだった。

ズワーニ暗殺の動機を持つのは、平和主義者ゾーラと、ブルックリンで亡命生活を送る
クマン・クマン(ジョージ・ハリス)の二人。FBIやCIAにズワーニの警護主任ラッドも加えた合同
捜査態勢が敷かれた。
一方、調査が進むにつれてシルヴィアの過去があぶり出される。彼女の両親と妹はズワーニの
仕掛けた地雷で殺された。そして、ゾーラが先導する反体制デモに参加していた。
問い詰めるケラーに、シルヴィアはクー族の格言を話してきかせた。「自分が憎んでいる者が
溺れているとき、あなたは助けてやれる?」。復讐は悲しみの安易な産物にすぎない。
クー族の人々は、命を助ければ悲しみから解放されると考えているのだ。その日、アパートに
帰ったシルヴィアは、兄サイモンからもらったアフリカの仮面が壁からなくなっていることに気づいた。
その直後、仮面を被った男が窓の外に現れる。通報を受けてやってきたケラーは、自分の心の
痛みに耐えきれなくなっていた。ダンサーだった妻はケラーを捨てて男とともに去り、彼が運転
する車の事故で死んだ。「もし男が生きていれば溺死させたい」。ケラーは苦しい胸の内を
シルヴィアに告白した。いつの間にか、二人の間には愛にも似た絆が芽生え始めていた。

SSはシルヴィアの向かいの部屋で張り込みを続けた。仮面に付着していた毛髪から特定された
犯人は既に殺されており、同居していたジャン・ガンバが容疑者として浮かび上がる。
そんなおり、シルヴィアに兄の友人フィリップ(イヴァン・アタル)から電話がかかってくる。
公園で再会したフィリップに、彼女は兄の安否を尋ねた。クマン・クマンの部下から共闘しようとの
連絡を受け、罠とは知らずにサッカー場へゾーラを案内したのはフィリップだった。しかし彼は、
サイモンは行方不明だと答える。ケラーは勝手に部屋を出たシルヴィアを責めた。彼女はかつて
ゾーラを愛していたことを、ケラーに打ち明ける。ともに愛する者を失って傷ついている男と女。
二人の心は安らぎを求めていっそう近づいていく。

翌朝、シルヴィアはクマン・クマンと会うためにブルックリンへ向かった。同じバスに乗った彼女は
クマン・クマンからゾーラ殺害の真相を聞き出そうとする。濡れ衣だと言う彼から兄の行方を
調べる約束を取り付けたシルヴィアがバスを降りた直後、ジャン・ガンバが座席に置いていった
爆弾が爆発する。 尾行中の部下を失ったケラーは、再びシルヴィアを問い詰めるが……。」
(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2015-09-17 23:20 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)

グランド・ジョー Joe

●「グランド・ジョー Joe」
2012 アメリカ Worldview Entertainment,Dreambridge Films,and more.118min.
監督:デヴィッド・ゴードン・グリーン  原作:ラリー・ブラウン
出演:ニコラス・ケイジ、タイ・シェリダン、ゲイリー・プールター、ロニー・ジーン・ブレヴィンズ他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
アメリカの作家ラリー・ブラウンの小説を映画化したものだが、南部出身で南部にこだわり
続けた作家の雰囲気は上手く出ていて、湿度、粘度が高く、暗い。
原作は未読だが、原作の雰囲気を上手く映像化できていたのではないか、と感じさせる。
主演のニコラス・ケイジ、久々にまともな映画に出たな、という感じだ。
もう一人の主人公ゲリー少年を演じ、本作でベルリン国際映画祭でマルチェロ・マストロヤンニ賞
(新人俳優賞)を獲得したオデコの三本皺が印象的なタイ・シェリダンの出来も良い。
日本劇場未公開。WOWOWにて鑑賞。

ネットを見ていて驚いたのだが、ゲリーの父親役のゲイリー・プールターは、本物のアル中
ホームレスで、撮影終了後オースチンの路上で死んでいた、という。それにしても演技が
上手い。グリーン監督は主役の二人以外はほとんど素人俳優を使ったというが、そんな
感じは微塵も受けなかった。
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貧しくて、アル中の上に働かない暴力的な父親、母と妹を抱えて、必死に生きようとする
ゲリー少年。片や、その気の短さからこれまで数々のトラブルに巻き込まれ、見に覚えの
ない事件で長いこと刑務所ぐらしもしてきたジョー。、今は森林管理のボスとなり彼なりに
一生懸命生きている。

ある日、ゲリーがジョーの仕事場に仕事を求めてやって来た。日雇いで雇われ森林の
木に薬剤を注入し枯らす仕事をし、日銭を貰うが、父親は暴力を振るい巻き上げる。
ジョーは親父も連れて来い、と薦め、一度は父親も仕事をしてみるが、全然ダメ。
トラブルを引き起こし、一日で辞めていく。

ひたすら自制しつつ毎日を送るジョーだが、彼を挑発するような出来事が次から次へと
襲ってくる。バーで喧嘩した奴に銃で撃たれたり、前科者を挑発して手柄をたてようとする
新人警官につきまとわれたり、売春宿を経営する彼女が飼う犬は、なぜかジョーにだけ
吠えまくる。ジョーの中で我慢の糸が次々と切れていく。

ジョーは自分を慕ってくれるゲリー少年を可愛がり、ライターをやったり、またゲリーが
自分のおんぼろトラックを貯めた金で買いたいといえば、売ってやったりしていた。
しかし、懸命に生きる少年の心を踏みにじる父親は、彼がやっと手に入れたジョーの
トラックを盗んで、母と妹を拉致し、逃亡、更に、妹にトラックの荷台で客を取らせると
いう野蛮な行為に及んだ。

ジョーはつきまとう警官を殴り、売春宿の犬を、自分の飼うフレンチ・ブルドッグに襲わせて
噛み殺させ、ゲリーの父親を探しにゲリーと森のなかに向かう。そしてゲリーに警察に
行かせ、自分は単身でトラックのところへ。そして客と銃撃戦になり、客を射殺、自分も
腹を撃たれる。そんな状態で父親を追いかけるが、追い詰めたところで銃を撃つも当たらず。
父親は、橋から身を投げて自殺する。

警官とゲリーが現場に駆けつけたが、ジョーはゲリーが見守る中、息を引き取るのだった。

森林の木々が枯れた後には松を植えるのだが、その現場にゲリーが居た。ジョーに世話に
なったという監督に指示をされ松を植えるゲリー・・・。
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そんなお話だ。森林を薬剤を使って枯らす、という仕事があるのを初めて知ったが、
山を枯らして松を植える、というジョーの人生とゲリーの再生というメタファーになっている。
通奏低音のように鳴り続ける弦楽器のシングルノートがイライラ感を増幅させる。

そこら辺に良くありそうな物語を丁寧に描きジョーとゲリーの感情の行方が痛々しいほどに
迫ってくる。ラストに希望を感じる仕立てだが、全体としてはどっぷり暗い映画で、この後には
ラブコメでも観て気分を上げたいと感じてしまう。

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2015-09-15 23:10 | 洋画=か行 | Trackback(1) | Comments(0)