●「ヒトラー暗殺、13分の誤算 Elser」
2015 ドイツ Lucky Bird Pictures.クリスティアン・フリーデル、カタリーナ・シュットラー、ブルクハルト・クラウスナー他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
ヒットラー暗殺に関わる作品は好きなので、「ヴァルキューレ作戦」をベースにしたものを始め、見逃さない
ようにしている。本作は、趣が少し異なり、たったひとりで独裁者の暗殺を企てた、実在した信念と勇気の
家具職人の男の話だ。1939年11月にミュンヘンのビアホールで予定通りの演説をしたヒトラーを暗殺すべく、
時間をかけて演説台近くに穴を掘り、大量の爆薬を仕掛け、お得意の時計じかけで爆発させる予定だった。

しかし、その日のヒットラーは早くベルリンに帰る必要があり、13分演説を早めに切り上げた。その為に彼は
難を逃れたが、無垢の8名が命を落とした。
この男、ゲオルク・エルザーは、選挙では共産党に投票するなど共感していたが、共産党員ではなく、
一方でユダヤ人迫害を主張する国家社会主義者のヒトラーを嫌っていたのだ。13分の誤差でヒトラー暗殺を
失敗したエルザー。彼は設計図などを持っていたので、たちまち怪しまれて捕まってしまう。
ゲシュタポなどは、彼の背後に必ず黒幕がいる、と信じ、またヒトラー自身も、自らの命を狙った組織に対し
鉄槌を食らわそうとしていた。

しかし、総統の指令とは言え、エルザーの人生を調べるにつけ、背後関係は見えてこず、不倫を楽しんだり、
アコーディオンを楽しんだり、ごくごく普通の家具職人の姿しか見えてこなかったのだ。刑事警察の長官は
「単独犯行としか思えない」と確信するが、総統やゲシュタポがそれを許すわけもない。
(このネーベ長官は作中ピアノ線でクビを括られて殺されるのだが、これは「ヴァルキュール作戦」への加担を
疑われたようだ。)かように自分の信念を持っていないとそう疑われるかわからない暗黒の世界であり、付和雷同
していないと命が危ない、という一般市民の感情は理解できる)
「真実は我々が作るのだ」と。エルザーの周りがどんどんとヒトラーバンザイに染まっていき、やたらと
「ジークハイル!!」という腕を斜め45度に上げるナチス型の敬礼になっていく。人々が疑心暗鬼になり、
告口をし、自分さえ良ければ、という雰囲気になっていくなか、エルザーは自分の考えるところをただ進むの
だった。それがたまたま反ナチズムだったのに過ぎないと・・・。

組織での犯行を信じて疑わないナチ、片や自分の信念だけで、第三帝国を相手にしたエルザー。そして
組織暴力に恐れをなし、体制を支えてしまっていく国民。まるで、今の何処かの国を見ているようだった。
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<ストーリー>
 「ヒトラー ~最期の12日間~」のオリヴァー・ヒルシュビーゲル監督が、1939年11月8日にミュンヘンで
起きたヒトラー暗殺未遂事件の知られざる真実の物語に迫るドラマ。主演は「白いリボン」のクリスティアン・
フリーデル、共演にカタリーナ・シュットラー、ブルクハルト・クラウスナー。
 1939年11月8日、ドイツ。ミュンヘンのビアホールでは、ヒトラーによる毎年恒例のミュンヘン一揆記念演説が
行われていた。やがて悪天候のため、ヒトラーは予定より早く演説を切り上げ退席する。

その13分後、会場に仕掛けられた時限爆弾が爆発し、8人の犠牲者を出す。実行犯として逮捕されたのは、
ゲオルク・エルザーという36歳の平凡な家具職人だった。ヒトラーは、エルザーの背後に何らかの大がかりな
組織があると確信し、秘密警察ゲシュタに徹底した捜査を指示する。ところが、どんなに過酷な取り調べにも、
単独犯との主張を曲げないエルザーだったが…。(allcinema)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=353510#1こちらまで。

by jazzyoba0083 | 2016-11-30 22:40 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)

●「クライム・ヒート The Drop」
2015 アメリカ Foxserchlight Pictures. 107min.
監督:モヒャエル・R・ラスカム   原作:デニス・ルヘイン『ザ・ドロップ』
出演:トム・ハーデイ、ノオミ・ラパス、ジェーズムズ・ガンドルフィーニ、ジョン。マシアス・スナーツル他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>

評価が難しいタイプの作品。ちなみにIBDbでは7.1、Rottentomatoesでは78%の支持を受けている。
しかし、日本では劇場未公開作品。

一言で言うと「暗い」。「テンション低め」、なんだけど、これは「狙いとして」こう作られている。
日本人にはなかなか理解しがたいアメリカ東部の暮らしなのだが、私がこの映画をみていて想起した言葉は
「日常の洋服を着た狂気」、あるいは「誰にでもある深層心理としての狂気」。(または怒りの
沸点の低さというか) 」
 
主人公ボブ(トム・ハーディ」が、隠された正体(というか性分・気質)を露わにして、観ている人を
びっくりさせるのは、お終いの方である。全般においてボブや、彼の従兄弟である、バーの主人公
カズン・バーヴを、どちらかといえば小心の平凡な市民というふうに強調しようとする展開に終始するので
ハイライトまでダレる。原作はどういうふうに引っ張ったのであろうか。

とにかく劇は太陽も出ない、暗い映画。ブルッリン?の底辺に生きている人々の、一見何気ない生活の
中で、チェチェン人のボスたちが稼いでくる汚いお金を、ロンダリングを主目的するバーが舞台となる。

そこで悪事から足を洗いバーテンをしているベン。彼は 大人しくて喜怒哀楽を外にださない。オーナーは
従兄弟(と称しているが実際はどうだか)で経営を任されている「カズン・マーブ」。この店も何年か
前に、チェチェンギャングに乗っ取られていた・

ある日、覆面をした強盗がバーに入り、現金を強奪していく。その犯行と、半年前に酒場で見られたのを
最後に姿を消したニック、さらに、捨ててあった子犬の件で知り合う女性ナディア(ノオミ・ラパス)、
加えて彼女の元カレで精神がオカシイ、エリックが、ボブの拾った子犬は俺のものだ、ベンに接近してくる。
こういたた登場人物で構成されるが、基本的に「まともな人がだれもいない」

それぞれの登場人物に、「実は」と言うエピソードがあり、それが時間を経るごとに相関関係を帯びて
きて面白くなっていく。特にボブとエリックの、金庫のカネを巡る対決は、なかなかスリリングだ。

日常ごく優しく普通の青年が、銃を至近からぶっ放して殺すことに、なんら躊躇しない(その前にはゴミ箱
から見つかった、強盗腕をラップでぐるぐる巻きにして平然と冷凍庫に投げたな)。
そした人間の深層心理の解析できない(映画ではそういう手のシーンもない)不気味さ。
普通の人に見えていてい、何かの拍子に頭をもたげる「狂気といか自制心の崩壊」という不気味さが
「ローテンション」(悪い意味ではない)の中でひしひしと感じてた。
主役のトム・ハーディは、こいうそこらにいる青年なんだけど、よく分からん、というタイプにはとても
いい。テンション低めのノオミ・ラパス、過去を引きずり結果それを抜け出ず殺されるマーヴと、
キャラクターも揃っていた。
ナディアに危害を加えようとし、ベンに瞬殺されたエリックの姿を見て、ナディアが言う「あなたも
同類じゃないの」と。普通の人はそう思うよね。

とにかく独特の雰囲気をを持った、私もこんなタイプの映画をあまり見ていないので、ショックでは有った。
「普通の服を着た狂気」という言葉だでけでは到底言い表せないのがもどかしい。一見普通の人場が出てくる
狂気のサスペンスとして、何度も言うけど「テンション低め」に終わって行った。(何度も言うが狙いだね・
面白くないわけじゃないし)エンディングのバッサリ具合も余韻たっぷりだ。
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<ストーリー>
作家D・ルヘインが自身の「ザ・ドロップ」を脚色した犯罪ドラマ。多民族が暮らすニューヨーク郊外の町
ブルックリンで、犯罪者たちおよび彼らと関係する面々が織り成す、予測不可能な事態を活写。
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」「レヴェナント:蘇えりし者」などで人気上昇中のハーディが
主演し、「ミレニアム」3部作でリスベット役を演じたN・ラパスが共演。
ベルギー出身で、「闇を生きる男」が第84回アカデミー賞で外国語映画賞にノミネートされたM・R・ロスカム
監督が、みごとな演出を見せた。

ブルックリンのある一角ではチェチェン系マフィアが暗躍し、違法な大金が日々変更される“ドロップ・バー”と
呼ばれる酒場に集まり、チェチェン系組織の手に渡る。そんな“ドロップ・バー”として使われることがあるマーヴの
店で働くマーヴのいとこボブは、偶然からナディアという女性と出会うが、彼は元恋人であるエリックにつきまとわれて
困っていた。そんなマーヴの店を2人兄弟の強盗が襲って約5000ドルを持ち去るが……。(WOWOW)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=356018こちらまで。

by jazzyoba0083 | 2016-11-28 22:25 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)

ザ・ガンマン The Gunman

●「ザ・ガンマン The Gunman」
2015 アメリカ・スペイン・イギリス・フランス StudioCanal. 115min.
監督:ピエール・モレル 原作:ジャン=パトリック・マンシェット「眠りなき狙撃者」
出演:ショーン・ペン、イドリス・エルバ、レイ・ウィンストン、ジャスミン・トリンカ、ハビエル・バルデム他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>

原作があるので、ストーリー展開を難ずることはあまりしたくないが、ショーン・ペンを起用しながら
全体としては残念な出来となってしまった。現実として厳しい状況のコンゴを舞台にしたのだが、
豊富な地下資源を巡る西側各国の陰謀、というベースはこれまで何作かあったので目新しい感じはなかった。

これに女性関係と仲間の裏切りという更によくあるパターンが加わり、主人公が瀕死となるが最後は助かると
いうエンディングも既視感がある。要するに見どころはタイトルにもあるとおり、ガンファイトなんだろう。
それも思い切りの良さがないし、ラストは闘牛の活躍という、昔の007に出てきそうなネタ。ラスボスも容易に
想像が出来よう。もっとハードボイルドさを強調したほうが面白くなったと思う。
ショーン・ペンの演技は流石に問題はないし、渋めのキャスティングも悪くないので、勿体ないなあと思う。
そこそこは楽しめます、というくらいの映画かな。逃走に使われるアルファロメオのビンテージカーを見ていて
「これを壊すことはしないよなあ」と変なことに心配した。新車のBMW4シリーズは壊しているので・・。
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<ストーリー>

2度のアカデミー賞主演男優賞に輝く名優ショーン・ペンが、元特殊部隊の暗殺者を演じるサスペンス・
アクション。
暗殺者としての過去を捨て、ひっそりと生きていた男が、何者かに命を狙われ、再び危険な世界に足を踏み
込んでいく姿を描く。監督は『96時間』で演技派リーアム・ニーソンをアクションヒーローに仕立てた
ピエール・モレル。


 アフリカ・コンゴ民主共和国。鉱山利権に絡む極秘の大臣暗殺作戦に参加した元特殊部隊のジム
(ショーン・ペン)は、完璧な狙撃で任務を遂行。だがその後、愛する恋人も何もかも捨ててジムは姿を
消した……。
それから数年後、血塗られた過去を贖うようにひっそりと暮らしていたジムだったが、ある日突如として
何者かに命を狙われる。コンゴでの暗殺作戦に参加したかつての仲間たちが次々に殺されていることを
知ったジムは、自分を襲った敵が何者なのかを突き止めるため、そして自ら生き残るために過去と
向き合い再び銃を手に取るのだが……。(Movie Walker)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=354781こちらまで。

by jazzyoba0083 | 2016-11-27 22:40 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)

●「リチャード・ギア/人生の特効薬 The Benefactor」
2015 アメリカ Celerity Pictures,TideRock Media and more.93min.
監督・脚本:アンドリュー・レンツィ
出演:リチャード・ギア、ダコタ・ファニング、テオ・ジェームズ、シェリル・ハインズ、ディラン・ベイカー他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>

日本劇場未公開作品。(だろうねえ)WOWOWの「ジャパン・プレミア」で放映したものを鑑賞。
まあ、こういう男がいてもいいけど、映画にするまでのことか、って事ですよ。せっかくのキャスティングが
勿体無い。交通事故の不意打ち、というのは最近良くみるパターンだけど、確かにびっくりはするけど、
あざとい手法だと思う。出だしはまずまず。お、これは結構いい映画か?と思ったのも束の間、次第に
グダグダとなり、タダのわがまま金持ちオヤジの話になってしまった。事故から5年後、高級ホテルの一室で
執事を従えた暮らしであるものの、髭も髪も伸び放題で、モルヒネ中毒の自堕落生活。この間病院の経営は
大丈夫だったのか?ダコタの登場で一気にハイテンションになるあたりから怪しい映画となる。
ラストのヒゲを綺麗に剃るカットがエンドロールに重なるのだが、何かのメタファーにしたい(まあ、
この男の再生の象徴だろう)のだろうが、初老オヤジの髭剃りを延々見せられる方もたまらない。

要するに、こども病院を設立したいと熱意を持った男(医師ではない)が、親友夫婦と協力し、建設の
めどがたった所で、クルマの座席で自分がフザケたばかりに、交通事故に会い、親友夫婦を殺してしまった
のだが(もともと金持ちだったのか、病院が成功して金持ちになったのかは明かされないが、事故から
5年の暮らしっぷりが半端ない金持ちなので、もともと資産家だったんだろうな)、事故の後遺症に
なやまされつつ、モルヒネ依存症になり、その治療を嫌がって、当時も大好きだった親友の娘とその夫を
溺愛し、罪滅ぼしのつもりだろうが、迷惑を掛けまくり、自滅の一歩手前で、娘の赤ちゃんの誕生で
再生を果たす、というもの。

偏愛する親友の娘と、その夫で医師である青年を自分の経営する病院に雇入れ、なおかつ独断で法人の取締役に
してしまい、親友夫婦が住んでいた家を買い戻すわ、彼らが今住んでいる家のローンは返済しちゃうわで、
金持ちパワー全開。わがままやり放題で、次第に嫌なオヤジと化す。
モルヒネが欲しいばかりに自分の指を切って、病院に運び込まれ、モルヒネを要求するなんて、ありえんな。
どうせ医者に行くなら担当医に行けば済むことなのに、分からんやつだ。
親友夫婦の面影を、その娘夫婦に追い求めたのだが、ラストまでその傾向は治らない。迷惑なやつやん!
娘夫婦が不憫でならない。その赤ちゃんも偏愛されるんだろうなあ。原題はズバリ「恩人」。
ダコタ・ファニング、妊婦さんの役をやるようになったんだなあ、と感慨深い人も多かろう。ただ、私には
どうしても安達祐実が重なるんだなあ。
劇場未公開でDVDスルーな訳だけど、よほどのリチャード・ギアファンは別として、どうしても見なくちゃ
ならない映画では無いなあ。
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<ストーリー>
フィラデルフィア。ある病院を経営する大富豪フラニーは5年前、親友夫妻と交通事故に遭って以来、
ひそかにモルヒネに依存するようになっていた。そんなフラニーだが、夫妻の娘オリビアが結婚して
妊娠していると知り、その夫である医師ルークを自分の病院で雇うことに。
フラニーはオリビアのためにと一軒家を彼女とルークにプレゼントするが、フラニーがモルヒネに
依存していると知ったルークはフラニーを責めるようになり……。 (WOWOW)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=358621こちらまで。

by jazzyoba0083 | 2016-11-24 22:40 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

暴力脱獄 Cool Hand Luke

●「暴力脱獄 Cool Hand Luke」
1967 アメリカ Warner Bros. 128min.
監督:スチュワート・ローゼンバーグ  原作:ドン・ピアース
出演:ポール・ニューマン、ジョージ・ケネディ、ルー・アントニオ、ストローザー・マーティン他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<評価>

ポール・ニューマンの諸作の中でも傑作の呼び声が高い本作。既に様々なシーンで物語られて
いるので、いまさらな感じもあろが、思うところを綴りたい。

1960年代後半から70年代にかけてムーブメントとなった「アメリカン・ニューシネマ」の一つと
数える向きもある。確かに体制への反抗とか、自由の希求、そしてアンハッピーエンディングと
要素は確かに揃っているが、「俺たちに明日はない」や「イージー・ライダー」、「卒業」などなどに
比べると、どこか若干ニュアンスが違うような気もする。が、大きなくくりでいえば、アンチヒーロー
ものとして、それらのジャンルに属するものと捉えてよかろう。
「イージー・ライダー」を大学1年の入学式あたりに観たまさに同世代人であっても、アメリカに
住んでいなければ分からない映画が作られた背景を読み解くのはなかなか難しいことである。

原作の(脚本も手がけている)ドン・ピアースが自らの刑務所経験を舞台として借りてきて、ルーク
(ポール・ニューマン)という男を通して言いたいことはなんで有ったろう。またローゼンバーグ監督が
映像を通し表現している様々な暗喩は何を主張したいのだろう、といろんなことが読み取れる作品で
ある。
ルークの反体制的な姿勢、自分の人生を自分の行き方で歩むという姿勢、でも神の存在を何処かで意識して
いる姿勢、そして自由への飽くなき希求、と、ざっと観てもそのくらいは感じ取れる。
そして基本的にいつも笑顔のルークが、母と会った時、母の死の報に接した折に歌を歌う時、三度目の
脱走に失敗し刑務所の看守らに徹底的にいびられる時、そして最後に教会で追い詰められた時に
見せる顔は、誠に人間らしく、苦悩や悲しみに満ちていて、クールどころか、人間臭い。その人物に
観ている人は強く惹かれるのだ。そういう点ではポール・ニューマンとジョージ・ケネディの存在が
極めて大きい。中でも牢名主的存在のケネディが日本人にとっては浪花節的にあるいは任侠的に、
対立するルークを次第に認め大好きになっていき、最後まで行動を共にする様が魅力的に映るのではないか。

刑務所という世間、受刑者仲間という世間の人々、刑務所長や看守という体制、そこから自由を求めて
脱獄する自分という置き換えが容易であり、他人事としてもまた自分の事として観てもシンパシーを感じ
つつ観ることが出来るので、本作は時代を超えて皆に愛されるのであろう。

特にこだわって表現されているのが「神」との関わりであろう。ルーク自身映画の中で、神に対して
こんなに信じているのに、どうしてこのような仕打ちを・・、というふうなセリフを吐いたり、
ラストでは自ら教会へ入り、神に対して「どこにいる?」と叫んでみたり、おそらくは当時のアメリカに
おける、大衆の、神とのあるいは教会との関わりに対する疑問を提示しているのではないか。神の存在を
肯定しつつも疑問視せざるを得ない世相を反映しているようである。ラストカット、再び捉えられ
道路の草刈りをしているケネディら囚人からのズームバックは、十字に交わる道路を写し、それが両脇に
女を抱えたルークの写真と重なり、更に彼の目のズームアップで終わる、というシーンに繋がるが
十字に交わった道路は十字架そのもの、とも見られ、それに重なるルークの存在は、死こそ真の自由と
表現していると捉えることも出来なくはない。聞く耳を持たない体制の象徴たる看守のサングラスが
最後にはクルマで踏まれて割れる、というカットには大いに意味があると思うのだ。

<追補:本作はアメリカ映画唯一の「実存主義映画」とも云われるそうだ。で、「実存主義」とは何か、を
調べると、「Yahoo!知恵袋」の「実存主義を分かりやすく解説してください」という質問に、easy_all_easy
さんの下記が分かりやすく、なるほど、本作のバックボーンと重なるな、と理解出来る。以下引用。

「生まれたままの、欲望に駆られて生きる人間→『現存在』(現にあるがままの姿)
自己にめざめ、自己実現する人→『実存』(あるべき人、真に存在すべき人の姿)

現存在は、事物だけの世界の内に存在し、他人を、道具として扱って、欲望に駆られ、
「いつか自分が死ぬ」ことから目をそらし、ごまかして生きる。
現存在の時間は、過去→現在→未来、と流れ、時間に流されて、今・今の欲望を満たすために、
現存在は生きる。

そんな空虚さを、実存は知って「いつか自分は死ぬ」と自覚し、ならば『有限な人生で、何をなすか?』と
生きる意味に覚醒する。
実存の、時間性。それは、到来(未来)→既在(過去)→現前(現在)だ。
到来する未来に、私はどうあるべきか → 既にある過去により、どんな私となったか → では現在、私は
何をなすべきか
この、現存在→実存、時間性への覚醒は、個人の超越です。ここに個人の生きる意味があり、超越した人は、
永遠に人々の心に生きる。
民族は、歴史性に覚醒したとき、文化の伝統を築き、民族の生命は、永遠に歴史に生きる。」以上、引用。

本作の映画の中の重要かつ有名なセリフ、
"What we've got here is failure to communicate." (コミュニケーションが取れんやつだ!)
"Sometimes nothin' can be a real cool hand."(時には何もないというのが一番強い手さ)
は、極めて「実存主義」的香りのするもの、と言えるだろう。>


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<ストーリー:結末まで触れています>
酔ったあげくに街のパーキングメーターをやぶったルーク(ポール・ニューマン)は懲役2年の刑を
言い渡された。刑務所仲間はドラグライン(ジョージ・ケネディ)ほか強面の連中ばかりだったが、
それ以上に、彼らを見守る看守の面々も猛者ぞろいだった。
囚人と看守の間には絶えず反目と憎悪の空気が絶えなかった。新入りルークの仕事は、炎天下に雑草を
刈り溝を掘るという重労働だったが、彼の新入りらしからぬ図々しくて、容量のいい態度は仲間の反感を買い、
とくにボスのドラグラインは気に入らなかった。

ある日2人は命をかけての殴り合いとなり、ついにルークが勝った。囚人のリーダーはドラグラインから
ルークの手に渡ったのである。数日後、ルークの母(ジョー・V・フリート)が訪ねてきた。面会時間が
切れて、病に老いた母の後ろ姿を見送った時、ルークは、母に会うことはあるまい、と思った。
そして、母の死を知らせる電報が来た時、彼は泣いた。3日後、ルークは脱獄した。逃げに逃げたが結局は
捕まってしまった。ひどい懲罰を受けた。だか彼は再度脱獄。
そしてドラグラインに、“冷たい手のルークより”と署名した手紙さえ送ったきた。監房の連中は口惜しがったが、
ひとりとして怒るものはいなかった。自由になったルークこそ彼らの願望の体現者なのだから。
しかし皆の期待を裏切ってルークはまた再び捕まってしまった。厳重な足かせをはめられ独房にほうりこまれた。
それでも彼は反抗をやめない。そして、三度脱獄。今度はドラクラインも一緒だった。だが途中で2人は仲間割れ。
ドラグラインは1人になり急に恐くなった。死にたくない。ルークも死なせたくない。半分は親友への愛から、
半分は恐怖からルークの居場所を密告した。
瀕死の床でルークは、医学的な治療をすべて拒絶した。迫りくる死を待つ彼の表情は美しくさえあった。今日も
囚人たちは炎天下で働いている。言葉ををかわさない彼らの胸の中には権威に反抗し続けて、屈することを
知らなかった冷たい手のルークが生きている。(Movie Walker)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=21288#1こちらまで。


by jazzyoba0083 | 2016-11-23 22:20 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)

●「Re:LIFE~リライフ~ The Rewrite」
2015 アメリカ Castle Rock Entertainment,Rensnick Interactive Development.107min.
監督・脚本:マーク・ローレンス
出演:ヒュー・グラント、マリッサ・トメイ、ベラ・ヒースコート、J・K・シモンズ、クリス・エリオット他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>

ヒュー・グラントとの作品が多いマーク・ローレンスが脚本を書いて監督も努めた。ラブコメ系のローレンス
監督の諸作品、大傑作というものは無いが、「トゥー・ウィークス・ノーティス」「ラブソングができるまで」
など割りと好きで観ている。ヒュー・グラントは、がっちり頼りになる男、ではなくどことなく頼りなく
でもハンサムで女性にはモテる、という役どころにはピッタリ。そういうキャラクターのイメージが付き
過ぎてしまっているのが気の毒だが、この際、そっち方面で極めて欲しいところだ。
メリル・ストリープと組んだ「マダム・フローレンス!夢見るふたり」の公開が間近。本作はオスカーに
ノミネートされるのでは?と評判の高い作品で楽しみである。

そんなヒューが今回組んだのは、マリサ・トメイ。コメディからシリアスものまで守備範囲は広く、
演技が確かなので、キャスティング側からは魅力的は女優さんなんであろう。本作ではヒューが
教師をすることになる大学に、年齢を重ねてから入学しシナリオの勉強をしている、大きな娘2人を
持つシングルマザーという役どころを魅力的にしっかりと演じ、彼女の存在がこの映画の芯を強くして
いると感じた。

軽いタッチの物語を、ラストのカタルシスまで上手くまとめてあり、うなるような出来ではないが、
観終わって心地よい作品に出来上がった。
またハリウッドでかつてはアカデミー脚本賞も獲った作家、と言う事で映画の事がたくさん出てくるので
映画好きとしては、一翻上がる。リアルな俳優の名前も出てくるし、ヒューが書こうとしている
賞を獲った作品の続編の妄想主人公はマット・デイモンである。ww
特に気にったのが大学での上司にあたる学科長のJ・k・シモンズの家にヒューが訪ねた時、一家では
映画を観ていたのだが、玄関先に出てきたシモンズが、続きは観たくないので、家族に
「後でスジだけ教えてくれ」ということころ。観ていた映画が「食べて、祈って、恋をして」という
2010年のジュリア・ロバーツ主演の作品で、私もこのブログに書いたけど、しょうもない観光映画で
シモンズが辟易するのがよ~く分かったからだ。映画のつくりてとしては「後からスジだけ教えて」と
いわれるのは最大の屈辱であろう。このあたりは、脚本も多くモノする監督ならではの味付けである。

本作の最大の魅力は、自信喪失の脚本家が、自分の教え子にインスパイアされ、人生を見つめ直す、と
いう、原題そのものの「リライト」(書き直し)のストーリーである。(邦題はなんで、分かりづらい
リライフなんて単語を持ってきたのだろう?)生徒の一人がマリサ・トメイであるわけだが。
本作の構造は、ハリウッド脚本家としての側面、大学教師として色仕掛けの女学生や仲間の教師を
含む先生としての側面(教師として目覚めていく過程も含め)、そして生徒の一人マリサ・トメイとの
愛情物語的側面と、更に18歳の長男の父親としての側面も加えて大きくは4つのプロットから成る。

ヒューの教える公立大学があるニューヨーク州ビンガムトンは、田舎だ、年中雨だ、とかいわれるが
映像に出てくる町は美しく魅力的。大学の講義などのシーンでいつも窓の外は雨、というのはニヤリと
する。町の名物として紹介されるハンバーガショップ、一度行ってみたくなった。
(※マーク・ローレンス監督はこの学校の出身。正確にはニューヨーク州立大学ビンガムトン校という
らしい。テレビ映画「トワイライト・ゾーン」の製作者・脚本家ロッド・サーリングも、この学校の
出身で、彼が舞台にした全米一古いといわれる回転木馬も本作に登場する。)
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<ストーリー>
脚本家のキース・マイケルズ(ヒュー・グラント)はアカデミー賞を獲得し栄光を掴むが、その後ヒット作を
生み出せないまま15年もの月日が経ってしまう。妻に逃げられ一人息子に会えず、ついには電気を
止められてしまい、キースはやむなくエージェントに紹介されたニューヨーク北部の田舎町ビンガムトンに
ある大学のシナリオコースで教鞭を振るうことにする。

ビンガムトンではまだ過去の栄光が通用し、調子に乗った彼は酔っぱらってウェルドン教授(アリソン・
ジャネイ)に暴言を吐いたり、受講者にカレン(ベラ・ヒースコート)ら好みのタイプの学生たちを
選んだりと好き勝手をして学科長のラーナー(J・K・シモンズ)に何度もたしなめられる始末。
しかしシングルマザーのホリー(マリサ・トメイ)をはじめ生徒たちは真摯に授業に臨んでおり、
彼女らの映画への情熱に触れたキースの中で何かが少しずつ変わり始める……。
(Movie Walker)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=353722こちらまで。

by jazzyoba0083 | 2016-11-21 23:10 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

リオの男 L'homme de Rio

●「リオの男 L'homme de Rio」
1964 フランス・イタリア Dear Film Produzion and more. 113min.
監督・(共同)脚本:フィリップ・ド・ブロカ
出演:ジャン=ポール・ベルモンド、フランソワーズ・ドルレアック、ジャン・セルヴェ、アドルフォ・チェリ他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>

東京五輪が開催された1964年の作品。マンガ「ゴリラ」「ルパン三世」や映画「インディ・ジョーンズ」
シリーズなど、その後のコミカルテイストの諸作品に大きな影響を与えたといわれる。
古い映画ではあるが、ベルモンドのキャラクターが生きた佳作である。パリからリオ・デジャネイロに飛び、
空に、陸に、海にと、テンポの良い追跡劇が繰り広げられる。スタントを排したというアクションや
人を喰ったようなコミカルなシーンも、荒唐無稽な映画の代表選手のようであり、心地よい。
アクションシーンで泥だらけになったその直後に、新しめの同じ衣装で登場するなど、大らかな作りの
時代の映画でもあった。一体同じ服を何着用意したのだろうか。
VFXを使わないほとんどロケの構成だが、今見ると逆に新鮮で手作り感満載で、主人公は死なない、
と分かっていてもハラハラするところがいい感じだ。

婚約者のフランソワーズ・ドルレアックは、カトリーヌ・ドヌーヴのお姉さんで、この映画の3年後、
25歳の若さで交通事故で亡くなっている。「ロシュフォールの恋人たち」では姉妹共演を果たした。
美しい人だったのに残念なことだった。
ツッコミどころ満載の映画であるが、リアリティを追求した映画ではなく、あり得ないだろう、と
いうところを主人公が果たして行くというところを肩の力を抜いて楽しむタイプの作品。
まさか、50年後にここで五輪が開催されるとは誰も思っていなかった、開発前の美しいリオと
首都機能を移転した人工都市、ブラジリアの人工的な美しさも味わい深い。

本作に続く「カトマンズの男」など、荒唐無稽感が加速しているという続編も機会があれば見てみたい。
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<ストーリー:結末まで触れています>
航空兵アドリアン(ジャン・ポール・ベルモンド)は八日間の休暇に胸をふくらませてパリへやってきた。
パリには、フィアンセのアニェス(F・ドルレアック)が待っているのだ。そのころパリでは博物館の
守衛が殺され、アマゾンの小像が盗みだされていた。調査が開始され、考古学者カタラン教授
(ジャン・セルヴェ)が呼びだされた。教授の話によると、この小像は、三年前教授とビレルモザ氏、
およびブラジルのディ・カストロ氏の三人が奥地探検を行ない発見したもので、三人は三個の小像を
それぞれ一個ずつ保管し、カタラン教授は自分の像を博物館に寄付したのだった。

またビレルモザ氏は探検後死に、現地リオのある場所に像の一つをかくしていた。この事件を知った
ビレルモザ氏の娘アニェスは、さっそく現場にかけつけた。アニェスは小像の秘密を知っていたのだ。
しかし、そんなときカタラン教授が、何者かに連れ去られ、さらにアニェスまでが誘拐されてしまった。
ちょうど、そこにきあわせたアドリアンは、連れ去られるアニェスの姿を見つけ、必死に後を追った。

アニェスを連れた男は飛行機でリオに飛んだ。アドリアンも、とっさの機転で、飛行機に乗りこみ、
そのまま後を追った。リオに着いたアドリアンは、土地の少年の助けを得て、アニェスをとりもどした。
小像のありかを知るアニェスの手引でアドリアンは小像をみつけだした。が、それもつかの間、
例の男たちが現れ小像を奪われた。
残る一つは、カストロ氏が持っているのだ。アニェスとアドリアンはブラジリアに向った。そして途中、
二人は“敵”にかこまれたカタラン教授をみつけ、救出に成功した。しかしこのカタラン教授こそが、
この事件の主謀者だったのだ。カタランは二人のすきをみて、カストロを殺害し、小像を奪い、さらに
アニェスをもさらって逃走した。目的地に着いたカタランは、財宝の所在を知ると夢中で発掘した。
追ってきたアドリアンは、そのすきにアニェスを助けだした。その時、森林をゆさぶる大爆発が起った。
カタランは財宝とともに生埋めになり、アドリアンはアニェスと共に森林を脱出した。(Movie Walker)

この映画の詳細はhttp://movie.walkerplus.com/mv13315/こちらまで。


by jazzyoba0083 | 2016-11-20 23:10 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

●「ジャック・リーチャー NEVER GO BACK Jack Reacher:Never Go Back」
2016 アメリカ Paramount Pictures,Skydance Media.118min.
監督:エドワード・ズウィック 原作:リー・チャイルド「ネバー・ゴー・バック」
出演:トム・クルーズ、コビー・スマルダーズ、オルディス・ホッジ、ダニカ・ヤロシュ、パトリック・ヒューシンガー他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>

続編はどうしても前作と比較される運命にあるが、本作も快調だったジャック・リーチャー「アウトロー」に
比べると、全体の出来は弱い感じだった。本作はトムクルファンである奥様とシネコンに赴いた。

何作もある原作の中から、娘と称される娘の登場というストーリー、これまた情緒系に振ったなあ、と
思っていたら、やはり「勧善懲悪!!」というよりも、人情味のあるアクション映画という体裁になっていた。
面白くないわけではないのだが、そうびっくりするような面白さがあるか、と言われると、ちょっとなあ、
と言わざるを得ない。ハードボイルドに徹した前作に比べると、銃弾の数や、壊したクルマの数は
少なそうだ。早々に明らかになる巨悪のありようも、よくあるパターンだし。一匹狼、流れ者的な雰囲気は
前作の方が濃い。まあ、前作と監督も脚本家も替わっているから映画も変わるのは当たり前といえば
当たり前だけど。ただ、ひとつのシーンがだらだらと続くことはなく、展開は早くテンポはすこぶるいいので、
二時間があっという間、というこの手の映画の文法はきちんと守られている。

可愛いんだか、可愛くないんだか分からない娘とされるサマンサ(ダニカ・ヤロシュ)の存在がキーに
なるのだが、あまり美人よりこういう感じのほうが、たしかにストーリー的にはフィットしている。
またお互いに好意を抱いている女性憲兵少佐ターナーのコビー・スマルダーズも、クールな軍人ぽくて
良かった。トム・クルーズはラストまで笑顔を封じ、クールな雰囲気をキープ、相変わらずのスーパー
マンぷりである。
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<ストーリー>
ケンカが発生したと通報が入り、保安官が現場まで駆けつける。そこには何人もの男たちが倒れていたが、
これは男がたった1人でやったことらしい。ジャック・リーチャー(トム・クルーズ)は手錠をかけられ、
連行されそうになると突然、「90秒以内に2つのことが起きる」と予言をし始める。「まず電話が鳴る」
「次にこの手錠はあんたの手に」というリーチャーの言葉を鼻で笑う保安官だったが、結局リーチャーの
予言通りとなる。

リーチャーは古巣である軍に立ち寄るため、現在の指揮官であるターナー少佐(コビー・スマルダース)を
訪ねるが、スパイ容疑で逮捕されたと聞かされる。ターナー少佐は嵌められたのだと感じたリーチャーは、
彼女を助けるため動き始めるが、彼を追う謎の影が現れる。しかし、リーチャーは軍で培った能力で次々と
敵を倒していき、ターナー少佐を牢獄から脱出させる。何かの陰謀があると感じた二人は、真相を探り始める。
(Movie Walker)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=357157#1こちらまで。



by jazzyoba0083 | 2016-11-20 12:10 | 洋画=さ行 | Trackback(1) | Comments(0)

●「張り込みプラス Another Stakeout」
1993 アメリカ Touchstone Pictures.108min.
監督:ジョン・バダム
出演:リチャード・ドレイファス、エミリオ・エステヴェス、ロージー・オドネル、デニス・ファリーナ他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>

前作から6年経過し、ドレイファスとエステヴェスコンビの続編が作られた。シアトル市警のデコボコ
コンビの活躍、前回を踏襲しつつ、お笑いの要素を濃くまとめた。結果、映画を見ながら笑うシーンは
確かに増えたけれど、反面、刑事モノとしての面白さが減ったように思う。前作はバディムービーの傑作と
してファンに語り継がれているが、続編はそうはいかなかった。ま、要は好みだろうけど、個人的には
本作も嫌いじゃない。一つ惜しいのは、allcinemaの評にもある通り、話がとっちらかって、締りが
弱くなってしまったことだ。特に、今回の監視対象になり証人をかくまうオハラ夫妻の役どころが結構
いい加減に終わってしまったこと、ドジな女性検事補がドジになりきれていない(これ、描き方難しいん
だけど)部分。

前作を観た人は、クリスの妻マリアの出自など、また冒頭の魚市場での追跡劇で、頭から魚をかぶる所などは
ニヤリとする所であろう。一番の刮目しどころが冒頭の証人を保護する爆破シーン。そして爆笑のシーンが、
夕食に招待されたオハラ夫妻が、デザートのアイスクリームを帰りたい一心で早食いし、頭痛になってしまう
所であった。
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<ストーリー:結末まで触れています>
シアトル市警の名物刑事コンビ、クリス(リチャード・ドレイファス)とビル(エミリオ・エステヴェス)は、
組織犯罪の重要な目撃証人ルー・デラーノ(キャシー・モリアーティ)探索の応援を命じられた。ルーは、
シンジケートの放った殺し屋トニー(ミゲル・フェラー)に命を狙われていた。

ルーは、シアトル沖のリゾート地、ベインブリッジ島在住のオハラ夫妻(デニス・ファリーナとマーシャ・
ストラスマン)とだけ連絡を取っているという。張り込み捜査には、判事の高級別荘が使われることになった。
女性検事補のギャレット(ロージー・オドネル)も加わり、クリスとビルが実の父子、再婚して5年目の後妻が
ギャレットという設定で、ギャレットの愛犬アーチーも含めた3人と1匹の〈家族〉は、島の別荘へ向かった。

彼らはさっそくオハラ夫妻に接触。盗聴器の必要に迫られた3人は夫妻を夕食に招いたすきに、ビルが侵入して
仕掛けようと試みる。だがビルは、侵入した直後、隠れていたルーの一撃を受けて昏倒。そうとも知らず、
ギャレットとクリスは夫妻を引き留めようとして必死になる。遂に夫妻は帰ってしまうが、2人はルーと
縛られたビルの姿を見て驚く。ルーはビルを組織の殺し屋と勘違いして、彼を車のトランクに入れて舟着き場へ
向かう。残された2人は追跡し、車ごと沈められようとしていたビルを救出する。

一方、検察内部の内通者からの伝達で、ルーの所在を確認した殺し屋トニーは、オハラ家へ向かう。
彼を目撃したクリスとビルは後を追うが、警官に誤解され足止めされる。その間にトニーはオハラ邸に侵入し
人質をとるが、アーチがとびかかったすきに射殺された。(Movie Walker)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=18552#1こちらまで。

by jazzyoba0083 | 2016-11-16 23:00 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)

張り込み Stakeout

●「張り込み Stakeout」
1987 アメリカ Touchstone Pictures.117min.
監督:ジョン・バダム
出演:リチャード・ドレイファス、エミリオ・エステヴェス、マデリーン・ストー、エイダン・クィン他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>

所謂「バディムービー」は何を以って嚆矢とするのか、色々と調べてみたのだが、どうやら
1982年製作、ウォーター・ヒル監督作品「48時間」が、その後、刑事二人組の活躍を描いた作品の
今のスタイルを作ったとする声が高い。エディ・マーフィーはこの後「ビバリーヒルズ・コップ」と
いう出世作に出演することになり、また「リーサル・ウェポン」などの人気バディシリーズも生まれ
ハリウッドの一つのジャンルとなっていったようだ。異論もあろう。昔をたどればテレビ映画に
「スタスキー&ハッチ」という傑作もあった。

そういう「バディムービー」の傑作は?と問われると大体、ジョン・バダムの本作が入ってくる。
アメリカの批評サイトの評価も高い。allcinemaでも傑作と評する向きが多いのだが、私はそれまで
かなあ、と感じた。面白くなくはないのだけれど。時代も古いのでいささかクラッシックな笑いとか
ストーリーであることは割り引くとしても、刑事モノとしてのスリリングなところがやや薄いと思う。
カーチェイスなど盛り上げるところもあるし、数々の名作に関わってきた撮影監督ジョン・シールの
味わいのあるアングルなどもいいのだけれど。まあ、個人の好みに帰結してしまうのだが。

リチャード・ドレイファスとエミリオ・エステヴェス(マーティン・シーンの息子だけあって良く
似ているし、当たり前だけど弟のチャーリー・シーンにもそっくり)のコンビ、これはなかなか
良かったけど、ややもすると双方がボケになってしまう感じもする。
マドンナ的存在のマデリーン・ストー、今でも十分美しいがこの映画では若々しさが、一層美しい。
この後、続々と作られていく派手な作りのバディムービーに隠れてしまいがちだが、このジャンルの
中では落ち着いた面白さの作品ということが出来るだろう。
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<ストーリー:結末まで触れています>
アメリカ西海岸の最北端に位置する港町のシアトル。刑事のクリス(リチャード・ドレイファス)と
その相棒のビル(エミリオ・エステヴェス)は、魚加工工場で大立回りをしたわりにまんまと
犯人に逃げられてしまうというドジなコンビ。この2人がFBIを通じて特命を任じられる。

警察官を殺して服役中だった凶悪犯スティック(アイダン・クイン)が脱獄したので、その恋人
マリア(マデリーン・ストウ)の家を24時間態勢で「ステイクアウト(張り込み)しろ!」と
いうもの。仲の悪い刑事コンビとの昼夜交替制で、彼らは夜間の張り込み。マリアの家の向かいの
オンボロ屋敷の2階に、望遠カメラや高性能マイクやビデオなどの“ハイテク盗聴メカ”を備えつけて
ウォッチングの開始。

はじめは、何も起こらないことにうんざりしていたクリスだが、彼女が若くて美人だと判ると
「まんざらでもない仕事だ」と言って、ビルと望遠鏡の奪い合いをする始末。ある日、電話の
盗聴をするために電話屋に扮して彼女の家を訪れたクリスは、実際に彼女を目にして、その
魅力にまいってしまう。彼女の方も彼に好意を持ち、スーパーの買い物で再会した彼らは
恋に落ちてしまう。彼女の家に一泊しての“朝帰り”に犯人と間違えられたりと、刑事と犯人の
恋人との“あぶない恋”。そんな折、一時は警察との銃撃戦で死んだと思われていたスティックが
戻って来た。クリスとマリアは人質として捕われてしまい、スティックはカナダへの高飛びを
図る。しかし、ビルの助けもあって何とか無事に事を終えるのだった。(Movie Walker)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=18551こちらまで。

by jazzyoba0083 | 2016-11-12 22:50 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)