●「ミッシング・サン Meadowland」
2015 アメリカ Bron Studios,Itaca Films.94min.
監督・撮影:リード・モラーノ
出演:オリヴィア・ワイルド、ルーク・ウィルソン、ジョバンニ・リビシ、エリザベス・モス、タイ・シンプキンス他
e0040938_16184651.jpg
<評価:★★★★☆☆☆☆☆☆☆>
<感想>

IMDbの評価は低かったが、「突然消えた子供に、夫婦は・・」というサマリーに釣られ
観てみた。いや、辛かった。「辛い人生」って意味じゃなく、観ているのがシンドいと
いう意味で。何を言いたいのか分からなかった。子供を失った夫婦の悲しみを表現しようと
しているのか?それだったらもう少し細部にコダワリがほしい所だ。

ドライブの途中で寄ったガソリンスタンドのトイレからこつ然と消えた一人息子ジェシー。
何処へ言ったのか、誰かが誘拐したのか、事故か、事件か。全く手がかりが無いまま、ラスト
では、警察から当時着ていたジェシーの服が証拠として示される。まあ、だれかに拉致され
殺されたんだろうな。ま、そういう平仄を合わせるに際し、ちらりと決定的なものを見せる、と
いう手法も分からない訳ではない。

では、子供を失った教師サラはどうか。精神安定剤を服用しながらも酒を飲む、学校にいるアスペルガー
の子どもアダムにジェシーの面影を重ね、彼の父親と会い、セックスに至る。何、この母の心情。
つまり壊れた、ってこと?まだ証拠のシャツの事を聞く前だよ。壊れたらそれでいいじゃない?
そして、アスペルガーのアダムへの対応の始末は?像の涙で終わりかい!って感じ。あのあたりは
情緒に流され過ぎではないか。警察官のオヤジの立場も今ひとつはっきりしない。
この手の神隠し映画はこれまでもいろいろあったけど、話が抽象?過ぎて分かりづらかった。
Rottentomatoesのtomatometerの100%は、壊れているんじゃないか?
日本劇場未公開作品。
e0040938_16191670.jpg
<ストーリー>
TVドラマ「The O.C.」で注目されたワイルドが、消えた息子を案じるあまり精神を崩壊させて
いく母親役を熱演したサスペンス。共演は「キューティ・ブロンド」シリーズのL・ウィルソン、
「テッド」のG・リビッシ。加えて「ジュラシック・ワールド」の子役T・シンプキンスが孤独な
少年役で印象深い好演を見せた。
サスペンスより、むしろ最愛の息子を突然奪われた両親の苦悩を描く人間ドラマに重点が置かれた
演出が光る。「最高の人生のはじめ方」などの撮影を手掛けたR・モラーノが監督デビューを飾った。
(WOWOW)

<IMDb=★5.8>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:100%  Audience Score:57%>


この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=357398#1こちらまで。



# by jazzyoba0083 | 2017-04-07 22:40 | 洋画=ま行 | Comments(0)

●「人生は小説よりも奇なり Love Is Strange」
2014 アメリカ Parts and Labor.95min.
監督・(共同)脚本・製作:アイラ・サックス
出演:ジョン・リスゴー、アルフレッド・モリナ、マリサ・トメイ、ダーレン・バロウズ他
e0040938_12383641.jpg
<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>

老人のゲイカップルの哀愁に満ちた話である。ゲイを主体にした映画は基本、あまり好まない
ので、どうしようか迷ったが、アメリカでの評価が高いので鑑賞してみた。短いし。
(お断りするが、私はLGBTに対し何ら偏見もない。が、映像としての男性同士の絡みが苦手
なんであります)

ショパンの曲をうまく使い、ニューヨークという都市の雰囲気の中、70歳を超える画家ベンと
やや年下の音楽教師ジョージの、老齢に及んだゲイカップルの哀愁が独特のタッチで描かれ、
ベンは最期は亡くなってしまうのだが、彼の甥の子の最期の涙とガールフレンドが象徴する
夕景は、希望よりも物悲しさが胸に広がる。監督としてはラストは若い人を登場させてカタルシスと
したかったのだろうけど、やはり映画全編に流れる哀愁の強さを、ラストだけで消すことは出来
なかった。39年もの間、パートナーとして暮らしていたベンとジョージはNY州が同性結婚を
認めたことから、晴れて結婚式を挙げ、一緒に暮らし始めた。家族を始め周囲に彼らを白い目で
みる人はいない。そこはさすがNY州である。

しかし、つまづきはジョージが教師をしている学校が、ミッション系であったことから始まる。
教区司祭の許しは得られず、クビとなり、アパートの家賃を払えず、二人は別れ別れに親戚の
家に居候することになる。せっかく一緒になれたのに、この有様。親戚に世話になりながら
肩身の狭い暮らしを余儀なくされる。もうそう長くない人生を愛する人と豊かに暮らしたいと
小さい願いも叶わないのか・・・。

主役の二人は、キャリアも長く、NYの秋を感じさせる哀愁を上手く演じ、またマリサ・トメイと
いうヴァーサタイルなキャストをしたことで、(彼女はベンの甥の妻)作品が一段と締まった
感じを受けた。
全編を流れる「愛する人との居場所」に対する哀愁に胸がつまる。LGBTに対する過剰な反発が
必要以上に描かれていないのも良かった。
e0040938_12385030.jpg
<ストーリー>
長年連れ添ってきたゲイの熟年カップルが、同性婚合法化を機に正式に結婚するも思わぬ逆風に
さらされ、改めて世間の厳しい現実に気づかされるさまと、それでも変わらない2人の深い愛情を
描いた感動のヒューマン・ドラマ。
主演は「ガープの世界」のジョン・リスゴーと「フリーダ」のアルフレッド・モリナ。
共演にマリサ・トメイ。監督は「あぁ、結婚生活」のアイラ・サックス。

 ニューヨークのマンハッタン。画家のベンと音楽教師のジョージは、連れ添って39年になる
ゲイのカップル。法律の改正によってニューヨーク州でも同性婚が認められ、ついに念願叶い
晴れて正式に結婚した2人。周囲にも祝福され、これまで以上に幸せな新婚生活が始まると
思いきや、同性婚を理由にジョージは勤めていたカトリック系の学校をクビになってしまう。
2人は瞬く間に経済的に追い込まれ、長年暮らしたアパートメントを出なければならなくなる。
こうして新婚早々離ればなれとなり、それぞれに肩身の狭い居候生活を余儀なくされるベンと
ジョージだったが…。(allcinema)

<IMDb=★6.7>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:95% Audience Score:66%>

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=354802こちらまで。

# by jazzyoba0083 | 2017-04-06 22:50 | 洋画=さ行 | Comments(0)

●「マネーモンスター Money Monster」
2016 アメリカ TriStar Pictures.(a sony company) 95min.
監督:ジョディ・フォスター
出演:ジョージ・クルーニー、ジュリア・ロバーツ、ジャック・オコンネル、ドミニク・ウェスト他
e0040938_11095416.jpg
<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>

面白かったけど、どうも底の浅さが気になる。いや、そういう映画じゃなく、活劇だから、と
いう向きには、上映時間も短いし、楽しいだろう。が、ウォールストリートのアメリカっぽい
お金のやり取りを描くものとしては、主張が弱いなと感じた。それとジュリア・ロバーツ、
テレビ局のディレクターなのだが、映画全体への取り込み方も含め、使い方が勿体無いと
思った。

現在の株の取引は、大型高速コンピュータを使いアルゴリズムを利用し、1秒以下の
差異で利益を得るという、素人筋ではなかなか対応出来ないシステムになっていることは
有名な話だし、それが暴走すると、企業の成績や地政学を反映せず、本来株式相場が持つ、
資本主義の有意な側面を崩してしまうということも発生し、証券取引等委員会が制限に
乗り出した、というニュースも記憶に新しい。
-------------------------------------------
そういう背景があり、FNNというテレビ局(おそらくfinancialNewsNetworkかなんかの
頭文字だろう)の株価や為替をネタにした人気バラエティ番組「マネーモンスター」の司会が
リー・ゲイツ(クルーニー)。その番組の辣腕ディレクター、パティにジュリア・ロバーツと
いう配置。
ある日の番組に宅配を装った若い男がスタジオに闖入、生放送中のリーに銃を突きつけ、しかも爆弾
ベストを着せて、デッドマンスイッチという押し続けたスイッチが切れると爆発するというボタンを
手にしている。彼は、この番組で上昇間違いない、銀行より安全有利と言われたアイビス社の株を
母の遺産6万ドル全額をぶち込んだ。これが暴落。アイビス社全体で8億ドルの損失を出しだのだった。
当日はアイビス社の広報責任者ダイアンに、「バグ」だと主張するトラブルの真相を聞き出そうと
中継を結んでいたところだったのだ。

乱入者カイルは、単純に頭に来たんだろうな。富めるものは常に富み、搾取されるのは常に貧乏人だと。
8億ドルを損失者全員に補償しろ、と要求する。生放送中の異常な事件に世間も警察も沸騰。
カイルは生きて出る気はないとは言うのだが。やがて妊娠した恋人も連れてこられて説得に当たる
のだが、恋人はカイルを馬鹿呼ばわりする一方で役に立たない。警察はスタジオ天井に侵入し、
犯人が爆弾のスイッチを入れても爆発しないよう、リーが着せられているベストに付いた受信
装置を狙い撃ちにする計画に出た。当然リーも怪我をする。それでも多くが救われるというわけだ。

そうこうする裏側では、アイビス社のCEOキャンビーの不正が次第にあぶり出されてくる。
アルゴリズムの設計者の言葉では、一社に集中して買うことは機械はしない、とかアルゴリズムは
嘘がつけないなど。「人の指紋があるのさ」。キャンビーの不正が確定的になる。
そこで、リーとアイビス社の広報ダイアンのアイデアで局の近くの連邦会議堂でキャンビーが会見を
開くことになる。その場まで銃と爆弾ベストで移動するリーとカイル。沿道には見物客が多数だ。
やがて、会議堂でキャンビーと相対したリーとカイル、爆弾ベストをリーからキャンビーに着せ替え
させ、キャンビーに真相を迫る。局に刻々と入るキャンビーの不正情報は追いかけてきた中継車の中から
送出されていく。彼の不正映像の数々を背景に、キャンビーを追い詰め、カイルはついにキャンビーの
口から「悪かった」という謝罪の言葉を引き出すことに成功した。しかし、回りはスナイパーだらけ。

実はカイルは全財産を失い頭に来ただけで、爆弾ベストも粘土製であった。途中からキャンビーを
責める役目はリーへと変わっていく。キャンビーが謝罪を口にし、カイルは武器を捨てようとした
瞬間、スナイパーに撃たれ絶命してしまう。恐らくテレビでカイルを応援していた大衆はがっかり
したことだろう。
そして、リーとパティは「次は何をネタにしようか」と語り合っている。
e0040938_11103434.png
---------------------------------------------
最期のシーン、テレビ局関係者の軽いノリを表現したものだろうが、カイル射殺のシーンのリーの
心情とは一致しないような違和感を覚えた。ああいう終わり方で良かったのか?と。
スピード感もあり、次にどうなるのか、ハラハラもいい感じなのだが、高速取引を隠れ蓑にした
CEOの詐欺的投資行為に原因を求めた根本とその回りが弱い感じだった。ジュリア・ロバーツの
考え方が伝わってこない、そしてアイビス社広報ダイアンが最初からいい人で登場するのが勿体無い。
映像の構成、流れは良い。
全体としてそこそこ面白い映画ではあります。

<IMDb=★6.5>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:57% Audience Score:51%>


この映画の詳細はhttp://movie.walkerplus.com/mv60044/こちらまで。

# by jazzyoba0083 | 2017-04-05 23:10 | 洋画=ま行 | Comments(0)

●「天国からの奇跡 Miracles from Heaven」
2016  アメリカ Columbia Pictures,TriStar Pictures(a SONY company) 109min.
監督:パトリシア・リゲン
出演:ジェニファー・ガーナー、カイリー・ロジャース、マーティン・ヘンダーソン、ジョン・キャロル・リンチ、
   クイーン・ラティファ、エウヘニオ・ベルデス他
e0040938_12335891.jpg
<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>

よく出来た宗教映画、という感じ。アメリカはテキサスで実際に起きた奇跡?を基にした作品。
アメリカという国がキリスト教という宗教でいかにまとまっているかがよく分かる。故にアメリカ国民が
好きそうな映画だなあ、と感じた。この手の映画はどうしてお神様の押しつけが鼻についてしまう恨みが
付きまとうのだが、本作とてそれは免れないが、ベースとなる話が、原題のミラクルが複数であるように
神様の存在=複数の人間の愛として語られるところにカタルシスがあるといえよう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
舞台はテキサスの田舎。全財産を叩いて大きな動物病院を開業したビーム一家は、三人の娘のいる
平和な家庭で、日曜には一家で教会の日曜学校に出かける敬虔なキリスト教徒であった。アメリカの
田舎ではどこでも見られる光景。
しかし、ある日、次女のアナベルに難病が発症する。内臓が機能せず、絶えず痛みが襲うという
子供にとっては辛い難病であった。いくつもの病院を回るが原因が分からず、ついにボストンに
直せる医師がいるという情報を得る。母クリスティは、お金を算段し、9ヶ月も先まで予約が埋まって
いるという医師に予約なしで面会にでかける。病院では当然予約なしでは断られる。だが受付の
女性にはクリスティの言葉は胸に響いたようだった。そしてボストンの街のレストランでウエイトレスの
アンジェラ(ラティファ)と出会い、街を案内してもらい、まるで家族のような付き合いとなっていく。

受付の女性の配慮でナルコ医師に診てもらい、手術もしたが、難治性であることは変わりがなかった。
どうやら脳のニューロンが消化器官への動きの指令を出してないのではないか、と。ボストン小児病院で
しか処方できないクスリのお陰で帰宅は出来たが、膨れたお腹と鼻からの栄養、そして絶えず襲う痛みに
アナベルの心も折れ勝ちだった。そして母クリスティは、娘の姿を見るにつけ、神様は何をしているの
だろうか、と信仰も揺るぐのだった。そんな折、教会では信者から「アナの病気が治らないのは
両親やアナ自身に罪があるのではないか」と言われ、教会に対する不信はピークになる。

仲良し3姉妹は何かとアナを気にかけ、ある日お姉ちゃんと大きな老木に登る。ところがもろくなって
いた枝が折れ、アナは老木の大きなウロに落下してしまう。ハシゴ車が出動し、何とか救い出し
ドクターヘリで救急搬送されたのだった。
しかし、担当医師も驚いたのは、アナには何の怪我も無かったのだった。家に帰ってまた姉妹たちと
遊ぶアナ。ふと両親は気がついた。アナが痛がらない。あんなにソファから動かなかったアナが
元気に遊んでいる。そして、お腹の膨れも収まってしまっていた。

急ぎボストンにナルコ医師を尋ね、診察を受けるが、症状が全て消えている、というのだ。アナが
両親に言うには、ウロに落ちた時、幽体離脱を体験、蝶に招かれ天国に行き、神様から両親の元に
帰りなさい、と言われたという。自分は痛みのある世界に戻りたくない、というのだが、その時
すくい上げれられたのだ。それ以来、アナの難病は雲散霧消していた。

この話はマスコミでも取り上げられ、母クリスティは教会でこの話をすることになった。当然
神の存在を肯定的に捉えるのだが、アインシュタインの名言「人生には、二つの道しかない。

一つは、奇跡などまったく存在しないかのように生きること。もう一つは、

すべてが奇跡であるかのように生きることだ。」

クリスティは奇跡は愛であると主張した。その脳裏には、家族はもとより支えてくれた近隣の友人、
ボストンのアンジェラ、ナルコ医師、受付の女性、父と二人の姉妹が飛行機に乗ろうとした時
クレジットカードが使えない状況を、とっさに救ってくれた航空会社の窓口担当者、などなど
アナを支えてくれた人々の愛こそ、奇跡であると締めくくった。

しかし、教会の聴衆からは、「アナの難病は売名のためのニセの病気じゃないのか」などの
声があがった。しかしそれを押さえたのはボストンでアナと同室だった白血病少女ヘイリーの
父(新聞記者)だった。ヘイリーはアナから神様を信じることを教えてもらい、最期はとても
穏やかに逝った、アナには感謝している、と。

e0040938_12341054.jpg
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
つまり、神様がいる、いないということは大事な
ことかもしれないが、いると信じることで心の平安を得る、ということこそ「信仰」の根幹で
ある、と言いたかったのだと思う。ラストあたりではウルウルと来る仕掛けになっている。
更に、エンドロール前には実際のビーム一家が紹介される。あの大木は既に折れてしまって
いると。そしてアナは今は元気な中学生となり、病気は再発していない、と説明される。

宗教臭い、と先入観を持たずに観ればそれなりにいろんなことを考えさせる、そこそこいい映画だと
思う。

<IMDb=★7.0>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:43% Audience Score:81%>

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=355829こちらまで。



# by jazzyoba0083 | 2017-04-04 22:55 | 洋画=た行 | Comments(0)

●「リチャードの秘密 What Richard Did」
2012 アイルランド Element Pictures.88min.
監督:レニー・アブラハムソン
出演:ジャック・レイナー、ローシン・マーフィ、サム・キーリー、ロレイン・ピルキントン、ラース・ミケルセン他
e0040938_12245792.jpg
<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
日本劇場未公開。WOWOWの「ジャパン・プレミア」にて鑑賞。90分弱だから良かったのだが、
それ以上長いと息が詰まりそうなくらい重い映画。この監督、2015には「ルーム」という映画を作り
見事オスカー作品賞ノミニーとなっている。その映画も見たが、どこか息が詰まりそうな雰囲気は通底
している感じもする。

18歳の高校生ラグビーチームの仲間たち。その取り巻きの女の子。主人公はリチャード。監督の娘ララと
いい仲だ。前半40分は、淡々と高校生たちやリチャードの家庭生活が描かれていく。ちょっと長すぎな
恨みも残る。後半物語が動き出すベースとなるリチャードが事件の結果失うものの大きさを示すとしても、だ。
一人っ子で、スポーツも勉強も出来る、親としては自慢の息子だ。仲間からの信頼も厚い。金持ちのボンだが
それをことさら鼻にかけるでもなく、普通にいる男子高校生。(老けて見えるけどね)

そのリチャードがあるパーティーで喧嘩となり、みんなでボコるんだけど、どうやらリチャードが最後に
頭を蹴ったのが致命傷となり、友人は死んでしまう。ここからが、映画の真骨頂だ。
自分自身と家庭や名誉など失うものの大きさに怯え、みなで口裏を合わせようとする。ガールフレンドも
リチャードを庇って嘘をついてくれた。父親にも打ち明けるが、彼からは有効なアドバイスはなかった。

亡くなった友人の葬儀の日、その母は、喧嘩の場にいたたくさんの友人のうち、ほんの数人しか証言して
くれない、みんなあの場所にいたのでしょ!どうして?と涙ながらに訴える。それを聞いてリチャードは
堪らない気持ちになる。そして、ガールフレンドに「自首するよ」と宣言する。それがいいと思うよ、と。
出所したらスペインだかパリだかに移り住もう、と話し合う。まあまあ、リチャードも良心の呵責には
耐えかねたのか、なかなか勇気があるじゃないか、と、それで映画は終わるのか、と思った。

しかし、本作はラスト2分にあるわけだ。リチャードが学校で授業を受けているシーン。警察には行かな
かったのだ・・・・。

このラストを、どう見るかだろう。誰の心にも住むリチャード。果たして、敢然と自首出来るだろうか。
しかし、どこかの瞬間で嘘がほころびることはあるだろうし、一生、自分は殺人者としての罪を背負って
生きていかなくてなならない。毎日だ。自分だったら、どうするだろうか、と問題を投げかけ映画は終わる。
Rotten Tomatoesの評価が示すように、玄人筋ウケが良く、一般客のウケは今ひとつ、という評価も良く
分かる。
e0040938_12251429.jpg
<ストーリー>
大学進学が近い18歳の少年リチャードは、同じ学校のラグビー部でチームメイトだった友人たちと楽しく
夏休みを過ごす。やがてリチャードは同い年の少女ララと出会って意気投合し、彼女と恋に落ちる。ある晩、
近所の家のパーティーでリチャードはささいなきっかけからララの元恋人コナーとけんかになり、
リチャードは倒れたコナーを放置して帰宅する。
翌日、コナーが遺体となって見つかったためリチャードは強くショックを受ける。
(WOWOW)

<IMDb=★6.3>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:93% Audience Score:61%>


この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=359514こちらまで。

# by jazzyoba0083 | 2017-04-03 22:30 | 洋画=ら~わ行 | Comments(0)

●「64ーロクヨンー」
2016 日本 東宝 「ロクヨン製作委員会(TBS系)」前編:121分 後編:119分
監督・(共同)脚本:瀬々敬久  原作:横山秀夫『64(ロクヨン)』
出演:佐藤浩市、綾野剛、榮倉奈々、三浦友和、永瀬正敏、吉岡秀隆、夏川結衣、窪田正孝、瑛太、滝藤賢一、
仲村トオル、奥田瑛二、坂口健太郎、小澤征悦、筒井康隆、鶴田真由、赤井英和、烏丸せつこ、芳根京子、他
e0040938_16593400.png
<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>

今年発表された第40回日本アカデミー賞の作品賞は、最優秀を獲った「シン・ゴジラ」ほか、秀作が並び
本作にとっていささか不幸だった。そのくらい力のある映画だった。ピエール瀧を主人公に据えたNHKテレビの
ドラマに触発され、原作も読了、ある意味既視感のある映画では有ったが、そんなことを差し引いても魅力ある
作品に仕上がった。テレビも原作に忠実だったが、映画は前後編に分けて長くした分、更に原作の良さに肉薄
した。原作に忠実なのが映画として良いわけでは必ずしも無いのだが、本作は、原作の良い点を映画作品として
極めて上手く抽出し得ている。秀作といえるだろう。

ただ、惜しむらくは、同期にして今は人事部にいる仲村トオルとの関係がもう少し描けると個人的には嬉しかった
かな。原作には既にOBとなった刑事のところにいく箇所があったんじゃなかったか?そこはカットされていたか。

たった7日間しかなかった昭和64年にD県で発生した幼児誘拐殺人事件。時効まであと1年という舞台。
多層的な物語が、実に巧妙にラストに向けて修練していく。1つ1つのプロットが全て何か他のプロットに
繋がっていて、前後編ともずっと緊張の糸は途切れない。テレビや原作を読んでいてストーリーは分かっている
はずなのだが、演技陣のちからの入った芝居にぐいぐいと引き込まれていく。

主人公三上夫婦には疾走している娘がいる。三上が異動してきた広報室では記者クラブとのトラブルがある、
そして、ロクヨンの裏に隠された「幸田メモ」とそれに関わった若い吏員の悲劇と、県警の隠蔽体質、
さらに言えば、警察と言えども特にキャリアは地方警察など腰掛け程度にしか考えず、何事もなく1~2年を
やり過ごせればいいという事なけれ主義、ロクヨンの被害者の父の執念と怨念、それらがないまぜになりつつ
14年目にしてロクヨンは解決の方向に向かっていく。県警の偉い人は決して解決などして欲しくなく、
時効になってしまったほうがいいと思っているに違いないのだ。

ラスト、三上、被害者父の雨宮、真犯人の目崎、誘拐事件のとき犯人の電話録音を失敗した日吉と幸田の二人、
それぞれが、あの昭和64年に閉じ込められた人生から解き放たれたありさまが迫力を持って迫り、この
物語の本質がここにあったのだ、ということがよく理解できる終わり方となっている。
また三上の主戦場たる県警広報室の様子も、よく取材されていて、実際を知っている身としてもよく描けて
いると思った。これでもか、と出て来るオールスターについては、これでダメなら日本映画はダメしょう。
e0040938_16594839.jpg
<ストーリー>
人気作家・横山秀夫の傑作ミステリー巨編を佐藤浩市をはじめとする実力派キャストの豪華共演で映画化した
ミステリー・ドラマ。本作は前後編2部作の前編。時効まで1年と迫る未解決の少女誘拐殺人事件、
通称“ロクヨン”を抱えるとある県警を舞台に、ロクヨンを模した新たな誘拐事件の発生で混乱が広がる中、
刑事部から警務部の広報に異動になったばかりのベテラン警察官が、記者クラブとの軋轢や警察組織内部に
渦巻くいくつもの対立構造に振り回され、四面楚歌となりながらも、広報官としてギリギリのマスコミ対応に
奔走していくさまをスリリングに描き出す。
監督は「ヘヴンズ ストーリー」「ストレイヤーズ・クロニクル」の瀬々敬久。

 わずか7日間でその幕を閉じた昭和64年。その間に管内で発生した少女誘拐殺人事件。いまも未解決の
その事件を県警内部では“ロクヨン”と呼んでいた。刑事部で長く活躍しロクヨンの捜査にも関わったベテラン
刑事の三上義信。私生活では高校生の娘が家出失踪中という大きな問題に直面していた彼だったが、この春から
警務部の広報室に異動となり、戸惑いつつも広報室の改革に意欲を見せていた。

折しも県警ではロクヨンの時効まで1年と迫る中、警察庁長官の視察が計画される。そこで、長官と被害者の父親・
雨宮芳男との面会を調整するよう命じられた三上だったが、なかなか雨宮の了承を得られず困惑する。
そんな中、ある交通事故での匿名発表が記者クラブの猛烈な反発を招き、長官の視察が実現できるかも不透明な
状況に陥ってしまう。自らもなかなか捜査情報を得られず、県警と記者クラブの板挟みで窮地立たされた上、
刑事部と警務部、あるいは本庁と県警それぞれの思惑が複雑に絡み合った対立の渦にも巻き込まれていく三上は、
それでも懸命に事態の収拾に奔走するのだったが…。(allcinema 前編)

 平成14年12月。時効まであと1年と迫った“ロクヨン”の捜査員激励と被害者家族・雨宮の慰問を目的とした
警察庁長官の視察が翌日に迫る中、管内で新たな誘拐事件が発生する。しかも犯人は“ロクヨン”と同じように
身代金2000万円をスーツケースに入れ、父親が一人で運転する車で運ぶよう要求する。
事件の性質上、広報室の三上は記者クラブと報道協定を結ぶ必要に迫られるが、肝心の捜査情報はほとんど提供されず、
記者たちは一斉に反発、各社が独自に動き出しかねない危険な状況に。
そんな中、一向に情報が出てこないことに自らも業を煮やした三上は、ロクヨン捜査にも関わった刑事部時代の上司・
松岡が指揮を執る捜査車両に単身乗り込んでいくのだったが…。(allcinema 後編)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=354941#1こちらまで。

# by jazzyoba0083 | 2017-04-02 23:30 | 洋画=ら~わ行 | Comments(0)

●「10 クローバーフィールド・レーン 10 Cloverfield Lane」
2016 アメリカ Paramount Pictures,Bad Robot.103min.
監督:ダン・トラクテンバーグ  製作:J・J・ウィリアムズ他
出演:ジョン・グッドマン、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ジョン・ギャラガーJr.,ダグラス・M・グリフィン他
e0040938_12002006.jpg
<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>

面白かった。約10年前に同じ製作会社が手がけた「クローバーフィールド」という作品があり、
その手の続編なのかな、とほとんど前知識も持たずに観たのだが、続編という感じはほとんど無く、
あらたなホラー映画として十分に楽しませてもらった。

「クローバーフィールド」は、いきなり宇宙からの攻撃で始まるので、一応ストーリーに対し身構えることが
できるのだが、本作は、本当はどういうことか、という真実に対するジレみたいなものが魅力となる。
コーエン兄弟作品でおなじみの怪人ジョン・グッドマンが、作品の本筋を隠すという意味合いから、とても
いい感じだった。
--------------------------------------------------
恋人と別れ、別の町に行こうとしていたミシェルは、出会い頭の交通事故に会い(これを交通事故と見せない
演出も=つまり宇宙人の仕業かもという=面白い演出)。目が覚めたのは手錠に繋がれたある一室。現れたのは
元海軍だったというハワードという大柄な中年男。こいつがまた胡散臭い風に描かれる。手錠でベッドに
繋がれていた、というのは一見変態か、と思わせるが、冷静に考えれば、外に出られて、外気の毒ガスが中に
入り込むのを防いでいたというべきだろう。

事態が良く飲み込めないミシェルに、ハワードは、中国だかロシアだか、北朝鮮だか宇宙人だか分からないが
攻撃してきた、外は放射能だか化学物質で全滅だ、通信も使えない、と説明する。自分はこの日の来るのを予感し、
万全のシェルターを作っていたのだと説明する。が、ミシェルにはにわかに信じがたい。あの手この手を使って
ハワードを攻撃してみるが相手にならない。ハワードは、交通事故は自分のミスで起こしてしまったのであり
申し訳ないと詫びる。攻撃から救うためにここに連れてきたのだと、しごくまともなことを説明、またもう一人
シェルターの中には救った若い男性がいるとも。

そして3人での奇妙なシェルター生活が始まる。逃げ出そうとして二重扉の前の窓まで来た所、隣人の
女性が顔面が毒ガスで崩れた風情で助けてくれ、入れてくれ、と叫んでいるのを見た。とするとハワードの
言っていることは本当なのか。もう一人の若い男エメットと企んでなんとか外へ出ようと画策する。
カーテンレールを割いて、ペットボトルを使い、何度もハワードにバレそうになりながら、防毒服を
作り、脱出の機を狙ってた。しかし、エメットがミシェルを救おうととっさに、ミシェルを支配下に置こうと
した、と嘘を付くが、これがバレて、エメットはハワードに射殺されてしまう。ハワードはミシェルに
「君を守るためだよ」と説明するのだった。

逃亡用の防護服の存在がバレたため、なんでも溶かす液体をハワードに掛けて換気口のフィルターを外して外に
出ることに成功した。外に出てマスクを外してみれば、息は出来るし、鳥の声は聞こえ、空には鳥の群れさえ
飛んでいる。なんだ、やっぱり変人ハワードに監禁されていたのか!と安堵したミシェルだっが、その瞬間、
上空に巨大な宇宙船がいるではないか!!そして毒ガスを撒いていくる。慌てて手作りの防護服を付け直す。
外に有った車で急いで逃げ出す。ラジオを付けるとどうやらアメリカ軍もかなり優勢な闘いをしているらしい。
ミシェルはラジオから流れていた、手助けを必要としているというヒューストンにクルマを走らせたのであった。
---------------------------------------------------
というお話なのだが、豪華なシェルターを作っていたハワードという男の正体がどうも、胡散臭い。よく分からない
人物として描くことにより、一層の恐怖を生み出す仕掛けだ。娘だと言っていた写真は実の娘では無いようだし、
自分のシェルターを守るためにはエメットも躊躇なく殺す。その他にも怪しい点はいろいろと配され、怪しさを
演出している。
エメットもミシェルも連れて来なければ良かったのに。隣人さえシャットアウトするのに。そのあたりは
謎として残った。ミシェルが逃亡したあと、シェルターは爆発して炎上、恐らくハワードも死んでしまったので
あろう。一体ハワードという男は何者であったのだろうか。真に用心深い男であったのか、何か他に秘密の
ミッションを抱えていたのか。
ただ、シェルターの無線は使えない、と言いながら、AMラジオくらいは用意しておけば、全世界のラジオ放送は
キャッチ出来ただろうに。とか、如何に服飾デザイナーとは言え、簡易に作った防護服から毒ガスが漏れて来ない
ようにするのは至難の業であろう、と思ったり、ツッコミどころもあったが・・。全体としてはとても
面白く見ることが出来た。脚本に「ラ・ラ・ランド」のデミアン・チャゼルが加わっているのも興味深い。
e0040938_12005741.jpg
<ストーリー>
 2008年の大ヒット・パニック映画「クローバーフィールド/HAKAISHA」をプロデュースしたJ・J・
エイブラムスが、同じ世界観を作品内に取り込むかたちで製作したSFミステリー・サスペンス。事態の全貌を
掴めぬまま地下シェルターに閉じ込められ、男2人との共同生活を強いられるハメになったヒロインが辿る驚愕の
運命をミステリアスかつサスペンスフルに描く。
出演はメアリー・エリザベス・ウィンステッド、ジョン・グッドマン、ジョン・ギャラガー・Jr。
監督は、これが長編デビューの新鋭、ダン・トラクテンバーグ。
 
車を運転中に事故を起こした若い女性ミシェル。意識を取り戻した彼女は、見知らぬ地下シェルターの中で
ベッドに手錠で縛りつけられていた。シェルターには所有者の巨漢男ハワードの他に、腕をケガした若い男
エメットもいた。彼女を閉じ込めている理由を、外で恐ろしいことが起きているからと力説するハワード。
脚を大ケガしていることもあり、疑いを抱きつつもひとまず彼らと共同生活を送りながら脱出のチャンスを
うかがうミシェルだったが…。(allcinema)

<IMDb=★7.2>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:90% Audience Score:79%>

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=355424#1 こちらまで。

# by jazzyoba0083 | 2017-03-28 23:15 | 洋画=た行 | Comments(0)

●「幸せをつかむ歌 Ricki and the Flash」
2015 アメリカ Clinica Estetico,LStar Capital.TriStar Pictures.101min.
監督:ジョナサン・デミ
出演:メリル・ストリープ、ケヴィン・クライン、エイミー・ガマー、オードラ・マクドナルド、セバスチャン・スタン他
e0040938_15533641.jpg
<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>

まず感じたのは、メリルは歌が上手いなあ、ということ。「マンマ・ミーア!」はそれなりに、先日
オスカーにノミネートされた「マダムフローレンス!夢見るふたり」はそれなりに、そして今回はロックと
来たもんだ。ハスキーにシャウトするロックはなかなか聞かせる。上手いよ!だが、歌の披露が長すぎ
だったな。実の娘との共演も話題であったが、話時代としては、落ち着くところに落ち着いた、という
感じで、あまり面白みが無かった。が、エンディングのウェディングパーティーでの全員でのダンスなど
観終わって嫌な感じが残るようなものではなかったのは、ジョナサン・デミの上手さだろう。

ロックな母ちゃん、リッキーは子供を捨ててバンドをナリワイとした生活。場末風のクラブでシャウトする日々。
充実はしているが金が無い。そんな折に娘のジュリーが離婚して荒れているという前夫の要請で
西部からインディアナポリスへと出かける。長い間ほっぽらかされて、今更何よ、という娘。まあ
しょうがないわな。

ある日、次男が婚約者を連れてくるという長男も来て久しぶりに家族で食事会を開くことになるが、
お互いに罵り合いで収集がつかない。長男はゲイだとカミングアウトするし。

別れれた夫には長い間リッキーの子供を我が子のように育ててきた黒人の後妻があった。次男の結婚式で
しゃしゃり出てこられてはたまらない。

娘のジュリーは次第に心を開き始める。そして次男夫婦の結婚披露宴の招待状が舞い込む。バンドの
リードギターで今のリッキーの恋人であるグレッグは自慢のギブソンのギターを質に入れ、西部までの旅費を
作ってくれたのだ。そして披露宴当日、回りの白い目にさらされて着席する。そしてリッキーのスピーチが
来た。リッキーはバンドのみんなでステージに上り、演奏を始めた。初めは躊躇したり、バカにしていた
参加者も、次第にダンスの輪に入っていったのだ。もちろん最初に踊り始めたのは次男夫婦であった・・。

そんなお話で、びっくりするようなスジではないのだが、ほんわかする作りにはなっている。深い
意味もないけれど、リッキーという母親の生き様みたいなものは伝わってきた。
e0040938_15540830.jpg
<ストーリー>
オスカー女優メリル・ストリープが夢を追って家族を捨てたワイルドな売れないロック歌手を熱演した感動ドラマ。
娘のピンチをきっかけに家族と再会したヒロインが、過去と向き合い、葛藤しながらも自らの生き様を見せることで
子どもたちとの絆を取り戻そうとしていく姿を描く。
メリル・ストリープと実の娘メイミー・ガマーが母娘役で共演し話題に。また、メリル・ストリープのバンド仲間を
リック・スプリングフィールド、リック・ローザスら一流ミュージシャンが演じているのも見どころ。
脚本は「JUNO/ジュノ」「ヤングアダルト」のディアブロ・コディ、
監督は「羊たちの沈黙」「レイチェルの結婚」のジョナサン・デミ。
 
ミュージシャンでの成功を夢みて3人の子どもと夫を捨てたリッキー。今は売れないバンド“リッキー&ザ・フラッシュ”の
ギター兼ボーカルとして、小さなライブハウスのステージに立つ日々。
そんなある日、元夫ピートから娘のジュリーが離婚して実家に戻ってきて以来、憔悴したままだと連絡を受ける。
なんとか飛行機代を工面し、ジュリーの元に駆けつけたリッキー。しかし20年ぶりの再会にも、ジュリーは自分を捨てた
母を許すことができない。そんな中、ピートから連絡を受けた2人の息子たちも戻ってきて、久々に家族が全員顔を
揃えるのだったが…。(allcinema)

<IMDb=★6.0>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:64% Audience Score:43%>




# by jazzyoba0083 | 2017-03-27 22:45 | 洋画=さ行 | Comments(0)

●「パッセンジャー Passengers」
2016 アメリカ Columbia Pictures(a sony company).116min.
監督:モルテン・ティルドゥム
出演:ジェニファー・ローレンス、クリス・プラット、マイケル・シーン、ローレンス・フィッシュバーン他
e0040938_14311330.jpg
<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想:ネタばれしています>

宇宙を舞台にした、人間ドラマというより、恋愛映画、だな。オスカーノミニーとなった
プロダクションデザインは観る価値ある美しさだ。予告編で「惑星間冬眠旅行」の最中、一人だけ
早く目が覚めてしまった男がいた、といセリフに釣られ、この手の宇宙ものは大体見ているので、
いそいそとシネコンに行ったわけです。これが結構な入で。ま、封切って間もないのでこのくらい
入ってないとねえ。悪くはないけど、極めて良くもない、というほどの出来。個人的には嫌いでは
ないけど、何と言っても底が浅いんだね。

お話は単純。第二の地球と目される惑星に乗客5000人と400人ほどのクルーを乗せたアヴァロン号。
出発から30年経った時、一個の冷凍ポッドが壊れ一人の男が目覚める。周囲の機械はまるで到着の時が
来たかのように普通にふるまう。だが、回りを見回しても誰もいない。ジム(クリス・プラット)が
その男だ。機械に尋ねれば、惑星到着まであと90年あるという。死んじゃうじゃん、一人で!一時は
自殺も考えたジムだったが、アンドロイド型バーテンダー、アーサーをただ一人の友だちとして
なんとか一年ちょっとは持ちこたえた。しかし、孤独は如何ともしがたい。クルーを起こそうとしたりも
したが、一人ではどうしようもない。

そこで、ジムっては、可哀想に、客の中の可愛い娘オーロラをマニュアルを観てポッドを開けて、起こして
しまったのだ。最初のうちはオーロラもポッドが壊れて目が覚めたと思っていて、ジムと二人でそれなりに
時間の流れをごまかしていた。次第に恋愛感情も出てきて、ジムはオーロラに結婚指輪を渡そうとしていた。
そんな折、バーテンのアーサーがオーロラに本当のことを言っちゃうんだ。秘密だから黙っていろよって
言われているのに。

俄然激怒するオーロラ。口も聞いてくれない。そりゃそうだ、自分はジムによって殺されたも同然。
再びポッドに入り冬眠を目論むが、離陸の時のシステムがないと再び冬眠は出来ないようだった。

すると、こんどは甲板長がポッドの故障で起きてきた。そのころ、宇宙船には甚大な故障が発生して
いて、さらに小惑星との衝突もあり、いがみ合っている場合ではないオーロラも手を貸して修理に
当たる。その途中甲板長が持病で死亡するというアクシデントが!

最後はジムとオーロラが再び力を合わせて見事修理を完成させ、軌道に戻したのだった。
ジムは船内にある治療機を使えば再び冬眠できるかもしれないと知る。そしてオーロラに入る
ように言うのだ。

そして88年後。目的地に到着したアヴァロン号の中は植物が生い茂り、小屋ががあったりと、大きく
変貌していた。
さて、オーロラは一人で再び冬眠に入ったのだろうか、それとも、二人して残された何十年を暮らした
のだろうか。子供は出来たのかな?などの謎を残して映画は終わる。

視覚効果的に一番おお、っと思ったのは、船内の重力装置が故障し、一時的に全体が無重力になるところで
その時プールで泳いでいたオーロラが巨大な水球となったプールの自ら脱出できず、溺れそうになる
シーン。なるほど、そういう風になっちゃうのね、と。

ラストシークエンスは観客に様々な思いを投げかけて良かったのだが、基本は宇宙に取り残された男女の
ロビンソンクルーソー的ラブストーリーだから。同じ宇宙の孤独を描いた「ゼロ・グラビティ」と比べて
観ると人間の描き方の違いがよくわかると思う。
e0040938_14314301.jpg
<ストーリー>
 5000人の乗客を乗せ、新たな居住地を目指して航行中の豪華宇宙船を舞台に、冬眠ポッドのトラブルで
90年も早く目覚めてしまった2人の男女の運命を描くSFラブストーリー。
主演は「世界にひとつのプレイブック」のジェニファー・ローレンスと「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の
クリス・プラット。
監督は「ヘッドハンター」「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」のモルテン・ティルドゥム。

 近未来。豪華宇宙船アヴァロン号は5000人の乗客を乗せて地球を旅立ち、遠く離れた移住地に向かって航行
していた。乗客は目的地に到着するまでの120年間を冬眠装置の中で安全に眠り続けるはずだった。ところが、
航行中のアクシデントが原因で一つのポッドが不具合を起こし、エンジニアのジムだけが目覚めてしまう。

ほどなく自分以外に誰も起きていないことに気づくジム。それもそのはず、地球を旅立ってまだ30年しか経って
いなかった。つまり、ほかの乗客が目覚めるのは90年も先で、それはこの宇宙船の中でたった一人きりで残りの
一生を過ごさなければならないことを意味していた。それから1年が過ぎ、孤独に押し潰されそうになっていた
ジムは、目覚めたばかりの美しい女性オーロラと出会うが…。(allcinema)

<IMDb=★7.0>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:31% Audience Score:64%>


この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=359024#1こちらまで。


# by jazzyoba0083 | 2017-03-26 11:40 | 洋画=は行 | Comments(0)

ボーダーライン Sicario

●「ボーダーライン Sicario」
2015 アメリカ Black Label Media,Lionsgate,Thunder Road Pictures.121min.
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
出演:エミリー・ブラント、ベネチオ・デル・トロ、ジョシュ・ブローリン、ヴィクター・ガーバー、ジョン・バーンサル他
e0040938_13203668.jpg
<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>

トランプによるメキシコ国境の壁建設が話題になっている時期だけに、観る方も前のめりになる。
(映画が作られたのは大統領選挙より前の事だが)そして、監督の作劇は勿論だけど、それのベースに
なっている脚本が上手い。物語の多重構造が、それと意識させることなく、終わってみると、そういう
ことだったんだな、というある種のカタルシスとなっている。

一応主役はエミリー・ブラントということになっているが、もう「ザ・ベネチオ・デル・トロ ショー」。
彼の持つ独特の闇、言葉の少ない怖さ、容赦の無さが、100%出ている作品であるといえる。
FBIの誘拐即応対応チームのリーダーにして、国防総省グループのメキシコ麻薬ルート壊滅チームに
リクルートされた、ケイト・メイサー捜査官(エミリー)は、正義を振りかざすものの、終始利用される
立場である。その立ち位置と言うものも、本作では大切になるわけだから、配役の意味を踏まえての
確かな演技をしていたことは良かった。

とにかく冒頭から2時間、緊張の糸が切れない。これでもかという銃撃シーンと先が読めないストーリーを
堪能させてもらった。これを盛り上げるのはオスカーのミニーとなった撮影、作曲、音響の各部門だ。
荒々しい映像と色調(メキシコを意識した)、緊張を煽る通奏低音のようなモノトラスな音、そうして
観ると映画というのはやはり総合芸術だな、と得心が行くのだ。

先に上手い多層構造といったが、利用されるFBI捜査官ケイトのシークエンス、妻と娘を惨殺され、復讐の
鬼と化しているメキシコの元検事アレハンドロのシークエンス、そしてそれら全部をひっくるめて利用しようと
するアメリカ国家(国防総省やCIA)のシークエンスと、時間を追うごとに層が重なっていくのだが
それが話を複雑化していないのがこの脚本の上手いところだろう。

さて、本作にはメキシコで麻薬の運搬を手伝う警官シルヴィオとその一家が何気なく挿入されているのだが、
彼は最後にはアレハンドロに利用され、無残にも(殺さなくてもいいじゃんかねえ)射殺されるのだが、この
3箇所ほどしか挿入されないメキシコ人一家が、ガチガチのハードボイルドの本作に「もののあはれ」を
感じされる、これまたいい挿話となっているのだ。

しかし、これをメキシコ政府やメキシコ人はどう観るのだろうか。上空からメキシコ国境が写されるのだが、
そこには既にフェンスや金網が設置されている。麻薬の持ち込みは、取り締まらなくてはならないが、なぜ
メキシコから麻薬が持ち込まれるのか、というアメリカ側とメキシコ側双方の原因を解決しないことには
始まらない。だが、本作でも描かれるように、アメリカという国家は悪を悪として利用しようとするから
質が悪いわけだ・・・。とにかく、ベネチオ、最高、な一作。
ヴィルヌーブ監督、「メッセージ」「ブレードランナー2049」とたて続けに期待作が公開される。楽しみだ。
e0040938_13210565.png
<ストーリー>

麻薬カルテル壊滅のため、アメリカとメキシコ国境の町に送り込まれた女性エージェントが、常軌を逸した
現場に直面し変わっていく姿を描くサスペンスアクション。ヒロインをエミリー・ブラントが演じ、
ベニチオ・デル・トロやジョシュ・ブローリンといった実力派が脇を固める。
監督は『複製された男』のドゥニ・ヴィルヌーヴ。

 エリートFBI捜査官のケイト(エミリー・ブラント)は、肥大化するメキシコ麻薬カルテルを潰すために
アメリカ国防総省特別部隊に選抜される。特別捜査官(ジョシュ・ブローリン)に召集された彼女は、
アメリカとメキシコの国境付近を拠点とする麻薬組織ソノラカルテル撲滅のための極秘任務に、あるコロンビア人
(ベニチオ・デル・トロ)と共にあたることに。
しかしその任務は、仲間の動きさえも掴めない通常では考えられないような任務であった。人の命が簡単に
奪われるような状況下に置かれ、麻薬カルテル撲滅という大義のもとどこまで踏み込んでいいのか、法が機能しない
ような世界で合法的な手段だけで悪を制せるのかと、善悪の境が揺さぶられるケイト。そして巨悪を追えば追うほど
その闇は深まっていく……。(Movie Walker)

<IMDb=★7.6>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:94% Audience Score:84%>

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=354473こちらまで。

# by jazzyoba0083 | 2017-03-24 23:40 | 洋画=は行 | Comments(0)