戦う翼 The War Lover

●「戦う翼 The War Lover」
1962 イギリス Columbia Pictures Co,. 105min.black&white
監督:フィリップ・リーコック
出演:スティーブ・マックィーン、ロバート・ワグナー、シャーリー・アン・フィールド、マイケル・クロフォード他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想:結末に触れています>

第二次世界大戦、イギリスに駐在したアメリカ空軍爆撃隊を舞台にした、マックィーンとワグナーの
男同士の、また恋人を巡る駆け引きをモノクロで描く。マックィーン主演作品で、この時代のものは
なかなか観る機会がなく、WOWOWで放映してくれたので録画して鑑賞した。

マックィーンは本作製作翌年にジョン・スタージェス作品「大脱走」に主演する。そういう時期だ。
優男ワグナーは人気が出るTVシリーズ「スパイのライセンス」まで、まだ6年を必要としていた。
二人は同じ年に生まれ、マックィーンは残念ながら他界しているが、ワグナーは健在である。
御年87歳になられるはずだ。ワグナーの恋人ダフニーを演じたシャーリー・アン・フィールドも
ご健在で、79歳。以上は映画の出来には関係ない余談。

本作は白黒映画であるが、当時はカラーと白黒が結構入り乱れていた時期のようだ。1962年製の映画を
表彰した第35回アカデミー賞(司会はフランク・シナトラ!)の各賞受賞作を見ると、作品賞の
「アラビアのローレンス」はカラーの大作、一方、主演男優賞に輝いたグレゴリーペック「アラバマ物語」は
白黒だ。美術賞も白黒部門とカラー部門に別れていた。それとこの時代はまだ先の大戦を描いた(特に戦闘)
作品も多かった。先に触れたように「大脱走」「史上最大の作戦」「ニュルンベルグ裁判」「ナバロンの要塞」
などなど。
故に本作も、白黒の欧州大戦もの、という当時としては製作されるべくして製作された作品といえる。
カラーでも良かったような気もするのだが、当時の映像を挿入したりすると白黒のほう粗が見えづらいという
ことでろうか。
内容は先に書いたような、空の男の相克と、恋の鞘当てという単純なストーリーで特に見るべきものはない。
ただ、まだ終戦後17年、「空の要塞」といわれた欧州戦線期待の爆撃機、B-17も沢山実機があったようで、
その編隊の迫力や、実物の胴体着陸などは、好きな人にはたまらないだろうし、実際迫力もある。
冒頭で米英空軍に対する謝辞が字幕で出るが、軍隊全面協力だったのだろう。

物語として一番の見どころは、1000機もの爆撃機編隊で実施したドイツ・ライプツィヒの合成燃料工場
爆撃作戦の帰りの事。迎撃機により6人の搭乗員が死亡し、残りは脱出した後、4発あるエンジンも2つ止まり
爆弾庫に不発弾を抱え、操縦席も機銃掃射でズタズタな愛機を操縦し、なんとかイギリスに着陸させようと
するマックィーン機長が奮闘するところだ。
ワグナーは、機長になる経験も位もある中尉なのだが、マックィーンの男気や腕前に惚れ込んで副機長に
甘んじているが、このマックィーンが、ワグナーの恋人を横取りしようとするのだな。失敗するんだけど。

要するにマックィーンの無頼な魅力が映画の魅力になっているわけ。傷だらけボロボロの期待で帰投する
機内で、マックィーンがワグナーに「死ぬのは怖いか?」と訊くと、ワグナーが「バズ(マックィーン)は
生きるのが怖いんだろう!」と返す。ここが一番のセリフだったな。つまりマックィーンには帰国しても
帰る故郷も家族もない。戦うことそのものが好きで、ワグナーの恋人からは「あなたは破壊し殺すのが
好きなだけよ!」というキツイ言葉を投げつけられる、そういう性格、男なのだな。ラストは有り勝ちな
もので、脱出を止め一人機内に残り、自力で機体をイギリスに戻そうとして、ドーバー海峡はなんとか
渡りきるものの、高度が足りず、イギリス側の岸壁に激突して非業の死を遂げるマックィーン機長。
彼は彼なりの落とし前を付けたのだな。そしてワグナーは恋人と二人で愛を確かめあい、歩き去ると
いうもの。しかしワグナーのイギリスでの恋人は、終戦したらアメリカに渡るのかどうかまでは描かれ
ていない。

マックィーンファンには永久保存作品なんだろうけど、そうでもない人には平凡な戦争&恋愛映画だ。

<IMDb=★6.7>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:--- Audience Score:48%>
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<ストーリー:結末まで全部書かれています>

アメリカ作家ジョン・ハーシーの「戦争を愛する者」を「女になる季節」のハワード・コッホが脚色し
「俺の墓標は立てるな」のフィリップ・リーコックが監督した戦争映画。

第2次世界大戦の2年目、1942年の冬のある朝。ここは英国にあるアメリカ第8空軍基地。早朝たたき起された
隊員たちは、作戦要領の説明に耳を傾けていた。この日の目標は北ドイツのキール軍港だ。
バズ・リクソン大尉(スティーヴ・マックィーン)を機長とする“女体”号にとっては、8回目の出撃だった。
25回目の出撃が終れば帰国できるのだ。リクソンの部下、副操縦士のリンチ中尉は健全な常識を備えた将校だが、
リクソンは歪んだ人生の持主だった。彼は殺戮と破壊の戦争に生き甲斐を感じていた。

エンジンが唸り、一機また一機、大空へ飛び立った。編隊は目標上空にさしかかったが、一面の密雲に覆われていた。
雲の上からの爆撃は正確を欠く。エメット大佐は帰投を命じた。が、リクソンはこれを無視、編隊を雲の下へ
と移動させた。高度8千5百、目標上空、爆弾室開扉、投下!爆風に機が震動した。

その夜、将校クラブでリクソンとボーランドは、ダフネ(シャーリー・アン・フィールド)という女を知った。
その時、一人の兵隊が飛び込んで来た。爆撃は正確、基地は破壊されていた。いよいよ“女体”号最後の出撃の日が
来た。目標はドイツ本土のライプチヒ石油工場。Bー17爆撃機の大編隊は目標へ飛んだ。途中うんかの如き
敵戦闘機が迎撃して来た。指令官エメット機は撃墜され、リクソンが全編隊の指揮をとることになった。
が、リクソン機もまた被弾、大破した。負傷者と戦死者を乗せ、リクソンは必死の操縦を続け、海峡に達した。

機は1分間に50フィートの高度を失いつつあった。しかも未投下の爆弾が一個ひっかかったままだ。着水すれば
機もろ共吹っ飛ぶことは明らかだった。高度は5百フィート、ドーヴァーの白い崖を越すことができるか…。
だが、リクソンはあくまで帰投するという。過去の自信が彼を半狂乱に追い込んでいた。緊急信号を送り、
救助船の出動を求めた。救助艇が眼下に見えて来た。隊員たちは次々に飛び降りていった。リクソンは
自動操縦装置に切り替えると、最後にボーランドを突き落し、再び操縦棹を握った。が、機首は上がらず震動は
ますます激しくなっていった。白い崖が眼前いっぱいに迫った。次の瞬間、機は絶壁に衝突しぐれんの炎と
化して粉々に砕け散ったのだった。(Movie Walker)
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この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=14018こちらまで。


# by jazzyoba0083 | 2017-03-02 23:15 | 洋画=た行 | Comments(0)

キャロル Carol

●「キャロル Carol」
2015 イギリス・アメリカ・フランス The Weinstein Company,Film4.118min.
監督:トッド・ヘインズ 原作:パトリシア・ハイスミス『キャロル』
出演:ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラ、サラ・ポールソン、ジェイク・レイシー、カイル・チャンドラー他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
「からまる視線の演技」「時代と女性2人の雰囲気を盛り上げる画面の色彩」「時代を演出するための
上等なプロダクションデザイン(美術・特に衣装、ヘアデザイン、クルマ)」そして、なんと言っても主役の
二人の醸し出す香り立つようなキャラクターとその演技に圧倒された2時間だった。冒頭とエンディングの
シークエンスが、本編の展開によって繋がっていく工夫も良かった。

ゴージャスな(実際にお金持ちなのだが)ケイトと、ボーイッシュな風貌ながらも、どこか終始戸惑っている
ようなルーニー・マーラ。目線を強調したカットだけではなく、映画全編において二人の目線は多くを語る。
1952年のNY。(私が生まれた年だ)トッド・ヘインズが目論んだ、まだ同性愛などタブーもタブーだった
時代の再現。戦後7年を経て、街もそれなりの潤い方をしてきたという時代の特性を、衣装やデパートの中、
音楽、映像のカラートーン、意識して使われているとしか思えない当時のクルマなどを複合的に演出し、
そこに二人の女性を配置してみた。トッドは私より10歳ほど若いからリアルタイムでこの当時を知らない。
時代考証はそうとう頑張ったのだろう。それはまんまと当たった。キャスティングはこの二人しかないんじゃ
ないか、と思うくらいだ。「ドラゴン・タトゥーの女」でピアスだらけの男勝りのリスベットを演じた
同じルーニー・マーラとは思えなかった。そのボーイッシュで儚げな気配はどこかオードリー・
ヘップバーンを想起させすらした。それを上回る凄さだったのがケイト・ブランシェット。幼い女の子が
いながら離婚協議を進め、同性がどうしようもなく好きという愛情の持って行きどころを、ルーニーに
求めるという、ちょっと間違うと、タバコ好きなお金持ちの妖艶な有閑マダムになってしまう寸前に確立した
女性像を演じきった。

結婚寸前のボーイフレンドがいながら、ケイトとの同性の恋に落ちていくルーニー。夫婦の冷えた
愛情の果て、自分の本性たる同性へ向かう愛をルーニーに求めたケイト。同性愛者にとっては
厳しい時代の中で、自分の心の声に正直であろうとし、厳しさの中で自分の本当に求める愛に生きようと
する女性の姿がここにはある。そうした物語がアメリカでは一年で一番華やかなクリスマスシーズンを
舞台に展開していく。季節が温もりを求めたい冬、というのも良いのかもしれない。

当時東海岸で生まれ勢いがあったハード・バップ、クールジャズを上手く使った音楽の趣味も誠に宜しい。
ルーニーがケイトに贈ったクリスマスプレゼントはビリー・ホリディとテディ・ウィルソンのアルバム
「イージーリビング」のLPであった。(このアルバム自体の録音は映画の時代から20年ほど前になるが)

この二人、ラストはどう落とし前をつけるんだろうかと思って観ていた。
ラスト近く、一旦はケイトとの間を精算した感じのルーニーだったが、会ってしまうと恋心を押さえる
事が出来なくなる。「テレーズ(ルーニー)、行くな!」と心で叫んでしまったが、そうはならなかったなあ。

とにかく二人の演技と監督の演出に酔った二時間、楽しいひと時だった。

<IMDb=★7.2>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:94% Audience Score:73% >
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<ストーリー>

『見知らぬ乗客』『太陽がいっぱい』などで知られる女流ミステリー作家パトリシア・ハイスミスが
52年に別名義で発表した小説を「エデンより彼方に」のトッド・ヘインズ監督が映画化。
エレガントな大人の女性に心奪われた若いヒロインの切なくも美しい禁断の恋の行方を、50年代の
ニューヨークを鮮やかに再現した衣装・美術と素晴らしい映像美で描き出す。
主演は「ドラゴン・タトゥーの女」のルーニー・マーラと「ブルージャスミン」のケイト・ブランシェット。

 1952年、クリスマス目前の活気あふれるニューヨーク。高級百貨店のおもちゃ売り場でアルバイトを
しているテレーズ。フォトグラファーという夢を持ち、恋人のリチャードからは結婚を迫られるなど、
一見充実しているかに思えて、どこか満たされない日々を送っていた。
そんなある日、ゴージャスな毛皮のコートを着た女性キャロルが、娘のクリスマスプレゼントを探しに彼女の
売り場へやって来る。その美しく優雅な佇まいに一瞬で目を奪われ、強い憧れを抱くテレーズ。
後日、ふとした成り行きからキャロルにランチに誘われ、彼女が夫ハージとの愛のない結婚生活に苦しんで
きたこと、そしてついに離婚を決意したことを知るが…。(allcinema)
        
この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=354600#1こちらまで。



# by jazzyoba0083 | 2017-03-01 23:15 | 洋画=か行 | Comments(0)

●「第89回 アカデミー賞授賞式 89th The Oscars」
2017 26th Feb. At Dolby Theater,Hollywood,Los Angels,Ca.
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
予想通り、反トランプ旋風が吹き荒れたステージだった。これはハリウッドの持つリベラルさの
歴史的な背景があるから、まあ当然であろう。ステージアクトとしては、この3年間で一番地味だった
ような気がする。ダイナミックなステージショーの代わりに、小ネタが並んだという感じで、いろんな
楽しい工夫・演出もあり楽しませてもらった。ステージ全体の評価としては「作品賞」発表のドタバタで
マイナスとするのだろうが、「ラ・ラ・ランド」のプロデューサーらの大人な態度に感激し、マイナスとは
しなかった。ウォーレン・ベイティとフェイ・ダナウエイは貧乏くじだったなあ。

反トランプで一番尖っていたのが、この式典の放映権を持つABCテレビで「The Jimmy Kimmel Live!」と
いう人気番組を持つ、ジミー・キンメルだった。冒頭から辛辣なジョークを繰り広げ、大先輩メリル・
ストリープを引き合いに出し、「過大評価だけど、みなさん、大きな拍手を」と、身内もからかって
笑いを取った。「その素敵なドレスはイヴァンカかい?」とか。台本があるのかアドリブなのかその両方なのか
よくわからないけど、彼の吐く毒のあるセリフはいちいち今のハリウッドの気分を代表しているのだろう。

マット・デイモンとキンメルの「争い」(笑)は、キンメルのショーを観ていないと分からないだろう。
もちろんジョークで、仲良しなんだが、2008年以来、「いがみあい」キャラとして2人は国民に
親しまれている。今回は、マットが「マンチェスター・バイザ・シー」の製作総指揮として授賞式に参加
していて、司会がキンメルだから、アメリカ国民もなにかあるだろう、と思っていたに違いない。

案の定、スターが自分の影響を受けた映画を紹介するコーナーで、キンメル自身が登場し、取り上げた
映画はマット・デイモンの2011年作品「幸せへのキセキ」。マットが動物園を買う話だ。これを、
真面目くさって語るのだが、からかい、ジョークで構成されていたりする。すると客席を歩くキンメルを
マットが足を出してつまづかせたり、ショー全体で、2人はじゃれ合っていた。結局「マンチェスター~」は
ケイシー・アフレックが主演男優書を獲ったから、マットの面目躍如と言った感じだった。
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キンメルはスマホを使ってトランプにツィッターをリアルタイムに打ち、「メリル(ストリープ)がよろしく
ってよ」とかホントにやっている。事程左様に、ステージ演出としても、反トランプの色彩は大変濃かった。
「この会場にTIMEと名のついた会社に勤めている人がいたら出ていってください」とか。

会場の演出としては、去年はピザの配達があったりだったが、今年は天井から小さい布の風船みたいなヤツに
オヤツを入れて投下させたり、素人の客を乗せたハリウッド周遊ツアーバスを会場に連れてきて、サプライズ
させたりしていた。
この客たちは羨ましかったなあ。だって、目の前にデンゼルやらメリルやらエマ・ストーンやマット・デイモンが
並んでいるんだからな。一生の思い出となる夢のようなひと時だったろう。

作品賞のミスは、ステージ上の役者、スタッフたちには気の毒だった。プレゼンターのウォーレン・ベイティや
フェイ・ダナウェイも含めて。封筒から紙を出した時にウォーレンは明らかにオカシイな、と気がついた。
それをフェイに確認の為に渡したら、フェイが読み上げちゃったからね。しょうがないな。
「ラ・ラ・ランド」は3人めが感謝のメッセージをスピーチしている最中だった。その後の彼らの、驚いた
だろうけど、ウラミや文句を言わず、「ムーンライト」が素晴らしい映画であることを強調し引き下がった。
あの態度は立派だった。みんなを救ったね。キンメルの「ボクが悪いんだよね」などという引き取り方も上手かった。
但し、故人を追悼するコーナーで、写真を取り違えたのはいただけない。
来年は発表の紙の管理に工夫がなされるであろう。

さて、各賞の行方である。作品賞、主演男優、主演女優、監督、作曲、歌曲、美術などは納得で、今回は
観ていない映画が多くて現在の日本での評価は難しいが、個人的には「え?なんでこの作品?」という
ものは無かったと思った。落ち着くべきところに落ち着いたと。

いろいろあったが、やはり毎年この授賞式はアメリカの映画の力、映画に対する愛情、そしてHollywoodの
多様性とリベラルさを確認出来る、夢のような興奮する時間であることは間違いない。これだけのショーを
今の地球で観ることは不可能であろう。来年は90回。素晴らしい、ミスのないwwショー(授賞式)を期待したい。

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# by jazzyoba0083 | 2017-02-27 23:55 | アカデミー賞 | Comments(0)

●「ラ・ラ・ランド La La Land」
2016 アメリカ Black Label Media,Gilbert Films,Summint Entertainmet,and more.128min.
監督・脚本:デイミアン・チャゼル 撮影:リサヌ・サンドグレン 音楽(作曲):ジャスティン・ハーウィッツ
出演:ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン、ジョン・レジェンド、ローズマリー・デヴィッド、J・K・シモンズ他
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<評価:★★★★★★★★★☆>
<感想・結末まで触れています>
私が一番好きな音楽「ジャズ」。大好きな映画のジャンルの一つ、「ミュージカル」。これが
一体となり、大きな衝撃を受け二度観た傑作「セッション」のチャゼルが監督、加えて主役が
お気にいりの二人という事もあり、うわさが聞こえて来たころから封切を待ちわびていた。
そういう作品は最近珍しい。日本時間の明日午前に発表されるオスカーの多くの部門にノミネート
されていて、結果が分かるまでになんとか観ておきたいと、日曜のシネコンに奥様と出かけた。

ここに描かれているのは、オーソックスな夢の実現に向かう若い二人の話。「セッション」が息詰まる
物語であったのに比べ本作はシンプルな「夢」がメインテーマとなる。ストーリーとしては、驚くことは
ないのだが、ともかく芸事を舞台とした、ありがちな話をどう「ドキドキを踏まえ」「夢」の世界に
仕上げるか、がチャゼルの力量の見せ所になっていた。

この映画、いいところがたくさんあるのだが、
観ている人が絶えず高揚できるということがひとつあるだろう。冒頭の高速道路のダンスシーンでまず心を
きゅっとつかまれる。そこで主人公の出会いが設定される。その後折にふれて繰り広げられる歌とダンスの
シーンでは、ウキウキ感が加速されるのだ。

「夢とは簡単に実現できない」というテーマは今までそれこそ腐るほど映画にされてきたが、
本作では徹底して主人公二人にまつわる「夢を追う話」しか描かれない。例えばそれぞれに恋敵が出てきて、
話題がそっちにもとっちらかる、などは無く、そのあたりの端折り方、焦点の絞り方が上手い。
さらに、端折り方といえば、ラストシークエンスの「5年後」の話。この間の事情は気持ちいいほど一切
触れられない。だが、二人の5年後の姿や暮らしを観れば理解できる仕組みになっている。

そこで登場する「セブズ」という名前のジャズクラブ。その名前はセバスチャンとミアが一緒に考えたものだ。
そのクラブにすでに著名な女優となっていたミアが夫と訪れる。ミアは5年前、オーディションに合格しパリで
仕事をするため渡欧、セバスチャンはLAに残り、自分のクラブを持つ夢を追い求めていたのだ。
クラブは大繁盛していた。セバスチャンも自分の夢も実現したのだ。

ステージにいたセバスチャンは彼女に気づき、2人が一緒にいた頃の歌をピアノで弾く。すると画面には、
セバスチャンとミアが出会ってから今に至るまで、全て2人の間の出来事が上手く行ったら、という過去の
様々なエピソードの光景が繰り広げられる。しかし、現実は・・・。この部分のストーリーの持って行き方、
まとめかたも上手いなあ、と感じた。2人で育んだ夢、しかし愛し合いながら別の場所で夢を追うことになる。
夢は実現したけど、2人は結ばれず、別の道を歩き始めた。ビターな結末が、ありがちなストーリーを締めて
いる。

主役を張れるようになったミアの存在を、セバスチャンが5年間知らなかったはずはない。5年後ミアには
2歳くらいの女の子がいるのだが、3年前に結婚したとなると、パリに行ってから2年後に結婚した
ことになる。連絡は取り合っていただろうが、何が2人にあったのか、セバスチャンはミアが滞在する
とされた7ヶ月間パリに行ってないのだろうか、ミアは7ヶ月でLAに帰らなかったのだろうか、などなどは
まったく説明されない。 ラストシーンでの笑顔は、愛しているけど、別の道を歩きましょう、という
ことなんだろう。決して「見果てぬ夢を追っていたわけではない」と。
全体に脚本の出来がいいと感じた。物語はありふれたものだが、それを歌と音楽と色でアクセントを付ける。
こうして観客のテンションは落ちること無く終幕までキープされるのだ。
 
個人的には一番大きないい点であったのが、「映像が歌っている」「踊っている」という点だ。
思わず撮影監督を確認したくらい(「バード」とか「ゼログラビティ」のあの人かと思ったらさにあらず
でした。)それにしても(当然監督の演出も大きいのだが)アップから中ロングの絵の中でフレームに
出入りする人物を中心にした手持ちカメラ(だけではないけど)のカットの長短と、動き。心のウキウキが
カメラの動きで倍加するのだ。
特に歌のシーンでは観ていてウキウキしてしまった。吹き替えなしで臨んだというゴズリングのジャズ
ピアノも、演技のためとはいえ、よくあれだけ弾けるようになったものだ、ピアノの先生である奥様と
びっくりいていた。

さらに歌がいい。曲が全部いい。中にはワム!のありもの(演奏されるものだが)もあるが、
オリジナル曲が皆美しいし、耳について覚えやすい。ゴズリングもエマも上手い。サントラが出たら買うぞ! 
流れるジャズの選曲センスもいい。それに過去のミュージカルに対すリスペクトとオマージュが楽しい!
「雨に唄えば」「バンドワゴン」「パリのアメリカ人」「ウェストサイド物語」などなど。
そして結構キーになるLAの名所、グリフィス天文台に至る場面で流れる昔の映画はジェームズ・ディーンの
「理由なき反抗」ではなかったかな。私も行ったことあるので思い入れをもってみることが出来た。
加えて色彩のバランスというか、ワンカットずつに計算された色彩が美しいし、ビビッドである。

バレーパーキングで、セブがミアの車はなに?と尋ねるシーン、係のキーボックスに並んでいたのは
全部プリウスだったという落ちは日本人受けする!ww

いやあ、近年ない、スカッとしたそして心温まり、自分の趣味性が満喫できた作品に出合えた!

以上の良い点を、オスカーにはめれば,作品、監督、撮影、脚本、主演女優、主演男優(ここは?)
作曲、歌曲、衣装、編集だどが、間違いなく多くの部門で選ばれるだろう。
明日の午前中にはわかちゃっているよね。それにしても、「映画のエンタティンメント、ここにあり」と
いう作品だ。
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<IMDb=★8.5>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:9.3% Audience Score:84%>

<ストーリー>
「セッション」のデイミアン・チャゼル監督がライアン・ゴズリングとエマ・ストーンを主演に
迎えて贈る本格ミュージカル・ラブストーリー。大きな夢を抱いてLAへとやって来た男女の
出会いと甘く切ない恋の行方を、カラフルかつマジカルなミュージカル・シーンと、夢と現実の
狭間で苦闘する主人公2人の葛藤のドラマを織り交ぜほろ苦くもロマンティックに綴る。

 夢を追う人々が集う街、ロサンゼルス。女優志望のミアは映画スタジオのカフェで働きながら、
いくつものオーディションを受ける日々。なかなか役がもらえず意気消沈する彼女は、場末のバーから
流れてくるピアノの音色に心惹かれる。弾いていたのは、以前フリーウェイで最悪な出会いをした
相手セブだった。彼も自分の店を持って思う存分ジャズを演奏したいという夢を持ちながらも、
厳しい現実に打ちのめされていた。そんな2人はいつしか恋に落ち、互いに励まし合いながらそれぞれの
夢に向かって奮闘していくのだったが…。(allcinema)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=358727#1こちらまで。


# by jazzyoba0083 | 2017-02-26 12:25 | 洋画=ら~わ行 | Comments(0)

砂上の法廷 The Whole Truth

●「砂上の法廷 The Whole Truth」
2016 アメリカ PalmStar Media and more.94min.
監督:コートニー・ハント
出演:キアヌ・リーブス、レニー・ゼルゥイガー、ググ・ンバータ=ロー、ガブリエル・バッソ、ジム・ベルーシ他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>

「犯人は被害者と一番遠い関係にある者だ」、「一見悪いと描かれる人は実はそうは悪くない、善人ぶるヤツこそ
怪しい!」という2時間ドラマの王道を行くような展開。ま、見事に引っかかったので、その点は良しとしても、
観終わって、騙されたなあ、という点以外に残らない映画なんだな。それを目指したのよ、と言われればそれ
までだけれど。

キアヌとレニーの名前に惹かれて観てみたのだけど、レニー、この後の「ブリジット・ジョーンズ~」の時より
痩せていて最初ダレだか分らなかった。法廷映画なんだけど、証言に基づく再現シーンにより、観客はミスリード
されていく。嘘をついているのはだれか?ということなんだけど、その割に緊張感は薄い。

キアヌは弁護士、レニーは殺された男(キアヌを育て上げた弁護士でもある)、犯人はレニーと殺された男の
長男(すごく優秀で法律家を目指している)という構図。
ある日、ロレッタ(レニー)の夫ブーンが寝室で胸にナイフが突き刺さった状態で死んでいるのを、ロレッタと息子
マイクが発見。警察はマイクが「自分がやった」と言ったという証言からマイクを逮捕した。ラムゼイ(キアヌ)が
顧問弁護士として裁判に臨む。マイクは証言をしない。なぜか知らないが口を開かないのだ。そのため
状況はどんどん悪くなっていく。 そこで、ラムゼイは助手を勤める若い黒人女性弁護士ジャネルと、ある
作戦に出る。

まあ、常道どおり、息子は母をかばって犯人と言っているのじゃないか、という風になるのだが、殺された
ブーンは、母にも、息子にも暴力を振るっていたらしい。近所に住む住人からも証言がなされる。
しかし、急にマイクが証言台に立つという。マイクは父に幼いころから性的暴力を振るわれていたというのだ。
陪審員の同情が一気にマイクに集まる。(観ている人も陪審員目線になるわなあ) 判決は無罪。すべては
暴力的なブーンのせいにされた。

しかし、実はマイクは父の死体の近くにラムゼイの腕時計が転がっていたのを知っていた。判決の後、
マイクはラムゼイに、あの日寝室で何をしていた、と問い詰める。そう、ラムゼイと母ロレッタは不倫の
関係?暴力を見かねた関係?にあったのだ。(あれあれ)であれば、何故にマイクは自分が逮捕された後、
黙っていたのか?ラムゼイをも庇ったのか? 父は本当は母を虐待もしていないし、マイクに性的暴力はして
いなかったのではないか?ただ粗野な性格だっただけで。ブーンがラムゼイに「どうやら妻が浮気している
ようなんだ、ダレだか分かるか?」というような問いを投げるシーンがある。別れ際にブーンはウィンクして。

恩師であるブーンの粗野な態度に嫌気がさした妻ロレッタは夫の教え子ともいうべきこの家の顧問弁護士
ラムゼイと不倫。夫にバレて、ラムゼイが殺した。しかし、魔が悪くそこに息子が帰ってきて死んだ夫を
見つけてしまう。「ボクがやれば良かったんだ」、普段から父からいじめのような言葉を投げられ、かなり
頭に来ていたマイクは、逮捕されても、母やラムゼイを庇って黙ってしまった。さらに自分が父から性的
暴力を受けていたという嘘までついた。彼は法律にも詳しかったから無罪は獲得できた。そして、ラムゼイに
詰め寄った。殺したのはお前だろう!と。・・・というのが全体像じゃないかな。

ラムゼイの腕時計がベッドの下にあって・・・あたりで映画がぐんと安くなってしまった感じだなあ。

<IMDb=★6.1>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:29% Audience Score:31%>

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<ストーリー>
巨額の資産を持つ大物弁護士が自宅で殺害される事件が発生。容疑者として逮捕されたのは、被害者の
17歳の息子だった。拘留後、完全黙秘を続ける少年の弁護を引き受けたのは、敏腕弁護士ラムゼイ
(キアヌ・リーヴス)。
何も語ろうとしない被告人をよそに、開廷された裁判では多くの証人から少年の有罪を裏付ける証言が
飛び出す。だが、その証言のわずかな綻びから、ラムゼイは証人たちの嘘を見破る。有罪確定に見えた
裁判の流れが変わり始めた矢先、沈黙を破って衝撃の告白を始める被告の少年。彼の言葉は果たして
真実なのか?そして、真犯人は別に存在するのか……?(Movie Walker)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=355436こちらまで。

# by jazzyoba0083 | 2017-02-25 23:15 | 洋画=さ行 | Comments(0)

御用金

●「御用金」
1969 フジテレビジョン・東京映画(配給:東宝) 123分
監督・(共同)脚本:五社英雄
出演:仲代達矢、丹波哲郎、中村錦之助、浅丘ルリ子、司葉子、夏八木勲、東野英治郎、樋浦勉他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
珍しく、2日続けて時代劇を観た。新旧の対比が出来て面白かった。好みだろうけど、個人的には
「殿、利息でござる!」の方が圧倒的に面白かった。本作は、フジテレビが初めて劇場映画に進出した
記念すべき一作で、当時フジテレビで「三匹の侍」などのテレビドラマを演出し、既に映画監督として
「牙狼之介」などを撮っていた五社英雄が脚本家・田坂啓と本を書き、演出した。

テレビドラマ「三匹の侍」で、日本刀の当たる音や、人が斬られる音などを入れて新たな地平を
開いた五社の作品で、映画では更に劇的に仕上がっている。短い心象光景のカットバックなど、今は
あまり使わないような手法も多用、「芸術」的な雰囲気を表出しようとした気分は、五社監督の若さ
(当時40歳)ゆえだろうか。私は、さいとうたかをの「劇画」を観ているような気分であった。

映画としては寒さは伝わってきたが(苦笑)、全体として凡庸な出来だと感じた。しかし、1969年当時
では、新しかったのだろうなとは推察出来るが。終盤の御用船をおびき寄せるシーンでは、大きな薪は
リアルで良かったが、夜の海を行く御用船の模型がチャチで残念だったのと、砂浜でも馬がパカパカいうのは
如何なものか、とも感じた。
今観ると、出演者の若さにばかり目が行ってしまった。浅丘ルリ子なんてまだ29歳!仲代も30代だ。
丹波哲郎は、一生懸命観ていた「キーハンター」の放映が本作の前年から始まったところ。
水戸黄門になる東野英治郎(当時62歳)、西村晃(当時46歳)が共に出演していたり。
ちなみに東野英治郎版黄門は本作が作られた年からスタートしている。そんなところばかりに関心が
行っていた。中村錦之助の役は本来、三船敏郎がキャスティングされたが、寒い中でのロケを嫌がった
のと、仲代との間が非常に悪くなり、錦之助に交代したといういわくがある。

閑話休題、本作の出来に戻ろう。ストーリーは単純だし、ラストも想像出来てしまう。活劇として
単純に楽しめば良いのだろうけど、あまりにコテコテな時代劇で、ストーリーの綾、みたいな楽しみは
ない。これは脚本の問題だ。昭和40年代の時代の雰囲気と役者の若さを感じながら観ると楽しいかも。
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<ストーリー>
天保二年の冬、越前鯖江藩領内で奇怪な事件が起った。黒崎村の漁民が一人残らず姿を消してしまったのだ。
領民たちは、この事件を“神隠し”と呼んで怖れた。
三年後の江戸。浪人脇坂孫兵衛が、鯖江藩士の流一学らに急襲された。孫兵衛は、彼らが、
次席家老六郷帯刀によって差向けられたことを知り愕然とした。

その頃鯖江藩は、公儀より一万石を削減され、さらに享保以来の不況で、極度に疲弊していた。
帯刀は、佐渡から産出した御用金を積んだ船が黒崎村沖で遭難した時、漁民たちが拾いあげた金を
藩財政建てなおしのために横領し、その秘密を知る漁民をみな殺しにしていたのだった。
帯刀の妹しのの夫である孫兵街が、妻と藩を捨てて出奔したのは、それから間もなくのことだった。
帯刀は、その時竹馬の友孫兵衛に二度と“神隠し”を行なわぬと約束させられた。
だが、藩政改革に自分の政治的生命を賭ける帯刀は、再度の計画を練っていた。
孫兵衛は、帯刀への怒りをこめて鯖江に向ったが、その途中女賭博師おりはと知合った。

おりはも“神隠し”の犠牲者だった。年季奉行が明けて村へ帰った時、許婚者も父親もなく、
身を落した女だった。旅を続ける孫兵衛は、やがて、浪人藤巻左門と会った。その時、
左門は孫兵衛につかず離れずの旅をしていた。一方、藩では、孫兵衛の行動を察知し、
剣の木峠で彼を急襲させた。そして、死闘で傷ついた孫兵衛を救ったのは左門だった。
やがて、帯刀に、金を積んだ御用船が佐渡を出帆したという報告が入った。
そして、鮫ヶ淵村が“神隠し”の舞台に選ばれた。帯刀の片腕九内らに狩り出された
鮫ヶ淵村の漁民たちは、御用船を湾の暗礁地帯に誘導すべく、偽りの篝り火台を新設
していた。帯刀の野望と領民の悲劇を阻止するために孫兵衛が立ちあがり御用船難波の
真相究明に幕府が送った公儀隠密の左門もまた孫兵衛とともに鯖江藩の剣客と対峙した。
雪をついて二人の剣が次々と相手を倒し、やがて帯刀を倒し、“神隠し”の悲劇を未然に防いだ。

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=142846こちらまで。



# by jazzyoba0083 | 2017-02-23 22:50 | 邦画・旧作 | Comments(0)

殿、利息でござる!

●「殿、利息でござる!」
2016 日本 松竹・東日本放送 129分
監督・脚本:中村義洋   原作:磯田道史「穀田屋十三郎」
出演:阿部サダオ、瑛太、妻夫木聡、竹内結子、寺脇康文、キタロウ、千葉雄大、橋本一郎、中本賢、西村雅彦
   堀部圭亮、松田龍平、草笛光子、山崎努、羽生結弦(友情出演) ナレーション:濱田岳 他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
私は邦画の中でも時代劇が好きで、中でも事実に根ざした時代劇が特に好み。一方、先日の
「情熱大陸」で観た本作の原作を書いた磯田道史の凄さも確認したく、WOWOWでの放映を機に
観てみた。メガフォンを取った中村監督作品では一連の伊坂幸太郎ものが好きで、全部観ている。
本作も、脚本構成作家から叩き上げてきただけあり、作劇は確かで、面白く出来上がっていると感じた。
★は7.5。
冒頭の初代浅野屋(山崎努)が壺に銭を入れるシーン、更に夜逃げする一家に声を掛ける
シーンを始めとして、いろんなところに細かく埋められた伏線が、ストーリーの展開につれて
見事に回収されていくが、このあたり観ていて気持ちがいいものだ。オチは、浅野屋の正体。
そして宿場のだんな衆が寄進を競うお寺の住職が記録した本がこの作品の元になってますよ、
さらに主人公の穀田屋酒店は今も仙台にありますよ、というもの。これが歴史好きにはたまらない。

出てくる人が、伊達藩の収入役・松田龍平以外、(彼もそんなに非道な悪人ではない)基本的に
全員いい人で、それも、そこまで行くか!というくらいいい人だらけ。それがまたこの作品の
最大の魅力である「痛快さ」を創り出しているし、「売り」なポイントなんであろう。
現実社会への皮肉、とも取れる。

更に役者が良い。阿部サダオ、瑛太、寺脇、キタロウ、西村、松田龍平、など個性派が揃い、
加えて、山崎、草笛のベテランが押さえる。だから千葉雄大(宮城県出身繋がり)やゲストの
羽生くんら若手が出てきても、それはそれとして観ていられる。(羽生くん、結構上手いけど)

貧乏な村の衆が、一所懸命にお金を集めて殿様に貸そうとする物語、丁寧に表現はしているが
一年一年経過を説明しすぎたんじゃないか、もう少し短くしても良かったんじゃないかな、とは
感じた。
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<ストーリー>
 『武士の家計簿』の磯田道史が江戸時代に貧しい町を救うために奇想天外なアイデアで藩主に立ち
向かった実在の商人の知られざる感動歴史秘話を綴った評伝『穀田屋十三郎』を「予告犯」「残穢【ざんえ】
 -住んではいけない部屋-」の中村義洋監督、「舞妓 Haaaan!!!」「夢売るふたり」の阿部サダヲ主演で
映画化した痛快人情時代劇コメディ。
共演は瑛太、妻夫木聡、竹内結子、松田龍平、山崎努。また、フィギュアスケーターの羽生結弦選手が
殿様役で映画初出演を果たしたことも話題に。

 江戸時代中期の仙台藩。百姓や町人には重税が課され、破産や夜逃げが相次いでいた。貧しい宿場町・
吉岡宿も例外ではなく、造り酒屋を営む穀田屋十三郎は、そんな町の行く末を深く案じていた。
ある時彼は、知恵者の篤平治から、町を救うあるアイデアを打ち明けられる。それは、藩に大金を貸し
付け、その利息で町を再建するという前代未聞の奇策だった。計画に必要な額は、なんと千両(約3億円)。
簡単につくれる額ではないが、宿場の仲間たちを説得し、必死の節約を重ね、家財も投げ打ってひたすら
銭集めに奔走する十三郎たちだったが…。(allcinema)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=353460#1こちらまで。


# by jazzyoba0083 | 2017-02-22 22:22 | 邦画・新作 | Comments(0)

サウルの息子 Saul fia

●「サウルの息子 Saul fia」
2015 ハンガリー Laokoon Filmgroup,Hungarian National Film Fund.107min.
監督・(共同)脚本:ネメシュ・ラースロー
出演:ルーリグ・ゲーザ、モルナール・レヴェンテ、ユルス・レチン、トッド・シャルモン、ジョーテール・シャーンドル他
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       <2015年度アカデミー賞外国語映画賞、カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作品>

<評価:★★★★★★★★★☆>
<感想>
「息詰まるアップ」「終始手持ちの長回し」「音楽なし」。それでもナチスによるユダヤ人収容所の様子は
極めて良く分かる。内容、演出ともに衝撃的な作品だった。昨年、オスカーを始め世界中の外国語映画賞を
総なめにし、映画ブロガーの中でも評価が高かった本作、WOWOWでの放映を機に鑑賞することが出来た。
映画館でみたら、あのアップはもっと息が詰まったことだろう。故にラストの緑の林のロングショットが
大きなカタルシスとして描き得るのであろう。

冒頭から主人公サウルのタイトバスト(肩から上の)ショットから長回しの映像が始まる。
映像に入る前、字幕で解説される「ゾンターコマンド」という、処分された死体が脱いだ服から金目の
モノを抜き出し(映画には描かれないが、死体から金歯を抜いたり髪をそったりもしたようだ)たりする
役目を背負ったユダヤ人が描かれる。彼らもやがて処分されるのだが。

黙々と何かの仕事をしているサウルのアップの背景に、ややアウトフォーカスで描かれるホロコーストの
実態。衝撃的なカットはアップの人物で隠すものの、着いた列車からおりた大勢のユダヤ人が、「シャワーの
後はスープだ」とか「脱いだ服のフックの番号はよく覚えておけ」とか言われて裸になり、ガス室に送られる。
その瞬間からゾンターコマンドたちは脱いだ服からいろんなものを抜き取り、時計や貴金属を手際よく
集める。すぐにガス室から聞こえてくる苦悶の絶叫やドアを叩く音。それでも彼らは表情一つ変えずに
仕事に打ち込む。ガスによる虐殺が終わると、ゾンターコマンドたちは死体を運び出し、焼却炉に運び、
シャワー室の床を掃除する。おぞましい光景があくまでもアップ画面の背景に映し出されていく。

はっきりと見せられるより、サウルの無表情は顔のアップの背後に展開されることにより、ホロコーストが
余計にリアルに迫ってくる。川に行って何かを川に撒いている。それが遺体を焼却した灰だと、説明され
なくても分かるのだ。
ゾンターコマンドたちもだまってこの狂気の作業をしているだけではなく、一部は武器をなんとか都合し
て反乱を起こそうと計画していたのだった。

<以下、結末まで全部ネタばれで書かれていますので、未見の方はご留意ください>

こうした中で、処分が終わったガス室からまだ息があると言って運び出されてきた男の子がいた。
担当のナチス将校は、まだ生きている少年の口を手で押さえてトドメをさし、解剖せよ、と担当医師に命ずる。
それを見ていたサウルは少年を自分の息子だと思い込み、解剖はしないでくれ、ユダヤ教に則りラビに
葬儀を取り仕切ってもらってくれ、と医師(彼もユダヤ人)に頼む。医師は少年の遺体を隠していてくれる
のだが、その間、サウルは狂ったようにラビ(司祭)を探しまくる。少年を埋葬することがゾンターコマンドと
してやっていることの贖罪と思い込んだか、またあまりの環境に狂ったのか。

今いる班にはラビはいないとなると、新たな列車で到着したユダヤ人の中に入り込み、ラビを探しまくる。
その頃には焼却炉が追いつかず、穴を掘って埋めていくようになっていた。
その中からようやくサウルはラビを見つけ出す。しかし、こいつがどうやら助かりたくて嘘をついているようだ。

やがて、ゾンターコマンドの中から70人の抹殺命令が出る。彼らはガス室の前で反乱を起こし、銃撃戦となり
一部は収容所から逃走する。サウルも遺体を担いでその中にいた。とにかく遺体を埋葬したい、その一心で。
大きな川まで来た時、一緒に逃げてきたラビに祈りをお願いし、木の枝で穴を掘ろうとした。祈りを始めた
男は途中で止めてしまう。やはり偽物だったのだ。その時遠くに犬の鳴き声が。追手が迫ってきたのだ。
ラビと称した男はすぐに逃げ出す。サウルも遺体の袋を抱いて川に入る。なんとか泳ぎきろうとしたのだが
力が尽きそうになってしまう。その時、仲間がが彼のクビを後ろから支え助けてくれた。しかし、遺体の袋は
流れていってしまった。

林の中の掘っ立て小屋に、逃げた数人が集まってきた。その時、入り口のところに運んできた遺体と同じくらいの
地元の少年が立っていた。サウルの顔にようやく笑顔が。(この映画唯一の笑顔だ)あの遺体の少年が来てくれた、
くらいに思ったのだろうか。少年は踵を返すと森に去っていく。それと入れ替わりに追手の軍隊が駆けつける。
逃げていく少年の姿。そしてやがて遠くで聞こえる機関銃の音。林の中に消えていく少年。林の遠景。
暗転し、エンドロール。音楽。音楽が切れてもつづく字幕の背後に、林のノイズが生き続けている・・・。
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107分、「息詰まる」といったが、「息つく暇もない」という見方も出来る。アップをあの近さから撮り続けるとは
どういう技術だろう、フォーカスはどうやって合わせているだろう、川を渡るときはどうやって撮ったのだろう、
などテクニカルな部分にも興味が行った。ナチスの狂気と、サウルのカウンターに位置する狂気。そこに
この映画の生み出すパワーがある。戦争と狂った政治が生み出す人間の仕業とは思えないナチスのホロコーストに
思いを致すのもいいだろうし、サウルは一体何をしようとしたのだろう、とそれぞれ思うのもいいだろう。
個人的には、このブログを書きながら「処分」とタイピングする軽さと現実の重さに心も重くなるのだった。
この映画は実際に観てもらわないとその凄さは理解はしてもらえない、ということだけは確かだ。

<IMDb=★7.5>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:96% Audience Score:80%>

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=354579#1こちらまで。

# by jazzyoba0083 | 2017-02-20 23:20 | 洋画=さ行 | Comments(0)

●「真夜中のピアニスト De battre mon coeur s'est arrêté」
2005 フランス Why Not Productions and more.108min.
監督・(共同)脚本:ジャック・オーディアール
出演:ロマン・デュリス、ニエル・アレストリュプ、オーレ・アッティカ、エマニュエル・ドォヴォス、リン・ダン・ファン他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>

この年の「セザール賞」作品、監督など主要8部門で賞を獲得した作品。主演男優賞は外れてしまい、ロマン君、
せっかくピアノを一生懸命弾いていたのに残念だった。もともとはアメリカ映画でハーヴェイ・カイテル主演の
「マッドフィンガー」をリメイクした形となっている。監督・脚本はフランスでは既に定評のある人のようだが
私は良くは知らない。手持ちの荒々しいカメラと、後半ピアノ演奏会などで使われる脚を使った安定した画が
対象的だ。
個人的に難点だったのは、前半しばらく、主人公が何の商売をしているのか分からなかった点。予備知識無しで
観たので、不動産ブローカーであることが分かったのは30分位経過してからであろうか。それは置くとしても
主人公がピアノを弾き始めてから、ストーリーが動く出す。それまでがもどかしかった。

ピアニストであった今は亡き母親の影響でかつてピアノを弾いていたトム(ロマン)。彼は父の手伝いもあり、
仲間と結構危ない不動産ブローカーをしていた。そんな日々を送る中、荒廃する心を開放しようとしたのだろう、
昔習ったピアノに10年振りで手を付けて見た。
ある日かつての母のコンサートマネージャーからピアノのオーディションを受けることを勧められ、ピアニストを
目指し本格的にピアノを習う決意をする。いくつかの学校に断わられ、友人の紹介で中国人ピアニストの
ミャオリンの個人レッスンを受けることになる。ミャオリンはフランス語を話さない・・・。

片や荒んだ生活が続き、辛い心の逃げ口として、また別の自分になりたいという希望をもち真夜中にピアノに
向かうトム。だが、短気な彼は言葉の分からないミャオリンに当たったり、なかなか上手くならない自分に
自暴自棄になったり。
暴力的な商売とピアノレッスンという非常に対照的な事象を合わせ、主人公トムの揺れる心が手持ちのカメラで
表現されていく。
いよいよオーディションの日がやってきた。しかし当日も仲間から商売に連れて行かれ、心が乱れてしまう。

<ここからネタばれです>

ラストに向かうオーディションから二年後の生活もある意味衝撃的だった。結局ピアニストにはなれなかった
トムはミャオリンのステージマネージャーになっていた。殺された父の復讐を経て、血のついた服でミャオリンの
コンサート会場に座ったトム、演奏を聴いて笑顔になるのだった。結局、トムは別の形で自分を見つけた、という
ことなのだろうか。

ハーヴェイ・カイテルのオリジナルは未見であるが、本作は脚本がとても良かったし、映像が荒々しいトムの心や
商売を活写していた。全体としてみれば異質なフィルム・ノワールではあるが、独特の味わいを持っている。
セザール賞は逃したが、トムを演じたロマン・デュリス、悪くなかったと思う。
ジャック・オーディアールは、本作から10年後の2015年、「ディーパンの闘い」で、カンヌ国際映画祭パルム・
ドールを獲得することになる。
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<ストーリー・結末まで書いてあります>
28歳のトム(ロマン・デュリス)は、友人ファブリス(ジョナサン・ザッカイ)、サミ(ジル・コーエン)と
組んで、不法住民を暴力で追い出し物件を転がす不動産ブローカー。
同業の父ロベール(ニール・アルストラップ)からは再婚する予定の若い恋人クリス(エマニュエル・ドゥヴォス)を
紹介されるが、トムは素直に認められない。

そんなある晩、亡き母のコンサート・マネージャーに再会したトムは、オーディションの機会を与えられ、
ピアニストへの道を薦められる。10年ぶりでピアノに向かったトムは、忘れていた音楽への愛と情熱を再認識した。
そしていくつかの音楽学校を断られたあと、中国人ピアニストのミャオリン(リン・ダン・ファン)の元にレッスンに
通うことになる。

ファブリスからは浮気のアリバイ工作を頼まれ、父からは取り立てを催促され、現実に嫌気が差すトムは、どんどん
ピアノのレッスンにのめり込む。さらにはファブリスの妻(オーレ・アッティカ)と関係を持ってしまうトム。
そして父から金を騙し取ったというロシア人のマフィア、ミンスコフ(アントン・ヤコフレフ)の若い愛人(メラニー・
ロラン)とも関係を持つ。
オーディション当日には物件の裏取引に連れ出され、当日は心が乱れてうまくピアノが弾けない。思わず会場を飛び
出したトムは、無残に頭を撃ち抜かれた父の姿を見つけるのだった。

2年後、ミャオリンのコンサートに付き添うトムの姿。彼は父を殺したミンスコフを発見し、追いかけて暴力を加える
ものの、最後のとどめは刺さなかった。そしてコンサート会場の席に着き、ミャオリンのピアノ演奏を堪能するのだった。
(Movie Walker)

<IMDb=★7.3>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:85% Audience Score:84%>

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=323086#1こちらまで。



# by jazzyoba0083 | 2017-02-18 23:10 | 洋画=ま行 | Comments(0)

エール! La famille Bélier

●「エール! La famille Bélier 」
2014 フランス Jerco and more.105min.
監督・(共同)脚本:エリック・ラルティゴ
出演:ルアンヌ・エメラ、カリン・ヴィアール、フランソワ・ダミアン、エリック・エルモスニーノ、ロクサーヌ・デュラン他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>

なんの前知識なく、フランス映画とも認識がなく、WOWOWで録画されていたので観てみたら、これが
大当たり。社会的弱者や病気モノは最近富みによく製作されるが、その背景に、そういう人々と健常者が
日常どうあるべきか、を問わなければならないような社会である、ということと、その手の映画もちゃんと
観てもらえるようになったということがあるのだろう。ただし、お涙頂戴、ヒット狙いなものは当然ダメで
あるのだが。
その点、本作は、逆境を笑い飛ばすというフランス映画独特の乾燥度を持っていて、(例:「最強のふたり」
など)嫌味なく見ることが出来る。
障害者であることを変にオブラートに包むのではなく、あけすけに提示することにより、観ている方も、映画に
納得・同化しながら楽しむことが出来るのだと思う。
 とにかく登場人物がアッケラカンとしていて、めそめそしていない。ポーラに初潮が来た、といって大騒ぎ
して喜ぶ両親、また母が膣炎で婦人科にかかり、ポーラは通訳して、母に性生活を控えめにするように通訳したり
とかのシーンがあったと思えば、学園祭で歌う歌が、おいおい、こんな大人の歌を中学生に歌わせていいのかよ、
と思ってしまうような歌だったり、父親がなんと村長に立候補すると言い出したり・・。とにかくカラッとした
映画なのだ。だから最後の大団円が盛り上がるのだな。
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登場するのは四人家族。娘のポーラ以外は両親、弟3人共聾唖である。この設定が映画の全てといっても
いいくらいだ。一家は酪農を営み、回りの人達の理解もあり、不自由を感じることもなく暮らしていた。
娘は健常者であるのだが、手話を駆使し、家族と語り合う。家の手伝いを一生懸命するような、なかなか
出来た娘であるのだが、授業には疲れから居眠りをしてしまうなど、はなかなか打ち込めない。

ある日学校でコーラス・グループが結成され、ぶーたれていたポーラは先生から団に入るように指名されて
しまう。しかし、彼女の歌声を聴いた先生は、その歌声の可能性に驚き、個人レッスンを受けるようにいう。
パリの音楽学校に行け、その能力はある、というのだ。 
 一家のコミュニケートを支え、通訳代わりを勤め、酪農も手伝う生活をしているポーラ、自分が抜けたら
一家は大変なことになる、と大いに悩む。でも夢は叶えたい。自分の歌声を家族に聞いてもらうことは
出来ない、ということも彼女を悩ませる。個人レッスンを止めたり、なかば自暴自棄になったり、
ボーイフレンドと喧嘩したり・・・。両親にパリ行きを打ち明けるも、なかなか理解は得られない。

学園祭の出し物でコーラスや、ボーイフレンドとのデュエットを披露するポーラ。見に来ていた家族は当然
彼女の歌は聞こえなかったが、その美声は大評判だった。音楽の先生は、彼女は才能がある。応援してあげ
ないか、と語るが、事情をわきまえたポーラはそれを通訳しなかった。

その夜、父はポーラを庭に呼び出し、歌ってくれという。父は彼女の喉に手を当てて聞き入っている。
オーディションの日を知っていた父は、ポーラを起こし、パリへとクルマを走らせる。オーディションが
始まった。しかし、ポーラの歌う歌を伴奏者は楽譜がないという。そこに、ポーラがパリに行ったと
聞きつけた音楽の先生が登場、私が弾きます、と。そしてオーディションが始まった。
遅れて駆けつけた家族。その前で、彼女は手話も使い、まるで一家と自分の事を歌ったような歌を力一杯
歌い上げたのだった。結果は合格! ポーラのパリでの新しい人生と、ポーラ抜きの家族の新しい暮らしが
始まったのだ。
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大柄なポーラがちょっと初潮を迎える中学生にしては体格が良すぎるんじゃないか、とは思ったけど、
彼女を含め、手話を駆使し、特に両親と弟はセリフが全く無い演技だが、キャラクターを上手く出して
見ものであった。ポーラを演じたルアンヌ・エメラは実際にテレビのオーディション番組で優勝し、この
映画にキャティングされたまだ素人っけが残る女優さん。そこら辺も良い方に作用したんじゃないか。
独特の軽・重い感じがいい。自分の道を見つけていくという青春ドラマでもあり、家族ドラマでもある。
佳作。

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=353061#1こちらまで。

<IMDb=★7.3>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:81% Audience Score:76%>


# by jazzyoba0083 | 2017-02-16 22:55 | 洋画=あ行 | Comments(0)