●「マグニフィセント・セブン The Magnificent Seven」
2016 アメリカ MGM,Columbia Pictures.133min.
監督:アントワーン・フークア
出演:デンゼル・ワシントン、クリス・ブラット、イーサン・ホーク、ヴィンセント・ドノフリオ、
   イ・ビョンホン、マヌエル・ガルシア=ルルフォ、マーティン・センスマイヤー、ヘイリー・ベネット
   ピーター・サースガード他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
よく出来た活劇である。黒澤「七人の侍」、これにインスパイアされた「荒野の七人」の
リメイク作品で、アメリカ人(でなくても)が大好きな、勧善懲悪西部劇だ。
ありがちなストーリーでは有るけれど、登場人物それぞれにまつわるエピソードやキャラ付けも
上手く、(下手に作ると黒澤明やジョン・スタージェスに失礼だろう)質の良い西部劇に仕上がった。
エンディングロールの音楽は「お!」と思う仕掛けがある。

現在のトランプ大統領時代に見ると、作品の構図が一段と際立つ。村を守る7人は、黒人、インディアン、
東洋人、アイルランド系、メキシカンなど、アメリカが成立してきた過程の人種の集まりである。
片や、ラスボスは金採掘で悪どく儲け、村の土地を奪おうとする成り上がりの白人資本家。まるで
トランプだ。
見どころはもちろん、7人が村人と組んで、悪人どもと一大決戦をし、死者けが人も多数でるが、最後は
勝利するというところ。7人の内4人も命を落とす結末だ。その悲劇性が物語を一層劇的に仕上げる。
村人組は悪人側のガトリング銃(機関銃)の登場で、被害甚大となるのだが、これの粉砕に臨む
ファラデー(クリス・プラット)の仕掛けに快哉を叫ぶ。もちろん全員が銃の名手なのでガンファイトは
見応え充分だ。なかでもグッドナイト・ロビショー(イーサン・ホーク)はワケアリのスナイパーで
またその活躍も見どころ。彼とコンビを組む謎の東洋人ビリー(イ・ビョンホン)はナイフの名手だ。

悪党らに旦那を殺され、正義と復習のためサム・チザム(デンゼル・ワシントン)に助けを求める女性
エマのヘイリー・ベネットが儚げなのだが芯が強い女性を演じて、一服の清涼剤的存在。
彼女まだ29歳なんだね。もっと大人にみえた。

監督のアントン・フークアとデンゼルは「トレーニング・デイ」「イコライザー」でコンビを組んでいた。
また個人的にはこの監督の「ザ・シューター/極大射程」が大好きだ。全般に活劇の作劇が上手い人。
本作においても伏線の回収も含め手堅く上手く纏めてある。デンゼル・ワシントンの秘密がラストで
明かされるが、まあ、こうだろうなあ、という納得の展開だ。
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<ストーリー>
黒澤明監督による不朽の名作「七人の侍」を西部劇に翻案した「荒野の七人」をデンゼル・ワシントン、
クリス・プラット、イーサン・ホークら豪華キャストでリメイクした西部劇アクション。
監督は「トレーニング デイ」「イコライザー」のアントワーン・フークア。
 
開拓時代の小さな田舎町。そこでは冷酷な悪徳実業家バーソロミュー・ボーグが町の資源を独占しようと
荒くれ者たちを従え、傍若無人の限りを尽くしていた。ある日、ボーグに夫を殺されたエマは、サムと
名乗る賞金稼ぎの銃の腕前を見込んで、町を救ってほしいと住民からかき集めたなけなしの全財産を
差し出し懇願する。最初は興味を示さなかったサムだったが、この依頼を引き受けることにし、
ギャンブラーのジョシュをはじめ腕利きの男たちのリクルートを開始する。こうしてワケありの
アウトロー7人が小さな町を守るために雇われ、やがて彼らはボーグ率いる200人超の悪党軍団に
無謀とも思える戦いを挑んでいくのだったが…。(allcinema)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=357279こちらまで。


# by jazzyoba0083 | 2017-02-05 15:30 | 洋画=ま行 | Comments(0)

●「沈黙ーサイレンスー Silence」
2016 アメリカ Cappa Defina Productions and more.162min.
監督:(共同)製作・脚本:マーティン・スコセッシ 原作:遠藤周作『沈黙』
出演:アンドリュー・ガーフィールド、アダム・ドライバー、窪塚洋介、イッセー尾形、浅野忠信、塚本晋也
   加瀬亮、リーアム・ニーソン他
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<評価:★★★★★★★★★☆>
<感想>
2時間40分を超える長編であったが、眠くなったり、ダレたりは一切なく、緊張感の中で
濃密な時間を過ごせた。原作は未読であるし、現実のキリスト教徒や西欧の人たちが観たら
別な感想もあるだろう。私は、もっと小難しい宗教論を描こうとしたのか、と身構えたが、
後段に進むに連れ、エンディングに向かうに連れ、心の中の疑問は個人的に氷解していったのだ。

スコセッシは幼い頃から宗教に興味を持ち、司祭になろうとしたこともあったそうだ。成長し
映画人となってからも、宗教に根ざす考えは変わらず、傑作「タクシードライバー」の主人公
トラヴィスの根っこにも宗教性を感じるしスコセッシはそう描いたのだろう。
「人間は善か、悪か、また両方か」という自ら終生持ち続ける監督にしてみれば、本作に
触れた瞬間、映像化が自分の仕事だと思ったに違いない。原作に出会ってから28年、映画人と
して50年の時間を経て、その時がやってきたわけだ。

話は単純。江戸初期、キリシタンがご禁制となった時代に、棄教した、と伝えられた先輩司祭で
恩師である神父を追って長崎にやってきたポルトガルの若き司祭2人。彼らが目にしたのは苛烈な
隠れキリシタン迫害とそれでもひたむきに信仰に生きる日本の農民たちの姿だった。我が村の司祭として
迎え入れられた2人だったが、長崎奉行井上筑後守の手が伸び、囚われ拷問を受ける信徒と、苦しむ
彼らを助けるため棄教せよ、と迫られる。神への忠誠を守るべきか、信徒の命を守るべきか、
神は「沈黙」したままだった・・・。

<ここから先は、結末まで触れていますので、未見の方はお気をつけください>

徳川家がキリスト教を禁じ鎖国に転じたのは、西欧列強からの侵略を防ぐためで、当時の政策と
しては良し悪しは別として理解は出来る。故に、井上筑後守が「キリシタンは日本では育たんのだ。
日本は沼で、苗を植えても腐るだけだ。」とパードレを説得する。さらに通詞(浅野)が言う
「踏み絵は形だけだ。踏み方も自由で良い。そっと触るだけでも良いのだ。それで自由の身だ」と
いうセリフも極めて日本的である。「形だけ」、役人のセリフである。大方の日本人の観客は
その時点で、こう思うだろう。「踏み絵を踏んでも、心の中で信仰を捨てなければ良いのだ。
何も命まで奪われることはなかろう。そもそもイエスは全ての罪深い人のために十字架を
背負ったのではないか」と。
事実、作品の中でも神の声(だと思う)は踏み絵を躊躇する信徒を見つめるパードレの心に
「踏め、踏んで良いのだ」と語るのだ。

結局、若き2人の司祭のうち一人は、信徒を助けようとし殉教し、もう一人の司祭(ガーフィールド)は
信徒を守るべく棄教した。行方不明になっていた恩師とも長崎の寺で会うことになる。
彼はキリスト教は欺瞞であるとの本さえ書いていた。日本ではキリスト教は育たない、彼もそう
悟ったという。
若き司祭は日本名を貰い、江戸で妻子を得て日本人として暮らし死んでいく。葬式も仏教式で。
だが、棺桶の中の手の中にあったのは、最初に上陸した村のモキチから貰った木彫りのクロスで
あったのだ。彼は転んでからその後、一切宗教的なことを口にせずキリスト教徒は縁を切った
生活をしていた。だが、それは外見だけ。だれも覗けない心のなかでは、固いキリスト教信者で
あったのだ。ラストにもこの司祭を許す神の声(だと思う)が流れるが、キリスト教信者はこの段の
受け止め方には賛否有るだろう。

そう、神は沈黙はしていなかったのだ。信徒や司祭の心に必死に語りかけていたのだ。だが、それが
聞こえるか聞こえないかは、信仰の温度や深さによるのだろう。殉教を神の国(パライソ=パラダイス)
への昇華と信じて死を受け入れる信者や司祭もいたのだ。それが神の御心に沿うものかどうかは私には
分からない。
映画の結末としては腑に落ちるのだが、信仰とは何か、人間にとって神の存在とは何か、という点に
ついては、観客それぞれに問われているのだった。正解はない。

本作では、2人の司祭をマカオから長崎に案内し、その後ずっと関わり続けるキチジロー(窪塚洋介)と
いう存在が重要である。彼こそ、一般人、映画の観客の投影であり、神を信じている一方、極めて人間的な
欲求のままに動く。キチジローは江戸まで出てきて棄教したはずの司祭に告解を受けてくれ、と
迫る(このシーン、彼が幕府の回し者となり、棄教が本物が仕掛けて来たのではないかと疑ったが)。
彼の揺れ動く心に私たちは自分を見るのであろう。彼が司祭に向かって言う「わしらのような
弱い者はどこへ行けばいいのか」という慟哭は今の私達の胸を打つ。

本作鑑賞を機に日本のキリスト教の割合を調べてみた。1%である。なぜもっとキリスト教が
根付かないのか。キリスト教の中でもこの分析が行なわれているが、この映画の中で長崎奉行
井上筑後守が縷縷説明しているように「神道、仏教という完成された宗教がある日本に、
西欧的な思想によって完成されたキリスト教という考えが入り込む隙間は小さく、キリスト教と
いう大木を沼に植えても育たない」と。こういう分析は現在の日本のキリスト教内部でも
行なわているようだ。本作から窺い知れる日本のキリスト教布教の過酷さが窺い知れる。
私もカソリック系ミッション・スクールの出身であるが、卒業生が全員キリスト教徒に
なるわけでは全く無いのだ。

時間を掛けた映像は迫力があり、説得力がある。日本側の出演者も良い。しかし、長崎の
役人からキリシタンまで、当時英語があんなに上手かったとは驚きだ。

個人的には極めて満足できる映画と出会った。
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<ストーリー>
遠藤周作が信仰をテーマに、世界の不条理と人間の本質に深く迫った日本文学の金字塔『沈黙』を、
長年映画化を熱望してきた巨匠マーティン・スコセッシ監督が、原作との出会いから28年の時を経て
遂に撮り上げた渾身の歴史ヒューマン・ドラマ。
非情なキリシタン弾圧が行われている江戸初期の長崎を舞台に、自らの信仰心を極限まで試される若い
ポルトガル人宣教師の壮絶な葛藤の行方を力強い筆致で描き出す。
主演は「アメイジング・スパイダーマン」のアンドリュー・ガーフィールド。共演にアダム・ドライヴァー、
リーアム・ニーソン。また浅野忠信、窪塚洋介、塚本晋也、イッセー尾形はじめ日本人キャストも
多数出演。
 
17世紀、江戸初期。日本で布教活動を行っていた高名なポルトガル人宣教師フェレイラが、キリシタン
弾圧を進める幕府の拷問に屈して棄教したとの知らせがローマに届く。さっそく弟子のロドリゴとガルペが
真相を確かめるべく日本へと向かい、マカオで出会った日本人キチジローの手引きで長崎の
隠れキリシタンの村に潜入する。
そして村人たちに匿われ、信仰を通じて彼らと心を通わせていく。やがてロドリゴたちの存在は、
狡猾にして冷酷な手段を駆使して隠れキリシタンをあぶり出しては、彼らに“転び(棄教)”を迫る
長崎奉行・井上筑後守の知るところとなり…。(allcinema)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=358205#1こちらまで。


# by jazzyoba0083 | 2017-02-05 12:25 | 洋画=た行 | Comments(0)

●「サヨナラの代わりに You're Not You」
2014 アメリカ Darlyl Prince Productions and more.102min.
監督:ジョージ・C・ウルフ 
出演:ヒラリー・スワンク、エミー・ロッサム、ジョシュ・デュアメル、ロレッタ・デヴァイン、マーシャ・ゲイ・ハーデン他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
ALS(筋萎縮性側索硬化症)を描く映画はこのところ何本か作られている。バケツ水浴びリレーで
注目も集めた。本作では、ピアニストのケイト(ヒラリー・スワンク)が発症し、介護役として
自堕落な生活をしていた大学生ベックが選ばれ、その後、2人の心が寄り添っていく、2人の
心が成長してく、という感動のストーリーだ。ケイトの旦那がイケメン弁護士でお金持ちという点は
どうなのかな、という感じはしたが、全般的に面白く(という表現がこの映画に適切かどうかは
分からないけど)鑑賞した。ストーリーは予見できるものであるが、本作の良さは、何と言っても
鬼気迫るヒラリー・スワンクの演技と、彼女を支えるエミー・ロッサムの演技の出来であろう。
私は特にエミーのケレン味のない演技と存在感がとても気に入った。

破天荒は人物が介護役となる、という出だしは「最強のふたり」と似ている。ケイトの旦那の
秘書との浮気、ベックの大学教授との不倫なども絡めつつ、次第に悪化していくケイトと、
それを必死に支えようとするベックなのだが、介護なんてしたこともなければ料理もできないと
いうベックが別人になったように、他人のためになることをすることの価値や意義を見出していく
様子が心を打つ。ケイトが遺言として、人工呼吸器を付けるかどうかの役割をベックに与えたことに
対するケイトの母親との相克も見どころ。普段から何もしていない母親、そしてベックの両親も
人のために自分の人生を台無しにして、と責める。ケイトも、お母様の言うとおりよ、あなたは
あなたの人生を生きて、とベックを突き放すが、ベックの心は固まっていた。

やがてくる死が避けられない病気、病院を止めて自宅で最期を迎える選択をしたケイトとベック。
そしてやがてケイトはベックの腕の中で安らかに天国へ旅立つ。ベックとの日々で心が開放された
ケイトであった。一方、人生とは何か、ということをベックに教えてくれたケイト。
ベックは諦めていた音楽家としての道を力強く歩み始めるのだった。

病気モノはあまり得意じゃないのだが、演技が素晴らしいとやはり引き込まれてしまう。
「アリスのままに」もそうであった。
エンドロールでベック(エミー)が歌う歌は彼女自身の作詞作曲によるものだ。
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<ストーリー>
弁護士の夫エヴァン(ジョシュ・デュアメル)や友人たちに囲まれながら、充実した日々を過ごしていた
ケイト(ヒラリー・スワンク)は、35歳の誕生日パーティーでピアノを弾いた時、初めて身体に異変を感じる。
やがて難病・筋委縮側索硬化症(ALS)と診断され、1年半後には車椅子生活となり、彼女は人生のすべてが
変わってしまう。
友人たちの前で明るく振舞うことに疲れ、心の中でこんな筈ではなかったと嘆くケイトは、エヴァンの反対を
押し切り、患者ではなく友人として話を聞いてくれそうな大学生ベック(エミー・ロッサム)を介護人として雇う。
ところがミュージシャンになる夢に挫折し、気まぐれに生きるベックは、言葉遣いも荒く料理もまともに出来ない。
教養が高く完璧主義のケイトがそんな彼女とうまくいくはずもなかった。
だがある日、夫の浮気を知ったケイトの“家出”をベックが手伝ったことから、二人の関係は本音で語り合える
友情へと変わっていく。自由奔放なベックに、次第に心が解放されていくケイト。一方、ベックも生まれて初めて
自分を頼ってくれたケイトに影響され、自身の生き方を見つめ直すようになる。
しかしそんな二人に残された時間は、あとわずかであった……。(Movie Walker)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=353284#1こちらまで。



# by jazzyoba0083 | 2017-02-04 22:50 | 洋画=さ行 | Comments(0)

●「ハッピーエンドの選び方 The Farewell Party(Mita Tova)」
2015 イスラエル Pie Films and more 93min.
監督・(共同)脚本:シャロン・モイマン
出演:ゼーヴ・リヴァシュ、レヴァーナ・フィンケルシュタイン、アリサ・ローゼン、イラン・ダール他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
誰もに必ずやってくる「死」。大方の人は避けていたいテーマだ。本作は、これに正面から
取り組んだ。テーマがテーマだけに、全体のトーン次第ではひたすら暗いだけの映画になって
しまうところ、この映画ではブラックユーモアを加え、救いとしていた。とはいうものの、
出演者の年齢に近い私などは、身につまされて、笑っている場合じゃなかった。

病院併設の養老院で暮らす何組かの夫婦(なかにはゲイもいるのだが)が、相方や友人に
「尊厳死」を施すというお話。長い間病気に苦しんで、本人も殺してくれ、というし妻も
もう十分に生きた、これ以上苦しむ姿を見たくない、と尊厳死を望む。

施設内の発明家、ヨヘスケルは、点滴に塩化カリウムを投入し、尊厳死を望む本人に
ボタンを押させるという装置を作った。そして一人の老人にその装置を使った。
ビデオで自分が望んだことだという証拠も残して。当然実行部隊の老人たちも、
良心の呵責を覚えつつのことだった。秘密にしていたはずが施設内で知られるところと
なり、希望者が出始める・・・。さらにヨヘスケルの妻が認知症を発症し、彼女は
尊厳死を望むまでになり、ヨヘスケルは悩むのだったが・・・。

ところどころにクスリとさせるユーモアを配し、どっぷり暗くなる重さをなんとかしようと
演出されている。それはそれなりに効いていた。
「死を選ぶ自由」とそれに手を下す人の思い、というものがしっかりと訴えられていた。
下手に隠さず、何かの結論に導くのではなく、映画を観る人達に、登場人物たちの行動を
どう考えますか?と投げかけて終わっていく。

超高齢化社会になり、生きているだけでチューブだらけになりモルヒネを打って・・・と、
これで人間として生きている、と言えるのか。その時伴侶や家族はどう対処すべきか、
日本では尊厳死は認められていないが、医療費の肥大化などもあり、やがて検討される
時期もくるだろう。私だったらどうするだろう、と観た人は全員そう思うだろう。
重いテーマの映画であったが笑いもまぶせられて、いい感じでいろいろと考えさせられた。
ヘブライ語、まったく分からない・・。
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<ストーリー>

“人生の最期を選ぶ”という誰もが直面するテーマを、ユーモアを交えて軽快に描き、各国の映画祭で
話題を呼んだイスラエル発のヒューマンドラマ。
老人ホームで暮らす発明好きの老人が、親友の願いで、自らスイッチを押して苦しまずに最期が
迎えられる装置を開発したことからトラブルに巻き込まれていく姿がつづられる。

エルサレムの老人ホームに暮らすヨヘスケル(ゼーブ・リバッシュ)の趣味は、ユニークなアイディアで
皆の生活を少しだけ楽にするようなものを発明すること。
ある日、ヨヘスケルは、望まぬ延命治療に苦しむ親友マックスから、安楽死できるような発明を考えて
ほしいと頼まれる。妻レバ―ナ(レバーナ・フィンケルシュタイン)は猛反対するが、お人よしの
ヨヘスケルは親友を助けたい一心で、自らスイッチを押して苦しまずに最期を迎える装置を発明する。

同じホームの仲間たちの助けも借りて計画を準備、数々の困難を乗り越え、やがて自らの意思で安らかに
旅立つマックスをヨヘスケルは見送るのであった。だが秘密だったはずのその発明の評判は瞬く間に広がり、
ヨヘスケルのもとに依頼が殺到。そんな中、レバーナに認知症の兆候が表れ始め……。(Movie Walker)

この映画の詳細はhttp://movie.walkerplus.com/mv59006/こちらまで。


# by jazzyoba0083 | 2017-02-01 22:45 | 洋画=は行 | Comments(0)

ザ・ウォーク The Walk

●「ザ・ウォーク The Walk」
2015 アメリカ TriStar Productions=SONY ,ImageMovers.123min.
監督・(共同)製作 脚本:ロバート・ゼメキス
出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ベン・キングズレー、シャルロット・ルボン、ジェームズ・バッジ・デール他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
シネコンに行きそびれ、やっとWOWOWで鑑賞できたが、う~ん!3Dで観たかったなあ。
地上410メートルの綱渡りには3Dは極めてインパクトがある。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」から
2000年前後、そのあたりから同時期に出てきたスピルバーグやロン・ハワードに遅れてしまい、
キワモノ作りのイメージが出来てしまったかもなあ、というゼメキス(私、大好きです)
ところがゼメキス、このところ、間もなく公開の「マリアンヌ」もそうだが、快作が続いていて、ファンと
してはとても嬉しいのだ。

そこで本作。いや、快作である。実話である、と冒頭断られるが、「実話にインスパイアされた」という
ものと一線を画すものだ。ほとんど事実のままに描かれるということ。この映画の主人公、フィリップ・プティは
大変有名な人なので、ネットなどで調べれば、その偉業や来歴は詳しく知ることが出来る。

冒頭、今はなきWTCをバックに、自由の女神のてっぺんに上がったフィリップが、自分の冒険の顛末を
語り始める。そしてイベントの時々で登場し、その時の自分の心情や周囲の状況を語っていく。ひょうきんに。
ゼメキス、相変わらず画面の転換の工夫が上手いなあ。つまり今生きて喋っている人間が説明するのだから
世紀の綱渡りでフィリップは死んでいない、という証。観客は安心して観ていられる、ということだ。
この仕立のアイデアも良かった。
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さて、このフィリップ・プティというフランス人、子供の頃サーカスに憧れ、綱渡りと運命的に出会う。
そこで師匠となったのがサーカスのルディ(ベン・キングスレー)という頑固おやじ。フィリップは
ルディに色々教えられる。そして彼は、美しい建物で綱渡りをしたい、という願望に取り憑かれ、
ノートルダム寺院の大きな2つの塔の間で成功させる。もちろん警察には大目玉で、社会奉仕として
綱渡りをタダでみせるということになる。カルチェラタンの広場で大道芸人風にジャグリングも
入れて見せていた時、同じ広場でギターを引いてお金を貰っていたアニー(シャルロット・ルボン)と
知り合い、たちまち意気投合、二人で暮らし始める。彼女もフィリップを応援していた。

そして新聞に乗っていたニューヨークのWTCの完成が近い、という写真に雷に撃たれたようにフィリップは
アメリカに渡ることを決意、仲間を集めた。

WTCはまだ建設途中。完成してしまったら屋上に出ることは不可能だ。工事中だから怪しまれずしかも
屋上まで出られる。そこでフィリップは、設計技師、現場監督、などいろんな人に化けて、ビルに
潜入、工事の動き、人の動き、などを緻密に調べ上げ、現地地での仲間も集め、いよいよ決行の日が
やってきた。1974年8月6日。 前日から、重い鋼鉄製ワイヤ、ガイドワイヤ、滑車など結構な量の
物資を2つの棟の屋上に怪しまれないように上げなければいけない。真夜中に準備し、ワイヤーを張り
夜明けとともに決行し、作業員が上がってくる前に撤収する予定だった。

しかし、WTCに潜入し、綱渡りを決行する間の、様々なトラブル、綱渡り決行寸前で現れた謎の男、
などなど、その部分だけ観ても質の高いサスペンスに仕上がっている。
47mの綱渡りそのものは順調で、風に煽られることもなく終了するが、フィリップの、もう良いだろう、
いい加減に戻ってこい、と思わず言ってしまうほど、空中の彼がロープの上で留まる気持ちの強さは
格別なんだろう。もちろん彼らは警官らに捕まる。しかし、ビルを降りてくる際は、工事担当者から
嵐のような拍手が起きた。彼らはすぐに保釈され、乾杯をするのだった。フィリップはビルのオーナー
から屋上展望台に行く永久有効のパスを貰った。
しかし、ずっとフィリップを支えてきたアニーは、NYに残るというフィリップと別れ、パリへ戻り
自分の道を見つける、という。あれだけ愛し合っていたのに、女心は判らんものだ。
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さて、ストーリーはそんなところだが、とにかく綱渡りのシーン、ほぼ完成したWTCの内外、屋上から
見えるNYの景色や夜景、そのCGの風景が実によく出来ている。この映画の白眉、観ている人が
ロープから落ちやしないか、高いシーンに「ひえ~」となるところなど、もちろんフィリーップが
綱渡りをしているシーン、2Dでもヒヤヒヤしたんだから、3Dでだったらどんなに凄いだろう、と
思ってしまったのだ。その他にもいろんな3D用のカットが用意されていた。

「スノーデン」で主役を張っているジョセフ・ゴードン=レヴィット、すでに一流の俳優になった。

全体としてゼメキスの演出が光る良作。アラン・シルベストリの音楽もいい。
ある意味、この映画の片方の主役で、今はなき、また多くの人が非業の死を遂げたWTCに対し、
最大のリスペクトが捧げられていることは、作品を通してよく分かったのだった。
1970年代、ベトナムの戦火は未だ止んでいなかったが、国内においてテロもなく、フィリップの
ような芸術的犯罪が拍手を以って迎えられるまだアメリカがいい時代だった、という世相も切って
見せているのだ。

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=353088こちらまで。


# by jazzyoba0083 | 2017-01-30 22:50 | 洋画=さ行 | Comments(0)

青空娘

●「青空娘」
1957 日本 大映 88分
監督:増村保造 製作:永田雅一 脚本:白坂依志夫 原作:源氏鶏太
出演:若尾文子 菅原謙二 川崎敬三 沢村貞子 ミヤコ蝶々 穂高のり子 信欣三 三宅邦子 品川隆二他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
昭和32年製、その後、コンビで仕事を重ねる増村、若尾コンビの初作にして、増村監督第二作となる。
驚いたのは、たしかに古いストーリーだし、まるでシンデレラを観ているようなご古典的都合主義的展開では
あるのだが、そこに散りばめられた人生の実相に迫る部分は源氏鶏太の真骨頂であり、この映画の大きな
魅力かつ気づきであった事。
もちろん突っ込みどころも満載なのでそれを楽しみながら観るのも手だ。ネット上では本作をなんだ
かんだ言いながら愛している人が多いことが分かる。昭和の青春映画の王道がここにはあるからだ。
WOWOWでの鑑賞であったが、大映カラーの発色があまり良くなかった。さりながら、カラー映画と
言うこと良く理解した色彩配置であってそれも魅力的だ。

更に、活気溢れる若尾文子の存在と相俟って、その演出や編集の斬新さ、スピード、菅原謙二の
ノリツッコミ、ミヤコ蝶々の漫才のような掛け合いなど、この手の青春映画に欠かせない要素はしっかり
押さえてある。映像的に印象深かったのは、若尾が伊豆から東京へ出てきた時の、東京駅頭のシーン。
アオリのアングルで、固定されたフレームに人物のフレームインフレームアウトで物語を進めるところ、
川崎敬三が若尾に結婚を迫るシーンでのテニスコートの金網とテニスをする人を上手く絡めたシーンなど。
もちろん卓球のシーンのカットや編集も刮目する。長めのアバンタイトルとエンドロールなども
この当時の映画としては新しく、新鮮な感じを受けた。

天津爛漫、明るい頑張り娘、はちきれんばかりに若い若尾文子の魅力がほとんど全てなのだが、その
魅力を増村組は十分に引き出すことに成功している。ノースリーブのシャツ、細いウエストを強調した
衣装、ポニーテールの髪型などもそうである。吉永小百合などの長く活躍している女優さんは、
大体若い頃のお顔はパッツンパッツンに張っている。歯列はその後矯正したんだろうな。

あっという間の88分である。終始若尾文子の魅力にいい意味で振り回され、そして元気が出る
一作だ。その後テレビで「スチュワーデス物語」などの大映ドラマの脚本を書くのだが、その
原点がここにあるといえるだろう。また昭和30年代前半、東京オリンピックが開催される前の
東京の風俗(走っているクルマも含め)を楽しむのもいい。
作品のポスター、青空バックに白いシャツ、手を後ろに佇む若尾のアオリ気味のプロフィールが
とても魅力的だ。
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<ストーリー>
伊豆のある町の高校を卒業した、小野有子は東京の父母の許に帰ることになっていた。だが小さい頃から
育てられたお婆さんに臨終の際、本当の母は他にいることを聞かされて驚いた。
訪れた小野家では父親が出張中で女中扱いされ、味方は女中と出入りの魚屋だけだった。が次男の腕白
中学生弘志とある時大喧嘩をしてから急に仲よくなった。

そんな頃、有子は卓球大会で長女照子のボーイフレンド広岡を破り、彼から好意を持たれたので照子の怒りを
買った。だが彼女は“いつも青空のように明るく”生きることを教えてくれた絵の先生二見が上京するという
ので大いに力づけられた。
また、帰った父栄一から母の話を聞き行方不明の母を探そうと決心をした。一方、広岡が有子に求婚した
ことを聞いた照子は有子を泥棒よばわりし、彼女は堪えかねて家を出、二見の下宿を訪ねた。そこで二見の
温かさに触れたものの、隣の住人で二見の恋人と自称する女性が現れて追いたてられてしまった。

広岡から旅費を借りて伊豆に帰った有子は、実の母が訪れて来たことを知り残念がるが、母が生きていた
ことが分り喜ぶのだった。やって来た二見を囲んでクラス会が開かれ、席上友達の信子からジャズ喫茶を
やっている叔母を紹介され、有子は再び上京、そこで働くことになった。
広岡や二見の協力で有子が実の母に会うことが出来た感激の瞬間、弘志がたずねて来て父が病床にあることを
告げた。有子は尻ごみする母を連れて小野家を訪れた。栄一の臨終間際の心ある言葉に、家族達はすべてを
水に流して和解することができた。いつの間にかひそかに有子の面影を抱いていた二見も、淋しい気持を
ふり払って有子と広岡の将来を祝福してやるのだった。(Movie Walker=シネマ旬報)

この映画の詳細はhttp://movie.walkerplus.com/mv25274/こちらまで。


# by jazzyoba0083 | 2017-01-28 22:45 | 洋画=あ行 | Comments(0)

SPY/スパイ

●「SPY/スパイ」
2015 アメリカ 20th Century Fox Film Corporation. 120min.
監督・脚本・(共同)製作:ポール・フェイグ
出演:メリッサ・マッカーシー、ジェイソン・ステイサム、ローズ・バーン、ミランダ・ハート、ジュード・ロウ他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
これ日本ではビデオスルーしちゃったのだね。もったいない。面白いのに。という訳で★7.5。
コメディって実は作るのにとても難しいと思う。気の利いたセリフをちりばめたり、何気ない
アクションの中に思わず笑っちゃうような仕草を埋めたりで、こういうシーンが滑らずに演出
出来ているというのは、脚本、演出、演者、みんなぴたりと嵌らないと、ダメなんだな。
そう思うと、やはりウディ・アレンという人は優れているんだと思い知る。

本作でもメリッサのキュートな可愛さはあるのだが、何気に地味だけど可笑しい、という点で
笑わせてもらった。メリッサと監督のフェイグ、キャメラのロバート・D・イェーマン(この人
グランド・ブダペスト・ホテルでオスカー撮影賞ノミニーなんだね)は、以前にも組んだことがあり、
(「デンジャラス・バディ」「ゴースト・バスターズ」など)気心がしれている、というか、
メリッサはどういうシーンを与えたら面白いか、ということが分かっているんだね。
       
        <以下、とことんネタばれですから、ご注意ください>

ローマで追跡しようと乗ったピザ屋のスクーターが乗ったまま動かず、直立横転。キッチンで
バトルとなったメリッサとローズ・バーン、メリッサが振り回すフライパンがローズの頭に当たり
地味でリアルに痛いさま。最後の活劇シーン、メリッサが、(この段階では味方になっている)
ローズに落ちている銃を床に滑らせて寄越せ、というところで、滑らせるのだが、少ししか
滑らないという地味でリアルなシーン。そこにカッコ良く颯爽と登場するはずのジェイソン・
ステイサム、コートのポケットがドアノブに引っかかり勢い良く転倒、気絶の憂き目、という
あるあるドジ・・・。などなど、日常生活の中で見ているほうも、「やっちゃうんだよなあ、これ」
という共感が笑いに繋がっていた。このあたりの脚本と演出は好きだな。
適切におバカで、適切にお下品。

さて、本作では、ジュード・ロウとジェイソン・ステイサムといういつもはカッコいいスパイを
演じる役者がコメディを演じる落差、そして「デンジャラス・バディ」でも、チャーミングな
おデブさんを演じたメリッサの嫌味のないコメディエンヌ振り、メリッサの相棒の地味だけど
憎めない大女ミランダ・ハートなど、キャスティングもいい感じだ。
メリッサのありえない格闘シーンも、無理だろうと分かっていても微笑ましい。冒頭のタイトルから
して007などの本格スパイ映画のパロディで、音楽やカット割なんかも、パロっているので楽しさ倍増だ。

ストーリーはありがちなんだけど、内勤のメリッサが、本格的なスパイ活動に入り、その際に巻き起こす
ギャグ満載のドタバタ。新品のBMW7と4クーペを惜しげもなく壊すところも含め次々に展開される
活劇が気持ちがいい。包丁が手のひらを貫通する、など結構痛いシーンもあるけど。
重苦しい映画の鑑賞が続いたので、久々に映画を見て笑った。痛快であった。
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<ストーリー>
ジェイソン・ステイサムとジュード・ロウがCIAエージェント役で共演したアクションコメディ。
CIAの分析官として働くスーザンは、ワシントンD.C.にあるオフィスから現場の状況を分析し、
パートナー捜査官のファインをサポートしていた。
ある日、ファインは核爆弾の隠し場所を知る男ボヤノフを、誤って射殺してしまう。CIAはボヤノフの
娘レイナが核爆弾の行方を知っていると考えファインを送り込むが、ファインはレイナによって撃ち殺
されてしまう。
レイナがテロリストに核爆弾を売ろうとしていること、そしてCIA捜査官のデータを握っていることを
知ったスーザンは、自ら現場捜査官に志願。凄腕捜査官のリックと共に現場に潜り込むが……。
リメイク版「ゴーストバスターズ」「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」の
ポール・フェイグがメガホンをとり、両作に出演したメリッサ・マッカーシーが主人公スーザン役を
演じた。(映画.com)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=356727#1こちらまで。



# by jazzyoba0083 | 2017-01-25 22:55 | 洋画=さ行 | Comments(0)

アンダーカバー Imperium

●「アンダーカバー Imperium」
2016 アメリカ Atomic Fearures and more.109min.
監督・脚本・(共同)製作:ダニエル・ラグシス
出演:ダニエル・ラドクリフ、トニ・コレット、トレイシー・レッツ、サム・トラメル他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
日本未公開作品。WOWOWにて鑑賞。実話をベースにしている。トランプ政権成立後に観たので
ここに描かれる白人至上主義者の主張がある部分トランプの主張にダブって見えて、考えさせられる。

続く緊張、よく出来た脚本がラドクリフの演技を支えた。おどろおどろしくもならず、いい感じの
出来だと思った。だが、潜入捜査が完了した時の、いわば騙し騙された双方の心の動きが弱く、
画竜点睛を欠いた感がある。通り一遍なそこそこの出来の潜入捜査ものになってしまった。そこが残念。
そこまではいい出来の映画だったのに。トニ・コレット扮するサポート側の先輩FBI捜査官にラストで
「結局の原因は、被害者意識ね」と言わせて、騙した側の青年が更生した後、学校で講演して曰く、
「僕は受けてきた被害と同じことを警察や周囲にしていた」と言わしめるだけだったのが物足りない。
ラドクリフの捉え方をもう少し聞きたかった。入れ墨を入れたりしてあれだけ同化の演技を上手く
したのだから。

だが、ブラームスを聴く白人至上主義者ジェリーとは、騙していて悪いなあ、という思いがあった
ように描かれるが、そのあたりの心持ちと、お互いミッションを成し遂げようとする気持ちの相克が
描かれる部分もあったが。付けられた原題から推察されるのは、単なるFBIもの以上に深い心の動きを
捉えた映画を目指していたのだろう。大筋が単純なので、役どころの心の動きが分かりやすく描ける
シークエンスではあったと思うから、よけいに残念だ。

ゲジゲジ眉毛のラドクリフ、坊主頭にして白人至上主義者を良く演じていたと思う。潜入した先の
アーリア人同盟やKKKのやつらがあまり酷く描かれないので、ラドクリフ君、先入先で同化されちゃう
んじゃないか、とハラハラもさせる。
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<ストーリー>
元FBI捜査官の実体験をもとにした、ダニエル・ラドクリフ主演のスリラー。白人至上主義を掲げる
ネオナチ集団が爆弾テロを計画しているとの疑いが持ち上がり、ネイトは潜入捜査することに。
計画を阻止するため、彼らに同調しつつ探りを入れていくが……。
監督は本作が長編初監督作品であるダニエル・ラグシス。脚本にはモデルとなったマイケル・ジャーマンも
参加している。

白人至上主義を掲げ過激さを増すネオナチ集団に、爆弾テロ疑惑が浮上。潜入調査することになった
FBI捜査官ネイト・フォスター(ダニエル・ラドクリフ)は、髪を刈ってネオナチの象徴でもある
スキンヘッドにし、彼らに馴染むよう行動しながらテロを阻止しようとするが……。(Movie Walker)

この映画の詳細はhttp://movie.walkerplus.com/mv61975/こちらまで。


# by jazzyoba0083 | 2017-01-25 14:00 | 洋画=あ行 | Comments(0)

虹蛇と眠る女 Strangerland

●「虹蛇と眠る女 Strangerland」
2015 オーストラリア・アイルランド Worldview Entertainment and more.111min.
監督:キム・ファラント
出演:ニコール・キッドマン、ジョセフ・ファインズ、ヒューゴ・ウィーヴィング、リサ・フラナガン他
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<評価:★★★★★☆☆☆☆☆>
<感想>
良かったのはオーストラリアの荒涼とした空撮のみ。原住民おそらくアボリジニの伝説に
インスパイアされて作られた物語の映像化なので、全編夢の中のような感じ。言いたいことが
あるわけでもなし。話が動き出すまで40分。行方不明になった姉ちゃんは結局何処へ行ったのやら。
邦題にある「虹蛇」が出てくるわけでもありません。ww

キャサリン(ニコール)とマシュー(ファインズ)の夫婦は一体何なのか?セックス依存症なのか?
全裸で街なかを歩く状態って?恐らく子どもたちが神隠しにあった夫婦の心理劇なんだろうけど、
まあ、伝わらないこと。こういうサイコサスペンスみたいな映画にはニコールはよく合うのだが、
本作は全体にいただけない。脚本と演出がダメだと大スターがいても映画は面白くならないという
典型だ。映画を観ていて早く時間が経たないか、と思う作品は悲劇だな。
途中でやめれば良いものを、私は一旦観始めた映画は途中で止めないのが原則なので。
これ、劇場で公開されたんだよね。恐ろしく不入りだったと思われ・・・。

<ストーリー>
オーストラリア出身のハリウッド・スター、ニコール・キッドマンが25年ぶりにオーストラリア映画に
主演して贈るミステリー・ドラマ。オーストラリアの砂漠の街を舞台に、ある日忽然と2人の子どもが
姿を消してしまった夫婦を待ち受ける運命を、アボリジニの伝説をモチーフにミステリアスに綴る。
共演にヒューゴ・ウィーヴィング、ジョセフ・ファインズ、マディソン・ブラウン。
監督はドキュメンタリー畑出身で、本作が長編劇映画デビューのキム・ファラント。

 オーストラリアの砂漠地帯にある小さな街ナスガリ。2人の子どもと共に都会からこの街に引っ越して
きたばかりの夫婦キャサリンとマシュー。思春期真っ只中の早熟な娘リリーに対し、まだあどけなさの
残る息子トミーは、夜になると夢遊病者のように近所を徘徊してしまう問題を抱えていた。
そんなある日、リリーとトミーがまるで神隠しにでも遭ったかのように忽然と消えてしまう。
もしこの土地で2、3日も屋外を彷徨うことがあれば命の危険に関わる。地元のベテラン警官レイを
中心に懸命の捜索が続くが、なかなか2人の発見には至らない。そんな中、夫婦がひた隠しにする
家族のある秘密が浮かび上がってくる。極度の不安と緊張に加え、周囲からの疑惑の目にも晒され、
次第に神経を蝕まれていくキャサリンだったが…。(allcinema)

この作品の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=354675#1こちらまで。

# by jazzyoba0083 | 2017-01-24 14:35 | 洋画=た行 | Comments(0)

ザ・ウェイブ Bølgen

●「ザ・ウェイブ Bølgen」
2015 ノルウェー  Fantefilm 105min.
監督:ローアル・ユートハウグ
出演:クリストッフェル・ヨーネル、アーネ・ドール・トルプ、ヨナス・ホッフ・オフテブロ他
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<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
前知識無しで、タイトルとタグラインのみでWOWOW放映を鑑賞。こういう津波だったんだ!
ノルウェーで津波って、とは思ったが、なるほど、彼の地のフィヨルドを形成する狭い入り江に
屹立する岩山は経年で落下し、それが津波を起こすのだな。初めて知った。それだけでこの映画を
観た価値があった。ノルウェーのVFXてどんなものか、と思ったが、押し寄せる大波は迫力満点で
日本や東南アジアで描かれる津波とは違ったインパクトがあった。但し描写時間は短いが。

ストーリーとしては平凡というか有りがちだが、感情移入しやすく(いい面も悪い面も)ハラハラ感は
あった。ディザスターものではあるが、もう少し緊張しろよとか、大きな難局に直面すると人間て
動けなくなるのか、とも思ったり。
岩盤崩壊に備えた警報センターの諸氏の緊張感がない。もっと早く警報出せよ!って。そして警報を
聞いた街の人たち、すくんじゃって動けない。訓練とかしていないのかな。警報が鳴って津波が来るまで
10分、て知っている割には動きが緩慢じゃないかなあ。人間て大災害を前にすると呆然としちゃいます、
という警告を描こうとしているのじゃないか、と邪推?したり。
警報センターに勤務する主人公、その一家の遭難と再会の物語なんだが、ちょっとご都合よろしすぎる
のではないか、という展開でのハッピーエンド。お母さん、スーパーマンか!
まあ、観て損はない映画でしょう。言葉はかけらも分かりません!ww 原題は「波」という単語らしい。

この所観た映画3本が水難の系統で疲れた!ww 
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<ストーリー>

第88回アカデミー賞外国語映画賞ノルウェー代表に選出されたディザスター映画。世界屈指の絶景スポット、
ガイランゲルフィヨルドで研究に取り組んできた地質学者のクリスチャンは、ある日異変を察知。
その直後、岩盤が崩落し、大津波が人々に襲いかかる。
主演は「レヴェナント:蘇えりし者」のクリストファー・ジョーナー。
監督のロアール・ユートハウグは、本作をきっかけに「トゥームレイダー」リブート版の監督に抜擢された。

ノルウェーのガイランゲルフィヨルドは、広大な山々に囲まれ、標高1000メートル級の切り立った断崖絶壁が
両岸に迫る渓谷が続く世界屈指の景勝地。自然豊かなこの絶景スポットは日々、観光客で賑わっていた。
その一方で、ここは過去に山崩れの大災害が起きた危険な地帯でもあった。地質学者のクリスチャン
(クリストファー・ジョーナー)は長年、ここで地質研究に取り組んできたが、家族の将来を考え、
大手石油会社からのオファーを受け入れ、都市部への引っ越しを決めていた。

その引っ越し前日。住み慣れた町での最後の時間を子供たちとゆっくり過ごしていたクリスチャンは、
異変を察知。すぐにそれが、大規模な岩盤崩落の前兆であることを確信する。その不安は的中し、ガイランゲルの
町に緊急避難警報が発令される。大津波が到達するまで、わずか10分……。(Movie Walker)

この映画の詳細はhttp://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=356970こちらまで。

# by jazzyoba0083 | 2017-01-23 22:40 | 洋画=さ行 | Comments(0)