●「ウォーフェア 戦地最前線 Warfare」
2025 アメリカ A24,DNA Films. 95min.
監督:アレックス・ガーランド+レイ・メンドーサ
出演:ディファラオ・ウン=ア=タイ、ウィル・ポールター、コズモ・シャーヴィス、
   キット・コナー、フィン・ベネット、テイラー・ジョン・スミス、マイケル・ガンドルフィーニ他

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<評価:★★★★★★★★☆☆+α>
<感想>
シネコンにて鑑賞。平日の午前。客はまばら。音響が要の一つの作品なので、その仕様のスクリーンが
使われ、実際「戦闘」の音、その最中の無線や人間の声などが臨場感を醸し出していた。

2006年、イラクの危険地帯ラマディ。アメリカ軍特殊部隊の8人の小隊が、アルカイダ幹部の監視と
狙撃任務に就いていた。ところが、想定よりも早く事態を察知した敵が先制攻撃を仕掛け、市街地での
全面衝突が勃発。
退路を断たれた小隊は完全に包囲され、重傷者が続出する。部隊の指揮を執ることを諦める者、本部との
通信を断つ者、悲鳴を上げる者など、現場は混迷を極めていく。そして負傷した仲間をひきずり、放心
状態の隊員たちに、さらなる銃弾が降り注ぐ。」(映画comの解説より)

という状況でイラクゲリラを掃討していたネイビーシールズ8名が抜き差しならぬ戦闘に巻き込まれた
80分ほどを実況生中継風に綴っていく。そこには戦闘員の背景説明も、彼らの小隊の中での繋がりなど
具体的な事項はあえて語らず、とにかく戦闘、戦闘、戦闘(warfare)。実際にこの戦闘に従事した
元兵士のアドバイスに従い、作戦を綴っていく。無線係は司令部の交信を如何に性格に伝え、何がいま
自分たちに必要かを訴える。かっこいいとか、人情的な演出は一切排除され、殺されるか殺すかの状況が
どう展開するのかをひたすら観客に示していく。

この戦闘では戦闘からの脱出が成功するまで爆弾の爆発を受けて全身に破片を浴びた兵士がずっと痛み
を訴えて唸りづづけている。マシンガンや重機関銃を撃つ兵士も乱射しているようにしか見えない。
恐怖にかられる場面で人間はどうなるのか。いきなり早朝の寝ている所を襲われ住宅を米軍に占拠され
たイラクの住民は戦闘で住宅をボロボロにされ、死ぬかもしれない恐怖にさらされる。
相手に関係なく戦闘に振り回され死の恐怖に振り回され財産を壊される。

籠った住宅からでられない小隊は、救援の兵士も運べる戦闘車両を司令部に要求する。また住宅の
2階に敵がいるからとそこへの砲撃を依頼し、司令部からお前らがいるのに攻撃するのか、と言われたり
空軍に爆撃を依頼したり。必要ならば上官になりすまして無線で嘘を言う。
小隊からのリクエストに司令部は結構きちんと答えていて、小隊の元に2台が2回救出に来る。

ここに描かれるドキュメント風の戦闘は、演出を排除し戦争のリアルを(爆弾で胴体半分が吹き飛ぶとか)
のこれでもか、と示し、極限状態の戦闘の中で人間はどうなるのか、何を考えるのか考えないのか
命令を出すものはどうやって正しい指令を出すのか、実際の戦闘の側に立って音も聞きながら体験をして
いるような、戦闘の場にいるような感覚となる。
登場する米兵の人間性や背景などは語られないのでとにかく戦闘がどのように展開されたのかがこれ
でもかと示されるのみだ。イラクやアフガンなどで米兵が孤立し救出されるという実話に基づく映画は
いくつか観た記憶しているが、ここまでタイトル通りリアルな「戦闘」に拘った映画はお目にかかったこと
がなかった。その辺りはA24の面目躍如たるものだろう。

ラストシーンが特に印象的。小隊が引き上げていった町の住宅に隠れていたイラクゲリラが通りに出て
くるのだが、その数は小隊より多く、ほとんどが倒されていなかった様子が示される。
結局この戦闘は何だったのか。イラク側も米軍側も何も得るものはなく、けが人死人を出し、住民は
家を破壊され・・・戦争とは、一体・・・という感想が観た人の胸に残ればこの映画は成功だったと
感じたのだった。

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<ストーリー>
「シビル・ウォー アメリカ最後の日」のアレックス・ガーランド監督が、同作に軍事アドバイザーと
して参加した元・米軍特殊部隊隊員レイ・メンドーサと組み、彼のイラク戦争での実体験をリアルに
再現した戦争アクション。
メンドーサら特殊部隊はイラクの危険地帯・ラマディでの任務中に敵兵に完全包囲され、逃げ場のない
ウォーフェア(=戦闘)からの脱出を図る。

2006年、イラク。アメリカ特殊部隊の小隊8名は、イラク中央部の危険地帯ラマディで、アルカイダ
幹部の監視と狙撃の任務についていた。ところが事態を察知した敵兵から先制攻撃を受け、突如全面
衝突が始まる。
反乱勢力に完全包囲され、負傷者が続出。救助を要請するが、さらなる攻撃を受け現場は地獄と化す。
混乱の中、通信兵メンドーサは本部との通信を閉ざし、指揮官のエリックは部隊への指示を完全に放棄、
皆から信頼される狙撃手のエリオットは爆撃により意識を失ってしまう。負傷した仲間をひきずり放心
状態の隊員たちに、さらなる銃弾が降り注ぐ。(キネマ旬報)

<IMDb=★7.2>
<Metascore=78>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:92% Popcornmeter:93%>
<KINENOTE=74.9点>
<映画com=3.6/5>



# by jazzyoba0083 | 2026-01-19 13:30 | 洋画=あ行 | Trackback | Comments(0)

Rip/リップ The Rip

●「Rip/リップ The Rip」
2026 アメリカ Artists Equity. Netflix presents. 133min.
監督・脚本:ジョー・カーナハン 
出演:マット・デイモン、ベン・アフレック、スティーブン・ユアン、テヤナ・テイラー、
   カイル・チャンドラー、スコット・アドキンス、カタリーナ・サンディノ・モレノ他

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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
Netflixの配信映画(配信映画はキネマ旬報は扱わない)。しかし、マット・デイモンとベン・
アフレックというオスカー俳優がプロデュースにも加わって、こうした映画を作る時代になった
のだな。彼らの意見が配給会社に取り入れられる可能性が高いということの証かもしれない。
メジャー配給会社とは違って。

さて、名優2人がどういう活躍をするのか楽しみに見始めた。今のアメリカの社会をあぶり出す
ようなマイアミ警察の裏側をヒリヒリする時間進行で描き出す。リップとは押収品の事。
犯罪絡みで(特に麻薬犯の場合多し)現金が押収されることが大きいが、現場で現金を抜き取り
懐に収める悪徳警官が後を絶たない。内部監査を受ける麻薬捜査班は疑心暗鬼だ。
当然地元警察だけではなく、FBIやDEAも出てくる。

冒頭で、ある一人の女性警部が射殺されるシーンが登場。彼女はベン・アフレックの恋人であった。
またベンとマット・デイモンは親友であるが、マットの方が位は上の警部補でベンは巡査部長。
署内に誰か内通者がいる、ということで監察官の調査が進み、みな疑心暗鬼で殺伐とした雰囲気。

そうした中で殺された女性警部の最後のショートメールで金の隠し場所が示された。マット以下の
捜査班が現場とされる住宅を、チーム全員と訪れる。留守番の若い女性がいたが何も知らないと
いう。隠し階段から二階に上がるとガランとした部屋が現れる。マリア像が飾ってあるその壁の
向こうにはペール缶12個。現金が実に2000万ドルもあった。さあ、彼らはこれをどうする?
おそらくはカルテルの金。

マットを含めて誰もこの金があればなあ、通報にあったのは15万ドル。差額を捜査班で分けて
しまえば分からない。誰が誘惑に負けるのか、またこの中に通報者はいるのか。みんなが怪しく
見えてくる。怪しまれるようなプロットが観客をスリードに誘う動きも挿入されている。

彼らが倉庫で押収した金の勘定をしていると、怪しげなパトロール警官が来たり、回りの家は
すべてカルテルに買い占められいる雰囲気もある。その中で怪しい動きをみせるアジア系刑事。
カルテルと思われる男からお前らは殺すぞ、と電話が来たり。マットも怪しげなそぶりをみせる。
本当い怪しいのだろうか。

最後まで書いてネタバレするのは止めるが、ラスト30分で誰が怪しかったか、マットはどう動いた
か、ベンはどうだったのか、ベンの弟でFBI特別捜査官は?さらにDEAのチーフは?彼らの
それぞれの正体が明かされるという仕掛けで、その中で冒頭の女性警部殺しの犯人も分かってくる。

伏線の回収や、半分辺りまでは誰もが金を狙っているのでは?という雰囲気が充満していてドキドキ
させられる。カルテルが警官殺しで捜査サイドの激怒を買うよりは2000万ドルは諦めるといった
ことから、警察官の欲望に迷いが生じた(ように作劇されている)。
大団円の構造はちょっとステレオタイプな感じだったが、溜飲は下がる。本当に悪いやつの背景の
描写がいまひとつ薄いかんじが欠点だと感じた。しかし、事実にインスパイアされた作品というだけ
あり、緊張感とリアリズムを感じることが出来て面白く、興味深かった。
アメリカの警察機構の複雑さの中に地元警官の誘惑が転がっていて犯罪の温床になる、とかの
彼の国の警察事情にも背筋が寒くなりつつ。

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<ストーリー>
「AIR エア」「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」などで、これまでにも数々のタッグを組んで
きた盟友ベン・アフレックとマット・デイモンが、製作・出演に名を連ねたクライムスリラー。
アメリカ・マイアミを舞台に、思わぬ大金を発見したことで、警察内部の信頼関係が崩壊していく
さまを描く。

廃墟と化した古びた隠れ家で数千万ドルもの現金を発見した、マイアミ警察の警官たち。
その金額の大きさが外部に知れ渡ると、あらゆることに疑いの目が向けられ、警官たちも誰を信用して
いいのかわからなくなっていく。(映画com)

<IMDB=★6.8>
<Metascore=62>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:81% Popcornmeter:66%>
<映画com=3.5/5>
<Filmarks=3.6/5>



# by jazzyoba0083 | 2026-01-18 23:10 | 洋画=ら~わ行 | Trackback | Comments(0)

●「エイリアン・ロムルス Alien:Romulus」
2024 アメリカ Scott Free Productions,Brandywine Productions.119min.
監督:フェデ・アルバレス
出演:サナ・レイサン、ラウル・ボヴァ、ランス・ヘンリクセン、ユエン・ブレムナー、
   コリン・サーモン、サム・トラウトン、ジョセフ・ライ他

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<評価:★★★★★★★☆☆☆+α>
<感想>
初期の「エイリアン」は映画館に足を運んでいたが、だんだんストーリーが貧弱になり、
最近は劇場で観ることが無くなってしまった。本作もそうで、日本での評判も芳しいものが
少なくなかった。本国では評判になっていたが。

さてそんな評価の映画がWOWOWで放映してくれたので、この際観てみた。
うん、ストーリーはスピンオフ映画とはいえ、カスカスな印象だが、サーガへのオマージュは
認められ、おヤクソクの怪物が女性の前面に汁を流しながら迫るという初作の構造は、誰でも
ピンと来るだろう。また宇宙船の中にいた半身が溶けたアンドロイドの登場もしかりである。
シガニー・ウィーバーの1と続編の間に位置するので、シガニーがモビルスーツで宇宙空間に
叩き出したラスボスは、実は死んではいなかった、という事実がある。

しかし、何と言っても素晴らしかったのは、オスカーにもノミネートされた視覚効果だ。
プロダクションデザイン(宇宙船の中や、植民星の美術)がニセモノ臭くなくリアルな現場感
生み出すことに成功していた。重力切り替えの仕組みも面白い。

クリーチャーの造形は、これまでの流れを受けたものであるし、彼らの血液が強力な酸で宇宙船の
構造物を溶かすというのもこれまで通り。新鮮だったのは、主人公の女性レインの弟という
位置付けのアンドロイド・アンディの存在。彼は人間そっくりで、首にモジュールの差込口がある。
宇宙船内で、アンディの会社のアクセス権をアップロードするため他のアンドロイドのものを入れたら
別の性格になった。本来レインを守るという指令がイップットされていたのだが、モジュールが
入れ替わると、会社の利益を守る行動に変化した。このことがストーリーに大きな流れを作る。

さらに新しかったのは妊娠したスタッフに入り込んだ異生物が人間と合体して人間の出産の形態を
取って出てくるものの、その姿は人間とエイリアンのハーフ(よりもおぞましいが)で、ここら
あたりが見せ所だった。

いつもの事ながら、ラスボスと女性主人公の戦いでは、レインは密閉スーツを着て、ラスボスを
宇宙空間に叩き出す。ラストに至るハラハラもテクニカルな描写も上手くまとめられ、いい感じ
だった。なんだ、日本の評価は少し厳しすぎるんじゃないか?確かにストーリー自体は、イージー
に流れたが、逆に分かりやすいというメリットはある。スピンオフというのはそういうもので
いいんじゃないかと割り切れば良し!これはIMAXで観ても良かったかもしれない。

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<ストーリー>
「エイリアン」(1979年)のその後の物語を、監督リドリー・スコット自身の製作で映画化。
6人の若者たちが足を踏み入れた宇宙ステーション“ロムルス”。そこにいたのは、寄生した人間の
胸を突き破り、異常な速さで進化する生命体“エイリアン”だった。

人生の行き場を失ったレイン(ケイリー・スピーニー)、アンディ(デヴィッド・ジョンソン)、
タイラー(アーチー・ルノー)、ケイ(イザベラ・メルセード)ら6人の若者たちが、生きる希望を
求めて宇宙ステーション“ロムルス”に足を踏み入れる。
だがそこには、寄生した人間の胸を突き破り、異常な速さで進化する“エイリアン”が彼らを待って
いた。その血液はすべての物質を溶かすほどの酸性のため、攻撃することもできない。若者たちは、
宇宙最強の生命体から逃げ切れるのか?(キネマ旬報)

<IMDb=★7.1>
<Metascore=64>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:80% Popcornmeter:85%>
<KINENOTE=76.4点>
<映画com=3.5/5>



# by jazzyoba0083 | 2026-01-16 22:10 | 洋画=あ行 | Trackback | Comments(0)

●「コート・スティーリング Caught Stealing」
2025 アメリカ Protozoa Pictures. Columbia Pictures(presents). 107min.
監督:ダーレン・アロノフスキー 原作・脚本:チャーリー・ヒューストン
出演:オースティン・バトラー、レジーナ・キング、ゾーイ・クラヴィッツ、マット・スミス、
   リーブ・シュレイバー、ヴィンセント・ドノフリオ、ベニート・A・マルティネス・オカシオ他

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<評価:★★★★★★★★☆☆+α>
<感想>
日本のフライヤーのタグライン「マフィアもネコもバッチ来い!」がどのようなものなのか、あまり重く
なさそうで本国の評価や、日本での評価も高いので、シネコンに出かけた。今年一発目。
ハズレは観たくないなと。

最近の3時間になんなんとする映画群にあって、2時間にも満たない上映時間だったが、なかなかな快作、
いや「怪作」だった。高校生でメジャーリーグのドラフト有望と言われていた男が交通事故をきっかけに
次々と我が身と関係者にとんでもなく強烈な不幸が降りかかるという不条理譚であるのだが、後半は
彼の再生譚に繋がっていくという話。

絶望の縁に投げやられ将来も夢もない形で終わる本当の不条理劇ではない。ラストにはニヤリとする
カタルシス(ありがちだけど)も用意されている。再生譚の方は、典型的なものだが、前半に降りかかる
不条理は、彼の心理を覗き見るには上手く構成されている。ええ、そんな人まで簡単に死んじゃうの?と
いう。

前半の肝になるのが、ユダヤ教の中でも正統派の(黒い服に帽子と三つ編みしたもみあげ)殺し屋2人。
容赦ない殺人は犯す一方で、安息日にはクルマの運転もせず、家族との夕食は大事にするという
アンビバレントな存在で、私にはガザでジェノサイドを繰り広げるネタニヤフを想起させた。2人の
方がよっぽど人間的ではあるのだけれど、その乖離が今の宗教を語っていると思えたのだ。

この映画は主人公ハンク(オースティン・バトラー)=サンフランシスコ・ジャイアンツ=友人から
預かった猫のバド(パンク風同居人から預かった猫)という構図があると思う。そして1998年という
時代設定の妙味がある。

SFジャイアンツ(私が一番好きなメジャー球団だが)は映画では振るわない数年を経て今シーズンは
ワイルドカードを争う位置にいる。バリー・ボンズを擁しているものの、4番だけではいかんともしがたい。
そんな足掻く球団と、悪いことばかり続くハンクは重なる。友人を乗せてのドライブ(クルマのカラーは
クロとオレンジのジャイアンツカラーだったと思う)の時、道にいた牛を避けようとして電柱に激突。
自分は膝に大怪我、親友は死んでしまった。これでプロの道は絶たれた。彼はその後、このシーンの悪夢
ばかり見る。もう終わったことなのに過去に縛られ未来が開けない。彼女はいるのだが、今ひとつ展望に
欠け、愛想をつかされることもある。

しかし、猫を預かったことからとんでもない犯罪に巻き込まれ、大きな不幸に見舞われる。そうした
時間の中で追い込まれたハンクは、決断し、そして人生のハンドルを大きく切るのだ。ギャングから
蹴飛ばされて腎臓が一つ無くなるような暴力でも、あまり怒らない人の良い??ハンク。いや人がいいの
ではなく、怒る意味さえ失っているようであった。
その過程は分かりやすいくらい分かりやすい。含んだ意味をもたせるのが好きなダーレン・アロノフスキー
にしては明解なカタルシス提示であった。細かい説明は端折られるところもあるが不用意な意味がついて
しまうよりは余程よい。そうした中でのハンクのバットは彼の意思のメタファーとして有効であった。
終わった、と思って席を絶たないほうが良い映画の典型。ハンクのお母さんにはびっっくりだ。(ノン
クレジット)主人公を務めるオースティン・バトラーがハマっている。
"Caught Stealing"とは野球用語で「盗塁失敗」ということであるが、これがなかなか含蓄があるのだ。

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<ストーリー>
ダーレン・アロノフスキーがオースティン・バトラー主演で贈るクライム・アクション。
1998年、ニューヨーク。恋人イヴォンヌと平穏な生活を送るバーテンダーのハンクは、隣人から猫の
世話を頼まれたことをきっかけに、マフィアが絡む思わぬ大事件に巻き込まれていく。

1998年、ニューヨーク。かつてはメジャーリーグのドラフト候補になるほど将来を期待されながら、
運命のいたずらによって夢破れたハンク(オースティン・バトラー)は、バーテンダーとして働きながら、
恋人イヴォンヌ(ゾーイ・クラヴィッツ)と平穏な生活を送っていた。

そんなある日、ハンクは変わり者の隣人ラス(マット・スミス)から突然、ネコの世話を頼まれる。
親切心で引き受けたところ、なぜか街中のマフィアたちが代わる代わる彼の家へ殴り込み、暴力に
任せて脅迫してくる悪夢の日々に悩まされることに。
やがてハンクは、自分が裏社会の大金絡みの事件に巻き込まれたことを知る。警察に助けを求めな
がら逃げ続けてるハンクだったが、ついにその身に大きな悲劇が降りかかる。
理不尽な人生に堪忍袋の緒が切れたハンクは、一念発起。自分を巻き込んだ隣人やマフィアたちへの
リベンジを決意する……。(キネマ旬報)

<IMDb=★6.9>
<Metascore=65>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:85% Popcornmeter:83%>
<KINENOTE=77.1点>
<映画com=3.7/5>



# by jazzyoba0083 | 2026-01-14 16:10 | 洋画=か行 | Trackback | Comments(0)

●「スコア The Score 」(再見)
2001 アメリカ Horseshoe Bay Productions,Lee Rich Productions. 125min.
監督:フランク・オズ
出演:ロバート・デ・ニーロ、エドワード・ノートン、マーロン・ブランド、アンジェラ・バセット、
   ゲイリー・ファーマー、ポール・ソールズ他

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<評価:★★★★★★★☆☆☆+α>
<感想>
WOWOWの冊子の紹介欄に3大俳優の共演と書いてあり、釣られて観たところ、頭のあたりの
エドワード・ノートン登場シーンで彼が脳性マヒかなんかの障害者のマネをするシーンで、
あれ?この演技記憶にあるぞ、と当ブログを検索したところ、なんと10年前に観ていた
その時既に公開から15年近く経っていたわけだ。下にその時の感想を貼っておくが、かなり
辛めな評価をしている。ストーリーはほぼ忘れていた。



さて、2度目の鑑賞でも、3人の俳優たちの演技は確かに文句のつけようがないし、マーロン・
ブランドの遺作となったここでも彼の存在感は凄いものだ。
全体にこんにちのサスペンスやクライムムービーのせせこましい展開にはないゆったりとした進行で、
監督は、スローなジャズの雰囲気を全体に醸し出したかったのではないかな、と感じた。

ただ初見の時にも書いたが、前半のテンポがいかにも悪い。さらに国宝級の笏を奪う仕掛けに
ついても、説明を端折りすぎな感じがするし、地下通路からの侵入とか少し無理筋な手口
気になった。

ただ、全体を観終えた時に、ラストのどんでん返しも含めまずまずの仕上がりに感じた。
結局笏の売買からデ・ニーロの取り分はどうなったのか、とかノートンがその後どうしたのか、
またブランドも足を洗えたのか、という肝も部分はオープンエンドとなっていて、誰でも
いいから締めをしておいて欲しかったかなあ、とは感じたのだった。
デ・ニーロが隠れ蓑で経営しているジャズクラブにカサンドラ・ウィルソンが出てきたのには
驚いた。

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<ストーリー>
超一流の泥棒、ニック・ウェルズは危ない橋は渡らない、地元では仕事をしない、仲間はもたないと
いう信条をもち、仕事を続けてきたが、足を洗い、恋人のダイアンとジャズ・クラブの経営を始め
ようと考えていた。

そんな彼に、25年来の友人であるマックスは税関の金庫に保管された秘宝の笏を盗み出すという計画を
持ちかけた。悩んだ末に、ニックはこれを最後の仕事と決意する。
この計画に、税関の内部に障害者を装い、清掃員として潜入していた若い男、ジャック・テラーが加わる。
それぞれの思いを胸に秘め、計画は動きだした……。(キネマ旬報)

<IMDb=★6.8>
<Metascore=71>
<Rotten Tomatoes=Tomatometer:74% Popcornmeter:67%>
<KINENOTE=68.1点>
<映画com=3.4/5>



# by jazzyoba0083 | 2026-01-12 23:10 | 洋画=さ行 | Trackback | Comments(0)