2010年 02月 16日
恋愛上手になるために The Good Night
2007 アメリカ・イギリス・ドイツ 90min.
監督:ジェイク・パルトロー
出演:ペネロペ・クルス、グウィネス・パルトロー、マーティン・フリーマンほか。
<感想>
グウィネスの実弟、ジェイクの初監督作品だそうだ。邦題がラブコメみたいだけど、コメディ
ではない。男女の恋愛を不思議な感じで描いたユニークな作品で、まずまずの出来だが、
退屈でもあった。ラストシーンも良く考えないと判らなかった。90分の作品で、まとまりは
まあまあだったが、山というか盛り上がりに欠けたままエンディングまでなだれ込んでいく。
ラストの交通事故までは、退屈だ。
ぺネロぺとグウィネスが出演しているから、観てみたけれど、公開当時も評判にならなかった
ところを見ると、業界からもそう客の入る映画ではないな、と見られたのだろうね。
お二人はそれぞれの役を肩の力を抜いて演じてはいるが、なんか監督の肩に力が入っちゃった
感じだ。
夢と現実を使い分けて、謎の女(ぺネロぺ)の存在がどんどん気になってくるのは良かったの
だが、いわゆる「夢オチ」でジ・エンド。
<ストーリー>
「長い間同棲生活を続けているゲリー(マーティン・フリーマン)とドーラ(グウィネス・
パルトロウ)との間に最近吹いているすきま風の中、ゲリーが毎夜見る夢の中で、
パーフェクトな美女と出会うストーリーが軸。
ゲリーは昔ポール(サイモン・ペグ)と共に人気バンドのメンバーとしてヒット曲を
飛ばしたが、今は細々とCMの作曲をして食いつないでいる状態。それに対してポールは
某社の共同経営者に出世し、別荘まで買い込んでいるらしいから、ゲリーとドーラは
大ショック。ドーラがハッパをかけるつもりで言った「今の仕事を続けてモノになるの?」
と言う言葉も、今のゲリーにはとげのある言葉としか受け止められなかったようだ。
アメリカの夫婦が毎晩寝る前に「I love you」「Me,too」とささやき合う
のはいい習慣だが、恋人同士として毎晩くり返されているゲリーとドーラのそれは形式的で
形骸化していることは明らか。そんなある夜、ゲリーの夢の中に現れた美女は一体ダレ・・・?
映画前半は、「I love you」「Me, too」の会話の後に夢におちたゲリーの前に、白づくめの
ファッションに身を包んだ美しい女性の姿が再三登場する。ペネロペ・クルス扮するこの
美女の名前はアンナ。そんな美女が、ドーラと違ってなぜかやさしくゲリーに尽くして
くれるのだから、ゲリーが彼女に夢中になったのは当然。
ゲリーは男同士の気安さもあり、ポールに対してだけはそんなアンナの存在を熱く語って
聞かせたが、困ったのは夢の中でしか彼女に会えないこと。そこで彼が通い始めたのが、
“明晰夢”の研究家メル(ダニー・デビート)。アラン・ワイゲルト著の『明晰夢』は
ベストセラー本らしいから、“明晰夢”についてゲリーにさまざまなアドバイスをするメルは
インチキ教祖ではないはず。
「信ずる者は救われる」とはよく言ったもの。ゲリーが通い始めた“明晰夢”をすぐに信じた
かどうかは別として、ゲリーがある日目にした大きな広告写真には何とアンナの姿が。
これはつまり、夢の中に現れる女性アンナは夢の中だけの存在ではなく、現実に生きている
女性だということ・・・?そうとわかったゲリーが、早速現実の女性“メロディア”を捜し
求める事になったのは当然だが・・・。」
以上は、こちらの映画批評ブログからの抜粋・引用。
結局、ゲーリーとドーラは別れてもお互いが忘れられず、ゲーリーは夢の女を諦めて、
再びドーラとやり直そう、と決心をし、街で開催中のドーラの写真展に出かけて行って
彼女を探し、新しい彼氏のクルマで現れたドーラに声をかける。そして道を渡ってドーラの
元へ行こうとした時、クルマにはねられる。
次のシーンでは、松葉杖のゲーリーがドーラと新しい生活を初めて一件落着の様子。
しかし、ラストカットでは、病院で意識不明のゲーリーのベッドサイドで途方に暮れるドーラの
姿が・・・。
夢とウツツが行ったり来たりしながら、愛情のゆくえを追っていく映画はこれまでにもあったと
思うが、結局なんだったのか、ということをうっちゃって終わる映画が多かったような気がする。
本作もそれだ。
この映画の詳細はこちらまで。
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