2012年 03月 21日
ジョー・ブラックをよろしく Meet Joe Black
1998 アメリカ City Light Films,Universal Pictures,.181min.
監督・製作:マーティン・ブレスト
出演:ブラッド・ピット、アンソニー・ホプキンス、クレア・フォーラニ、
マーシャ・ゲイ・ハーデン、ジェフリー・タンバー、ジェイク・ウェバー他

<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
フレデリック・マーチ主演、「明日なき抱擁(1934)」のリメイク作品。
ラジー賞の最悪リメイク・続編賞ノミネート作品らしいが、全く賛同できない。
とても面白い3時間だった。オリジナルは未見ではあるが、静かに流れる時間の
中で、出会いと別れ、愛とは、などいろんなことを考えさせてくれる。
覚悟して3時間テレビの前に座ったが、長さはあまり気にならなかった。
★1個は、死神ブラピを恋に落とした、美しき(今は40歳だけど)クレア・
フォーラニの菅野美穂あるいはサンドラ・ブロック系の困り顔、眩しいような
表情で、同じブラピなのだが、別人である人に対する目と顔の表現、また
そもそもの美しさに進呈するものである。彼女の、ブラピを見る目の演技は
思わず吸い込まれて見入ってしまう。そのくらい良い出来だと思う。
ブラピもアンソニー・ホプキンスも上々だ。脇を固めている配役もナイスだと
感じた。


死神の恋の行方にはらはらしながら、カタルシスもちゃんと取れていて、
鑑賞後、心が清清しくなる思いがした。静かに進むストーリーなのに3時間
一気に見せてしまうのは、やはり脚本が優れているからだろう。
死神に魅入られた男(ニコルソン)の会社を巡る騒動もまた、縦軸として
ストーリーを魅力的にしている。これのエンディングソングがハワイの
今は亡き巨漢の歌手イズラエルの「オーバーザレインボウ」だったのね。
ある男をあの世につれに来た死神はその体を借りた男がいい男だったため
その男が死の直前に出会った娘に恋をしてしまう。
その娘の父親こそ、死神が連れに来た会社社長(ニコルソン)であった。
彼は心臓病をわずらっており、65歳の誕生日に、この世を去ることに
なった。しかし、彼の会社では、乗っ取りまがいの事件が起き、一旦
社長を解任されるが、ジョー・ブラックと語る死神(ニコルソンは彼の
正体を知っている)の登場で、様々な騒動が起きたり、収集したりする。

ラストに近い誕生パーティーの日に、社長は、裏切った役員を呼びつけ
彼が画策していた陰謀を暴き、退任を迫るが、言うことを聞かない、そこで
ジョー・ブラックは彼に自分の正体を明かそうと口を開く。止める社長。
ジョーの口から出た言葉は・・このあたり、思わずニヤリだった。
人間の世界に慣れず、食べ物を不思議そうに食べたり、ピーナツバターが
何よりも好きな死神。ブラピの体を借りているのでどうも、辛気臭さがない。
社長の娘と触れ合ううちに次第に「愛」について目覚めていき、
この世から「去りがたい」とまで言うまでになった。しかし、時間は迫る。
社長を連れて、あの世へと帰るときがきた。娘に別れを言って社長と
パーティー会場から去っていく・・。しかし、振り返った娘の目に映った
のは、死神ジョーが抜けて、冒頭カフェで出会った、魅力ある、あの青年で
あったのだ。とにかく再度言うが、あまり映画で見たことの無いクレア・
フォーラニの存在があるから、3時間お付き合いできたといっても過言では
ないだろう。さすがは「セント・オブ・ウーマン夢の香り」の監督さん
だけあって「ロマン」を感じる作品仕上がっている。
<ストーリー>
「大富豪パリッシュ(アンソニー・ホプキンス)のもとに突如客がやって来た。
ジョー・ブラック(ブラッド・ピット)と名乗る彼、実はパリッシュを迎えに
来た死神で、ついでにパリッシュを案内人にして人間の世界を見に来たのだった。

娘のスーザン(クレア・フォラーニ)は彼の姿を一目見るなり驚く。ジョーは
街で意気投合した青年にそっくりだったからだ。それもそのはずジョーは
死んだその青年の肉体を借りてこの世界に降りてきたのだ。
その後二人は徐々に愛を深めていく。人間の恋愛を知ったジョーは彼女を
あの世に連れて行きたいと葛藤する。苦悩の末ジョーはパリッシュとこの世を
後にする。そして彼らと入れ替わりにスーザンと意気投合した青年が彼女の
前に姿を現すのだった。」(goo映画)
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