タップス Taps

●「タップス Taps」
1981 アメリカ 20th Century Fox Film Co.,126min.
監督:ハロルド・ベッカー
出演:ジョージ・C・スコット、ティモシー・ハットン、トム・クルーズ、ショーン・ペン、ジャンカルロ・エスポジート
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
ベトナム以後、湾岸以前のアメリカの中における軍隊の位置付けがわかる映画だ。
この映画が作られた81年にレーガンが就任し、カーター政権時代に失った親米政府の奪還に
向けた動きなど、軍拡方向に振っていった。しかしイラン・コントラ事件を起こすなど、批判も
多かった。そしてベルリンの壁が崩壊し、冷戦が終結を迎えるのである。

この映画のバックグラウンドにはカーター時代のデタントの雰囲気があり、陸軍幼年学校など
時代遅れだ、という世論がベースにあるだろう。
幼年学校の校長は第二次世界大戦~朝鮮戦争~ベトナムと歴戦の英雄であり、そこで
育てられるまだ幼い少年たちは、ある種、世間知らずの純粋培養型戦闘マシーンになっていく。
そのあたりの怖さと悲しさを描く映画。
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現実的にはあまり起こりえないとは思うが、こういう恐ろしい状態をこの国は内包しているのだ
ということだろう。状況設定が面白く、興味深く見ることが出来たが、出来のいい映画か、というと、
そうでもない。

校長のジョージ・C・スコット、時代遅れの将軍。そして超若いトム・クルーズとショーン・ペン。
事実上の主人公のティモシー・ハットンの最後は、悲しい。

<ストーリー>
「開校以来1世紀半、伝統と歴史を誇るバンカーヒル・ミリタリー・アカデミー。
ここでは12歳で親もとを離れ、6年間、厳しい規律の下で学習と教練をみっちり叩き込まれた
少年たちが、育っていく。
夏休みを前に、卒業と進級の時期がめぐってきた。ブライアン(ティモシー・ハットン)は、朝から
興奮と緊張を抑えつけるのに苦労していた。入学以来、首席を通してきた彼はいよいよ
最高学年に進級し、全校の生徒指揮官となるのだ。

校長ハーラン・ベイシュ将軍(ジョージ・C・スコット)は、卒業式の訓辞で、ミリタリー・アカデミー
など現代では時代錯誤な存在だから、1年間の猶予を置いて閉校するという理事会の決定を
発表。
その夜のダンス・パーティで、生徒たちと町の少年たちの喧嘩をとめようとしたベイシュ将軍の
銃が暴発、1人の少年が死亡。校長は警察に連行され、学校は即時閉鎖されることになった。

ブライアンは閉鎖撤回を実力でかちとろうと、在校生に呼びかける。150余名の生徒は全員
賛成した。武器庫のマシンガン、M60銃、手榴弾を手に篭城を始めるブライアン、アレックス
(ショーン・ペン)、ウエスト、デイビッド(トム・クルーズ)、JCら。州軍が周囲をかこみ、
指揮官カービー大佐(ロニー・コックス)が説得にあたるが、ブライアンらの意思は固かった。
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校内の水道と電気が切られた。挫折する生徒も出てくる。12歳のチャーリーが、事故のために
死亡。ブライアンはついに篭城をやめることにした。だがデイビッドが狂ったようにマシンガンを発射。
州軍のタンクが応戦。とめようとしたブライアンも死亡してしまう。ブライアンの亡骸を抱きかかえて
校門に向うアレックス、涙が頬をつたっていた。」(goo映画)

この映画の詳細は
こちら
まで。
by jazzyoba0083 | 2012-07-31 23:15 | 洋画=た行 | Trackback | Comments(0)