2013年 01月 24日
シェルブールの雨傘 Les Parapluies de Cherbourg
1963 フランス Parc Film,Madeleine Films,Beta Film.91min.
監督・脚本:ジャック・ドゥミ 音楽:ミシャル・ルグラン
出演:カトリーヌ・ドヌーブ、ニーノ・カステルヌオーヴォ、マルク・ミシェル、エレン・ファルナー他

<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
ミュージカルも好きだし、ジャズプレイヤーとして、また「ロシュフォールの恋人たち」
「華麗なる賭け」を中心とする映画音楽作曲家としてのミシェル・ルグランは大好き
なんだけど、全編歌、というのはどうなのかなあ、と敬遠して今まで来た。
今回WOWOWで放映され観てみた。メインテーマとWatch what happensの2曲に
絡む部分は分かるのだが、そのほかのセリフが全部歌になっているのは、
クラッシックのオペラほどの完成度には至らず、ちょっと個人的には辛かった。
これを作った、という冒険は評価されるべきだろうが。
この映画は、ドゥミの独特の色彩美、浮世離れしたストーリーそれと、若い
カトリーヌ・ドヌーブの筆舌に尽くしがたい美しさを味わうべきものだろう。
ドヌーブは大学生の頃「マノン・レスコー」を見てその美しさに圧倒され、しばらく部屋の
壁にでかいポスターが貼ってあったなあ。
冒頭の雨が降るシェルブールのレンガ舗道、上空から消失点を持って描かれるシーンは
引き込まれた。全員吹き替え(ドヌーブはダニエル・リカーリ)であるが、口がよく合って
いる。
相思相愛だった青年が徴兵で2年間アルジェリアに行くのだが、ちょうどアルジェリアで
テロ事件が起き、この戦争が今のアルジェリアのありようにも通じているのだなと
感慨深かった。

ストーリーはごく単純で、1957年11月から63年のクリスマスまでの6年間を描く。
シェルブールの街、自動車修理工の青年ギーと傘店を母娘できりもりしている女性
ジュヌビエーブは相思相愛。「ガソリンスタンドを持とう」「こどもは女の子で名前は
フランソワーヌ」などと夢を語り合っていた。
やがてギーは徴兵で2年間の出兵。最初は手紙が来ていたがやがて来なくなって
しまう。戦死したのかもしれない。そこへジュヌビエーブにアプローチをかける
お金持ちのパリの青年。しかし、ジュヌビエーブのおなかには青年の子がいた。
ジュヌビエーブはパリの青年のプロポーズを受けいれて結婚、傘屋も畳んでパリに移った。
ギーはケガをして連絡が取れなかったのだった。足を引きずって故郷にやってきた
ギー。ジュヌビエーブがパリの男と結婚した、と知り、自暴自棄になる。
しかし、そんなギーをずっと見つめていた女性がいた。青年は彼女の愛を受け入れ
結婚、夢を実現してガソリンスタンドの経営者になった。子供にも恵まれた。
そんな冬の雪の日。一台のメルセデスが給油に訪れる。なんと運転席には
ジュヌビエーブの姿が・・・。そして助手席には自分の子である男の子がいた。
名前はフランソワという。いまは結構な暮らしをしているらしい。
お互い幸せな姿を確かめて、ベンツは降りしきる雪の中を去って行ったのだ・・。
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