ハンナとその姉妹 Hannah and Her Sisters

●「ハンナとその姉妹 Hannah and Her Sisters」
1986 アメリカ Orion Pictures Corporation,Jack Rollins & Charles H. Joffe Pro.,106min.
監督・脚本:ウディ・アレン
出演:ウディ・アレン、マイケル・ケイン、ミア・ファロー、ダイアン・ウィースト、キャリー・フィッシャー他
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<1986年度アカデミー賞 脚本・助演男優・助演女優賞受賞作品>

<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
かなりの本数を見てきたウディ・アレン作品の中でも個人的に凄く好きな
作品に入る。ハゲでオヤジで気難しくウダツの上がらない冴えない中年男
(だけどなぜか女にはモテる)という主人公はいつも通りなのだが、ストーリーが
分かりやすく、男女の恋愛のキビが、ジャズのスタンダードに乗せてNYを
舞台に繰り広げられるアレンの定型、安心して楽しめる。
タイトル通り、主人公は3姉妹なのだが、見るほうとしてはウディもマイケルも
ダメ男で、彼らに怒ったり同情したりするのだった。作品との感情のやりとりも
楽しい。
全編でテーマソングのように流れるスタンダード「Bewitched(魅せられて)」が
何かを物語っているようだった。

アレン作品の真骨頂たるセリフのも味のあるジョーク、際どいユーモア、その
中にも人生への名言が埋まっていたりする。それも楽しい。英語で楽しめたら
どんなにいいだろう、と思うのだ。キャスティングも決まっている。

登場人物に小市民たる自分を投影してみて「分かるなあ」などを思う。
そして映画の中のウディに、「やってますなあ、やっちまいましたなあ、ご同輩!」
などと声をかけたくなるのだ。
みんなが集まる感謝祭をキーポイントにして時間の流れもテンポよく展開する。
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<ストーリー>
「ハンナ(ミア・ファロー)の家では、毎年恒例の感謝祭のパーティが行なわれていた。
ハンナは三姉妹の長女で、父(ロイド・ノーラン)と母(モーリン・オサリヴァン)は元俳優と
いう芸能一家に育ち、彼女も女優をしながら主婦業もこなし、夫エリオット(マイケル・
ケイン)と平和な家庭を作っている。
ハンナには2人の妹がおり、次女ホリー(ダイアン・ウィースト)は売れない女優で、
時々、ハンナに借金を頼みに来るが彼女は快く応じていた。一方、三女のリー
(バーバラ・ハーシー)は画家のフレデリック(マックス・フォン・シドー)と同棲している。

さて、パーティで久しぶりにリーと再会したエリオットは、彼女の若々しい魅力に
引かれていく気持を押さえることができなかった。リーも厳格で排他的なフレデリック
との生活を息苦しく思っていた時だけに、ハンナに申し訳ないと思いながらも、
義兄の胸に抱かれた。

ある日、ハンナの家に前夫のミッキー(ウッディ・アレン)が訪ねて来た。かつて、
ミッキーに子種が無いことから夫婦関係がおかしくなり別れてしまったのだが、
今では友人として付き合っている。
テレビのプロデューサーのミッキーは一種の病気恐怖症で、常に自分が何かの
病気に冒されているという恐怖におののいていた。女優としての仕事がないホリーは
友人のエイプリル(キャリー・フィッシャー)と仕出し料理屋をやるがうまくいかず、しかも
好感を抱いていた建築家もエイプリルにとられてしまった。そんな時、ホリーは
ミッキーと偶然、再会、デートを重ねるようになった。

エリオットとリーの許されない関係は深みにはまっていき、ついにリーはフレデリックの
許を去った。エリオットも自分をひたすら信じてくれるハンナへの断ち切れぬ思いに
苦悩する毎日だった。
一方、女優を諦めたホリーは小説を書きはじめ、ハンナとミッキーの夫婦生活を
テーマにした小説がベストセラーとなり、ミッキーとも結ばれた。エリオットもリーとの
関係を精算、ハンナの許へ戻った。
そして、また感謝祭がやって来た。ホリーはミッキーと、またリーは結婚したばかりの
夫と共に出席した。この1年、三姉妹に様々な曲折があったが、今は幸せに満ちていた。
そしてホリーはミッキーに告白した。私、妊娠したの--。」(goo映画)

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by jazzyoba0083 | 2013-03-23 23:10 | 洋画=は行 | Trackback | Comments(0)