あの日、あの時、愛の記憶 Die verlorene Zeit

●「あの日、あの時、愛の記憶 Die verlorene Zeit 」
2011 ドイツ MediaPark Film- und Fernsehproduktions ,111min.
監督:アンナ・ジャスティス
出演:アリス・ドワイヤー、マテウス・デミエッキ、ダグマー・マンツェル、レヒ・マツキェヴィッチェ他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
実話を脚色した映画だが、「戦争によって引き裂かれた愛し合った男女」の話。
舞台がユダヤ人強制収容所なので、余計のインパクトが強かろうが、この手の話は
日本にもアメリカにもたくさんあったのではないか。
「戦争の悲惨さ」というよりも「消し去ったはずの愛した人の存在」のむごさが浮き彫りに
なって、考えさせられる。戦争によって正解を失った恋愛ドラマだ。

男性側は、パルチザンから引き揚げてきたとき我が家で母親から(女性をユダヤと
いうことで本当は嫌っていた)死んだと告げられ一応の区切りをつけたのだろうが、
女性側は、戦後、民間の捜査機関に調査を依頼したものの見つからず「推定死亡」と
これまた、諦めていたわけだ。NYに渡り幸せな結婚をしていた彼女が1976年に観た
テレビのインタビューに映っていたのは、まさに死んだと思った最愛の命の恩人だった。

これから主人公ハンナの懊悩が始まるのだ。
1944年の収容所とポーランド、1976年のNYをカットバックしながら話は進む。
テーブルクロスを取りにいったクリーニング店で、あのテレビ番組を見なければ
何事もないように人生は進んでいったのだろう。なんという偶然だろうか。

ドイツ映画で、言語はドイツ語、ポーランド語、英語とそれぞれのシチュエーションで
リアルに使い分けられている。大事なことだ。俳優は誰ひとり知っていなかったkが
この手の実話は、そのほうがリアリティを感じて個人的には良いと思う。

作品は戦後NYに渡り幸せな結婚をし、旦那は大学教授という豊かな暮らしと身分を
手に入れたユダヤ人ハンナ。でも、こころの深いところでは自分を愛し、妊娠までし
(流産となるが)そして強制収容所から連れて逃げてくれたトマシュ(ポーランド人)を
決して忘れることは無く生きてきた。

一方トマシュは強制収容所の実態を映したネガをパルチザン経由でロンドンに運ぶという
重要な任務を帯び、実家までなんとか逃げおおせ、同じく反ナチ運動に加わっている兄の元に
出かけそのまま帰ってこなくなった。母親はユダヤ人を匿うと命が危ないと言って
結婚には大反対したいた。

ナチが敗走した後来たソ連軍にパルチザンから帰ってきていた兄夫婦は連れ去られ、
ハンナは隠れていたが、トマシュの母親が住む実家から去ることと決意、ベルリンを目指した。

結局ハンナは途中で倒れ、たまたま通りかかった赤十字のクルマに助けられる。
1976年まではその後のことは一切端折られている。

テレビでトマシュの姿を見たハンナは捜査団体に再び捜索を依頼、すると今度は
番地や電話番号までが判明した。この一件でまるで別人のようになってしまった母親に
現在のハンナの夫や娘は困惑する一方だ。

ハンナは意を決してトマシュに電話する。そして二人はポーランドで逢うことになる。
ハンナは現在の夫に「最愛の人はあなたよ。今回行かせてくれたことに感謝するわ」と
置手紙を置いた(夫も会うことを勧めてくれていた)。
花束を持ってバス停で待つトマシュ、降りてトマシュの姿を認めるハンナ。そこで映画は
終わる。トマシュは結婚したもののその後夫人を病死で失っている身だ。
二人はあってどんな話をするのだろう。30年以上前の話は、決して二人には笑い話では
終わらないなず。私が個人的に知りたかったのは、トマシュはハンナの前から「二日で
戻る」」と言ってその後どうしていたんだろう、ということだ。

会った二人はどうなったのだろか、そんな重い思いを残したまま映画は終わってしまった・・・・。
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<プロダクションノート&ストーリー>
「第二次世界大戦下のアウシュヴィッツ収容所で出会い、ともに生死を賭け脱走し
生き別れた恋人。30年の時を経て、テレビからその恋人の声を耳にした女性が
再び恋人を探す、実話を基にしたラブストーリー。

1976年。ドイツからニューヨークに渡ったハンナ(ダグマー・マンツェル)は、優しい夫と
娘に恵まれ、幸せな日々を過ごしていた。ある日ホームパーティーの準備のため
立ち寄ったクリーニング店で、ハンナは流れていたテレビから忘れられない声を耳にする。
テレビに近づくと、画面には死んだと思っていた若かりし頃の恋人トマシュが映っていた。

封じ込めていた記憶が鮮明に蘇り、ハンナは茫然自失となる。1944年、ポーランドの
アウシュヴィッツ強制収容所で二人は出会い、恋に落ちた。政治犯であるトマシュ
(マテウス・ダミエッキ)の立場を利用し、二人だけの時間を重ねる。
レジスタンス仲間に収容所の実態を写したフィルムを届けるという任務を受け脱走を
企てるトマシュは、何が何でもハンナ(アリス・ドワイヤー)をともに連れて行こうと決心し
ていた。その一方でハンナは、トマシュに妊娠したことを告げられずにいた。

決行の日、トマシュはナチスの分隊長に成り済まし、ハンナを連れだって門番をだまし、
二人は無事に脱出に成功する。一緒に生きることを誓い合う二人だったが、戦争の混乱
の中、生き別れになってしまう。ハンナは赤十字にトマシュの捜索を依頼するが、返答は
推定死亡だった……。
テレビに映っていたのは間違いなくトマシュだと確信したハンナは、甘く苦しい記憶に
後押しされるように、赤十字社へ電話をかけるが……。」(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
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by jazzyoba0083 | 2013-09-17 23:10 | 洋画=あ行 | Trackback | Comments(0)