アンコール!! Song for Marion

●「アンコール!! Song for Marion」
2011 イギリス Steel Mill Pictures,Coolmore Productions,Egoli Tossell Film.94min.
監督・脚本:ポール・アンドリュー・ウィリアムズ
出演:テレンス・スタンプ、バネッサ・レッドグレーヴ、ジャマ・アータートン、クリストファー・エクルストン他
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<評価:★★★★★★★★☆☆>
<感想>
老人の夫婦愛(片方は不治の病)、息子との確執、コーラスグループの仲間たち、若い
女性指導者、コーラスコンクールなど、泣かせの材料が次から次へと押し寄せて、
流石に、ラストの老夫の独唱には涙腺がゆるんでしまう・・。ずるいぞ、と思っていても。
これだけ怒涛のように感動のネタを押し付けられては・・・・と思うのだが、決していやな
映画ではない。むしろ見た人はみな感動するだろう。短い上映時間だし、話は単純で
分かり易いし、観る人によっては、★10個の満点を付けたくなるような作品かもしれない。

いろいろ言ったけど「いい映画」であることは間違いない。主人公夫婦を演じるテレンス・
スタンプと、バネッサ・レッドグレーヴの老境を演じた力はは流石だと思った。そして
若い女性指導者ジャマ・アータートンも良かった。老境の人と若い女性のキャスティングも
味わいがあった。多くのイギリス映画と同様青空のない作品なのだが、観終わった人たちの
心には青空が広がるだろう。

ガンを患い余命数ヶ月という宣告を受けている妻は、老人のコーラスグループに入って
いてそれはそれで活き活きとしている。夫は実際は心から愛しているのに上手く表現が
出来ず、逆に頑固になってしまう。それは息子に対しても同じで、息子を認め、尊敬しよう
としない。自己表現が下手くそなんだな。その夫が妻の死を通してコーラスグループに
加わり、コンテストに出場、ソロを歌い、全国大会で3位を獲得する。そして長年確執を
持っていた息子とも和解するのだ。一度は拒否されるのだが。
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頑固な男ではあるが、実は寂しがり屋で、妻を心から愛し、亡くなった時は声を上げて
号泣する。初めはコーラスをバカにしていたが、自分から参加してみる気になり、仲間
たちとコンテストに出るのだ。勇気を持って何かに踏み出すこと、自分に正直になること
のむずかしさと素晴らしさを本作は教えてくれる。そして、人は自分ひとりで生きていない
ことを改めて知るのだ。その機微を老夫婦は教えてくれた。
二人の掛け合いが絶妙で、暗さを感じさせず、映画は明るい方向へと進みエンディングを
迎えるのだ。誰もが歩む道であるので、感動はいや増すのであろう。

またコーラスグループが歌っている歌がロックだったりラップだったりしたのが良かったし
片やコンクールで老夫がソロで歌うしみじみとした「True Colors」は、そんなに上手い歌唱
ではないが、映画の中でも審査員が泪するほどの感動を生み出す。心洗われる作品だ。
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冒頭の「The Most Beautiful Girl」を、作品中老夫が口ずさむのだが、そんなちょっと
したところも良かったなあ。
こちらはオリジナル

<ストーリー>
「ロンドン。無口で気難しいアーサー(テレンス・スタンプ)は隣近所でも有名なガンコ者で、
息子との関係もギクシャクしていた。唯一、笑顔を見せるのは、最愛の妻マリオン
(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)に対してだけ。病弱だが陽気なマリオンの趣味は、ロックや
ポップに挑戦するちょっと変わった合唱団“年金ズ”で歌うこと。

そんな“年金ズ”にある日、国際コンクールのオーディションに出場するチャンスが巡って
くる。喜ぶマリオンだったが、なんとガン再発の告知が……。練習に行けないマリオンの
たっての頼みで、妻の代わりに渋々合唱団の門を叩くアーサー。美人なのに恋愛ベタな
音楽教師エリザベス(ジェマ・アータートン)や、個性派だらけの仲間との出会いは、
アーサーの毎日を思いもよらない方向へ導いてゆく。

間近に迫るコンクール。マリオンがアーサーに伝えたかったこととは……?そして、自分の
殻に閉じこもっていた72歳のアーサーを待ち受ける新たな人生のステージとは……?」
(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
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by jazzyoba0083 | 2014-06-10 22:45 | 洋画=あ行 | Trackback | Comments(0)