2014年 07月 15日
ダイヤモンドの犬たち The Diamond Mercenaries
1975 アメリカ Houtsnede Maatschappij N.V.,Kilarney,Michelangelo.101min.
監督:ヴァル・ゲスト
出演:ピーター・フォンダ、テリー・サヴァラス、クリストファー・リー、モード・アダムズ、O・J シンプソン他
<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
素晴らしいメンバーが並んだ超B級映画。そのタイトルは知ってはいたが、未見であり
このたびWOWOWで放送されたのを機会に鑑賞。IMDbの評価などは低いが、まあ
今から40年前のアナログ映画なんで、興味本位で観てみました。
みなさんおっしゃるように映画としてはB級なことは確か。ストーリもへなちょこだし、
作りも画面も荒い。アクションもカーチェイスもあるのだが、砂漠の空撮がちょっといいかな、
と云う他は見どころがあるわけもない。だが40年前の映画つーものはこういうものだった
んだな、というところを楽しむのにはいいな。カッコいい「イージー・ライダー」のピーター・
フォンダはここにはいないし・・。飛び切りの美女も出てこないし。その頃のアクション映画って
この程度が限界だったのか、いやいや007シリーズなどはもう少しましだった記憶があるぞ。
ダイヤモンド鉱山の警備部隊のピーター・フォンダが、なんと、警備するどころかダイヤモンドを
盗んじゃうんだからなあ。本部の警備隊長がテリー・サヴァラスで、この人は存在感十分。
フォンダら盗賊連中が必死で逃げる、サヴァラス隊長一隊が追う。そのヘリも交えたカーチェイス
が見どころといえば見どころか。ローバーが砂漠でよく走るし、よく転ぶ。
ラストは二通りあるらしく、今回観た映画はフォンダがヘリでまんまと逃げおおせ、サヴァラス隊長が
余裕で「まあ今回は許しておいてやる」みたいなことをいうのだが、テレビ版ではヘリは
サヴァラス隊長の狙撃によって爆発し、そのストップモーションで終わるようだ。終わりの
ニュアンスがだいぶ変わっちゃうと思うのだけれど。爆発すると、「ボニーとクライド」
「イージー・ライダー」のようにアメリカン・ニューシネマ風だったのだが、そのエンディングを
観たとしても、全体の出来からすれば、「あ、やられちゃったんだ」くらいの感想しか持ちえないな。
ただ、ジョルジュ・ガルヴァランツのストリングスを使った音楽が、時代感たっぷりで良かった。
この人の「雨のエトランゼ」の音楽もよかったものな。
<プロダクションノート&ストーリー>
「難攻不落のダイヤモンド地下金庫を襲撃する5人組と受けて立つ警備隊ボスとの
対決を描いたアクション映画。
製作はナット・ワックスバーガーとパトリック・ワックスバーガー、
監督はヴァル・ゲスト、脚本はヴァル・ゲストとマイケル・ウインダーとジェラルド・サンドフォード、
撮影はデイヴィッド・ミリン、音楽はジョルジュ・ガルバランツがそれぞれ担当。
出演はピーター・フォンダ、テリー・サヴァラス、クリストファー・リー、ヒュー・オブライエン、
O・J・シンプソン、モード・アダムスなど。
世界有数のダイヤモンド会社として知られるシンジケーテッド・ダイヤモンド・コーポレーションの
集積所は、南西アフリカの広大な砂漠にあって、その警備は厳重で、特に巨額のダイヤモンドが
眠る地下金庫には、完璧に警備装置が二重三重にセットされていた。
この地下金庫の警備隊に勤務する副隊長マイク・ブラッドリー(ピーター・フォンダ)は、ある日、
隊長のネルソンから、街に潜伏してダイヤモンドの強奪を狙っているプロの5人組の計画を
自ら囮になって未然に防ぐことを命令された。
ネルソンの計画は、まずブラッドリーに会社のダイヤを盗ませ、それを土産がわりにして、
ダイヤモンド強奪グループの仲間入りをさせようとするものだった。
この計画はこの2人しか知らない秘密計画だった。やがて、ダイヤを盗み出したブラッドリーは
そのダイヤを安物のネックレスにつなぎあわせて愛人のクレア(モード・アダムス)にプレゼント
した。だが、そこにダイヤモンド・コーポレーション本社の警備本部長ウェッブ(テリー・
サヴァラス)が現われ、クレアのネックレスから本物のダイヤをつまみ出した。
うまくその場を逃げたブラッドリーに、事の一部始終を見ていたダイヤモンド強奪グループが
仲間に入るようにすすめた。するとブラッドリーは、以前からダイヤを盗むことを計画していた
事を彼らに話し、自らリーダーとなって計画をおしすすめることにした。
早速、ブラッドリーは、仲間の1人をダイヤモンド工場の労務者として潜入させ、残る5人は、
地下金庫に接近した。そして見事に大量のダイヤモンド強奪に成功した。果てしなく広がる
大砂漠。ジープを飛ばして逃げるブラッドリー一味。その後を彼の裏切りで怒るウェッブが
隊員を総動員して追った。2人、3人と仲間を射殺されたブラッドリーは、ようやくクレアと
合流し、敵のヘリコプターを奪い取って飛び乗った。だが執念で追うウェッブは、長距離
ライフルで、ヘリコプターを墜落させるのだった。」(Movie Walker)
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