9デイズ Bad Company

●「9デイズ Bad Company」
2002 アメリカ Touchstone Pictures,Jerry Bruckheimer Films.117min.
監督:ジョエル・シューマッカー (共同)製作:ジェリー・ブラッカイマー
出演:クリス・ロック、アンソニー・ホプキンス、ガブリエル・マクト、ガーセル・ボヴェイ他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
今年のアカデミー賞の司会で、なかなか切れのあるコメントをしていた、甲高い声が
特徴のコメディアン、クリス・ロックの主演、共演に御大アンソニー・ホプキンスを迎え、
コメディタッチのスパイサスペンス・アクションが作られたわけだ。
プロデューサーにブラッカイマー、監督がシューマッカー。ハズレはなかろうと何らの
前知識無しで鑑賞した。

ひとことで言うと、「締りのない映画」。コメディ系の俳優が主役で、お笑い要素も多数
なのだが、スパイアクション映画とどっちつかずの中途半端さ。これが一番痛い。
それと、なんて言うんだろう、オーケストラで言うとアンサンブルが気持ち悪くずれている
感じがするのだ。ホプキンスはCIAのエージェントなのだが、CIAの組織としてのありようが
上手く描かれず、なんかバタバタしている感じを受けるのだ。悪人たちもハードボイルドに
なりきれなくて歯がゆいし。

カーチェイスの迫力も、ベンツを壊すのが嫌なのかなあ、とも思えてしまうほど、キレが
悪い。そして大団円の核爆弾ロック解除も、クリス・ロックのチェスの伏線以外は、
全くお約束の世界。クリス・ロックの甲高い声はそもそもシリアスなスパイアクションには
向かないから、ビバリーヒルズ・コップみたいに笑いに振りきった方が断然面白くなったと
思う。ラストシーンで、クリス・ロックが冷やかすホプキンスと女性エージェントの仲なんだが
これも女性エージェントが地味でねえ・・・。いくら双子の兄弟とはいえ、育ってきた背景など
が全然違うキャラクターが9日間で本人になりすませるとは思えないのだから、その辺りを
斟酌しても、コメディに振り切ったほうが潔かったし面白くなったと思う。

暇な時に、だら~っと観ている分には腹も立たないけど、まあその程度の出来だ。
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<ストーリー>
チェコの首都プラハで、一人の男が殺された。彼はCIAの諜報員、ケヴィン・ポープ
(クリス・ロック)。彼は古美術商マイケル・ターナーと称しロシアン・マフィアのヴァス
(ピーター・ストーメア)からアタッシュケース型ポータブル核爆弾P.N.Bを購入するという
囮作戦の最中だったが、同じくP.N.Bを狙う国際的テロリスト・ドラガンによって暗殺され
たのだ。

P.N.Bの使用を食い止めなければならないCIAは、ケヴィンの双子の弟・ジェイク
(クリス・ロックの二役)に白羽の矢を立てる。その日暮しで恋人のジュリー(ケリー・
ワシントン)も見捨てるようなジェイクをターナーに仕立てるため、ヴァスとの取引までの
9日間、同じく諜報員のオークス(アンソニー・ホプキンス)がターナーの性格から諜報員
としてのノウハウまで叩き込む。その甲斐あって、ヴァスとの取引は成功。が、ドラガン一味に
襲撃されP.N.Bを奪われてしまった。

取引中にジェイクの網膜をスキャンさせ起爆装置のロックをかけていたため、ドラガンは
ジュリーを人質に取りジェイクをおびき出す。起爆コードがドラガンの手に渡るが、追跡調査で
P.N.Bが駅に仕掛けられたのを掴む。P.N.Bを奪還し爆発寸前に起爆コードを解除。無
事生還したジェイクはジュリーと結婚。オークスも姿を見せ祝福するのだった。
(Movie Walker)

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by jazzyoba0083 | 2016-03-08 22:50 | 洋画=な行 | Trackback | Comments(0)