ビリギャル

●「ビリギャル」
2015 日本 TBS 「ビリギャル製作委員会」 配給:東宝 117分
監督:土井裕泰  原作:坪田信貴「学年ビリのギャルが一年で偏差値を40上げて慶応大学・・」
出演:有村架純、伊藤淳史、吉田羊、田中哲司、野村周平、大内田悠平、安田顕、あがた森魚他
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<評価:★★★★★★☆☆☆☆>
<感想>
昨年そこそこのヒットを記録し、坪田先生もすっかり有名人になった。名古屋が舞台という
こともあり、WOWOWで放映してくれたので、まあ話のネタだ、と思い観てみた。

名古屋弁の出来がどうとかは置いておくとして、話の結末が有名になってしまったので
驚きという点も無くなってしまい、新鮮味も薄れての鑑賞だったから批評的にはやや
辛くなるのは許していただきたい。まあ、この手の話は良くあるもので、ただセミドキュメント的な
アプローチがなされていたという面では惹きつけるものがあった。だがドラマとしてははやり
テレビ出身の監督だけに、テレビ的な引っ掛かりの少ない物語となっていた。

テンポがいいといえばいいが、逆に話を端折り過ぎて、面白いところのエッセンスが並ぶ、
という深みに欠ける出来、となったわけだ。(まあ、本作に深みを求めるな、ということかも
しれないけど) ただ全体を漫画を読むように眺めていれば話としてはまあよく出来ているので
面白く観ることも出来るだろう。
演者として、有村架純は頑張っていたが、ごく普通。やはり吉田羊の頑張りが
光る。一方の主役でもあろう。田中哲司は貴重な脇役で味がある俳優さんだが、下手な
名古屋弁で損をしていた。 

中高生になら受けそうな映画。だが、本格的な映画を期待するとダメなので長いテレビドラマを
観るつもり観ればいいかもしれない。主人公の「逃げないで挑戦する」という姿勢は共感
出来るだろう。ただし、この子はもともとデキる子だったのだろうな。中高と遊びまくり、高2から
慶応に現役合格するなんざ、並では出来ないわ。指導者も良かったのだろうが、そうだとしても
同じ状況の全員がこうなるとは思えないのだけれど。
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<ストーリー>
名古屋の女子高に通う工藤さやか(有村架純)は、勉強は一切せず友達と朝まで
遊びながら過ごす毎日。このままでは大学への内部進学すら危ういと心配した母・
ああちゃん(吉田羊)は、さやかに塾へ通うことを提案する。金髪パーマ、厚化粧、
耳にはピアス、極端に短いミニスカートにへそ出しルックというギャル全開の姿で
入塾面接に現れたさやかに一瞬面食らう教師の坪田(伊藤淳史)。

しかし、見た目は派手でも素直な性格だとすぐに気付いた坪田はさやかと打ち解け、
慶應大学への受験合格を約束するのだった。ところが当のさやかの成績は偏差値
30の学年ビリ。学力テストをしても聖徳太子を“せいとくたこ”と読み、高校2年生
にして小学4年生の学力しかない。

そんな彼女の教室大爆笑の珍解答の連続にも「君の発想は天才級だね」と坪田は
褒めるのだった。どうやって生きてきたのか理解できないほど知識の欠如を抱える
さやかであったが、坪田だけはこの愛すべきアホぶりの中に凄い可能性が秘められ
ていると踏んだのだ。

当初はノリで慶應大学合格という目標を掲げたさやかは、当然、絶望的な高い壁に
何度もぶち当たる。だがやがて自分のために必死になる坪田の姿を見てガッカリさせ
ないために、そして愛情を注ぎ応援してくれる母のために、さやかファンの不良少年・
森玲司(野村周平)の励まし、ギャル仲間の友情にも支えられ、さやかは本気で勉強に
取り組むようになっていく……。(Movie Walker)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2016-04-12 22:40 | 邦画・新作 | Trackback | Comments(0)