誘拐の掟 A Walk Among the Tombstones

●「誘拐の掟 A Walk Among the Tombstones」
2014 アメリカ 1984 Private Defense Contractors,and more.114min.
監督:スコット・フランク   原作: ローレンス・ブロック 『獣たちの墓』(二見書房刊)
出演:リーアム・ニーソン、ダン・スティーヴンス、デヴィッド・ハーバー、アストロ他
誘拐の掟 A Walk Among the Tombstones_e0040938_161252.jpg

<評価:★★★★★★★☆☆☆>
<感想>
リーアム・ニーソンは最近この手の映画が多いな。本作はローレンス・ブロックによる
探偵小説 マット・スカダー シリーズのうち「獣たちの墓」を映画化したもの。
日本での評価がやたらにいいんだな。確かに渋い探偵ものであり、ケレン味で見せず
演技や演出で見せていく作りは、玄人ウケするだろう。また主人公スカダーの、過去に
心の傷を負った「辞め警官」の無登録探偵という立場も、派手さはないがじんわり来る
面白さに繋がったことは理解出来る。個人的には、そこまでかなあ、という感じがした。

おいしくなる要素はたくさんあった。TJという病気を持った貧しいけど賢い少年の登場は
もう少し面白い立ち位置があったのではないか、また本物のDEAとの関係も中途半端な
ままだったような気がした。スカダーが最初に事件を請け負う男はヤクの売人であり、
闇の事件を闇の中で片付けるというのは、正義の置き所が一段低いので、カタルシスに
やや不満が残る。悪いやつは喧嘩させて死にさらせ、って感じになってしまうのだ。

さりながら、まとめ方は上手く、見終わってがっかり、という映画ではないことは確かだ。
細かいエピソードも上手く重ねられていて、上記の不満以外は、そこそこ面白く見ることは
出来た。
リーアム・ニーソン、この手の映画が増えると何がなんだかよく分からなくなってしまう
恨みは生まれてくるなあ。本作も続編が出来るのだろうか??
誘拐の掟 A Walk Among the Tombstones_e0040938_1614920.jpg

<ストーリー>
ローレンス・ブロックの“マット・スカダー”シリーズの一編『獣たちの墓』を「96時間」
「フライト・ゲーム」のリーアム・ニーソン主演で映画化したハードボイルド・サスペンス。
残忍な犯行を重ねる猟奇殺人鬼と落ちぶれた元刑事マット・スカダーの緊迫の攻防を
スリリング描く。
共演は「ザ・ゲスト」のダン・スティーヴンス。監督は「ルックアウト/見張り」のスコット・フランク。

 1999年、ニューヨーク。かつて酒に溺れ、刑事を辞めた冴えない私立探偵マット・スカダー。
ある日、ドラッグ・ディーラーの男から、“妻を誘拐して惨殺した犯人を突き止め、捕まえて
欲しい”との依頼が舞い込む。
やがて犯人は2人組で、警察に通報できない麻薬関係者の身内ばかりを狙い、猟奇的な
凶行を繰り返していることが明らかとなってくる。
そんな中、新たな誘拐事件が発生する。被害者は別のディーラーの14歳になる娘ルシア。
同一犯の仕業と確信し交渉役を引き受けると、残忍で狡猾な犯人を相手にギリギリの
駆け引きを展開し、徐々に追い詰めていくスカダーだったが…。(allcinema)

この映画の詳細はこちらまで。
by jazzyoba0083 | 2016-05-16 23:10 | 洋画=や行 | Trackback | Comments(0)